JP2009005139A - 逐次型ad変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】補正用容量を増やすことなく補正範囲を広げる。
【解決手段】共通接続ノード(10)に一端が接続される容量アレイ(6)と、補正用容量アレイ(7)とを具備する逐次型AD変換器を構成する。その逐次型AD変換器に、さらに、共通接続ノード(10)の電圧を検出する電圧比較器(11)と、電圧比較器(11)の出力に基づいて、値が設定される逐次比較レジスタ(14)と、逐次比較レジスタ(14)の値に基づいて容量アレイ(6)と補正用容量アレイ(7)を構成する容量素子(CC00〜CC)への印加電圧を切り替える第1の制御回路(17)と、制御信号に基づいて、容量アレイ(6)の他の一端を入力アナログ信号あるいは第1の所定の電圧に切り替え、補正用容量アレイ(7)の一端を共通接続ノード(10)あるいは第2の所定の電圧に切り替える第2の制御回路(34)とを構成する。
【選択図】図12

Description

本発明は、AD変換器に関し、特に逐次型AD変換器に関する。
逐次型AD変換器(または、逐次型AD変換器)の精度や変換速度に対する要求は、年々、高くなってきている。逐次型AD変換器には、電圧比較器が内蔵されている。逐次型AD変換器によって高精度なA/D変換を実現するためには、内蔵されている電圧比較器が高ゲインで、なおかつ低オフセットであることが好ましい。また、高速なA/D変換を実現するためには、内蔵する電圧比較器が高速で動作することが好ましい。
電圧比較器の設計においては、オフセットと動作速度はトレードオフの関係にある。オフセットを小さく抑えるには、素子サイズを大きく設計する必要がある。しかしながら、素子サイズの増大は、寄生容量の増加を招く。そのため、その電圧比較器を高速化するのが難しくなるという問題がある。また、素子サイズを大きく設計することにより、コアサイズ、しいてはチップサイズの増大にもつながるという問題がある。
これらの問題を解決するために、補正用の容量を追加、制御して電圧比較器のオフセットを補正する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、特許文献1(特開平7−86947号公報)に記載されているAD変換器の構成を示す回路図である。図1に示されているAD変換器は、上位10ビットの容量アレイで構成される10ビット分解能の逐次型AD変換器である。図1に示されているように、その逐次型AD変換器には、アナログ入力電圧(Ain)101と、上限基準電圧(VT)102と、下限基準電圧(VB)103とが供給されている。
その逐次型AD変換器は、サンプル電圧供給線104と、第1スイッチ105と、主容量アレイ106と、補正用容量アレイ107と、主スイッチ群108と、補正用スイッチ群109と、容量アレイの共通接続ノード110と、電圧比較器111と、逐次比較レジスタ(SAR)114と、主スイッチ制御回路116と、補正用スイッチ制御回路117と、第1バッファ118と、第1データバス115と、補正データを記憶しておく記憶回路140と、記憶回路140から出力される補正データを補正用スイッチ制御回路117に供給する第1データバス141とを含んで構成されている。
第1スイッチ105は、アナロググランド線130に接続可能に構成されている。第1スイッチ105は、アナログ入力電圧101かアナロググランド130かのどちらかの電圧を選択してサンプル電圧供給線104に供給している。電圧比較器111は、第2スイッチ112とアンプ120とを含んで構成されている。第2スイッチ112は、電圧比較器111を動作点に設定する。電圧比較器111からは、比較結果113が出力されている。第1データバス115は、逐次比較レジスタ114の値を、主スイッチ制御回路116、補正用スイッチ制御回路117および第1バッファ118に供給している。第1バッファ118は、最終的なA/D変換結果(A/D変換結果119)を出力している。主スイッチ制御回路116は主スイッチ制御信号124を出力している。補正用スイッチ制御回路117は、補正用スイッチ制御信号123を出力している。
制御回路134は、第1スイッチ105、主スイッチ制御回路116、補正用スイッチ制御回路117、記憶回路140、電圧比較器111、逐次比較レジスタ114および第1バッファ118を制御している。制御回路134には、制御回路134を動作させるためのクロック131が供給されている。また、制御回路134には、A/D変換開始を指定する制御信号(以下、ADトリガ132と呼ぶ)と、オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する制御信号(以下、校正外部トリガ133と呼ぶ)が供給されている。
制御回路134からは、A/D変換終了を示す信号(EOC)121と、サンプリング期間を示す信号(TCG)122と、制御信号135とが出力されている。制御回路134から出力される制御信号135は、第1スイッチ105や主スイッチ制御回路116、補正用スイッチ制御回路117、記憶回路140、電圧比較器111、逐次比較レジスタ114、第1バッファ118の各ブロックを制御する制御信号である。
