JP2009008547A - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な電気的構成で温度の影響が排除されたトルクを検出すること。
【解決手段】第1の電圧信号v1は第1の応力検出部の透磁率が変わることに応じて大きさが変動するものであり、第2の電圧信号v2は第2の応力検出部の透磁率が変わることに応じて大きさが変動するものであり、第3の電圧信号v3はセンサシャフトが熱膨張することに応じて大きさが変動するものであり、第1の差動増幅回路59では第1の電圧信号v1から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいて熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路61では第2の電圧信号v2から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいて熱膨張分が排除され、差動増幅回路63では第1のピーク信号V10から第2のピーク信号V20が減算されることに基づいて熱膨張分が排除された正確なセンサ信号Voutが生成される。
【選択図】図3
【解決手段】第1の電圧信号v1は第1の応力検出部の透磁率が変わることに応じて大きさが変動するものであり、第2の電圧信号v2は第2の応力検出部の透磁率が変わることに応じて大きさが変動するものであり、第3の電圧信号v3はセンサシャフトが熱膨張することに応じて大きさが変動するものであり、第1の差動増幅回路59では第1の電圧信号v1から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいて熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路61では第2の電圧信号v2から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいて熱膨張分が排除され、差動増幅回路63では第1のピーク信号V10から第2のピーク信号V20が減算されることに基づいて熱膨張分が排除された正確なセンサ信号Voutが生成される。
【選択図】図3
Description
本発明はセンサシャフトに作用するトルクを磁気歪現象を利用して非接触で検出する磁歪式トルクセンサに関する。
上記磁歪式トルクセンサの従来構成を図面に基づいて説明する。センサシャフト100の外周面には、図6に示すように、第1の応力検出部101および第2の応力検出部102が形成されている。第1の応力検出部101はセンサシャフト100の軸心線CLに対して反時計回り方向へ45°の角度で傾斜する凹凸状の検出パターンに磁歪膜を形成したものであり、第1の応力検出部101の外周面には第1のセンサコイル103が非接触状態で対向配置されている。第2の応力検出部102はセンサシャフト100の軸心線CLに対して時計回り方向へ45°の角度で傾斜する凹凸状の検出パターンに磁歪膜を形成したものであり、第2の応力検出部102の外周面には第2のセンサコイル104が非接触状態で対向配置されている。
ブリッジ回路105は、図7に示すように、交流電源回路106から交流電圧Vinが印加されるものであり、第1の直列回路107および第2の直列回路108を相互に並列接続することから構成されている。第1の直列回路107は第1のセンサコイル103および第2のセンサコイル104を相互に直列接続することから構成されたものであり、第2の直列回路108は第1の抵抗器109および第2の抵抗器110を相互に直列接続することから構成されたものであり、差動増幅回路111の入力端子(+)には第1の直列回路107の中点から第1の電圧信号v1が与えられ、差動増幅回路111の入力端子(−)には第2の直列回路108の中点から第2の電圧信号v2が与えられる。この差動増幅回路111は第1の電圧信号v1および第2の電圧信号v2相互間の差分に応じた電圧レベルの交流の差動増幅信号v12を出力するものであり、ピーク検出回路112は差動増幅信号v12のピーク値をホールドすることに基づいて一定の電圧レベルのセンサ信号Voutを出力する。
特開平11−287718号公報
特開平10−281898号公報
特開平09−292291号公報
特開平06−26949号公報
特開平05−223663号公報
上記従来の磁歪式トルクセンサによれば、センサシャフト100が昇温することに基づいて熱膨張したときには第1の応力検出部101および第2の応力検出部102のそれぞれに引張応力が作用する。例えば第1の応力検出部101および第2の応力検出部102相互間で検出パターンの形状が相違している場合またはセンサシャフト100の形状が相違している場合または磁歪膜の付着具合が相違している場合には第1の応力検出部101および第2の応力検出部102のそれぞれに相互に異なる引張応力が作用し、ピーク検出回路112から出力されるセンサ信号Voutに温度変化の影響が生じるので、センサシャフト100に作用するトルクを正確に検出することができない。これら第1の応力検出部101および第2の応力検出部102相互間で検出パターンの形状〜磁歪膜の付着具合のそれぞれが同一である場合であってもセンサシャフト100の一端部にモータの回転軸またはブレーキ装置の制動軸等の発熱体が連結されているときにはセンサシャフト100の軸方向に沿って温度勾配が生成され、第1の応力検出部101および第2の応力検出部102のそれぞれに相互に異なる引張応力が作用するので、センサシャフト100に作用するトルクを正確に検出することができない。図8は従来の磁歪式トルクセンサに加わる温度をトルクの非作用状態で変化させたときのセンサ信号Voutを測定したものであり、従来の磁歪式トルクセンサでは温度変化の影響でセンサ信号Voutが0点を基準にばらつくことを確認することができる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、トルクを温度の影響に拘らず簡単な電気的構成で正確に検出することができる磁歪式トルクセンサを提供することを目的とするものである。
請求項1記載の磁歪式トルクセンサは、直線状をなすセンサシャフトと、前記センサシャフトの外周面に軸方向に相互に間隔を置いて設けられたものであって前記センサシャフトにトルクが作用することに基づいて透磁率が相互に異なる方向へ変化する磁気的異方性が付与される第1の応力検出部および第2の応力検出部と、前記第1の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第1のセンサコイルと、前記第2の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第2のセンサコイルと、前記第1のセンサコイルおよび前記第2のセンサコイル相互間に設けられたものであって一部または全部が前記第1の応力検出部および前記第2の応力検出部相互間の隙間で前記センサシャフトの外周面に非接触状態で対向する第3のセンサコイルと、交流電源回路から交流電圧が印加されるものであって前記第1のセンサコイルに第1のインピーダンスを直列接続してなる第1の直列回路と前記第2のセンサコイルに第2のインピーダンスを直列接続してなる第2の直列回路と前記第3のセンサコイルに第3のインピーダンスを直列接続してなる第3の直列回路の3者を相互に並列接続してなるブリッジ回路と、前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第1の差動増幅信号を出力する第1の差動増幅回路と、前記第2のセンサコイルおよび前記第2のインピーダンス相互間の中点から出力される第2の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第2の差動増幅信号を出力する第2の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および前記第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいて前記センサシャフトに作用するトルクの大きさに応じたセンサ信号を出力する出力回路を備えたところに特徴を有する。
