JP2009018585A - 印刷機のハンドリング装置 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷ユニットが包括的に種々の印刷装置を操作できる新方式の印刷機のハンドリング装置を創ること。
【解決手段】マニピュレータアームを備えた、特に印刷機の印刷ユニットで自動化された印刷版交換時の印刷版をハンドリングするための印刷機のハンドリング装置であって、マニピュレータアームの一端部にハンドリング機構、特に印刷版用の保持機構を有するマニピュレータヘッドが組み込まれており、かつマニピュレータアーム（２８）が多分割型に複数のセグメント（２０、２１、２２）から形成されており、各セグメント（２０、２１、２２）の各端部に少なくともそれぞれのセグメント（２０、２１、２２）が旋回可能である旋回軸（２３、２４、２５、２６）が形成されており、かつ各旋回軸（２３、２４、２５、２６）にそれぞれの旋回運動を準備するための独立の駆動装置（２７）が組み込まれており、マニピュレータアームの他端部が並進運動および回転運動可能に印刷機の横桁またはフレームもしくは壁に枢支されているハンドリング装置。
【選択図】図６

Description

本発明は、請求項１の前段の記載に適合する印刷機のハンドリング装置に関する。

特許文献１から、印刷機の印刷ユニットで自動化された印刷版交換時の印刷版の操作に利用される印刷型マニピュレータとして形成された印刷機のハンドリング装置が知られている。そこに開示された印刷型マニピュレータは１個のマニピュレータアームを包含し、マニピュレータアームの端部に１個のマニピュレータヘッドが関節式に枢支されている。マニピュレータヘッドは印刷版用の保持機構を有する。マニピュレータヘッドが関節式に枢支されている端部とは反対側のマニピュレータアームの端部には、印刷型マニピュレータのマニピュレータアームが印刷ユニットのフレームのガイド部の中に移動可能に枢支されており、その結果、全マニピュレータアームは垂直方向に上下運動することができる。さらにマニピュレータアームの端部に１個のヒンジが組み込まれており、その結果、マニピュレータアームをさらに旋回させることができる。

本出願人の特許文献２から複数のセグメントから構成される多分割型マニピュレータアームが知られており、各セグメントの各端部に少なくともそれぞれのセグメントが旋回可能である旋回軸が形成されており、かつ各旋回軸にそれぞれの旋回運動を準備するための独立の駆動装置が組み込まれている。この新規のハンドリング装置は先行技術から知られているハンドリング装置に比べて縮小された所要スペースでより柔軟に移動もしくは旋回させることができる。
独国特許出願公開第１０２００４０５２０２１号明細書 独国特許第１０２００６０５４９５７号明細書

上記を前提として本発明の基礎におかれている問題は、印刷ユニットが包括的に種々の印刷装置を操作できる新方式の印刷機のハンドリング装置を創ることである。

この問題は請求項１に適合するハンドリング装置によって解決される。マニピュレータアームは本発明により多分割型に複数のセグメントから形成されており、各セグメントの各端部に少なくともそれぞれのセグメントが旋回可能である旋回軸が形成されており、かつ各旋回軸にそれぞれの旋回運動を準備するための独立の駆動装置が組み込まれている。マニピュレータアームは旋回軸に加えて一端部に並進運動もしくは回転運動可能に枢支されている。

マニピュレータアームはその際に１つの横桁に、たとえば２つの印刷タワーの間にまたは印刷機の１つのフレームもしくは１つの壁のいずれかに枢支することができる。マニピュレータアームの端部の回転軸は印刷機の配置面に対して垂直に延伸することができる。

上記に対して代替的または補完的に並進運動の方向は印刷機の圧胴の回転軸に対して垂直または平行に延伸することができる。圧胴の回転軸に対して平行に延伸する並進運動を実現するために一実施態様において横桁は圧胴の回転軸に対して平行に移動可能にすることができ、その結果、横桁は中央の版貯蔵時に新規に装着される印刷版（群）を取り出すためにマニピュレータアームと一緒に印刷装置から側方へ運び出すことができる。

マニピュレータアームは、好ましくは印刷機の１つのフレームもしくは１つの壁にマニピュレータアームを結合するための第１のセグメントと、マニピュレータアームにマニピュレータヘッドを結合するための第２のセグメントと、第１のセグメントおよび第２のセグメントが互いに連結されている第３のセグメントとを有する。フレームもしくは壁へのマニピュレータアームの結合に利用される第１のセグメントの端部は特に固定して構成されている。

