JP2007309356A - 車両用自動変速機の摩擦係合装置 - Google Patents

車両用自動変速機の摩擦係合装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの高速回転時においてもピストン油圧室内で発生する遠心油圧に基づくピストンの前進方向の推力を打ち消す力が十分に得られると共に、破損対策も十分になされている遠心油圧キャンセル室を備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置を提供する。
【解決手段】
遠心油圧キャンセル室92は、ピストン56の環状壁56dによって径方向に分割された第1キャンセル室94および第2キャンセル室96で構成されているため、たとえば第1回転駆動部材50が高速回転で回転させられている際には、ピストン油圧室90では比較的強い遠心油圧に基づくピストン56の前進方向の推力が発生するが、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96の2つの遠心油圧キャンセル室92内に生じる遠心油圧に基づいて上記推力を十分に打ち消す方向の力を発生させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に備えられている車両用自動変速機の摩擦係合装置の構造に関し、特に、摩擦係合装置のピストン油圧室内で発生する遠心油圧を打ち消すために形成された遠心油圧キャンセル室の構造に関するものである。
車両に備えられている車両用自動変速機の摩擦係合装置には、回転駆動部材とその回転が伝達される被回転駆動部材とを選択的に連結するための摩擦係合要素と、その摩擦係合要素を押圧する押圧部を有するピストンと、前記回転駆動部材とピストンとの間に形成されてそのピストンを押圧方向に移動させるための油圧が供給されるピストン油圧室と、前記ピストンの該ピストン油圧室の背面側に配設されたキャンセルプレートと前記ピストンとの間に形成され前記ピストン油圧室で発生する遠心油圧を打ち消す力を発生させる遠心油圧キャンセル室とを、備えたものがある。たとえば特許文献1の自動変速機がそれであり、径方向の内側および外側にそれぞれ独立したクラッチ(本明細書では摩擦係合装置に相当)を配設し、それぞれのクラッチに遠心バランス室(本明細書では遠心油圧キャンセル室に相当)を設け、それぞれの遠心バランス室を油路によって連通させている。このようにすることで、外側のクラッチに形成されている遠心バランス室に対してもその油路を介して油圧を供給することが可能となっている。
特開平7−269665号公報
ところで、特許文献1のクラッチでは、ピストン油圧室側のピストンが油圧を受ける受圧面積に対して遠心バランス室側のピストンの受圧面積は比較的小さいため、たとえばニュートラル状態でアクセルを踏み込むとエンジンの回転数が高速回転状態となるに伴い、回転駆動部材と共に回転するピストン油圧室内の遠心油圧が急激に高まり、その遠心油圧によってピストンが前進し、摩擦係合要素を押圧する恐れがあった。すなわち、特許文献1のクラッチでは、エンジンの高速回転時においては、遠心バランス室で発生する遠心油圧に基づく逆方向の打ち消し力が十分に得られない恐れがあった。また、それぞれの遠心バランス室の作動油の漏洩を阻止するためのシール部材の何れか1つが破損すると、遠心バランス室が機能せず、特に、径方向外側のクラッチの遠心バランス室に配設されているシール部材(特許文献1において77a)が破損すると内側および外側の両方のクラッチに形成されている遠心バランス室が機能しなくなり、破損対策が十分になされていない問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、回転駆動部材の高速回転時においてもピストン油圧室内で発生する遠心油圧に基づく推力を打ち消す力が十分に得られると共に、破損対策も十分になされている遠心油圧キャンセル室を備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)回転を伝達する回転駆動部材とその回転が伝達される被回転駆動部材とを選択的に連結するための摩擦係合要素と、その摩擦係合要素を押圧する押圧部を有する環状壁を備えたピストンと、その回転駆動部材とピストンとの間に形成されそのピストンを押圧方向に移動させるための油圧が供給されるピストン油圧室と、そのピストンのそのピストン油圧室の背面側に配設されたキャンセルプレートと前記ピストンとの間に形成された遠心油圧キャンセル室とを、備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置において、(b)前記遠心油圧キャンセル室は、前記ピストンの環状壁によって径方向に分割された内側キャンセル室および外側キャンセル室で構成されていることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1の車両用自動変速機の摩擦係合装置において、(a)前記回転駆動部材は、一方に底部を有する有底二重円筒部材であり、その有底二重円筒部材の内周