JP2007114088A - 磁歪式トルクセンサ - Google Patents

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幸雄 池田
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Abstract

【課題】 磁化曲線を有効利用する場合、大電流を流すことを従来のようには必要とせず、コストの低廉化を図ることができる磁歪式トルクセンサを提供する。
【解決手段】 磁歪特性を有する回転軸2と、回転軸2の外周部に所定の間隔をもって配置され、回転軸2に加わるトルクを検出するためのコイル3a,3b,4a,4bを内周面に有する磁心Mとを備えた磁歪式トルクセンサ1において、中心軸線Oに対して+45°傾斜するコイル3a,4aと、同じく中心軸線Oに対して−45°傾斜するコイル3b,4bとを有し、コイル3a,4bの入力端には交流電圧を発生させる交流電源400B及び直流電圧を発生させる直流電源400Aを有する電流源400が、またコイル3b,4aの入力端には交流電圧を発生させる交流電源500B及び直流電圧を発生させる直流電源500Aを有する電流源500がそれぞれ接続されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁歪特性を有する回転軸に加わるトルクを検出コイルのインダクタンス変化に基づいて検出する磁歪式トルクセンサに関する。
自動車のパワーステアリング機構,エンジン制御機構及び動力伝達機構などでは、受動軸であるハンドル軸などに加わるトルクを検出する必要性が高い。さらに、自動車の安全性等を考慮し、トルクセンサの異常検出及びフェールセーフの機能が必要である。
一般に、磁歪特性を有するニッケル(Ni),鉄(Fe)−アルミニウム(Al)合金,Fe−コバルト(Co)合金等の材料は、外力の印加によってその比透磁率が変化する(圧縮力方向では比透磁率が減少し、張力方向では比透磁率が増加する)。
このような原理を利用した磁歪式トルクセンサが従来から提案されている(例えば特許文献1参照)。この磁歪式トルクセンサにつき、図11を用いて説明すると、図11において、磁歪式トルクセンサ110は、磁歪特性を有する回転軸111と、この回転軸111の中心軸線Oに対して+45°傾いたコイル112a,113aと同じく中心軸線Oに対して−45°傾いたコイル112b,113bが内周面に巻回された1対の半円筒磁心114,115と、これら半円筒磁心114,115内のコイルに交流電圧を印加する交流信号発生回路(図示せず)とから構成されている。
このように構成された磁歪式トルクセンサにおいては、図12に示すように、軸方向Xから見て、図面で左側を反時計方向に、右側を時計方向に働くようにトルクT(以下、このトルクTの方向を正方向とする。)が印加されるとする。このとき、軸の左側から見て、回転軸111の+45°方向には圧縮力が、−45°方向には張力が加わり、また軸の右側から見て、同様に回転軸111の+45°方向には圧縮力が、−45°方向には張力が加わることになる。この主応力σはトルクTに比例し、回転軸111の直径をDとすると、(1)式で与えられる。
σ=16T/πD3 (1)
このとき、回転軸111が磁歪効果を有していれば、主応力σにより、(2)式で与えられる軸磁気異方性Kuが誘起される。
Ku=2×(3/2)×λsσ=48λsT/πD3 (2)
λs:軸の飽和磁歪定数
この軸磁気異方性Kuによって、+σ方向は磁化容易方向、−σ方向は磁化困難方向となり、青磁エネルギーの関係から磁化容易方向(+σ方向)の比透磁率は増加し、逆に磁化困難方向(−σ方向)の比透磁率は減少する。従って、磁化容易方向(張力方向)に傾くコイル112b,113bに電流を流すと、張力方向の比透磁率が高くなるため、張力方向では磁束を減少させる方向に感応電流が流れる。そして、この感応電流によって感応電圧が誘起されるため、コイル112b,113bのインダクタンスは大きくなる。一方、磁化困難方向(圧縮方向)に傾くコイル112a,113aに電流を流すと、圧縮方向の比透磁率が小さくなるため、コイル112a,113aのインダクタンスは小さくなる。
上記したインダクタンスの変化を検出する回路(ブリッジ回路)を図13に示す。ブリッジ回路は、図13に示すようにコイル112a,112b,113a,113bによって形成されている。コイル112aのd端とコイル112bのe端とが接続され、コイル113bのb端とコイル113aのg端とが接続されている。発振器Aから発生する高周波電流Iがコイル112aのc端とコイル113bのa端に流入し、コイル112bのf端とコイル112aのh端に流出する。
