JPH1060874A - フェンスによる閉鎖性水域の水質改善装置 - Google Patents

フェンスによる閉鎖性水域の水質改善装置

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JPH1060874A
JPH1060874A JP21578896A JP21578896A JPH1060874A JP H1060874 A JPH1060874 A JP H1060874A JP 21578896 A JP21578896 A JP 21578896A JP 21578896 A JP21578896 A JP 21578896A JP H1060874 A JPH1060874 A JP H1060874A
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closed water
water area
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Masato Ikuji
正人 生地
Fusaichi Yamamoto
房市 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダム貯水池の水質改善のためのフェンスが、
水位低下によって湖底に着底してしまうという事態を避
ける。 【解決手段】 水質改善装置は、ダム貯水池にフロート
10が横断方向に浮設され、そのフロート10から貯水
池水中にフェンス11が吊設されている。そして、フェ
ンス11は貯水池の上層部分を上流側と下流側とに分離
し、これにより貯水池の水質を改善する。このような水
質改善装置において、本発明では、貯水池の水位を検出
する水位計15と、水位計15からの検出データを演算
処理して制御信号を出力するリレー装置16と、制御信
号を取り込んでフェンス11を上下動させる駆動装置1
4とが設けられている。これによって、貯水池の水位が
低下したときはフェンス11を上方向へ、上昇したとき
はフェンス11を下方向へ自動的に移動させることが可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は閉鎖性水域の水質改
善装置に係り、特にダム貯水池などの閉鎖性水域の水質
をフェンスを用いて改善するのに好適な水質改善装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダム貯水池などの閉鎖性水域ではプラン
クトンの発生が原因となる水質汚濁が問題となってい
る。特に、河川が流入する貯水池上流部においては、プ
ランクトンの大量発生によって貯水池の水面が赤褐色に
変色することもあり、景観上好ましいことではない。
【0003】貯水池上流部においては、図7に示すよう
に、河川が流入することによって、貯水池の上層部分に
は上流への逆流が、下層部分には下流への流れが生じ、
さらに上流への逆流は、河川流入の近傍において下流へ
の流れに合流している。このような流れによってプラン
クトンは移動している。また、プランクトン自身は走光
性を持っているために、下層部分へ流されたプランクト
ンは上層部分へと移動する。
【0004】上述のようにして、貯水池上流部にはプラ
ンクトンが集積しやすく、さらに流入する河川水中には
窒素(N)やリン(P)などの無機態の栄養塩類が含ま
れているために、この栄養塩類を利用することによって
プランクトンが増殖し、プランクトンの大量発生が起き
やすい。
【0005】この対策として、浮上式のフェンスを設置
した水質改善装置が知られている。この水質改善装置で
は、図8に示すように、貯水池の横断方向にフロート1
を浮設して、そのフロート1から貯水池の水中にフェン
ス2を吊設した構成となっている。また、フェンス2の
垂直方向の幅は、水面から太陽光線の届かなくなる水深
までの距離で決定され、さらにフェンス2がほぼ垂直と
なるように、フェンス2の下端部には重り3が取り付け
られている。
【0006】上記のように構成すれば、フェンス2によ
って貯水池の上層部分が上流側と下流側とに分離される
ので、下流側の上層の水は成層期には河川水と接触しに
くくなる。さらに河川水はフェンス下部の太陽光線の届
かない深い水層から下流側の貯水池へと流入するように
なる。このために、プランクトンが栄養塩類を利用して
増殖するのが難しくなり、プランクトンの大量発生が抑
制される。これは、太陽光線が届く有光層では栄養塩類
があればプランクトンは増殖するが、太陽光線の届かな
い無光層では栄養塩類があってもプランクトンは増殖し
ないからである。
【0007】さらに、図8に示したフェンス2を1閉鎖