壁と外周壁との間を密閉するように前記キャンセルプレートが少なくとも前記ピストンから離れる方向に固定された状態で配設され、前記ピストンは前記回転駆動部材と前記キャンセルプレートとで形成された空間内に配設されており、(b)前記ピストンの前記摩擦係合要素を押圧するための押圧部は、前記キャンセルプレートに複数個形成されたピストン貫通穴に軸心方向の移動可能に貫通されていることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項2の車両用自動変速機の摩擦係合装置において、前記内側キャンセル室および外側キャンセル室は、前記ピストンの環状壁に形成された連通穴によって相互に連通されていることを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項3の車両用自動変速機の摩擦係合装置において、(a)前記摩擦係合要素は、前記回転駆動部材の外周壁の内周側に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された複数枚の一方の摩擦板と、その一方の摩擦板の間に介装されると共に、前記被回転駆動部材に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された複数枚の他方の摩擦板とを備えており、(b)前記一方の摩擦板と前記ピストンの押圧部との間に介装されたクッションプレートは、外周縁が前記外周壁にスプライン嵌合されると共に、内周縁が前記一方の摩擦板の内周縁よりも内側に延設され、前記ピストンの押圧部は、前記クッションプレートの内周縁を押圧することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至4の何れかの車両用自動変速機の摩擦係合装置において、前記ピストンは、金属板材からプレス加工よって成形されたものであることを特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置によれば、前記遠心油圧キャンセル室は、前記ピストンの環状壁によって径方向に分割された内側キャンセル室および外側キャンセル室で構成されているため、たとえば前記回転駆動部材が高速回転で回転させられている際には、前記ピストン油圧室では比較的強い遠心油圧が発生するが、内側キャンセル室および外側キャンセル室の2つの遠心油圧キャンセル室内に発生する遠心油圧によって前記ピストンを後退させる方向の打ち消し力を発生させることができる。特に、外側キャンセル室は、回転軸に対して離れている位置に配置されているため、強い打ち消し力を発生させることができる。これにより、ピストン油圧室において強い遠心油圧が発生しても、内側キャンセル室および外側キャンセル室で発生する遠心油圧に基づく逆方向の打ち消し力によって、ピストンの意図しない押圧を阻止させることができる。また、内側キャンセル室または外側キャンセル室の一方を油密に密閉するシール部材が破損した場合でも、他方のキャンセル室を機能させることができる構造となっているため、意図しない摩擦係合要素の係合を阻止することができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置によれば、前記ピストンの前記摩擦係合要素を押圧するための押圧部は、前記キャンセルプレートに複数個形成されたピストン貫通穴に軸心方向の移動可能に貫通されているため、ピストンの押圧部はキャンセルプレートのピストン貫通穴を通って摩擦係合要素を押圧することができる。また、前記ピストン貫通穴を径方向内側に形成させることで、前記ピストンの押圧部を径方向内側に配置させることができるため、前記外側キャンセル室を形成させることができる。
また、請求項3にかかる発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置によれば、前記内側キャンセル室および外側キャンセル室は、前記ピストンの環状壁に形成された連通穴によって相互に連通されているため、外側キャンセル室に対しても容易に油圧を供給することができる。
また、請求項4にかかる発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置によれば、前記クッションプレートは、外周縁が前記回転駆動部材の外周壁にスプライン嵌合されると共に、内周縁が前記一方の摩擦板の内周縁よりも内側に延設され、前記ピストンの押圧部は、前記クッションプレートの内周縁を押圧するため、前記摩擦係合要素を押圧する際に必要となるモーメント力を容易に発生させることができる。これにより、ピストンの押圧部がクッションプレートを押圧する際に必要となる押圧力を低減させることができる。