請求項3記載の磁歪式トルクセンサは、直線状をなすセンサシャフトと、前記センサシャフトの外周面に設けられたものであって前記センサシャフトの軸心線に対して傾斜する複数の凹部および複数の凸部を有する第1の応力検出部と、前記第1の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第1のセンサコイルと、前記センサシャフトの外周面に前記第1の応力検出部の一方側に位置して設けられたものであって前記センサシャフトの外周面を取囲む円環状をなすと共に前記センサシャフトの軸心線に対して直交する円環状をなす複数の凹部および複数の凸部を有する第2の応力検出部と、前記第2の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第2のセンサコイルと、前記センサシャフトの外周面に前記第1の応力検出部の他方側に位置して設けられたものであって前記センサシャフトの外周面を取囲む円環状をなすと共に前記センサシャフトの軸心線に対して直交する円環状をなす複数の凹部および複数の凸部を有する第3の応力検出部と、前記第3の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第3のセンサコイルと、交流電源回路から交流電圧が印加されるものであって前記第1のセンサコイルに第1のインピーダンスを直列接続してなる第1の直列回路と前記第2のセンサコイルに第2のインピーダンスを直列接続してなる第2の直列回路と前記第3のセンサコイルに第3のインピーダンスを直列接続してなる第3の直列回路の3者を相互に並列接続してなるブリッジ回路と、前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第2のセンサコイルおよび前記第2のインピーダンス相互間の中点から出力される第2の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第1の差動増幅信号を出力する第1の差動増幅回路と、前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第2の差動増幅信号を出力する第2の差動増幅回路と、前記第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および前記第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいて前記センサシャフトに作用するトルクの大きさに応じたセンサ信号を出力する出力回路を備えたところに特徴を有する。
1.請求項1記載の磁歪式トルクセンサの作用および効果の説明
センサシャフトにトルクが作用したときには第1の応力検出部の透磁率および第2の応力検出部の透磁率のそれぞれが互いに異なる方向に変化する。すると、第1のセンサコイルのインダクタンスおよび第2のセンサコイルのインダクタンスのそれぞれが変化することに基づいてブリッジ回路の平衡状態が崩れ、第1の直列回路の中点から第1の差動増幅回路に入力される第1の電圧信号の大きさが変化し、第2の直列回路の中点から第2の差動増幅回路に入力される第2の電圧信号の大きさが変化する。第1の電圧信号はセンサシャフトが熱膨張することに起因する第1の応力検出部の透磁率の変化を含むものであり、第2の電圧信号はセンサシャフトが熱膨張することに起因する第2の応力検出部の透磁率の変化を含むものであり、第1の差動増幅回路では第1の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号からセンサシャフトの熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路では第2の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第2の電圧信号からセンサシャフトの熱膨張分が排除され、出力回路では第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいてセンサシャフトの熱膨張分が排除されたセンサ信号が生成される。このため、ブリッジ回路を利用した簡単な電気的構成で温度の影響が排除されたトルクを検出できる。
2.請求項3記載の磁歪式トルクセンサの作用および効果の説明
センサシャフトにトルクが作用したときには第1のセンサコイルのインダクタンスが変化することに基づいてブリッジ回路の平衡状態が崩れ、第1の直列回路の中点から第1の差動増幅回路および第2の差動増幅回路のそれぞれに入力される第1の電圧信号の大きさが変化する。第1の電圧信号は第1の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの捩れで変わることに応じて変動するものであり、第1の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張に応じて変わる影響を含んでいる。第2の電圧信号は第2の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張で変わることに応じて変動するものであり、捩れの影響を含んでいない。このため、第1の差動増幅回路で第1の電圧信号および第2の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号から第2の応力検出部側の熱膨張分が排除され、第1の差動増幅回路から第3の応力検出部側の熱膨張分のみが残る第1の差動増幅信号が出力される。第3の電圧信号は第3の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張で変わることに応じて変動するものであり、捩れの影響を含んでいない。このため、第2の差動増幅回路で第1の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号から第3の応力検出部側の熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路から第2の応力検出部側の熱膨張分のみが残る第2の差動増幅信号が出力される。第2の応力検出部は第1の応力検出部の一方側に配置され、第3の応力検出部は第1の応力検出部の他方側に配置されているので、センサシャフトに軸方向に沿って温度勾配が発生している場合には第2の応力検出部側の熱膨張分および第3の応力検出部側の熱膨張分が相互に同程度の大きさになる。このため、出力回路で第2の応力検出部側の熱膨張分および第3の応力検出部側の熱膨張分が相殺されるので、出力回路から温度勾配の影響が排除されたセンサ信号が出力される。従って、ブリッジ回路を利用した簡単な電気的構成で温度の影響が排除されたトルクを検出できる。
センサシャフトにトルクが作用したときには第1の応力検出部の透磁率および第2の応力検出部の透磁率のそれぞれが互いに異なる方向に変化する。すると、第1のセンサコイルのインダクタンスおよび第2のセンサコイルのインダクタンスのそれぞれが変化することに基づいてブリッジ回路の平衡状態が崩れ、第1の直列回路の中点から第1の差動増幅回路に入力される第1の電圧信号の大きさが変化し、第2の直列回路の中点から第2の差動増幅回路に入力される第2の電圧信号の大きさが変化する。第1の電圧信号はセンサシャフトが熱膨張することに起因する第1の応力検出部の透磁率の変化を含むものであり、第2の電圧信号はセンサシャフトが熱膨張することに起因する第2の応力検出部の透磁率の変化を含むものであり、第1の差動増幅回路では第1の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号からセンサシャフトの熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路では第2の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第2の電圧信号からセンサシャフトの熱膨張分が排除され、出力回路では第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいてセンサシャフトの熱膨張分が排除されたセンサ信号が生成される。このため、ブリッジ回路を利用した簡単な電気的構成で温度の影響が排除されたトルクを検出できる。
