JP2009011029A - 電気車両の制御装置及び電気車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石同期電動機を適用した電気車両において、車両速度が速く、起電力が逆変換器の直流側電圧より高い場合、惰行時に逆変換器のバルブデバイスをすべてオフしてもモータ電流を0にすることができない。このため、惰行時においても銅損や逆変換器の損失が発生してしまう。
【解決手段】電気車両が力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移るとき、起電力が逆変換器の直流側電圧より高い場合には、順変換器を制御し、惰行中は直流電圧指令Vdc*に基づき直流電圧を増加させる。これにより、惰行時のモータ電流を0にすることでき、銅損や逆変換器の損失を抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、永久磁石同期電動機を備えた電気車両を制御するための制御装置、及びその制御装置で制御される電気車両に関する。
交流電動機を備えた鉄道用車両などの電気車両は、従来、誘導電動機が広く使用されてきた。これに対して電動機の小型化や軽量化を図るために、永久磁石同期電動機を使用した電気車両が近年提案され、実用化されつつある。
電気車両の車輪を永久磁石同期電動機で駆動する場合、車両の速度が大きく永久磁石同期電動機の回転速度が大きいとき、電動機の起電力は回転速度に比例をするため、高くなることが問題である。直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧の変換する逆変換器を用いて永久磁石同期電動機を駆動する場合、起電力が直流電圧より高いと、車両が力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移り、逆変換機の動作を停止させると、永久磁石同期電動機から逆変換器を介して、直流電圧側に電流が流れ、永久磁石同期電動機に制動トルクが発生する。制動トルクが発生すると、惰行ではなくなってしまい、好ましくない。この制動トルクの発生を防ぐ手法としては、例えば特許文献1に示すような、惰行状態においても永久磁石の磁束を抑制する電流を流し、永久磁石同期電動機の端子電圧を抑制するものがある。
特開2005−253264号公報
惰行状態においても永久磁石による磁束を抑制する電流を流すと、永久磁石同期電動機の巻線抵抗において銅損が発生してしまう。また、逆変換器においても損失が発生することになる。
本発明の目的は、永久磁石同期電動機を使用した電気車両において、永久磁石同期電動機の起電力が高い場合においても、永久磁石による磁束を抑制する電流を流す必要がなく、惰行時の損失を抑制できるようにすることにある。
本発明は、永久磁石同期電動機を備えた電気車両に適用される。さらに、受電した交流電圧を降圧し、降圧した交流電圧を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧の変換し、その可変電圧可変周波数の交流電圧で前記永久磁石同期電動機を駆動して、電気車両の車輪を回転させる制御を行う電気車両に適用される。
そして本発明においては、電気車両が力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移る際に、永久磁石同期電動機の起電力が、力行状態あるいは回生状態の直流電圧である基準電圧より高くなる場合には、直流電圧を基準電圧より高く制御し、永久磁石同期電動機の電流を抑制することを特徴とする。
本発明によれば、永久磁石の磁束による起電力が高い場合においても、永久磁石同期電動機に電流を流すことのない車両の制御装置を実現できる。
以下、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の例の構成を示した図である。
鉄道用電気車として構成された車両1は、交流電圧を受電して、台車(図示せず)に装着された永久磁石同期電動機7により車輪3を回転させる構成としてある。
交流電圧を受電して永久磁石同期電動機7を駆動する構成について説明する。車両1の集電器2及び車輪3で、外部から交流電圧を受電し、変圧器4で降圧を行う。受電する交流電圧としては、例えば25000Vなどの比較的高い電圧である。