図1のA/D変換器の内部D/A変換器は、主容量アレイ106を含んで構成されている。主容量アレイ106は、2進重み付けされた2の10乗個の容量から構成される。すなわち、単位容量分の容量値(1C)を持つ容量C00と容量C、単位容量の2倍の容量値を持つ容量C、同様に2倍から2倍の容量値を持つ容量CからCで構成されている。
また、このA/D変換器は、補正用の内部D/A変換器(補正用容量アレイ107)を含んで構成されている。補正用容量アレイ107は、2進重み付けされた2の6乗個の容量から構成される。すなわち、単位容量分の容量値(1C)を持つ容量CC00と容量CC、単位容量の2倍の容量値を持つ容量CC、同様に2倍から2倍の容量値を持つ容量CCからCCで構成される。このため、このA/D変換器のオフセット誤差の補正は、6ビットの分解能で行える。
上述の制御回路134、制御信号135の詳細について、図2を参照して説明する。カウンタ201は、サンプリング期間をカウントするためのカウンタである。カウンタ201は、カウント開始設定信号208にハイレベルが設定されるとクロック131によりカウント動作を開始する。また、トリガ検出回路202は、校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133がハイレベルに設定されたことを検出する。OR回路203は、ADトリガ(A/D変換開始を指定する)132または校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133のどちらかがハイレベルに設定されたことを認識する。
第2バッファ出力信号210は、サンプリング期間に第2スイッチ112を活性化させるための制御信号である。第2バッファ204は、第2バッファ出力信号210を出力するためのバッファである。第3バッファ出力信号211は、サンプリング期間に主スイッチ群108をサンプル電圧供給線104側にONさせるための制御信号である。
第1スイッチ105は、第3バッファ出力信号211を出力するためのバッファである。第1論理回路出力信号212は、サンプリング期間に第1スイッチ105をAin側にONさせるための制御信号である。第1論理回路206は、第1論理回路出力信号212を出力するための論理回路である。
第2論理回路出力信号213は、第1スイッチ105をAGND側にオンさせるための制御信号である。第2論理回路207は、第2論理回路出力信号213を出力するための論理回路である。カウント開始設定信号208は、OR回路203の出力信号でカウンタ201のカウント開始を設定する信号である。トリガ検出回路出力信号209は、トリガ検出回路202の出力信号である。トリガ検出回路出力信号209は、第1論理回路206、第2論理回路207に入力されており、第1スイッチ105をAin側にオンさせるかAGND側にオンさせるかを制御する。また、トリガ検出回路出力信号209は、記憶回路140、主スイッチ制御回路116、補正用スイッチ制御回路117、第1バッファ118に入力されており、逐次比較レジスタ(SAR)114の第1データバス115の値を主スイッチ制御回路116で使用するか補正用スイッチ制御回路117で使用するか、A/D変換結果119として第1バッファ118より出力するか記憶回路140に値を記憶するかを制御するために用いる。
ここにおいて、基本的なA/D変換器の動作(以下、A/D変換器動作と呼ぶ)について説明する。図3は、A/D変換器の動作を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートは、オフセット誤差の補正を考慮しない場合のA/D変換器の動作を示している。
図3を参照すると、A/D変換器動作は、ADトリガ(A/D変換開始を指定する)132をハイレベルに設定することで開始する。ADトリガ(A/D変換開始を指定する)132がハイレベルになると、カウンタ201がカウント動作を開始する。カウンタ201は、サンプリング期間のカウントが終了するまで、ハイレベルに設定されたTCG(サンプリング期間を示す信号)122を出力する。この期間を、図3では、TCGと記載している。A/D変換器は、TCGにおいて、アナログ入力電圧(Ain)のサンプリングを行う。
このとき、電圧比較器111の第2スイッチ112は、第2バッファ出力信号210に応答して活性化する。第2スイッチ112が活性化することによって、電圧比較器111は容量アレイの共通接続ノード110の電圧を、一定電圧(VCOM)にバイアスする。第1スイッチ105は、第1論理回路出力信号212に応答して、アナログ入力電圧(Ain)101を供給するアナログ入力電圧供給線とサンプル電圧供給線104とを接続する。また、主スイッチ群108は、第3バッファ出力信号211に応答して、全てのスイッチをサンプル電圧供給線104側にオンさせる。
