JP2009024358A - 遮水膜昇降式選択取水設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮水膜の全高に亘って両端部の止水性が良好となる遮水膜昇降式選択取水設備を提供する。
【解決手段】堰堤1の取水口2の周囲を取り囲むように多段で配置したフレーム31B〜31Dに遮水膜34B〜34Dをそれぞれ吊り下げて、上下の遮水膜34B〜44Dをオーバーラップさせるとともに、昇降機15で昇降可能な最上段のフレーム31Bの上からのオーバーフロー水を取水口2から取水するようにした遮水膜昇降式選択取水設備において、前記堰堤1の前面1aに、最内側の遮水膜34Dの両端部34aの内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板60と、最外側の遮水膜34Bの両端部34aの外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板61とが、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aをそれぞれ挟み込むように設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、取水水深を任意に選択できる遮水膜昇降式選択取水設備に関する。
従来、ダム湖等の堰堤の取水口を取り囲むように多段で配置したフレームに遮水膜をそれぞれ吊り下げて、上側の遮水膜を下側の遮水膜にオーバーラップさせることで取水口の周囲を遮水するとともに、昇降機で昇降可能な最上段のフレームの上からのオーバーフロー水を取水口から取水するようにした遮水膜昇降式選択取水設備がある(特許文献1参照)。
このような遮水膜昇降式選択取水設備であれば、最上段のフレームを表水層内に位置させれば、表水層のみをオーバーフローさせて取水口から取水することができ、最上段のフレームを水温躍層内に位置させると、水温躍層を取水口から取水することができ、最上段のフレームを深水層内に位置させると、深水層を取水口から取水することができる。
特許第3518747号公報
前記のような遮水膜昇降式選択取水設備において、遮水膜の上下方向のオーバーラップ部分については、止水性(水漏れ)は特に問題にはならないが、堰堤の前面と遮水膜の両端部との間の止水性が問題となる。
すなわち、図10に堰堤1の前面1aと遮水膜34の端部34aとの要部平面断面図を示すように、堰堤1の前面1aに、遮水膜34の端部34aの内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板60を設けた場合、遮水膜内外の水位差に伴う外水圧があっても、図10(a)のように、フレーム31に近い遮水膜34の上部は、フレーム31から遮水膜当たり板60の方向に突出させた遮水膜当たり部31aと相俟って、内方に撓みにくいため、遮水膜当たり板60に対する端部34aの密着状態が維持されるので、止水性が良好である。
しかしながら、図10(b)のように、フレーム31から遠い遮水膜34の下部は、外水圧で内方に撓みやすいため、端部34aが遮水膜当たり板60から離れて(矢印a参照)、遮水膜当たり板60に対する端部34aの密着状態が維持されにくくなるので、止水性が悪化するという不具合がある。
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、遮水膜の全高に亘って両端部の止水性が良好となる遮水膜昇降式選択取水設備を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、堰堤の取水口の周囲を取り囲むように多段で配置したフレームに遮水膜をそれぞれ吊り下げて、上下の遮水膜をオーバーラップさせるとともに、昇降機で昇降可能な最上段のフレームの上からのオーバーフロー水を取水口から取水するようにした遮水膜昇降式選択取水設備において、前記堰堤の前面に、最内側の遮水膜の両端部の内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板と、最外側の遮水膜の両端部の外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板とが、各遮水膜の両端部をそれぞれ挟み込むように設けられていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備を提供するものである。
請求項2のように、前記各遮水膜の両端部には、前後方向の位置をずらせて外方に突出する引っ掛かり部がそれぞれ形成され、前記遮水膜押さえ板には、前記引っ掛かり部の前方への抜け止め部が形成されている構成とすることが好ましい。