ここで、回転軸111に正トルクが印加されると、コイル112aとコイル113aのインダクタンスLがΔL減少し、コイル112bとコイル113bのインダクタンスLがΔL増加するため、ブリッジ回路の出力は正値で増加する。
ΔV=2×ωΔL×I (3)
また、回転軸111に負トルクが印加されると、コイル112aとコイル113aのインダクタンスLがΔL増加し、コイル112bとコイル113bのインダクタンスLがΔL減少するため、ブリッジ回路の出力は負値で減少する。
このようにして、回転軸111に加わるトルクの変化を電圧の変化として得ることができる。
特開2005−164531号公報
しかし、特許文献1によると、交流信号発生回路の振幅のみが可変パラメータであるため、回転軸111の材質特性を示すB−H(磁化)曲線において最大透磁率の領域を含む所定の変化範囲内に動作点をもつような大きさの電流をコイル112a,112b,113a,113bに流す(B−H曲線を有効利用する)場合、大電流を流す必要が生じ、コストが嵩むという問題があった。
従って、本発明の目的は、磁化曲線を有効利用する場合、大電流を流すことを従来のようには必要とせず、もってコストの低廉化を図ることができる磁歪式トルクセンサを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、磁歪特性を有し、中心軸線の回りに回転する回転軸と、前記回転軸の外周部に所定の間隔をもって配置され、前記回転軸に加わるトルクを検出するための検出コイルを内周面に有する磁心とを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、前記検出コイルは、前記中心軸線に対して+45°傾斜する第1コイルと、前記中心軸線に対して−45°傾斜する第2コイルとを有し、前記第1コイル及び前記第2コイルの入力端には、交流電圧を発生させる交流電源及び直流電圧を発生させる直流電源を有する電流源が接続されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサを提供する。
本発明によると、磁化曲線を有効利用する場合、大電流を流すことを従来のようには必要とせず、コストの低廉化を図ることができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために模式化して示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図である。なお、検出コイルについては図2のみに示す。
〔磁歪式トルクセンサの全体構成〕
図1及び図2において、符号1で示す磁歪式トルクセンサは、磁歪特性を有する回転軸2と、この回転軸2の中心軸線Oに対して+45°傾斜するトルク検出用のコイル3a,4a及び中心軸線Oに対して−45°傾斜するトルク検出用のコイル3b,4bが内周面に重ねて巻かれた2つの半円筒フェライト磁心(磁心エレメント)100,200と、これら半円筒フェライト磁心100,200内のコイル3a,3b,4a,4bを接続してなるブリッジ回路300に電圧を供給する電流源400,500と、ブリッジ回路300からの差動信号を検出するロックインアンプ600と、ブリッジ回路300の両出力端子からそれぞれ出力される信号の電圧を比較判定する電圧比較判定回路700とから大略構成されている。
(回転軸2の構成)
回転軸2は、ニッケル(Ni),鉄(Fe)−アルミニウム(Al)合金あるいはFe−コバルト(Co)合金などの材料からなる円柱体によって形成されている。
(半円筒フェライト磁心100,200の構成)
半円筒フェライト磁心100,200は、円筒状の磁心Mを形成するために回転軸2の外周部に所定の間隔をもって互いに密接した状態で配置されている。磁心Mは、中心軸線O上に保持され、全体が高透磁率(好ましくは透磁率μ>100)・低電気導電率(好ましくは電気導電率σ=104〜105m/S)性部材によって形成されている。半円筒フェライト磁心100の内周面には、コイル3a,4bをそれぞれ磁心側と回転軸側に配置するための複数の凹溝5が設けられている。半円筒フェライト磁心200の内周面には、コイル3b,4aをそれぞれ回転軸側と磁心側に配置するための複数の凹溝5が設けられている。なお、各コイル3a,3b,4a,4bの巻線方法については、特開2005−164531号公報(特許文献1)に記載された巻線方法と略同一であるため、その説明は省略する。
(電流源400,500の構成)
