JP6768611B2 - 防潮堤 - Google Patents
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Description
このフラップゲート式防波堤は、基端側の回転軸を支点として先端側が浮上及び倒伏自在に設けられた扉体が、格納時は扉体の自重により水底に倒伏し、浮上操作はカウンタウエイトの保持を解除することで行う水底設置型フラップゲート式防波堤であって、前記扉体を浮上・倒伏させる装置と前記カウンタウエイトを保持する装置を備え、前記扉体の浮上・倒伏装置は、一端を定滑車を介して前記扉体の先端部に取り付けた第1のロープの他端側と、一端側に昇降が自在なカウンタウエイトを取付けた第2のロープの他端側を接続するドラムと、このドラムを回転させカウンタウエイトを巻き上げるための油圧モータ及び油圧回路を備え、前記定滑車は、前記扉体が倒伏した格納時に前記カウンタウエイトが上限位置となり、扉体の水平面に対する傾斜角が所定の角度になった時に前記カウンタウエイトが最下点となるように設置した構成であり、前記カウンタウエイトの保持装置は、前記カウンタウエイトの上限位置でカウンタウエイトを保持するフックと、このフックによる前記カウンタウエイトの保持と開放を行うべくロッドを出退移動させるシリンダ装置及び油圧回路を備えた構成であり、前記扉体の格納中は、前記油圧モータにより上限位置に巻き上げたカウンタウエイトを、前記シリンダ装置のロッドを突出させて前記フックで保持することで、前記扉体にカウンタウエイトの重量を作用させずに扉体の自重で倒伏状態を維持する一方、前記扉体の浮上時には前記格納状態から前記シリンダ装置の保持油圧を開放することで、前記カウンタウエイトの重量が前記フックに作用し、前記カウンタウエイトの保持を解除して前記扉体を水面まで浮上させ、浮上状態で波が作用して前記扉体が起立又は倒伏した場合は、前記カウンタウエイトが持ち上げられてブレーキとして作用するようにしたものである。
そして、液状化が発生した場合には、海底地盤が流動化して基礎構造が大きく変形し、フラップゲート本体の底版が傾き、その結果、扉体の起立が阻害され、必要時に機能しないという事態が生じる可能性が有った。
その結果、防潮構造物は、津波発生時等の必要時に支障なく水面上まで浮上し、浮上式防潮堤はその機能を果せることを知見した。
その結果、防潮構造物の浮上に伴なう構造物昇降室の負圧状態が解消され、防潮構造物をスムーズに浮上できることを知見した。
浮上式防潮堤が設置される場所としては、例えば、港湾の湾口や河川の河口などを採用することができる。
水底地盤としては、例えば、海底地盤、川底地盤などを採用することができる。
ケーソンの種類は限定されない。
ニューマチックケーソンとは、あらかじめ別の製作ヤードで下部に作業室を設けた鉄筋コンクリート製または鋼製の函を築造しておき、次にこれを現場へ搬入し、作業室に地下水圧に相応する圧縮空気を常時送り込んで地下水を排除しながら、海底地盤の掘削・沈下・構築を繰り返すことにより造られた現場施工のケーソンである。
ただし、ケーソンおよび防潮構造物の長さは、何れも15m〜40mが好ましい。
そのため、防潮構造物が堰き止めている堤外から堤内への流水量が大きくなり、堤外の水位が上昇し、進入水流力も増加する。
また、その長さが40mを超えれば、浮上状態の防潮構造物に作用する津波や高潮といった外力の支点反力がケーソンの上端部の側壁に作用したとき、その耐力を満足できなくなるおそれがある。
開口率が2%未満では、ケーソンを連結する構造上、施工上の必要目地巾を確保することができなくなる。
特に好ましい隙間は、湾口や河口の開口率が1.5%〜2.0%となる長さである。
この範囲であれば、津波、高潮、台風の発生時において、例えば防潮構造物が堰き止めている湾内などへの波や潮の流入を防止し、水位上昇を抑えることができる。
例えば、鋼板を水密溶接した浮上函のみからなるものでも、この浮上函の上面に、それぞれがプレキャストコンクリート板からなる防潮函または防潮板が固定されたものでもよい。
この浮上函の浮力は、防潮構造物の重力と均衡することが好ましいが、限定されるものではない。