2.請求項3記載の磁歪式トルクセンサの作用および効果の説明
センサシャフトにトルクが作用したときには第1のセンサコイルのインダクタンスが変化することに基づいてブリッジ回路の平衡状態が崩れ、第1の直列回路の中点から第1の差動増幅回路および第2の差動増幅回路のそれぞれに入力される第1の電圧信号の大きさが変化する。第1の電圧信号は第1の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの捩れで変わることに応じて変動するものであり、第1の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張に応じて変わる影響を含んでいる。第2の電圧信号は第2の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張で変わることに応じて変動するものであり、捩れの影響を含んでいない。このため、第1の差動増幅回路で第1の電圧信号および第2の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号から第2の応力検出部側の熱膨張分が排除され、第1の差動増幅回路から第3の応力検出部側の熱膨張分のみが残る第1の差動増幅信号が出力される。第3の電圧信号は第3の応力検出部の透磁率がセンサシャフトの熱膨張で変わることに応じて変動するものであり、捩れの影響を含んでいない。このため、第2の差動増幅回路で第1の電圧信号および第3の電圧信号相互間の差分が演算されることに基づいて第1の電圧信号から第3の応力検出部側の熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路から第2の応力検出部側の熱膨張分のみが残る第2の差動増幅信号が出力される。第2の応力検出部は第1の応力検出部の一方側に配置され、第3の応力検出部は第1の応力検出部の他方側に配置されているので、センサシャフトに軸方向に沿って温度勾配が発生している場合には第2の応力検出部側の熱膨張分および第3の応力検出部側の熱膨張分が相互に同程度の大きさになる。このため、出力回路で第2の応力検出部側の熱膨張分および第3の応力検出部側の熱膨張分が相殺されるので、出力回路から温度勾配の影響が排除されたセンサ信号が出力される。従って、ブリッジ回路を利用した簡単な電気的構成で温度の影響が排除されたトルクを検出できる。
[実施例1]
センサケース1は、図1に示すように、第1のケース2および第2のケース3を相互に接合することから構成されたものである。これら第1のケース2および第2のケース3のそれぞれは一面が開口する円形状をなすものであり、第1のケース2の一面は第2のケース3によって塞がれ、第2のケース3の一面は第1のケース2によって塞がれている。これら第1のケース2の内周面および第2のケース3の内周面のそれぞれには軸受4の外輪が固定されており、両軸受4のそれぞれの内輪には共通のセンサシャフト5が固定されている。このセンサシャフト5は軸方向へ直線的に延びる軸心線CLを備えた円柱状をなすものであり、軸心線CLを中心にセンサケース1に対して回転可能にされている。このセンサシャフト5は磁性ステンレス鋼等の磁性金属を材料に形成されたものであり、センサシャフト5の一端部は歯車を介して扉のハンドルに連結され、センサシャフト5の他端部は別の歯車を介して扉のうちハンドルとは別の部分に連結されている。この扉は冷蔵庫の貯蔵室を閉鎖する閉鎖状態および貯蔵室を開放する開放状態相互間で前後方向へ直線的に移動可能にされたものであり、使用者がハンドルを把持して扉を開閉操作したときにはシャフト5が軸心線CLを中心に回転する。
センサケース1は、図1に示すように、第1のケース2および第2のケース3を相互に接合することから構成されたものである。これら第1のケース2および第2のケース3のそれぞれは一面が開口する円形状をなすものであり、第1のケース2の一面は第2のケース3によって塞がれ、第2のケース3の一面は第1のケース2によって塞がれている。これら第1のケース2の内周面および第2のケース3の内周面のそれぞれには軸受4の外輪が固定されており、両軸受4のそれぞれの内輪には共通のセンサシャフト5が固定されている。このセンサシャフト5は軸方向へ直線的に延びる軸心線CLを備えた円柱状をなすものであり、軸心線CLを中心にセンサケース1に対して回転可能にされている。このセンサシャフト5は磁性ステンレス鋼等の磁性金属を材料に形成されたものであり、センサシャフト5の一端部は歯車を介して扉のハンドルに連結され、センサシャフト5の他端部は別の歯車を介して扉のうちハンドルとは別の部分に連結されている。この扉は冷蔵庫の貯蔵室を閉鎖する閉鎖状態および貯蔵室を開放する開放状態相互間で前後方向へ直線的に移動可能にされたものであり、使用者がハンドルを把持して扉を開閉操作したときにはシャフト5が軸心線CLを中心に回転する。
センサシャフト5はハンドルの操作力に応じたトルクが作用するものであり、センサシャフト5の他端部には電動アシスト装置のアシストモータが近接配置されている。このアシストモータは扉に開放方向の操作力および閉鎖方向の操作力のそれぞれを補助的に付与するものであり、アシストモータの運転時にはアシストモータからセンサシャフト5の他端部に熱が伝達される。このアシストモータはセンサケース1と共に冷蔵庫の内部に配置されるものであり、センサシャフト5は食品を冷蔵するための低温度の環境に晒されている。従って、センサシャフト5には軸方向に沿って温度勾配が形成される。
センサシャフト5には、図1に示すように、第1の応力検出部10および第2の応力検出部20が軸方向に相互に間隔を置いて形成されている。これら第1の応力検出部10および第2の応力検出部20のそれぞれは扉のハンドルからセンサシャフト5にトルクが作用することに基づいて引張方向または圧縮方向に応力が加わるものであり、第1の応力検出部10および第2の応力検出部20のそれぞれは圧縮方向の応力が加わることに基づいて透磁率が一方向に変化し、引張方向の応力が作用することに基づいて透磁率が反対方向に変化する。即ち、第1の応力検出部10および第2の応力検出部20のそれぞれはセンサシャフト5にトルクが作用することに基づいて透磁率が相互に反対方向へ変化する磁気異方性が付与されるものであり、次のように構成されている。
=第1の応力検出部10について=
センサシャフト5の外周面には、図2に示すように、検出パターン11が形成されている。この検出パターン11は直線状の凹部および直線状の凸部を交互に配列してなるものであり、センサシャフト5の外周面を取囲むように外周面の全域に形成されている。この検出パターン11はセンサシャフト5に転造加工を施すことに基づいて形成されたものであり、複数の凹部および複数の凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して時計周り方向に45°の角度で傾斜している。この検出パターン11の表面には磁歪膜が形成されている。この磁歪膜はニッケル−鉄合金等の強磁性材からなるものであり、センサシャフト5に湿式電界メッキを施すことに基づいて形成されている。
=第2の応力検出部20について=
