JP2009023070A - 締付制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながら適正な締付けを行い得る締付制御システムを提供する。
【解決手段】吊具10の自動巻取り可能な吊下げロープに締付工具40を吊下げ、締付工具40を被締結体の複数の締付位置へ移動させて締結部材を締付ける締付制御システム1において、吊具10の上記吊下げロープの送り出し量を検出する送り出し量検出手段30と、締付工具40による各締付位置での締付作業時に、送り出し量検出手段30による送り出し量が各締付位置に対して設定された所定の適正値であるか否かを判定する送り出し量判定手段61と、送り出し量が上記適正値であると判定されたときにのみ締付工具40を駆動可能に制御する駆動制御手段60とを備えるように構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、工場の製造ライン等においてボルト等の締結部材を締付ける締付制御システムに関し、特に吊具の自動巻取り可能な吊下げロープに締付工具を吊下げ、該締付工具を被締結体の複数の締付位置へ移動させて締結部材を締付けるものに関する。
従来、締結部材の締付工程において、適正な締付を行い得る種々の締付制御システムが考えられてきた。例えば特許文献1には、ボルトの締付け忘れを防止することができる締付制御システムが示されている。
この締付制御システムは、トルクレンチ(締付工具)に超音波発信機を設け、受信アンテナ装置で受信した超音波パルスの伝播時間に基いて三角測距の原理でトルクレンチで締付けられるボルトの座標を演算処理により求め、予め記憶された各ボルトの座標との比較で該当するボルト番号を特定し、表示装置に表示された該当のボルト番号の表示色を変更するように構成されたシステムである。
このシステムによれば、作業者が、まだ締付けていないボルトを一目で見分けることができるため、ボルトの締付け忘れを防止し、適正な締付けを図ることができる。
特開2005−121132号公報
しかしながら、特許文献1に示されるシステムはトルクレンチに超音波発信器を設ける等、装置が複雑化するという問題点があった。また締付を不適正なものとする要因は締付け忘れだけではなく、例えば締付工具を適正な姿勢で用いないことによる異常締付もある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造でありながら適正な締付を行い得る締付制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、吊具の自動巻取り可能な吊下げロープに締付工具を吊下げ、該締付工具を被締結体の複数の締付位置へ移動させて締結部材を締付ける締付制御システムにおいて、上記吊具の上記吊下げロープの送り出し量を検出する送り出し量検出手段と、上記締付工具による各締付位置での締付作業時に、上記送り出し量検出手段による送り出し量が各締付位置に対して設定された所定の適正値であるか否かを判定する送り出し量判定手段と、上記送り出し量が上記適正値であると判定されたときにのみ上記締付工具を駆動可能に制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の締付制御システムにおいて、上記駆動制御手段は、上記送り出し量が上記適正値であると判定されたときの駆動時、上記複数の締付位置ごとに予め設定された締付管理トルクで上記締付工具を駆動制御することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の締付制御システムにおいて、上記送り出し量検出手段は、上記吊下げロープを巻き取る回転体の回転角度を検出するロータリーエンコーダであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の締付制御システムにおいて、上記締付工具は手作業締付用のハンディタイプであり、上記締付作業は作業者の手作業によってなされることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、以下説明するように、簡単な構造でありながら適正な締付を行うことができる。
本発明の構成によれば、吊具の上記吊下げロープの送り出し量が所定の適正値にあるとき、例えば第1の締付け位置に対応する第1の適正値にあるとき、締付工具が適正姿勢で第1の締付位置にあると判定される。またそのような範囲の適正値が予め複数の締付位置ごとに設定、記憶されている。そして、そのようなときのみ締付工具の駆動が許可されるので、高い確度で適正かつ安定的な締付けを行うことができる。