また、請求項5にかかる発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置によれば、前記ピストンは、金属板材からプレス加工よって成形されたものであるため、ピストンを容易に製造することができ、且つ軽量化することができる。また、ピストンの肉厚を比較的薄くすることができるため、内側キャンセル室および外側キャンセル室が遠心油圧に対する打ち消し力を発生させるための受圧面積を大きく形成させることができる。これより、ピストン油圧室で発生する遠心油圧による力と内側キャンセル室および外側キャンセル室から発生させる打ち消し力とを略等しくすることができ、摩擦係合装置の係合油圧の制御性を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用動力伝達装置10の骨子図である。この車両用動力伝達装置10は、横置き型の自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の駆動源としてエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されているエンジン12の出力は、エンジン12のクランク軸、流体伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、入力軸36、ベルト式無段変速機(CVT)18、減速歯車装置20を介して終減速機22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rに分配される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それらのポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間には、ロックアップクラッチ26が設けられており、図示しない油圧制御装置の切換弁などよって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合されることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。上記ポンプ翼車14pには、ベルト式無段変速機18を変速制御したりベルト狭圧力を発生させたり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧を発生させる機械式のオイルポンプ28が設けられている。
前後進切換装置16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置を主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、ベルト式無段変速機18の入力軸36は、キャリヤ16cに一体的に連結されている一方、キャリヤ16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置であり、図2に示されるように、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置16は一体回転状態とされることにより前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機18側へ伝達される一方、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放されることにより、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向に回転させられるようになり、後進方向の駆動力がベルト式無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)状態になる。
ベルト式無段変速機18は、入力軸36に設けられている入力側部材である有効径が可変の入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられている出力側部材である有効径が可変の出力側可変プーリ46と、それらの可変プーリ42、46に巻き掛けられた摩擦接触する動力伝達部材として機能する伝動ベルト48とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定回転体42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸心まわりの相対回転不能且つ、軸心方向の移動可能に設けられた可動回転体42bおよび46bと、それらの間のV溝幅が可変とする推力を付与する入力側油圧シリンダ42cおよび出力側油圧シリンダ46cとを備えて構成されており、入力側可変プーリ42の油圧シリンダの油圧が制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。
図3は、図1の車両用動力伝達装置10の一部である前後進切換装置16の前進用クラッチC1の構成を説明するための要部断面図である。前進用クラッチC1は、タービン軸34と前後進切換装置16との間に配設され、タービン軸34からの出力を前後進切換装置16に選択的に伝達するためのものである。なお、本実施例の前進用クラッチC1が、本発明の車両用自動変速機の摩擦係合装置に対応している。
