JP4429986B2 - 回転センサ - Google Patents

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Description

本発明は、回転体に取り付けて当該回転体の回転角度を検出するのに使用する回転センサに関する。
例えば、自動車のステアリングシャフトなどの回転シャフトに取り付けてこのシャフトと一体になったハンドルの回転角度を検出するのにいわゆる回転センサが使用される。
かかる回転センサの一例として、ロータに対して固定コアを所定間隔隔てて対向配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
この回転センサは、特許文献1に示すように、回転するシャフトに取り付けられるロータと、絶縁磁性材からなるコア本体及びコア本体内に収容される少なくとも1つの励磁コイルを有する固定コアと、回転角度検出部を備えている。このような従来型の回転センサの一例として、励磁コイルを備えた2組の固定コアがそれぞれロータの周方向に90度の中心角度をなして配置されたものがある。また、固定コアは、シャフトの近傍に位置する固定部材に取り付けられ、それぞれ交流磁界の遮蔽性を有する金属又は絶縁磁性材或いは絶縁性の樹脂材等からなるケースにロータとともに収納されている。
ロータは、絶縁磁性材あるいは絶縁性の樹脂材等からなるロータ取り付け部及びこれとステーを介して連結され周方向にわたって幅が連続的に変化するセンシング部とからなる。なお、センシング部は導電性を有する金属からなり、周方向360度において幅が最小の幅狭部と、この幅狭部と半径方向反対側に幅が最大の幅広部とをそれぞれ一箇所ずつ有して周方向360度あたり1周期でセンシング幅が変化し、交流磁界によって回転に伴う幅に対応した大きさの渦電流がセンシング部表面に誘起されるようになっており、この渦電流量の変動に伴い各励磁コイルのインピーダンスも変動するようになっている。
また、回転センサの回路ブロックは、発振回路からなり特定周波数の発振信号を出力する発振部と、センシング部に発生する渦電流の大きさに応じて発振部から入力された発振信号の位相をシフトする位相シフト部と、位相シフト量を検出する位相シフト量検出部と、検出された位相シフト量を対応するパラメータに変換する位相シフト量コンバート部と、位相シフト量コンバート部から出力される位相シフト量を増幅する増幅部と、増幅部からの出力に基づいて回転角度を算出する回転角度検出部を有し、位相シフト部に入力される回転角度を検出するようになっている。
また、位相シフト部は、電子回路の抵抗とコンデンサ及びコイルからからなる。ロータのセンシング部は上述したように周方向に幅が連続的に変化する形状を有しているので、シャフトの回転と連動するロータのセンシング部が回転することにより、コイルのインピーダンスが変化する。
そして、シャフトが回転したとき、入力角度に対して位相シフト量検出部の出力はセンシング部の形状によって決まり、Sin波形の如く変化させることができる。例えば、2つの固定コアをロータの中心に対して90度の中心角度で配置すると、一方の固定コアの励磁コイルのインピーダンス変化に基づいて信号処理した位相シフト量と、他方の固定コアの励磁コイルのインピーダンス変化に基づいて信号処理した位相シフト量は、入力角度に対して90度の位相差をもって変化することになる。
そして、このような構成の回転センサを用いて、この渦電流の発生に伴う励磁コイルのインピーダンス変動を利用してロータの回転角度を検出するようになっている。
特開2003−202240号公報(第4−5頁、図1)
このような回転センサにおいては、使用しているうちに、回転センサ自体に作用する振動、あるいは温度変化や雰囲気の影響等により、センシング部と固定コアとの位置関係がずれることが考えられる。特にこのような回転センサを長年使用すると、回転センサ自体に作用する振動等でセンシング部と固定コアとの位置関係がずれることがある。このようなセンシング部のずれによる固定コアの励磁コイルのインピーダンス変化と、センシング部と連結したロータが回転して固定コアの励磁コイルのインピーダンスが変化した場合との区別がつき難く、これら両者の何れに起因して検出出力が変化しているのか判断できないことがある。
