JP2009006169A - ユニットバス - Google Patents

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郷  芳和
Kenichi Katayama
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Abstract

【課題】リム部と土手部の間に形成される開口部にバスエプロンを閉塞する際に、水密パッキンにバネ部材の押圧力を利用して圧力を加えつつ、且つ簡単にバスエプロンの取り付けることができるユニットバスを提供する。
【解決手段】浴槽のリム部は、長手方向に沿って下向きに開口させた溝部を有し、バスエプロンは、当該バスエプロンの上端面に前記長手方向に沿って連続するように設けられた水密部材を有し、前記バスエプロンの上端部を前記溝部にその下側から嵌め込み、当該バスエプロンの上端面を前記水密部材を介して当該溝部に当接させるように当該バスエプロンを取り付けるようにし、前記バスエプロンの下端面側から当該バスエプロンに上向きの押し上げ力を加えるバネ部材を備えたことを特徴とするユニットバスが提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般家庭などの浴室として用いられるユニットバス( 「浴室ユニット」とも呼ばれる)に関し、とくに、浴槽、洗い場用防水パン、及びバスエプロンをそれぞれ別体として現場に搬入し、それらのコンポーネントを現場にて一体に組み付けるタイプのユニットバスに関する。
一般家庭で使用されるユニットバスには種々のタイプのものがあり、浴槽と洗い場とが互いに隣接して設置されるタイプのものが主流となっている。
このユニットバスには、( I ) : 浴槽と洗い場とを最初から一体に成形し、その一体のまま現場に搬入して施工するタイプのもの、( I I) : 浴槽とバスエプロン付きの洗い場用防水パンとを別体として成形し、施工時に双方を一体に組み付けるタイプのもの、更には、( I I I) : 浴槽、洗い場用防水パン、バスエプロン、及びバスエプロン用の枠体などの主要はコンポーネントをそれぞれ別体として成形して現場に搬入し、現場にて一体に組み付ける分割タイプのものなどがある。
各タイプのユニットバスそれぞれに長所はあるが、現場への搬入性、現場での施工や保守の容易性、更にはユーザの高級感に対する満足度の点から、上述した( I I I) の分割タイプのユニットバスに対する要求は依然として高いものがある。
上述した( I I I) の分割タイプのユニットバスの一例として、特許文献1 に記載のユニットバス( 同文献の発明の名称は「洗い場付きユニットバス」) の構造が知られている。このユニットバスは、浴槽、洗い場用防水パン、矩形枠状の立装連結フレーム、及び浴槽遮蔽板部( 開口部用閉蓋、エプロン) を分割した複数のコンポーネントとして備える。このユニットバスの組み付け時には、立装連結フレームを用いて浴槽のフランジ部の一辺と防水パンの土手部の一辺とをビスやボルトで相互に連結する。これにより、浴槽と洗い場用防水パンとが連結に結合されるとともに、立装結合フレームで画成されて作業用開口部が形成される。この作業用開口部には浴槽遮蔽板部が着脱自在に取り付けられる。この作業用開口部を介して施工作業や保守作業を能率良く行なうことができる。
特開2 0 0 3 − 1 1 1 6 8 7 号公報
しかしながら、リム部と土手部の間に形成される開口部は大きく形成されるため、通常の水密パッキンなどを配置させるだけでは十分に水密性を確保できない場合がある。また、特許文献1に代表される浴室ユニットでは、建築構造物(建築土台、床面など)の上に高さ調整可能な支持架台を直接配置し、この支持架台の上に浴槽を設置する必要がある。
本発明の態様は、かかる課題の認識に基いてなされたものであり、リム部と土手部の間に形成される開口部にバスエプロンを閉塞する際に、水密パッキンにバネ部材の押圧力を利用して圧力を加えつつ、且つ簡単にバスエプロンの取り付けることができるユニットバスを提供する。
本発明の一態様によれば、上端縁にリム部が形成された浴槽と、前記浴槽の一側面に隣接して配置され且つ土手部が形成された洗い場用防水パンと、前記浴槽のリム部、及び前記防水パンの土手部の間を閉塞する着脱自在なバスエプロンと、を備え、前記浴槽のリム部は、前記長手方向に沿って下向きに開口させた溝部を有し、前記バスエプロンは、当該バスエプロンの上端面に前記長手方向に沿って連続するように設けられた水密部材を有し、前記バスエプロンの上端部を前記溝部にその下側から嵌め込み、当該バスエプロンの上端面を前記水密部材を介して当該溝部に当接させるように当該バスエプロンを取り付けるようにし、前記バスエプロンの下端面側から当該バスエプロンに上向きの押し上げ力を加えるバネ部材を備えたことを特徴とするユニットバスが提供される。
本発明の態様によれば、リム部と土手部の間に形成される開口部にバスエプロンを閉塞する際に、水密パッキンにバネ部材の押圧力を利用して圧力を加えつつ、且つ簡単にバスエプロンの取り付けることができるユニットバスが提供される。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るユニットバスの1 つの実施形態を説明する。
図1 に、この一実施形態に係るユニットバスの全体の外観( 組付け後の外観) を示し、図2 に、このユニットバスの主要コンポーネントを分解した状態( 組付け前) の外観を示す。
最初に、このユニットバスの主要コンポーネントを中心とする概要を説明する。
図1 及び図2 に示すように、ユニットバス1 は、その主要コンポーネントの一部として、浴槽1 1 と、この浴槽1 1 に隣接して設置される洗い場用防水パン1 2 ( 以下、防水パン1 2 と呼ぶ) 、この防水パン1 2 と浴槽1 1 とを着脱自在に結合する1 対の結合部材13 A , 1 3 B と、この結合部材1 3 A , 1 3 B 、浴槽1 1 の防水パン側( 一側面側) のリム部1 1 A 1 、及び防水パン1 2 の浴槽側( 一側面側) の土手部1 2 B 1 により画成される矩形状の開口部O P ( 図2 参照) を着脱自在に且つ止水性を保持して閉塞するバスエプロン1 4 とを備える。浴槽1 1 、防水パン1 2 、及び結合部材1 3 A , 1 3 B は共に、一例としてF R P ( 繊維強化プラスチック) で形成される。浴槽1 1 及び防水パン1 2 は、建築構造物( 例えばコンクリート床) 上に置かれた高さ調節用可能な支持架台S P により支持されている。
