JP2009013741A - 車両の乗車支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子決済機能を利用して、ユーザのシチュエーションを判断し、該シチュエーションに対応した乗車支援を行う乗車支援システムを提供する。
【解決手段】携帯電話2は、電子決済機能と電子キーとしての機能を備えている。携帯電話2は、電子決済を行うと該電子決済の決済情報を取り込み記憶する。そして、乗車支援装置30からのリクエスト信号を受信して、直近の決済情報から乗車支援内容を決定すると、該乗車支援内容の乗車支援信号を生成してIDコード信号に付加し、該IDコード信号を乗車支援装置30に送信する。乗車支援装置30は、受信したIDコード信号に基づいてIDコードの照合を行い、IDコードが一致したとき、乗車支援信号に対応した各駆動手段に駆動信号を出力して、乗車支援を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両の乗車支援システムに関する。
近年、自動車において基本性能や安全性はもとより、利便性の向上が求められている。そこで、こうした利便性の向上を目的として、ユーザが所持している電子キーとしての携帯機と車両に備えられた車載装置との間において自動的に無線通信を行い、該無線通信が成立することによってドアの解錠などを行う乗車支援システムが普及している。
詳述すると、車載装置は車両周辺にリクエスト信号を間欠的に送信する。そして、ユーザの所持している携帯機は、リクエスト信号を受信すると該リクエスト信号に応答して、携帯機に予め設定されたIDコードを含むIDコード信号を送信する。車載装置は、このIDコード信号を受信すると、車載装置に予め設定されたIDコードとIDコード信号に含まれるIDコードとの照合を行い、それらのIDコードが一致したときにドアを解錠したりする。すなわち、車載装置と携帯機との間において、自動的に無線通信を行い、その無線通信が成立することによって、自動的にドアを解錠する。従って、ユーザは、車両に近づいて、携帯機と車載装置との間で無線通信を成立させることによって、ドアを自動的に解錠することができる。その結果、従来のキーレスエントリシステムのように、電子キーを操作する必要がなくなり、より利便性が向上している。
ところで、最近では携帯電話機(以下、単に携帯電話という)の発達、普及は著しいものがあり、自動車に搭乗する者は、携帯電話を所持していることが一般的になってきている。また、携帯電話を電子キーシステムの電子キーとして利用することは技術的に可能であり、特許文献1のように、携帯電話の操作部を操作することによって、車両のドアを解施錠する考案もなされている。
特開平10−317748号公報
しかしながら、上述した方法では、ユーザは、ドアを解錠したあと、乗車するために必ずドアハンドルを操作しなければならない。従って、例えば、ユーザが買い物などをして両手に荷物を持っているようなシチュエーションであっても、ドアハンドルを操作しなければ乗車することができない。そして、ドアハンドルを操作するために荷物を持ち替えたりするとき、持っている荷物を落としてしまい、荷物を汚してしまったり、破損してしまったりする虞があった。
本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、電子決済機能を利用して、ユーザのシチュエーションを判断し、該シチュエーションに対応した乗車支援を行う乗車支援システムを提供することにある。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明では、送信信号を送信する車載側送信手段と、前記送信信号に応答して送信されたIDコード信号を受信する車載側受信手段と、受信した前記IDコードに基づいて、車両のドアを施錠または解錠するドア施錠・解錠手段と、を備えた車両と、商品の決済を非接触で行う無線ICタグと、前記車両からの送信信号を受信する携帯側受信手段と、前記車両にIDコードを送信する携帯側送信手段と、前記携帯側受信手段が受信した送信信号に応答して、前記IDコード信号を前記携帯