すなわち、このような回転センサでは、例えば、回転センサ自体が完全には壊れていないが出力値が正常範囲内でがたつき等によりずれるような不具合には対処することができないことが考えられる。また、センシング部が直線的に移動(シフト)して固定コアとの位置関係がずれた場合にこれをロータの回転と誤検知してしまうことが考えられる。そのため、これらの回転センサ正常状態によって生じる出力変化と回転センサ異常状態によって生じる出力変化との間を簡易な構成で判別可能とすることが要望されていた。
本発明の目的は、信頼性に優れた回転センサを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明にかかる回転センサは、
回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化する導電性のセンシング部を有するロータと、
交流励磁電流が流されることで前記ロータのセンシング部との間に磁気回路を形成する励磁コイルと、磁性材から成形されかつ前記励磁コイルを保持するコア本体とを有し、固定部材に取り付けて前記ロータのセンシング部に対して前記シャフトの軸線方向に間隔をおいて対向配置される固定コアとを備えた回転センサにおいて、
前記センシング部の周方向360度あたりのセンシング幅の変化する周期を複数周期であるとともに奇数周期とした回転センサであって、
前記固定コアがロータ回転角度を検出する第1の組の固定コアと当該第1の組の固定コアと独立してロータ回転角度を検出可能な第2の組の固定コアからなり、前記第1の組の固定コアの少なくとも一方の固定コアが第2の組の固定コアの一方の固定コアと前記センシング部の直径方向対向する位置に配置され、前記両固定コアに備わった励磁コイルのインピーダンスの出力に基づいて前記回転センサのセンシング部の固定コアに対する位置ずれを検出することを特徴としている。
回転センサを使用している間に、センシング部と固定コアとの位置関係がずれても、上述したセンシング部の形状を有することで、この位置関係のずれによる出力変化と、センシング部と連結したロータの回転による出力変化とを容易に区別できる。これによって、信頼性の高い回転センサとすることができる。
より具体的には、センシング部が上述した形状を有することで、各固定コアをこのように配置するだけでセンシング部と固定コアの位置関係のずれによる出力シフトとセンシング部と連結したロータの回転による出力変化とを容易に区別できる。これによって、固定コアの励磁コイルからの検出信号の信号処理が簡単になり、結果的に回転センサのコスト低減を図ることが可能となる。
なお、第1の組の固定コアと第2の組の固定コアもセンシング部の周方向に180度隔てて対向配置されているので、センシング幅の変化が奇数周期で分割する当該センシング部と協働して、励磁コイルのインピーダンス変化から前記センシング部のずれのみを検出することができる。
そのため、このように、180度対向した位置に第1の組の固定コアと第2の組の固定コアの位置にそれぞれ配置することにより、第1の組の固定コアと第2の組の固定コアの中心を結んだ線と垂直方向のセンシング部移動の影響を減少することができる
本発明によると、信頼性に優れた回転センサを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる回転センサを図面に基いて説明する。なお、本実施形態では、自動車のステアリング装置に関してこの回転センサをステアリングシャフトに取り付け、ハンドルの回転角度を検出するために回転センサを用いた場合について説明する。
この回転センサ1は、図1に示すように、回転するシャフトSに取り付けられるロータ10と、絶縁磁性材からなるコア本体及びコア本体内に収容される励磁コイルを有する2組の主固定コア60,70及び2組の副固定コア160,170と、後述する信号発生部100,200及び信号処理部300を有する基板30を備えている。
