JP6840208B2 - 磁歪式トルク検出センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁歪式トルク検出センサに関する。
回転軸等の被検出に作用するトルクを非接触で検出する方法として、磁歪式のトルク検出装置がある。トルク検出装置は、一対のコイルが被検出体の周りに非接触で巻回され、これらの内外周を囲む一対のクローポール型のコアが被検出体に接触することなく同心状に設けられている。各コアは筒部の両端に内周側に極歯が設けられた一対のリング部を有し極歯どうしが噛み合い配置となって被検出体と対向するように組み付けられる。各コアは被検出体と共に磁路を形成し、被検出体の軸線に直交する線分に対して対称に配置されている。各コイルへの通電により発生する磁束はコア及び被検出体による磁路が形成される。
被検出体Sにトルクが作用した場合について説明する。被検出体に作用するトルクの方向に応じて、被検出体の軸線方向に対して+45°の方向に圧縮応力が作用し−45°の方向に引張応力が作用し、又は+45°の方向に引張応力が作用し−45°の方向に圧縮応力が作用する。被検出体には磁束が軸線に対して傾斜した方向に通過するので、上記被検出体に作用する引張応力若しくは圧縮応力の方向に沿うように磁束が通過する。被検出体の比透磁率が変化することにより、一対のコイルのインダクタンスが変化する。この一対のコイルのインダクタンスの変化をトルクに換算することにより、被検出体に作用するトルクを検出するようになっている。また、クローポール型の上下に噛み合う歯と歯との間隔を互いに異ならせることにより、被検出体を通過する磁束の方向を所望の方向にすることができる(特許文献1:特許第5683001号公報参照)。
特許第5683001号公報
しかしながら、上述した特許文献1の検出装置においては、僅かではあるものの所望の方向の磁束とは異なる方向の磁束も形成されてしまいこのため磁束が互いに打ち消し合って、検出感度が低下するおそれがあった。
また、被検出体に対するコアの対向面積や磁束通路となるコアの体積を増やして所望の方向の磁束自体をより増やすことで、トルクの検出感度を向上させたいという要求がある。
更には、センサを被検出体の軸方向に小型化したいという要求もある。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、被検出体の側面全周で発生するトルクを均一にかつ検出感度を向上させて検出することができ、かつ軸方向にセンサの小型化を図ることができる磁歪式トルク検出センサを提供することにある。
本発明に係る磁歪式トルク検出センサは上記目的を達成するため、次の構成を備える。
被検出体の外周を覆って同心状に組み付けられる絶縁筒体と、前記絶縁筒体の外周面側に配置された架橋部で互いに連結される少なくとも3以上の奇数又は偶数となる脚部を有する複数のコアと、前記各コアの前記架橋部により連結された脚部に1つおきに巻かれた検出コイルと、を具備し、前記複数のコアは前記被検出体の軸心に対して所定角度で傾斜して配列され、前記複数の脚部端面が前記絶縁筒体の内周面より前記被検出体に臨むように組み付けられていることを特徴とする。
上記磁歪式トルク検出センサによれば、絶縁筒体の外周面側に配置された架橋部で互いに連結される少なくとも3以上の脚部を有する複数のコアが被検出体の軸心に対して所定角度で傾斜して配列され、複数の脚部端面が絶縁筒体の内周面より被検出体に臨むように組み付けられているので、コアの被検出体に対する対向面積を増やすことができる。
また、3以上の脚部が絶縁筒体の外周面側に配置された架橋部で互いに連結されているので、コアの体積が径方向外側に向かって拡大するので、磁束通路が広く確保することができる。
特に、脚部の数が3以上の奇数の場合には、検出コイルを架橋部に連結された両側脚部を除いて1つおきに配置することができ、検出コイルがはみ出すことによるデッドスペースに発生が少なく検出コイルが巻かれた脚部とその両側の脚部を通じた磁気回路が形成され、脚部端面を通過する磁束量を増やすことができる。