変圧器4で降圧された交流電圧は、順変換器5で直流電圧に変換する。順変換器5で直流電圧に変換する際には、制御装置100からの直流電圧指令Vdc*に基づいて直流電圧の電圧値が設定される。順変換器5で変換された直流電圧は、逆変換器6において、可変周波数可変電圧の交流電圧に変換する。この交流電圧の周波数及び電圧は、制御装置100が出力するゲート指令信号Gに基づいて設定される。逆変換器6で変換された可変周波数可変電圧の交流電圧を永久磁石同期電動機7に供給して、永久磁石同期電動機7を回転駆動させる。
永久磁石同期電動機7と車輪3との間には、ギヤ8が設けてあり、減速させる構成としてある。但しギヤ8を設けない構成として、電動機7が直接車輪3を駆動する構成としてもよい。車輪3の回転は、速度検出器9で検出して、車両1の速度である車両速度VT出力する。なお、速度検出器9は車輪3に代えて永久磁石同期電動機6に接続することも可能である。
逆変換器6は、順変換器5に接続されたコンデンサCと、バルブデバイスQと逆阻止デバイスDを逆並列に接続したアームを2個直列接続したものを、並列に3個接続した回路から構成され、3相交流を生成させる。直列に接続された2個のアームの接続点が永久磁石同期電動機7に接続される。バルブデバイスQとしてはIGBTやMOSFETなどのスイッチング素子が使用され、逆阻止デバイスDとしてはダイオードが使用される。
なお、ここまで説明した変圧器4と順変換器5と逆変換器6とでの処理は、車両1が力行状態での処理であり、車両1が回生状態の場合には、永久磁石同期電動機7の回転で発生した交流電圧を、逆の経路で処理して、集電器2及び車輪3を介して外部に送る回生動作が行われる。また、図1では逆変換器6の具体的構成を示し、順変換器5の具体的構成については省略してあるが、順変換器5についても同様にバルブデバイスと逆阻止デバイスを接続した構成として、交流から直流への変換(或いはその逆の変換)を行う構成である。順変換器5は、変換時のバルブデバイスをオン・オフさせるタイミングの制御などで、変換される直流電圧の電圧値を制御することが可能である。
制御装置100は、車両制御部101と、電圧制御部102と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部103から構成される。車両1又は図示しない別の車両の運転台に設置された主幹制御器(マスコン)10からのノッチ指令Nと、速度検出器9からの車両速度VTを、制御装置100に供給する。ノッチ指令Nは、運転台で運転士が主幹制御器10を操作することで出力される指令である。制御装置100では、供給されるノッチ指令Nと車両速度VTに基づいて、直流電圧指令Vdc*及びゲート信号Gを生成させて出力する。
ノッチ指令Nと車両速度VTは、制御装置100内の車両制御部101に供給する。車両制御部101は、このノッチ指令N及び車両速度VTに基づき、直流電圧指令Vdc*とトルク指令T*とサプレス指令Supとを生成させて出力する。直流電圧指令Vdc*は順変換器5に供給して、順変換器5で変換する直流電圧を設定させる。本例においては、後述するように一定の条件を満たした場合に、順変換器5で変換する直流電圧を通常時の電圧(基準電圧)よりも高い直流電圧とする制御を行う。その直流電圧を制御する処理の詳細については後述する。
トルク指令T*は、車両制御部101から電圧制御部102に供給する。
電圧制御部102では、供給されるトルク指令T*に基づき、永久磁石同期電動機6の出力トルクがトルク指令T*に一致するようにモータ電圧指令V*を生成させて出力する。PWM制御部103は、電圧指令V*に基づき、逆変換器6の交流側電圧が電圧指令V*に一致するよう、パルス幅変調を行う。このパルス幅変調を行うために、バルブデバイスQを制御するゲート信号Gを出力する。ただし、サプレス指令Supが有効である場合には、電圧指令V*に関わらずバルブデバイスQがすべて開放状態になるようゲート信号Gを出力する。
次に、車両制御部101による制御状態の詳細を、図2及び図3を用いて説明する。
図2は車両制御部101の状態遷移図であり、図3は状態毎の出力を示す表である。車両1が停止した状態では車両制御部101は停止状態であり、図3に示すように、直流電圧指令Vdc*はあらかじめ設定された基準電圧V1、トルク指令T*は0、サプレス指令Supは有効を出力する。ノッチ指令Nが力行に変わると、車両制御部101の状態は力行状態に遷移し、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1、トルク指令T*はノッチ指令N及び車両速度VTに対応してあらかじめ定められた力行トルクを出力する。またサプレス指令Supは無効を出力する。