図4は、このときの接続状態を示す模式図である。図4に示されているように、サンプリング期間において、主容量アレイ106の全ての容量は、アナログ入力電圧(Ain)101にチャージされる。
図3に戻り、サンプリング期間終了後の動作について説明する。カウンタ201は、所定のサンプリング期間(図3では2クロック間)のカウントが終了すると、ローレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122を出力する。制御回路134は、そのローレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122に応答して、第2バッファ出力信号210、第3バッファ出力信号211、第1論理回路出力信号212を出力する。制御回路134は、第2バッファ出力信号210、第3バッファ出力信号211、第1論理回路出力信号212によって、第2スイッチ112と第1スイッチ105とを非活性化させる。
このとき、容量アレイの共通接続ノード110の電圧は、ハイインピーダンス状態になる。したがって、主容量アレイ106の全ての容量は、チャージされている電荷を保持し続ける。このとき主容量アレイ106に保持される電荷量Q1は、次の(1)式で表される。
Figure 2009005139
その後、期間T0において、逐次比較レジスタ(SAR)114は、サンプリング期間の終了を受けて、逐次比較レジスタ(SAR)114の第一ビット(MSB)を論理“1”に設定する。第1データバス115は、逐次比較レジスタ(SAR)114の出力に対応して、データDの論理を“1”にする。基本的なA/D変換動作の場合、校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133はローレベルのままである。そのため、トリガ検出回路202の補正用スイッチ群109もローレベルのままである。
このとき、第1データバス115のコードによって、主スイッチ制御回路116が主スイッチ群108を制御し、主容量アレイ106のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。期間T0では、主スイッチ群108のスイッチS8からスイッチS0とスイッチS00が下限基準電圧(VB)側にオンし、スイッチS9が上限基準電圧(VT)側にオンする。図5は、このときの回路を模式的に示す回路図である。図5を参照すると、これによって、主容量アレイ106の半数の容量に下限基準電圧(VB)が、残り半数の容量に上限基準電圧(VT)が印加される。
このとき主容量アレイ106にチャージされた電荷量Q2は容量アレイの共通接続ノード110の電圧をVXとすると次の(2)式で表される。
Figure 2009005139
サンプリング期間中に主容量アレイ106にチャージされた電荷量Q1は蓄えられたままなので、容量アレイの共通接続ノード110の電圧VXは式(1)、式(2)から
Q1=Q2
とすることで求まり、次の(3)式で表される電圧となる。
Figure 2009005139
式(3)で表される容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VX)と、サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VCOM)との大小を電圧比較器111によって検出し、サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VCOM)の方が大きい場合は論理“1”を、逆の場合は論理“0”を比較結果113として出力する。
比較結果113が論理“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)114は、第一ビット(MSB)を論理“1”のままにすることで、第1データバス115のデータDを論理“1”のままにする。逆の場合は第一ビット(MSB)を論理“0”にすることで、第1データバス115のデータDを論理“0”にする。この動作で第一ビット(MSB)の比較動作は終了する。
再び図3に戻り、次の期間T1においては逐次比較レジスタ(SAR)114は、第二ビットの論理を“1”に設定することで、第1データバス115のデータDの論理を“1”にする。第1データバス115のコードに応答して、主スイッチ制御回路116は主スイッチ群108を制御する。主スイッチ制御回路116は、主スイッチ群108の接続を切り換えることによって、主容量アレイ106のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。仮に第一ビットの比較結果が、論理“1”であったとすると、主スイッチ群108のスイッチスイッチS9は、上限基準電圧(VT)側にオンしたままで、スイッチS8も上限基準電圧(VT)側にオンする。第一ビットの比較動作時と同様に、サンプリング期間中に主容量アレイ106に蓄えられた電荷量Q1は蓄えられたままなので、容量アレイの共通接続ノード110の電圧VXは、次の(4)式で表される電圧となる。
