JP2012021574A - 軸受装置 - Google Patents

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Masatoshi Mizutani
政敏 水谷
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Abstract

【課題】 軸受軌道輪から被測定物への熱伝導性を高めて、軸受軌道輪から被測定物へ熱が伝わる時間を短縮することで温度測定の時間差を小さくし、軸受軌道輪の温度測定精度を高めることができる軸受装置を提供する。
【解決手段】 軸受装置において、外輪間座5に、内輪間座4の温度を非接触で測定する非接触温度センサ7を設け、内輪間座4は、間座本体10と、この間座本体10の表面に設けられ非接触温度センサ7により温度を測定される間座表面部12とを有する。この間座表面部12は、間座本体10よりも熱伝導率が高い材料から成る。
【選択図】 図1

Description

この発明は、工作機械の主軸スピンドルなどに使用される軸受装置に関する。
工作機械のスピンドル装置では、軸受に異常が起こる前に、その予兆を検出して軸受の異常を未然に防ぐ要求がある。この軸受の異常を検出するために、回転している軸受の軌道輪の温度を、非接触温度センサで検出している例がある(特許文献1)。
特開2009−68533号公報
前述の軌道輪の温度を検出している例では、軸受の回転輪の温度を非接触温度計で測定するのに、軸受軌道輪に接する間座の温度を測定している。一般的に間座は、軸受軌道輪と熱膨張係数が同じである鋼材などで製作され、主軸などに圧入されている。そのため、間座の温度を測定して軸受軌道輪の温度を推定する場合、軸受軌道輪から熱が伝わるのに時間がかかり、温度測定に時間差が生じてしまう問題点がある。また、間座と軸受軌道輪との間に温度差ができ、軸受軌道輪の温度測定精度が悪化する問題点がある。
この発明の目的は、軸受軌道輪から被測定物への熱伝導性を高めて、軸受軌道輪から被測定物へ熱が伝わる時間を短縮することで温度測定の時間差を小さくし、軸受軌道輪の温度測定精度を高めることができる軸受装置を提供することである。
この発明の軸受装置は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させて予圧を受けるように構成し、前記間座は、軸方向に並ぶ外輪間に介在する外輪間座と、内輪間に介在する内輪間座とを有する軸受装置において、前記外輪間座および内輪間座のうちの固定側間座に、回転側間座の温度を非接触で測定する非接触温度センサを設け、前記回転側間座は、間座本体と、この間座本体の表面に設けられ前記非接触温度センサにより温度を測定される間座表面部とを有し、この間座表面部は、前記間座本体よりも熱伝導率が高い材料から成ることを特徴とする。
この構成によると、前記固定側間座に設けた非接触温度センサにより、回転側間座の温度を非接触で測定する。回転側間座のうちの間座本体は、例えば、軌道輪と同じ材質の鋼材から成る。この間座本体の表面に設けられる間座表面部は、間座本体よりも熱伝導率が高い、例えば、銅やアルミニウム等から成る。これにより間座表面部は、間座本体よりも回転輪の温度変化に迅速に追随する。このため、軸受軌道輪の温度測定の時間遅れを小さくすることができる。したがって、回転側間座における間座表面部と、軸受軌道輪との温度差をできるだけ解消し、軸受軌道輪の温度測定精度を高めることができる。
前記間座本体と間座表面部とを断熱する熱絶縁層を、これら間座本体と間座表面部との間に介在させても良い。この場合、前記熱絶縁層により間座表面部の熱が、間座本体に伝わり難くなる。そのため間座表面部の温度が、内外輪のうちの回転輪の温度に追随し易くなる。また、間座表面部と回転輪との温度差を小さくすることもできる。
前記非接触温度センサは、被測定物からの赤外線の放射を検出するセンサであっても良い。この場合、非接触温度センサは、回転側間座の間座表面部から放射される赤外線を検出する。これにより間座表面部の温度を測定できる。この非接触温度センサとして、焦電型赤外センサやサーモパイル等が適用可能である。