また、予め適正値が記憶された全ての締付位置での締付けが完了したことをもって当該締付けステーションでの作業が完了したと判定することにより、容易に締付け忘れを防止することができる。
しかも、吊下げロープの送り出し量を検出するという比較的簡単な方法で締付工具の適正位置、適正姿勢を判定するので、装置やシステムの構造を簡単にすることができる。
請求項2の発明によれば、確実な締付け管理トルク(設定トルク)での締付けを行うことができる。特に、締付け位置の相違によって締付け管理トルクが異なるような場合、間違った付け管理トルクで締付けてしまうことを高度に防止することができる。
請求項3の発明によれば、簡単な構成で容易に送り出し量を検出することができる。ロータリーエンコーダの出力は、1回転(360°)ごとにリセットされるものでも、回転角度を累積(2回転ならば720°)するものでも良い。複数の締付位置の間で、互いに適正値(適正角度)の範囲が重複しないように設定するのが望ましい。
請求項4の発明によれば、例えばボルトの締付位置を変更する必要が生じた場合、送り出し量の適正値を変更するだけで容易に対処することができる。また機種毎にボルトの本数や締付位置が異なるような場合にも容易に対処することができる。つまり自動機による工程に比べ、柔軟な工程とすることができ、多品種の混流生産にも容易に対処することができる。その反面、手作業による工程のため人的ミスの介在する虞がある。しかし本発明の締付制御システムは、作業者の間違った操作を的確に判定し、対処する(例えばナットランナの駆動を保留する)ので、そのような人的ミスを高度に防止することができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る締付制御システムの対象となる被締結体、すなわちワーク80の斜視図である。また図2は、図1の要部拡大図である。
ワーク80は、具体的には自動車の前輪部分であって、ドライブシャフト81とストラットアセンブリ82との結合体である。ドライブシャフト81の先端(図1の状態で下端)にはブレーキディスク83とブレーキキャリパ84とが取付けられている。ブレーキディスク83とブレーキキャリパ84とを含む前輪のブレーキシステムはディスクブレーキであって、油圧駆動されるブレーキキャリパ84でブレーキディスク83を挟圧することによってブレーキディスク83の回転が制動される。ブレーキキャリパ84にはこれに油圧を供給するブレーキホース85の一端がコネクタボルト87(以下第1ボルト87という)によって接続されている。ブレーキホース85の他端は後の製造工程において車両側と接続されるので、図1、図2に示す製造段階ではフリー状態とされている。
図2に詳細を示すように、ブレーキホース85の中間部にはホースブラケット86が設けられている。一方、ストラットアセンブリ82には板状のブラケット支持部82aが固設されている。そしてブラケット支持部82aとホースブラケット86とがホースブラケットボルト88(以下第2ボルト88という)によって結合されている。
ワーク80はドライブシャフト81が略鉛直となる姿勢で治具75に保持されている。
そして治具75を含むワーク80全体が搬送パレット2に載置されている。
ワーク80の組立を行う図外の製造ラインでは組立順に組立ステーションが配置され、各組立ステーションを搬送パレット2が順次送られ、所定の組立工程が施されることによりワーク80が組み立てられる。
本実施形態の締付制御システムが適用される当該組立ステーションでは、上記第1ボルト87及び第2ボルト88の締結が行われる。第1,第2ボルト87,88は、ボルトヘッドの対辺が共に12mmである。しかし締付管理トルクT(工程上の狙いの締付トルク、以下単に管理トルクTともいう)が異なっており、第1ボルト87の管理トルクT(1)が25.5Nm(適正範囲:21.6〜29.4Nm)、第2ボルト88の管理トルクT(2)が22Nm(適正範囲:18.6〜25.5Nm)である。
当該組立ステーションでは、これらのボルトの締付を、図3に示すハンディタイプの電動ナットランナ40(以下ナットランナ40と略称する)を用いて作業者が手作業で行うようになっている。そこで、互いに異なる管理トルクTを有する第1,第2ボルト87,88の締付ミスを抑制し、適正な締付が行われるような締付制御システム1が構築されている。以下、この締付制御システム1について説明する。
図3は、ナットランナ40とこれを吊持する吊具10の斜視図である。ナットランナ40は、一般に汎用される電動式ハンディタイプのナットランナと略同等のものである。棒状の本体41の一端側(先端側)にはモータ48やトルクセンサ47を内蔵する駆動部42が取付けられ、駆動部42にはソケット49が装着されている。本実施形態のソケット49は対辺12mmのソケットである。