ロータ10は、絶縁磁性材或いは絶縁性の樹脂材等からなるロータ取り付け部11及びこれとステー20aを介して連結され周方向にわたって幅が連続的に変化するセンシング部20とからなる。なお、本実施の形態においては、センシング部20は、周方向360度において幅が最小の幅狭部21と、この幅狭部21と半径方向反対側に幅が最大の幅広部22とをそれぞれ3箇所ずつ有して周方向120度あたり1周期、すなわち周方向360度あたり3周期でセンシング幅が変化するようになっている。また、センシング部20は導電性を有する金属(例えば銅、アルミニウム、銀等)からなり、前記各固定コア60,70,160,170のそれぞれの励磁コイルに交流励磁電流が流されると、それぞれの固定コア60,70,160,170からセンシング部50を横切って磁気回路が形成され、交流磁界によって回転に伴う幅に対応した大きさの渦電流がセンシング部表面に誘起されるようになっており、この渦電流量の変動に伴い各励磁コイルのインピーダンスも変動するようになっている。
一方の主固定コア60と他方の主固定コア70は、ロータ10のセンシング部周方向に150度の回転角度をなす位置に配置されている。また、一方の副固定コア160と他方の副固定コア170も、ロータ10のセンシング部周方向に150度の回転角度をなす位置に配置されている。そして、一方の主固定コア60と一方の副固定コア160とがロータ10のセンシング部周方向において直径方向に実質的に180度の回転角度をなす対向位置に配置され、かつ他方の主固定コア70と他方の副固定コア170ともロータ10のセンシング部周方向において直径方向に実質的に180度の回転角度をなす対向位置に配置されている。
また、主固定コア60,70及び副固定コア160,170は、シャフトSの近傍に位置する固定部材(図示せず)にそれぞれ取り付けられ、ここではそれぞれ交流磁界の遮蔽性を有する金属又は絶縁磁性材、あるいは絶縁性の樹脂材等からなるケース40にロータ10とともに収納されている。
なお、副固定コア160,170は主固定コア60,70の冗長性を確保するとともに後述するセンシング部20のずれを検知する役目を果たすために回転センサ1に取り付けられている。
図2は本実施形態の全体的な信号処理回路を示しており、信号発生部100は励磁コイルA1及び励磁コイルB1をそれぞれ有する主固定コア60,70で検出された信号を増幅するとともに、信号発生部200は励磁コイルA2及び励磁コイルB2をそれぞれ有する副固定コア160,170で検出された信号を増幅し、それぞれ信号処理部300に出力する役目を果たしている。また、信号処理部300は、入力された信号をCPUで処理してECU400にそのデータを出力する役目を果たしている。また、ECU400は、入力されたデータより、シャフトSの回転角度を車両の様々な制御に利用する役目を果たしている。
回転センサ1の信号発生部100の詳細な回路ブロック構成は図3に示すようになっている。この回路ブロック図は、主固定コア60,70における信号発生部100を主に示しており、副固定コア160,170における信号発生部200の内部構成もこれに対応するようになっているので、ここでは信号発生部200の詳細な説明を省略する。この回路ブロック部は、発振部としての役目を果たし特定周波数の発振信号を出力する発振回路101と、センシング部20に発生する渦電流の大きさに応じて発振回路101から入力された発振信号の位相をシフトする位相シフト部110(111,112)と、位相シフト量を検出する位相シフト量検出部120(121,122)と、検出された位相シフト量を対応するパラメータに変換する位相シフト量コンバート部130(131,132)と、位相シフト量コンバート部130から出力される位相シフト量を増幅する増幅部140(141,142)と、増幅部140からの出力に基づいて回転角度を算出する回転角度検出部301及びセンシング部20のシフト(ずれ)を検知するセンシング部ずれ検出部302を備えた信号処理部300を有し、位相シフト部110に入力される回転角度を検出するようになっている。
また、位相シフト部110は、電子回路の抵抗とコンデンサ及びコイルからからなる。ロータ10のセンシング部20は上述したように周方向に幅が連続的に変化する形状を有しているので、シャフトSの回転と連動するロータ10のセンシング部20が回転することにより、励磁コイルのインピーダンスが変化する。