本発明によれば、堰堤の前面に、遮水膜の両端部の内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板を設けることに加えて、遮水膜の両端部の外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板を設けることで、遮水膜当たり板と遮水膜押さえ板との隙間で、遮水膜の両端部を挟み込むようになるから、遮水膜内外の水位差に伴う外水圧で遮水膜が内方に撓んだとしても、遮水膜当たり板との間で遮水膜を挟み込む遮水膜押さえ板によって、遮水膜の端部が遮水膜当たり板から離れにくくなって、遮水膜当たり板に対する端部の密着状態が維持されるので、遮水膜の全高に亘って両端部の止水性が良好となる。
請求項2によれば、遮水膜の両端部に、前後方向の位置をずらせて外方に突出する引っ掛かり部をそれぞれ形成することで、遮水膜押さえ板との間の隙間が少なくなるので、遮水膜の端部が遮水膜当たり板からより離れにくくなるとともに、遮水膜押さえ板に、引っ掛かり部の前方への抜け止め部を形成することで、遮水膜の両端部が遮水膜当たり板と遮水膜押さえ板との隙間から前方へ抜け出さなくなるので、遮水膜の端部が遮水膜当たり板からより離れにくくなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、ダムの堰堤(ダム壁)1の下部(ダム底付近)には発電用取水口2aと利水用取水口2bとでなる取水口2が形成されるとともに、この取水口2の前面には、流木等のゴミが取水口2に入るのを阻止するバースクリーン(不図示)が取付けられている。
前記取水口2が位置する堰堤1の前面(上流側の面)1aの前方には、水面Lに浮かぶ
フロート5が設置されている〔図2(a)参照〕。
このフロート5の上部には中央と両側に計3台の電動ウインチ(昇降機)15が設置されている。この各電動ウインチ15には、図4(b)に示すように、モータ15aで駆動される減速機15bにより、正逆回転可能なドラム15cが設けられ、このドラム15cにはワイヤロープ33が巻回されている。前記電動ウインチ15には、具体的に図示しないが堰堤1の上からキャブタイヤケーブルで電力が供給されている。
なお、フロート5に電動ウインチ(昇降機)15を設置する代わりに、堰堤1の前面(上流側の面)1aの上部に、水面Lよりも上方で前方に突出するフライングデッキ(操作台)を設置して、このフライングデッキに、電動ウインチ(昇降機)15が設置することもできる。
前記堰堤1の前面1aには、取水口2aの両側位置で上下方向に延在する一対のH形ガイドレール4が取付けられている〔図3(a)(b)参照〕。
前記フロート5のほぼ真下には、平面視で半円形状のフレーム31B〜31Gが多段で(図1では6段)設けられている。
前記各フレーム31B〜31Fは、図4(a)に示すように、金属(例えばステンレス)ボックス製の外殻7を有し、この外殻7の内部に浮力材(例えば発泡ウレタン)8が充填されている。
前記各フレーム31B〜31Fの浮力は、後述する遮水膜34B〜34Fを加えた比重が1近くに設定されて、自ら浮き上がるだけの浮力は無く、後述するチェーン23B〜23F等の重りで緩やかに沈む(下降する)浮力に設定されている。なお、各フレーム31B〜31Fは、外殻7の内部に浮力材8を充填したものではなく、例えばステンレス製パイプを半円形状に湾曲させたものであっても良い。また、最下部のフレーム31Gは固定フレームであるから、浮力が無くても良い。
最下部のフレーム31Gを除くフレーム31B〜31Fの外殻7の両端部は、図3(a)(b)に示すように、前記各ガイドレール4にそれぞれ対向されて、この各両端部には、ヒンジブラケット9が固定され、このヒンジブラケット9にヒンジピン9aを介してガイドローラブロック10が上下揺動可能に取付けられ、このガイドローラブロック10には、各フレーム31B〜31Fに作用する波による前方荷重をガイドレール4の前面で受け止めるための上下一対のメインローラ11がローラピン11aで取付けられている。なお、ガイドローラブロック10の内面には、ローラピン11aの貫通穴を補強するとともに、ガイドローラブロック10の内面とメインローラ11とのスキマ調整を兼ねる補強材(ダブリング)11bが固定されている。
また、側方荷重をガイドレール4の側面で受け止めるとともに、後方荷重を受け止めるためのガイドシュー11cが設けられている。
このメインローラ11とガイドシュー11cは、前記各荷重を受け止める機能の他、外殻7の両端部をガイドレール4に対して位置決めする機能と、外殻7の両端部がガイドレール4に沿ってスムーズに昇降するようにガイドする機能とを有している。
最下部のフレーム31Gの外殻7の両端部は、前記ガイドレール4に固定されている。
前記各フレーム31B〜31Gの外周面には、図1に示したように、フレキシビリティを有する合成ゴム若しくは合成樹脂製、あるいは布製の遮水膜34B〜34Gがそれぞれ吊下げられている。
前記最上部のフレーム31Bの上方には、図2(b)にも示すように、フレーム31Aにゴム製遮水膜製の蓋45が水平に張られて、縦横に取付けたチェーン46で撓みを防止してなる整流板43が配置されている。なお、フレーム31Aは、前記各フレーム31B〜31Fと同一構成である。