性水域に複数設置すれば、上記の水質改善効果をさらに
強めることが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、フロートから吊設されたフェンスは閉鎖
性水域の深さ方向の長さが一定に固定されており、閉鎖
性水域の水位が低下すると、それに伴ってフェンスが下
降してフェンス下部が湖底に着底し、水位が大幅に低下
した場合にはフェンスの大部分が湖底上に横たわった状
態となる欠点がある。
【0009】このような状態のときに、例えば洪水など
によって出水があると、図9に示すように、湖底上に横
たわったフェンス2の上面に土砂が大量に堆積するため
に、フェンス2の再浮上が困難となって、フェンス2が
破損する要因となっている。
【0010】また、フェンス2下部が湖底に着底した場
合、従来では人力によってフェンス2を巻き上げ、フェ
ンス2下部を湖底から引き上げるようにしているが、山
間部のダム貯水池などでは無人の管理システムを採用し
ている場合も多く、フェンス2の巻き上げを自動で行う
ようにした水質改善装置が要望されている。
【0011】本発明の目的は、ダム貯水池などの閉鎖性
水域の水位が低下しても、フェンス下部が湖底に着底す
るのを回避できる閉鎖性水域の水質改善装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、ダム貯水池などの閉鎖性
水域にフロートを横断方向に浮設するとともに、そのフ
ロートから前記閉鎖性水域の水中にフェンスを吊設する
ことによって、前記閉鎖性水域の上層部分を上流側と下
流側とに分離し当該閉鎖性水域の水質を改善する閉鎖性
水域の水質改善装置において、前記閉鎖性水域の水位に
応じて前記フェンスを上下動させて、前記フェンス下部
の湖底からの位置をほぼ一定に維持するフェンス駆動手
段を設けたことを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、閉鎖性水域の水位が変
動しても、フェンス駆動手段によりフェンス下部と湖底
との間の距離を常にほぼ一定に維持できる。これによっ
て、フェンス下部が湖底に着底するのを回避することが
でき、洪水などによる出水があってもフェンスの破損を
防ぐことができる。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、上記構成
の閉鎖性水域の水質改善装置において、前記閉鎖性水域
の水位を検出する水位検出手段と、前記水位検出手段か
らの検出結果を取り込んで、前記閉鎖性水域の水位が低
下したときは前記フェンスを上方向へ移動させ、上昇し
たときは前記フェンスを下方向へ移動させて、フェンス
下部の湖底からの位置をほぼ一定に維持するフェンス駆
動手段と、を設けたことを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の発明は請求項1に記載の
発明をより具体化したものである。フェンス駆動手段
は、水位検出手段からの水位検出結果を取り込んで、閉
鎖性水位域の水位が低下したときはフェンスを上方向へ
移動させ、フェンス下部が湖底に着底するのを防ぐ。ま
た、閉鎖性水位域の水位が上昇したときはフェンスを下
方向へ移動させ、フェンスを通常の位置に戻す。
【0016】請求項3に記載の発明では、前記フェンス
駆動手段が、前記閉鎖性水域の水面上に浮かべられた台
船に設けられていることを特徴としている。ダム貯水池
等の水面上ではフェンス駆動手段を設置することができ
ないので、台船を浮かべその上にフェンス駆動手段を設
置する。
【0017】請求項4に記載の発明では、前記フェンス
駆動手段が、前記台船に搭載された太陽電池または蓄電
池から電力の供給を受けて駆動することを特徴としてい
る。このように構成すれば、フェンス駆動手段は、昼間
は太陽電池から、夜間は蓄電池からそれぞれ電力が供給
されるようになり、山間部のダム貯水池などの無人管理
システムにおいても、閉鎖性水域の水位に応じてフェン
スを自動的に上下動させることが可能となる。
【0018】請求項5に記載の発明は、上記構成の閉鎖
性水域の水質改善装置において、手動のスイッチ操作に
より前記フェンスを上下動させるフェンス駆動手段を設
けたことを特徴としている。
【0019】上記構成によれば、閉鎖性水域の水位が所
定値以下に低下したか否かを人が判断し、所定値以下に
低下したと判断したときはときは、人が手動でスイッチ
操作を行ってフェンスを上方向へ移動させる。また、水
位が回復したと判断したときは、人が手動でスイッチ操
作を行ってフェンスを下方向へ移動させる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明に係る水質改善装置の