前進用クラッチC1は、タービン軸34に連結されることで常時回転駆動される第1回転部材50と、前後進切換装置16に回転を伝達するための第2回転部材52と、その第1回転部材50と第2回転部材52との間に介装され第1および第2回転部材50、52を選択的に連結或いは解放するための摩擦係合要素54と、第1回転部材50に覆われるように配設され摩擦係合要素54を押圧する押圧部56eを有するピストン56と、摩擦係合要素54とピストン56との間に介装されたキャンセルプレート58と、キャンセルプレート58とピストン56との間に介装されピストン56を摩擦係合要素54から隔離させる方向に付勢するリターンスプリング60とを、備えている。なお、本実施例の第1回転部材50が、本発明の回転駆動部材に対応しており、第2回転部材52が、本発明の被回転駆動部材に対応している。
第1回転部材50は、一方が底部を有すると共に他方が開口する有底二重円筒形状の部材であり、タービン軸34に対して径方向内側に位置する円筒状の内周壁50aと、径方向外側に位置する円筒状の外周壁50bと、内周壁50aと外周壁50bとの一端側を連結する円板状の底板部50cとで構成されている。内周壁50aの開口側の内周縁には、タービン軸34から軸心と垂直に突き出す鍔部34aが溶接によって連結されており、第1回転部材50は、タービン軸34と一体的に回転駆動させられる。底板部50cは、径方向外側に向かって伸びる円板状の部材であり、内周縁が内周壁50aの一端に連結されると共に外周縁が外周壁50bの一端に連結されている。外周壁50bの開口側の内周面にはスプライン歯62が形成されており、そのスプライン歯62には、摩擦係合要素54を構成する複数枚の内向摩擦板64が軸心方向の移動可能にスプライン嵌合されている。なお、本実施例の内向摩擦板64が、本発明の一方の摩擦板に対応している。
摩擦係合要素54は、前述した外周壁50bにスプライン嵌合されている複数枚の内向摩擦板64と、その内向摩擦板64の間に介在されると共に、内周縁が後述する第2回転部材52に形成されているスプライン歯66にスプライン嵌合されてる複数枚の外向摩擦板68とを備えており、外周壁50bのスプライン歯62の開口側には、各摩擦板64、68の軸心方向の移動を阻止するためのスナップリング70が嵌め着けられている。また、摩擦係合要素54のスナップリング70とは反対側である内向摩擦板64とピストン56の押圧部56eとの間には、外周縁がスプライン歯62にスプライン嵌合されると共に内周縁が内向摩擦板64よりもさらに径方向内側に延設されたクッションプレート72が介装されている。なお、本実施例の外向摩擦板68が、本発明の他方の摩擦板に対応している。
第2回転部材52は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置である前後進切換装置16のキャリヤピン76がたとえば圧入によって嵌め着けられている円板状の壁部52aと、その壁部52aの外周縁に連結されて軸心と平行に伸びる筒部52bとを備えており、筒部52bの外周面には前述したスプライン歯66が形成され、外向摩擦板68が軸心方向の移動可能にスプライン嵌合されている。なお、前後進切換装置16のサンギヤ16sは、タービン軸34にスプライン嵌合されており、タービン軸34と一体的に回転させられる。
前記第1回転要素50と摩擦係合要素54および第2回転部材52との間には、第1回転部材50の内周壁50aと外周壁50bとの間を密閉するようにキャンセルプレート58が固定された状態で配設されている。キャンセルプレート58の内周縁は、第1回転部材50の内周壁50aの外周面に嵌め着けられているスナップリング78に当接させられており、軸心方向の一方への移動が阻止されている。また、キャンセルプレート58の外周縁は、リップシール80を介して油密に密閉されている。
ピストン56は、金属板材からプレス加工によって成形されており第1回転部材50とキャンセルプレート58とで形成された空間内に収容されるように配設されている。ピストン56は、第1回転部材50の内周壁50aの外周面にリップシール82を介して軸心方向の移動可能な略円筒形状の内周壁56aと、内周縁が内周壁56aの一端に連結されると共に外周縁がリップシール84を介して第1回転部材50の外周壁50bの内周面に軸心方向の移動可能に摺接する円板状の第1側壁56bと、外周縁が第1側壁56bの外周縁に連結され第1側壁56bと略平行に伸びる第2側壁56cと、一端がその第2側壁56cの内周縁に連結されて軸心方向に伸びる環状壁56dと、その環状壁56dの端部に連結され先端が摩擦係合要素54を押圧する押圧部56eとを、備えている。この摩擦係合要素54を押圧するための押圧部56eは、周方向に複数個設けられており、キャンセルプレート58の押圧部56eに対向する位置に複数個形成されているピストン貫通穴86に軸心方向の移動可能に貫通されている。なお、キャンセルプレート58のピストン貫通穴86には、リップシール88および89が固着されており、このピストン貫通穴86からの作動油の漏洩を阻止している。また、キャンセルプレート58の内周側とピストン56の第1側壁56bとの間には、リターンスプリング60が介装されており、ピストン56を第1回転部材50の底板部50c側、すなわち摩擦係合要素54を押圧させない方向に常時付勢させている。