側送信手段にて送信するコントローラと、を実装した携帯機と、からなる車両の乗車支援システムであって、前記携帯機には、決済した商品の内容に対する車両の乗車支援内容を記憶したテーブルと、前記無線ICタグが決済した内容を抽出する抽出手段と、前記抽出した決済した商品情報に基づいて前記テーブルからその商品内容に対する乗車支援内容を読み出し、その読み出した乗車支援内容を乗車支援信号として、前記携帯側送信手段を介してIDコード信号に付加して前記車両に送信させる送信制御手段と、を備え、前記車両には、前記各乗車支援内容の乗車支援信号に対する駆動する駆動手段を記憶したテーブルと、前記車載側受信手段が受信したIDコード信号に付加された乗車支援信号を抽出する抽出手段と、前記抽出した乗車支援信号に対する駆動手段を前記テーブルから読み出し、その読み出した駆動手段を、前記IDコードに基づいて駆動させる支援制御手段と、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、携帯機は、無線ICタグを用いて電子決済すると、その決済情報に基づいて乗車支援内容を読み出し、該乗車支援内容を乗車支援信号としてIDコード信号に付加して車両に送信する。一方、車両は、携帯機からのIDコード信号を受信すると、IDコード信号に含まれるIDコードに基づいて、ドアを解錠する。また、IDコード信号に付加された乗車支援信号を抽出して、該乗車支援信号に基づいて駆動手段を読み出し、該駆動手段を駆動させる。
従って、ユーザは、携帯機の電子決済機能を利用して商品を決済すると、該決済情報に応じた乗車支援を受けることができる。その結果、利便性をより向上させることができる。
また、携帯機は、IDコード信号に乗車支援信号を付加して車両に送信する。すなわち、IDコードと乗車支援信号とを一度で送信することができる。従って、ユーザは、携帯機がIDコード信号を送信することによって、確実に乗車支援を受けることができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両の乗車支援システムにおいて、前記携帯機は、携帯電話機であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、携帯機は、携帯電話とした。従って、ユーザは携帯電話機の電子決済機能を利用して商品を決済すると、該決済情報に応じた乗車支援を受けることができる。その結果、利便性をより向上させることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両の乗車支援システムにおいて、前記無線ICタグが決済した内容を抽出する抽出手段は、前記車両に乗車する直近の決済した商品情報を抽出することを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、車両に乗車する直近の決済情報を抽出する。そして、該決済情報に基づいて乗車支援内容を読み出す。従って、ユーザが乗車する直前の状況に応じて、好適な乗車支援内容を抽出することができる。その結果、ユーザのその時々の状況に応じて乗車支援がなされ、乗車する際の利便性をより向上させることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれかに記載の車両の乗車支援システムにおいて、前記支援制御手段は、前記受信したIDコード信号のIDコードと前記車両毎に設けられたIDコードとが一致したとき、前記ドア施錠・解錠手段を駆動させるとともに、前記駆動手段を駆動させることを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、支援制御手段は、受信したIDコードと前記車両毎に設けられたIDコードとが一致したとき、ドアを解錠するとともに、乗車支援内容に応じた駆動手段を駆動させる。すなわち、支援制御手段は、IDコードが一致しないとドアの
解錠も乗車支援も行わない。従って、従来の電子キーシステムと同じセキュリティとすることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項1から4のいずれかに記載の車両の乗車支援システムにおいて、前記支援制御手段は、前記受信したIDコード信号のIDコードと前記車両毎に設けられたIDコードが一致したとき、前記ドア施錠・解錠手段を駆動させるとともに、前記駆動手段を駆動させることを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、例えば、ユーザが自身でドアを開けられないほど商品の数量が多い商品の決済内容のとき、スライドドア駆動制御装置がドアを開ける。