ここで、説明の便宜のため、浴槽1 1 ( 及び洗い場用防水パン1 2 ) の長手方向をZ 軸とする直交座標系を設定する。この長手方向は、本実施形態にあっては、浴槽1 1 の一側面に位置するリム部1 1 A 1 ( 又は、洗い場用防水パン1 2 の一側面に位置する土手部12 B 1 ) が防止パン1 2 ( 又は浴槽1 1 ) に対向しながら延びる板方向を言う。
これらの浴槽1 1 、防水パン1 2 、結合部材1 3 A , 1 3 B 、及びバスエプロン1 4 により、この洗い場付き浴槽1 1 は、浴槽の部分、洗い場の部分、及びバスエプロンの部分が予め分離されて提供される「3 分割構造」を特徴とする。すなわち、これらの主要コンポーネント( 浴槽1 1 、防水パン1 2 、結合部材1 3 A , 1 3 B 、及びバスエプロン1 4) は、それぞれ、別体として製造されて現場に搬入され、現場にて一体に組み付けられる。
このため、現場への搬入性がアップして省施工が可能になるほか、サイズの大きい点検口( すなわち開口部O P ) を確保できるため、保守性も高い。また、一体に組付け後の浴槽の外観は浴槽1 及び洗い場床面が互いに別体に見えるため、ユニットバス1 の高級感を醸し出すことができる。
このユニットバス1 は、さらに別の主要コンポーネントとして、防水パン1 2 のZ 軸方向の一端部にて床面から所定高さの位置にほぼ水平に設置される洗い場カウンタ1 5 と、この洗い場カウンタ1 5 の手前側の位置に立設される化粧板( 蓋板) 1 6 と、この洗い場カウンタ1 5 、化粧板1 6 、及び壁面とに囲まれたスペースを利用して配置される給水配管部1 7 とを備える。このうち、洗い場カウンタ1 5 及び化粧板1 6 は利用者であっても簡単に着脱できるようになっている。
次に、図3 〜 1 6 を参照して、このユニットバス1 の主要コンポーネントの構造をその作用効果と共に詳述する。
( 1 . 浴槽)
図3 及び図4 に示すように、浴槽1 1 は、利用者が身体を伸ばして入浴できるように細長い内容積のバスタブT B を有し、そのバスタブT B の周囲にリム部1 1 A を形成している。リム部1 1 A は、その長手方向( Z 軸方向) に沿って位置し且つ防止パン1 2 に隣接する第1 のリム部1 1 A 1 と、この第1 のリム部1 1 A 1 に連なってバスタブT B の縁を一周する第2 〜 第4 のリム部1 1 A 2 〜 1 1 A 4 とから成る。
このうち、第1 のリム部1 1 A 1 は、図4 に示すように、バスタブT B を形成する壁体が所定高さの位置で所定幅の湾曲部を残すように折れ曲がって一体成形されている。この湾曲部により、下向き( Y 軸方向) に開口する略U 字状の溝部2 1 が形成されている。この溝部2 1 には、その幅方向( X 軸方向) の中心付近の位置に、所定高さで且つ溝部2 の長手方向( Z 軸方向) 全体にわたって延びる長さの仕切り板2 2 が垂下されている。これにより、溝部2 1 がその長手方向に沿って略二分されている。この二分された溝部2 1A , 2 1 B のうち、防水パン側の溝部2 1 A は、後述するようにバスエプロン1 4 を着脱自在に装着するスペースとして使用される。
第1 のリム部1 1 A 1 から第2 のリム部1 1 A 2 に至る角部には、例えば図3 に示すように、浴槽水栓2 5 が立設されている。この浴槽水栓2 5 は、その角部( リム部) の裏側で後述する2 本の配管( 給水配管及び給湯配管) に接続されている。
第2 〜 第4 のリム部1 1 A 2 〜 1 1 A 4 には、詳述しないが、立ち上がり部がそれぞれ形成され、この立ち上がり部に浴室の壁体を嵌め込んで止水処理することで止水性を確保している。
( 2 . 防水パン)
一方、防水パン1 2 は、高さ方向( Y 軸方向) において、浴槽1 1 のリム部1 1 A よりも低い位置に設置される。防水パン1 2 は、床面部1 2 A と、その床面部1 2 A の周囲に立ち上がりを一体に形成する土手部1 2 B から成る。床面部1 2 A は、洗い場の中心となる床面本体1 2 A 1 と、長手方向( Z 軸方向) の一端部に床面本体1 2 A 1 から段差によって画成された略矩形状の段差部1 2 A 2 とから成る。床面本体1 2 A 1 は浴槽寄りの1つの角部に向かって緩やかに傾斜しており、その角部に形成された排水口3 1 に導水できるようになっている。段差部1 2 A 2 には、後述する給水配管部1 7 が設置される。
この防水パン1 2 の土手部1 2 B は、図2 、3 に示すように、その長手方向( Z 軸方向) に沿って位置し且つ浴槽1 1 に隣接する第1 の土手部1 2 B 1 と、この第1 の土手部12 B 1 に連なって防水パン1 2 の縁を一周する第2 〜 第4 の土手部1 2 B 2 〜 1 2 B 4 とから成る。
このうち、第1 の土手部1 2 B 1 は、図4 から分かるように、床面本体1 2 A 1 及び段差部1 2 A 2 から横方向( X 軸方向) に延びる幅の狭いレール状床面3 2 A と、このレール状床面3 2 A から上方向( Y 軸方向) に立ち上がる立ち上がり面3 2 B と、この立ち上がり面3 2 B から更に横方向に伸びて立ち上がる形状の立ち上がり部3 2 C とを成る。つまり、この第1 の土手部1 2 B 1 は2 段階で立ち上がる形状になっている。1 段目のレール状床面3 2 A は、後述するようにバスエプロン1 4 を着脱自在に装着するために使用される。