Figure 2009005139
その第一ビットの比較動作時と同様に、式(4)で表される容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VX)と、サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VCOM)との大小を電圧比較器111によって検出する。逐次比較レジスタ(SAR)114は、その検出結果に対応して、第二ビットの値を決定する。この一連の動作を期間T9まで繰り返す。逐次比較レジスタ(SAR)114の最下位ビット(LSB)まで決定したデータが、アナログ入力電圧(Ain)101をA/D変換した結果となる。期間T9が経過した後、逐次比較レジスタ(SAR)114よりEOC(A/D変換終了を示す信号)121が出力される。このとき、トリガ検出回路出力信号209がローレベルなので、アナログ入力電圧(Ain)101をA/D変換した結果は、第1バッファ118よりA/D変換結果119を介してデジタル信号で出力される。
電圧比較器111には、オフセット誤差がある場合がある。このA/D変換器は、高精度なA/D変換特性を得るために、この誤差を補正する機能を備えている。以下に、オフセット誤差検出時のA/D変換動作について、図6のタイミングチャートを用いて説明する。
図6を参照すると、このA/D変換器は、基本的なA/D変換動作と同様に、サンプリング期間TCGと比較期間T0〜T5とでA/D変換動作を行っている。このA/D変換器は、校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133に応答してオフセット誤差検出のためのA/D変換動作が開始する。また、サンプリングする電圧が、アナログ入力電圧(Ain)ではなくアナロググランド(AGND)である。さらに、比較期間に使用するD/A変換器は、補正用容量アレイ107と補正用スイッチ群109である。
校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133をハイレベルに設定すると、A/D変換器は、オフセット誤差検出のためのA/D変換動作を開始する。カウンタ201は、校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133がハイレベルになると、そのときのOR回路203の出力に応答してカウント動作を開始する。カウンタ201は、カウント動作の開始に応答して、ハイレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122を出力する。A/D変換器は、ハイレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122に応答して、アナロググランド(AGND)のサンプリングを行う。
このとき、第2バッファ出力信号210に応答して、第2スイッチ112が活性化する。第2スイッチ112が活性化することによって、電圧比較器1111を構成するアンプ120の入力端と出力端とが短絡する。そのため、電圧比較器111は、容量アレイの共通接続ノード110の電圧を一定電圧(VCOM)にバイアスする。また、第2論理回路出力信号213に応答して、第1スイッチ105は、サンプル電圧供給線104とアナロググランド(AGND)側とを接続する。また、主スイッチ群108は、第3バッファ出力信号211に応答して、全てのスイッチをサンプル電圧供給線104側にオンさせる。そのため、主容量アレイ106の全ての容量は、アナロググランド(AGND)に充電される。
このとき、補正用スイッチ制御回路117は、補正用容量アレイ107に一定電圧を印加するための補正用スイッチ制御信号123を出力する。図7は、このときの主容量アレイ106と補正用容量アレイ107の構成を示す回路図である。図7は、補正用容量アレイ107において、補正範囲の中間値となるように、半数の容量には上限基準電圧(VT)が印加され、残り半数の容量には下限基準電圧(VB)が印加されている様子を例示している。
カウンタ201は、所定のサンプリング期間のカウントが終了すると、ローレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122を出力する。ローレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122に応答して出力される第2バッファ出力信号210と第2論理回路出力信号213により、第2スイッチ112と第1スイッチ105とがオフ状態になる。このとき、容量アレイの共通接続ノード110の電圧はハイインピーダンス状態になる。そのため、主容量アレイ106、補正用容量アレイ107の全ての容量にチャージさせた電荷は蓄えられたままとなる。