従って、ユーザは、自身がドアを開けることなくドアが開くので、荷物を車内に置いたり、そのまま乗車したりすることができるので、容易に車両に乗車することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項1から4のいずれかに記載の乗車支援システムにおいて、前記乗車支援内容は、商品の決済内容に基づいて、前記車両の少なくとも1つのウィンドウを開ける内容であって、前記駆動手段は、ウィンドウの開閉動作を行うウィンドウ駆動制御装置であることを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、例えば、中華料理店で餃子(ニンニク料理)を注文し食したという商品の決済内容のとき、事前にウィンドウ駆動制御装置がウィンドウを開ける。従って、ユーザは、自身がウィンドウを開けることなく、車内を換気することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。図1は、本実施形態の乗車支援システム1の構成を示すブロック図である。
図1において、乗車支援システム1は、ユーザが所持している携帯機としての携帯電話2と、車両としての車両3に搭載された乗車支援装置30とを備えている。
まず、携帯電話2の構成の構成について説明する。
携帯電話2は、操作部11、表示部12、無線部13、スピーカ(受話器)15、DA変換器16、マイク(送話器)17、AD変換器18、ICタグ19、送信部21、受信部23、制御回路部25を有している。
操作部11は、電話をかけたり電話を受けたり、メールの送受といった各種操作を行うときに操作されるダイヤルボタン及び各種機能ボタンを有しており、各ボタンの操作に基づくボタン信号を制御回路部25に出力する。
表示部12は、LCD等のデバイスからなり、制御回路部25の制御信号に基づいて、その画面上に、例えば、電話番号、メールやその他各種画像を表示する。
無線部13は、アンテナ14を有しており、制御回路部25からの電話やメールのための送信信号をアンテナ14を介して出力し、図示しない携帯電話網へと送信する。また、無線部13は、該携帯電話網からの電話やメールのための送信信号をアンテナ14を介して受信し、制御回路部25へ出力する。
スピーカ(受話器)15は、DA変換器16を介して制御回路部25に接続されている。DA変換器16は、制御回路部25から入力されるデジタル信号をアナログ信号に変換して、スピーカ15に出力する。スピーカ15は、該アナログ信号に基づいて音声や音楽などを出力する。
マイク(送話器)17は、AD変換器18を介して制御回路部25に接続されている。マイク17から入力された音声信号は、AD変換器18にてデジタル信号に変換されて制御回路部25に出力される。
無線ICタグとしてのICタグ19は、アンテナ20を有している。ICタグ19は、アンテナ20を介して、店頭などに設置された端末機との間で、非接触で無線通信を行うことができるとともに、該無線通信によって商品の料金を精算することができる電子決済機能を有している。電子決済機能とは、入金機などを用いてICタグ19に予め入金(チャージ)しておく。そして、商品を購入するときに、携帯電話2を端末機に近づけて、ICタグ19と端末機との間で無線通信を行い、入金額(チャージ金額)から購入金額を差し引くことによって料金を精算するシステムである。
ICタグ19は、電子決済を行うと決済後の入金額(チャージ金額)や購入した商品などを決済情報として記憶している。なお、決済情報には、購入した商品の価格や商品名、数量や購入先なども含まれている。
携帯側送信手段としての送信部21は、アンテナ22を有しており、同アンテナ22を介して、制御回路部25から入力された車両3のドア等の解錠・施錠のためのIDコード信号などのデータ信号を所定周波数の電波に変調して外部に送信する。
携帯側受信手段としての受信部23は、アンテナ24を有しており、同アンテナ24を介して車両3に搭載された乗車支援装置30の送信回路31からのリクエスト信号を受信すると、該リクエスト信号をパルス信号に復調して、制御回路部25に出力する。
制御回路部25は、CPU25a、携帯電話2の本体プログラムや各種アプリケーションソフトを記憶したROM25b、RAM25cなどからなるコンピュータユニットである。また、制御回路部25は、不揮発性メモリよりなる、乗車支援内容を記憶したテーブルとしてのテーブルメモリ26を備えている。