マニピュレータアームが印刷機のフレームもしくは壁に結合されている第１のセグメントの端部に、ならびにマニピュレータヘッドがマニピュレータアームに結合されている第２のセグメントの端部に、ならびに第１のセグメントおよび第２のセグメントが第３のセグメントに連結され、かつ必要であれば第３のセグメントが上下に連結されているセグメントの端部に、それぞれ１つの旋回軸が形成されており、旋回軸の各々にそれぞれ１つの駆動装置が組み込まれている。

本発明のその他の有利な構成はその他の従属請求項と以下の説明から明らかである。本発明の実施例は、この実施例に限定せずに、図面を利用してより詳しく説明する。

図１は、サテライト印刷ユニットとして形成されたウェブ輪転印刷機の印刷ユニット１１と共に本発明に係る印刷機のハンドリング装置１０の模式図を示す。図１のサテライト印刷ユニットは４台の印刷装置１２を使用し、各印刷装置１２の中から版胴１３ならびに転写胴１４のみが示されている。印刷装置１２の全転写胴１４はサテライト胴１５上で転動する。

図示した実施例において本発明に係るハンドリング装置１０は印刷ユニット１１の印刷装置１２での自動のもしくは自動化された印刷版交換時の印刷版１６の操作に利用される。図１は、ハンドリング装置１０が柔軟に空間内で移動できることを示すために、ハンドリング装置は合計４つの異なる位置に示されている。ハンドリング装置１０は２つの図示した位置でウェブガイド壁１７に準備された印刷版１６を収容する。それに対してハンドリング装置１０は両方の別の図示した位置で印刷版１６を印刷装置１２の版胴１３へ引き渡す。

図２から図４は、拡大した詳細図で本発明に係るハンドリング装置１０を示す。つまりハンドリング装置１０は１つのマニピュレータアーム１８および１つのマニピュレータヘッド１９を包含し、マニピュレータヘッド１９は１つのハンドリング機構２８を有する。

マニピュレータアーム１８は本発明により多分割型に複数のセグメントから形成されており、図示した実施例においてマニピュレータアーム１８は３つのセグメント２０、２１および２２を包含する。第１のセグメント２０は印刷機の１つのフレームもしくは１つの壁へのマニピュレータアーム１８の結合に利用され、それに対して第２のセグメント２２はマニピュレータアーム１８へのマニピュレータヘッド１９の結合に利用される。第３のセグメント２１は第２のセグメント２２と第１のセグメント２０の連結に利用され、図示した実施例と異なり第１のセグメント２０と第２のセグメント２２との間に複数の第３のセグメントを配置することもできる。

セグメント２０、２１および２２の各端部に１つの旋回軸が形成されている。つまりマニピュレータアーム１８が印刷機のフレームもしくは壁に結合されている第１のセグメント２０の端部に第１の旋回軸２３が形成されている。第２の旋回軸２４はマニピュレータアーム１８へのマニピュレータヘッド１９の結合に利用される第２のセグメント２２の端部に形成されている。その他の旋回軸２５および２６は、第１のセグメント２０が第３のセグメント２１に、ならびに第２のセグメント２２が第３のセグメント２１に連結されているセグメント２０、２１および２２の端部に形成されている。印刷機のフレームもしくは壁へのマニピュレータアーム１８の結合に利用される旋回軸２３は、好ましくは固定して構成されている。

各旋回軸２３、２４、２５および２６に、互いに相対的なセグメント２０、２１および２２の旋回運動、もしくはマニピュレータアーム１８の第２のセグメント２２と相対的なマニピュレータヘッド１９の旋回運動、もしくは印刷機のフレームもしくは壁と相対的なマニピュレータアーム１８の第１のセグメント２０の旋回運動を保証するために、独立の駆動装置２７が組み込まれている。駆動装置２７は電動式駆動装置である。駆動装置２７を介してマニピュレータアーム１８の各セグメント２０、２１および２２ならびにマニピュレータヘッド１９を個別的に旋回させることができる。

図示した実施例においてマニピュレータアーム１８の各セグメント２０、２１および２２は、２つの互いに平行に延伸する支柱２９によって形成される。支柱２９の各端部に、かつそれによってセグメント２０、２１および２２の各端部に１つの旋回軸が割り当てられている。

図示した実施例においてハンドリング機構２８は複数の吸引ノズル３０を有する吸引装置として形成されている。ここで、たとえば印刷版を操作するための吸引装置をゴムブランケット洗浄装置またはその他のハンドリング機構に置換するためにハンドリング機構２８を交換可能に形成できることを指摘しておく。図示した実施例において吸引装置として形成されたハンドリング機構２８は印刷ユニット１１の印刷装置１２の版胴１３の全軸線方向延伸部にわたって延在する。

