JP3860094B2 - 遮水膜昇降式選択取水設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取水水深を任意に選択できる遮水膜昇降式選択取水設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、選択取水設備としては、ダムの堰堤に深さの異なる取水口を多段で形成して、各取水口のゲートを開閉することで取水水深を選択するか、あるいは底部若しくは堰堤に固定されたテレスコープで上下できるシリンダー若しくは半円筒ゲートで必要な取水水深から取水を行うようにしたものが提案されている。
【0003】
しかし、ダム湖の水位は常に変動するため、その変化に自動的に追随して、表層部や水温躍層若しくはその直下から有効に取水して放流するには煩雑な操作が多いという問題がある。さらに、既存のダムに新たに選択取水設備を設置するには、土木の大幅な変更を伴うばかりか、放流の一時停止、ときにはダム湖をドライにしなければならないから、施工が困難であるという問題がある。
【0004】
このような諸問題を解決するために、本発明者等は、水位変動に自動的に追随して有効に取水できるとともに、土木構造物との取り合いを最小限に減らして施工を簡素化できるフロート式選択取水設備を提案した(特願2001−80566号参照)。
【0005】
かかる先行技術としてのフロート式選択取水設備は、図10および図11に示すように、堰堤1の取水塔2に形成され、バースクリーン3が取付けられた取水口2aに対して、水位Lに応じて昇降するフロート5が設けられ、このフロート5に取付けられた電動ウインチ(昇降機)15のワイヤー22が最上段の水中フロート6Aに連結されている。
【0006】
この最上段の水中フロート6Aと最下段の水中フロート6Eとの間には、所定の上下間隔が保持されるようチェーン23A〜23Dで連結された水中フロート6B〜6Dが多段で配置されて、各水中フロート6A〜6Eには、取水口2aの周囲および下側を遮水可能な遮水カーテン16A〜16Eがそれぞれ設けられている。なお、最下段の水中フロート6Eは湖底のアンカーブロック20にチェーン23Eで連結されている。
【0007】
そして、水位Lに応じて昇降するフロートに取付けた電動ウインチ15で最上段の水中フロート6Aを上昇させると、チェーン23A〜23Dで連結された下側の水中フロート6B〜6Eも同時に上昇して、各水中フロート6A〜6Eの遮水カーテン16A〜16Eで取水口2aの周囲および下側が遮水されて、水が遮水カーテン16Aの上側とフロート5との間の隙間27からのみ遮水カーテン16A〜16E内に流入して、取水口2aから取水されるようになる。
【0008】
したがって、例えば、最上段の遮水カーテン16Aとフロート5との間の隙間27が表水層内に位置するように水中フロート6A〜6Eを昇降操作すると、表水層のみを取水口2aから取水することができ(図11(a)参照)、最上段の遮水カーテン16Aを水温躍層内に位置させると、表水層と水温躍層とを同時に取水口2aから取水することができ、最上段の遮水カーテン16Aを深水層内に位置させると(つまり、遮水カーテンを最下降させる)、全層から取水することができる(図11(b)参照)。
【0009】
したがって、かんがい用水の取水時には水温の高い表水層のみを正確に取水して放流できるとともに、大雨や洪水が終わって清澄になった表水層のみを正確に取水して放流できるようになる。特に、ダム湖の水位は常に変動するが、フロート5によって、その変化に自動的に追随して、表層部などから有効に取水して放流することができる。また、既存のダムに選択取水設備を新たに設置する場合には、放流の一時停止やダム湖をドライにする必要などが全くなく、通常の放流を継続しながらの施工が可能であるから、土木構造物との取り合いを最小限に減らして施工を簡素化できるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記フロート5は水面に浮かぶように設定されていて、水中フロート6(A〜E)は水中に沈んだ状態であることから、水中フロート6(A〜E)や遮水カーテン16(A〜E)の保守・点検は、水中に潜ったり、ダムの水位Lを下げて、あるいは水位Lが下がった時を見計らって作業をしなければならないので、故障時に緊急の対策がとりにくいという問題があった。
【0011】
また、電動ウインチ15は、水面に浮かぶフロート5に取付けられているから、電動ウインチ15の日常的な保守・点検作業も船などを利用してフロート5に乗り移る必要があるので、煩わしいうえに、波浪の影響でフロート5が変動すると、水中フロート6(A〜E)や遮水カーテン16(A〜E)とワイヤー22で連結されている電動ウインチ15に無理な荷重が作用して、耐久性が損なわれやすいという問題があった。