電流源400は、図2に示すように、直流電圧(正の直流バイアス電圧)発生用の直流電源400Aと、この直流電源400Aにコンデンサ401を介して接続された交流電圧発生用の交流電源400Bとを有し、ブリッジ回路300の一方側入力端子に電圧を供給するように構成されている。電流源500は、図2に示すように、直流電圧(負の直流バイアス電圧)発生用の直流電源500Aと、この直流電源500Aにコンデンサ501を介して接続された交流電圧発生用の交流電源500Bとを有し、ブリッジ回路300の他方側入力端子に電圧を供給するように構成されている。ブリッジ回路300は、コイル3a,4b及びコイル3b,4aの入力側端をそれぞれ第1入力端子と第2入力端子とするとともに、コイル3a,3b及びコイル4a,4bの出力側端をそれぞれ第1出力端子と第2出力端子とする構成とされている。
直流電源400A,500Aから出力される直流電圧は、回転軸2の材質特性を示す磁化曲線(図3に示すB−H曲線)において最大透磁率の領域を含む所定の変化範囲内に動作点をもつような大きさに設定されている。これにより、B−H曲線の立ち上がりが急な立ち上がりとなり、印加磁界に対応した磁束密度の変化量が大きくなる。すなわち、磁歪式トルクセンサ1のトルク検出感度が高くなる。また、直流電源400A,500Aに出力可変機能をもたせ、バイアス電流の大きさを変更し得るように構成されている。これにより、磁歪式トルクセンサ1の性能を改善する(ヒステリシス誤差を減少させる)ことができる。このことは、図4(a)及び(b)からも理解することができよう。図4(a)及び(b)において、図4(a)に示す場合(バイアス電流が「無い」場合)は、図4(b)に示す場合(バイアス電流が「有る」場合)と比べてヒステリシス誤差が多い。
(ロックインアンプ600の構成)
ロックインアンプ600は、図2に示すように、ブリッジ回路300の両出力端子に接続され、前述したようにブリッジ回路300からの差動信号を検出するように構成されている。
(電圧比較判定回路700の構成)
電圧比較判定回路700は、図2に示すように、ブリッジ回路300の両出力端子及びロックインアンプ600の両入力端子に接続され、ブリッジ回路300の両出力端子からそれぞれ出力される信号の電圧を比較判定するように構成されている。
〔磁歪式トルクセンサの検出原理〕
次に、本実施の形態に示す磁歪式トルクセンサの検出原理につき、図2を用いて説明する。
図2に示すように、交流電源400Bで発生した交流電流はコンデンサ401を経て正の直流電源400Aの直流電流(Id)と合成され、コイル3a,4bに入力される。同様に、図2に示すように、交流電源500Bで発生した交流電流はコンデンサ501を介して負の直流電源500Aの直流電流(−Id)と合成され、コイル3b,4aに入力される。このため、コイル3a,4bに入力される高周波入力信号Ia及びコイル3b,4aに入力される高周波入力信号電流Ibは、周波数f,振幅I0,位相φ等を全て同じ値に設定すると、
Ia=I0sin(2πf+φ)+Id (1)
Ib=I0sin(2πf+φ)−Id (2)
となる。但し、Idはバイアス電流である。
また、コイルのインピーダンスをZとすると、ブリッジ回路300における信号入力端の電圧Va,Vbは、
Va=Z/2(I0sin(2πf+φ)+Id) (3)
Vb=Z/2(I0sin(2πf+φ)−Id) (4)
となる。
ここで、回転軸2にトルクが作用しない場合には、ロックインアンプ600の入力端子の電圧は「0」となるため、電圧「0」となるようにゼロ点調整を行う。
次に、回転軸2に正トルクが作用すると、コイル3b,4bのインダクタンスが増加するとともに、コイル3a,4aのインダクタンスが減少し、ロックインアンプ600からの出力は正方向に増加する。これに対して回転軸2に負トルクが作用すると、コイル3b,4bのインダクタンスが減少するとともに、コイル3a,4aのインダクタンスが増加し、ロックインアンプ600からの出力は負方向に減少する。これにより、回転軸2に作用するトルクの方向及び大きさが検出される。
〔磁歪式トルクセンサの異常検出動作〕
次に、磁歪式トルクセンサ1の異常検出(断線,短絡)の動作につき、図5及び図6を用いて説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを用いて異常検出(断線)を説明するために示す回路図である。図6は、本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを用いて異常検出(短絡)を説明するために示す回路図である。