概略構成を示した図である。図において、貯水池には左
側から河川が流入しており、また貯水池の湖底は河川流
入口では比較的浅く、河川流入口から遠ざかるにつれて
深くなっている。図は河川が流入する貯水池上流部のみ
の様子を示しており、実際には貯水池は図の右側に広が
っている。
【0021】本発明の水質改善装置は貯水池上流部に設
置される。すなわち、貯水池上流部の水面上にフロート
10が浮設され、このフロート10から貯水池の水中に
フェンス11が吊設され、フェンス11の下端部に重り
12が設けられている。貯水池の水面上には台船13が
浮かべられ、この台船13上にはフェンス11を上下動
させるための駆動装置14が搭載されている。
【0022】また、フロート10が浮設された近傍には
水位計15が設置されている。この水位計15は貯水池
の水位を常時検出しており、その検出データは水位計1
5上部のリレー装置16に入力されている。そしてリレ
ー装置16では、水位計15から入力した検出データに
基づいて所定の演算処理を行い、その演算結果を制御信
号として台船13上の駆動装置14に送信する。
【0023】次に、上述したフェンス11の詳細構造に
ついて説明する。図2は、図1においてフロート10、
フェンス11及び台船13等を横方向(例えば流入河川
側)から見た図である。図に示すように、フェンス11
は、フロート10に吊設されたシート11Aと、シート
11Aの表面に取り付けられたワイヤー誘導環11B
と、ワイヤー誘導環11Bに通されたワイヤー11Cと
からなっている。シート11Aは遮水性と強度があれ
ば、ビニールなどどのような材料でも良い。シート11
Aの水平方向の長さは、設置場所により決定される。ま
たシート11Aの上下方向の長さは、無光層(図8参
照)までの水深により決定される。便宜的には、設置場
所での水域の透明度の2倍程度が目安となっている。
【0024】シート11Aは一体構造とすることもでき
るが、水平方向の長さが大きい場合は、流木等による破
損が危惧されるので、分割構造とした方が良い。分割構
造であれば、破損したシートのみ交換すればよいから、
維持管理が容易となる。実際に分割構造とする場合は、
一つのシートを長さ20m位に区切り、隣合うシートの
両端部が互いに重なり合うようにして、各シートを配置
していけば良い。
【0025】図2では重り12はシート11Aの下端部
に固定されている。この重り12は水圧(水流)によっ
てシート11Aが巻き上げられるのを防ぐためのもの
で、その設定重量は設置場所での水圧(水流)に基づい
て決定される。また、フロート10の設定浮力は重り1
2との関係で決定される。
【0026】フロート10は貯水池の横断方向に複数個
設けられており、これら複数個のフロート10は各々の
中心部を貫通して設けられたメインロープ17によって
全てが連結されている。メインロープ17は、貯水池の
一側の岸とその対岸との間に架設されている。そして、
フロート10に吊設されたシート11Aは貯水池の一側
の岸からその対岸まで貯水池を横断して設けられ、この
シート11Aによって貯水池の上層部分は上流側と下流
側とに分離されている。貯水池の水面上には台船13が
浮かべられ、この台船13上にはフェンス11を上下動
させるための駆動装置14が搭載されている。
【0027】シート11Aはジグザグ状に折り曲がるよ
う構成されており、これにより上下方向に伸縮自在とな
っている。その様子を図3に示す。図3は図1と同じ方
向から見たもので、フェンス11や台船13が拡大して
示してある。図3において、シート11Aはジグザグ状
に折り曲げ可能であり、その折り曲げ部の外側に対応し
て前記ワイヤー誘導環11Bが取り付けられている。し
たがって、シート11Aを伸ばした状態でみれば、シー
ト11Aの両面に上下方向で交互にワイヤー誘導環11
B取り付けられていることになる。そして、このような
ワイヤー誘導環11Bは、図2に示したように、複数個
のフロート10に対応してシート11Aにそれぞれ取り
付けられている。
【0028】また、図3に示すように、台船13は、2
個の台船用フロート13Aと、台船用フロート13A上
に固定された基盤13Bから構成されている。そして、
基盤13Bの上に駆動装置14、太陽電池パネル18お
よび蓄電池19が搭載されている。図1および図2で
は、台船13として一般的な船の形状で示したが、駆動
装置14等を搭載するだけであれば、図3のような形状
の台船で十分である。
【0029】フロート10の上面にはワイヤー誘導環1
0Aが取り付けられている。このワイヤー誘導環10A