【0012】
さらに、取水口2aがダム底付近に有る場合には、図11(b)の状態よりもさらに水位Lが低下すると、遮水カーテン16(A〜E)が邪魔して取水できなくなるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記先行技術の改善にかかるものであって、昇降機などの点検・修理が容易で、昇降機の耐久性も損なわれず、しかもダム壁の下方(ダム底付近)にある取水口からの取水を可能とした遮水膜昇降式選択取水設備を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ダム壁の下方に取水口が形成され、この取水口が位置するダム壁の上部に、水面よりも上方で前方に突出するデッキが設置され、このデッキのほぼ真下に、所定の上下間隔で保持可能なフレームが多段で設けられ、この各フレームの外周面には、上側の遮水膜の下端が下側の遮水膜の上端にオーバーラップして取水口の周囲を遮水可能なフレキシビリティを有する遮水膜がそれぞれ吊下げられて、上記デッキに取付けられた昇降機の第1ワイヤーは、最上段のフレームに連結されるとともに、第2ワイヤーは、最上段のフレームの貫通穴から下段のフレームの貫通穴をそれぞれ貫通させた後に、最下段のフレームに連結されていて、上記取水口が位置するダム壁の下方に、最下段のフレームに上側のフレームが重なり合うように保持するとともに遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備を提供するものである。
【0015】
請求項2の発明は、ダム壁の下方に取水口が形成され、この取水口が位置するダム壁の上部に、水面よりも上方で前方に突出するデッキが設置され、このデッキのほぼ真下に、所定の上下間隔で保持可能なフレームが多段で設けられ、この各フレームの外周面には、上側の遮水膜の下端が下側の遮水膜の上端にオーバーラップして取水口の周囲を遮水可能なフレキシビリティを有する遮水膜がそれぞれ吊下げられて、上記取水口が位置するダム壁の下方に、最下段のフレームに上側のフレームが重なり合うように保持するとともに遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されている一方、上記デッキに取付けられた昇降機のワイヤーは、最上段のフレームに連結されるとともに、全フレームが前記フレーム受け台に積み重ねられた状態で、最下段のフレームと最上段のフレームとを連結可能な連結機構が設けられ、この連結機構は、最上段のフレームの後部に取付けられたフックレバーと、最下段のフレームの後部の取付けられたフックバーとで構成されて、フックレバーは、上部が支持軸で最上段のフレームの後部に前後揺動可能に支持されていて、下部には、全フレームが積み重ねられた状態で、最下段のフレームの後部のフックバーに係合可能なフック凹部が形成され、フックレバーの下部には、逆L字状の閉じレバーの下部がピンで前後揺動可能に取付けられ、この閉じレバーは、その自重によって前揺動してフック凹部を閉じるようになっていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備を提供するものである。
【0016】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、水面よりも上方で前方に突出するデッキをダム壁に設置して、このデッキに取付けた昇降機の第1ワイヤーを最上段のフレーム(先行技術の水中フロートに相当)に連結するとともに、第2ワイヤーを最下段のフレームに連結することにより、第1ワイヤーによる最上段のフレームの昇降に連動して下側のフレームも昇降させることで、各フレームの遮水膜(先行技術の遮水カーテンに相当)で取水口の周囲を遮水して、水が最上段のフレームの上方をオーバーフローして遮水膜内に流入して取水口から取水されるようになる。
【0017】
また、第2ワイヤーにより最下段のフレームを上昇させることで、ダム壁の下方(ダム底付近)に有る取水口が最下段のフレームの遮水膜で遮水されなくなるので、水位が低下した場合でも取水口からの取水ができるようになる。
【0018】
さらに、第2ワイヤーにより、上側のフレームを積み重ねながら最下段のフレームを最上昇させた時に、全てのフレームと遮水膜が水面よりも上方に上昇させることができるから、フレームや遮水膜の点検・修理は、先行技術のように水中に潜ったり、ダムの水位を下げて、あるいは水位が下がった時を見計らって作業をする必要が全く無いので、日常の点検・修理が容易で故障時の緊急の対策もとりやすくなる。
【0019】