センサシャフト5の外周面には、図2に示すように、検出パターン21が形成されている。この検出パターン21は直線状の凹部および直線状の凸部を交互に配列してなるものであり、センサシャフト5の外周面を取囲むように外周面の全域に形成されている。この検出パターン21はセンサシャフト5に転造加工を施すことに基づいて形成されたものであり、複数の凹部および複数の凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して反時計周り方向に45°の角度で傾斜している。この検出パターン21の表面には磁歪膜が形成されている。この第2の応力検出部20の磁歪膜は第1の応力検出部10の磁歪膜と同一の強磁性材からなるものであり、巻取り軸からセンサシャフト5にトルクが作用したときには第1の応力検出部10の磁歪膜の透磁率および第2の応力検出部20の磁歪膜の透磁率のそれぞれが相互に異なる方向へトルクの大きさに応じて変化する。
=第1の応力検出部10について=
センサシャフト5の外周面には、図2に示すように、検出パターン11が形成されている。この検出パターン11は直線状の凹部および直線状の凸部を交互に配列してなるものであり、センサシャフト5の外周面を取囲むように外周面の全域に形成されている。この検出パターン11はセンサシャフト5に転造加工を施すことに基づいて形成されたものであり、複数の凹部および複数の凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して時計周り方向に45°の角度で傾斜している。この検出パターン11の表面には磁歪膜が形成されている。この磁歪膜はニッケル−鉄合金等の強磁性材からなるものであり、センサシャフト5に湿式電界メッキを施すことに基づいて形成されている。
=第2の応力検出部20について=
センサシャフト5の外周面には、図2に示すように、検出パターン21が形成されている。この検出パターン21は直線状の凹部および直線状の凸部を交互に配列してなるものであり、センサシャフト5の外周面を取囲むように外周面の全域に形成されている。この検出パターン21はセンサシャフト5に転造加工を施すことに基づいて形成されたものであり、複数の凹部および複数の凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して反時計周り方向に45°の角度で傾斜している。この検出パターン21の表面には磁歪膜が形成されている。この第2の応力検出部20の磁歪膜は第1の応力検出部10の磁歪膜と同一の強磁性材からなるものであり、巻取り軸からセンサシャフト5にトルクが作用したときには第1の応力検出部10の磁歪膜の透磁率および第2の応力検出部20の磁歪膜の透磁率のそれぞれが相互に異なる方向へトルクの大きさに応じて変化する。
センサケース1の内部には、図1に示すように、合成樹脂製のボビン31が収納されている。このボビン31は第1の応力検出部10および第2の応力検出部20のそれぞれを取囲む円筒状をなすものであり、ボビン31には第1の端板32および第2の端板33が形成されている。この第1の端板32は第1のケース2の軸受4に係合され、第2の端板33は第2のケース3の軸受4に係合されており、ボビン31は第1の端板32および軸受4相互間の係合力と第2の端板33および軸受4相互間の係合力の双方でセンサシャフト5に対して同心状に固定されている。このボビン31の第1の端板32には複数のピン端子34が固定されており、複数のピン端子34のそれぞれの一端部は第1のケース2を貫通してセンサケース1の外部に突出している。
ボビン31の外周面には、図1に示すように、第1の仕切板35および第2の仕切板36が形成されている。第1の仕切板35は第1の応力検出部10の外周部に位置する円環状をなすものであり、ボビン31には第1の仕切板35の一方側に位置して第1のコイル装着部37が形成されている。第2の仕切板36は第2の応力検出部20の外周部に位置する円環状をなすものであり、ボビン31には第2の仕切板36の一方側に位置して第2のコイル装着部38が形成され、第1の仕切板35および第2の後仕切板36相互間に位置して第3のコイル装着部39が形成されている。
ボビン31の外周面には、図1に示すように、第1のコイル装着部37内に位置して第1のセンサコイル40が装着され、第2のコイル装着部38内に位置して第2のセンサコイル41が装着されており、第1のセンサコイル40および第2のセンサコイル41のそれぞれはセンサケース1の内部でピン端子34に半田付けされている。第1のセンサコイル40は第1の応力検出部10の透磁率の変化をインダクタンスの変化として検出するものであり、図2に示すように、第1の応力検出部10の外周面に隙間を介して対向配置されている。第2のセンサコイル41は第2の応力検出部20の透磁率の変化をインダクタンスの変化として検出するものであり、第2の応力検出部20の外周面に隙間を介して対向配置されている。これら第1のセンサコイル40の軸方向の幅寸法および第2のセンサコイル41の軸方向の幅寸法は相互に同一に設定されており、第1のセンサコイル40の第1の応力検出部10に対する軸方向のラップ量および第2のセンサコイル41の第2の応力検出部20に対する軸方向のラップ量は相互に同一値に設定されている。
ボビン31の外周面には、図1に示すように、第3のコイル装着部39内に位置して第3のセンサコイル42が装着されており、第3のセンサコイル42はセンサケース1の内部でピン端子34に半田付けされている。この第3のセンサコイル42は、図2に示すように、軸方向の幅寸法が第1のセンサコイル40の軸方向の幅寸法および第2のセンサコイル41の軸方向の幅寸法のそれぞれに対して同一に設定されたものであり、軸方向の中心線WLが感温部43の軸方向の中心線に一致するように配置されている。この感温部43はセンサシャフト5の外周面のうち第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の隙間を称するものであり、凹凸状の検出パターン11および21がいずれも形成されていない平滑な部分である。
第3のセンサコイル42は、図2に示すように、第1のラップ部44と第2のラップ部45と第3のラップ部46を有している。第1のラップ部44は第1の応力検出部10の外周面に径方向から隙間を介して対向する部分を称するものであり、第2のラップ部45は第2の応力検出部20の外周面に径方向から隙間を介して対向する部分を称するものであり、第3のラップ部46は感温部43の外周面に径方向から隙間を介して対向する部分を称するものであり、第1のラップ部44の軸方向の幅寸法および第2のラップ部45の軸方向の幅寸法は相互に同一値に設定されている。
センサシャフト5の外周部には、図1に示すように、プリント配線基板からなる円環状のセンサ基板47が挿入されている。このセンサ基板47は第1のケース2に固定されたものであり、センサ基板47にはトルク検出回路50が搭載されている。このセンサ基板47の配線パターンには複数のピン端子34のそれぞれが半田付けされており、第1のセンサコイル40と第2のセンサコイル41と第3のセンサコイル42のそれぞれはピン端子34および配線パターンの双方を介してトルク検出回路50に接続されている。このトルク検出回路50は第1のセンサコイル40と第2のセンサコイル41と第3のセンサコイル42のそれぞれのインダクタンスの変化に基づいて扉のハンドルからセンサシャフト5に作用するトルクの変化を電圧信号Voutに変換するものであり、電動アシスト装置の制御回路に接続されている。この制御回路はトルク検出回路50から出力される電圧信号Voutに基づいて扉のハンドルからセンサシャフト5に作用するトルクの大きさを検出するものであり、トルクの検出結果および基準値相互間の比較結果に応じてアシストモータを運転開始することで使用者が扉を開放方向および閉鎖方向のそれぞれへ操作するときの操作力を低減する。以下、トルク検出回路50の詳細構成について説明する。