シャフトSが回転したとき、入力角度に対して位相シフト量検出部120の出力はセンシング部20の形状によって決まり、図4に示すような頂部と底部の出力を飽和させてそれぞれ平坦部を形成したSin波形の如く変化させることができる。例えば、図1に示すように、2つの固定コア60,70をロータ10の中心に対して150度の中心角度で配置した場合、図4に示すように入力角度に対して、一方の主固定コア60の励磁コイルのインピーダンス変化に基づいて信号処理した位相シフト量と、他方の主固定コア70の励磁コイルのインピーダンス変化に基づいて信号処理した位相シフト量は30度の位相差をもって変化するようになる。
そして、このような構成の回転センサ1を用いて、この渦電流の発生に伴う励磁コイルのインピーダンス変動を利用してロータ10の回転角度すなわちシャフトの回転角度を検出するようになっている。
この回転センサ1は、センシング部20のセンシング幅が図1に示すように周方向360度あたり3周期で変化するようになっている。この場合のロータ10の回転角度の検出方法について説明する。まず、図3に示す発振回路101が分周回路を介して特定周波数の発振信号を抵抗、励磁コイル及びコンデンサからなる位相シフト部110に出力する。このとき、磁束がセンシング部20を横切る際にセンシング部20の表面に発生する渦電流量の大きさに応じて各励磁コイルのインピーダンスが変化し、このインピーダンス変化によって各コンデンサ両端における電圧信号の位相も変化する。そして、コンデンサの両端の電圧信号は、位相シフト量検出部120へ出力され、この検出部で各コンデンサ両端の電圧信号の位相シフト量を検出する。そして、コンバータが、検出された位相シフト量を対応する電圧値に変換する。
なお、本実施形態では、各固定コア60,70とセンシング部20とが協働することで得られる位相シフト量出力信号の位相が30度ずれるように固定コア60,70をセンシング部20の周方向に150度隔ててケース40に配置しているので、上述のような信号処理によって、図4に示すように、一方の主固定コア60の位相シフト量出力値SAと他方の主固定コア70の位相シフト量出力値SBのごとく互いに30度位相のずれた120度周期の位相シフト量の出力値が得られる。
このようにして得られた位相シフト量の出力値からロータ10の回転角度を120度周期で検出する方法は以下の通りである。
図4に示すように、各固定コア60,70から得られるロータ10の回転角度の出力値(SA,SB)とこれらをそれぞれ反転させた出力値(RSA,RSB)とを重畳させる。そして、これら4つの位相シフト量検出値の検出特性に優れた直線部分を用いて各位相シフト量検出値の大小関係から、ロータの回転角度が0度〜30度(図中、区間(1))、30度〜60度(図中、区間(2))、60度〜90度(図中、区間(3))、90度〜120度(図中、区間(4))、のいずれの範囲にあるかを判断する。そして、この直線部分同士をジョイント(結合)処理する。次いで、上述した4つの角度範囲の何れの角度範囲にあるかの判断結果に基づき、図5に示す120度ごとの周期で変化する鋸歯状波形の出力信号から、ロータの回転角度を120度周期で求めるようになっている。
続いて、このような構成を有する回転センサ1の作用、すなわち検出出力の変化がセンシング部20のずれによる検出出力の変化であるのかセンシング部20の回転による検出出力の変化であるのかを区別する方法について説明する。なお、センシング部20と固定コアとの相対的なずれには大きく分けて2つ考えられる。1つは長期間使用しているうちに、センシング部20が直線的に移動(シフト)する等して固定コアとの位置関係が正常範囲外にずれてしまう場合である。もう1つはがたつき等により正常範囲内でずれる場合である。ここではまず、位置関係が正常範囲外にずれてしまう場合について説明する。回転センサ1は、一方の副固定コア160(励磁コイルA2)を主固定コア60(励磁コイルA1)の180度対向した位置に配置している。すなわち、本実施形態では、この2個の励磁コイルの出力信号が図6に示すように逆位相になるような形状のセンシング部20と一方の主固定コア60及び一方の副固定コア160の配置構造、すなわちセンシング部20が周方向360度においてセンシング幅の幅狭部と幅広部とが3周期で可変する奇数周期分割構造であってセンシング部周方向に対して一方の副コイル160を一方の主固定コア60に対して180度対向配置した構造となっている。そして、この一方の主固定コア60の励磁コイルA1と一方の副固定コア160の励磁コイルA2の出力信号の和を信号処理部300のCPUにおいて演算するようになっている。