このため、最初の立ち上がり面3 2 B には、その内側に、複数個のバネ3 3 を所定高さ位置で長手方向( Z 軸方向) に沿って一定間隔で配置されている。この複数個のバネ3 3は、それぞれ、所定長さ且つ所定幅の鋼材を、側面から見て基部3 3 A から立ち上がる逆V 字状の折り曲げ部を有するように折り曲げて形成され、その折り曲げ部に所望のバネ性を持たせている。各バネ3 3 はその逆V 字状の折り曲げ部を下向きに開口した状態で取り付けられる。これにより、複数個のバネ3 3 が協働して、それらの折り曲げ部の底部でバスエプロン1 4 の底面に形成される略V 字状の凹部を着脱自在に受け入れ且つそのバスエプロン1 4 に上向き( Y 軸方向) 且つ横向き( X 軸方向で浴槽向き) の成分を有する斜め方向に押圧力を加える。
上述した第1 の土手部1 2 B 1 のうち、2 段目の立ち上がり部3 2 C は各種の止水パッキンを以ってしても沁み出した水分があるときに、これを蓄えて自然乾燥させるための止水に対するバッファとしての役目を与えている。
さらに、防水パン1 2 の第2 〜 第4 の土手部1 2 B 2 〜 1 2 B 4 にも、詳述しないが、立ち上がり部がそれぞれ形成され( 例えば図4 の第2 の土手部1 2 B 2 を参照) 、この立ち上がり部に浴室の壁体を嵌め込んで止水処理することで止水性が確保される。第3 の土手部1 2 B 3 の所定範囲に及ぶ位置には、浴室出入り用のドアが設置される。
なお、防水パン1 2 の段差部1 2 A 2 については、給水配管部1 7 と共に後述する。
( 結合部材)
さらに、1 対の結合部材1 3 A , 1 3 B のうち、第1 の結合部材1 3 A の全体斜視図を図5 に示す。この第1 の結合部材1 3 A は、図5 に示すように、浴室の壁体の一部を支持するための支持体( ポスト部) 3 9 と、略板状で所定厚さ及び所定長さを有する支柱体(ピラー部) 4 1 と、この支柱体4 1 と支柱体3 9 とを相互に剛結する矩形板状の中間部材4 0 とを備える。この中間部材4 0 は、その取り付け状態における下端側の一部が支柱体3 9 より短く形成される一方で、その上端部は支柱体3 9 と同一高さに形成されている。
支柱体4 1 は、略板状の基板部4 1 A と、この基板部の一方の表面S 1 ( 第1 の当接面) の途中から直角( 又は鈍角: 図5 中の角度θ 参照) に立ち上がる面S 2 ( 第2 の当接面) を介して凸状に形成された膨張部4 1 B と、支柱体4 1 の取り付け状態での下端部から突状に延設されたフランジ部4 1 C と、支柱体4 1 の取り付け状態における上端部に凹んで形成された段差部4 1 D とを一体に有する。フランジ部4 1 C ( 及び基板部4 1 A ) の板面方向と膨張部4 1 B の膨張方向( 凸部方向) とは直交するように設定されている。
中間部材4 0 の上端部は、段差部4 1 D の底面の一部を成している。この中間部材4 0の位置には、図6 に示すように、組み付け時に浴室の壁体W L を位置させる。このため、支持体3 9 は、壁体W L の後ろ側に位置し、壁体W L の奥に隠れるので、この壁体W L の取り付けに使用される。
支持体3 9 は、略矩形状の板状部材でなるが、その取り付け状態における下端部にその板面方向に3 角形状に広がる広がり部3 9 A を有し、その上端部にその板面方向に突き出た突き出し部3 9 B を有して一体に形成されている。支持体3 9 の広がり部3 9 A を含む下端面は前記中間部材のそれと同一面をなすように形成される一方で、突き出し部3 9 Bは支柱体4 1 よりも高く形成されている。このため、支持体3 9 の板面方向は、フランジ部4 1 C ( 及び基板部4 1 A ) のそれとも直交している。
フランジ部4 1 C の一部には、図5 に示すように、その面が一部凹んだ凹部4 1 C a が形成されている。この凹部4 1 C a をネジにより防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 の壁面に固定することで、第1 の結合部材1 3 A が防水パン1 2 に結合される。
図5 に示すように、この第1 の結合部材1 3 A の支柱体4 1 の底面及び接続部材の底面に掛けて水密部材L B 1 が貼り付けられている。また、支柱体4 1 の段差部4 1 D 及び支持体3 9 の突き出し部3 9 B に掛けて水密部材L B 2 が貼り付けられている。
さらに、この第1 の結合部材1 3 A の軸方向の取り付け状態での上端部には、浴槽1 1への取り付け用の金具4 2 が取り付けられている。
また、膨張部4 1 B の部分には、その表裏を貫通する貫通孔4 3 が所定高さの位置に形成されている。この貫通孔4 3 は、後述する配管を通過させるためのものである。
これに対して、防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 の端部には、図5 に示すように、第1 の結合部材1 3 A の支柱体4 1 のL 字状の底部の形状に合わせた切込み部4 4 が形成されている。このとき、第1 の結合部材1 3 A の下端部を、かかる切込み部4 3 に差し込んだときに、図6 に示すように、第1 の土手部1 2 B 1 の立ち上がり部3 2 B の面S 3 と、第1 の結合部材1 3 A の支柱体4 1 の表面S 1 ( 第1 の当接面) とが同一面を形成するように、それらのサイズが設定されている。
また、浴槽1 1 の第1 のリム部1 1 A 1 と第2 のリム部1 1 A 2 との間の角部には、浴槽水栓2 5 を取り付け用の金具4 2 で迂回する状態で、第1 の結合部材1 3 A の支柱体41 の上端部が固設される( 図6 参照) 。このとき、第1 のリム部1 1 A 1 に形成された防水パン側の溝部2 1 A の一部を画成する仕切り板2 2 の面S 4 と第1 の結合部材1 3 A の支柱体4 1 の面S 1 とが同一面を形成するようにサイズが設定されている。
