JP2007307677A - 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置 - Google Patents

測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007307677A
JP2007307677A JP2006141077A JP2006141077A JP2007307677A JP 2007307677 A JP2007307677 A JP 2007307677A JP 2006141077 A JP2006141077 A JP 2006141077A JP 2006141077 A JP2006141077 A JP 2006141077A JP 2007307677 A JP2007307677 A JP 2007307677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
chuck
electric
encoder
electric chuck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006141077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4898290B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Nagato
一義 長戸
Joji Isozumi
丈二 五十棲
Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Machine Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2006141077A priority Critical patent/JP4898290B2/ja
Publication of JP2007307677A publication Critical patent/JP2007307677A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4898290B2 publication Critical patent/JP4898290B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Gripping On Spindles (AREA)
  • Feeding Of Workpieces (AREA)

Abstract

【課題】加工したワークを電動チャックで把持して搬送する間に、ワークの加工寸法を測定できるようにするとともに、電動チャック内に座標校正用のマスタピースを備えた測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置を提供する。
【解決手段】工作機械10,11で加工されたワークWを搬送するワーク搬送装置12は電動チャック30を備え、電動チャックは、ワークを把持する把持爪47と、把持爪を位置制御可能な電動モータ45と、電動モータの回転角を検出し回転角に基づいてワークの寸法を測定するエンコーダ46と、把持爪に設けた当接部47bに当接可能なマスタピース38とによって構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、工作機械で加工したワークを電動チャックで把持して搬送する間に、ワークの加工寸法を測定できるようにした測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置に関するものである。
ワークの加工時に使用するチャックによってワークの寸法を計測するものとして、例えば、特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載のものは、ワークを把持する把持爪を電動モータによって駆動し、チャックによってワークを把持したときの把持爪の位置からワークの寸法を演算する計測寸法演算プログラムを備えている。
また、特許文献1には、上記のように測定されたワークの実測寸法と、予め定められたワークの目標寸法との差によって、工具の摩耗や欠損を判断し、その工具の工具補正量の値を修正したり、工具不良を表示したりする工具補正量修正プログラムを備えている。
上記した特許文献1に記載のものによれば、ワークの寸法を計測するための専用の計測装置が不要となり、加工寸法の合否判定や、工具補正量の修正、工具寿命の判定、工具欠損等の工具不良の判定等を行うことができる利点がある。
特開2002−210635号公報(段落0033、0034、図2)
しかしながら、特許文献1に記載されたものにおいては、ワークの加工時に使用するチャックによってワークの寸法を計測するものであるため、ワークの寸法の計測のために、少なからずタイムロスを発生する問題がある。しかも、ワークの実測寸法と目標寸法との差に基づいて工具補正量の修正等を行うようになっているが、長時間の連続運転による熱変位等の影響を受けやすく、ワークの寸法精度を安定して維持することが難しい問題があった。
本発明は、上記した従来の不具合を解消するためになされたもので、加工したワークを電動チャックで把持して搬送する間に、ワークの加工寸法を測定できるようにするとともに、電動チャック内に座標校正用のマスタピースを備えた測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置を提供することを目的とするものである。