本体41の他端側(基端側)には作業者が把持するためのハンドル44か設けられ、さらに起動ボタン45が設けられている。ハンドル44のさらに基端側から、電気コード46が導出され、ナットランナコントローラ50(図5に示す。以下NRコントローラ50と略称する。)に接続されている。
本体41の、ナットランナ40の重心付近に吊掛リング43が固設されている。ナットランナ40は、この吊掛リング43を介して吊具10に吊持されている。
図4は、吊具10の縦断面図である。次に図3及び図4を参照して吊具10について説明する。吊具10は、一般にスプリングバランサと呼ばれる機構を内蔵するものである。吊具10のケース11は上部にフック19を備える。吊具10は、当該組立ステーションの上部に設けられた図外の固定部に、フック19を介して吊持される。
ケース11の下部からは吊下げロープ15が導出されている。吊下げロープ15の先端にはフック20が設けられ、吊掛リング43を吊持する。図4に示すように吊下げロープ15は、リール13(回転体)に巻回された状態でケース11内に収納されている。リール13の外周面には吊下げロープ15を適正に巻回するためのリール溝13aが形成されている。リール13は、支持軸14,16によってケース11(及びそのカバー12)に回転自在に支持されている。
リール13の内部には空洞が形成され、そこに板バネ17が収納されている。板バネ17は支持軸14,16と同軸の支持軸18まわりにゼンマイ状に巻かれた巻きバネである。板バネ17は、リール13を吊下げロープ15が巻き取られる方向に付勢する。
ケース11の外側には、カバー12から軸方向にオフセットされた円板34が設けられている。3組のボルト,ナット35,35aが、円板34をカバー12とともにケース11に固定している。円板34には、3組の押さえ具36とボルト37とによってロータリーエンコーダ30(送り出し量検出手段)が取付けられている。ロータリーエンコーダ30は周知の計測器なので詳細構造は省略するが、エンコーダ軸31の回転角度を計測し、それを電気信号に変換して信号線33から出力する。エンコーダ軸31は円板34に穿設された穴34aに通され、リール13の支持軸16と同軸上に対向配設されている。支持軸16とエンコーダ軸31とはジョイント32で結合されている。
以上のような構造の吊具10は、作業者がナットランナ40を介してフック20を下方に引張ると、支持軸14,16まわりにリール13が回転し、吊下げロープ15を下方に送り出す。その結果、ナットランナ40の吊持位置が下げられる。それとともに板バネ17の付勢力(復元力)が増大する。
作業者がナットランナ40から手を離す、或いはナットランナ40の下方への引張力を緩めると、板バネ17の付勢力によってリール13が自動的に巻き取られ、吊下げロープ15の送り出し量が低減する。その結果、ナットランナ40の吊持位置が上昇する。
リール13の回転角度θ(回転量)と吊下げロープ15の送り出し量Lとの間には一定の相関関係があり、0°≦回転角度θ≦360°の範囲で回転角度θが大きいほど吊下げロープ15の送り出し量Lが増大する。
ロータリーエンコーダ30のエンコーダ軸31はジョイント32及び支持軸16を介してリール13に結合されているから、ロータリーエンコーダ30はリール13の回転角度θを検出する。ひいては吊下げロープ15の送り出し量Lを検出する。本実施形態では、吊下げロープ15の送り出し量Lをリール13の回転角度θで表現する。従って送り出し量Lを角度表示する。
ところで、作業者が第1ボルト87や第2ボルト88を締付ける際、適正な締付けを行うにはナットランナ40とワーク80との干渉を避けつつソケット49を各ボルトの位置に合わせ、かつ各ボルトの軸線とソケット49の軸線とを揃えた状態でソケット49を各ボルトヘッドに嵌合させる必要がある。そのため、適正な締付を行い得るナットランナ40の位置と姿勢とがある範囲に限定される。その結果、適正な締付を行い得る吊下げロープ15の送り出し量Lの適正値もある範囲に限定される。
送り出し量Lの適正範囲は予め試行等によって求められている。本実施形態においては、第1ボルト87に対する送り出し量L(1)の適正範囲は35〜60°、第2ボルト88に対する送り出し量L(2)の適正範囲は150〜180°となっている。
図5は、締付制御システム1の制御ブロック図である。制御部60(駆動制御手段)は、当該組立ステーションにおいて第1,第2ボルト87,88を適正に締付けるためのシーケンス制御を行うコントローラであり、いわゆるPLC(Programmable Logic Controller)が用いられている。