第2 の結合部材1 3 B を図8 〜 1 0 を参照して説明する。この第2 の結合部材1 3 B は、図8 に示すように、浴室の壁体の一部を支持するための支持体( ポスト部) 4 9 と、略直方体状で所定厚さ及び所定長さを有する支柱体( ピラー部) 5 1 と、この支柱体5 1 と支柱体4 9 とを相互に剛結する矩形板状の中間部材5 0 とを備える。この中間部材5 0 は、その取り付け状態における下端側及び上端部の高さが支柱体4 9 と同一に形成されている。
支柱体5 1 は、基部5 1 A と、この基部5 1 A の一方の表面S 5 ( 第1 の当接面) の途中から直角に立ち上がる面S 6 ( 第2 の当接面) を介して凸状に形成された膨張部5 1 Bと、支柱体5 1 の取り付け状態における基部5 1 A の下端部から突状に延設されたフランジ部5 1 C と、支柱体5 1 の取り付け状態における上端部に凹んで形成された段差部5 1D とを一体に有する。なお、面S 6 は表面S 5 から鈍角の角度で立ち上がるようにしてもよい。フランジ部5 1 C ( 及び基部5 1 A ) の突設方向と膨張部5 1 B の膨張方向( 凸部方向) とは直交するように設定されている。
中間部材5 0 の上端部は、段差部5 1 D の底面の一部を成している。この中間部材4 0の位置には、組み付け時に浴室の壁体W L を位置させる。このため、支持体4 9 は、壁体W L の後ろ側に位置し、壁体W L の奥に隠れるので、この壁体W L の取り付けに使用される。
支持体4 9 は、略矩形状の板状部材で成るが、その取り付け状態における上端部にその
板面方向に突き出し且つ支柱体5 1 よりも高く突き出した突き出し部3 9 A を有して一体に形成されている。支持体3 9 の板面方向は、フランジ部4 1 C ( 及び基板部4 1 A ) のそれとも直交している。
フランジ部5 1 C の一部には、図8 に示すように、その面が一部凹んだ凹部5 1 C a が形成されている。この凹部5 1 C a をネジにより防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 の壁面に固定することで、第2 の結合部材1 3 B が防水パン1 2 に結合される。
図8 に示すように、この第2 の結合部材1 3 B の支柱体5 1 の底面及び接続部材5 0 の底面に掛けて水密部材L B 3 が貼り付けられている。また、支柱体5 1 の段差部5 1 D 及び支持体4 9 の突き出し部4 9 A に掛けて水密部材L B 4 が貼り付けられている。
さらに、この第2 の結合部材1 3 B の軸方向の取り付け状態での上端部には、浴槽1 1への取り付け用の金具5 2 が取り付けられている。
これに対して、防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 のもう一方の端部には、図8 に示すように、第2 の結合部材1 3 B の底部の形状に合わせた切込み部5 3 が形成されている。このとき、第2 の結合部材1 3 B の下端部をかかる切込み部4 3 に差し込んだときに、図9 に示すように、第1 の土手部1 2 B 1 の立ち上がり部3 2 B の面S 3 と、第2 の結合部材1 3 B の支柱体5 1 の面S 5 とが同一面を形成するように、それらのサイズが設定されている。
また、浴槽1 1 の第1 のリム部1 1 A 1 と第4 のリム部1 1 A 4 との間の角部には、取り付け用の金具5 2 を介して第2 の結合部材1 3 B の上端部が固設される( 図9 参照) 。このとき、第1 のリム部1 1 A 1 に形成された防水パン側の溝部2 1 A の一部を画成する仕切り板2 2 の面S 4 と第2 の結合部材1 3 B の支柱体5 1 の面S 5 とが同一面を形成するように、それらのサイズが設定されている。
( バスエプロン)
バスエプロン1 4 は、所定厚さを有するF R P などの素材で形成された所定厚さで略矩形状の板体である。このバスエプロン1 4 の厚さは、第1 及び第2 の結合部材1 3 A , 13 B の膨張部4 1 B , 5 1 B の高さに略一致させている。
さらに、バスエプロン1 4 の上端側の所定位置には、図4 に示すように、その長手方向( 取り付け時においてZ 軸方向) に沿って取手部1 4 A が形成されている。これと共に、バスエプロン1 4 の底面には、前述した防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 に設けた複数個のバネ3 3 の逆V 字状面に合った略V 字状の溝1 4 B が形成されている。
さらに、このバスエプロン1 4 には、図1 4 ( a ) , ( b ) に概略示すように、その周囲を略2 重に取り巻く水密手段が設けられている。一方の水密手段は、取り付け状態のおける浴槽1 1 側の外表面上1 4 A であって、その板厚方向に直交する4 周の側面の端部近傍の位置に沿って矩形状に完全に一周して取り付けられた、ストリップ状の水密パッキン( ゴムパッキン) G P 1 で成る。もう一方の水密手段は、バスエプロンの板厚方向に直交する4 周の側面のうちの、取り付け状態における上側面及び左右側面の3 側面に沿って取り付けられた、ストリップ状の水密パッキン( ゴムパッキン) G P 2 で成る。これらの水密パッキンG P 1 , G P 2 は、予めバスエプロン1 4 に取り付けられ、バスエプロン1 4の開口部O P への取り付け時には、後述するように、浴槽1 1 及び防水パン1 2 に対して適度な押圧力で押し付けられて水密性能を発揮するようになっている。
さらに、バスエプロン1 4 の防水パン1 2 側の面には、略L 字状の有底状のロック用溝1 4 C が形成されている。このロック用溝1 4 C には、後述する化粧板1 6 の端部に形成した端部が嵌合可能になっている。このため、ユニットバス1 の組付け時に、バスエプロン1 4 を装着した後、化粧板1 6 の端部がこのロック用溝1 4 C に収まらないときには、バスエプロン1 4 の開口部O P への装着が不完全であることが分かるようになっている。この場合には、バスエプロン1 4 が所定の位置に収まるように装着作業をし直すことになる。