上記した課題を解決するために、請求項1に係る発明の特徴は、工作機械で加工されたワークを搬送するワーク搬送装置において、該ワーク搬送装置は電動チャックを備え、該電動チャックは、ワークを把持する把持爪と、該把持爪を位置制御可能な電動モータと、該電動モータの回転角を検出し該回転角に基づいてワークの寸法を測定するエンコーダと、前記把持爪に設けた当接部に当接可能なマスタピースとによって構成されていることである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記マスタピースは、前記電動チャックの中心部に設けられていることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記電動モータは、前記把持爪に作用するトルクが設定把持トルク値以上になるまで位置制御することである。
請求項4に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項3の何れか1項において、任意にまたは所定時間毎に、前記電動モータによって前記把持爪の前記当接部を前記マスタピースに当接して前記エンコーダの校正を行うことである。
請求項5に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項3の何れか1項において、前記エンコーダは、インクリメンタルエンコーダからなり、前記工作機械の電源投入時に、前記電動モータによって前記把持爪の前記当接部を前記マスタピースに当接して原点セットを行うことである。
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、ワーク搬送装置に備えた電動チャックが、ワークを把持する把持爪と、把持爪を位置制御可能な電動モータと、電動モータの回転角を検出し該回転角に基づいてワークの寸法を測定するエンコーダと、把持爪に設けた当接部に当接可能なマスタピースとによって構成されている。
従って、把持爪によって、ワークを把持する把持機能と、ワークの寸法を測定する測定機能とを兼用できるので、部品点数を削減することができ、また、電動チャック内にマスタピースを内蔵しているので、把持爪の座標位置の校正のための構成を簡素化できるとともに、動作サイクル時間を短縮でき、校正処理を効率的に行うことができる。しかも、ワーク寸法の測定をワークの搬送中に行うことができるので、ワーク寸法の測定のためにタイムロスを生ずることがなく、ワークの加工を効率的に行えるようになる。
請求項2に係る発明によれば、マスタピースは、電動チャックの中心部に設けられているので、把持爪に設けた当接部をマスタピースに当接する方向に移動させるのみで、把持爪の座標位置の校正を容易に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、電動モータは、把持爪に作用するトルクが設定把持トルク値以上になるまで位置制御するようになっているので、ワーク寸法を安定的に測定することができる。
請求項4に係る発明によれば、任意にまたは所定時間毎に、電動モータによって把持爪の当接部をマスタピースに当接してエンコーダの校正を行うようになっているので、熱変位等の影響に係わらず、ワーク寸法を長期に亘って高精度に測定することができる。
請求項5に係る発明によれば、エンコーダは、インクリメンタルエンコーダからなり、工作機械の電源投入時に、電動モータによって把持爪の当接部をマスタピースに当接して原点セットを行うようになっているので、安価なインクリメンタルエンコーダを用いて、ワーク寸法を測定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、ワークWを加工する2台の工作機械10、11と、これら工作機械10、11の各間でワークWを搬送するワーク搬送装置12を備えた加工システムを示す図である。本実施の形態においては、第1の工作機械10によってワークWに第1工程加工を施し、第2の工作機械11によってワークWに第2工程加工を施す例で示すとともに、第1および第2の工作機械10,11を、NC旋盤によって構成した例で示している。
図1において、第1および第2の工作機械10、11は、X軸方向に所定距離離間して床面上に配設されている。各工作機械10、11は、ベッド13,14上に設置された主軸台15、16を備え、これら主軸台15、16に主軸17,18がX軸方向と直交する水平軸線の回りに回転可能に支持されている。主軸17、18にはワークWを把持するチャック28(図4参照)が取付けられている。ベッド13,14上には、タレット支持台19、20が主軸台15、16に対して主軸17、18の半径方向(X軸方向)に進退可能に載置され、これらタレット支持台19、20にタレット21、22が主軸17、18と平行な軸線の回りに回転割出し可能に支持されている。タレット21,22の外周には、バイトや回転工具等の各種工具が取付けられ、これら各種工具を用いてチャック28に把持されたワークWに所要の加工を施すようになっている。
第1および第2の工作機械10,11の上方には、両工作機械10、11に跨ってレール23がX軸方向に沿って設置され、このレール23にワーク搬送装置12がX軸方向に移動可能に設けられている。ワーク搬送装置12は、レール23に走行可能に装架された走行台25と、この走行台25に昇降可能に装架されたローダアーム26と、このローダアーム26の下端に前記主軸17、18の回転軸線と平行な方向に移動可能に支持された移動台27と、この移動台27に取付けられた電動チャック30とによって構成されている。電動チャック30は、ワークWを把持して搬送するもので、以下に述べるように、電動チャック30による搬送中にワークWの加工寸法を測定できる機能を有している。