ピストン56と第1回転部材50との間にはピストン56を摩擦係合要素54側に移動させる駆動源となる油圧が供給されるピストン油圧室90が形成されている。ピストン油圧室90は、ピストン56の内周壁56aおよび第1側壁56bと第1回転部材50の内周壁50a、外周壁50b、および底板部50cとで囲まれており、リップシール82および84によって油密な空間に形成されている。
一方、ピストン56とキャンセルプレート58との間にはピストン油圧室90内で発生する遠心油圧を打ち消すための遠心油圧キャンセル室92が形成されている。遠心油圧キャンセル室92は、第1回転部材50の内周壁50aおよび外周壁50bとキャンセルプレート58とピストン56とで囲まれており、リップシール(80、82、84、88、89)によって油密な空間に形成されている。また、遠心油圧キャンセル室92は、ピストン56の環状壁56dによって径方向に分割されており、環状壁56dよりも径方向内側に位置する第1キャンセル室94および環状壁56dよりも径方向外側に位置する第2キャンセル室96の2つの遠心油圧キャンセル室で構成されている。また、第1キャンセル室94と第2キャンセル室96との間は、ピストン56の環状壁56dに形成されている連通穴98によって相互に連通されている。なお、本実施例の第1キャンセル室94が、本発明の内側キャンセル室に対応しており、第2キャンセル室96が、本発明の外側キャンセル室に対応している。
前記ピストン油圧室90に供給される作動油は、非回転部材である固定部材100に形成されている作動油供給口102から第1回転部材50の内周壁50aに形成されている第1連通口104を通って供給される。一方、第1キャンセル室94に供給される潤滑油は、タービン軸34内に形成されている潤滑油供給口106からベアリング108内を通り、第1回転部材50の内周壁50aに形成されている第2連通口110を通って供給される。また、第2キャンセル室96に供給される潤滑油は、第1キャンセル室94からピストン56の連通穴98を通って供給される。なお、ピストン油圧室90に供給される作動油および第1および第2キャンセル室94、96に供給される潤滑油は、それぞれ主な用途が異なるために異なる名前となっているが、実質的には同じ油が使用されている。
このように構成される前進用クラッチC1において、作動油供給口102からピストン油圧室90内に作動油が供給されると、その作動油の油圧によってピストン56がリターンスプリング60の付勢力に抗して、摩擦係合要素54側に移動させられ、押圧部56eがクッションプレート72の内周縁を押圧する。この押圧によって、クッションプレート72の外周縁を支点としてモーメントが発生し、このモーメント力によってクッションプレート72に隣接する内向摩擦板64がスナップリング70側に押圧させられる。これにより、内向摩擦板64および外向摩擦板68がスナップリング70側に押圧させられ、且つスナップリング70によって軸心方向への移動が阻止されていることから、摩擦係合要素54が係合させられる。また、摩擦係合要素54が係合されると、第1回転部材50の回転が第2回転部材52に伝達され、前後進切換装置16のキャリヤ16cに入力される。
ここで、たとえば前後進切換装置16のニュートラル時など前進用クラッチC1が係合されない際に車両のアクセルを踏み込むと、エンジンには負荷がかけられていないため、エンジンが高速回転で回転させられる。このようにエンジンが高速回転状態となると、トルクコンバータ14のタービン軸34およびそのタービン軸34に一体的に連結された第1回転部材50も同様に高速回転で回転させられる。第1回転部材50が高速回転で回転させられると、ピストン油圧室90内の作動油も高速回転で回転させられるため、比較的強い遠心油圧が発生させられ、その遠心油圧によってピストン56が摩擦係合要素54側にリターンスプリング60に抗して前進させられ摩擦係合要素54を押圧する恐れがある。これに対して、本実施例では、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96の2つの遠心油圧キャンセル室92内に発生する遠心油圧によってピストン油圧室90内で発生する遠心油圧に基づく前進方向の推力を打ち消す力を発生させる。遠心油圧は回転軸に対して径方向外側に位置するほど強い遠心油圧が発生するが、前進用クラッチC1では、ピストン56の押圧部56eが比較的径方向内側に位置されており、第2キャンセル室96は、押圧部56eの径方向外側に位置させられているため、第2キャンセル室96では、比較的強い遠心油圧を発生させることが可能となっている。また、ピストン56の肉厚が比較的薄い金属板材でプレス成形されているため、ピストン油室90がピストン56を押圧するための受圧面積と、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96がピストン56を押圧するための受圧面積とは略等しくなり、ピストン油圧室90内で発生する遠心油圧に対して、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96に発生するその遠心油圧に基づいて略等しい打ち消し力を発生させることができ、第1回転部材50が高速回転状態であってもピストン56の摩擦係合要素54の押圧を阻止することができる。