図3の交流電源回路51は一定周波数の交流電源Vinを出力するものであり、交流電源回路51にはブリッジ回路52が接続されている。このブリッジ回路52は交流電源回路51から交流電圧Vinが印加されるものであり、第1の直列回路53と第2の直列回路54と第3の直列回路55の3者を相互に並列接続することから構成されている。第1の直列回路53は第1のセンサコイル40および第1のインピーダンスに相当する第1の抵抗器56を相互に直列接続することから構成されたものであり、L1は第1のセンサコイル40のインダクタンスであり、r1は第1のセンサコイル40の内部抵抗である。第2の直列回路54は第2のセンサコイル41および第2のインピーダンスに相当する第2の抵抗器57を相互に直列接続することから構成されたものであり、L2は第2のセンサコイル41のインダクタンスであり、r2は第2のセンサコイル41の内部抵抗である。第3の直列回路55は第3のセンサコイル42および第3のインピーダンスに相当する第3の抵抗器58を相互に直列接続することから構成されたものであり、L3は第3のセンサコイル42のインダクタンスであり、r3は第3のセンサコイル42の内部抵抗である。
第1のセンサコイル40および第1の抵抗器56相互間の中点には、図3に示すように、第1の差動増幅回路59の入力端子(+)が接続されており、第1の直列回路53の中点から出力される第1の電圧信号v1は第1の差動増幅回路59の入力端子(+)に入力される。この第1の差動増幅回路59の入力端子(−)は第3のセンサコイル42および第3の抵抗器58相互間の中点に接続されており、第3の直列回路55の中点から出力される第3の電圧信号v3は第1の差動増幅回路59の入力端子(−)に入力される。この第1の差動増幅回路59はオペアンプを利用することから構成されたものであり、第1の電圧信号v1および第3の電圧信号v3相互間の差分に応じた電圧レベルの交流の第1の差動増幅信号v13を出力する。この第1の差動増幅回路59の出力端子には第1のピーク検出回路60の入力端子が接続されている。この第1のピーク検出回路60はダイオードとコンデンサとオペアンプを含んで構成されたものであり、第1の差動増幅回路59から出力される第1の差動増幅信号v13の一方側のピーク値をホールドすることに基づいて一定の電圧レベルの第1のピーク信号V10を出力する。
第2のセンサコイル41および第2の抵抗器57相互間の中点には、図3に示すように、第2の差動増幅回路61の入力端子(+)が接続されており、第2の直列回路54の中点から出力される第2の電圧信号v2は第2の差動増幅回路61の入力端子(+)に入力される。この第2の差動増幅回路61の入力端子(−)は第3のセンサコイル42および第3の抵抗器58相互間の中点に接続されており、第3の直列回路55の中点から出力される第3の電圧信号v3は第2の差動増幅回路61の入力端子(−)に入力される。この第2の差動増幅回路61はオペアンプを利用することから構成されたものであり、第2の電圧信号v2および第3の電圧信号v3相互間の差分に応じた電圧レベルの交流の第2の差動増幅信号v23を出力する。この第2の差動増幅回路61の出力端子には第2のピーク検出回路62の入力端子が接続されている。この第2のピーク検出回路62はダイオードとコンデンサとオペアンプを含んで構成されたものであり、第2の差動増幅回路61から出力される第2の差動増幅信号v23の一方側のピーク値をホールドすることに基づいて一定の電圧レベルの第2のピーク信号V20を出力する。
第1のピーク検出回路60の出力端子には差動増幅回路63の入力端子(+)が接続されている。この差動増幅回路63は出力回路に相当するものであり、差動増幅回路63の入力端子(−)には第2のピーク検出回路62の出力端子が接続されている。この差動増幅器63はオペアンプを利用して構成されたものであり、第1のピーク信号V10および第2のピーク信号V20相互間の差分に応じた電圧レベルの差動増幅信号Voutをセンサ信号として出力する。
センサシャフト5にトルクが作用したときには第1の応力検出部10の透磁率および第2の応力検出部20の透磁率のそれぞれがトルクの影響で相互に異なる方向に変化する。すると、第1のセンサコイル40のインダクタンスおよび第2のセンサコイル41のインダクタンスのそれぞれが変化することに基づいてブリッジ回路52の平衡状態が崩れ、第1の直列回路53の中点から第1の差動増幅回路59の入力端子(+)に入力される第1の電圧信号v1の大きさが変化し、第2の直列回路54の中点から第2の差動増幅回路61の入力端子(+)に入力される第2の電圧信号v2の大きさが変化する。
第1の電圧信号v1はセンサシャフト5が熱膨張することに起因する第1の応力検出部11の透磁率の変化を含むものであり、第2の電圧信号v2はセンサシャフト5が熱膨張することに起因する第2の応力検出部21の透磁率の変化を含むものであり、第1の差動増幅回路59では第1の電圧信号v1から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいてセンサシャフト5の熱膨張分が排除され、第2の差動増幅回路61では第2の電圧信号v2から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいてセンサシャフト5の熱膨張分が排除される。このため、第1のピーク検出回路60から差動増幅回路63にセンサシャフト5の熱膨張分が排除された第1のピーク信号V10が出力され、第2のピーク検出回路62から差動増幅回路63にセンサシャフト5の熱膨張分が排除された第2のピーク信号V20が出力されるので、差動増幅回路63からセンサシャフト5の熱膨張分が排除されたセンサ信号Voutが出力される。
第1の直列回路53から出力される第1の電圧信号v1と第2の直列回路54から出力される第2の電圧信号v2と第3の直列回路55から出力される第3の電圧信号v3のそれぞれは下記(1)式〜(3)式の通りである。
v1=(Kt×τ+Ko×T)×Vin ・・・・・・・(1)
v2=(−Kt×τ+Ko×T)×Vin ・・・・・・・(2)
v3=Ko×T×Vin ・・・・・・・(3)
但し、τは扉のハンドルからセンサシャフト5に作用するトルクであり、トルクτの単位は「N・m」である。Tはセンサシャフト5に作用する温度であり、温度Tの単位は「deg」である。Ktはトルクに対する電圧感度である。この電圧感度はセンサシャフト5にトルクが作用した場合の反応の度合いを示すものであり、電圧感度Ktの単位は「V/N・m」である。Koは温度に対する電圧感度である。この電圧感度はセンサシャフト5に温度が作用した場合の反応の度合いを示すものであり、電圧感度Koの単位は「deg/N・m」である。
v2=(−Kt×τ+Ko×T)×Vin ・・・・・・・(2)
v3=Ko×T×Vin ・・・・・・・(3)
但し、τは扉のハンドルからセンサシャフト5に作用するトルクであり、トルクτの単位は「N・m」である。Tはセンサシャフト5に作用する温度であり、温度Tの単位は「deg」である。Ktはトルクに対する電圧感度である。この電圧感度はセンサシャフト5にトルクが作用した場合の反応の度合いを示すものであり、電圧感度Ktの単位は「V/N・m」である。Koは温度に対する電圧感度である。この電圧感度はセンサシャフト5に温度が作用した場合の反応の度合いを示すものであり、電圧感度Koの単位は「deg/N・m」である。
第1のピーク検出回路60から出力される第1のピーク信号V10および第2のピーク検出回路62から出力される第2のピーク信号V20は下記(4)式〜(5)式の通りであり、差動増幅回路63から出力されるセンサ信号Voutは下記(6)式の通りであり、第3のセンサコイル42を追加する簡単な構成で温度Tの影響が排除されたトルクを検出することができる。
V10∝v1−v3=Kt×τ×Vin ・・・・・・・(4)
V20∝v2−v3=−Kt×τ×Vin ・・・・・・・(5)
Vout∝V10−V20=2×Kt×τ×Vin ・・・・・・・(6)
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
V20∝v2−v3=−Kt×τ×Vin ・・・・・・・(5)
Vout∝V10−V20=2×Kt×τ×Vin ・・・・・・・(6)
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