次に、電動チャック30の具体的な構成を、図2および図3に基づいて説明する。図2および図3において、上記したローダアーム26の下端に移動可能に支持された移動台27には取付けフランジ27aが形成され、この取付けフランジ27aに電動チャック30のチャック本体31がボルト穴31aを挿通する図略のボルトによって固定されている。主軸17,18のチャック28側に対向するチャック本体31の先端面には、面板32が固定されている。面板32およびチャック本体31には、これら面板32とチャック本体31とに跨って固定支持軸33が、主軸17、18の軸線と平行にチャック本体31の中心部に固定されている。面板32には円周上複数(3つ)のガイド溝32aが半径方向に沿って等角度間隔に形成され、これらガイド溝32aにそれぞれ親爪35の両側部が半径方向に移動可能に係合されている。
固定支持軸33にはリード溝部材36が軸受37を介して回転可能に軸承され、リード溝部材36の一端には複数(3つ)の円弧状をなすリード溝36aが固定支持軸33の軸心と同心とする円周上の等角度な位置に形成されている。これらリード溝36aには親爪35に突設された係合ピン35aがそれぞれ係合され、これにより、リード溝部材36が回転されると、リード溝36aおよび係合ピン35aを介して複数の親爪35がガイド溝32aに沿って半径方向に同期移動されるようになっている。固定支持軸33の先端には、円筒状のマスタピース38が固定支持軸33と同心的に取付けられている。マスタピース38は、高精度な測定機器を用いて寸法を計測しながら予め所定の外径寸法に高精度に加工したものである。
上記した複数の親爪35には、ワークWを把持する把持爪47が図略のボルトによってそれぞれ位置調整可能に固定され、これら把持爪47にワークWの外周を把持する把持面47aが形成されている。なお、図3においては、把持爪47を取外した状態を図示している。各把持爪47の半径方向の内側には、マスタピース38に当接可能な当接部としての基準面47bが形成され、これら基準面47bがマスタピース38の外周面に当接した位置を把持爪47の原点としている。すなわち、把持爪47の原点において、把持爪47の把持面47aにて把持されるワークWの寸法は、既知寸法に設定され、原点に対する把持爪47の相対移動量に基づいてワークWの実際の寸法を測定できるようにしている。
リード溝部材36にはハイポイドピニオン40がボルト41によって一体的に取付けられ、ハイポイドピニオン40に噛合うハイポイドギヤ42が、チャック本体31に固定されたモータ取付けブロック43に軸受44を介して回転可能に支持されている。モータ取付けブロック43には、例えば、ステッピングモータからなる電動モータ45が設置され、電動モータ45の出力軸45aにハイポイドギヤ42が一体的に結合されている。電動モータ45には、電動モータ45の回転角を検出するエンコーダ46が連結され、このエンコーダ46によって把持爪47の半径方向位置(座標値)、すなわち、把持爪47によって把持されるワークWの加工寸法を検出できるようにしている。エンコーダ46は一例としてインクリメンタルエンコーダにて構成されている。
なお、図2および図3中、48はワークWの端面に当接してワークWの把持姿勢を規制する規制部材で、規制部材48はチャック本体31に円周上複数個所(3個所)設けられている
50は電動モータ45を制御するモータ制御装置を示すもので、モータ制御装置50は、演算処理装置51と、メモリ52と、インターフェィス53から主に構成されている。メモリ52には、校正プログラム等の各種プログラム、およびこれらプログラムを実行するに必要な種々の制御値が記憶されている。
次に上記した構成における動作について説明する。所定位置に設けられた図略の未加工ワーク載置台より未加工ワークWの一端が、ワーク搬送装置12の電動チャック30の把持爪47によって把持され、その状態で走行台25がレール23に沿って移動されるとともに、ローダアーム26が下降され、電動チャック30の把持爪47にて把持された未加工ワークWが、第1の工作機械10の主軸17の前方に対応する位置に位置決めされる。続いて、ワーク搬送装置12の電動チャック30が移動台27とともに主軸17のチャック28に向かって図4に示す所定量L1だけ主軸17の軸線方向に前進移動され、未加工ワークWの他端が主軸17のチャック内に挿入される。その状態で、主軸17のチャック28が閉止されて、未加工ワークWの他端が把持される。
同時に、電動チャック30の把持爪47を開放すべく電動モータ45が駆動され、電動モータ45の回転がハイポイドギヤ42、ハイポイドピニオン40、リード溝部材36に形成されたリード溝36aおよび親爪35に突設された係合ピン35aを介して、円周上複数の把持爪47に伝達され、各把持爪47がガイド溝32aに沿ってそれぞれ半径方向外方に同期して移動され、ワークWの把持を開放する。その後、電動チャック30は移動台27とともに主軸17のチャック28より離間する方向に所定量L1後退移動されるとともに、ローダアーム26の上昇によって原位置に復帰され、その状態で、ワークWの加工が終了するまで待機する。
第1の工作機械10の主軸17のチャック28に未加工ワークWの他端が把持されると、主軸17が回転されるとともに、タレット支持台19が主軸台15に向かって前進され、タレット支持台19に支持されたタレット21上の工具によって、ワークWの一端外周の加工部W1に所定の第1工程加工が施され、ワークWの加工部W1が所定の加工寸法に加工される。