なお、このバスエプロン1 4 と防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 のレール状床面32 A との間には、目地材4 8 が置かれる( 図1 6 参照) 。
( 5 . 洗い場カウンタ、化粧板、及び給水配管部)
給水配管部1 7 は、図3 に示すように、防水パン1 2 のZ 軸方向の一端部に一体形成された段差部1 2 A 2 の位置に設けられる。つまり、この給水配管部1 7 は、防止パン1 2の床面の一部を成す段差部1 2 A 2 の所定位置に立設された外部の配管( 給水配管及び給湯配管) に接続する接続部6 1 と、この接続部6 1 に接続された2 本の浴室配管6 2 A ,6 2 B ( 給水用及び給湯用) と、この浴室配管6 2 A , 6 2 B に接続された洗い場水栓63 と、及び浴室配管6 2 A , 6 2 B からそれぞれ分岐した分岐配管6 4 A , 6 4 B を備える。
このうち、洗い場水栓6 3 は浴室壁W L の所定高さ位置に取り付けられる。この浴室壁W L には、図1 1 に示すように、洗い場カウンタ1 5 を載置して保持する2 つのカウンタ保持体6 5 , 6 6 が取り付けられている。このカウンタ保持体6 5 , 6 6 は共に、ストリップ状の金属プレートを折り曲げて、側面方向から見て直角三角形を成す構造を有する。このため、各カウンタ保持体6 5 ( 6 6 ) の所定の一辺を浴室壁W L に取り付けるとともに、その一辺と直交するもう一辺を洗い場カウンタ1 5 の保持に使用する。分岐配管6 4A 、6 4 B は一方のカウンタ保持体6 5 が作る3 角形状の開口部を通して浴槽1 1 の側に送られる。このため、分岐配管6 4 A , 6 4 B は、そのカウンタ保持体6 5 に係止される。
分岐配管6 4 A , 6 4 B は、第1 の結合部材1 3 A に形成した連通孔4 3 を通してバスエプロン1 4 との隣接位置を通過し、浴槽1 1 の側に至る。この分岐配管6 4 A , 6 4 Bは、第1 の結合部材1 1 を通過後、立ち上がるように引き回されて浴槽水栓2 5 の下部に給水可能に接続されている。
この連通孔4 3 から浴槽水栓2 5 に至るまでの分岐配管6 4 A , 6 4 B は、図1 1 , 12 に示すように、水受け材としてのゴム製のチューブ6 7 により全体が被覆されている。このチューブ6 7 は、浴槽水栓2 5 の下端の配管結合部から第1 の結合部材1 3 A の連通孔4 3 までを完全に被うので、仮に配管結合部に水漏れが生じたとしても、その水滴はチューブ6 7 の内部にしか漏れないようになっている。この水滴は、図1 3 に模式的に示すように、チューブ6 7 の内面と伝わって、第1 の結合部材1 3 A の連通孔4 3 から防水パン1 2 の側に流れ出る。つまり、かかる水漏れによる水滴が浴槽1 1 の下側にそのまま流れ出て、建築構造体に掛かってしまうことが無いように施工される。
一方、洗い場カウンタ1 5 は、給水配管部1 7 、すなわち防止パン1 2 の段差部1 2 A2 に立設した接続部6 1 、浴室配管6 2 A , 6 2 B 、分岐配管6 4 A , 6 4 B を被うようにカウンタ保持体6 5 , 6 6 の上に着脱自在に配設される。この洗い場カウンタ1 5 はその一方の端部、すなわち浴槽1 1 の側に位置する端部は図1 1 から分かるように滑らかに湾曲しながら立ち上がる湾曲部( 傾斜面) 1 5 A を形成している。この湾曲部1 5 の立ち上がり高さは、浴槽1 1 の第1 のリム部1 1 A 1 の縁に滑らかに連なることが可能な値に設定されている。このため、バスエプロン1 4 の着脱の際、洗い場カウンタ1 5 が邪魔になって着脱を行なうことができないといった不都合が発生しないようになっている。また、この湾曲部1 5 A を形成することにより、浴槽1 1 の縁から洗い場カウンタ1 5 に段差を経て移行するタイプのものと比べて、意匠性が良くなっている。
化粧板1 6 は、その浴槽側に位置させる端部は手前側に湾曲した湾曲部1 6 A ( 図2 参照) を有し、残りの部分は直線板状に形成されている。湾曲部1 6 A には、バスエプロン1 4 のロック用溝1 4 C に嵌合可能な突起体1 6 A a が一体に形成されている。この化粧板1 6 は、図1 に示す如く、洗い場カウンタ1 5 の下面に着脱自在に垂設され、洗い場カウンタ1 5 と協働して給水配管部1 7 を略直方体状に被うように取り付けられる。具体的には、化粧板1 6 の上端部が洗い場カウンタ1 5 のZ 軸方向の所定位置に設けた溝部( 図示せず) に嵌合し、且つ、その下端部が段差部1 2 A 2 の所定対向位置に設置した複数のバネ6 8 ( 図3 , 5 参照) に嵌合できるようになっている。このため、洗い場カウンタ15 を取り付け、さらにバスエプロン1 4 を取り付けた後で、化粧板1 6 を取り付けることで、化粧板1 6 の裏側に給水配管部1 7 を隠すことができ、意匠性に優れたものになる。
( 組み付け作業)
ここで、上述したユニットバス1 を現場で組み付けるための作業者による作業工程を説明する。なお、全てのコンポーネントは別体として一般家庭の戸建住宅や集合住宅などの現場に搬入されるものとする。
最初に、建築構造物上に設置された高さ調節用可能な支持架台S P に防水パン1 2 が置かれ、支持架台S P の高さ調整がなされる。次いで、防水パン1 2 の隣に浴槽1 1 が配置される。この浴槽1 1 も支持架台S P 上に配置して高さ調整に付される。
次いで、浴槽1 1 と防水パン1 2 の両者の一辺側の両端部を第1 及び第2 の結合部材13 A 、1 3 B で相互に結合する。これにより、最初から枠体を用いずとも、浴槽1 1 及び防水パン1 2 の双方のリム部並びに第1 及び第2 の結合部材との間で矩形状の大きな開口部O P を有する枠状部分が形成される。