さらにまた、昇降機は、ダム壁に設置したデッキに取付けているから、先行技術のように船などを利用することなく、ダム壁からデッキに乗り移るだけで昇降機の日常的な保守・点検作業が簡単に行えるとともに、波浪の影響による無理な荷重が昇降機に作用しなくなるので、昇降機の耐久性が向上するようになる。
【0020】
また、取水口が位置するダム壁の下方に、遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されているから、特に最下段のフレームの下降位置が正確に位置決めされるとともに、この最下段のフレームの遮水膜で上側のフレームの遮水膜が正確にガイドされながら昇降するようになる。
【0021】
なお、取水口が形成されたダム壁とは、堰堤のみならず、発電取水などのように、取水口が形成された横護岸も含むものである。また、ダム壁の下方に取水口が形成されるとは、ダム壁の下部(ダム底付近)のみならず、中間部と下部との間に形成されたものも含むものである。さらに、堰堤に設置されたデッキとは、フライングデッキのみならず、ダム底に立設された支柱で支えられたデッキ状のものも含むものである。
【0022】
請求項2の発明によれば、水面よりも上方で前方に突出するデッキをダム壁に設置して、このデッキに取付けた昇降機のワイヤーを最上段のフレームに連結することにより、ワイヤーによる最上段のフレームの昇降に連動して下側のフレームも昇降させることで、各フレームの遮水膜で取水口の周囲を遮水して、水が最上段のフレームの上方をオーバーフローして遮水膜内に流入して取水口から取水されるようになる。
【0023】
また、連結機構により、最下段のフレームと最上段のフレームとを連結して、ワイヤーによる最上段のフレームの昇降とともに全てのフレームを上昇させることで、ダム壁の下方(ダム底付近)に有る取水口が最下段のフレームの遮水膜で遮水されなくなるので、水位が低下した場合でも取水口からの取水ができるようになる。
【0024】
さらに、連結機構により、最下段のフレームと最上段のフレームとを連結して最上昇させた時に、全てのフレームと遮水膜が水面よりも上方に上昇させることができるから、フレームや遮水膜の点検・修理は、先行技術のように水中に潜ったり、ダムの水位を下げて、あるいは水位が下がった時を見計らって作業をする必要が全く無いので、日常の点検・修理が容易で故障時の緊急の対策もとりやすくなる。
【0025】
また、取水口が位置するダム壁の下方に、遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されているから、特に最下段のフレームの下降位置が正確に位置決めされるとともに、この最下段のフレームの遮水膜で上側のフレームの遮水膜が正確にガイドされながら昇降するようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、図10および図11の先行技術と同一構成、作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0027】
図1〜図7は第1実施形態であって、図1に示すように、ダムの堰堤1の下部(ダム底付近)には取水口2aが形成されるとともに、この取水口2aの前面には、流木等のゴミが取水口2aに入るのを阻止するバースクリーン3(図7参照)が取付けられている。
【0028】
上記取水口2aが位置する堰堤1の前面(上流側の面)の上部には、水面Lよりも上方で前方に突出するフライングデッキ(操作台)30が設置されている(図4(a)参照)。このフライングデッキ30には、堰堤1の頂部から梯子などを利用して簡単に乗り移ることができる。
【0029】
このフライングデッキ30の上部には中央と両側に計3台の電動ウインチ(昇降機)15が設置されている。この各電動ウインチ15には、図7(c)に示すように、モータ15aで駆動される減速機15bにより、電磁クラッチ15c,15dの切り替えで交互に回転可能なドラム15e,15fが設けられ、一方のドラム15eには第1ワイヤー32が巻回されるとともに、他方のドラム15fには第2ワイヤー33が巻回されている。上記電動ウインチ15には、具体的に図示しないが堰堤1の上からキャップタイヤケーブルで電力が供給されている。
【0030】
上記堰堤1の前面には、取水口2aの両側位置で上下方向に延在する一対のH形鋼製ガイドレール4が敷設されている(図7(a)参照)。
【0031】
上記フライングデッキ30のほぼ真下には、平面視で半円形状のフレーム31(A〜D)が多段で(本例では4段)設けられている。
【0032】
また、取水口2aが位置する堰堤1の下部には、上記フレーム31(A〜D)と同様に、平面視で半円形状のフレーム受け台35が設置されている。上記取水口2aは、このフレーム受け台35に面して形成されている。