前記電動ウインチ15のドラム15cから垂れ下がらせたワイヤロープ33は、整流板43のフレーム31Aに連結する一方、この整流板43のフレーム31Aと最上部のフレーム31B、このフレーム31Bと2段目のフレーム31C、このフレーム31Cと3段目のフレーム31D、このフレーム31Dと4段目のフレーム31E、このフレーム31Eと5段目のフレーム31F、このフレーム31Fと最下部のフレーム31Gとを、それぞれ一定長さのチェーン23A〜23Fで連結する。
なお、整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間のチェーン23Aは、他のチェーン23B〜23Fよりも短く(例えば1/3の長さ)に設定されていて、整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間に取水開口44が形成されるようになる。
そして、電動ウインチ15のドラム15cによりワイヤロープ33を巻き上げた時には、チェーン23A〜23Fが引き延ばされて整流板43のフレーム31Aと各フレーム31B〜31Fが所定の水深位置に引き上げられて保持されるとともに、ドラム15cによりワイヤロープ33が緩め下げられた時には、チェーン23B〜23Fが弛まされて、整流板43のフレーム31Aを除く各フレーム31B〜31Fが最下部のフレーム31Gの上に重なり合って保持されるようになる。
このワイヤロープ33の巻き上げと緩め下げとは、整流板43のフレーム31Aと各フレーム31B〜31Fの昇降状態に応じて制御する。
前記各遮水膜34B〜34Fは、各フレーム31B〜31Fが所定の水深位置に保持されているときは、フレーム31B〜31Fから吊下げられた状態で、上側となる遮水膜34の下端が下側となる遮水膜34の上端に外方からオーバーラップして、隙間を遮水するように吊下げ長さが設定されているとともに、各フレーム31B〜31Fが最下部のフレーム31Gの上に重なり合って保持されているときは、厚み方向に重なり合うようになっている。なお、最下部のフレーム31Gの遮水膜34Gは、側部は堰堤1の前面1aに固定して、下端は、ダム底の基礎コンクリート47に固定して、それぞれ遮水するようになる。
また、後述するように、前記堰堤1には、遮水膜34B〜34Fの全高に亘って両端部を止水するための止水機構48(A)が設けられている。
さらに、整流板のフレーム31Aには、蓋45と堰堤1との間の上部隙間を塞ぐ上部遮水カバー49〔図2(b)参照〕が設けられている。
前記各フレーム31C〜31Gの上部には、図4(a)に示したような凹部6aが形成され、この凹部6aの底に前記チェーン23B〜23Fの下部が連結されるとともに、各フレーム31B〜31Fの下部には、ショックアブゾーバー(若しくはダッシュポット)26が取付けられ、このショックアブゾーバー26に前記チェーン23B〜23Fの上部が連結されている。このショックアブゾーバー26は、波に対するショックを吸収して遮水膜34B〜23Fが揺動するのを防止するためのものであり、必要に応じて取付ければよい。
また、前記凹部6aは、各フレーム31B〜31Fが最下部のフレーム31Gの上に重なり合って保持されるときに、各チェーン23B〜23F及びショックアブゾーバー26を収納して、各フレーム31B〜31Fが隙間なく重なり合うようにするためのものである。なお、凹部6aにチェーン23B〜23Fが収納されることで、弛んだチェーン23B〜23Fによって遮水膜34B〜34Gが損傷されるおそれもなくなる。
ここで、前記のように構成した遮水膜昇降選択取水設備の取水操作方法を説明する。
図1は、電動ウインチ15によりワイヤロープ33を巻き上げることにより、まず、整流板43のフレーム31Aがワイヤロープ33で引き上げられ、チェーン23Bを介して2段目のフレーム31Bが引き上げられ、チェーン23Bを介して3段目のフレーム31Cが引き上げられてというように、フレーム31A〜31Fが全て引き上げられて、所定の水深位置に保持された状態である。
このとき、整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間に取水開口44は、常時満水位Lの直ぐ下に位置している。
そして、各遮水膜34B〜34Gで各フレーム31B〜31Fおよび基礎コンクリート47の間が遮水され、遮水膜34B〜34Fの両端部が後述する止水機構48(A)で遮水されることから、整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間に取水開口44が表水層内に位置するので、表水層のみが取水開口44から流入して、取水口2aから取水できるようになる。
また、水位が常時満水位Lから最低水位L´まで下がったような場合には、電動ウインチ15によりワイヤロープ33を緩め下げることにより、各フレーム31B〜31Fが最下部のフレーム31Gの上に重なり合って保持された状態となる。