また、前進用クラッチC1の第1キャンセル室94および第2キャンセル室96を油密に密閉するリップシール(80、88、89)の何れか1つが破損したとしても、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96の何れか一方が機能する構造となっている。具体的には、第1キャンセル室94を油密に密閉するリップシール88が破損すると、第1キャンセル室94は機能しなくなるが、第2キャンセル室96は機能させることができる。一方、第2キャンセル室96を油密に密閉するリップシール80または89が破損すると、第2キャンセル室96は機能しなくなるが、第1キャンセル室94は機能させることができる。
上述のように、本実施例によれば、遠心油圧キャンセル室92は、ピストン56の環状壁56dによって径方向に分割された第1キャンセル室94および第2キャンセル室96で構成されているため、たとえば第1回転駆動部材50が高速回転で回転させられている際には、ピストン油圧室90では比較的強い遠心油圧に基づくピストン56の前進方向の推力が発生するが、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96の2つの遠心油圧キャンセル室92内に生じる遠心油圧に基づいて上記推力に対する逆方向の強い打ち消し力を発生させることができる。特に、第2キャンセル室96は、回転軸に対して離れている位置に配置されているため、強い打ち消し力を発生させることができる。これにより、ピストン油圧室90において強い遠心油圧が発生しても、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96で発生する遠心油圧に基づく打ち消し力によって、ピストン56の意図しない押圧を阻止させることができる。また、第1キャンセル室94または第2キャンセル室96の一方を油密に密閉するシール部材(80、88、89)が破損した場合でも、他方のキャンセル室を機能させることができ、意図しない摩擦係合要素54の係合を阻止することができる。
また、前述の実施例によれば、ピストン56の摩擦係合要素54を押圧するための押圧部56eは、キャンセルプレート58に複数個形成されたピストン貫通穴86に軸心方向の移動可能に貫通されているため、ピストン56の押圧部56eはキャンセルプレート58のピストン貫通穴86を通って摩擦係合要素54を押圧させることができる。また、ピストン貫通穴86を径方向内側に形成させることで、ピストン56の押圧部56eを径方向の比較的内側に配置させることができるため、第2キャンセル室96を形成させることができる。
また、前述の実施例によれば、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96は、ピストン56の環状壁56dに形成された連通穴98によって相互に連通されているため、第2キャンセル室96に対しても容易に油圧を供給することができる。
また、前述の実施例によれば、クッションプレート72は、外周縁が第1回転部材50の外周壁にスプライン嵌合されると共に、内周縁が内向摩擦板64の内周縁よりも内側に延設され、ピストン56の押圧部56eは、クッションプレート72の内周縁を押圧するため、摩擦係合要素54を押圧する際に必要となるモーメント力を容易に発生させることができる。これにより、ピストン56の押圧部56eがクッションプレート72を押圧する際に必要となる押圧力を低減させることができる。
また、前述の実施例によれば、ピストン56は、金属板材からプレス加工よって成形されたものであるため、ピストン56を容易に製造することができ、且つ軽量化することができる。また、ピストン56の肉厚を比較的薄くすることができるため、第1キャンセル室94および第2キャンセル室96が遠心油圧に対する打ち消し力を発生させるための受圧面積を大きく形成させることができる。これより、ピストン油圧室90で発生する遠心油圧による力と第1キャンセル室94および第2キャンセル室96から発生させる打ち消し力とを略等しくすることができ、摩擦係合装置54の係合油圧の制御性を向上させることができる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本発明が適用された他の実施例である車両用動力伝達装置130の一部である前進用クラッチC1の構成を説明するための要部断面である。本実施例の前進用クラッチC1は、ピストン132の構成が異なるだけであって、他の構成は、前述した車両用動力伝達装置10の構成と同様となっているためその説明を省略する。