その後、補正用スイッチ制御回路117は、期間T0において、アナロググランド(AGND)を示すコード(理論値)に合わせた電圧を、主容量アレイ106のそれぞれの容量に印加する。また、逐次比較レジスタ(SAR)114は、第一ビットの論理を“1”に設定する。ここにおいて、オフセット誤差検出のためのA/D変換動作では、比較期間に使用する容量アレイが補正用容量アレイ107である。補正用容量アレイ107は、6ビットである。そのため、逐次比較レジスタ(SAR)114は、6ビットのレジスタとして機能する。図8は、このときの構成を模式的に示す回路図である。
逐次比較レジスタ(SAR)114の第一ビットは、第1データバス115を介して供給されるデータDに相当している。逐次比較レジスタ(SAR)114の第一ビットの論理を“1”に設定することによって、そのデータDは、論理が“1”に設定される。記憶回路140は、第1データバス115を介して供給されるデータを、そのまま第2データバス141に出力する。補正用スイッチ制御回路117は、第2データバス141を介して供給されるコードに基づいて、補正用スイッチ群109を制御する。補正用スイッチ群109は、補正用スイッチ制御回路117から出力される補正用スイッチ制御信号123に応答して、補正用容量アレイ107のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。
これによって、容量アレイの共通接続ノード110の電圧が変化したとき、電圧比較器111は、その変化した後の電圧と、サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧との大小を検出する。電圧比較器111は、サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧の方が大きい場合には、論理が“1の比較結果113を出力する。また、電圧比較器111は、逆の場合には、論理が“0”の比較結果113を出力する。比較結果113が示す論理が“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)114は、第一ビットの論理を“1”のままにする。比較結果113が示す論理が“0”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)114は、第一ビットの論理を“0”にする。
同様にして期間T1、期間T2…期間T5まで繰り返す。逐次比較レジスタ(SAR)114の最下位ビット(LSB)まで決定したデータが、オフセットの誤差データとなる。期間T5が経過した後、逐次比較レジスタ(SAR)114からEOC(A/D変換終了を示す信号)121が出力される。このとき、トリガ検出回路出力信号209がハイレベルなので、逐次比較レジスタ(SAR)114は、この誤差データを記憶回路140に補正データとして格納する。
次に、オフセット誤差補正時のA/D変換動作について、図9のタイミングチャートを用いて説明する。オフセット誤差補正時の動作は、基本的なA/D変換動作と同様に、サンプリング期間TCGと比較期間T0〜T9とで行われる。オフセット誤差補正時の動作では、オフセット誤差検出時に検出したオフセットの誤差データを元に、オフセット誤差の補正を行っている。
A/D変換動作は、ADトリガ(A/D変換開始を指定する)132をハイレベルに設定することで開始する。カウンタ201は、校正外部トリガ(オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する)133がハイレベルになると、そのときのOR回路203の出力に応答してカウント動作を開始する。カウンタ201は、カウント動作の開始に応答して、ハイレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122を出力する。カウンタ201は、サンプリング期間のカウントが終了するまで、ハイレベルに設定されたTCG(サンプリング期間を示す信号)122の出力を継続する。A/D変換器は、ハイレベルに設定されたTCG(サンプリング期間を示す信号)122に応答して、アナログ入力電圧(Ain)のサンプリングを行う。
第2スイッチ112は、第2バッファ出力信号210に応答して活性化される。これによって、電圧比較器111は、容量アレイの共通接続ノード110の電圧を一定電圧VCOMにバイアスする。第1スイッチ105は、第1論理回路出力信号212に応答して、アナログ入力電圧(Ain)101をサンプル電圧供給線104に接続する。第3バッファ出力信号211に応答して、主スイッチ群108の全てのスイッチは、サンプル電圧供給線104と主容量アレイ106とを接続する。主容量アレイ106の全ての容量は、アナログ入力電圧(Ain)に充電される。このとき、補正用容量アレイ107には、オフセット誤差検出時と同じ一定電圧を印加する。
図10は、このときの回路を模式的に示す回路図である。例えば、補正範囲の中間値(図1の例では補正用容量アレイ107は6ビットなので中間値として32)となるように、半数の容量には上限基準電圧(VT)を、残り半数の容量には下限基準電圧(VB)を印加しておく。