前記非接触温度センサは、被測定物の磁気特性の変化を検出するセンサであっても良い。この場合、磁気ヨークとコイルとを有するセンサ等により、非接触温度センサが実現される。被測定物の温度が変化することにより透磁率が変化すると、磁気回路の磁気抵抗が変化する。これに伴い、前記コイルのインダクタンスが変化して、そのインダクタンスの変化により前記被測定物の温度を検出する。
前記固定側間座に、この固定側間座の温度または内外輪のうちの固定輪の温度を測定する他の温度センサを設け、前記他の温度センサにより測定される温度および前記非接触温度センサにより測定される温度と、前記回転輪の回転速度とから、軸受の予圧を推定する予圧推定手段を設けても良い。軸受の運転により軸受温度が上昇すると回転輪等の膨張に起因して予圧が初期設定値よりも大きくなる。この関係を演算式またはテーブル等で設定しておき、予圧を推定することができる。この場合、予圧推定手段は、固定輪および回転輪両方の温度と前記回転速度とを、前記演算式またはテーブル等に照らし、軸受にかかる予圧をより正確に推定することができる。推定された軸受の予圧値は、軸受予圧の制御や工作機械の加工状態のモニタ等に使用することもできる。
この場合に、前記他の温度センサおよび非接触温度センサにより測定される両温度から、軸受の異常を検出する異常検出手段を設けても良い。内外輪のいずれか一方の軌道輪の温度が、他方の軌道輪の温度よりも上昇する場合であっても、異常検出手段は、前記両温度から軸受の異常を検出するため、軸受の異常を迅速に検出することができる。
固定輪および回転輪両方の軌道輪の温度を測定して軸受の異常検出を行うので、固定輪のみ温度を測定しているときよりも、軸受の異常予測を精度良く適切なタイミングで行うことができる。また、温度測定の時間差および温度差を小さくすることができるので、さらに異常予測の精度および応答性を高めることができる。
前記他の温度センサおよび非接触温度センサにより測定される両温度と、前記予圧推定手段により推定された軸受の予圧とに基づき軸受の異常を検出する異常検出手段を設けても良い。この場合、軸受の異常を検出する精度を高めることができる。
この発明の軸受装置は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させて予圧を受けるように構成し、前記間座は、軸方向に並ぶ外輪間に介在する外輪間座と、内輪間に介在する内輪間座とを有する軸受装置において、前記外輪間座および内輪間座のうちの固定側間座に、回転側間座の温度を非接触で測定する非接触温度センサを設け、前記回転側間座は、間座本体と、この間座本体の表面に設けられ前記非接触温度センサにより温度を測定される間座表面部とを有し、この間座表面部は、前記間座本体よりも熱伝導率が高い材料から成るため、軸受軌道輪から被測定物への熱伝導性を高めて、軸受軌道輪から被測定物へ熱が伝わる時間を短縮することで温度測定の時間差を小さくし、軸受軌道輪の温度測定精度を高めることができる。
この発明の第1の実施形態に係る軸受装置の断面図である。 同軸受装置の要部の断面図である。 この発明の他の実施形態に係る軸受装置の断面図である。 同軸受装置の要部の断面図である。 同軸受装置のセンサを部分的に変更した変更形態に係る要部の断面図である。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図2と共に説明する。この第1の実施形態にかかる軸受装置は、ハウジング1に軸2を複数の軸受3で回転自在に支持したものである。この軸受装置は、例えば、工作機械のスピンドル装置に応用され、その場合、軸2はスピンドル装置の主軸2となる。
図1に示すように、主軸2には、軸方向に離隔した複数の軸受3を締まり嵌め状態で嵌合し、内輪3i,3i間にリング状の内輪間座4を、外輪3g,3g間にリング状の外輪間座5を介在させている。この例では、内輪間座4が回転側間座となり、外輪間座5が固定側間座となる。また、内輪3iが回転輪となり、外輪3gが固定輪となる。軸受3は、内輪3iの軌道面と、外輪3gの軌道面との間に複数の転動体Tを介在させた転がり軸受である。前記複数の転動体Tは、保持器Rtで円周方向一定間隔おきに保持されている。軸受3は、軸方向の予圧を付与することが可能な軸受であり、アンギュラ玉軸受、深溝玉軸受、またはテーパころ軸受等が用いられる。図示の例ではアンギュラ玉軸受が用いられ、2個の軸受3,3が背面組合わせで設置されている。