本実施形態のような配置構造にすると、センシング部20は、そのセンシング幅の変化が周方向に3周期で繰り返され、かつ一方の主固定コア60と一方の副固定コア160とは、センシング部20の直径方向に対向するように配置されることになるので、ロータ10の回転角度のいかんにかかわらず、励磁コイルA1のインピーダンスと励磁コイルA2のインピーダンスの和信号が常に一定となる。従って、図7に示すように、この出力信号の和が許容範囲上限値と許容範囲下限値との間にある場合は、センシング部20と主固定コア60及び副固定コア160との配置関係は図8に示すように許容される正常範囲にあると判断する。なお、ここでの信号処理は上述のCPUによるデジタル回路の代わりにアナログ回路を使用して行っても良い。
また、図9に示すように、主固定コア60の励磁コイルA1のインピーダンスと副固定コア160の励磁コイルA2のインピーダンスの和が予め決められた許容範囲からはみ出した場合に、信号処理部300のセンシング部ずれ検出部302においてセンサ異常信号を発生させる。すなわち、この出力信号の和を求めて比較する信号処理方法によって、出力値が正常範囲内でずれるような回転センサの不具合を検知することができるようになっている。このような場合には、例えば警告を発生する等して、必要に応じて回転センサ1を交換する等してセンシング部と各固定コアとの位置関係を正常範囲内に配置する必要がある。
なお、本実施形態によれば、逆位相となるように配置されている励磁コイルA1,A2のインピーダンスの和によって回転センサの不具合を検知するので、ずれのほかに、例えば、回転センサのコイルコア材や励磁コイルの磁気特性の変化、あるいは回転センサの電気回路の特性の変化を検知することもできる。
続いて、センシング部20のずれ(がた)による影響補正の方法について説明する。上述したように、本実施形態においては、一方の副固定コア160を一方の主固定コア60の180度対向した位置に配置するとともに、センシング部周方向360度あたりのセンシング幅が3周期で変化するようになっている。すなわち、センシング部20と固定コア60,160とがこの2個の固定コア60,160の各励磁コイルの信号が逆位相になるような形状の配置構造となっている。このようにセンシング部20は奇数周期でセンシング幅の幅狭部21と幅広部22とが繰り返す奇数分割構造をとっているので、2個のコイルの出力信号の波形は完全に逆位相となっている。この場合、ロータ回転に伴ってセンシング部20が回転した場合の出力信号の信号変化は以下の通りとなる。
図8に示す状態から図10に示す状態への変化、すなわちCW(時計回り)方向に10度回転したことにより、一方の主固定コア60の励磁コイルA1及び一方の副固定コア160の励磁コイルA2のインピーダンスは次のように変化する。
一方の主固定コア60の励磁コイルA1のインピーダンス:L1→L2
一方の副固定コア160の励磁コイルA2のインピーダンス:L1→L3
ただし、L1>L2,L1<L3である。
このようにインピーダンスの変化が、L1>L2,L1<L3の条件を満たすことで、励磁コイルA1と励磁コイルA2における測定結果の平均を計算すると、センシング部20すなわちロータ10のCW方向に10度回転したと判断できる。
続いて、センシング部20の固定コアに対するずれ(がた)による信号変化を考える。最初にセンシング部20が図11において上方すなわち、図中矢印に示すY軸プラス方向へ移動した場合について考える。
図8に示す状態から図11に示す状態に変化すること、すなわちY軸プラス方向にセンシング部20が移動する(ずれる)ことにより、一方の主固定コア60の励磁コイルA1及び一方の副固定コア160の励磁コイルA2の信号が次のように変化する。
一方の主固定コア60の励磁コイルA1のインピーダンス:L1→L2