カウンタ201は、所定のサンプリング期間のカウントが終了すると、TCG(サンプリング期間を示す信号)122をローレベルにする。ローレベルのTCG(サンプリング期間を示す信号)122に応答して、第2スイッチ112と第1スイッチ105は、非活性化する。このとき、容量アレイの共通接続ノード110の電圧はハイインピーダンス状態になる。したがって、主容量アレイ106と補正用容量アレイ107の全ての容量にチャージされている電荷は、蓄えられたままとなる。このときに蓄えられている電荷量Q3は、次の(5)式で表される。
Figure 2009005139
その後、比較期間T0〜T9において、制御回路134は、記憶回路140に記憶しておいたオフセット誤差に合わせた電圧を、補正用容量アレイ107に印加する。仮にオフセット誤差の補正コードが40LSB分の電圧(実際の補正量はサンプリング期間TCGに設定していた中間値を引いて、40LSB−32LSB=8LSB分の電圧)であった場合、補正用スイッチ制御回路117により単位容量の2倍に相当する容量CCと単位容量の2倍に相当する容量CCに上限基準電圧(VT)が、残りの容量に下限基準電圧(VB)が印加される。
また、制御回路134は、期間T0において逐次比較レジスタ(SAR)114の第一ビット(MSB)のビットの論理を“1”に設定することで、第1データバス115のデータDの論理を“1”にする。第1データバス115のコードによって、主スイッチ制御回路116が主スイッチ群108を制御する。主スイッチ群108の接続を切り替えることによって、主容量アレイ106のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。
期間T0では、主スイッチ群108のスイッチS8からスイッチS00が下限基準電圧(VB)側にオンし、スイッチS9が上限基準電圧(VT)側にオンする。図11は、このときの回路を模式的に示す回路図である。図11を参照すると、主容量アレイ106の半数の容量に下限基準電圧(VB)が印加され、残り半数の容量に上限基準電圧(VT)が印加されている。
このとき主容量アレイ106と補正用容量アレイ107にチャージされた電荷量Q4は容量アレイの共通接続ノード110の電圧をVXとすると次の(6)式で表される。
Figure 2009005139
サンプリング期間中に主容量アレイ106と補正用容量アレイ107に蓄えられた電荷量Q3は、蓄えられたままなので、容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VX)は式(5)、式(6)から
Q3=Q4
とすることで求まり、次の(7)式で表される電圧となる。
Figure 2009005139
式(7)から分かるように、オフセット誤差の補正データ(8LSB)分の電圧が補正されていることが分かる。式(7)で表される容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VX)とサンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VCOM)との大小を電圧比較器111によって検出する。サンプリング期間TCGの容量アレイの共通接続ノード110の電圧(VCOM)の方が大きい場合には、比較結果113の論理を“1”にして出力するまた、逆の場合には、比較結果113の論理を“0”にして出力する。
比較結果113の論理が“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)114は、第一ビット(MSB)の論理を“1”のままにすることで、第1データバス115のデータDの論理を“1”のままにする。逆の場合は、第一ビット(MSB)の論理を“0”にすることで、第1データバス115のデータDの論理を“0”にする。この動作で第一ビット(MSB)の比較動作は終了する。
期間T1以降の動作は基本的なA/D変換動作と同様であり、逐次比較レジスタ(SAR)114が最下位ビット(LSB)まで決定したデータが、アナログ入力信号(Ain)をA/D変換した結果となり、オフセット誤差が補正されたA/D変換結果119として出力される。
特開平7−86947号公報
しかしながら、かかる手法では補正用容量により補正できる電圧範囲に限度がある。そのため、補正範囲を広げるには、補正用容量を増やすしか方法がない。補正用容量を増やした分コアサイズの増大を引き起こすという問題がある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
上記の課題を解決するために、共通接続ノード(10)に一端が接続される容量アレイ(6)と、補正用容量アレイ(7)と、前記共通接続ノード(10)の電圧を検出する電圧比較器(11)と、前記電圧比較器(11)の出力に基づいて、値が設定される逐次比較レジスタ(14)と、前記逐次比較レジスタ(14)の値に基づいて前記容量アレイ(6)と前記補正用容量アレイ(7)を構成する容量素子(CC00〜CC)への印加電圧を切り替える第1の制御回路(17)と、制御信号(135)に基づいて、前記容量アレイ(6)の他の一端を、入力アナログ信号あるいは第1の所定の電圧に切り替え、前記補正用容量アレイ(7)の一端を前記共通接続ノード(10)あるいは第2の所定の電圧に切り替える第2の制御回路(34)とを具備する逐次型AD変換器を構成する。ここで、その補正用容量アレイ(7)の共通電極(61)に、主容量アレイ(6)の共通電極(10)とは異なる電圧を与える。