力行状態において、ノッチ指令がニュートラルになると、車両速度VTに応じて低速惰行状態または高速惰行状態に遷移する。車両速度VTが基準速度VT1より低い場合は、低速惰行状態に遷移し、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1、トルク指令T*は0、サプレス指令Supは有効を出力する。なお、基準速度VT1は、永久磁石同期電動機7の起電力Eが逆変換器の直流側の電圧である直流電圧Vdcより低くなる車両速度に設定する。
よって、低速惰行状態においては、サプレス指令Supを有効にしてバルブデバイスQをすべて開放状態にすると、起電力Eが直流電圧Vdcより低いため、逆阻止デバイスDは導通状態にならず、永久磁石同期電動機7に電流は流れない。
一方、車両速度VTが基準速度VT1以上の場合は、高速惰行状態に遷移し、トルク指令T*は0、サプレス指令Supは有効を出力する。直流電圧Vdcが起電力Eより低い場合には、逆変換器6が起電力Eより低い電圧しか出力できないため、逆阻止デバイスDは導通状態になり電流が流れ、永久磁石同期電動機7のモータ電流Iを0にすることができない。そこで本例においては、モータ電流Iが0になるように、直流電圧指令Vdcを基準電圧V1から徐々に上げていく。直流電圧指令Vdc*が起電力Eより高くなると、逆阻止デバイスDが導通状態にならなくなるため、モータ電流Iを0にすることができる。この高速惰行状態で直流電圧を基準電圧V1よりも高くする電圧としては、例えば基準電圧V1よりも10%から20%程度高い電圧値とする。
低速惰行状態で、ノッチ指令Nが力行になると力行状態に遷移し、回生になると回生状態に遷移する。回生状態では、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1、トルク指令T*はノッチ指令N及び車両速度VTに対応してあらかじめ定められた回生トルクを出力する。またサプレス指令Supは無効を出力する。
高速惰行状態で、ノッチ指令Nが力行あるいは回生に変わると、直流電圧指令Vdc*を基準電圧V1まで減少させる。直流電圧指令Vdc*が基準電圧V1に一致すると、ノッチ指令Nに応じて、力行状態あるいは回生状態に遷移する。
回生状態において、車両1が停止すると停止状態に遷移する。また、回生状態において、ノッチ指令がニュートラルになると、力行状態と同様、車両速度VTが基準速度VT1より低い場合は低速惰行状態に遷移し、車両速度VTが基準速度VT1以上の場合は高速惰行状態に遷移する。
次に、図4を用いて本発明の第1の実施の形態による、具体的な動作例を説明する。
図4のグラフの横軸は時間、縦軸は、図4(a)がノッチ指令N、図4(b)が車両制御部101の制御状態(即ち車両1の走行状態)、図4(c)が直流電圧指令Vdc*と永久磁石同期電動機7の起電力E、図4(d)がトルク指令T*、図4(e)がサプレス指令Sup、図4(f)が永久磁石同期電動機7のモータ電流I、図4(g)が速度検出器9で検出される車両速度VTである。
図4に従って説明すると、最初、車両1は停止しており、ノッチ指令Nはニュートラル、車両制御部101の状態は停止状態、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1、起電力Eは停止しているため0、サプレス指令Supは有効、トルク指令T*とモータ電流Iと車両速度VTはすべて0である。
時刻T1において、ノッチ指令Nが力行になると、車両制御部101の状態は力行状態に変わる。このとき、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1のままであり、トルク指令T*は力行トルクを指令し、サプレス指令Supは無効となる。これによりモータ電流Iが流れ、車両1が加速し、車両速度VTが増加する。また、起電力Eも車両速度VTに応じて増加する。
時刻T2で車両速度VTが基準速度VT1を超えると、起電力Eも基準電圧V1を超える。
時刻T3において、ノッチ指令Nがニュートラルに変わると、車両制御部101の状態は、車両速度VTが基準速度VT1以上であるため、高速惰行状態に遷移する。このとき、トルク指令T*は0になり、時刻T3の直後の時刻T4でサプレス指令Supは有効となる。しかし、起電力Eが直流電圧指令Vdc*より大きいため、逆変換器6の逆阻止デバイスDを介して永久磁石同期電動機7から直流側に電流が流れるため、そのままでは、モータ電流Iは0にならない。
ここで本例の場合には、直流電圧指令Vdc*をモータ電流が0になるように増加させる処理が行われる。図4の例では、時刻T5で、直流電圧指令Vdc*が起電力Eより大きくなったところで、逆阻止デバイスDに電流が流れなくなり、モータ電流Iは0になる。