外輪間座5には、温度センサ6と、非接触温度センサ7とが設置されている。温度センサ6は、外輪間座5の温度を検出するセンサである。外輪3gの熱は、外輪間座5に熱伝導により伝えられ、外輪温度が温度センサ6により求められる。非接触温度センサ7は、内輪間座4の表面温度を非接触で検出するセンサである。内輪3iの熱は、内輪間座4に熱伝導により伝えられ、内輪温度が非接触温度センサ7により非接触で求められる。
またこの主軸装置には、主軸2の回転速度を検出する回転センサS1が設けられている。
ハウジング1におけるハウジング本体13には、2個の軸受3,3の外輪3g,3gおよび外輪間座5を設置する円筒孔1bが形成されている。図1左側の軸受3の外輪正面は、ハウジング1の底面1cに当接され、同軸受3の内輪背面は、主軸2の先端側に形成される大径段部2aに当接された状態で組み込まれる。
外輪間座5の軸方向両端部は、それぞれ、外径側に外輪背面に当接する当接面5aと、この当接面5aに段部を介して内径側に連なる軸受3に当接しない非当接面5bとを有する。
ハウジング1はハウジング本体13と蓋部材Fbとでなり、2個の軸受3,3、内外輪間座4,5、および主軸2が設置された状態で、円筒孔1bを塞ぐ蓋部材Fbがハウジング本体13に固定される。蓋部材Fbは、ハウジング本体13に固定された状態で円筒孔1b内における右側の軸受3側に突出し、前記軸受3の外輪正面に当接する環状の突出部Fbaを有する。
主軸2の基端側には、軸受3を嵌合する嵌合面よりも小径の小径軸部が設けられ、この小径軸部の外周面に雄ねじ2bが形成されている。この雄ねじ2bにナット9が螺合するように構成されている。ハウジング1に2個の軸受3,3、内外輪間座4,5、および主軸2が設置された状態で、外輪間座5の軸方向寸法つまり幅寸法は、内輪間座4の幅寸法と異なっており、右側の軸受3の内輪背面に筒状部材8を介して当接するナット9を締め付けることにより、これら外輪間座5、内輪間座4の幅寸法差に応じて軸受に予圧が付与される。
図2に示すように、外輪間座5の軸方向中央付近部に、温度センサ6、非接触温度センサ7が設置されている。すなわち、外輪間座5の軸方向中間付近部に、半径方向に貫通する貫通孔5hが形成され、この貫通孔5hを成す内壁面における間座半径方向外方側に、温度センサ6が固着されている。この例では、例えば、貫通孔5hは、外輪間座5の円周方向一箇所に形成されている。温度センサ6は、例えば、熱電対、側温抵抗体、サーミスタ等により実現される。
前記貫通孔5hを成す内壁における半径方向内方側に、非接触温度センサ7が固着されている。この非接触温度センサ7は、測定面7aが内輪間座4に対向し、同内輪間座4の表面から放射される赤外線を検出して同内輪間座4の表面温度を非接触で測定可能に構成されている。非接触温度センサ7として、例えば、焦電型赤外センサやサーモパイル等が適用可能である。ただし、非接触温度センサ7は、焦電型赤外センサ、サーモパイルだけに限定されるものではない。
前記貫通孔5hを成す内壁に、温度センサ6および非接触温度センサ7が固着された状態で、貫通孔5hに、例えば、樹脂Rs等が充填されている。温度センサ6の全体、非接触温度センサ7の測定面7aを除く大部分が樹脂Rsに覆われていることにより、潤滑剤等に対する密閉性を高めている。
貫通孔5hを、外輪間座5の円周方向複数箇所に形成し、各貫通孔5hに、それぞれ温度センサ6、非接触温度センサ7を設けても良い。この場合、複数の温度センサ6、複数の非接触温度センサ7により、温度測定精度をさらに高めることができる。なお、貫通孔5hに樹脂等を何ら充填しない構成にすることも可能である。
内輪間座4は、内径側から外径側に順次、間座本体10と、熱絶縁層11と、間座表面部12とを有する。間座本体10は、主軸2の外周面に隙間を介して嵌合されるリング状部材であり、内輪3iと同じ材質の軸受鋼等から成る。この間座本体10の外周面に熱絶縁層11が設けられ、この熱絶縁層11の外周面に間座表面部12が設けられている。