制御部60には、IDアンテナ4と、ポジショナ38を介してロータリーエンコーダ30と、ナットランナコントローラ50を介してナットランナ40と、操作盤51と、判定表示部52と、プリンタ53とが接続されている。
IDアンテナ4は、個々の搬送パレット2に添付されているIDカード3との間で無線通信を行うためのアンテナである。IDカード3には、搬送パレット2に載置されたワーク80に固有の情報(車種等)が書き込まれている。制御部60は、IDアンテナ4を介してIDカード3に書き込まれた情報を読み出すことができる。また制御部60は、当該組立ステーションにおける締付完了の直後に、工程の記録(第1,第2ボルト87,88の締付が適正に行われたことやその実際の締付トルクの値等)を、IDアンテナ4を介してIDカード3に書き込む。
ポジショナ38は、ロータリーエンコーダ30からの検出信号を受けてその検出値(回転角度θ)を表示するとともにその値を制御部60(の送り出し量判定部61)に送信する。
制御部60の送り出し量判定部61(送り出し量判定手段)は、ポジショナ38からの計測信号を受けて、送り出し量Lが適正範囲内にあるか否かを判定する。そして送り出し量Lが適正範囲内にあれば、駆動許可信号をナットランナ(NR)コントローラ50に送る。
その際、上述のように第1ボルト87の適正送り出し量L(1)は35〜60°、第2ボルト88の適正送り出し量L(1)は150〜180°であって、両者の間には重複領域がない。従って送り出し量判定部61は作業者が間違ったボルトを締付けようとしていないこと、例えば第1ボルト87を締付けるべきときに第2ボルト88を締付けようとしていないことも結果的にチェックしていることになる。
ナットランナ(NR)コントローラ50は、制御部60(送り出し量判定部61)からの駆動許可信号を受け、且つ起動ボタン45が押下されているときにナットランナ40のモータ48を駆動するコントローラである。NRコントローラ50は少なくとも2つの駆動チャンネルを備え、第1チャンネルではモータ48を管理トルクT(1)で駆動し、第2チャンネルではモータ48を管理トルクT(2)で駆動する。駆動チャンネルの切換えは制御部60(締付管理トルク設定部62)からの切換信号によって自動的に行われる。なおNRコントローラ50は、制御部60からの駆動許可信号がないときには起動ボタン45が押下されてもモータ48を駆動しない。
ナットランナ40のトルクセンサ47は、ボルト締付時の実際の締付トルクを計測し、NRコントローラ50を介して制御部60にその計測信号を送る。
制御部60の締付管理トルク設定部62は、管理トルクTの設定を行う。具体的には、NRコントローラ50へ駆動チャンネルの切換信号を送る。当該組立ステーションでの工程の開始後、送り出し量判定部61によって送り出し量L(1)が第1ボルト87に対する適正範囲内にあると判定された時点(その前でも良い)で、締付管理トルク設定部62はNRコントローラ50にチャンネル1への切換信号を送る。そして、第2ボルト87の締結後、送り出し量L(2)が第2ボルト88に対する適正範囲内にあると判定された時点(それ以前でも良い)で、NRコントローラ50にチャンネル2への切換信号を送る。
操作盤51は、例えばタッチパネル等によって構成されており、作業者或いは管理者が操業前に各種の設定を行うための入力手段である。また操業中はワーク80の車種表示を行う。
判定表示部52は、各種ランプの点滅或いは点灯等により、工程に関する情報を作業者に報知する。例えば、送り出し量判定部61はNRコントローラ50とともに判定表示部52にも駆動許可信号を送る。判定表示部52は駆動許可信号を受けて図略の締付選択OKランプを点滅させる。これにより作業者はナットランナ40が適正位置、適正姿勢にあって駆動可能状態となっていることを認識することができる。
また制御部60は、各ボルトの締付後、トルクセンサ47によって計測された実際の締付トルクが、それぞれの許容範囲に入っているときには締付OK、そうでないときには締付NGの判定を行い、締付判定信号を判定表示部52に送る。判定表示部52は締付判定信号を受け、OKのときには図略の締付OKランプを、NGのときには締付NGランプを、それぞれ点灯させる。
また制御部60は、全てのボルトの締付が完了したと判定されると、判定表示部52に作業完了信号を送る。判定表示部52はこれを受けて図略の作業完了ランプを点灯させる。