次に、時刻T6において、ノッチ指令Nが回生になると、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1に減少させる。これにより、直流電圧指令Vdc*が起電力Eより小さくなるため、モータ電流Iが流れる。時刻T7で直流電圧指令Vdc*が基準電圧V1になると、車両制御部101の状態は回生状態となり、トルク指令は回生トルクを指令し、サプレス指令Supを無効とし、永久磁石同期電動機7の制御が再開される。
なお、図4の例では、高速惰行状態から回生状態に移行した例を示してあるが、図2の状態遷移図に示すように、高速惰行状態から力行状態に移行した場合にも、同様の制御が行われる。
以上説明したように、基準速度VT1以上の速度でノッチ指令Nをニュートラルにした場合においても、直流電圧指令Vdc*を上げることにより、モータ電流を0に制御することが可能である。なお、基準速度VT1より低い速度の場合は、従来と同様の制御を行うため、従来と同様にモータ電流は0である。よって、楕行中には、永久磁石による磁束を抑制する電流が流れず、永久磁石同期電動機の巻線抵抗において銅損が発生することがない。また、逆変換器においても損失が発生するもない。このため、惰行時の損失を抑制することが可能である。また、惰行時にのみ、直流電圧を高くするため、順変換器や逆変換器への負荷を減らすことができる。
なお、本実施の形態では、サプレス指令Supを有効にした後、直流電圧指令Vdc*を増加変化させているが、先に直流電圧指令Vdc*を増加させ、起電力E以上になってから、サプレス指令Supを有効することも可能である。この場合、直流電圧指令Vdc*が高い状態で逆変換器を動作させる必要があるが、直流電圧指令Vdc*を増加させる間の制動トルクの発生を抑制できる。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図5〜図8を参照して説明する。この図5〜図8において、第1の実施の形態で説明した図1〜図4と同一構成の部材には同一符号を付し、詳細説明を省略する。
図5において、第1の実施の形態で説明した図1の構成と異なる点は、制御装置200が異なる点と、負荷遮断器11を有する点である。負荷遮断器11は、逆変換器6と永久磁石同期電動機7の間に設置され、負荷遮断器信号SWlに基づき開閉される。
制御装置200は、主幹制御器10からのノッチ指令N及び速度検出器9からの車両速度VTに基づき、直流電圧指令Vdc*及びゲート信号Gの他に、負荷遮断器信号SWlを出力する。車両制御部201は、ノッチ指令N及び車両速度VTに基づき、直流電圧指令Vdc*と、サプレス指令Supと、トルク指令T*と、負荷遮断器信号SWlを出力する。車両制御部201の状態遷移は、第1の実施の形態で説明した図2に示す車両制御部101と同一であるが、負荷遮断器信号SWlの出力及び高速惰行状態における動作が異なる。
車両制御部201の状態毎の出力の概要を図6にまとめる。
負荷遮断器信号SWlは、図6に示すように、高速惰行状態以外では、逆変換器6と永久磁石同期電動機7が接続された短絡状態である。次に高速惰行状態における動作について説明する。高速惰行状態では、はじめにトルク指令T*を0とし、サプレス指令Supを有効にする。次に直流電流指令Vdc*をモータ電流Iがゼロになるように増加させる。直流電圧指令Vdc*が起電力E以上になりモータ電流が0になると、負荷遮断器信号SWlを開放に切り替え、逆変換器6と永久磁石同期電動機7を切り離す。この後、直流電圧指令Vdc*を基準電圧V1に戻す。この状態でノッチ信号Nが力行あるいは回生に変化すると、直流電圧指令Vdc*を起電力E以上に増加させ、負荷遮断器信号SWlを短絡する。次に直流電圧指令Vdc*を低減し、基準電圧V1に戻す。直流電圧指令Vdc*が基準電圧V1に達したところで、ノッチ信号が力行であれば力行状態へ、回生であれば回生状態へそれぞれ遷移する。
次に、図7を用いて第2の実施の形態の具体的動作を説明する。
図7のグラフの横軸は時間、縦軸は、図7(a)がノッチ指令N、図7(b)が車両制御部201の状態、図7(c)が直流電圧指令Vdc*と永久磁石同期電動機7の起電力E、図7(d)がトルク指令T*、図7(e)がサプレス指令Sup、図7(f)が負荷遮断器信号SWl、図7(g)がモータ電流I、図7(h)が車両速度VTである。なお、ノッチ信号Nは図4と基本的に同一であり、第1の実施の形態と同一の動作に関しては、説明を省略する。