第1の工作機械10によるワークWの加工部W1の所定の加工が終了すると、ワーク搬送装置12の電動チャック30が再び第1の工作機械10の主軸17に対応する位置に位置決めされる。続いて、前述したと同様に、移動台27とともに電動チャック30が主軸17の軸線方向に移動され、開放状態にある電動チャック30の把持爪47が図4に示すようにワークWの加工部W1を把持する位置まで前進される。このとき、ワークWの端面は円周上複数の規制部材48の端面に当接され、電動チャック30に対するワークWの姿勢が正確に保持される。
その状態で、電動モータ45が前記と逆方向に駆動され、円周上複数の把持爪47がガイド溝32aに沿って半径方向内方に同期して移動され、各把持爪47の把持面47aによってワークWの加工部W1の外周を把持する。この場合、把持爪47に作用するトルク、すなわち、把持爪47によるワークWの把持トルク(クランプ力)が設定把持トルク値になるように電動モータ45が制御される。
電動チャック30の把持爪47によってワークWの加工部W1が把持されるのと同時に、第1の工作機械10の主軸17のチャック28が開放され、その状態で、移動台27が主軸17より離間する方向に移動され、ワークWは主軸17のチャック28内より離脱される。続いて、第1の工作機械10によって第1工程加工されたワークWを第2の工作機械11に搬送すべく、ワーク搬送装置12の走行台25がレール23に沿って第2の工作機械11側に走行される。
かかるワークWの搬送中に、ワークWの加工部W1を把持している把持爪47の位置座標(半径方向位置)に基づいて、すなわち、この把持爪47を移動させる電動モータ45の回転角を検出するエンコーダ46の出力値に基づいて、ワークWの加工部W1の加工径が測定される。このように、ワークWの加工部W1の加工径の測定がワークWの搬送中に行えるので、ワーク径の測定のために、タイムロスを発生することがなく、ワークWの加工を効率的に行えるようになる。また、ワーク径の測定時には、ワークWは把持爪47によって一定の把持トルクで把持されるとともに、規制部材48によって電動チャック30に対するワークWの姿勢が正確に保持されるので、ワークWを安定的かつ高精度に測定できるようになる。
第2の工作機械11側に搬送されたワークWは、第1の工作機械10において述べたと同様にして、第2の工作機械11の主軸18のチャックに挿入され、主軸18のチャックに把持される。そして、第2の工作機械11のタレット支持台20に支持されたタレット22の工具によって、ワークWに第2工程加工が施され、第2工程加工が完了したワークWはワーク搬送装置12によって、図略の加工済ワーク載置台に搬出される。
なお、ワーク搬送装置12に、電動チャック30をそれぞれ備えた一対のローダアーム26を設ければ、未加工ワークと加工済ワークを同時に把持することが可能となるので、各工作機械10、11からの加工済ワークWの搬出と、各工作機械10、11への未加工ワークWの搬入を連続的に行えるようになり、ワークWの搬入のための工作機械10、11の停止時間を大幅に減少することが可能となる。
ところで、電動チャック30の把持爪47の位置を検出するエンコーダ46は、インクリメンタルエンコーダにて構成されているため、機械の電源がダウンされるのに伴って、把持爪47の位置情報が消失され、ワークWの加工部W1の加工径を測定できなくなる。このため、機械の電源が投入される毎に原点セットプログラムの開始が指令される。また、工作機械10、11を長時間連続運転すると、熱変位等の影響によってワークWの加工寸法を定められた寸法公差内に維持できなくなる恐れがあるため、任意にあるいは所定時間が経過する毎に、把持爪47の座標位置を校正するための座標校正プログラムの開始が指令される。以下、図5および図6のフローチャートに基づいて、原点セットプログラムおよび座標校正プログラムを実行するモータ制御装置50の演算処理装置51の処理動作について説明する。
原点セットプログラムの開始が指令されると、図5に示すように、まず、ステップS102において、電動モータ45が一方向に駆動され、複数の把持爪47が半径方向内方に移動される。次いで、ステップS104では、エンコーダ46の出力の変化がなくなり、かつ把持爪47に作用するトルク(当接トルク)T1が予め設定された設定トルクT0より大きくなったか否かが判断される。把持爪47が基準面47bに当接するまでは、エンコーダ46の出力が変化しており、しかも把持爪47に作用するトルクT1が設定トルクT0より大きくなることがないので、ステップS104における判断結果はNOとなり、ステップS102に戻って電動モータ45の駆動が継続される。把持爪47の基準面45bが図7に示すように、マスタピース38の外周面に当接して把持爪47の移動が停止され、かつ電動モータ45の負荷電流の上昇によって把持爪47に作用するトルクT1が設定トルクT0より大きくなったことが検出されると、ステップS104の判断結果がYESとなり、ステップS106に進められる。
ステップS106においては、把持爪47に作用するトルクT1が設定トルクT0より大きくなった時点におけるエンコーダ46の出力値を原点(ゼロ点)にセットし、この原点を基準にして上記したようにワークWの寸法測定が実施される。