プリンタ53は、工程の記録を記録紙に出力する。具体的には、当該組立ステーションでのボルト締付工程完了後に印字工程が設けられ、IDカード3に書き込まれた工程記録が読み出され、記録紙に印字される。この印字工程は、搬送パレット2にワーク80がセットされた状態で行われる一群の工程(他の組立ステーションでの工程を含む)完了後に纏めて行われる。他の工程の記録と共に、どのユニットのどのボルトを幾らの締付トルクで締め付けたのかという記録を記録紙に印字して残すことにより、高い工程管理状態を維持することができる。
図6は制御部60によるシーケンス制御の概略フローチャートである。以下このフローチャートを参照して当該制御の内容と第1,第2ボルト87,88の締付工程について説明する。
搬送パレット2にセットされたワーク80が当該組立ステーションに搬送され、所定位置に固定されると、制御部60はIDアンテナ4を介してIDカード3から車種等の情報を読み取り、操作盤51にそれを表示させる。また引数iに「1」を入力する(ステップS1)。ここで、引数(1)は第1ボルト87、引数(2)は第2ボルト88に対応する引数である。
作業者は、まず第1ボルト87を締付けるべく、ナットランナ40を適正位置、適正姿勢に保持してソケット49を第1ボルト87のボルトヘッドに嵌合させる。それと並行して送り出し量判定部61は、ロータリーエンコーダ30によって検出される吊下げロープ15の送り出し量L(1)を読み込む(ステップS2)。そして送り出し量L(1)が適正範囲(35〜60°)に入っているか否かの判定を行い(ステップS3)、入った時点で管理トルクTを管理トルクT(1)に設定する(ステップS4)。具体的にはNRコントローラ50にチャンネル1への切換信号と駆動許可信号を送る。また同時に判定表示部52にも駆動許可信号を送り、締付選択OKランプを点滅させる。
作業者は締付選択OKランプが点滅していることを確認して起動ボタン45を押下する(ステップS5でYES)。それによってNRコントローラ50はナットランナ40のモータ48を管理トルクT(1)で、すなわち25.5Nm狙いで駆動する(ステップS6)。
第1ボルト87の締付が完了すると、トルクセンサ47による検出値が制御部60に送られ、OK/NGの判定がなされてその判定結果が判定表示部52に送られる。実際の締付トルクが許容範囲(21.6〜29.4Nm)に入っていればOKで、締付OKランプが点灯される(ステップS8)。
ここで何らかの理由により実際の締付トルクが許容範囲に入っていなければ、NGと判定され、締付NGランプが点灯される(ステップS9)。その後はリターンされ、工程が中断される。この場合、作業者は部品を交換する等して工程をやり直す。
ステップS8でYESのとき、引数i=ボルト数Nであるか否かの判定がなされる(ステップS10)。当実施形態ではボルト数N=2(第1ボルト87と第2ボルト88)であるから、引数i=1のとき、ステップS10ではNOと判定される。従って引数iがi=2にインクリメントされ(ステップS11)、ステップS2以降の工程が繰り返される。すなわち第2ボルト88の締付が行われる。
引数i=2のとき、送り出し量L(2)の適正範囲が150〜180°であること、NRコントローラ50が第2チャンネルに切換えられ、管理トルクT(2)が22Nmであること、及び実際の締付トルクの許容範囲が(18.6〜25.5Nm)であること以外は引数i=1の場合と同様であるからステップS2〜S9の重複説明を省略する。
再度のステップS10において引数i=ボルト数N(=2)と判定されると、制御部60は作業完了信号を判定表示部52に送り、作業完了ランプを点灯させる(ステップS12)。さらに制御部60は、工程の記録(どのボルトを幾らの締付トルクで締付けたか等)をIDアンテナ4を介してIDカード3に書き込む。IDカード3に書き込まれた記録は、後の印字工程で記録紙に印字され、所定期間保管される。
以上説明したように、本実施形態の締付制御システム1によれば、吊下げロープ15の送り出し量Lが適正値にあるときのみナットランナ40の駆動が許可されるので、高い確度で適正かつ安定的な締付けを行うことができる。また、全てのボルト(第1,第2ボルト87,88)の締付けが完了したことをもって当該締付けステーションでの作業が完了したと判定することにより、確実に締付け忘れを防止することができる。
しかも、ロータリーエンコーダ30で吊下げロープ15の送り出し量Lを検出するという比較的簡単な方法でナットランナ40の適正位置、適正姿勢を判定するので、装置やシステムの構造を簡単にすることができる。