テーブルメモリ26は、前記ICタグ19から抽出した決済情報に対する車両3に乗車する際の各種乗車支援内容を記憶している。ここで、乗車支援内容として、例えば、ドアの解錠後に該ドアを開ける、運転席のウィンドウを開けるといったことが挙げられる。つまり、決済情報が、購入した商品が多い場合(予め定めた数量以上)には、ドアの解錠後に該ドアを開けるといった支援内容である。また、決済情報が、中華料理店で餃子(ニンニク料理)を注文した場合には、ドアの解錠とともに運転席のウィンドウを開けるといった支援内容である。
また、テーブルメモリ26には、車両3に搭載した乗車支援装置30との無線通信時使用される予め定めた固有のIDコードが記憶されている。
制御回路部25(CPU25a)は、ROM25bに記憶したメール・通話プログラムに基づいて、操作部11、表示部12、無線部13等を統括制御して、携帯電話網を介して他の携帯電話網の間で通話及びメールを行うための処理を実行する。
また、抽出手段としての制御回路部25(CPU25a)は、ROM25bに記憶した決済抽出プログラムに基づいて、ICタグ19との間で、データ授受を行う。詳述すると、制御回路部25(CPU25a)は、ICタグ19を使って商品の料金を精算(決済)する度毎に、ICタグ19からそのときの決済情報(購入した商品の価格や商品名、数量や購入先等)を抽出し、RAM25cに一時記憶するようになっている。
さらに、コントローラ及び送信制御手段としての制御回路部25(CPU25a)は、
受信部23を介して乗車支援装置30からのリクエスト信号が入力されると、ROM25bに記憶した乗車支援プログラムに基づいて、テーブルメモリ26に記憶されているIDコードをIDコード信号として送信部21を介して車両3に送信する。このとき、制御回路部25(CPU25a)は、IDコード信号を送信するとき、あわせて乗車支援信号を付加して送信するようになっている。
詳述すると、乗車支援装置30からのリクエスト信号が入力されると、制御回路部25(CPU25a)は、RAM25cに一時記憶した決済情報のうち直近の決済情報を読み出す。制御回路部25(CPU25a)は読み出した直近の決済情報に対する、車両3に乗車する際の乗車支援内容をテーブルメモリ26から割り出す。そして、制御回路部25(CPU25a)は、直近の決済情報に対する乗車支援内容を読み出すと、その読み出した内容に対応した乗車支援信号を生成し、前記IDコード信号に乗車支援信号を付加して送信出力する。
次に、車両3の構成について図1に従って説明する。
車両3は、本実施形態では図1のように、乗車支援装置30、ドアロック駆動制御装置35、スライドドア駆動制御装置36、ウィンドウ駆動制御装置37を有している。
乗車支援装置30は、CPU38a、制御プログラムや各種アプリケーションを記憶したROM38b、RAM38cなどからなるコンピュータユニットである通信制御回路部38と、通信制御回路部38に電気的に接続された送信回路31及び受信回路33と、を有している。
車載側送信手段としての送信回路31は、アンテナ32を有し、同アンテナ32を介して通信制御回路部38から間欠的に入力されるリクエスト信号を送信している。アンテナ32は、車両3のドア付近に設けられ、該アンテナ32から送信されるリクエスト信号が、図2に示すように、車両3のドア付近から、約1メートル程度の車外通信領域A1において、携帯電話2の受信部23が受信可能となる強度でリクエスト信号を送信している。
車載側受信手段としての受信回路33は、アンテナ34を有し、同アンテナ34を介して、携帯電話2からのIDコード信号(乗車支援信号を含む)を受信して、パルス信号に復調して通信制御回路部38に出力する。
ドア施錠・解錠手段としてのドアロック駆動制御装置35は、通信制御回路部38に電気的に接続され、通信制御回路部38からの駆動制御信号に基づいて、ドアの解錠及び施錠動作を行う。
駆動手段としてのスライドドア駆動制御装置36は、通信制御回路部38に電気的に接続され、通信制御回路部38からの駆動制御信号に基づいて、ドアの開閉動作を行う。
駆動手段としてのウィンドウ駆動制御装置37は、通信制御回路部38に電気的に接続され、通信制御回路部38からの駆動信号に基づいて、例えば、運転席のウィンドウを開閉可能となっている。