したがって、この防潮構造物のサイズも、堰き止められる例えば湾口の幅や河口の幅に応じて、または、浮上式防潮堤の設置場所での津波や高潮の予想水位などに応じて適宜変更される。
防潮構造物の浮上時、防潮構造物に作用する津波や高潮などの外力に耐えるため、構造物昇降室内に留められる防潮構造物の下部の長さ、すなわち、防潮構造物とケーソンとのラップ部の垂直方向長さは、防潮構造物の高さの約3分の1程度とすることが好ましい。
また、防潮構造物の高さが30mを超えれば、浮上した防潮構造物に作用する津波や高潮などの外力を、ケーソンの上端部の側壁が支えきれないおそれがある。
水底沈降物としては、例えば、土砂、塵、ヘドロなどが挙げられる。
これらの浮上時流入室は、防潮構造物の浮上時、各浮上時流入室の上端開口部の蓋体が開くことで、構造物昇降室と防潮構造物との間隙から、この構造物昇降室に流れ込む水によって引込まれる水底沈降物を落とし込むための空間である。
しかも、これらの浮上時流入室は、その浮上時に上端開口部が開くことで、防潮構造物の浮上に伴なって、水底付近の水が各上面開口部から各浮上時流入室、各連通口を経て、構造物昇降室に流入することで、防潮構造物の浮上による構造物昇降室の負圧化を解消し、防潮構造物をスムーズに浮上させるための空間でもある。
また、浮上時流入室の上端開口部のサイズは任意であるものの、ダイバーが浮上時流入室に潜水し、落下した水底沈降物を除去可能な縦横2m以上が好ましい。
ここで、浮上時流入室の上端開口部を縦横2m以上とすることで、作動時に浮上時流入室へ吸い込まれる水の流速が遅くなる。
その結果、吸い込みの際に周囲に堆積する砂やヘドロへの影響が少なくなり、それら堆積物の吸い込み低減を図る事が可能となる
仕切壁の素材は、例えば、ケーソンと同一素材でも、これと異なる素材でもよい。
具体例を挙げれば、コンクリート、鋼などを採用することができる。
具体的には、ワイヤにより防潮構造物を収納位置まで引き上げる方式のものや、浮上函の浮力により防潮構造物を浮上させる方式のものを採用することができる。
その他、構造物昇降室に空気を供給し、これにより防潮構造物を浮上させるものなどを採用することができる。
ここでいう「浮上函の浮力が、防潮構造物の重力と均衡している」とは、浮上函の浮力と防潮構造物の重力とが完全に均衡している場合のほか、浮上函の浮力の方が防潮構造物の重力よりわずかに大きい場合や、これとは反対の場合が挙げられる。
ケーソンの内部空間を、その厚さ方向へ構造物昇降室と各浮上時流入室とに3分割する割合は任意である。
この場合、2つの浮上時流入室は同一割合とした方が好ましい。
その結果、構造物昇降室の防潮構造物は、災害時などの必要時に支障なく浮上し、浮上式防潮堤はその機能を果たすことができる。
これにより、ケーソン内に侵入した水底沈降物が、仕切壁と防潮構造物との隙間に入り込んで生じる、防潮堤作動時の防潮構造物の浮上障害を無くすことができる。
そのため、ケーソン周辺の水が、各上面開口部を通って各浮上時流入室に流れ込み、その後、仕切壁の下端部の連通口を通過し、下方から構造物昇降室に流入する。
なお、この蓋体の開蓋に伴ない、ケーソン内には一方の浮上時流入室の上端開口部と、他方の浮上時流入室の上端開口部とを連通する流水路が現出する。
そのため、例えば津波来襲時、水底地盤に埋設されたケーソン内の流水路を通って、例えば湾外である堤外から、例えば湾内である堤内へ向かう水位差による水の流れを阻止することができる。
ここでは、比較的水深が浅く、湾口幅が比較的狭い漁港の湾口の海底地盤に、3基のケーソンが直列状態で埋設された浮上式防潮堤を例とする。
各ケーソンは、その厚さ方向を湾内外方向に揃えている。
この浮上式防潮堤10は、海底面aに上面開口を揃えて海底地盤bに埋設される矩形状の3基のケーソン12と、詳細には図2に示すように、各ケーソン12の内部空間の中央部に配される構造物昇降室13と、該構造物昇降室13の両側部に配された一対の浮上時流入室15A,15Bとを備えている。