尚、脚部の数が3以上の偶数の場合、複数の脚部に1つおきに検出コイルを巻くと架橋部のいずれかの端部に連結する脚部に検出コイルが巻かれるため検出コイルが外側にはみ出すが、コアの脚部端面を通過する磁束量を増やすことができる。
以上より、トルクの検出に有効な磁束の絶対量を増やすことができるので、被検出体に作用するトルクの検出感度が向上する。
前記検出コイルが複数の脚部に設けられ各検出コイルに流れる電流は同じ向きであってもよい。
この場合には複数の検出コイルに同じ向きに通電することで、検出コイルを巻き付けられた脚部同士を通過する磁束は被検出体に対して同じ方向になる。同様に検出コイルを巻き付けられていない脚部同士を通過する磁束も被検出体に対して同じ方向になる。ただし、検出コイルを巻き付けられた脚部同士を通過する磁束と検出コイルを巻き付けていない脚部同士の磁束の方向は被検出体に対して反対になる。これによりで被検出体を通ってコアに戻ってくる磁路は打ち消し合うことなく統一された方向となり、よって検出に寄与する磁束量が増えることでトルクの検出感度が向上する。
前記複数のコアは前記被検出体との間で形成される磁路が当該被検出体の軸心に対して±45°のいずれかの傾斜角となるように、前記複数のコアが前記絶縁筒体の軸心方向若しくは回転方向に等間隔で組み付けられていることが望ましい。
これにより、被検出体の軸心に対してトルクが印加された場合+45°の方向に圧縮応力が作用し−45°の方向に引張応力が作用する場合、又は+45°の方向に引張応力が作用し−45°の方向に圧縮応力が作用する。その際、前記のように当該被検出体の軸心に対して±45°のいずれかの傾斜角となるように前記複数のコアが前記絶縁筒体に組み付けられていることで、被検出体に生じる透磁率の変化を検出コイルのインダクタンス変化量からトルクに換算して最大に検出することができる。
単一の絶縁筒体に、前記被検出体の軸心に対して±45°の傾斜角を有する複数のコアが周方向に等間隔で組み付けられていてもよい。
この場合には、通常被検出体の軸方向に+45°の方向の圧縮応力を検出するコア及び検出コイルを一方の絶縁筒体に配置し、−45°の方向の引張応力を検出するコア及び検出コイル他方の絶縁筒体に分けて配置する必要があるが、これらを1の絶縁筒体の周囲に周方向に等間隔で配置することにより磁歪式トルク検出センサを軸方向に小型化することができる。
被検出体の側面全周で発生するトルクを均一にかつ検出感度を向上させて検出することができ、かつ軸方向にセンサの小型化を図ることができる磁歪式トルク検出センサを提供することができる。
被検出体に装着した磁歪式トルク検出センサの斜視図である。 図1の磁歪式トルク検出センサの斜視図である。 図2の磁歪式トルク検出センサの軸方向断面図である。 検出コイルが装着されたコアの正面図である。 図4のコアの斜視図である。 図5のコアの正面側斜視図である。 図6のコアの背面側斜視図である。 他例にかかるコアの斜視図である。 他例にかかるコアの形状と検出コイルの配置関係を示す模式図である。 評価試料に対するトルク試験装置の模式説明図である。 評価試料に加えたトルクとセンサ出力電圧との関係を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る磁歪式トルク検出センサの一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。先ず、磁歪式トルク検出センサの概略構成について図1乃至図7を参照して説明する。
被検出体Sの一例としては、逆磁歪効果が大きい材料が好ましい。逆磁歪効果が高い材料としては、例えばFeCoV(パーメンジュール)、Fe-Al(アルフェル)、Fe-Nix(パーマロイ)および球状黒鉛鋳鉄( JIS :FCD70 ) などがある。尚、逆磁歪効果とは、磁性体に外部から応力を加えると磁気特性が変化する現象である。また、被検出体Sには、必要に応じて磁性焼鈍を予め施しておくと、詳しくは後述するが被検出体Sに作用するトルクを好適に検出できる。また、被検出体Sの基となる芯材が非磁性材料であっても金属磁性材料を溶射等してコーティングしたり、磁性円筒を軸に圧入したりすることでトルク検出することが可能となる。尚、図1に例示した被検出体Sは、円柱状であるがこれに限定されない。被検出体Sは、外形が円柱状であれば、内部の構造は問わない。例えば、内径が軸方向において一定である円筒状、または内径が軸方向に位置により異なっている円筒状であってもよい。また、被検出体Sは、回転することが予定されているものであってもよいし、予定されていないものであってもよい。