図7に従って説明すると、最初、車両は停止しており、ノッチ指令Nはニュートラル、車両制御部201の状態は停止状態、直流電圧指令Vdc*は基準電圧V1、起電力Eは停止しているため0、サプレス指令Supは有効、負荷遮断器信号SWlは短絡状態、トルク指令T*とモータ電流Iと車両速度VTはすべて0である。
時刻T11において、ノッチ指令Nが力行になり、状態が力行状態に遷移する。負荷遮断器信号SWlは短絡状態を保持し、その他の動作は図4の時刻T1と同一である。時刻T12で車両速度VTが基準速度VT1を超える。
時刻T13において、ノッチ指令Nがニュートラルに変わる。車両制御部201の状態は、車両速度VTが基準速度VT1以上であるため、高速惰行状態に遷移する。このとき、トルク指令T*は0になり、時刻T14において、サプレス指令Supは有効となる。しかし、起電力Eが直流電圧指令Vdc*より大きいため、逆変換器6の逆阻止デバイスDを介して永久磁石同期電動機7から直流側に電流が流れるため、モータ電流Iは0にならない。
この状態で、直流電圧指令Vdc*をモータ電流が0になるように増加させると、直流電圧指令Vdc*が起電力Eより大きくなったところで、逆阻止デバイスDに電流が流れなくなり、時刻T15でモータ電流Iは0になる。このモータ電流Iが0になったところで、車両制御部201は負荷遮断器信号SWlを遮断に切り替え、逆変換器6と永久磁石同期電動機7を切り離し、直流電圧指令Vdc*を基準電圧V1に戻す。このとき、直流電圧指令Vdc*は起電力Eよりも小さくなるが、負荷遮断器11が開放されているため、モータ電流Iは流れない。なお、負荷遮断器信号SWlを遮断する際のモータ電流Iは、負荷遮断器11が遮断できる電流範囲であらかじめ設定された電流値であってもよい。
そして、時刻T16において、ノッチ指令Nが回生になると、直流電圧指令Vdc*を起電力E以上に増加させ、負荷遮断器信号SWlを短絡する。このとき、モータ電流Iが流れることはない。次に直流電圧指令Vdc*を低減し、基準電圧V1に戻す。これにより、直流電圧指令Vdc*が起電力Eより小さくなるため、モータ電流Iが流れ始める。時刻T17で、直流電圧指令Vdc*が基準電圧V1になると、車両制御部201の状態は回生状態となり、トルク指令は回生トルクを指令し、サプレス指令Supは無効となり、永久磁石同期電動機7の制御が再開される。
以上説明したように、基準速度VT1以上の速度でノッチ指令Nをニュートラルにした場合においても、直流電圧指令Vdc*を上げることにより、モータ電流を0で負荷遮断器11を開閉することができるため、負荷遮断器の接点にかかる負担が少なく、点検や交換の頻度を少なくすることができる。そして、惰行中は負荷遮断器11が開放されるため、モータ電流Iを0にすることが可能である。さらに、惰行中の直流電圧を基準電圧にすることができるため、順変換器や逆変換器にかかる電圧を抑制できるため、使用されるデバイスへのストレスを軽減できる。
なお、図7に示した第2の実施の形態の例では、高速惰行状態から力行状態あるいは回生状態に遷移するときに、直流電圧指令Vdc*を増加させてから負荷遮断器を短絡しているが、直流電圧指令Vdc*を基準電圧V1に保持した状態で負荷遮断器信号Swlを短絡することもできる。
即ち、図8に示したように、時刻T16,T17で高速惰行から回生(又は力行)状態に変化する際に、図8(c)に示すように、直流電圧指令Vdc*を基準電圧V1に保持した状態としたままで、図8(f)に示すように負荷遮断器信号Swlを短絡して、モータ電流Iを発生させるようにしてもよい。図8のその他の部分は、図7と同じである。
この図8に示すように制御した場合、負荷遮断器11が短絡する際に突入電流が流れることがあるが、回生トルクが発生するまでの時間を短縮することが可能である。
また、ここまで説明した各実施の形態では、高速惰行状態へ移行した際の車両の速度から、永久磁石同期電動機が発生させる電圧が基準電圧を超える状態か否か判断するようにしたが、永久磁石同期電動機の電圧或いは順変換器5と逆変換器6の間の直流電圧を直接計測可能であれば、その計測した電圧を基準電圧と比較して判断するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態による構成例を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態による状態遷移図である。 本発明の第1の実施の形態による車両制御部の状態毎の出力を示した説明図である。 