また、浮上式防潮堤10は、前記防潮構造物19を、図3に示す前記構造物昇降室13の所定の収納位置P1と、防潮構造物19の上端面が海面cより上方に配される浮上位置P2との間で昇降させるものとして、図5に示すように昇降装置20を有している。
図1に示すように、3基のケーソン12は同一構成体で、各ケーソン12の間隔は、浮上時に隣り合う防潮構造物19と防潮構造物19との隙間dが30cm程度となるように設定している。
各ケーソン12は同一物であるため、以下、1基のケーソン12のみについて説明する。
よって、ケーソン12の4枚の側壁21〜24のうち、大判な1枚の側壁21が湾内側Aに配置され、別の大判な側壁22が湾外側Bに配置され、小判な2枚の側壁23,24が湾口11の幅側に配置されている。
なお、湾口幅は、約60mである。
その後、作業室25に地下水圧に相応する圧縮空気を常時送り込み、地下水を排除しながらドライな環境下で、海底地盤bの掘削・沈下・構築を繰り返すことにより、所定深さ及び高さ位置にケーソン12が設置される。
各仕切壁16A,16Bの高さは、ケーソン12の底壁である作業室25の天井壁26の上面から、ケーソン12の上端開口までの高さと略同じである。
各仕切壁16A,16Bの長さ方向の両端部には、仕切壁16A,16Bの下端部から上端部まで垂直に延びた2本のスライド孔27が形成されている。
また、これらの仕切壁16A,16Bの下端部には、仕切壁16A,16Bをその長さ方向へ5等分割した各領域に、後述の部分流入室15a,15bに連通する矩形状の連通口28が、それぞれ形成されている。
該スタビライザー29は、仕切壁16A,16Bの上端部の構造物昇降室13側の面に固定された第1の部材29aと、浮上函18のうち、スライドアーム32の取り付け位置より若干上方位置に固定された第2の部材29bとからなる。
このうち、湾内側Aの浮上時流入室15Aは、湾内側Aに配置される側壁21と、湾内側Aに配置される仕切壁16Aと、小判な2枚の側壁23,24の各湾内側Aの端部とにより画成されている。
これらの浮上時流入室15A,15Bは、図4に示すように、鉄筋コンクリート製の4枚の縦長な短冊状の隔壁30により、ケーソン12の長さ方向に5等分割され、それぞれが部分流入室15a,15bを構成している。
各閉鎖板52には、ボルト止めされた点検蓋53によって閉じられた点検口54が、それぞれ形成されている。
また、残りの部分流入室15a,15bの上側開口部のうち、対応する仕切壁16A,16B側には、前記ばね式常閉ヒンジ51が配設されている。
該ばね式常閉ヒンジ51により、前記蓋体50を、通常、閉じておくことが可能となる。
各コイルばね56のばね力は、各蓋体50の上への海底沈降物14の堆積や、海底における潮の流れ程度の外力の作用では開蓋せず、防潮構造物19が構造物昇降室13を上昇する際の大きな負圧力にのみ開蓋するように設計されている。
これらの連通口28のうち、両端に配置されたものは、メンテナンス時、ダイバーが構造物昇降室13に出入りする専用の作業口となる。
各隔壁30も、各仕切壁16A,16Bと同様に、ケーソン12の構築に伴って築造されるものである。
この防潮構造物19は、本体となる鋼製の浮上函18と、この浮上函18の上面に固定されたプレキャストコンクリート製の防潮函31とを有している。
全体を鉄筋コンクリート製の函体とした場合には、高さ方向に対して底面から3分の2を水密構造とし、水密構造を保つために、鉄筋コンクリートの腐食防止用の電食防止装置(図示せず)を取り付けることが望ましい。
この場合、水密構造部分が浮上機能を有し、残りの部分が防潮機能を有するものとなる。
浮上函18の浮力は、防潮構造物19の重力と略均衡している。
詳しくは、浮上函18の浮力の方がその重力よりわずかに大きい。
これにより、構造物昇降室13の収納位置P1に位置する防潮構造物19は、自由状態では、ゆっくりと浮上位置P2まで浮き上がって上昇する。
また、浮上函18の湾外側Bの鋼板18bの下部にも、同一のスライドアーム32が、湾外側Bの仕切壁16Bの各スライド孔27に挿通された状態で2本突設されている。
防潮構造物19の昇降時、各スライドアーム32が対応するスライド孔27に沿って垂直にスライドすることにより、防潮構造物19は収納位置P1と浮上位置P2との間をスムーズに上下移動する。