【0033】
上記各フレーム31(A〜D)は、図7(b)に示すように、金属(例えばステンレス)ボックス製の外殻7を有し、この外殻7の内部に浮力材(例えば発泡ウレタン)8が充填されている。
【0034】
上記各フレーム31(A〜D)の浮力は、後述する遮水膜34(A〜D)等を加えた比重が1近くに設定されて、自ら浮き上がるだけの浮力は無く、後述するチェーン23(A〜C)等の重りで緩やかに沈む(下降)ような浮力に設定されている。なお、各フレーム31(A〜D)は、外殻7の内部に浮力材8を充填したものではなく、例えばステンレス製パイプを半円形状に湾曲させたものであっても良い。
【0035】
上記各フレーム31(A〜D)の外殻7の両端部7aは、図7(a)に示すように、上記各ガイドレール4にそれぞれ対向されて、この各両端部7aには、ゴム製のクッション材9を介してローラ基板10が取付けられ、このローラ基板10には、各フレーム31(A〜D)に作用する波による前方加重Fをガイドレール4(A,B)の前面で受け止めるためのメインローラ11と、側方加重Sをガイドレール4の側面で受け止めるためのサイドローラ12とが設けられている。なお、11aは、後方荷重を受け止めるためのサブローラである。
【0036】
この各ローラ11,12は、上記各加重F,Sを受け止める機能の他、外殻7の両端部7aをガイドレール4に対して位置決めする機能と、外殻7の両端部7aがガイドレール4に沿ってスムーズに昇降するようにガイドする機能とを有している。
【0037】
上記クッション材9は、各フレーム31(A〜D)に作用する前方加重Fを吸収して、メインローラ11やガイドレール4及び堰堤1が損壊しないようにするためのもので、必要に応じて設ければよい。
【0038】
上記各フレーム31(A〜D)の外周面には、図1に示したように、フレキシビリティを有する合成ゴム若しくは合成樹脂製、あるいは布製の遮水膜34(A〜D)がそれぞれ吊下げられている。
【0039】
図5(a)に詳細に示すように、上記電動ウインチ15の一方のドラム15eから垂れ下がらせた第1ワイヤー32は、最上段のフレーム31Aに連結する一方、この最上段のフレーム31Aと2段目のフレーム31B、2段目のフレーム31Bと3段目のフレーム31C、3段目のフレーム31Cと最下段のフレーム31Dとを、それぞれ一定長さのチェーン23(A〜C)で連結する。
【0040】
また、上記電動ウインチ15の他方のドラム15fから垂れ下がらせた第2ワイヤー33は、最上段のフレーム31A、2段目のフレーム31B、3段目のフレーム31Cの各貫通穴31aをそれぞれ貫通させた後に、最下段のフレーム31Dに連結する。
【0041】
そして、電動ウインチ15のドラム15eにより第1ワイヤー32を巻き上げた時には(図5(a)参照)、チェーン23(A〜D)が引き延ばされて各フレーム31(A〜D)が所定の水深位置に引き上げられて保持されるとともに、ドラム15eにより第1ワイヤー33を緩め下げた時には(図5(b)参照)、チェーン23(A〜C)が弛まされて各フレーム31(A〜D)がフレーム受け台35の上に重なり合って保持されるようになる。
【0042】
また、電動ウインチ15のドラム15fにより第2ワイヤー33を巻き上げた時には(図6(b)参照)、上側のフレーム31(A〜C)を積み重ねながら最下段のフレーム31Dが上昇されるようになる。
【0043】
この第1ワイヤー32と第2ワイヤー33の巻き上げと緩め下げは、各フレーム31(A〜D)の昇降状態に応じて制御する。
【0044】
上記各遮水膜34(A〜D)は、各フレーム31(A〜D)が所定の水深位置に保持されているときは、各フレーム31(A〜D)から吊下げられた状態で、上側となる遮水膜34の下端が下側となる遮水膜34の上端に外方からオーバーラップして、隙間を遮水するように吊下げ長さが設定されているとともに、各フレーム31(A〜D)が最下段のフレーム31Dの上に重なり合って保持されているときは、厚み方向に重なり合うようになっている。なお、最下段のフレーム31Dの遮水膜34Dの下端は、湖底に着地してフレーム受け台35(取水口2a)の周囲を遮水するようになる。
【0045】
また、図7(a)に示したように、各遮水膜34(A〜D)の両端には止水用ゴム24がそれぞれ縫着されて、各止水用ゴムが堰堤1に沿って曲げられて、各遮水膜34(A〜D)の周囲(取水口2aの周囲)を遮水するようになる。
【0046】
上記各遮水膜34(A〜D)の下端には、ショートリンクチェーン製の重り25がそれぞれ取付けられて、遮水カーテン16(A〜E)が波などでまくれ上がらないようにしている。
【0047】