第3のセンサコイル42の一部を第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の隙間でセンサシャフト5の外周面に非接触状態で対向させたので、第1のセンサコイル40および第2のセンサコイル41に第3のセンサコイル42を追加する程度の簡単な電気的構成で温度Tの影響が排除されたトルクを検出することができる。このため、第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間で検出パターンの形状が相違している場合とセンサシャフト5の形状が相違している場合と磁歪膜の付着具合が相違している場合と熱膨張の程度が相違している場合のそれぞれでセンサシャフト5に作用するトルクを正確に検出することができる。
第3のセンサコイル42を第3のセンサコイル42の軸方向の中心線WLが第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の隙間の軸方向の中心線に一致するように配置した。このため、第1の電圧信号v1および第2の電圧信号v2のそれぞれから第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の中央部でのセンサシャフト5の熱膨張分が減算されるので、トルクの検出結果が一層正確になる。
上記実施例1においては、第3のセンサコイル42の全部を第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の隙間でセンサシャフト5の外周面に非接触状態で対向させても良い。この場合、第3のセンサコイル42を第3のセンサコイル42の軸方向の中心線WLが第1の応力検出部10および第2の応力検出部20相互間の隙間の軸方向の中心線に一致するように配置することが好ましい。
[実施例2]
[実施例2]
センサシャフト5の外周面には、図4に示すように、第1の応力検出部71が形成されている。この第1の応力検出部71はセンサシャフト5の外周面にセンサシャフト5の外周面を取囲むように検出パターンを形成し、検出パターンの表面に強磁性材製の磁歪膜を形成することから構成されたものである。この検出パターンは直線状の凹部および直線状の凸部を交互に配列してなるものであり、各凹部および各凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して時計周り方向に45°の角度で傾斜している。
センサシャフト5の外周面には、図4に示すように、第1の応力検出部71の軸方向の一方側に位置して第2の応力検出部72が間隔を置いて形成され、第1の応力検出部71の軸方向の他方側に位置して第3の応力検出部73が間隔を置いて形成されている。これら第1の応力検出部71と第2の応力検出部72と第3の応力検出部73のそれぞれは軸方向の幅寸法が相互に同一に設定されたものであり、第1の応力検出部71は軸方向の中心線WLが第2の応力検出部72および第3の応力検出部73相互間の間隔の軸方向の中心線に一致するように配置されている。これら第2の応力検出部72および第3の応力検出部73のそれぞれはセンサシャフト5の外周面に検出パターンを形成し、検出パターンの表面に強磁性材製の磁歪膜を形成することから構成されたものである。これら両検出パターンのそれぞれはセンサシャフト5を取囲む円環状の凹部およびセンサシャフト5を取囲む円環状の凸部を軸方向に交互に配列してなるものであり、各凹部および各凸部のそれぞれはセンサシャフト5の軸心線CLに対して直角な非傾斜状に設定されている。
第1の応力検出部71の外周面には、図4に示すように、第1のセンサコイル74が間隔を置いて対向配置され、第2の応力検出部72の外周面には第2のセンサコイル75が間隔を置いて対向配置され、第3の応力検出部73の外周面には第3のセンサコイル76が間隔を置いて対向配置されている。この第1のセンサコイル74は第1のセンサコイル74の軸方向の中心線が第1の応力検出部71の軸方向の中心線WLに一致するように配置されたものであり、第1のセンサコイル74の中心線WLは第2のセンサコイル75および第3のセンサコイル76相互間の軸方向の間隔の中心線に一致している。これら第1のセンサコイル74〜第3のセンサコイル76のそれぞれはボビン31に装着されたものであり、ピン端子34を介してセンサ基板47に電気的に接続されている。
センサ基板47には、図5に示すように、トルク検出回路80が搭載されている。このトルク検出回路80は第1のセンサコイル74と第2のセンサコイル75と第3のセンサコイル76のそれぞれのインダクタンスの変化に基づいて扉のハンドルからセンサシャフト5に作用するトルクの変化を電圧信号Voutに変換するものであり、電動アシスト装置の制御回路に接続されている。このトルク検出回路80の詳細構成は次の通りである。
図5の交流電源回路81は一定周波数の交流電源Vinを出力するものであり、交流電源回路81にはブリッジ回路82が接続されている。このブリッジ回路82は交流電源回路81から交流電圧Vinが印加されるものであり、第1の直列回路83と第2の直列回路84と第3の直列回路85の3者を相互に並列接続することから構成されている。第1の直列回路83は第1のセンサコイル74および第1のインピーダンスに相当する第1の抵抗器86を相互に直列接続することから構成されたものであり、L1は第1のセンサコイル74のインダクタンスであり、r1は第1のセンサコイル74の内部抵抗である。第2の直列回路84は第2のセンサコイル75および第2のインピーダンスに相当する第2の抵抗器87を相互に直列接続することから構成されたものであり、L2は第2のセンサコイル75のインダクタンスであり、r2は第2のセンサコイル75の内部抵抗である。第3の直列回路85は第3のセンサコイル76および第3のインピーダンスに相当する第3の抵抗器88を相互に直列接続することから構成されたものであり、L3は第3のセンサコイル76のインダクタンスであり、r3は第3のセンサコイル76の内部抵抗である。
第1のセンサコイル74および第1の抵抗器86相互間の中点には、図5に示すように、第1の差動増幅回路89の入力端子(−)が接続されており、第1の直列回路83の中点から出力される第1の電圧信号v1は第1の差動増幅回路89の入力端子(−)に入力される。この第1の差動増幅回路89の入力端子(+)は第2のセンサコイル75および第2の抵抗器87相互間の中点に接続されており、第2の直列回路84の中点から出力される第2の電圧信号v2は第1の差動増幅回路89の入力端子(+)に入力される。この第1の差動増幅回路89はオペアンプを利用することから構成されたものであり、第2の電圧信号v2および第1の電圧信号v1相互間の差分に応じた電圧レベルの交流の第1の差動増幅信号v21を出力する。この第1の差動増幅回路89の出力端子には第1のピーク検出回路90の入力端子が接続されている。この第1のピーク検出回路90はダイオードとコンデンサとオペアンプを含んで構成されたものであり、第1の差動増幅回路89から出力される第1の差動増幅信号v21の一方側のピーク値をホールドすることに基づいて一定の電圧レベルの第1のピーク信号V10を出力する。
第1のセンサコイル74および第1の抵抗器86相互間の中点には、図5に示すように、第2の差動増幅回路91の入力端子(+)が接続されており、第1の直列回路83の中点から出力される第1の電圧信号v1は第2の差動増幅回路91の入力端子(+)に入力される。この第2の差動増幅回路91の入力端子(−)は第3のセンサコイル76および第3の抵抗器88相互間の中点に接続されており、第3の直列回路85の中点から出力される第3の電圧信号v3は第2の差動増幅回路91の入力端子(−)に入力される。この第2の差動増幅回路91はオペアンプを利用することから構成されたものであり、第1の電圧信号v1および第3の電圧信号v3相互間の差分に応じた電圧レベルの交流の第2の差動増幅信号v13を出力する。この第2の差動増幅回路91の出力端子には第2のピーク検出回路92の入力端子が接続されている。この第2のピーク検出回路92はダイオードとコンデンサとオペアンプを含んで構成されたものであり、第2の差動増幅回路91から出力される第2の差動増幅信号v13の一方側のピーク値をホールドすることに基づいて一定の電圧レベルの第2のピーク信号V20を出力する。