一方の副固定コア160の励磁コイルA2のインピーダンス:L1→L2
このようにインピーダンスが変化することで、各励磁コイルによってセンシング部20が次のように回転したものと見なされる。
励磁コイルA1:CW(時計回り)方向に10度回転
励磁コイルA2:CCW(反時計回り)方向に10度回転
これは、励磁コイルA1と励磁コイルA2における測定結果がそれぞれ同時にセンシング部20の異なる方向への回転を表しているので、この場合、センシング部20すなわちロータ10は回転しておらず、センシング部20のみが固定コア60,160に対してずれていると判断する。
なお、図8に示す状態から図12に示すようなセンシング部20が図面において下方すなわち、図中矢印に示すY軸マイナス方向へ移動した状態に変化した場合も、測定結果からセンシング部20すなわちロータ10が回転しておらず、センシング部20のみがこれらの固定コア60,160に対してずれていると判断する。
なお、本実施形態の場合、他方の主固定コア70と他方の副固定コア170もセンシング部20の周方向に180度隔てて対向配置されているので、センシング幅の変化が奇数周期で分割するセンシング部20と協働して、励磁コイルのインピーダンス変化からセンシング部20のずれのみを上述した方法と同様な方法で検出することができる。
このように、180度対向した位置に主固定コア60,70と副固定コア160,170をそれぞれ配置することにより、主固定コア60,70と副固定コア160,170の中心を結んだ線と垂直方向のセンシング部移動の影響を減少することができる。
続いて、本実施形態の変形例である長円コイルを使用した場合のセンシング部20のがた(センシング部20の移動)の影響補正について説明する。図13に示すように、長円コイルからなる一方の主固定コア80を同じく長円コイルからなる一方の副固定コア180に対してセンシング部20の周方向において180度対向した位置に配置する。
また、センシング部20の幅形状を一方の主固定コア80と一方の副固定コア180の信号が逆位相になるようにする。すなわち、この変形例においてもセンシング部20は上述の実施形態と同様の3分割のタイプ、すなわち上述の実施形態と同様にセンシング部の周方向360度あたりのセンシング幅の幅広部から幅狭部への変化の周期が3周期、すなわち奇数周期分割タイプのセンシング部20とする。
これによって、センシング部20が図13において例えば図中右上方向などの斜め方向に移動した場合、この移動は、図13の水平方向であるX軸成分と図13の垂直方向であるY軸成分に分解することができる。そして、Y軸成分の移動については、上述した実施形態におけるセンシング部20のずれ(がた)による影響補正の方法でこの影響を減少することができる。
また、X軸成分については、センシング部20が長円形状を有する主固定コア80及び副固定コア180の長手方向に若干ずれてもセンシング部20を横切る励磁コイルの磁束が実質的に変化しないので、この方向の影響を減少することができる。従って、X軸とY軸の合成成分であるセンシング部移動ベクトルによるセンシング部移動の影響については、検出出力の変化が上述した実施形態のような図11及び図12に示したY軸方向(図中垂直方向)のずれのみに対応するようになり、その補正はやり易くなり、それを処理する回路やソフトウェア等も簡単にすることができるようになる。
このように本発明によれば、センシング部と各固定コアとの相対的な位置関係のずれについて、正常範囲外でずれてしまう場合でも、正常範囲内でずれる場合でも、その両者を容易に検出可能な回転センサを設けることができる。
以上説明したように、本実施形態においてはセンシング部20のセンシング幅の変化がセンシング部周方向360度あたり3周期で繰り返す3分割タイプのセンシング部であったが、必ずしもこれに限定される必要はなく、5周期で繰り返す5分割タイプ、7周期で繰り返す7分割タイプなどの複数周期であって奇数周期のタイプのセンシング部であれば、本発明の作用を十分に発揮できる。また、各固定コア60,70,160,170は、センシング部20を挟んで別の固定コアを対向配置して設けてもよい。