(断線)
先ず、図5に二点鎖線で示すようにコイル3aが断線した場合について説明する。なお、磁歪効果はインダクタンスを変化させるが、直流成分に対しては変化を生じさせないため、説明ではコイルの抵抗をRとして出力電圧の直流成分を用いる。
図5において、コイル3aが断線すると、コイル3aのみならずコイル3bにも電流が流れないため、コイル3bの出力端の直流電圧Vbはコイル3bの入力端の直流電圧となり、
Vb=R×(−Id) (5)
で与えられる。
コイル4a,4bの出力端の直流電圧Vaは
Va=R×(−Id+Id) (6)
そのため、
Va−Vb=0−R(−Id)=R×Id (7)
となる。
(短絡)
次に、図6に示すようにコイル3bの出力端がコイル4bの入力端に短絡した場合について説明する。
図6において、コイル3bの出力端がコイル4bの入力端に短絡すると、コイル3bの出力端の直流電圧Vbは、
Vb=R×Id (8)
となる。
コイル4a,4bの出力端の直流電圧Vaは
Va=R×(−Id+Id)=0 (9)
そのため、
Va−Vb=0−R×Id=−(R×Id) (10)
となる。
従って、これら電圧の直流成分を電圧比較判定回路700で比較判定することによりブリッジ回路300の異常を検出することができる。また、その検出値から故障位置(a側コイル又はb側コイル)及び異常内容(断線又は短絡)を知ることができる。
[第1の実施の形態の効果]
以上説明した第1の実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)交流信号発生回路の振幅のみが可変パラメータでないため、B−H曲線を有効利用する場合、大電流を流すことを従来のようには必要とせず、コストの低廉化を図ることができる。
(2)直流電源400A,500Aから出力される直流電圧は、B−H曲線において最大透磁率の領域を含む所定の変化範囲内に動作点をもつような大きさに設定されているため、B−H曲線の立ち上がりが急な立ち上がりとなり、磁歪式トルクセンサ1のトルク検出感度が高くなる。
(3)直流電源400A,500Aに出力可変機能をもたせたため、バイアス電流の大きさを変更することができ、磁歪式トルクセンサ1の性能を改善する(ヒステリシス誤差を減少させる)ことができる。
(4)ブリッジ回路300の異常を検出することができるとともに、その検出値から故障位置及び異常内容(断線又は短絡)を知ることができるため、異常時の原因究明・対策に費やす時間を短縮することができる。
(5)ブリッジ回路300の異常検出に演算回路が不要であるため、検出回路全体が簡素化され、この点においてもコストの低廉化を図ることができる。
[第2の実施の形態]
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図である。図7において、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7に示すように、第2の実施の形態に示す磁歪式トルクセンサ71は、ロックインアンプ600の出力を直流電源400Aに帰還させ、出力トルクに応じてバイアス電流を変化させるように構成した点に特徴がある。
このため、直流電源400A,500A及びロックインアンプ600には、ロック印アンプ600の出力及び制御量を演算することにより、出力トルクに対応した電圧を出力する電源制御装置72が接続されている。
[第2の実施の形態の効果]
以上説明した第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果(1)〜(5)に加え、次に示す効果が得られる。
直流電源400A,500Aから出力される直流電圧は、回転軸2の透磁率の変化比をそのトルク量の変化に対して一定にする大きさに設定され得るため、回転軸2に比較的大きなトルクが作用しても、ロックインアンプ600の入力レンジを越えずに信号を得ることができる。
[第3の実施の形態]
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図である。図8において、図2と同一の部材については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図8に示すように、第3の実施の形態に示す磁歪式トルクセンサ81は、温度補償を実施して比較的広い温度範囲で精度よく出力トルクを検出するようにした点に特徴がある。