またナットランナ40が手動締付け用のハンディタイプであり、締付工程が作業者による手作業なので、例えばボルトの締付位置を変更する必要が生じた場合、送り出し量Lの適正範囲を変更するだけで容易に対処することができる。また機種毎にボルトの本数や締付位置が異なるような場合にも容易に対処することができる。つまり自動機による工程に比べ、柔軟な工程とすることができ、多品種の混流生産にも容易に対処することができる。その反面、手作業による工程のため人的ミスの介在する虞がある。しかし締付制御システム1によれば、作業者の間違った操作を的確に判定し、対処する(例えばナットランナ40の駆動を保留したり、各種ランプを点滅、点灯させたりする)ので、そのような人的ミスを高度に防止することができる。
また、第1,第2ボルト87,88はともにボルトヘッドの対辺が12mmであって、使用するソケット49が共通出るため、NRコントローラ50の駆動チャンネル切換えを手動で行った場合、人的ミスが介在する虞があるが、締付制御システム1によれば駆動チャンネル切換えが自動的に行われるので、そのような人的ミスを排除することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、上記実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば上記実施形態では、ワーク80が自動車の前輪部分であってドライブシャフト81とストラットアセンブリ82との結合体であるとしたが、これ以外のあらゆるワーク80に対して適用可能である。
また対象とする締結部材(ボルト等)も、2本に限定するものではなく、1本または3本以上であっても良い。例えば締結部材の数N=3の場合、管理トルクT(3)と送り出し量L(3)の適正範囲を設定するとともに、図6に示すフローチャートでボルト数N=3とすれば良い。
また上記実施形態では吊下げロープ15の送り出し量検出手段として、ロータリーエンコーダ30を用いたが、これに限定するものではない。例えば、吊下げロープ15に所定間隔で目盛を刻み、リニアエンコーダ等によってその目盛を読み込むことにより送り出し量Lを求めるようにしても良い。
本発明の一実施形態に係る締付制御システムの対象となる被締結体の斜視図である。 図1の要部拡大図である。 ナットランナ(締付工具)とこれを吊持する吊具の斜視図である。 吊具の縦断面図である。 上記締付制御システムの制御ブロック図である。 制御部(駆動制御手段)によるシーケンス制御の概略フローチャートである。
符号の説明
1 締付制御システム
10 吊具
13 リール(回転体)
15 吊下げロープ
30 ロータリーエンコーダ(送り出し量検出手段)
40 電動ナットランナ(締付工具)
60 制御部(駆動制御手段)
61 送り出し量判定部(送り出し量判定手段)
80 ワーク(被締結体)
87 コネクタボルト、第1ボルト(締結部材)
88 ホースブラケットボルト、第2ボルト(締結部材)
L(i) (吊下げロープの)送り出し量(i=1,2)
T(i) 締付管理トルク(i=1,2)

Claims (4)

  1. 吊具の自動巻取り可能な吊下げロープに締付工具を吊下げ、該締付工具を被締結体の複数の締付位置へ移動させて締結部材を締付ける締付制御システムにおいて、
    上記吊具の上記吊下げロープの送り出し量を検出する送り出し量検出手段と、
    上記締付工具による各締付位置での締付作業時に、上記送り出し量検出手段による送り出し量が各締付位置に対して設定された所定の適正値であるか否かを判定する送り出し量判定手段と、
    上記送り出し量が上記適正値であると判定されたときにのみ上記締付工具を駆動可能に制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とする締付制御システム。
  2. 上記駆動制御手段は、上記送り出し量が上記適正値であると判定されたときの駆動時、上記複数の締付位置ごとに予め設定された締付管理トルクで上記締付工具を駆動制御することを特徴とする請求項1記載の締付制御システム。
  3. 上記送り出し量検出手段は、上記吊下げロープを巻き取る回転体の回転角度を検出するロータリーエンコーダであることを特徴とする請求項1または2記載の締付制御システム。
  4. 上記締付工具は手作業締付用のハンディタイプであり、上記締付作業は作業者の手作業によってなされることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の締付制御システム。
JP2007190924A 2007-07-23 2007-07-23 締付制御システム Pending JP2009023070A (ja)

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