上記各フレーム31(A〜D)の上部には、図7(b)に示したような凹部6aが形成され、この凹部6aの底に上記チェーン23(A〜C)の下部が連結されるとともに、各フレーム31(A〜D)の下部には、ショックアブゾーバー(若しくはダッシュポット)26が取付けられ、このショックアブゾーバー26に上記チェーン23(A〜C)の上部が連結されている。このショックアブゾーバー26は、波に対するショックを吸収して遮水膜34(A〜D)が揺動するのを防止するためのものであり、必要に応じて取付ければよい。
【0048】
また、上記凹部6aは、各フレーム31(A〜D)が最下段のフレーム31Dの上に重なり合って保持されるときに、各チェーン23(A〜D)及びショックアブゾーバー26を収納して、各フレーム31(A〜D)が隙間なく重なり合うようにするためのものである。なお、凹部6aにチェーン23(A〜D)が収納されることで、弛んだチェーン23(A〜D)によって遮水膜34(A〜D)が損傷されるおそれもなくなる。
【0049】
上記のように構成した第1実施形態の遮水膜昇降選択取水設備の取水操作方法を説明する。
【0050】
常時や大雨・洪水時の非運用時は、図2(b)および図5(b)に示すように、電動ウインチ15により第1ワイヤー32と第2ワイヤー33を緩め下げることにより、各フレーム31(A〜D)がフレーム受け台35の上に重なり合って保持された状態となる。
【0051】
したがって、各遮水膜34(A〜D)が最下降されるから、最上段の遮水膜34Aの上方をオーバーフローして、各遮水膜34(A〜D)よりの上方の全層から取水できるようになる。なお、水位LがL´まで下がったような場合でも同様に取水することができる。
【0052】
また、かんがい用水の取水時や大雨・洪水が終わった直後の運用時は、図2(a)および図5(a)に示すように、電動ウインチ15により第1ワイヤー32のみを巻き上げることにより、まず、最上段のフレーム31Aが第1ワイヤー32で引き上げられ、チェーン23Aを介して2段目のフレーム31Bが引き上げられ、チェーン23Bを介して3段目のフレーム31Cが引き上げられて、所定の水深位置に保持されるようになる。
【0053】
このとき、各遮水膜34(A〜D)の隙間が遮水され、各遮水膜34(A〜D)の両側が止水用ゴム24で遮水され、最下段の遮水膜34Dの下端が湖底に着地してフレーム受け台35(取水口2a)の周囲を遮水することから、最上段の遮水膜34Aの上部が表水層内に位置するので、表水層のみが最上段の遮水膜34Aの上方をオーバーフローして、取水口2aから取水できるようになる。
【0054】
なお、最上段の遮水膜34Aを水温躍層内に位置させるようにすると、表水層と水温躍層とから同時に取水できるようになる。
【0055】
さらに、取水口2aがダム底付近に有る場合には、先行技術の場合では、図11(b)の遮水カーテン16(A〜E)の状態よりもさらに水位Lが低下すると取水できなくなる。
【0056】
このような場合には、図2(a)および図5(a)の状態から、図3(a)および図6(a)に示すように、電動ウインチ15により第1ワイヤー32を巻き上げることにより(第2ワイヤー33は弛みを取る程度に巻き上げる)、まず、最上段のフレーム31Aが第1ワイヤー32で引き上げられ、チェーン23Aを介して2段目のフレーム31Bが引き上げられ、チェーン23Bを介して3段目のフレーム31Cが引き上げられ、チェーン23Cを介して最下段のフレーム31Dが引き上げられて、ダム底付近に有る取水口2aが最下段のフレーム31Dの遮水膜34Dで遮水されなくなるので、水位Lが著しく低下したような場合でも取水ができるようになる。
【0057】
一方、フレーム31(A〜D)や遮水膜34(A〜D)の点検・修理に際しては、図3(b)および図6(b)に示すように、電動ウインチ15により第2ワイヤー33を巻き上げることにより(第1ワイヤー32は弛みを取る程度に巻き上げる)、上側のフレーム31(A〜C)を積み重ねながら最下段のフレーム31Dを最上昇させると、全てのフレーム31(A〜D)と遮水膜34(A〜D)を水面Lよりも上方に上昇させることができる。
【0058】
これにより、フレーム31(A〜D)や遮水膜34(A〜D)の点検・修理は、先行技術のように水中に潜ったり、ダムの水位を下げて、あるいは水位が下がった時を見計らって作業をする必要が全く無いので、日常の点検・修理が容易で故障時の緊急の対策もとりやすくなる。
【0059】
上記各電動ウインチ15は、堰堤1に設置したフライングデッキ30に取付けているから、先行技術のように船などを利用することなく、堰堤1からフライングデッキ30に乗り移るだけで電動ウインチ15の日常的な保守・点検作業が簡単に行えるようになる。また、電動ウインチ15は、先行技術のような水面に浮かぶフロート5ではなく、堰堤1に固定的に設置したフライングデッキ30に取付けているから、波浪の影響による無理な荷重が電動ウインチ15に作用しなくなるので、電動ウインチ15の耐久性が向上するようになる。