したがって、各遮水膜34B〜34Fが最下降されるから〔図1(b)参照〕、下降した整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間の取水開口44が最低水位L´の直ぐ下の表水層内に位置するので、表水層のみが取水開口44から流入して、取水口2aから取水できるようになる。
さらに、常時満水位Lの状態で、水温躍層の濁水を取水したいような場合には、電動ウインチ15によりワイヤロープ33を緩め下げて、下降した整流板43のフレーム31Aと2段目のフレーム31Bとの間の取水開口44が水温躍層内に位置するように調整すると、水温躍層の濁水のみが取水開口44から流入して、取水口2aから取水できるようになる。なお、深水層のみを取水したい場合も同様にして行うことができる。
次に、遮水膜34B〜34Fの全高に亘って両端部を止水するための止水機構48(A)を説明する。なお、前記図1の実施形態では、フレーム31B〜31Gと遮水膜34B〜34Gは6段構造であったが、簡略化のために、図3(b)および図5以下では、フレーム31B〜31Dと遮水膜34B〜34Dの3段構造として説明する。
図5および図3(b)は、第1実施形態の止水機構48(A)である。
堰堤1の前面1aには、最内側の遮水膜34Dの両端部34aの内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板60をアンカーボルト等で固定して設けている。
また、この堰堤1の前面1aには、最外側の遮水膜34Bの両端部34aの外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板61をアンカーボルト等で固定して設けている。なお、遮水膜押さえ板61は、必要に応じて取付けたり、取り外したりできるようになっている。
そして、遮水膜当たり板60と遮水膜押さえ板61との隙間で、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aが左右方向からそれぞれ挟み込まれるようになる。
また、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aには、前後方向の位置をずらせて外方に突出する引っ掛かり部34bがそれぞれ形成され、遮水膜押さえ板61には、引っ掛かり部34bの前方への抜け止め部61aが形成されている。
第1実施形態の止水機構48(A)であれば、堰堤1の前面1aに、遮水膜34B〜34Dの両端部34aの内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板60を設けることに加えて、遮水膜34B〜34Dの両端部34aの外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板61を設けることで、遮水膜当たり板60と遮水膜押さえ板61との隙間で、遮水膜34B〜34Dの両端部34aを挟み込むようになるから、遮水膜34B〜34Dの内外の水位差に伴う外水圧で遮水膜34B〜34Dが内方に撓んだとしても、遮水膜当たり板60との間で遮水膜34B〜34Dを挟み込む遮水膜押さえ板61によって、遮水膜34B〜34Dの端部34aが遮水膜当たり板60から離れにくくなって、遮水膜当たり板60に対する端部34aの密着状態が維持されるので、遮水膜34B〜34Dの全高に亘って両端部34aの止水性が良好となる。
また、遮水膜34B〜34Dの両端部34aに、前後方向の位置をずらせて外方に突出する引っ掛かり部34bをそれぞれ形成することで、遮水膜押さえ板61との間の隙間が少なくなるので、遮水膜34B〜34Dの端部34aが遮水膜当たり板61からより離れにくくなるとともに、遮水膜押さえ板61に、引っ掛かり部34bの前方への抜け止め部61aを形成することで、遮水膜34B〜34Dの両端部34aが遮水膜当たり板60と遮水膜押さえ板61との隙間から前方へ抜け出さなくなるので、遮水膜34B〜34Dの端部34aが遮水膜当たり板60からより離れにくくなる。
図6、図7は、第1参考例の止水機構48(B)である。遮水膜当たり板60を設けることは、第1実施形態の止水機構48(A)と同様である。
そして、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aには、図7(a)のように、前後方向の位置をずらせて外方に突出する中空突出部34cがそれぞれ形成され、各中空突出部34cには、案内用ロープ62がそれぞれ挿通されている。この案内用ロープ62は、遮水膜34B〜34Dの両端部34aを遮水膜当たり板60に押し付けるようになる。
堰堤1の前面1aの上下位置には、各案内用ロープ62を上下方向に張った状態で、その上下端部を止着する取付け台63A,63Bをアンカーボルト等で固定して設けている。
図7(b)に詳細に示すように、取付け台63B(63Aも同様)にはフックボルト64が固定され、案内用ロープ62の下端部にはシンブル65がクリップ66で固定されて、案内用ロープ62のシンブル65を取付け台63Bのフックボルト64にフックした状態で、フックボルト64の出没量を調整することにより、案内用ロープ62を上下方向に張ることができる。