これが終ると、浴槽1 1 及び防水パン1 2 の周囲に浴室を画成する壁体を水密に建て付けるとともに、防水パン1 2 の段差部1 2 A 2 の接続部6 1 から洗い場水栓6 3 及び浴槽水栓2 5 に至る配管を行う。このとき、浴槽側に出ている分岐配管6 4 A , 6 4 B の部分には、水受け材としてのゴム製のチューブ6 7 を取り付ける。この配管作業は、大きな開口部O P を使うことできるので、能率良く行なうことができる。
次いで、洗い場カウンタ1 5 を被せてから、バスエプロン1 4 の一方の外表面1 4 A を浴槽1 1 の側にして、上述した枠状部分にバスエプロン1 4 を、開口部O P を塞ぐように嵌め込む。このバスエプロン1 4 と枠状部分との間、すなわち浴槽1 1 及び防水パン1 2は、浴槽1 1 の外側のスペースから、確実な水密性の仕切りで仕切られることになる。
ここで、図1 5 、1 6 を参照して、この枠状部分をその止水ラインと共に詳述する。ユニットバス1 の組付けに際し、第1 及び第2 の結合部材1 3 A , 1 3 B で浴槽1 1 及び防止パン1 2 を相互に結合すると、防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 のレール状面3 2A が浴槽1 1 の第1 のリム部1 1 A の下向き溝部2 1 A に相対するように浴槽1 1 及び防水パン1 2 が位置決めされる。
この結果、図1 5 のクロスハッチングの領域として示すように、浴槽1 1 の防水パン側の第1 のリム部1 1 A 1 の仕切り板2 2 の面S 4 、防水パン1 2 の浴槽側の第1 の土手部1 2 B 1 の経ち上がり部3 2 B の面S 3 、及び両サイドに位置するピラーとしての第1 及び第2 の結合部材1 3 A 、1 3 B の支柱体4 1 , 5 1 の面S 1 , S 5 の合計4 つの面が矩形状の開口部O P を画成し、かつ、それらの4 面の面位置( 面の高さ) が一致する。つまり、これにより、分割されていた浴槽1 1 及び防水パン1 2 をそれぞれ所定位置に位置させながら相互に結合するとともに、4 面を呈する部材( 2 2 、3 2 B 、4 1 及び5 1 ) により矩形状の枠状部分が形成され、矩形状の大きな開口部O P が形成される。この大きな開口部O P は、施工や保守のときの作業用に使用される。
そこで、取手部1 4 A を掴んでバスエプロン1 4 を持ち上げ、その一方の外表面1 4 A( 図1 4 ( a ) , ( b ) 参照) を浴槽1 1 の側に向けながら、当該バスエプロン1 4 の上端部を両サイドの第1 及び第2 の結合部材1 3 A , 1 3 B の間の位置に持っていき、そのまま浴槽1 1 の第1 のリム部1 1 A 1 の溝2 1 A に差し込みながら、その下端部を防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 のレール状床面3 2 A の位置に押し込む。この押し込みのときに、レール状床面3 2 A の上側に突出するように設けられているバネ3 3 の下向きV字状面を、バスエプロン1 4 の下端面の先頭部が乗り越えられるように、同バスエプロン1 4 を少し上に押圧する。これにより、バスエプロン1 4 の下端面の下向きV 字状の凹部1 4 B と複数のバネ3 3 それぞれの下向きV 字状面とが嵌合し、且つ、バネ3 3 のバネ力によりロックされる( 図1 6 参照) 。
各バネ3 3 の基部3 3 A はレール状床面3 2 A から垂直に立ち上がっている面3 2 B に取り付けられているため、その基部3 3 A と逆V 字状のブレード部との間に上向き( 基部に平行な上方向) 及び横向き( 基部に向いた方向の成分が合成された斜め方向に向かうバネ力F 1 、F 2 が作用する。このため、バスエプロン1 4 にも上向き( Y 軸方向) と浴槽向き( X 軸方向) の押圧力が加わる( 図1 6 中の矢印A 1 〜 A 3 参照) 。つまり、バスエプロン1 4 は上述した4 面を呈する枠状部材( 2 2 、3 2 B 、4 1 及び5 1 ) に収まり且つ一定の押圧力で押し付けられる。
このため、4 面S 1 , S 3 , S 4 , S 5 を呈する枠状部材( 2 2 、3 2 B 、4 1 及び51 ) とバスエプロン1 4 との間で、一方の水密パッキンG P 2 が浴槽向きに押圧され、その全周( 1 周分) で止水性を発揮する。さらに、もう一方の水密パッキンG P 1 のうち、バスエプロン1 4 の上端面に位置する部分は上向きに押圧されて止水性を発揮する。この水密パッキンG P 1 のうち、残りのバスエプロン1 4 の両サイドに位置する部分は、Z 軸方向におけるバスエプロン1 4 のサイズ及び第1 、第2 の結合部材1 3 A , 1 3 B の距離のクリアランスを適宜に設計することにより、バスエプロン1 4 を装着するときの嵌合具合によって両サイドの方向に押圧されるようになっている。
この結果、図1 5 に太い実線W S 1 、W S 2 で示すように、バスエプロン1 4 を開口部O P に装着するだけで、枠状部材( 2 2 、3 2 B 、4 1 及び5 1 ) とバスエプロン1 4 との間で略2 重の止水ラインW S 1 , W S 2 が形成される。なお、図1 5 におけるL B 1 〜L B 4 は、第1 及び第2 の結合部材1 3 A , 1 3 B に予め装着されており、浴槽1 1 及び防水パン1 2 を相互に結合するときに、それらのコンポーネントとの間に介挿されて別の止水ラインを形成する水密パッキンである。
上述した止水ラインW S 1 , W S 2 のうち、一方の止水ラインW S 1 は、枠状部材( 22 、3 2 B 、4 1 及び5 1 ) の内側寄りの位置を完全に一周し、もう一方の止水ラインWS 2 は、その止水ラインW S 1 よりも外側の位置を3 / 4 周( すなわち、上側と左右を周回) している。この略2 重の止水ラインW S 1 、W S 2 により、確実な止水性能が発揮される。とくに、浴槽1 1 から溢れる水がバスエプロン1 4 の上部や左右の縁を伝わって入り込もうとしても、外側に位置する3 / 4 周の止水ラインW S 2 が在るため、これに確実にブロックされる。このため、この止水ラインW S 2 が、その内側に位置するもう一方の止水ラインW S 1 と協働して止水性能を格段にアップさせ、確実な止水性が得られる。