一方、座標校正プログラムの開始が指令されると、図6に示すように、先に述べた第1の実施の形態におけるステップS102およびステップS104と同様なステップS112およびステップS114が実行される。ステップS114の判断結果がYESとなると、ステップS116に進められ、同ステップS116において、把持爪47に作用するトルクT1が設定トルクT0より大きくなった時点における把持爪47の位置座標値、すなわち、エンコーダ46によって検出された把持爪47の位置座標値が読込まれる。次いで、ステップS118において、読込まれた実測の位置座標値と予め定められた基準座標値との差が演算され、ステップS120において、演算された差分が予め定められた許容値より小さいか否かが判断される。差分が許容値より小さい場合、すなわち、校正が不要である場合には、ステップS120の判断結果がYESとなり、プログラムはリターンされる。しかしながら、差分が許容値より大きい場合(判断結果NO)には、ステップS122に進んで、差分を工具オフセット値として記憶し、工具位置をオフセットする等の補正処置が実行される。この結果、ワークWは熱変位等の影響に係わらず、常に定められた寸法公差内に維持されることになる。
上記した実施の形態によれば、把持爪47が、ワークWを把持する把持機能と、ワークWの寸法を測定する測定機能とを兼用しているので、部品点数の削減が可能となり、しかも、電動チャック30内にマスタピース38を内蔵しているので、把持爪47の座標位置の校正のための構成を簡素化できるとともに、動作サイクルタイムを短縮でき、校正処理を効率的に行うことができる。また、ワーク寸法の測定をワークWの搬送中に行うことができるので、ワーク寸法の測定のためにタイムロスを生ずることがなく、ワークWの加工を効率的に行えるようになる。
上記した実施の形態によれば、電動モータ45によって、把持爪47に作用するトルクが一定値以上になるまで把持爪47を位置制御するようになっているので、ワーク寸法を高精度に測定することができるとともに、把持爪47の座標位置の校正を高精度に行うことができ、熱変位等の影響に係わらず、ワーク寸法を長期に亘って安定的に維持できるようになる。
上記した実施の形態においては、エンコーダ46としてインクリメンタルエンコーダを用いたが、エンコーダとして把持爪47の位置を絶対値として測定するアブソリュートエンコーダを用いることもでき、この場合には、上記した実施の形態で述べたような電源投入時にエンコーダ46の原点をセットするプログラム操作は不要となる。
また、上記した実施の形態においては、第1の工作機械10で加工したワークWを第2の工作機械11に搬送する間に、ワークWの加工寸法を測定するようにしたが、本発明は必ずしも2台の工作機械を必須の構成要素とするものではなく、例えば、1台の工作機械とワーク搬出部との間で加工済のワークWを搬送するワーク搬送装置にも適用できるものである。
さらに、ワーク搬送装置12は、工作機械の主軸チャック28との間で直接ワークWの受け渡しを行って搬送する形態の他に、工作機械によって加工されたワークWを一旦仮受台に搬出するものにあっては、その仮受台よりワークWを把持して搬送するものであってもよい。
なお、特に、ワーク搬送装置12の電動チャック30と工作機械の主軸チャック28との間で直接ワークWを受け渡す場合には、ワーク搬送装置12側の取付けフランジ27aに対して電動チャック30をフローチング可能に支持することが好ましく、このようにすることによって、ワークWの受け渡しを容易に行うことができるようになる。
斯様に、上記した実施の形態で述べた具体的構成は、本発明の一例を示したものにすぎず、本発明はこのような具体的構成に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の態様を採り得ることは勿論である。
本発明の実施の形態を示す測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置の概略図である。 ワーク搬送装置の電動チャックの構成を示す断面図である。 図2の3−3線矢視断面図である。 ワーク搬送装置の電磁チャックと工作機械の主軸チャックの受渡し状態を示す図である。 原点セット時のフローチャートを示す図である。 校正時のフローチャートを示す図である。 原点セット時および座標校正時における電動チャックの作動を示す電動チャックの作動状態図である。
符号の説明
10、11・・・工作機械、12・・・ワーク搬送装置、15、16・・・主軸台、17、18・・・主軸、21、22・・・タレット、28・・・チャック、30・・・電動チャック、32・・・面板、33・・・固定支持軸、35・・・親爪、36・・・リード溝部材、38・・・マスタピース、42・・・ハイポイドギヤ、45・・・電動モータ、46・・・エンコーダ、47・・・把持爪、47a・・・把持面、47b・・・当接部(基準面)、W・・・ワーク。

Claims (5)

  1. 工作機械で加工されたワークを搬送するワーク搬送装置において、該ワーク搬送装置は電動チャックを備え、該電動チャックは、ワークを把持する把持爪と、該把持爪を位置制御可能な電動モータと、該電動モータの回転角を検出し該回転角に基づいてワークの寸法を測定するエンコーダと、前記把持爪に設けた当接部に当接可能なマスタピースとによって構成されていることを特徴とする測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置。
  2. 請求項1において、前記マスタピースは、前記電動チャックの中心部に設けられていることを特徴とする測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記電動モータは、前記把持爪に作用するトルクが設定把持トルク値以上になるまで把持爪を位置制御することを特徴とする測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか1項において、任意にまたは所定時間毎に、前記電動モータによって前記把持爪の前記当接部を前記マスタピースに当接して前記エンコーダの校正を行うことを特徴とする測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか1項において、前記エンコーダは、インクリメンタルエンコーダからなり、前記工作機械の電源投入時に、前記電動モータによって前記把持爪の前記当接部を前記マスタピースに当接して原点セットを行うことを特徴とする測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置。