通信制御回路部38は、駆動手段を記憶したテーブルとしてのテーブルメモリ39を有している。テーブルメモリ39は、乗車支援装置30に予め設定された固有のIDコードが記憶されている。また、テーブルメモリ39には、乗車支援信号(乗車支援内容)に対するスライドドア駆動制御装置36またはウィンドウ駆動制御装置37の駆動の有無を記憶している。テーブルメモリ39には、例えば、運転席のウィンドウを開けるといった支援内容の乗車支援信号ならば、ウィンドウ駆動制御装置37を駆動させるという内容が記憶されているとともに、ドアの解錠後に後部座席のドアの開けるといった支援内容の乗車
支援内容ならば、スライドドア駆動制御装置36を駆動させるという内容が記憶されている。
通信制御回路部38(CPU38a)は、リクエスト信号に応答して、携帯電話2から送信されたIDコード信号が受信回路33から入力されると、該IDコード信号に含まれるIDコードとテーブルメモリ39に予め設定されたIDコードとを照合する。そして、IDコード信号に含まれるIDコードがテーブルメモリ39に予め設定されたIDコードと一致すると、通信制御回路部38(CPU38a)は、ドアロック駆動制御装置35に対してドアを解錠させるための駆動制御信号を出力する。
また、抽出手段としての通信制御回路部38(CPU39a)は、IDコード信号に乗車支援信号が付加されていると、該乗車支援信号を抽出する。そして、支援制御手段としての通信制御回路部38(CPU38a)は、テーブルメモリ39に記憶した乗車支援信号に対するスライドドア駆動制御装置36またはウィンドウ駆動制御装置37の駆動の有無を読み出し、対応する駆動装置に対して駆動制御信号を出力する。
上記のように構成したときに、携帯電話2と乗車支援装置30との通信様態を図3に従って説明する。図3は、携帯電話2と乗車支援装置30との通信様態を示すチャート図である。
図3のように、ステップS1において、ユーザが、ICタグ19の電子決済機能を利用して商品の料金を精算(決済)すると、ICタグ19は、決済する度毎にその決済情報を記憶する。
ステップS2において、制御回路部25(CPU25a)は、ICタグ19が決済する度毎に、その決済情報を抽出してRAM25cに一時記憶する。
ステップS3において、制御回路部25(CPU25a)は、乗車支援装置30からのリクエスト信号が入力されると、RAM25cから直近の決済情報を読み出し、その読み出した決済情報に対する乗車支援内容をテーブルメモリ26から割り出す。
ステップS3で乗車支援内容が選択されると(ステップ4:YES)、制御回路部25(CPU25a)は、乗車支援内容に対応する乗車支援信号を生成する。そして、テーブルメモリ26に予め設定された固有のIDコードを含んだIDコード信号に乗車支援信号を付加して(ステップS5)送信部21に出力する。
ステップS3で乗車支援内容が選択されないと(ステップS4:NO)、制御回路部25(CPU25a)は、テーブルメモリ26に予め設定された固有のIDコードを含んだIDコード信号を送信部21に出力する。
ステップS6において、送信部21は、制御回路部25からのIDコード信号を所定周波数の電波に変調して外部に送信する。
ステップS7において、乗車支援装置30の受信回路33は、携帯電話2からのIDコード信号を受信すると、該IDコード信号をパルス信号に変調して通信制御回路部38に出力する。通信制御回路部38(CPU38a)は、テーブルメモリ39が記憶しているIDコードと受信したIDコード信号に含まれるIDコードとを照合する。そして、IDコードが一致したとき、(ステップS8:YES)、通信制御回路部38(CPU38a)は、ドアロック駆動制御装置35に駆動制御信号を出力して、ドアを解錠する(ステップS9)。一方、IDコードが一致しないときは(ステップS8:NO)、一切の乗車支援を行わずに乗車支援システムを終了する。
ドアの解錠が行われると(ステップS9)、通信制御回路部38(CPU38a)は、携帯電話2からのIDコード信号に乗車支援信号が付加されているかどうか判断する(ステップS10)。そして、IDコード信号に乗車支援信号が付加されていないとき(ステップS10:NO)、通信制御回路部38は、乗車支援システムを終了する。
一方、IDコード信号に乗車支援信号が付加されているとき(ステップS10:YES)、通信制御回路部38(CPU38a)は、該乗車支援信号に基づいて、スライドドア駆動制御装置36またはウィンドウ駆動制御装置37の駆動の有無を読み出す。そして、対応する駆動制御装置に駆動制御信号を出力して、例えば、ドアを開けたり、ウィンドウを開けたりといった乗車支援を実行する(ステップS11)。