図1に示すように、被検出体Sの外周を覆って磁歪式トルク検出センサ1が同心状に組み付けられる。樹脂製の絶縁筒体2(インシュレータ)が被検出体Sの外周を覆って同心状に各々組み付けられる。絶縁筒体2の周面にコア3の装着部2aが複数箇所に設けられている。装着部2aは、絶縁筒体2の周面に凹設されており、後述するようにコ字状若しくはコ字状が連なった形状のコア3が装着される。また、図3に示すように、装着部2aにはコア3に設けられた複数の脚部(一例として各コア3の架橋部3aに連結された3本の脚部3b)が径方向内側へ挿入される挿入孔2b(貫通孔)が複数設けられている。各コア3は電磁鋼板を積層してプレスされた積層コアであっても、金属磁性体粉がプレスにより押し固められた成形コアのいずれであってもよい。
図4及び図5に示すように、コア3は、絶縁筒体2の外周面を構成する周方向に延設された架橋部3aと該架橋部3aから絶縁筒体2の内周面側に延設される少なくとも3以上の脚部3bを有する。本実施例では3本の脚部3bを有する場合を例示している。架橋部3aに3本連結された中央部の脚部3bには検出コイル4が巻き付けられている。検出コイル4は、両側脚部3bの間で中央部の脚部3bに周回して巻かれている。図2及び図3に示すように、複数のコア3は被検出体Sの軸心に対して複数の脚部3bが所定角度(±45°)で傾斜して配列され、各脚部3bの端面3b1が絶縁筒体2の内周面より被検出体Sの周面に臨むように組み付けられている。なお、所定角度は±45°に限定されるものではなく、本発明と同様の効果を及ぼす範囲であれば0°〜90°の範囲で適用することができる。±45°以外の場合はその磁束を換算し、±45°成分を取り出す処理を行えば良い。
図6及び図7に示すように、コア3の架橋部3aは絶縁筒体2の外周面を構成するため曲面状に形成されており、各脚部3bの端面3b1も、被検出体Sの周面と対向するため絶縁筒体2の内周面に沿って曲面状に形成されている。
また、架橋部3aの一部が切り欠かれている切欠き部3a1を有しているが、コア3を被検出体Sの軸心に対して±45°に傾斜して絶縁筒体2に組み付けられるため、コア3の架橋部3aのコーナー部が絶縁筒体2の外周よりはみ出ないようにするためである。逆に、架橋部3aの板厚を揃えないのは、可及的にコア3の体積を増やして磁束通路を多く確保するためでもある。
また、被検出体Sに対向する脚部3bの端面3b1も、絶縁筒体2の内周面に沿って曲面状に形成することで、被検出体Sとの対向面積を可及的に増やすことができる。なお、本実施例では脚部端面3b1が被検出体Sに臨むように露出形成されているが必ずしも露出させる必要はなく、磁歪式トルク検出センサの利用用途などに応じて脚部端面3b1を絶縁筒体2で覆っても良い。
また、図1及び図2に示すように、各コア3と被検出体Sに形成される磁路が当該被検出体Sの軸心Oに対して±45°のいずれかの傾斜角度となるように絶縁筒体2に組み付けられている。これにより、被検出体Sの軸心Oに対し+45°の方向に圧縮応力が作用し−45°の方向に引張応力が作用する場合、又は+45°の方向に引張応力が作用し−45°の方向に圧縮応力が作用する場合に、前述した逆磁歪効果により被検出体Sに生じる透磁率の変化を検出コイル4のインダクタンス変化量からトルクに換算して検出することができる。
このように、通常は被検出体Sの軸方向に+45°の方向の圧縮応力を検出するコア3及び検出コイル4を一方の絶縁筒体2に配置し、−45°の方向の引張応力を検出するコア3及び検出コイル4を他方の絶縁筒体2に分けて配置する必要があるところ、これらを1の絶縁筒体2の周囲に等間隔で配置することにより磁歪式トルク検出センサ1を軸方向に小型化することができる。