このため、コイル3aの入出力端には、コイル3aの直流電圧を計測して出力する直流電圧計測回路82が接続されている。コイル3aの抵抗分は、トルクによって変化せず、温度によって変化する。また、直流電源400Aで一定の直流がコイル3aに流れるため、コイル3a両端の電圧は温度関数となる。
なお、本実施の形態では、コイル3aの入出力端における電圧を計測する場合について説明したが、その他のコイル入出力端の電圧を計測してもよい。また、複数のコイルの電圧を計測して平均化したり、直列のコイルの両端の電圧を計測したりすることにより温度計測の高精度化を測ることができる。
[第3の実施の形態の効果]
以上説明した第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果(1)〜(5)に加え、次に示す効果が得られる。
直流電圧計測回路82の出力電圧は温度に対応した電圧を出力するため、温度センサを付加することなく温度補償を可能にする。
以上、本発明の磁歪式トルクセンサを上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)各実施の形態ではブリッジ回路300を備えている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、図9(a),(b)及び図10(a),(b)に示すようにブリッジ回路の無い構造であってもよい。
図9(a)及び(b)において、磁歪式トルクセンサ50(R:抵抗)は、信頼性を向上させるために、それぞれが独立して機能する1対の検出ユニットからなる構成としている。各ユニットは、上記各実施の形態と同様に直流電源及び交流電源・ロックインアンプ・半円筒フェライト磁心を、さらには検出基板51を有し、外部装置にコネクタ52を介して接続され、かつ固定用ヒンジ53を介して互いに連結されている。半円筒フェライト磁心100,200は、取付性を向上させるために、回転軸2の中心軸線を含む仮想面で円筒磁心(図示せず)を分割することにより形成されている。そして、固定用孔54a付きの耐熱・耐振カバー54に固定されている。半円筒フェライト磁心100の内周面にはコイル3a,4bが、また半円筒フェライト磁心200の内周面にはコイル3b,4aがそれぞれ固定されている。
図10(a)及び(b)において、磁歪式トルクセンサ60(R:抵抗)は、単一の検出ユニットからなる構成としている。検出ユニットは、上記各実施の形態と同様に直流電源及び交流電源・ロックインアンプ・半円筒フェライト磁心を、さらには検出基板51を有し、外部装置にコネクタ52を介して接続され、かつ固定用ヒンジ53を介して位置固定用補強ユニット61に連結されている。半円筒フェライト磁心100は半円筒体によって形成されている。そして、固定用孔54a付きの耐熱・耐振カバー54に固定されている。半円筒フェライト磁心100の内周面にはコイル3a,4bが固定されている。
図9(a),(b)及び図10(a),(b)に示す磁歪式トルクセンサにおいては、出力電圧の直流成分を検出する回路を組み合わせることにより、故障判定(異常検出)を行うことができる。
(2)各実施の形態では、電流源400がブリッジ回路300の一方側入力端子に、また電流源500がブリッジ回路300の他方側入力端子にそれぞれ接続する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、ブリッジ回路300の両入力端子のうちいずれか一方の入力端子を接地してもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために模式化して示す分解斜視図。 本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図。 本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサにおける回転軸の磁化特性曲線を示す図である。 (a)及び(b)は、バイアス電流の大きさ(有無)によって相違する性能について説明するために示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを用いて異常検出(断線)を説明するために示す回路図。 本発明の第1の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを用いて異常検出(短絡)を説明するために示す回路図。 本発明の第2の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図。 本発明の第3の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサの変形例(1)について説明するために示す断面図と回路図。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る磁歪式トルクセンサの変形例(2)について説明するために示す断面図と回路図。 従来の磁歪式トルクセンサを説明するために模式化して示す正面図。 従来の磁歪式トルクセンサの動作原理を説明するために模式化して示す側面図。 従来の磁歪式トルクセンサを説明するために示す回路図。