間座表面部12は、非接触温度センサ7により温度を測定される測定対象であり、熱絶縁層11の外周面の全周にコーティング等により環状に設けられる。この例では、間座表面部12は、熱絶縁層11の端面には設けられておらず、熱絶縁層11の外周面のみに設けられる。ただし、間座表面部12は熱絶縁層11の両端面や間座本体10の両端面にも設けても良い。
この間座表面部12は、間座本体10よりも熱伝導率が高い材料、例えば、銅やアルミニウム等から成り、温度による特性が前記軸受鋼等よりも大きく変化する。図1に示すように、間座表面部12は、少なくとも、回転輪である内輪3iに接する部分から非接触温度センサ7で測定される部分にわたって設けられている。この例では、間座表面部12は、全長にわたり、つまり一方の軸受3の内輪正面と、他方の軸受3の内輪正面とにわたって設けられる。
熱絶縁層11は、間座本体10と間座表面部12とを断熱するリング状部材であり、間座本体10の外周面に嵌合固定されている。熱絶縁層11は、例えば、樹脂、セラミックス、断熱性塗料等から成り、一方の軸受3の内輪正面と、他方の軸受3の内輪正面とにわたって環状に設けられる。図2に示すように、この熱絶縁層11の厚さつまり径方向の厚さは、間座本体10の厚さよりも薄肉に設けられる。間座表面部12の厚さも、間座本体10の厚さよりも薄肉に設けられる。なお、間座表面部12と、これに対向する非接触温度センサ7の測定面7aとの間が所定のつまり定められた径方向隙間δ1となるように、これら間座本体10、熱絶縁層11、および間座表面部12の厚さが規定されている。
温度センサ6、非接触温度センサ7の出力部である配線Cdは、ハウジング1に設けられた孔1aを介して、ハウジング1外に引き出され、転がり軸受の異常を検出する異常検出手段Eaに電気的に接続されている。異常検出手段Eaは予圧推定手段Yaを含む。この予圧推定手段Yaは、温度センサ6により測定される温度、および非接触温度センサ7により測定される温度と、前記回転センサS1により測定される主軸2の回転速度とから、軸受3にかかる予圧を推定する。予圧推定手段Yaは、温度センサ6により測定される温度、および非接触温度センサ7により測定される温度と、主軸2の回転速度を検出する回転センサS1により測定される回転速度と、予圧との関係を演算式またはテーブル等で設定した図示外の関係設定手段を有し、求められる内外輪3i,3gの温度と、主軸2の回転速度とを前記関係設定手段に照らし、軸受予圧を推定する。推定された軸受の予圧値は、軸受予圧の制御や工作機械の加工状態のモニタ等に使用することもできる。予圧推定手段Yaは、独立して設けられた電子回路であっても、またスピンドル装置を制御する制御装置の一部であっても良い。
以上説明した主軸装置の作用、効果について説明する。
スピンドル装置の図示外の駆動源により主軸2が回転し、軸受3の温度が上昇して内輪3iが膨張すると、予圧が初期設定値よりも大きくなる。ここで、外輪間座5の軸方向両端部の当接面は外輪背面に当接しているため、外輪3gの熱は、外輪間座5に熱伝導により伝えられ、温度センサ6により求められる。つまり、外輪3gの温度は、外輪間座5の材質固有の線膨張係数、外輪間座5の前記当接面から温度センサ6までの距離等に基づき補正されて求められる。
内輪3iの熱は、内輪間座4のうちの間座表面部12に熱伝導により伝えられ、この間座表面部12に対向する非接触温度センサ7により非接触で内輪3iの温度が求められる。つまり、内輪3iの温度は、前記銅やアルミニウム等の材質固有の熱伝導率、および、間座表面部12における、内輪3iに接する部分から非接触温度センサ7の測定面7aによる測定箇所までの距離等に基づき補正されて求められる。
この非接触温度センサ7による温度測定時、間座表面部12は、間座本体10よりも熱伝導率が高い材質から成るため、間座表面部12は、間座本体10よりも回転輪である内輪3iの温度変化に迅速に追随する。このため、内輪3iの温度測定の時間遅れを小さくすることができる。したがって、内輪間座4における間座表面部12と、内輪3iとの温度差をできるだけ解消し、内輪3iの温度測定精度を高めることができる。
間座本体10と間座表面部12との間に熱絶縁層11を介在させたため、間座表面部12の熱が、熱絶縁層11に遮られて間座本体10に伝わり難くなる。そのため間座表面部12の温度が、内輪3iの温度に追随し易くなる。また、間座表面部12と内輪3iとの温度差を小さくすることもできる。