なお、バスエプロン1 4 の浴槽側面の下端に位置する立ち上がり部3 2 C は、仮にバスエプロン1 4 の上側からの水分の沁み出しがあっても、これを一時的に受け止めて自然乾燥可能になっている。これにより、バスエプロン1 4 の上部からの水滴に対しては、止水ラインW S 1 , W S 2 のほかに第3 の止水手段が設置されることとなり、極めて高い止水性が発揮される。
最後に、化粧板1 6 を洗い場カウンタ1 5 の足元に嵌め込む。この嵌め込みのとき、バスエプロン1 4 が所定位置に嵌め込まれていないときには、そのロック用溝1 4 C に化粧板1 6 の端部の突起体1 6 A a を嵌合できない。これにより、作業者は、バスエプロン14 の嵌め込みが所定位置で確実に行なわれていないということを容易に認識できるので、バスエプロン1 4 の嵌め込みをやり直すことになる。バスエプロン1 4 が所定位置に嵌め込まれている場合、すなわち、バスエプロン1 4 の枠状部分との水密性が十分に確保されている場合、化粧板1 6 を洗い場カウンタ1 5 の足元に嵌め込むことができる。これにより、不用意な施工を排除して漏水事故などが起こる事態を、未然に且つ確実に防止することができる。また、このロック機構により、バスエプロン1 4 に掛かる荷重を化粧板1 6の側にも一部負担させることができるので、バスエプロン1 4 の耐加重性能もアップさせることもできる。
( 効果)
本実施形態に係るユニットバス1 は以上のように構成されて機能することから、様々な利点を享受することができる。
まず、基本的に、浴槽、バスエプロン、及び洗い場用防水パンを3 分割構造としたため、主要なコンポーネントをそれぞれ別体として現場に搬入できる。また、従来の分割方式のユニットバス( 例えば、前述した特許文献1 に記載のユニットバス) のように、浴槽及び洗い場用防水パンを結合する結合フレーム、この結合フレームにより形成される開口部を閉じる蓋体、及び浴槽遮蔽エプロンといった多数の製造コストの高いコンポーネントが不要になり、単に、左右両端部に立設する一対の結合部材1 3 A , 1 3 B とバスエプロン1 4 が有ればよい。この結合部材とバスエプロンを用いた簡素な構成でありながら、浴槽1 1 と洗い場用防水パン1 2 をその両端部で相互に所定位置で結合でき、この結合により大きな開口部O P を画成して施工や保守のときの作業性をアップさせることができる。加えて、かかる結合により、バスエプロン1 4 を嵌め込む枠状部分を形成して、バスエプロン1 4 を簡単に且つ着脱自在に水密状態で取り付けることができる。この結果、施工作業や保守点検のための開口部を大きく採ることができ、確実な水密性を確保でき、防水パンとバスエプロンが仕切られていることに拠る高級感もあり、さらには、安価なユニットバス1 を提供することができる。
このように、3 分割構造に係るユニットバス1 でありながらも、従来の非分割タイプのものと同様に洗い場付き浴槽の機能を実現できるので、主要コンポーネントを別体として搬入できることのメリットは殊更大きい。特に、戸建住宅や集合住宅のように狭い通路を通って浴室の位置までコンポーネントを運搬できること、及び、現場において浴室のドアからコンポーネントを搬入できることにより、作業コストを大きく低減可能になる。
また特に、本実施形態にあっては、バスエプロン1 4 の装着に際し、図1 6 からも分かるように、バネ部材3 3 の押圧力を利用して水密パッキンに圧力を加えて若干変形させだけの簡単な構造で水密性を確保できる。これにより、水密性を確保するための構造が極めて簡単になる。
さらに、図1 4 , 1 5 に示したように、略2 重の止水ラインW S 1 , W S 2 により確実な水密性能を発揮できることに加え、止水ラインW S 1 , W S 2 を成す水密パッキンG P1 , G P 2 をバスエプロン1 4 の異なる面上に装着させたことによる効果がある。すなわち、水密パッキンG P 1 , G P 2 を2 本共、バスエプロン1 4 の浴槽側の外表面1 4 A のみに配置した場合、バスエプロン1 4 を取り付けたときの反発力が大きくなり、今度は、より大きな押圧力でバスエプロン1 4 を押えつける必要が出てくる。そのような事態に至ると、バネ3 3 の大形化が必要になる。反対に、バネ3 3 の押圧力が弱いと、水密パッキンに対する押さえ付け量が不足して水密性が低下する。これに対して、本実施形態のように、2 重の水密パッキンG P 1 , G P 2 をバスエプロン1 4 の異なる面( 一方の外表面14 A とそれに連なる両側面及び上面の3 面から成る面との二つ面部) に分散して装着すると、水密パッキンからの反発力を抑えつつ確実な水密性を確保でき、バネ3 3 のサイズ及び押圧性能、確実な水密性能、バスエプロンの発生する応力に因る破損などの回避の観点でバランスのとれた設計が可能になる。
上述した基本的な作用効果の他に、本実施形態では更に様々な特徴がある。
例えば、入浴者がバスタブに腰を下ろすなどして、バスエプロン1 4 に下向きの加重がかかった場合、バネ3 3 の変形により、バスエプロン1 4 に止水性を保持した範囲内である程度の下向きの変形を許容できる。これにより、バスエプロン1 4 と浴槽1 1 及び防水パン1 2 とが完全な剛体として結合されてしまうことを防止でき、若干の弾性変形により加重を支えることができる。
このとき、バスエプロン1 4 と防水パン1 2 の第1 の土手部1 2 B 1 のレール状床面32 A との間には、目地材4 8 が置かれる( 図1 6 参照) 。このため、バスエプロン1 4 の変形が大きくなろうとすると、バスエプロン1 4 は、この目地材4 8 からの反発力を受ける。このため、バネ3 3 からバスエプロン1 4 が外れてしまうことを阻止できる。すなわち、バネ3 3 のロック機能の弱体化を阻止できる。