第1のピーク検出回路90の出力端子には差動増幅回路93の入力端子(+)が接続されている。この差動増幅回路93は出力回路に相当するものであり、差動増幅回路93の入力端子(−)には第2のピーク検出回路92の出力端子が接続されている。この差動増幅器93はオペアンプを利用して構成されたものであり、第1のピーク信号V10および第2のピーク信号V20相互間の差分に応じた電圧レベルの差動増幅信号Voutをセンサ信号として出力する。
センサシャフト5にトルクが作用したときには第1の応力検出部71の透磁率がトルクの非作用状態から変化する。すると、第1のセンサコイル74のインダクタンスが変化することに基づいてブリッジ回路82の平衡状態が崩れ、第1の直列回路83の中点から第1の差動増幅回路89の入力端子(−)および第2の差動増幅回路91の入力端子(+)のそれぞれに入力される第1の電圧信号v1の大きさが変化する。
第1の電圧信号v1はセンサシャフト5にトルクが作用することに基づいて第1の応力検出部71の透磁率が変わることに応じて変動するものであり、センサシャフト5が熱膨張することに基づいて第1の応力検出部71の透磁率が変わる影響を含んでいる。第2の電圧信号v2はセンサシャフト5が熱膨張することに基づいて第2の応力検出部72の透磁率が変わることに応じて変動するものであり、トルクの影響を含んでいない。このため、第1の差動増幅回路89で第2の電圧信号v2から第1の電圧信号v1が減算されることに基づいて第1の電圧信号v1から第2の応力検出部72側の熱膨張の影響が排除されるので、第1のピーク検出回路90からは第3の応力検出部73側の熱膨張分Δv3のみが残る第1のピーク信号V10が出力される。第3の電圧信号v3はセンサシャフト5が熱膨張することに基づいて第3の応力検出部73の透磁率が変わることに応じて変動するものであり、トルクの影響を含んでいない。このため、第2の差動増幅回路91で第1の電圧信号v1から第3の電圧信号v3が減算されることに基づいて第1の電圧信号v1から第3の応力検出部73側の熱膨張の影響が排除されるので、第2のピーク検出回路92からは第2の応力検出部72側の熱膨張分Δv2のみが残る第2のピーク信号V20が出力される。
第2の応力検出部72は第1の応力検出部71の一方側に配置され、第3の応力検出部73は第1の応力検出部71の他方側に配置されているので、センサシャフト5に軸方向に沿って温度勾配が発生している場合には熱膨張分Δv2および熱膨張分Δv3が相互に同一の大きさになる。このため、差動増幅回路93で第1のピーク信号V10から第2のピーク信号V20が減算されることに基づいて熱膨張分Δv2および熱膨張分Δv3が相殺されるので、差動増幅回路93から温度勾配の影響が排除されたセンサ信号Voutが出力される。
下記(1)式は第1の直列回路83から出力される第1の電圧信号v1であり、下記(2)式は第2の直列回路84から出力される第2の電圧信号v2であり、下記(3)式は第3の直列回路85から出力される第3の電圧信号v3である。但し、T1は第1の応力検出部71に作用する温度であり、T2は第2の応力検出部72に作用する温度であり、T3は第3の応力検出部73に作用する温度であり、温度T1〜T3のそれぞれの単位は「deg」である。
v1=(Kt×τ+Ko×T1)×Vin ・・・・・・・(1)
v2=Ko×T2×Vin ・・・・・・・(2)
v3=Ko×T3×Vin ・・・・・・・(3)
下記(4)式は第1のピーク検出回路80から出力される第1のピーク信号V10であり、下記(5)式は第2のピーク検出回路92から出力される第2のピーク信号V20であり、下記(6)式は差動増幅回路93から出力されるセンサ信号Voutである。
v2=Ko×T2×Vin ・・・・・・・(2)
v3=Ko×T3×Vin ・・・・・・・(3)
下記(4)式は第1のピーク検出回路80から出力される第1のピーク信号V10であり、下記(5)式は第2のピーク検出回路92から出力される第2のピーク信号V20であり、下記(6)式は差動増幅回路93から出力されるセンサ信号Voutである。
V10∝v2−v1={−Kt×τ+Ko(T2−T1)}Vin ・・・(4)
V20∝v1−v3={Kt×τ+Ko(T1−T3)}Vin ・・・(5)
Vout∝V10−V20
={−2Kt×τ+(T2−2T1+T3)}Vin ・・・(6)
第1の応力検出部71は第2の応力検出部72および第3の応力検出部73相互間の中央部に配置されたものであり、第1の応力検出部71の温度T1は第2の応力検出部72の温度T2および第3の応力検出部73の温度T3相互間の平均値「(T2+T3)/2」になる。下記(7)式は温度T1を温度T2および温度T3のそれぞれで置換したものであり、温度勾配の影響が排除されたセンサ号Voutが得られる。
V20∝v1−v3={Kt×τ+Ko(T1−T3)}Vin ・・・(5)
Vout∝V10−V20
={−2Kt×τ+(T2−2T1+T3)}Vin ・・・(6)
第1の応力検出部71は第2の応力検出部72および第3の応力検出部73相互間の中央部に配置されたものであり、第1の応力検出部71の温度T1は第2の応力検出部72の温度T2および第3の応力検出部73の温度T3相互間の平均値「(T2+T3)/2」になる。下記(7)式は温度T1を温度T2および温度T3のそれぞれで置換したものであり、温度勾配の影響が排除されたセンサ号Voutが得られる。
Vout∝{−2Kt×τ+(T2−2T1+T3)}Vin
={−2Kt×τ+(T2−2(T2+T3)/2+T3)}Vin
=−2Kt×τ×Vin ・・・(7)
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
={−2Kt×τ+(T2−2(T2+T3)/2+T3)}Vin
=−2Kt×τ×Vin ・・・(7)
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
第1の応力検出部71の両側に熱応力検出用の第2の応力検出部72および第3の応力検出部73を設け、第2のセンサコイル75を第2の応力検出部72の外周面に非接触状態で対向させ、第3のセンサコイル76を第3の応力検出部73の外周面に非接触状態で対向させたので、ブリッジ回路を利用した簡単な電気的構成で温度勾配の影響が排除されたトルクを検出することができる。しかも、第1のセンサコイル74の軸方向の中心線WLを第2のセンサコイル75および第3のセンサコイル76相互間の間隔の軸方向の中心線に一致させた。このため、第1のセンサコイル74の温度T1が第2のセンサコイル75の温度T2および第3のセンサコイル76の温度T3相互間の中間値になるので、トルクの検出結果が一層正確になる。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、センサシャフト5を冷蔵庫の扉のハンドルに作用するトルク以外のトルクを検出する目的で使用しても良い。例えば電動アシスト式自転車のペダルに作用するトルクを検出する目的で使用しても良い。
5はセンサシャフト、10は第1の応力検出部、20は第2の応力検出部、40は第1のセンサコイル、41は第2のセンサコイル、42は第3のセンサコイル、51は交流電源回路、52はブリッジ回路、53は第1の直列回路、54は第2の直列回路、55は第3の直列回路、56は第1の抵抗器(第1のインピーダンス)、57は第2の抵抗器(第2のインピーダンス)、58は第3の抵抗器(第3のインピーダンス)、59は第1の差動増幅回路、61は第2の差動増幅回路、63は差動増幅回路(出力回路)、71は第1の応力検出部、72は第2の応力検出部、73は第3の応力検出部、74は第1のセンサコイル、75は第2のセンサコイル、76は第3のセンサコイル、82はブリッジ回路、83は第1の直列回路、84は第2の直列回路、85は第3の直列回路、86は第1の抵抗器(第1のインピーダンス)、87は第2の抵抗器(第2のインピーダンス)、88は第3の抵抗器(第3のインピーダンス)、89は第1の差動増幅回路、91は第2の差動増幅回路、93は差動増幅回路(出力回路)を示している。