本発明の第1の実施の形態による制御状態の例を時間軸で示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態による構成例を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態による車両制御部の状態毎の出力を示した説明図である。 本発明の第2の実施の形態による制御状態の例を時間軸で示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例による制御状態の例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…車両、2…集電器、3…車輪、4…変圧器、5…順変換器、6…逆変換器、7…永久磁石同期電動機、8…ギヤ、9…速度検出器、10…主幹制御器、11…負荷遮断器、100…制御装置、101…車両制御部、102…電圧制御部、103…PWM制御部、200…制御装置、201…車両制御部

Claims (8)

  1. 永久磁石同期電動機を備えた電気車両の制御装置であって、
    受電した交流電圧を降圧し、降圧した交流電圧を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧に変換し、その可変電圧可変周波数の交流電圧で前記永久磁石同期電動機を駆動して、電気車両の車輪を回転させる制御を行う電気車両の制御装置において、
    電気車両が力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移る際に、前記永久磁石同期電動機の起電力が、力行状態あるいは回生状態の直流電圧である基準電圧より高くなる場合には、前記直流電圧を前記基準電圧より高く制御し、前記永久磁石同期電動機の電流を抑制することを特徴とする電気車両の制御装置。
  2. 請求項1の電気車両の制御装置において、
    前記永久磁石同期電動機の起電力が、前記基準電圧より高くなることの判断は、力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移る際の前記車両の速度に応じて判断することを特徴とする電気車両の制御装置。
  3. 請求項1の電気車両の制御装置において、
    惰行状態において、前記永久磁石同期電動機の電流が予め設定した値より小さくなった際に、前記永久磁石同期電動機への前記可変電圧可変周波数の交流の供給路を開放する制御を行うことを特徴とする電気車両の制御装置。
  4. 請求項3の電気車両の制御装置において、
    前記開放後に、前記直流電圧を前記基準電圧より高く制御した状態から前記基準電圧に戻す制御を行うことを特徴とする電気車両の制御装置。
  5. 永久磁石同期電動機を備えた電気車両において、
    受電した交流電圧を降圧する変圧器と、
    該変圧器で降圧した交流電圧を直流電圧に変換する順変換器と、
    該順変換器で変換された直流電圧を可変電圧可変周波数の交流電圧に変換し、変換された可変電圧可変周波数の交流電圧で前記永久磁石同期電動機を駆動する逆変換器とを備え、
    電気車両が力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移る際に、前記永久磁石同期電動機の起電力が、力行状態あるいは回生状態の直流電圧である基準電圧より高くなる場合には、前記順変換器が変換する直流電圧を前記基準電圧より高くし、前記永久磁石同期電動機の電流を抑制することを特徴とする電気車両。
  6. 請求項5の電気車両において、
    前記永久磁石同期電動機の起電力が、前記基準電圧より高くなることの判断は、力行状態あるいは回生状態から惰行状態に移る際の前記車両の速度に応じて判断することを特徴とする電気車両。
  7. 請求項5の電気車両において、
    惰行状態において、前記永久磁石同期電動機の電流が予め設定した値より小さくなった際に、前記逆変換器と前記永久磁石同期電動機との間に設けた遮断器を開放することを特徴とする電気車両。
  8. 請求項7の電気車両において、
    前記遮断器を開放後に、前記直流電圧を前記基準電圧より高く制御した状態から前記基準電圧に戻すことを特徴とする電気車両。
JP2007167887A 2007-06-26 2007-06-26 電気車両の制御装置及び電気車両 Active JP4908327B2 (ja)

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