予圧推定手段Yaは、このように求められる内外輪3i,3gの温度と、主軸2の回転速度とから軸受にかかる予圧を推定する。
異常検出手段Eaは、前記予圧推定手段Yaにより推定された軸受3の予圧と、温度センサ6に求められる外輪温度と、非接触温度センサ7により求められる内輪温度とに基づき軸受3の異常を検出する。異常検出手段Eaは、これら内外輪温度と予圧との関係を得演算式またはテーブル等で設定した図示外の関係設定手段を有し、求めた内外輪温度、予圧を前記関係設定手段に照らし、軸受異常であるか否かを判定する。異常検出手段Eaは、求めた内外輪温度等に比例する電気信号のピーク電圧を測定し、このピーク電圧が所定の閾値外となったとき、軸受異常であると判定するようにしても良い。この異常検出手段Eaは、独立して設けられた電子回路であっても、またスピンドル装置を制御する制御装置の一部であっても良い。
次に、この発明の他の実施形態を図3、図4と共に説明する。図1も参照しつつ説明する。以下の説明において、第1の実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している形態と同様とする。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
この実施形態では、非接触温度センサ7Aとして、被測定物の磁気特性の変化を検出するセンサが適用されている。内輪間座4Aには、図2の銅やアルミニウム等から成る間座表面部12に代えて、温度により磁気特性が変化する材質である特性変化材から成る間座表面部12Aを設置している。内輪間座4Aは、内径側から外径側に順次、間座本体10と、熱絶縁層11と、間座表面部12Aとを有する。この例では、間座表面部12Aは、非接触温度センサ7Aの測定面7Aaに対向するように設けられる。また間座表面部12Aは、一方の軸受3の内輪正面と、他方の軸受3の内輪正面との間に介在される。前記特性変化材は、例えば、感温フェライト等のように、温度により磁気特性が大きく変化し、且つ、熱伝導率が間座本体10よりも高い材質である。非接触温度センサ7Aは、この特性変化材からなる間座表面部12Aの磁気特性の変化を検出して内輪間座4Aの温度を検出し、これにより軸受内輪温度を求め得る。なお前記特性変化材を「側温体」という場合がある。
図4に示すように、非接触温度センサ7Aは、磁気ヨーク14とコイル15とを有する。磁気ヨーク14と、前記特性変化材から成る間座表面部12Aとで磁気回路が構成される。間座表面部12Aの温度が変化すると透磁率が変化するため、前記磁気回路の磁気抵抗が変化する。それに伴いコイル15のインダクタンスが変化して、そのインダクタンスの変化により間座表面部12Aの温度を非接触で検出する。その他、第1の実施形態と同様に、内外輪3i,3gの温度が求められる。
この実施形態において、軸受3の潤滑をエアオイル等の潤滑剤で行っている場合には、磁気タイプの前記非接触温度センサ7Aを適用することにより、センサが潤滑剤等で汚れても、磁気特性に影響せず、そのため測定不良となることがなく、間座表面部12Aの温度を確実に測定することができる。内輪間座4Aの表面に、温度により磁気特性が大きく変化する部材から成る間座表面部12Aを設置したため、間座表面部12Aは、間座本体10よりも回転輪である内輪3iの温度変化に迅速に追随する。このため、内輪3iの温度測定の時間遅れを小さくすることができる。したがって、内輪間座4Aにおける間座表面部12Aと、内輪3iとの温度差をできるだけ解消し、内輪3iの温度測定精度を高めることができる。また、間座本体10と間座表面部12Aとの間に熱絶縁層11を介在させたため、間座表面部12Aの熱が、熱絶縁層11に遮られて間座本体10に伝わり難くなる。そのため間座表面部12Aの温度が、内輪3iの温度に追随し易くなる。また、間座表面部12Aと内輪3iとの温度差を小さくすることもできる。
図5は、図3および図4のセンサを部分的に変更した変更形態に係る要部の断面図である。図3も参照しつつ説明する。