【0060】
また、上記取水口2aが位置する堰堤1の下部に、遮水膜34(A〜D)のガイドを兼ねるフレーム受け台35を設置しているから、特に最下段のフレーム31Dの下降位置が正確に位置決めされるとともに、この最下段のフレーム31Dの遮水膜34Dで上側のフレーム31(A〜C)の遮水膜34(A〜C)が正確にガイドされながら昇降するようになる。
【0061】
上記第1実施形態は、電動ウインチ15の2本のワイヤー(第1ワイヤー32と第2ワイヤー33)で各フレーム31(A〜D)を昇降制御させるようにしたものであるが、図8および図9に示す第2実施形態の遮水膜昇降選択取水設備のように、電動ウインチ15の1本のワイヤー41と連結機構42とで各フレーム31(A〜D)を昇降制御させることもできる。なお、図1〜図7の第1実施形態と同一構成、作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0062】
図8に示すように、フライングデッキ30に設置された電動ウインチ(昇降機)15のドラム15gには1本のワイヤー41が巻回されていて、このドラム15gから垂れ下がらせたワイヤー41は、最上段のフレーム31Aに連結している。
【0063】
また、全フレーム31(A〜D)が積み重ねられた状態で(図8(b)(c))、最下段のフレーム31Dと最上段のフレーム31Aとを連結可能な連結機構42が設けられ、この連結機構42は、最上段のフレーム31Aの後部に取付けられたフックレバー43と、最下段のフレーム31Dの後部の取付けられたフックバー44とで構成されている。
【0064】
上記フックレバー43は、上部43aが支持軸46で最上段のフレーム31Aの後部に前後揺動可能に支持されていて(矢印参照)、下部には、全フレーム31(A〜D)が積み重ねられた状態で(図8(b)(c))、最下段のフレーム31Dの後部のフックバー44に係合可能なフック凹部43bが形成されている。
【0065】
このフックレバー43の下部には、逆L字状の閉じレバー45の下部がピン45aで前後揺動可能に取付けられ、この閉じレバー45は、図8(a)(c)のように、その自重によって前揺動してフック凹部43bを閉じるようになっている。なお、閉じレバー45の前部と後部には、フックレバー43に当て止められるストッパー45b,45cがそれぞれ形成されて、閉じレバー45の前後揺動位置が規制されるようになっている。
【0066】
上記のように構成した第2実施形態の遮水膜昇降選択取水設備の取水操作方法を説明する。
【0067】
常時や大雨・洪水時の非運用時は、図8(b)に示すように、電動ウインチ15によりワイヤー41を緩め下げることにより、各フレーム31(A〜D)がフレーム受け台35の上に重なり合って保持された状態となる。
【0068】
したがって、各遮水膜34(A〜D)が最下降されるから、最上段の遮水膜34Aの上方をオーバーフローして、各遮水膜34(A〜D)よりの上方の全層から取水できるようになる。なお、水位LがL´まで下がったような場合でも同様に取水することができる。
【0069】
この場合、最上段のフレーム31Aの下降に伴って、フックレバー43の下端が最下段のフレーム31Dのフックバー44に当接すると、フックレバー43が後揺動されつつ閉じレバー45も後揺動された後に、フックレバー43が前揺動してフック凹部43bがフックバー44に係合するようになる(図9(b)参照)。
【0070】
このような状態から、最上段のフレーム31Aをさらに僅かに下降させると(図9(c)参照)、最下段のフレーム31Dのフックバー44に閉じレバー45が当接して、閉じレバー45とともにフックレバー43が後揺動され、フックバー44が閉じレバー45の前ストッパー45bの上を乗り越えると、今度は閉じレバー45とともにフックレバー43が前揺動されて図9(c)の状態となって、閉じレバー45でフック凹部43bが閉じられることになり、その後に最上段のフレーム31Aを上昇させるときには、閉じレバー45によって、フックレバー43のフック凹部43bがフックバー44に係合しなくなる。
【0071】
そして、かんがい用水の取水時や大雨・洪水が終わった直後の運用時は、図9(c)の状態から図8(a)に示すように、電動ウインチ15によりワイヤー41を巻き上げることにより、まず、最上段のフレーム31Aがワイヤー41で引き上げられ、チェーン23Aを介して2段目のフレーム31Bが引き上げられ、チェーン23Bを介して3段目のフレーム31Cが引き上げられて、所定の水深位置に保持されるようになる。
【0072】