防潮函31の上板は、構造物昇降室13の上端開口を塞ぐ天蓋34となっている。
防潮函31の高さは、浮上函18の約半分である。
なお、固定式防潮堤39の下端部は、ケーソン12の下端部と同じ深さに在る。
当然ながら、各ワイヤ37の引き回し経路のうち、海底地盤bに埋まった領域には、各ワイヤ37が移動自在に内挿される図示しない鞘管が複数本配設されている。
このとき、図3に示すように、各スライド孔27に垂直ガイドされながら各スライドアーム32が徐々に引き下げられ、各防潮構造物19は各浮上函18の浮力に抗して、対応する構造物昇降室13の収納位置P1まで下降する。
これとは反対に、電動ウインチ35をワイヤ37繰り出し側へ作動することにより、各ワイヤ37が各ドラム36から繰り出される。
なお、これらの操作は、岸壁に建築された機械操作室のオペレータからの指令に基づいて行われる。
図1に示すように、あらかじめ、図示しない機械操作室のオペレータからの指令に基づき、電動ウインチ35をワイヤ巻き取り側に作動して、各ワイヤ37を同時に対応するドラム36に巻き上げ、各ケーソン12の防潮構造物19を構造物昇降室13の収納位置P1まで引き下げておく。
これにより、電動ウインチ35の小型化が図れる。
この通常時には、各防潮構造物19が海底面a下に存在するため、景観を損なわず、かつ船舶は湾口11を支障なく通航できる。
これにより、ケーソン12に侵入した海底沈降物14が、仕切壁16A,16Bと防潮構造物19との隙間に入り込んで生じる、防潮堤作動時の防潮構造物19の浮上障害を無くすことができる。
そのため、ケーソン周辺の水が、各上面開口部を通って各浮上時流入室15A,15Bに流れ込み、その後、仕切壁16A,16Bの下端部の連通口28を通過し、下方から構造物昇降室13に流入する。
なお、図2に示すように、この蓋体50の開蓋に伴ない、ケーソン12には一方の浮上時流入室16Aの上端開口部と、他方の浮上時流入室16Bの上端開口部とを連通する流水路57が形成される。
そのため、例えば津波来襲時、海底地盤bに埋設されたケーソン12の流水路57を通って、湾外側Bから湾内側Aへ向かう水位差による水の流れを阻止することができる。
その後、ダイバーは、連通口28をくぐり構造物昇降室13へ移動することで、防潮構造物19や構造物昇降室13のメンテナンスを行うことができる。
これにより、各ケーソン12においては、各スライドアーム32が各スライド孔27により垂直ガイドされながら、各浮上函18の浮力の作用により、各防潮構造物19が各構造物昇降室13の収納位置P1から徐々に浮上し、最終的に各防潮構造物19が海面上の浮上位置P2に達する。
このとき、各防潮構造物19の下部にはその反力が作用し、これを一対の仕切壁16A,16Bの上部が受け、ここで受けた反力は、各仕切壁16A,16Bに連結された8枚の隔壁30を介して、ケーソン12の湾内側Aおよび湾外側Bの各側壁の上部にそれぞれ分散される。
また、各防潮構造物19の浮上時、第1の部材29aと第2の部材29bとが密着することで、各スタビライザー29が水密構造になる。
これにより、浮上中の各防潮構造物19の大きな負荷となる各ワイヤ37の重量を軽減することができる。
その他、各ケーソン12の作業室25に図示しないワイヤ切断装置を配備し、各ワイヤ37の先端部を自動で切断してもよい。
その結果、各防潮構造物19は津波発生時に支障なく浮上し、この浮上式防潮堤10はその機能を果たすことができる。
さらに、浮上した隣り合う防潮構造物19と防潮構造物19との隙間dを30cm程度としたため、浮上式防潮堤10を作動させた際の湾口11の開口率は2%程度となり、例えば津波などが漁港へ押し寄せても、それが湾内に流入する量はわずかとなる。
さらにまた、漁港の湾口11の幅は60mと長いため、従来の巻き上げ式水門では、長さが60mの門扉と大型のアクチュエータとを備えた専用水門を現場施工する必要があったものの、ここでは長さが20mのケーソン12を3基使用する分割式の閉門構造を採用したため、異なる幅の湾口11にも対応することができる。