本実施形態では、被検出体Sに形成される磁路(図1矢印)が当該被検出体Sの軸心Oに対して+45°の傾斜角度で装着されるコア3と当該被検出体Sの軸心Oに対して−45°の傾斜角度で装着されるコア3が絶縁筒体2の周方向に交互に等間隔で組み付けられている。これにより、被検出体Sに作用するいずれの回転方向のトルクの変化を高感度で検出することができる。
尚、+45°の傾斜角で装着されるコア3と、−45°の傾斜角度で装着されるコア3は、必ずしも絶縁筒体2の外周に交互配置でなく、各々等角度で配置されていればよい。
コア3は、電磁鋼板等の磁性板材をコ字状若しくはヨ字状に打ち抜いて形成されたものが好適に用いられ、これを積層プレスして形成してもよい。磁性板材としては、軟磁性材であることが好ましく、比較的透磁率が高いケイ素鋼板や純鉄などが用いられる。コア3は、磁性ナノワイヤであっても良い。例えば、アモルファス合金(金属ガラス)のナノワイヤがあり、このワイヤを束ねたファイバーを用いることもできる。また、コア3は、金属磁性粉(例えばフェライト)をプレス成形してブロック状に形成することもできる。
尚、図6及び図7に示すように、コア3の架橋部3aに切欠き3a1が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限定されてものではない。
例えば、絶縁筒体2に装着可能であれば、図8に示すようにコア3を構成する架橋部3a及び脚部3bの板厚がすべて同一の板厚のコア3を用いてもよい。この場合、コア3は積層コアであってもブロック状のコアであってもいずれでもよい。
ここで、被検出体Sに作用するトルクの検出原理について説明する。被検出体Sにトルクが発生すると、逆磁歪効果により被検出体Sの透磁率μが変化し、その結果検出コイル4のインダクタンスの変化として測定することができる。詳細には、検出コイル4のインダクタンスは、検出コイル4の巻き数Nの2乗に比例し、検出コイル4を挟み込む形で構成されているコア3と被検出体Sの磁路を含む磁気抵抗Rmに反比例する。磁気抵抗Rmは、磁束が流れる磁路の断面積Aと比透磁率μrに反比例し、磁束が流れる磁路Lの長さに比例する。また、所望の方向の磁束量を増やすことで透磁率μの変化を鋭敏に取得することができる。検出コイル4のインダクタンスを決定するコア3から被検出体Sに流れ込む磁束と同じ方向に圧縮力が加わると、被検出体Sの透磁率μの値は低下し、その結果として検出コイル4のインダクタンスは低下する。逆に、磁束の流れと同じ方向に引っ張り力が働くと、検出コイル4のインダクタンスが増加する。
例えば、図1において被検出体Sに+45°方向に引っ張り力が作用すると検出コイル4のインダクタンスは増大し、−45°方向に圧縮力が作用すると検出コイル4のインダクタンスは低下する。このインダクタンスの変化をロックインアンプを用いた位相検波方式により出力電圧の変化として検出し、被検出体Sにトルクが作用している場合の出力電圧値と、トルクが作用していない場合の出力電圧値との変化量に基づいて、被検出体Sに作用するトルクを検出するようになっている。
以上の説明した磁歪式トルク検出センサ1は、絶縁筒体2の外周面側に架橋部3aで互いに連結される3本の脚部3bを有する複数のコア3が、被検出体Sの軸心に対して所定角度で傾斜して配列され、中央の脚部3bに検出コイル4が巻かれ、複数の脚部端面3b1が絶縁筒体2の内周面より被検出体Sに臨むように組み付けられていたが、これに限定されるものではない。
以下、図9A〜Eは磁歪式トルク検出センサ1の他の形態を模式的に表したものである。図9A〜Eを参照して磁歪式トルク検出センサ1の他の形態について説明する。コア3と検出コイル4の形態を中心に説明するものとし、各コア3の正面図及び脚部端面図を示す。また、コア3に重なる矢印は磁束の向きを示しており、検出コイル4に重なる矢印は電流の流れる向きを示している。