本実施例のピストン132は、金属板材からプレス加工によって成形されており第1回転部材50に収容されるように配設されている。ピストン132は、第1回転部材50の内周壁50aの外周面にリップシール82を介して軸心方向の移動可能な略円筒形状の内周壁132aと、内周縁が内周壁132aの一端に連結され径方向外側に伸びる円板状の第1側壁132bと、一端が第1側壁132bの外周縁に連結され段付形状を有する環状壁132cと、環状壁132cの他端側に接続されると共に先端が摩擦係合要素54を押圧する押圧部132dと、内周縁が環状壁132cの外周側にたとえば溶接接合に接続されると共に外周縁がOリング134を介して第1回転部材50の外周壁50bの内周面に軸心方向の移動可能に摺接する第2側壁132eとを、備えている。
また、摩擦係合要素54とピストン132の押圧部132dとの間に配設されているクッションプレート136は、径方向に内向摩擦板64と略等しい長さとなっている。ピストン132の押圧部132dは、そのクッションプレート136の内周縁に対向するように位置され、キャンセルプレート58に複数個形成されているピストン貫通穴86に軸心方向の移動可能に貫通させられている。なお、ピストン132の押圧部132eとキャンセルプレート58のピストン貫通穴86との間にはリップシール88および89が介装されており、油密に密閉されている。また、キャンセルプレート58の外周縁と第1回転部材50の外周壁50bの内周面との間にはリップシール80が介装されており、油密に密閉されている。
ピストン132と第1回転部材50との間には、ピストン132を摩擦係合要素54側に移動させる駆動源となる油圧が供給されるピストン油圧室90が形成されている。ピストン油圧室90は、ピストン132の内周壁132a、第1側壁132b、および第2側壁132eと、第1回転部材50の内周壁50a、外周壁50b、および側壁50cとで囲まれており、リップシール82および第2側壁132eの外周部に配設されているOリング134によって油密な空間に形成されている。
また、遠心油圧キャンセル室138は、第1回転部材50の内周壁50aおよび外周壁50bとキャンセルプレート58とピストン132とで囲まれており、リップシール(80、82、88、89)およびOリング134によって油密な空間に形成されている。また、遠心油圧キャンセル室138は、ピストン132の環状壁132cによって径方向に分割されており、径方向内側に位置する第1キャンセル室140および径方向外側に位置する第2キャンセル室142の2つの遠心油圧キャンセル室で構成されている。また、第1キャンセル室140と第2キャンセル室142との間は、ピストン132の環状壁132cに形成されている連通穴144によって相互に連通されている。なお、本実施例の第1キャンセル室140が、本発明の内側キャンセル室に対応しており、第2キャンセル室142が、本発明の外側キャンセル室に対応している。
このように構成される車両用動力伝達装置130の前進用クラッチC1において、前進用クラッチC1が係合されない際に第1回転部材50が高速回転で回転させられると、ピストン油室90内に比較的強い遠心油圧が発生させられると共に、その遠心油圧に基づいてピストン132の前進方向の推力が発生させられる。これに対して、本実施例では、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142の2つの遠心油圧キャンセル室138内に発生する遠心油圧に基づいて、ピストン油圧室90で発生する遠心油圧に基づく推力を打ち消す逆向きの力を発生させる。遠心油圧は回転軸に対して径方向外側に位置する方が強い遠心油圧が発生するが、第2キャンセル室142は、ピストン132の環状壁132cの径方向外側に位置させられているため、第2キャンセル室142では、比較的強い遠心油圧を発生させることができる。また、ピストン132の肉厚が比較的薄い金属板材でプレス成形されているため、ピストン油室90がピストン132を移動させるための受圧面積と、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142がピストン132を移動させるための受圧面積とが略等しくなり、ピストン油室90内で発生する遠心油圧による推力に対して、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142では、その遠心油圧に基づいて上記推力に略等しい打ち消し力を逆向きに発生させることができ、第1回転部材50が高速回転状態であっても、ピストン132の摩擦係合要素54の押圧を阻止することができる。
また、前進用クラッチC1の第1キャンセル室140および第2キャンセル室142を油密に密閉するリップシール(80、88、89)の何れか1つが破損したとしても、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142の何れか一方が機能する構造となっている。具体的には、第1キャンセル室140を油密に密閉するリップシール88が破損すると、第1キャンセル室140は機能しなくなるが、第2キャンセル室142は機能させることができる。一方、第2キャンセル室142を油密に密閉するリップシール80または89が破損すると、第2キャンセル室142は機能しなくなるが、第1キャンセル室140は機能させることができる。