は、シート11Aに取り付けられたワイヤー誘導環11
Bと同じものでよい。フロート10近辺の詳細を図4に
示す。ワイヤー誘導環10Aに一端が固定されたワイヤ
ー11Cは、シート11Aの一方の面にあるワイヤー誘
導環11B、重り12の外周面、シート11Aの他方の
面にあるワイヤー誘導環11Bの順に引き回された後、
ワイヤー誘導環10Aを通って駆動装置14に導かれて
いる。
【0030】駆動装置14の内部には、図5に示すよう
に、ワイヤー巻き取りドラム20が設けられ、このワイ
ヤー巻き取りドラム20はワイヤー11Cを巻き取るこ
とが可能である。ワイヤー巻き取りドラム20は減速器
21を介してモータ22に連結されており、モータ22
の回転駆動力によって回転する。またモータ22は、太
陽電池パネル18および蓄電池19から電力の供給を受
けて回転する。なお、図5において、23はワイヤー巻
き取りドラム20を両側から回転自在に支持する軸受で
ある。
【0031】なお、本実施の形態での水位計15として
は、いろいろな種類の水位計が利用可能である。例え
ば、水面に超音波を当てて反射に要する時間から水位を
検出する超音波水位計、超音波の代わりにレーザー光を
用いるレーザー光水位計を利用することができる。その
他に、圧力が水位に比例することを利用して圧力を検出
するもの、水面上に浮かべたフロートの位置を検出する
ものなども利用可能である。
【0032】次に、上記構成の水質改善装置の動作につ
いて説明する。まず、貯水池の水位が低下すると、その
ことが水位計15で検出され、その検出データはリレー
装置16に入力される。リレー装置16には、貯水池の
水位が変動したときにフェンス11下部と湖底間の間隔
を一定に保つための制御プログラムが内蔵されており、
水位計15から入力した検出データに基づいて制御プロ
グラムが演算処理を行い、その演算結果を制御信号とし
て駆動装置14に送信する。駆動装置14では、リレー
装置16から制御信号に基づきモータ22が駆動して、
ワイヤー巻き取りドラム20を一方向に回転させる。こ
れによって、ワイヤー11Bがワイヤー巻き取りドラム
20に巻き取られ、シート11Aは図1および図3の矢
印A方向に巻き上げられる。なおモータ22は、昼間は
太陽電池パネル19から、夜間は蓄電池19からそれぞ
れ電力供給を受けて駆動するが、外部からの電力供給が
容易であれば、太陽電池パネル19や蓄電池19からの
電力供給は不要である。
【0033】シート11Aの巻き上げ量は水位の変動に
応じて決定され、水位低下が大きいときは多く、水位低
下が小さいときは少なく、シート11Aの下端部と湖底
との間隔が常に一定になるよう制御される。このため、
リレー装置16には、水質改善装置が設置された場所の
湖底データ(湖底の深さ等のデータ)を記憶した記憶手
段が設けられており、前述の制御プログラムで演算処理
する際には、記憶手段からの湖底データも取り込んで演
算する。なお、シート11Aを一定量だけ一気に巻き上
げることもできる。この場合は、シート11Aの下端部
と湖底との間隔が常に一定とはならない。
【0034】以上のように、水位が低下したときは自動
的にシート11Aが巻き上げられるため、フェンス11
が湖底に横たわるのが防止され、洪水などによって出水
があってもフェンス11の破損を回避できる。
【0035】また、水位が上昇したとき、シート11A
を巻き上げたままであると、シート11Aの下端部の位
置が有光層に留まって無光層まで達していない場合があ
る。有光層では栄養塩類が含まれていると、プランクト
ンの大量発生の危険性が大きく、水位が上昇したときに
は、シート11Aの下端部が無光層にくるまでシート1
1Aを巻き降ろす必要がある。この場合も、シート11
Aの巻き降ろし量は水位の変動に応じて決定され、水位
上昇が大きいときは多く、水位上昇が小さいときは少な
く、シート11Aの下端部と湖底との間隔が常に一定に
なるよう制御される。またこの場合も、水位が大きく上
昇したときは、シート11Aを一気に巻き降ろすことが
できる。
【0036】(実施の形態2)以上の実施の形態では、
貯水池の水位変動に応じてフェンス11を自動的に上下
動させる例について説明してきたが、フェンスを手動の
スイッチ操作により上下動させるようにしても良い。
【0037】図6は、手動のスイッチ操作によりフェン
スを上下動させる例である。駆動装置14には操作スイ
ッチ30が接続され、この操作スイッチ30を人が手動
で操作することによりフェンス11を上下動させること
ができる。この場合、人が貯水池の水面を目視して水位
を検知するようにしても良いし、水位計15からの水位