図9Aは、前述した検出コイル4が3本の脚部3bの中央に巻かれている場合を模式的に示しているが、図9Bに示すように、両側の脚部3bに検出コイル4が同じ向きに巻かれていてもよい。この場合、各検出コイル4に流れる電流は同じ向きとなり、通電によりコア3に発生する磁束量を増やすことで被検出体Sに作用するトルクの検出感度が向上する。
また、図9Cに示すように、コア3の脚部3bの数は3以上の奇数に限らず、3以上の偶数であってもよい。図9Cはコア3の架橋部3aに4本の脚部3bが連結された形態を示す。検出コイル4は、架橋部3aにより連結された隣り合う脚部3bには巻かれていない、例えば、図9Cにおいてコア3の架橋部3aに連結された脚部3bの数が4本の場合、検出コイル4を架橋部3aに連結された脚部3bのうち1つおきに巻かれて2箇所に設けることができる。この場合、例えば右端側の脚部3bに巻かれた検出コイル4が外側にはみ出すが、検出コイル4はいずれも同じ向きに巻かれているので、脚部端面3b1を通過する磁束量を増やすことができる。
また、図9Dに示すように、コア3の架橋部3aに5本の脚部3bが連結されている場合には、検出コイル4を架橋部3aに連結された両側脚部3bを除いて1つおきに配置することができる。この場合、検出コイル4が外側にはみ出すことによるデッドスペースの発生がなく、検出コイル4が巻かれた脚部3bとその両側の脚部3bを通じた磁気回路が形成され、脚部端面3b1を通過する磁束量を増やすことができる。
図9Eに示すように、コア3の架橋部3aに5本の脚部3bが連結されている場合には、検出コイル4を両側脚部3bを含んで1つおきに脚部3bに巻いて合計3箇所に設けてもよい。この場合、両側脚部3bに巻かれた検出コイル4が外側にはみ出すことになるが、検出コイル4を増やすことで、脚部端面3b1を通過する磁束量を増やすことができる。
ここで、被検出体Sとして評価試料5を用いたトルク試験装置及び試験結果について説明する。磁歪材料としてFeCoV(パーメンジュール)、一般的な構造材料としてSCM415(クロムモリブデン鋼)を用い、大きさφ18mm、長さ200mmの円柱状の評価試料5について試験を行なった。
図10にトルク試験装置の模式図を示す。評価試料5は長手方向一端部(左端部)を回転固定治具6に固定され、長手方向他端部(右端部)に向かって複数箇所(他えば3箇所)で保持治具7a1,7a2,7a3に回転可能に支持されている。回転固定治具6は、評価試料5の回転を妨げる。
保持治具7a1と保持治具7a2との間には、磁歪型トルクセンサ1が評価試料5の外周を覆って同心状に組付けられている。磁歪型トルクセンサ1は、評価試料5に作用するトルクを検出し、トルク電圧変換機8に送出し、トルクの大きさを電圧値に変換して出力する。
保持治具7a2と保持治具7a3との間には、回転治具9が評価試料5と一体となって回転可能に組み付けられている。回転治具9は、評価試料5の外周に一体に組付けられる治具本体9aと、治具本体9aより評価試料5の径方向外側に向かって延設されたアーム部9bを備えている。アーム部9bの先端部には荷重測定器10の垂直移動部10aが当接している。荷重測定器10は、垂直移動部10aがアーム部9bを押し下げたり押し上げたりするように設置され、このときアーム部9bに加えられた荷重をロードセル等の荷重検出部で測定する。
トルク試験方法としては、荷重測定器10の垂直移動部10aにより所定の荷重をアーム部9bに加えることで、治具本体9aを介して評価試料5に時計回り方向(CW方向)若しくは反時計回り方向(CCW方向)のトルクを発生させた。評価試料5に発生したトルクの大きさは、荷重測定器10の加えた荷重値にアーム部9bの長さL1を乗じた値で算出される。実験ではL1=150mm程度に設定した。回転治具9から磁歪式トルクセンサ1までの距離L2が長いほど、評価試料5のねじれ量が多くなるため、トルク測定がしやすくなる。実験ではL2=100mmに設定した。