上述のように、本実施例においても前述の実施例と同様の効果を得ることができ、第1回転部材50の高速回転時においてピストン油圧室90で発生する比較的強い遠心油圧に対して、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142によって十分な打ち消し力を発生させることができる。また、リップシール(80、88、89)の何れか1つが破損した場合でも、第1キャンセル室140および第2キャンセル室142の何れか一方を機能させることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、本実施例の車両用動力伝達装置10、130は何れもベルト式無段変速機(CVT)18を備えたものであったが、特にベルト式無段変速機18に限定されるものではなく、変速機は有段自動変速機であっても本発明は適用することができる。
また、本実施例では、ピストン油室90および遠心油圧キャンセル室92、138を油密に密閉するためにリップシール(80、82、88、89)が使用されているが、特にリップシールに限定されるものではなく、他のシール部材を用いて実施することもできる。
また、本実施例では、前進用クラッチC1に対して、本発明が適用されているが、たとえば後進用ブレーキB1など、他の摩擦係合装置に本発明を適用してもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された車両用動力伝達装置の骨子図である。 図1の車両用動力伝達装置の作動状態を表す係合作動表である。 図1の車両用動力伝達装置の一部である前進用クラッチの構成を説明するための要部断面図である。 本発明が適用された他の実施例である車両用動力伝達装置の一部である前進用クラッチの構成を説明するための要部断面図である。
符号の説明
50:第1回転部材(回転駆動部材) 50a:内周壁 50b:外周壁 52:第2回転部材(被回転駆動部材) 54:摩擦係合要素 56:ピストン 56d、132c:環状壁 56e、132d:押圧部 58:キャンセルプレート 64:内向摩擦板(一方の摩擦板) 68:外向摩擦板(他方の摩擦板) 72、136:クッションプレート 86:ピストン貫通穴 90:ピストン油圧室 92、138:遠心油圧キャンセル室 94、140:第1キャンセル室(内側キャンセル室) 96、142:第2キャンセル室(外側キャンセル室) 98、144:連通穴 C1:前進用クラッチ(車両用自動変速機の摩擦係合装置)

Claims (5)

  1. 回転を伝達する回転駆動部材とその回転が伝達される被回転駆動部材とを選択的に連結するための摩擦係合要素と、その摩擦係合要素を押圧する押圧部を有する環状壁を備えたピストンと、該回転駆動部材とピストンとの間に形成され該ピストンを押圧方向に移動させるための油圧が供給されるピストン油圧室と、該ピストンの該ピストン油圧室の背面側に配設されたキャンセルプレートと前記ピストンとの間に形成された遠心油圧キャンセル室とを、備えた車両用自動変速機の摩擦係合装置であって、
    前記遠心油圧キャンセル室は、前記ピストンの環状壁によって径方向に分割された内側キャンセル室および外側キャンセル室で構成されていることを特徴とする車両用自動変速機の摩擦係合装置。
  2. 前記回転駆動部材は、一方に底部を有する有底二重円筒部材であり、該有底二重円筒部材の内周壁と外周壁との間を密閉するように前記キャンセルプレートが少なくとも前記ピストンから離れる方向に固定された状態で配設され、前記ピストンは前記回転駆動部材と前記キャンセルプレートとで形成された空間内に配設されており、
    前記ピストンの前記摩擦係合要素を押圧するための押圧部は、前記キャンセルプレートに複数個形成されたピストン貫通穴に軸心方向の移動可能に貫通されていることを特徴とする請求項1の車両用自動変速機の摩擦係合装置。
  3. 前記内側キャンセル室および外側キャンセル室は、前記ピストンの環状壁に形成された連通穴によって相互に連通されていることを特徴とする請求項2の車両用自動変速機の摩擦係合装置。
  4. 前記摩擦係合要素は、前記回転駆動部材の外周壁の内周側に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された複数枚の一方の摩擦板と、その一方の摩擦板の間に介装されると共に、前記被回転駆動部材に軸心方向の移動可能にスプライン嵌合された複数枚の他方の摩擦板とを備えており、
    前記一方の摩擦板と前記ピストンの押圧部との間に介装されたクッションプレートは、外周縁が前記外周壁にスプライン嵌合されると共に、内周縁が前記一方の摩擦板の内周縁よりも内側に延設され、前記ピストンの押圧部は、前記クッションプレートの内周縁を押圧することを特徴とする請求項3の車両用自動変速機の摩擦係合装置。
  5. 前記ピストンは、金属板材からプレス加工よって成形されたものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかの車両自動変速機の摩擦係合装置。
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