上記実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態によれば、制御回路部25(CPU25a)は、ICタグ19によって電子決済が行われると、電子決済が行われる度毎に、該電子決済の決済情報をRAM25cに記憶した。そして、制御回路部25(CPU25a)は、乗車支援装置30からのリクエスト信号が入力されると、RAM25cに記憶した直近の決済情報に基づいて、テーブルメモリ26から乗車支援内容を割り出した。そして、乗車支援内容を割り出すと、該乗車支援内容を乗車支援信号としてIDコード信号に付加して乗車支援装置30に送信した。
乗車支援装置30の通信制御回路部38(CPU38a)は、携帯電話2からのIDコード信号が入力されると、IDコード信号に含まれるIDコードとテーブルメモリ39に予め設定しているIDコードとを照合する。そして、それらのIDコードが一致すると、ドアロック駆動制御装置35に駆動制御信号を出力してドアを解錠する。また、IDコード信号に乗車支援信号が付加されているとき、該乗車支援信号に基づいて、スライドドア駆動制御装置36やウィンドウ駆動制御装置37に駆動制御信号を出力して、ドアを開けたり、ウィンドウを開けたりして、ユーザの乗車支援を行った。
上記のように構成することによって、ユーザは、携帯電話2の電子決済機能を利用して商品を決済すると、その決済情報に対応した乗車支援を受けることができる。
例えば、携帯電話2の電子決済機能を利用して、予め定めた数量以上の商品を購入すると、制御回路部25(CPU25a)は、その決済情報からドアを開けるといった乗車支援内容を割り出す。従って、ユーザは、車両3に近づくと自動的にドアが解錠されるとともにドアが開くので、荷物を持ったまま乗車することも荷物を車内に載置することも容易に行うことができる。その結果、利便性をより向上させることができる。
また、例えば、中華料理店で餃子(ニンニク料理)を注文し食したときには、制御回路部25(CPU25a)は、その決済情報からウィンドウを開けるといった乗車支援内容を割り出す。従って、ユーザは、車両3に近づくと自動的にドアが解錠されるとともにウィンドウが開くので、車内を換気することができる。その結果、利便性をより向上させることができる。
(2)上記実施形態によれば、携帯電話2から車両3に送信される乗車支援信号は、IDコード信号に付加して送信した。すなわち、IDコード信号を送信すると、IDコードと乗車支援信号とを送信することができる。このとき、乗車支援装置30は、IDコード信号に含まれるIDコードとテーブルメモリ39に予め設定されたIDコードとが一致すると乗車支援を行う。従って、ユーザは、携帯電話2が乗車支援装置30にIDコード信号を送信することで、確実に乗車支援を受けることができる。
(3)上記実施形態によれば、IDコード信号に含まれるIDコードとテーブルメモリ
39に予め設定されたIDコードとが一致したときに、ドアロック駆動制御装置35を駆動制御してドアを解錠するとともに乗車支援を行った。従って、IDコードが一致しなければ車両3のドアが解錠されることはなく、また、乗車支援を行うこともないので、従来の電子キーシステムと同じセキュリティとすることができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、制御回路部25は、リクエスト信号が入力された後に、乗車支援内容を決定した。これに限らず、制御回路部25は、リクエスト信号が入力される前、すなわち、決済するとすぐに、乗車支援内容を抽出して乗車支援信号を生成し、IDコード信号に付加しておいてもよい。これによれば、決済直後に乗車支援内容が決定するので、該乗車支援内容を携帯電話2の表示部12に表示したりして、ユーザが乗車支援内容を確認することができる。
・上記実施形態では、電子決済機能を備えた携帯電話2に具体化した。これに限らず、電子キーとしての機能と、電子決済機能と、制御部とを備えた装置あればよいので、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末などの携帯機に具体化してもよい。
・上記実施形態では、乗車支援装置30には、スライドドア駆動制御装置36とウィンドウ駆動制御装置37とを接続した。これに限らず、駆動手段としてのトランクルーム駆動制御装置を接続してトランクルームを開放させてもよい。
・上記実施形態では、車両3に乗車支援システムを具体化した。これに限らず、住宅の玄関用ドアなどに具体化してもよい。