評価試料5に加えるトルクは0Nm→10Nm→20Nm→40Nm→60Nm →40Nm→20Nm→10Nm→0Nm となるように荷重測定器10で荷重を増減変化させながら測定を行った。また、評価試料5には、時計回り方向(CW方向)と反時計回り方向(CCW方向)に回転方向を変更して測定を行なった。評価試料5に加えたトルクとセンサ出力電圧との関係を図11のグラフ図に示す。
図11Aは評価試料5がFeCoV(パーメンジュール)のグラフ図、図11Bは評価試料5がSCM415(クロムモリブデン鋼)のグラフ図である。横軸が評価試料5に加えたトルクの大きさを示し、縦軸は磁歪式トルクセンサ1で検出されたトルクをトルク電圧変換機8で電圧に変換して出力した電圧値である。各グラフ図において、第一象限及び第四象限が評価試料5に時計回り方向(CW方向)の回転トルクを発生させた(荷重を下向きに加えた場合)の実験データであり、第二象限及び第三象限が評価試料5に反時計回り方向(CCW方向)の回転トルクを発生させた(荷重を上向きに加えた場合)の実験データである(図10参照)。
本実施形態に示す磁歪式トルクセンサ1を用いれば、磁歪材料であるFeCoVのみならず、一般的な構造材料であるSCM415であってもヒステリシス特性はやや大きくなるもののいずれの場合もトルクを測定できることが判明した。
以上説明したように、上述した磁歪式トルク検出センサを用いれば、絶縁筒体2の外周面側に配置された架橋部3aで互いに連結される少なくとも3以上の脚部3bを有する複数のコア3が被検出体Sの軸心に対して所定角度で傾斜して配列され、複数の脚部端面3b1が絶縁筒体2の内周面より被検出体Sに臨むように組み付けられているので、コア3の被検出体Sに対する対向面積を増やすことができる。また、3以上の脚部3bが絶縁筒体3の外周面側に配置された架橋部3aで互いに連結されているので、コア3の体積が径方向外側に向かって拡大するので、磁束通路が広く確保することができる。
以上より、トルクの検出に有効な磁束の絶対量を増やすことができるので、被検出体Sに作用するトルクの検出感度が向上する。
上述した実施形態では、被検出体Sの周囲に装着される一の絶縁筒体2に+45°及び−45°の傾斜角度でコア3を等間隔配置で設けたが、いずれか一方のみのコア3を絶縁筒体2に等間隔配置した、絶縁筒体2を一対設けてもよい。
また、絶縁筒体2とコア3はインサート成形により一体に組み付けられていてもよい。
S 被検出体 1 磁歪式トルクセンサ 2 絶縁筒体 2a 装着部 2b 挿入孔 3 コア 3a 架橋部 3a1 切欠き部 3b 脚部 3b1 端面 4 検出コイル 5 評価試料 6 回転固定治具 7a1,7a2,7a3 保持治具 8 トルク電圧変換機8 9 回転治具 9a 治具本体 9b アーム部 10 荷重測定器 10a 垂直移動部

Claims (4)

  1. 被検出体の外周を覆って同心状に組み付けられる絶縁筒体と、
    前記絶縁筒体の外周面側に配置された架橋部で互いに連結される少なくとも3以上の奇数又は偶数となる脚部を有する複数のコアと、
    前記各コアの前記架橋部により連結された脚部に1つおきに巻かれた検出コイルと、を具備し、
    前記複数のコアは前記被検出体の軸心に対して所定角度で傾斜して配列され、前記複数の脚部端面が前記絶縁筒体の内周面より前記被検出体に臨むように組み付けられていることを特徴とする磁歪式トルク検出センサ。
  2. 前記検出コイルが複数の脚部に設けられ各検出コイルに流れる電流は同じ向きである請求項1記載の磁歪式トルク検出センサ。
  3. 前記複数のコアは前記被検出体との間で形成される磁路が当該被検出体の軸心に対して±45°のいずれかの傾斜角となるように、前記複数のコアが前記絶縁筒体の軸心方向若しくは回転方向に等間隔で組み付けられている請求項1又は請求項2記載の磁歪式トルク検出センサ。
  4. 単一の絶縁筒体に、前記被検出体の軸心に対して±45°の傾斜角を有するコアが周方向に等間隔で組み付けられている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁歪式トルク検出センサ。
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