すでに述べたように、図示した実施例においてハンドリング機構２８は複数の吸引ノズル３０を有する吸引装置として形成されている。それぞれ２つの吸引ノズル３０はその際に印刷版１６の操作に利用され、その結果、図２から図４に示した吸引装置によって合計４つの印刷版を操作することができる。設ける吸引ノズルの数は例としてのみ示しており、各版胴を操作する印刷版の数に対応することを指摘しておく。

図５は、２つの吸引ノズル３０の領域に吸引装置として形成されたマニピュレータヘッド１９のハンドリング機構２８の一部分を示す。両方の吸引ノズル３０は版として形成された支持要素３１に固定されており、支持要素３１と共に両方の吸引ノズル３０はハンドリング機構２８の中に浮動式に枢支されている。図５は合計４つの球形ローラ３２を示しており、２つの球形ローラ３２は支持要素３１の上側と、他の２つの球形ローラ３２は支持要素３１の下側と協働する。

支持要素３１の下側と協働する球形ローラ３２はハンドリング機構２８の横桁３３に固定されており、それに対して支持要素３１の上側と協働する球形ローラ３２は支持板３４に固定されている。

矢印３６の方向へ軸線方向に移動可能である固定装置の固定ボルト３５は球形ローラ３２と協働する。固定ボルト３５は支持要素３１ならびに横桁３３を貫通し、かつ横桁３３の中に組み込まれた案内要素３７の中に案内されている。図５の図示において固定ボルト３５は両方の吸引ノズル３０の浮動枢支部を解放し、それに応じて支持要素３１が吸引ノズル３０と一緒に一定の範囲で傾倒可能である。支持要素３１の固定と共に吸引ノズル３０の浮動枢支部をブロックするために固定ボルト３５は図５に示した位置に対して下方へ移動され、その結果、固定ボルト３５に割り当てられた面３８が対応する支持要素３１の面に噛み合う。印刷版１６が収容かつ輸送される場合に、固定ボルト３５が支持要素３１と共に吸引ノズル３０の浮動枢支部をブロックする。それに対して印刷版が版胴１３に引き渡され、かつ版胴の固定通路の中に入れられる場合、それに対して固定ボルト３５が支持要素３１と共に吸引ノズル３０の浮動枢支部を解放する。

版胴の固定通路の中への印刷版の組み入れを支援するために、全ハンドリング機構２８に図示しない振動装置を組み込むことができ、それによって印刷版が振動させられる。

個々の吸引ノズルに代わり、吸引装置として形成されたハンドリング機構２８は貫通する吸引バーとして構成してもよい。吸引ノズルの領域での低圧は圧縮空気要素３９を介して供給される。

図６は２つの印刷タワー４０および４１の間のハンドリング装置１０の側面図を示す。ハンドリング装置１０の一端部はその際に横桁４５に移動可能に枢支されている。横桁４５は左側印刷タワー４０と右側印刷タワー４１との間に線状に方向４４（図示面）へ移動可能に枢支されている。それによって横桁４５はハンドリング装置１０と一緒に側方へ印刷タワーから運び出すことができる。それによって運び出されたハンドリング装置１０で、ここから良好に近接できる印刷ユニット１１を待機することができる。

すでに図２で説明した旋回軸２３から２６に加えて、ハンドリング装置１０は同様に矢印方向４３へ旋回可能もしくは回転式に枢支されており、その結果、ハンドリング装置１０によって左側印刷タワー４０および右側印刷タワー４１の印刷ユニット１１を充填および排出することができる（右下側の点線で示したハンドリング装置参照）。さらにハンドリング装置１０は矢印方向４２に沿って同一のまたは隣接する印刷タワー４０および４１の上側および下側印刷ユニット１１を操作することができる。

本発明に係るハンドリング装置と共にウェブ印刷機の印刷ユニットの模式図である。 本発明に係る印刷機のハンドリング装置の透視図である。 図２のハンドリング装置の側面図である。 図２のハンドリング装置の正面図である。 図２から図４のハンドリング装置の詳細図である。 ２つの印刷タワーの間のハンドリング装置の側面図である。