JP2006141077A 2006-05-22 2006-05-22 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置 Active JP4898290B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141077A JP4898290B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006141077A JP4898290B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007307677A true JP2007307677A (ja) 2007-11-29
JP4898290B2 JP4898290B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=38840978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006141077A Active JP4898290B2 (ja) 2006-05-22 2006-05-22 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4898290B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131730A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Murata Machinery Ltd ローダ利用ワーク計測システム
WO2013031375A1 (ja) * 2011-08-26 2013-03-07 村田機械株式会社 ワーク傾き検出機能付きローダ
WO2014167923A1 (ja) * 2013-04-11 2014-10-16 村田機械株式会社 工作機械及び工作機械の制御方法
CN104122371A (zh) * 2014-07-14 2014-10-29 上海创塔电子科技有限公司 校准装置、校准方法及监测系统
JP2017035757A (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 ファナック株式会社 工作機械およびワークを着脱するロボットを備える加工システム
JP2018192618A (ja) * 2018-08-02 2018-12-06 ファナック株式会社 工作機械およびワークを着脱するロボットを備える加工システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101994488B1 (ko) * 2012-12-24 2019-07-01 두산공작기계 주식회사 가공소재의 외경에 따른 가공프로그램 자동 설정장치 및 설정방법

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61252003A (ja) * 1985-04-30 1986-11-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd チヤツク爪セルフカツト装置
JPS6274507A (ja) * 1985-09-28 1987-04-06 Okuma Mach Works Ltd 2刃物台を有する4軸制御nc旋盤の刃物台原点の修正方法
JPH02100858A (ja) * 1988-09-08 1990-04-12 Ntn Corp 工作機械の寸法制御方法
JPH03228571A (ja) * 1989-11-13 1991-10-09 Okuma Mach Works Ltd Nc研削盤
JPH03255313A (ja) * 1990-03-05 1991-11-14 Seiko Epson Corp 回転角度検出装置および回転角度検出方法
JP2001105376A (ja) * 1999-10-05 2001-04-17 Toyoda Mach Works Ltd 寸法測定機構付き把持装置
JP2002210635A (ja) * 2001-01-12 2002-07-30 Hitachi Seiki Co Ltd 電動チャックによる工作物寸法の計測方法
JP2005221280A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Murata Mach Ltd ワーク計測装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61252003A (ja) * 1985-04-30 1986-11-10 Mitsubishi Heavy Ind Ltd チヤツク爪セルフカツト装置
JPS6274507A (ja) * 1985-09-28 1987-04-06 Okuma Mach Works Ltd 2刃物台を有する4軸制御nc旋盤の刃物台原点の修正方法