また、目地材4 8 を配置することで、かかる隙間にごみなどが溜まることを防止できるし、また美観上の体裁もよい。
さらに、第1 及び第2 の結合部材1 3 A , 1 3 B に形成した第1 の当接面S 1 及び第2の当接面S 2 ( 図5 参照) との成す角度を直角又は鈍角としている。とくに、所定の鈍角な角度にすることによって、バスエプロン1 4 を開口部O P に装着するときに、側面の水密パッキンG P 2 がよじれて切断してしまうといった可能性を極めて低くすることができる。
また、本実施形態のユニットバス1 にあっては、洗い場用防水パン1 2 の側から浴槽11 の側への配管を、第1 の結合部材1 3 A に形成した連通孔4 3 を通している。このため、結合部材1 3 A に配管保持の機能を持たせることができ、配管を効率良く引き回すことができ、更には、配管を浴槽ユニット1 内に置くことができるという利点がある。とくに、この配管を浴槽ユニット1 内に、すなわち浴室内に置くことで、配管の施工や点検を全て浴室内で済ますことができる。このことに拠り、作業能率は大幅にアップする。さらに、かかる配管の配置に拠って、洗い場カウンタ1 5 の下に位置する配管部分から水漏れがあっても、その水は洗い場用防水パン1 2 で受けることから、漏水によって建築構造物に被害を与えることも無い。
加えて、浴槽1 1 の側に位置する配管の部分は水受け材としてのチューブ6 7 で覆われているため、浴槽水栓2 5 の取り付け部分やその取り付け部分に接続される配管部分から漏水があった場合でも、その水滴をチューブ6 7 を介して洗い場防水パン1 2 に確実に回収することができる。これにより、浴槽1 1 の下の建築構造物に水漏れの被害を与えることも無く、また防止パンを浴槽1 1 の下に置く必要もない。かかる水漏れに対しては、バスエプロン1 4 を取り外して、その開口部O P から簡単に点検することができる。
一方、洗い場用防水パン1 2 の配管部分は洗い場カウンタ及び化粧板で被っているので
、防水パン1 2 の配管接続部や第1 の結合部材1 3 A の連通孔をシャワーなどの散水から殆ど確実に保護することができ、防水性能を劣化防止に有効である。また、カウンタ部分の見栄えが意匠的にも良くなる。
なお、本発明は上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に要旨に基づき、さらに種々の形態に変形可能なことは勿論である。
本発明の一実施形態に係るユニットバスの外観斜視図。 ユニットバスの主要コンポーネントを分解して示す分解斜視図。 ユニットバスの洗い場用防水パンの一端部に設置する給水配管部の概要を主に説明する斜視図。 取り付けた状態におけるバスエプロンの断面構造を主に示す縦断面図。 取り外した状態における第1 の結合部材と浴槽及び洗い場用防止パンの土手部とを示す斜視図。 第1 の結合部材で浴槽及び洗い場用防止パンの土手部を相互に結合した状態を示す斜視図。 取り付けた状態における第1 の結合部材の横断面図。 取り外した状態における第2 の結合部材と浴槽及び洗い場用防止パンの土手部とを示す斜視図。 第2 の結合部材で浴槽及び洗い場用防止パンの土手部を相互に結合した状態を示す斜視図。 取り付けた状態における第1 の結合部材の横断面図。 給水配管部の配管構造を示す斜視図。 給水配管部における、浴槽側に配置された水受け材としてのチューブの取り付け状態を示す斜視図。 水受け材としてのチューブの漏水に対する導水機能を説明する説明図。 ( a) はバスエプロンに装着した水密部材を示す斜視図、及び、( b ) は同図( a) のI I − I I 線に沿った断面図。 バスエプロンを開口部に装着したときに生成される止水ラインの説明図。 防水パンの土手部に設けたバネによるバスエプロンに印加される押圧力と止水性能との関係を説明する図。
符号の説明
1 ユニットバス
1 1 浴槽
1 1 A 1 浴槽の1 面側のリム部
1 2 洗い場用防水パン
1 2 B 1 洗い場用防水パンの1 面側の土手部
1 3 A 、1 3 B 第1 及び第2 の結合部材
1 4 バスエプロン
1 4 A バスエプロンの一方の外表面
1 4 C ロック用溝
1 5 洗い場カウンタ
1 5 A 傾斜部
1 6 化粧板
1 6 A a ロック用端部
2 2 仕切り板
3 9 支持体
4 0 中間部材
4 1 支柱体
4 8 目地材
4 9 支持体
5 0 中間部材
5 1 支柱体
L B 1 〜 L B 4 水密パッキン
G P 1 、G P 2 水密パッキン
S W 1 、S W 2 止水ライン
S 1 、S 3 、S 4 、S 5 開口部を画成する同一高さの面
S 1 、S 5 第1 の当接面
S 2 、S 6 第2 の当接面
W L 浴室の壁体

Claims (2)

  1. 上端縁にリム部が形成された浴槽と、
    前記浴槽の一側面に隣接して配置され且つ土手部が形成された洗い場用防水パンと、
    前記浴槽のリム部、及び前記防水パンの土手部の間を閉塞する着脱自在なバスエプロンと、
    を備え、
    前記浴槽のリム部は、前記長手方向に沿って下向きに開口させた溝部を有し、
    前記バスエプロンは、当該バスエプロンの上端面に前記長手方向に沿って連続するように設けられた水密部材を有し、
    前記バスエプロンの上端部を前記溝部にその下側から嵌め込み、当該バスエプロンの上端面を前記水密部材を介して当該溝部に当接させるように当該バスエプロンを取り付けるようにし、
    前記バスエプロンの下端面側から当該バスエプロンに上向きの押し上げ力を加えるバネ部材を備えたことを特徴とするユニットバス。
  2. 前記バスエプロンの下端面と前記洗い場用防水パンの前記土手部との間に形成させる隙間に、着脱自在に目地材を装着するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のユニットバス。
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