Claims (4)
- 直線状をなすセンサシャフトと、
前記センサシャフトの外周面に軸方向に相互に間隔を置いて設けられたものであって、前記センサシャフトにトルクが作用することに基づいて透磁率が相互に異なる方向へ変化する磁気的異方性が付与される第1の応力検出部および第2の応力検出部と、
前記第1の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第1のセンサコイルと、
前記第2の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第2のセンサコイルと、
前記第1のセンサコイルおよび前記第2のセンサコイル相互間に設けられたものであって、一部または全部が前記第1の応力検出部および前記第2の応力検出部相互間の隙間で前記センサシャフトの外周面に非接触状態で対向する第3のセンサコイルと、
交流電源回路から交流電圧が印加されるものであって、前記第1のセンサコイルに第1のインピーダンスを直列接続してなる第1の直列回路と前記第2のセンサコイルに第2のインピーダンスを直列接続してなる第2の直列回路と前記第3のセンサコイルに第3のインピーダンスを直列接続してなる第3の直列回路の3者を相互に並列接続してなるブリッジ回路と、
前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第1の差動増幅信号を出力する第1の差動増幅回路と、
前記第2のセンサコイルおよび前記第2のインピーダンス相互間の中点から出力される第2の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第2の差動増幅信号を出力する第2の差動増幅回路と、
前記第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および前記第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいて前記センサシャフトに作用するトルクの大きさに応じたセンサ信号を出力する出力回路を備えたことを特徴とする磁歪式トルクセンサ。 - 前記第3のセンサコイルは、前記第3のセンサコイルの軸方向の中心線が前記第1の応力検出部および前記第2の応力検出部相互間の隙間の軸方向の中心線に一致するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式トルクセンサ。
- 直線状をなすセンサシャフトと、
前記センサシャフトの外周面に設けられたものであって、前記センサシャフトの軸心線に対して傾斜する複数の凹部および複数の凸部を有する第1の応力検出部と、
前記第1の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第1のセンサコイルと、
前記センサシャフトの外周面に前記第1の応力検出部の一方側に位置して設けられたものであって、前記センサシャフトの外周面を取囲む円環状をなすと共に前記センサシャフトの軸心線に対して直交する円環状をなす複数の凹部および複数の凸部を有する第2の応力検出部と、
前記第2の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第2のセンサコイルと、
前記センサシャフトの外周面に前記第1の応力検出部の他方側に位置して設けられたものであって、前記センサシャフトの外周面を取囲む円環状をなすと共に前記センサシャフトの軸心線に対して直交する円環状をなす複数の凹部および複数の凸部を有する第3の応力検出部と、
前記第3の応力検出部の外周面に非接触状態で対向する第3のセンサコイルと、
交流電源回路から交流電圧が印加されるものであって、前記第1のセンサコイルに第1のインピーダンスを直列接続してなる第1の直列回路と前記第2のセンサコイルに第2のインピーダンスを直列接続してなる第2の直列回路と前記第3のセンサコイルに第3のインピーダンスを直列接続してなる第3の直列回路の3者を相互に並列接続してなるブリッジ回路と、
前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第2のセンサコイルおよび前記第2のインピーダンス相互間の中点から出力される第2の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第1の差動増幅信号を出力する第1の差動増幅回路と、
前記第1のセンサコイルおよび前記第1のインピーダンス相互間の中点から出力される第1の電圧信号および前記第3のセンサコイルおよび前記第3のインピーダンス相互間の中点から出力される第3の電圧信号相互間の差分に応じた電圧レベルの第2の差動増幅信号を出力する第2の差動増幅回路と、
前記第1の差動増幅回路から出力される第1の差動増幅信号および前記第2の差動増幅回路から出力される第2の差動増幅信号の双方に基づいて前記センサシャフトに作用するトルクの大きさに応じたセンサ信号を出力する出力回路を備えたことを特徴とする磁歪式トルクセンサ。 - 前記第1のセンサコイルは、前記第1のセンサコイルの軸方向の中心線が前記第2のセンサコイルおよび前記第3のセンサコイル相互間の間隔の軸方向の中心線に一致するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の磁歪式トルクセンサ。
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JP2007170566A JP2009008547A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 磁歪式トルクセンサ |
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JP2007170566A JP2009008547A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 磁歪式トルクセンサ |
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JP2007170566A Pending JP2009008547A (ja) | 2007-06-28 | 2007-06-28 | 磁歪式トルクセンサ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010223591A (ja) * | 2009-03-19 | 2010-10-07 | Honda Motor Co Ltd | 磁歪式トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 |
US20210074905A1 (en) * | 2019-09-10 | 2021-03-11 | Hitachi Metals, Ltd. | Magnetostrictive type sensor temperature detecting circuit, magnetostrictive type sensor, and temperature detecting method for magnetostrictive type sensor |
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2007
- 2007-06-28 JP JP2007170566A patent/JP2009008547A/ja active Pending
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