このとき、各遮水膜34(A〜D)の隙間が遮水され、各遮水膜34(A〜D)の両側が止水用ゴム24で遮水され、最下段の遮水膜34Dの下端が湖底に着地してフレーム受け台35(取水口2a)の周囲を遮水することから、最上段の遮水膜34Aの上部が表水層内に位置するので、表水層のみが最上段の遮水膜34Aの上方をオーバーフローして、取水口2aから取水できるようになる。
【0073】
なお、最上段の遮水膜34Aを水温躍層内に位置させるようにすると、表水層と水温躍層とから同時に取水できるようになる。
【0074】
さらに、取水口2aがダム底付近に有る場合には、先行技術の場合では、図11(b)の遮水カーテン16(A〜E)の状態よりもさらに水位Lが低下すると取水できなくなる。
【0075】
このような場合には、図9(b)の状態、つまり、最上段のフレーム31Aのフックレバー43のフック凹部43bが最下段のフレーム31Dのフックレバー43に係合した状態から、図8(c)に示すように、電動ウインチ15によりワイヤー41を巻き上げることにより、最上段のフレーム31Aがワイヤー41で引き上げられるに伴って、フックレバー42で連結された最下段のフレーム31Dと、その間に挟まれた2段目のフレーム31Bと3段目のフレーム31Cが同時に引き上げられて、ダム底付近に有る取水口2aが最下段のフレーム31Dの遮水膜34Dで遮水されなくなるので、水位Lが著しく低下したような場合でも取水ができるようになる。なお、この取水方法では、図8(c)のように、最下段のフレーム31Dを最上昇させる必要は無く、遮水膜34Dが水位Lより僅かに上方となる程度まで上昇させるだけで良い。
【0076】
一方、フレーム31(A〜D)や遮水膜34(A〜D)の点検・修理に際しては、図9(b)の状態、つまり、最上段のフレーム31Aのフックレバー43のフック凹部43bが最下段のフレーム31Dのフックレバー43に係合した状態から、図8(c)に示すように、電動ウインチ15によりワイヤー41を巻き上げることにより、最上段のフレーム31Aがワイヤー41で引き上げられるに伴って、フックレバー42で連結された最下段のフレーム31Dと、その間に挟まれた2段目のフレーム31Bと3段目のフレーム31Cが同時に引き上げられて、最下段のフレーム31Dを最上昇させると、全てのフレーム31(A〜D)と遮水膜34(A〜D)を水面Lよりも上方に上昇させることができる。
【0077】
これにより、フレーム31(A〜D)や遮水膜34(A〜D)の点検・修理は、先行技術のように水中に潜ったり、ダムの水位を下げて、あるいは水位が下がった時を見計らって作業をする必要が全く無いので、日常の点検・修理が容易で故障時の緊急の対策もとりやすくなる。
【0078】
上記第2実施形態においては、第1実施形態と比較して、ワイヤー41は1本だけで良く、その代わりに連結機構(フックレバー43とフックバー44と閉じレバー45)を設けるだけであるから、電動ウインチ15も簡素化できて設備コストが安価になる。
【0079】
上記各実施形態においては、基本的には、電動ウインチ15を取付けたフライングデッキ30と、遮水膜34(A〜D)を有するフレーム31(A〜D)とを設ければ良いから、構造が簡単でコスト安であり、既存のダムに本実施形態の選択取水設備を新たに設置する場合には、放流の一時停止やダム湖をドライにする必要などが全くなく、通常の放流を継続しながらの施工が可能であるから、土木構造物との取り合いを最小限に減らして施工を簡素化できるようになる。
【0080】
また、上下多段で設けたフレーム31(A〜D)の各遮水膜34(A〜D)を上下方向にオーバーラップさせることにより、水深の異なるダム湖でも段数を変更するだけで容易に適用できるから、設置工事コストが安くできる。
【0081】
さらに、遮水膜34(A〜D)は、フレキシビリティを有する合成ゴム若しくは合成樹脂製、あるいは布製であるから、軽量であるので据え付け工事が容易であり、フレーム31(A〜D)の昇降も容易であるとともに、コストが安くできる。なお、遮水膜34(A〜D)は金属製であってもよい。
【0082】
上記各実施形態は、堰堤1に取水口2aが形成されたものであったが、発電取水などのように、ダム湖の横護岸に取水口2aが形成されたものであっても良い。また、取水口2aは、ダムの堰堤1の下部(ダム底付近)に形成されたものであったが、中間部と下部との間に形成されたものであっても良い。さらに、堰堤1に設置されたフライングデッキ30は、ダム底に立設された支柱で支えられたデッキ状であっても良い。
【0083】
上記各実施形態において、上記取水口2a近くの堰堤1に水深方向の水温を計測する水温計を設けて、上流流入水温と同じ水温レベルから取水できるように電動ウインチ15によりフレーム31(A〜D)とともに遮水膜34(A〜D)を昇降制御して、上流流入水温と同じ水温の層の水を取水して放流することができる。