JPH02100858A (ja) * 1988-09-08 1990-04-12 Ntn Corp 工作機械の寸法制御方法
JPH03228571A (ja) * 1989-11-13 1991-10-09 Okuma Mach Works Ltd Nc研削盤
JPH03255313A (ja) * 1990-03-05 1991-11-14 Seiko Epson Corp 回転角度検出装置および回転角度検出方法
JP2001105376A (ja) * 1999-10-05 2001-04-17 Toyoda Mach Works Ltd 寸法測定機構付き把持装置
JP2002210635A (ja) * 2001-01-12 2002-07-30 Hitachi Seiki Co Ltd 電動チャックによる工作物寸法の計測方法
JP2005221280A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Murata Mach Ltd ワーク計測装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131730A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Murata Machinery Ltd ローダ利用ワーク計測システム
WO2013031375A1 (ja) * 2011-08-26 2013-03-07 村田機械株式会社 ワーク傾き検出機能付きローダ
JP5605514B2 (ja) * 2011-08-26 2014-10-15 村田機械株式会社 ワーク傾き検出機能付きローダ
WO2014167923A1 (ja) * 2013-04-11 2014-10-16 村田機械株式会社 工作機械及び工作機械の制御方法
JP5987975B2 (ja) * 2013-04-11 2016-09-07 村田機械株式会社 工作機械及び工作機械の制御方法
CN104122371A (zh) * 2014-07-14 2014-10-29 上海创塔电子科技有限公司 校准装置、校准方法及监测系统
CN104122371B (zh) * 2014-07-14 2016-06-08 上海创塔电子科技有限公司 校准装置、校准方法及监测系统
JP2017035757A (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 ファナック株式会社 工作機械およびワークを着脱するロボットを備える加工システム
US10895862B2 (en) 2015-08-11 2021-01-19 Fanuc Corporation Machining system with machine tool and robot for attaching and detaching workpiece
JP2018192618A (ja) * 2018-08-02 2018-12-06 ファナック株式会社 工作機械およびワークを着脱するロボットを備える加工システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4898290B2 (ja) 2012-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4898290B2 (ja) 測定機能付電動チャックを備えたワーク搬送装置
US8215214B2 (en) Workpiece gripping method and workpiece centering apparatus
JP6088190B2 (ja) 加工システム、及びその加工方法
JP2004142076A (ja) 工作機械におけるワーク位相決め方法と、その装置
KR100408794B1 (ko) 연삭잔량검출방법 및 그 장치
JP4857040B2 (ja) 位相基準部加工装置及び方法
WO2017051445A1 (ja) 多関節ロボットのティーチングシステム
JP6913920B2 (ja) 工作機械のワーク加工方法
JP2011189417A (ja) 加工ロボットとその重力補償方法
JP3660920B2 (ja) 工作機械および加工方法
WO2022130495A1 (ja) ワーク自動搬送装置のティーチングシステム
JP5531640B2 (ja) 工作機械の送り制御装置
JPH05200649A (ja) 工具心出し装置
JP5674439B2 (ja) 自動芯出しシステム及び自動芯出し方法
JP5815462B2 (ja) 旋盤におけるワークの芯ずれ補正機構。
JP2005103720A (ja) 測定装置及び測定方法
JP2574228Y2 (ja) 旋盤の機内計測装置
JP3886694B2 (ja) 研削装置及び研削方法
WO2023181156A1 (ja) 工作機械
JP5266020B2 (ja) 工作機械及び工作機械における誤差補正方法
JP4242229B2 (ja) 工作機械の熱変位補正方法およびその装置
JP2005313254A (ja) 軸心合せ方法及び装置並びに軸心合せ冶具
JP2005297112A (ja) 2軸孔加工方法
JPH0288101A (ja) 対向型2軸スピンドル旋盤のワーク授受確認方法とその制御装置
JP5733105B2 (ja) ワーク加工システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4898290

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250