本変更形態に係る非接触温度センサ7Bは、磁気ヨーク14と、磁石片16と、磁界センサ17とを有する。前記磁気ヨーク14と、前記特性変化材から成る間座表面部12Aとで磁気回路が構成される。磁界センサ17としては、例えば、ホールセンサ、強磁性体磁気抵抗素子(Magnetoresistive:略称MRセンサ)、Magnetoimpedance sensor:略称MIセンサ等を適用可能である。前記特性変化材から成る間座表面部12Aの温度が変化すると透磁率が変化するため、その磁束変化を磁界センサ17で検出して、間座表面部12Aの温度を測定し得る。その他図3、図4の実施形態と同様の構成となっている。
以上説明した軸受装置を、スピンドル装置以外の装置、ロボット等に適用することも可能である。各実施形態では、2個の軸受を背面組み合わせで設置したが、正面組み合わせで設置する場合もあり得る。また、軸受の個数は2個に必ずしも限定されるものではない。前記スピンドル装置以外の装置において、例えば、内輪固定、外輪回転形の軸受装置に適用しても良い。この場合、センサ等の出力用の配線を、軸内部を通して軸受装置外に引き出すことが望ましい。
この発明のさらに他の実施形態として、外輪間座に、内輪間座の温度を測定する非接触温度センサだけを設け、前記温度センサを省略する構成にする場合もある。ただし、ハウジング等に外筒冷却等を行って、外輪で発生する熱が逃げやすくなっている場合に限る。この構造によると、従来の外輪または外輪間座の温度のみを測定する構造に比べて、軸受異常検出の精度を高め、かつ迅速に検出することができる。前記温度センサを省略できる分、部品点数を低減でき、軸受装置のコスト低減を図ることが可能となる。
各実施形態では、主軸の回転速度を回転センサにより検出しているが、必ずしもこの形態に限定されるものではない。例えば、主軸にロータリエンコーダ等を設けてこのロータリエンコーダにより主軸の回転速度を検出しても良い。また、主軸を回転駆動するモータからの出力信号により主軸の回転速度を求めても良い。
3…軸受
3i…内輪
3g…外輪
4,4A…内輪間座
5…外輪間座
6…温度センサ
7,7A,7B…非接触温度センサ
10…間座本体
11…熱絶縁層
12,12A…間座表面部
Ea…異常検出手段
Ya…予圧推定手段

Claims (7)

  1. 軸方向に並ぶ複数の転がり軸受の軌道輪間に間座を介在させて予圧を受けるように構成し、前記間座は、軸方向に並ぶ外輪間に介在する外輪間座と、内輪間に介在する内輪間座とを有する軸受装置において、
    前記外輪間座および内輪間座のうちの固定側間座に、回転側間座の温度を非接触で測定する非接触温度センサを設け、前記回転側間座は、間座本体と、この間座本体の表面に設けられ前記非接触温度センサにより温度を測定される間座表面部とを有し、この間座表面部は、前記間座本体よりも熱伝導率が高い材料から成ることを特徴とする軸受装置。
  2. 請求項1において、前記間座本体と間座表面部とを断熱する熱絶縁層を、これら間座本体と間座表面部との間に介在させた軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記非接触温度センサは、被測定物からの赤外線の放射を検出するセンサである軸受装置。
  4. 請求項1または請求項2において、前記非接触温度センサは、被測定物の磁気特性の変化を検出するセンサである軸受装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記固定側間座に、この固定側間座の温度または内外輪のうちの固定輪の温度を測定する他の温度センサを設け、
    前記他の温度センサにより測定される温度および前記非接触温度センサにより測定される温度と、前記回転輪の回転速度とから、軸受の予圧を推定する予圧推定手段を設けた軸受装置。
  6. 請求項5において、前記他の温度センサおよび非接触温度センサにより測定される両温度から、軸受の異常を検出する異常検出手段を設けた軸受装置。
  7. 請求項5において、前記他の温度センサおよび非接触温度センサにより測定される両温度と、前記予圧推定手段により推定された軸受の予圧とに基づき軸受の異常を検出する異常検出手段を設けた軸受装置。
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