【0084】
また、上記取水口2a近くの堰堤1に水深方向の濁度を計測する濁度計を設けて、この濁度に応じて電動ウインチ15によりフレーム31(A〜D)とともに遮水膜34(A〜D)を昇降制御して、濁りの無い層の水を取水して放流することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる第1実施形態の選択取水設備であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】 選択取水設備であり、(a)は上層取水時の側面図、(b)は全層取水時の側面図である。
【図3】 選択取水設備であり、(a)は下層取水時の側面図、(b)は点検・修理時の側面図である。
【図4】 (a)はフライングデッキの平面図、(b)はフレームの平面図、(c)はフレーム受け台の平面図である。
【図5】 電動ウインチとフレームと遮水膜の関係を示し、(a)は上層取水時の正面図、(b)は全層取水時の正面図である。
【図6】 電動ウインチとフレームと遮水膜の関係を示し、(a)は下層取水時の正面図、(b)は点検・修理時の正面図である。
【図7】 (a)はフレームの端部の平面断面図、(b)はフレームの要部側面断面図、(c)は電動ウインチの平面図である。
【図8】 本発明にかかる第2実施形態の選択取水設備であり、(a)は上層取水時の側面図、(b)は全層取水時の側面図、(c)は下層取水時および点検・修理時の側面図である。
【図9】 連結機構であり、(a)は非連結時の側面図、(b)は連結時の側面図、(c)は連結状態から非連結状態にしたときの側面図である。
【図10】 先行技術の選択取水設備の斜視図である。
【図11】 (a)は上層取水時の側面断面図、(b)は全層取水時の側面断面図である。
【符号の説明】
1 堰堤(ダム壁)
2a 取水口
15 電動ウインチ(昇降機)
30 フライングデッキ(デッキ)
31(A〜D) フレーム
32 第1ワイヤー
33 第2ワイヤー
34(A〜D) 遮水膜
35 フレーム受け台
41 ワイヤー
42 連結機構
43 フックレバー
44 フックバー
45 閉じレバー
L 水面(水位)
Claims (2)
- ダム壁の下方に取水口が形成され、この取水口が位置するダム壁の上部に、水面よりも上方で前方に突出するデッキが設置され、このデッキのほぼ真下に、所定の上下間隔で保持可能なフレームが多段で設けられ、この各フレームの外周面には、上側の遮水膜の下端が下側の遮水膜の上端にオーバーラップして取水口の周囲を遮水可能なフレキシビリティを有する遮水膜がそれぞれ吊下げられて、上記デッキに取付けられた昇降機の第1ワイヤーは、最上段のフレームに連結されるとともに、第2ワイヤーは、最上段のフレームの貫通穴から下段のフレームの貫通穴をそれぞれ貫通させた後に、最下段のフレームに連結されていて、上記取水口が位置するダム壁の下方に、最下段のフレームに上側のフレームが重なり合うように保持するとともに遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備。
- ダム壁の下方に取水口が形成され、この取水口が位置するダム壁の上部に、水面よりも上方で前方に突出するデッキが設置され、このデッキのほぼ真下に、所定の上下間隔で保持可能なフレームが多段で設けられ、この各フレームの外周面には、上側の遮水膜の下端が下側の遮水膜の上端にオーバーラップして取水口の周囲を遮水可能なフレキシビリティを有する遮水膜がそれぞれ吊下げられて、上記取水口が位置するダム壁の下方に、最下段のフレームに上側のフレームが重なり合うように保持するとともに遮水膜のガイドを兼ねるフレーム受け台が設置されている一方、上記デッキに取付けられた昇降機のワイヤーは、最上段のフレームに連結されるとともに、全フレームが前記フレーム受け台に積み重ねられた状態で、最下段のフレームと最上段のフレームとを連結可能な連結機構が設けられ、
この連結機構は、最上段のフレームの後部に取付けられたフックレバーと、最下段のフレームの後部の取付けられたフックバーとで構成されて、フックレバーは、上部が支持軸で最上段のフレームの後部に前後揺動可能に支持されていて、下部には、全フレームが積み重ねられた状態で、最下段のフレームの後部のフックバーに係合可能なフック凹部が形成され、フックレバーの下部には、逆L字状の閉じレバーの下部がピンで前後揺動可能に取付けられ、この閉じレバーは、その自重によって前揺動してフック凹部を閉じるようになっていることを特徴とする遮水膜昇降式選択取水設備。
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