符号の説明
1,50,60,71,81…磁歪式トルクセンサ、2…回転軸、3a,3b,4a,4b…コイル、5…凹溝、51…検出基板、52…コネクタ、53…固定用ヒンジ、53a…固定用孔、54…耐熱・耐振カバー、61…位置固定用補強ユニット、72…電源制御装置、82…直流電圧計測回路、100,200…半円筒フェライト磁心、300…ブリッジ回路、400,500…電流源、400A,500A…直流電源、400B,500B…交流電源、501…コンデンサ、600…ロックインアンプ、700…電圧比較判定回路、M…磁心、O…中心軸線

Claims (11)

  1. 磁歪特性を有し、中心軸線の回りに回転する回転軸と、
    前記回転軸の外周部に所定の間隔をもって配置され、前記回転軸に加わるトルクを検出するための検出コイルを内周面に有する磁心とを備えた磁歪式トルクセンサにおいて、
    前記検出コイルは、前記中心軸線に対して+45°傾斜する第1コイルと、前記中心軸線に対して−45°傾斜する第2コイルとを有し、
    前記第1コイル及び前記第2コイルの入力端には、交流電圧を発生させる交流電源及び直流電圧を発生させる直流電源を有する電流源が接続されていることを特徴とする磁歪式トルクセンサ。
  2. 前記磁心は、前記中心軸線を含む仮想面で分割されることにより形成された少なくとも1対の磁心エレメントからなり、
    前記検出コイルは、前記少なくとも1対の磁心エレメントにそれぞれ対応する少なくとも1対の検出コイルからなり、
    前記1対の磁心エレメントのうち一方側の磁心エレメントと前記1対の検出コイルのうち一方側の検出コイルとを組み合わせるとともに、他方側の磁心エレメントと他方側の検出コイルとを組み合わせて少なくとも1対の検出ユニットが形成されている請求項1に記載の磁歪式トルクセンサ。
  3. 前記直流電源から出力される直流電圧は、前記回転軸の材質特性を示す磁化曲線において最大透磁率の領域を含む所定の変化範囲内に動作点をもつような大きさに設定されている請求項1又は2に記載の磁歪式トルクセンサ。
  4. 前記磁心の内周面には1対の前記第1コイル及び1対の前記第2コイルが装着され、
    前記1対の第1コイル及び前記1対の第2コイルの各対の一方側コイルの出力側端を第1出力端子とするとともに、各対の他方側コイルの出力側端を第2出力端子とするブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路の両出力端子からそれぞれ出力される信号の電圧を比較判定する電圧比較判定回路とを備えた請求項1〜3のいずれかに記載の磁歪式トルクセンサ。
  5. 前記トルクに応じて前記直流電源の直流電流を変化させる電流制御装置を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の磁歪式トルクセンサ。
  6. 前記検出コイルに印加される直流電圧を計測する直流電圧計測回路を備えた請求項1〜5のいずれかに記載の磁歪式トルクセンサ。
  7. 前記1対の第1コイルのうち一方側の第1コイル及び前記1対の第2コイルのうち他方側の第2コイルの入力側端には正の直流電圧が印加され、他方側の第1コイル及び一方側の第2コイルの入力側端には負の直流電圧が印加される請求項4〜6のいずれかに記載の磁歪式トルクセンサ。
  8. 前記1対の第1コイルのうち他方側の第1コイル及び前記1対の第2コイルのうち一方側の第2コイルの入力側端は接地されている請求項4〜6に記載の磁歪式トルクセンサ。
  9. 前記磁心は円筒体によって形成されている請求項1〜8のいずれかに記載の磁歪式トルクセンサ。
  10. 前記磁心と前記検出コイルとを組み合わせて検出ユニットが形成され、
    前記検出ユニットには位置固定用補強ユニットが連結されている請求項1に記載の磁歪式トルクセンサ。
  11. 前記磁心は半円筒体によって形成されている請求項10記載の磁歪式トルクセンサ。
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