情報で水位を検知するようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
貯水池の水位が低下したときはフェンスが自動的に上昇
するため、フェンス下部が湖底に着底してしまうことが
なく、洪水などによる出水によって、フェンスが破損さ
れるという事態を事前に回避することができる。
【0039】このように水位変動に自動的に対応してフ
ェンスを設置し続けることが可能となるので、貯水池上
流ではプランクトンの大量発生が抑制され、フェンス下
流側では上層の水が静置されることによって透明度が上
昇し、貯水池の美観を回復させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による水質改善装置の概
略構成図である。
【図2】図1の水質改善装置を横方向から見た図であ
る。
【図3】図1の水質改善装置の要部構成図である。
【図4】フロート近辺の詳細図である。
【図5】駆動装置の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態2による水質改善装置の概
略構成図である。
【図7】貯水池におけるプランクトン大量発生のメカニ
ズムを説明した図である。
【図8】従来技術による水質改善装置の概略構成図であ
る。
【図9】従来技術の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
10 フロート 11 フェンス 11A シート 11B ワイヤー誘導環 11C ワイヤー 12 重り 13 台船 14 駆動装置 15 水位計 16 リレー装置 17 メインロープ 18 太陽電池パネル 19 蓄電池 30 操作スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダム貯水池などの閉鎖性水域にフロート
    を横断方向に浮設するとともに、そのフロートから前記
    閉鎖性水域の水中にフェンスを吊設することによって、
    前記閉鎖性水域の上層部分を上流側と下流側とに分離し
    当該閉鎖性水域の水質を改善するフェンスによる閉鎖性
    水域の水質改善装置において、 前記閉鎖性水域の水位に応じて前記フェンスを上下動さ
    せて、前記フェンス下部の湖底からの位置をほぼ一定に
    維持するフェンス駆動手段を設けたことを特徴とするフ
    ェンスによる閉鎖性水域の水質改善装置。
  2. 【請求項2】 ダム貯水池などの閉鎖性水域にフロート
    を横断方向に浮設するとともに、そのフロートから前記
    閉鎖性水域の水中にフェンスを吊設することによって、
    前記閉鎖性水域の上層部分を上流側と下流側とに分離し
    当該閉鎖性水域の水質を改善するフェンスによる閉鎖性
    水域の水質改善装置において、 前記閉鎖性水域の水位を検出する水位検出手段と、前記
    水位検出手段からの検出結果を取り込んで、前記閉鎖性
    水域の水位が低下したときは前記フェンスを上方向へ移
    動させ、上昇したときは前記フェンスを下方向へ移動さ
    せて、フェンス下部の湖底からの位置をほぼ一定に維持
    するフェンス駆動手段と、を設けたことを特徴とするフ
    ェンスによる閉鎖性水域の水質改善装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のフェンスによる閉
    鎖性水域の水質改善装置において、 前記フェンス駆動手段は、前記閉鎖性水域の水面上に浮
    かべられた台船に設けられていることを特徴とするフェ
    ンスによる閉鎖性水域の水質改善装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフェンスによる閉鎖性水
    域の水質改善装置において、 前記フェンス駆動手段は、前記台船に搭載された太陽電
    池または蓄電池から電力の供給を受けて駆動することを
    特徴とするフェンスによる閉鎖性水域の水質改善装置。
  5. 【請求項5】 ダム貯水池などの閉鎖性水域にフロート
    を横断方向に浮設するとともに、そのフロートから前記
    閉鎖性水域の水中にフェンスを吊設することによって、
    前記閉鎖性水域の上層部分を上流側と下流側とに分離し
    当該閉鎖性水域の水質を改善するフェンスによる閉鎖性
    水域の水質改善装置において、 手動のスイッチ操作により前記フェンスを上下動させる
    フェンス駆動手段を設けたことを特徴とするフェンスに
    よる閉鎖性水域の水質改善装置。
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