本発明にかかる回転センサは、自動車のステアリング装置の回転角度検出に適している。しかしながら、本発明にかかる回転センサは、例えばロボットアームのように互いに回転するシャフト間の相対回転角度や回転トルクを求めるものであれば、どのようなものにも適用可能である。
本発明の一実施形態にかかる回転センサを概略的に示した平面図である。 本発明の一実施形態にかかる回転センサの信号処理ブロック図である。 図2に示した信号処理ブロック図の一部をより詳細に示した回路ブロック図である。 図1に示した固定コアとセンシング部との組み合わせからロータの回転角度を検出する方法を示した説明図である。 図4に続いて、図1に示した固定コアとセンシング部との組み合わせからロータの回転角度を検出する方法を示した説明図である。 横軸をロータすなわちセンシング部の回転角度とし、縦軸を一方の主固定コア(励磁コイルA1)の検出出力と一方の副固定コア(励磁コイルA2)の検出出力の出力値を同時に示した出力特性図である。 センシング部にずれが生じていない正常な状態における一方の主固定コア(励磁コイルA1)の検出出力と一方の副固定コア(励磁コイルA2)の検出出力の合計値を縦軸とし、時間を横軸として示した検出出力特性図である。 図1に示した回転センサのセンシング部の回転前の状態と一方の主固定コア(励磁コイルA1)及び副固定コア(励磁コイルA2)の位置関係を概略的に示した平面図である。 センシング部にずれが生じた異常状態における一方の主固定コア(励磁コイルA1)の検出出力と一方の副固定コア(励磁コイルA2)の検出出力の合計値を縦軸とし、時間を横軸として示した検出出力特性図である。 図1に示した回転センサのセンシング部がCW方向に10度回転した状態と一方の主固定コア及び一方の副固定コアの位置関係を概略的に示した平面図である。 図1に示した回転センサのセンシング部がY軸方向プラス側(図中上方)にずれた状態と一方の主固定コア及び一方の副固定コアの位置関係を概略的に示した平面図である。 図1に示した回転センサのセンシング部がY軸方向マイナス側(図中下方)にずれた状態と一方の主固定コア及び一方の副固定コアの位置関係を概略的に示した平面図である。 固定コアに長円コイルを用いた場合のセンシング部の回転前の状態と一方の主固定コア及び一方の副固定コアの位置関係を概略的に示した平面図である。
符号の説明
1 回転センサ
10 ロータ
11 ロータ取り付け部
20 センシング部
20a ステー
21 幅狭部
22 幅広部
30 基板
40 ケース
60,70,80 主固定コア(固定コア)
100 信号発生部
101 発振回路
110(111,112) 位相シフト部
120(121,122) 位相シフト量検出部
130(131,132) 位相シフト量コンバート部
140(141,142) 増幅部
160,170,180 副固定コア(固定コア)
200 信号発生部
300 信号処理部
301 回転角度検出部
302 センシング部ずれ検出部
400 ECU
S シャフト

Claims (1)

  1. 回転するシャフトに取り付けられ、周方向に沿って幅が変化する導電性のセンシング部を有するロータと、
    交流励磁電流が流されることで前記ロータのセンシング部との間に磁気回路を形成する励磁コイルと、磁性材から成形されかつ前記励磁コイルを保持するコア本体とを有し、固定部材に取り付けて前記ロータのセンシング部に対して前記シャフトの軸線方向に間隔をおいて対向配置される固定コアとを備えた回転センサにおいて、
    前記センシング部の周方向360度あたりのセンシング幅の変化する周期を複数周期であるとともに奇数周期とした回転センサであって、
    前記固定コアがロータ回転角度を検出する第1の組の固定コアと当該第1の組の固定コアと独立してロータ回転角度を検出可能な第2の組の固定コアからなり、前記第1の組の固定コアの少なくとも一方の固定コアが第2の組の固定コアの一方の固定コアと前記センシング部の直径方向対向する位置に配置され、前記両固定コアに備わった励磁コイルのインピーダンスの出力に基づいて前記回転センサのセンシング部の固定コアに対する位置ずれを検出することを特徴とする回転センサ。
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