図7(c)のように、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aを巻き丸めて接着部34dで接着し、巻き丸めた中に間欠若しくは連続したパイプ67を挿通固定することで、中空突出部34cをそれぞれ形成することもできる。
また、図7(d)(e)のように、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aにリング状金物68をあてがい、あてがった側に押さえシート69を接着して、リング状金物68を挟み込んで固定することで、中空突出部34cをそれぞれ形成することもできる。
第1参考例の止水機構48(B)であれば、遮水膜当たり板60を設けることに加えて、遮水膜34B〜34Dの両端部34aの中空突出部34cを挿通する案内用ロープ62を設けることで、案内用ロープ62で遮水膜34B〜34Dの両端部34aを遮水膜当たり板60に押し付けるようになるから、遮水膜34B〜34Dの内外の水位差に伴う外水圧で遮水膜34B〜34Dが内方に撓んだとしても、案内用ロープ62によって、遮水膜34B〜34Dの端部34aが遮水膜当たり板60から離れにくくなって、遮水膜当たり板60に対する端部34aの密着状態が維持されるので、遮水膜34B〜34Dの全高に亘って両端部34aの止水性が良好となる。
図8、図9は、第2参考例の止水機構48(C)である。第1参考例の止水機構48(B)と相違するのは、各遮水膜34B〜34Dの両端部34aに補強シート70を接着し、両端部34aと補強シート70とに跨って円形リング(カナビラやシャックルでも可)71を上下方向に多段で差し込むことで、中空突出部を形成したものである。
第2参考例の止水機構48(C)であれば、遮水膜当たり板60を設けることに加えて、遮水膜34B〜34Dの両端部34aの円形リング(中空突出部)71を挿通する案内用ロープ62を設けることで、案内用ロープ62で遮水膜34B〜34Dの両端部34aを遮水膜当たり板60に押し付けるようになるから、遮水膜34B〜34Dの内外の水位差に伴う外水圧で遮水膜34B〜34Dが内方に撓んだとしても、案内用ロープ62によって、遮水膜34B〜34Dの端部34aが遮水膜当たり板60から離れにくくなって、遮水膜当たり板60に対する端部34aの密着状態が維持されるので、遮水膜34B〜34Dの全高に亘って両端部34aの止水性が良好となる。
本発明の実施形態にかかる選択取水設備であり、(a)は正面図、(b)は側面断面図である。 (a)はフロートの平面図、(b)は整流板の平面図、(c)はフレームの平面図である。 (a)はフレームの端部の側面断面図、(b)はフレームの端部の平面断面図である。 (a)はフレームの要部縦断面図、(b)電動ウインチの平面図である。 本発明の実施形態にかかる止水機構を備えたる選択取水設備であり、(a)は上昇図の側面図、(b)は下降時の側面図である。 第1参考例の選択取水設備であり、(a)は上昇図の側面図、(b)は下降時の側面図である。 (a)は遮水膜当たり板の平面図、(b)は案内用ロープの端部の側面図、(c)は中空突出部の平面図、(d)は別例の中空突出部の平面図、(e)は(d)の正面図である。 第2参考例の選択取水設備であり、(a)は上昇図の側面図、(b)は下降時の側面図である。 (a)は遮水膜当たり板の平面図、(b)は円形リングの斜視図である。 (a)(b)は、それぞれ遮水膜当たり板に対する遮水膜の端部の密着状態を示す平面断面図である。
符号の説明
1 堰堤
1a 前面
2 取水口
4 ガイドレール
15 電動ウインチ(昇降機)
31B〜31D フレーム
33 ワイヤロープ
34B〜34D 遮水膜
34a 端部
34b 引っ掛かり部
48(A) 止水機構
60 遮水膜当たり板
61 遮水膜押さえ板
61a 抜け止め部

Claims (2)

  1. 堰堤の取水口の周囲を取り囲むように多段で配置したフレームに遮水膜をそれぞれ吊り下げて、上下の遮水膜をオーバーラップさせるとともに、昇降機で昇降可能な最上段のフレームの上からのオーバーフロー水を取水口から取水するようにした遮水膜昇降式選択取水設備において、
    前記堰堤の前面に、最内側の遮水膜の両端部の内面に沿って上下方向に延在する遮水膜当たり板と、最外側の遮水膜の両端部の外面に沿って上下方向に延在する遮水膜押さえ板とが、各遮水膜の両端部をそれぞれ挟み込むように設けられていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備。
  2. 前記各遮水膜の両端部には、前後方向の位置をずらせて外方に突出する引っ掛かり部がそれぞれ形成され、前記遮水膜押さえ板には、前記引っ掛かり部の前方への抜け止め部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の遮水膜昇降式選択取水設備。
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