本実施形態の乗車支援システムの構成を表すブロック図。 本実施形態のリクエスト信号の有効範囲を示した平面図。 本実施形態の携帯電話と車両との通信様態を示すチャート図。
符号の説明
A1…車外通信領域、1…乗車支援システム、2…携帯電話、3…車両、11…操作部、12…表示部、13…無線部、14…アンテナ、15…スピーカ、16…DA変換器、17…マイク、18…AD変換器、19…ICタグ、20…アンテナ、21…送信部、22…アンテナ、23…受信部、24…アンテナ、25…制御回路部、25a…CPU、25b…ROM,25c…RAM、26…テーブルメモリ、30…車載装置、31…送信回路、32…アンテナ、33…受信回路、34…アンテナ、35…ドアロック駆動制御装置、36…スライドドア駆動制御装置、37…ウィンドウ駆動制御装置、38…通信制御回路部、38a…CPU,38b…ROM、38c…RAM、39…テーブルメモリ。

Claims (6)

  1. 送信信号を送信する車載側送信手段と、
    前記送信信号に応答して送信されたIDコード信号を受信する車載側受信手段と、
    受信した前記IDコードに基づいて、車両のドアを施錠または解錠するドア施錠・解錠手段と、
    を備えた車両と、
    商品の決済を非接触で行う無線ICタグと、
    前記車両からの送信信号を受信する携帯側受信手段と、
    前記車両にIDコードを送信する携帯側送信手段と、
    前記携帯側受信手段が受信した送信信号に応答して、前記IDコード信号を前記携帯側送信手段にて送信するコントローラと、
    を実装した携帯機と、
    からなる車両の乗車支援システムであって、
    前記携帯機には、
    決済した商品の内容に対する車両の乗車支援内容を記憶したテーブルと、
    前記無線ICタグが決済した内容を抽出する抽出手段と、
    前記抽出した決済した商品情報に基づいて前記テーブルからその商品内容に対する乗車支援内容を読み出し、その読み出した乗車支援内容を乗車支援信号として、前記携帯側送信手段を介してIDコード信号に付加して前記車両に送信させる送信制御手段と、
    を備え、
    前記車両には、
    前記各乗車支援内容の乗車支援信号に対する駆動する駆動手段を記憶したテーブルと、
    前記車載側受信手段が受信したIDコード信号に付加された乗車支援信号を抽出する抽出手段と、
    前記抽出した乗車支援信号に対する駆動手段を前記テーブルから読み出し、その読み出した駆動手段を、前記IDコードに基づいて駆動させる支援制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の乗車支援システム。
  2. 請求項1に記載の車両の乗車支援システムにおいて、
    前記携帯機は、携帯電話機であることを特徴とする車両の乗車支援システム。
  3. 請求項1または2に記載の車両の乗車支援システムにおいて、
    前記無線ICタグが決済した内容を抽出する抽出手段は、前記車両に乗車する直近の決済した商品情報を抽出することを特徴とする車両の乗車支援システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の車両の乗車支援システムにおいて、
    前記支援制御手段は、前記受信したIDコード信号のIDコードと前記車両毎に設けられたIDコードとが一致したとき、前記ドア施錠・解錠手段を駆動させるとともに、前記駆動手段を駆動させることを特徴とする車両の乗車支援システム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の車両の乗車支援システムにおいて、
    前記乗車支援内容は、商品の決済内容に基づいて、前記車両の少なくとも1つのドアを開ける内容であって、前記駆動手段は、ドアの開閉動作を行うスライドドア駆動制御装置であることを特徴とする車両の乗車支援システム。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の乗車支援システムにおいて、
    前記乗車支援内容は、商品の決済内容に基づいて、前記車両の少なくとも1つのウィンドウを開ける内容であって、前記駆動手段は、ウィンドウの開閉動作を行うウィンドウ駆動制御装置であることを特徴とする車両の乗車支援システム。
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