符号の説明

１０ ハンドリング装置
１１ 印刷ユニット
１２ 印刷装置
１３ 版胴
１４ 転写胴
１５ サテライト胴
１６ 印刷版
１７ ウェブ案内壁
１８ マニピュレータアーム
１９ マニピュレータヘッド
２０ セグメント
２１ セグメント
２２ セグメント
２３ 旋回軸
２４ 旋回軸
２５ 旋回軸
２６ 旋回軸
２７ 駆動装置
２８ ハンドリング機構
２９ 支柱
３０ 吸引ノズル
３１ 支持要素
３２ 球形ローラ
３３ 横桁
３４ 支持板
３５ 固定ボルト
３６ 矢印
３７ 案内要素
３８ 面
３９ 圧縮空気要素
４０ 左側印刷タワー
４１ 右側印刷タワー
４２ 線状移動方向
４３ 回転移動方向
４４ 線状移動方向
４５ ハンドリング装置用横桁

Claims (12)

1. マニピュレータアームを備えた、特に印刷機の印刷ユニットで自動化された刷版交換時の印刷版をハンドリングするための印刷機のハンドリング装置であって、前記マニピュレータアームの一端部にハンドリング機構、特に印刷版用の保持機構を有するマニピュレータヘッドが組み込まれており、かつ前記マニピュレータアーム（２８）が多分割型に複数のセグメント（２０、２１、２２）から形成されており、各セグメント（２０、２１、２２）の各端部に少なくとも前記それぞれのセグメント（２０、２１、２２）が旋回可能である旋回軸（２３、２４、２５、２６）が形成されており、かつ各旋回軸（２３、２４、２５、２６）にそれぞれの旋回運動を準備するための独立の駆動装置（２７）が組み込まれており、
   前記マニピュレータアームの他端部が並進運動および回転運動可能に前記印刷機の横桁またはフレームもしくは壁に枢支されていることを特徴とするハンドリング装置。
2. 前記マニピュレータアームの前記端部の回転軸が前記印刷機の配置面に対して垂直に延伸することを特徴とする請求項１に記載のハンドリング装置。
3. 並進運動の方向が前記印刷機の圧胴の回転軸に対して垂直または平行に延伸することを特徴とする請求項１または２に記載のハンドリング装置。
4. 前記マニピュレータアーム（１８）が前記印刷機の前記横桁または前記フレームもしくは壁へ前記マニピュレータアームを結合するための第１のセグメント（２０）と、前記マニピュレータアームへ前記マニピュレータヘッド（１９）を結合するための第２のセグメント（２２）とを有することを特徴とする請求項１から３のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。
5. 前記マニピュレータアーム（１８）が前記印刷機の前記フレームもしくは前記壁に結合されている前記第１のセグメント（２０）の端部にも、前記マニピュレータヘッド（１９）が前記マニピュレータアーム（１８）に結合されている前記第２のセグメント（２２）の端部にも、それぞれ１つの旋回軸（２３、２４）が形成されており、前記旋回軸の各々にそれぞれ１つの駆動装置（２７）が組み込まれていることを特徴とする請求項４に記載のハンドリング装置。
6. 前記フレームもしくは前記壁への前記マニピュレータアームの結合に利用される前記第１のセグメント（２０）の端部が固定して構成されていることを特徴とする請求項５に記載のハンドリング装置。
7. 前記第１のセグメント（２０）と前記第２のセグメント（２２）との間に、前記第１のセグメント（２０）および前記第２のセグメント（２２）が互いに連結されている少なくとも１つの第３のセグメント（２１）が接続されていることを特徴とする請求項２から６のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。
8. 前記第１のセグメント（２０）および前記第２のセグメント（２２）が第３のセグメント（２１）に、かつ必要であれば第３のセグメント（２１）が上下に連結されているセグメントの端部に、それぞれ１つの駆動装置（２７）が組み込まれているそれぞれ１つの旋回軸（２５、２６）が形成されていることを特徴とする請求項７に記載のハンドリング装置。
9. 前記ハンドリング機構（２８）が印刷版を操作するための複数の吸引ノズル（２０）を有する吸引装置として形成されており、印刷版の収容および輸送時に固定装置（３５）が前記それぞれの吸引ノズル（３０）の浮動枢支部をブロックし、かつ印刷版の引渡し時に前記固定装置が前記それぞれの吸引ノズルの前記浮動枢支部を解放するように、それぞれ操作される印刷版が共通の支持要素（３４）に浮動式に枢支されているそれぞれ２つの吸引ノズル（３０）を設けたことを特徴とする請求項１から８のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。
10. 前記ハンドリング機構（２８）が交換可能であることを特徴とする請求項１から９のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。
11. 前記ハンドリング機構（２８）に振動装置が組み込まれていることを特徴とする請求項１から１０のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。
12. 前記ハンドリング機構（２８）が印刷機の印刷ユニットの版胴の全軸線方向延伸部にわたって延在することを特徴とする請求項１から１１のいずれか一項または複数項に記載のハンドリング装置。

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