具体的には、各浮上時流入室15Bの上端開口部と、浮上時流入室15Bの底部と、構造物昇降室13の底部とに、それぞれ内部滑車38を配設する。
図6に示すように、この発明の実施例2の浮上式防潮堤10Aの特徴は、浮上函18の浮力を防潮構造物19の重力よりわずかに小さくし、かつ津波などの発生時に、昇降装置20Aを作動して各ワイヤ37を各ドラム36に巻き取ることにより、防潮構造物19を海面上の浮上位置P2まで強制的に引き上げるように構成した点である。
これにより、浮上位置P2に置かれた防潮構造物19は、ゆっくりと構造物昇降室13の収納位置P1まで沈降して行く。
ここでは、各ワイヤ37の先端部はリング状に加工され、対応するスライドアーム32に外挿されている(図7を参照)。
3個の外部滑車40Aのうち、最もケーソン側の外部滑車40Aは、固定式防潮堤39の屈曲部のうちの海底面aの付近に固定されている。
次に、ワイヤ37は、そこから各内部滑車38Aにより直下へ引き下げられた後、各浮上時流入室15A,15Bの方へ突出した各スライドアーム32の先端部に固定されている。
これにより、各ケーソン12では、対応する浮上函18の浮力より大きい各防潮構造物19の重力の作用により、各防潮構造物19が徐々に沈下して行き、最終的には各構造物昇降室13の収納位置P1に配置される。
これにより、各ケーソン12では、各スライドアーム32が各スライド孔27により垂直ガイドされながら、各防潮構造物19の重力の作用に抗して、各防潮構造物19が、各構造物昇降室13の収納位置P1から海面上の浮上位置P2まで引き上げられる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるため、説明を省略する。
11 湾口
12 ケーソン
13 構造物昇降室
14 海底沈降物(水底沈降物)
15A,15B 浮上時流入室
15a,15b 部分流入室
16A,16B 仕切壁
17 空気室
18 浮上函
18a,18b 鋼板
19 防潮構造物
20,20A 昇降装置
21〜24 側壁
25 作業室
26 天井壁
27 スライド孔
28 連通口
29 スタビライザー
29a 第1の部材
29b 第2の部材
30 隔壁
31 防潮函
32 スライドアーム
33 鉄骨
34 天蓋
35 電動ウインチ
36 ドラム
37 ワイヤ
38,38A 内部滑車
39 固定式防潮堤
40,40A 外部滑車
50 蓋体
51 ばね式常閉ヒンジ(蓋体開閉手段)
52 閉鎖板
53 点検蓋
54 点検口
55 回動軸
56 コイルばね
57 流水路
A 湾内側
B 湾外側
P1 収納位置
P2 浮上位置
a 海底面
b 海底地盤
c 海面
d 隙間
Claims (3)
- 水底面に上面開口を揃えて水底地盤に埋設される矩形状のケーソンと、
該ケーソンの内部空間を、中央部の構造物昇降室と両側部の浮上時流入室とに、前記ケーソンの厚さ方向へ分割し、かつ下端部に、前記構造物昇降室と前記各浮上時流入室とを連通する複数の連通口が形成された仕切壁と、
前記構造物昇降室に昇降自在に収納され、かつ内部空間が浮力付与用の空気室となった浮上函を有する防潮構造物と、
該防潮構造物を、前記構造物昇降室の収納位置と、前記防潮構造物の上端面が水面より上方に配される浮上位置との間で昇降させる昇降装置と、
前記浮上時流入室の上面開口部を閉蓋する蓋体と、
前記ケーソンに設けられ、前記防潮構造物が浮上する間のみ前記蓋体を開き、その他はこれを閉じる蓋体開閉手段とを備え、
前記防潮構造物が浮上している間、前記蓋体開閉手段により前記蓋体を開蓋状態とすることで、前記ケーソンの周辺の水を、前記各上面開口部から前記各浮上時流入室、前記連通口を通って前記構造物昇降室に流入させることを特徴とする防潮堤。 - 前記浮上函の浮力は、前記防潮構造物の重力と均衡していることを特徴とする請求項1に記載の防潮堤。
- 前記仕切壁が、前記ケーソンの厚さ方向へ3分割する2枚のものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の防潮堤。
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