本発明によると、補正用容量アレイの共通電極と主容量アレイの共通電極との間にスイッチを設けることで、サンプリング期間中に、補正用容量アレイの共通電極に対して、主容量アレイの共通電極とは異なる電圧を与えることができる。したがって、補正用容量アレイにより補正できる電圧範囲を拡大できる。
[第1実施形態]
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明を行う。図12は、本実施形態の逐次型AD変換器60の構成を例示する回路図である。いかでは、本実施形態の逐次型AD変換器60が、上位10ビットの容量アレイで構成される10ビット分解能の逐次型AD変換器である場合に対応して説明を行う。
図12を参照すると、逐次型A/D変換器60は、アナログ入力電圧供給線1と、上限基準電圧供給線2と、下限基準電圧供給線3と、アナロググランド線30と、サンプル電圧供給線4と、第1スイッチ5と、主容量アレイ6と、補正用容量アレイ7と、主スイッチ群8と、補正用スイッチ群9と、電圧比較器11と、逐次比較レジスタ(SAR)14と、第1データバス15と、主スイッチ制御回路16と、A/D変換結果出力バッファ18と、記憶回路40と、補正用スイッチ制御回路17と、補正データ判別回路42とを含んで構成されている。
アナログ入力電圧供給線1は、アナログ入力電圧Ainを受け、第1スイッチ5に供給している。アナロググランド線30は、アナロググランド電圧AGNDを受け、第1スイッチ5に供給している。上限基準電圧供給線2は、上限基準電圧VTを、逐次型A/D変換器60内に供給している。下限基準電圧供給線3は、下限基準電圧VBを、逐次型A/D変換器60内に供給している。サンプル電圧供給線4は、第1スイッチ5を介して供給される電圧を、逐次型A/D変換器60内に供給している。第1スイッチ5は、アナログ入力電圧供給線1から供給されるアナログ入力電圧Ainか、または、アナロググランド線30を介して供給されるアナロググランド電圧AGNDかのどちらかの電圧を選択して、サンプル電圧供給線4に供給する。
主容量アレイ6は、複数の容量を含んで構成されている。主容量アレイ6の複数の容量は、並列に接続されている。各容量の一端は第1共通接続ノード10に接続されている。補正用容量アレイ7は、複数の補正用容量を含んで構成されている。主スイッチ群8は、主容量アレイ6を構成している複数の容量に一対一に接続される複数のスイッチを含んで構成されている。補正用スイッチ群9は、補正用容量アレイ7を構成している複数の補正用容量に一対一に接続される複数の補正用スイッチを含んで構成されている。
電圧比較器11は、帰還用スイッチ12と、アンプ20と、を含んで構成されている。アンプ20は、入力信号を増幅するアンプである。アンプ20の入力端は、第1共通接続ノード10に接続されている。帰還用スイッチ12は、所定の命令に応答してアンプ20の出力端と入力端とを接続する。また、電圧比較器11は、電圧比較器出力13を逐次比較レジスタ(SAR)14に供給する。第1データバス15は、逐次比較レジスタ(SAR)14に保持されている値を、主スイッチ制御回路16、補正用スイッチ制御回路17、A/D変換結果出力バッファ18および補正データ判別回路42に供給する。
主スイッチ制御回路16は、第1データバス15を介して供給されるデータに基づいて、主スイッチ群制御信号24を出力する。A/D変換結果出力バッファ18は、最終的なA/D変換結果であるA/D変換結果19を出力する。記憶回路40は、第1データバス15を介して供給される補正データを記憶する。第2データバス41は、記憶回路40から出力される補正データを補正用スイッチ制御回路17に供給する。補正用スイッチ制御回路17は、第1データバス15を介して供給されるデータに基づいて、補正用スイッチ群制御信号23を出力する。
補正データ判別回路42は、第1データバス15を介して供給される補正データが、ゼロコードかフルコードかそれ以外のコードかを判別する。補正データ判別回路42は、補正データがフルコードのとき、フルコード信号43を出力する。また、補正データ判別回路42は、補正データがゼロコードのとき、ゼロコード信号44を出力する。
ここにおいて、本実施形態の逐次型A/D変換器60は、ノード接続スイッチ62と、基準電圧切換スイッチ63とを含んで構成されている。ノード接続スイッチ62の一端は、第2共通接続ノード61を介して基準電圧切換スイッチ63に接続されている。ノード接続スイッチ62の他端は、第1共通接続ノード10に接続されている。逐次型A/D変換器60は、サンプリング期間中に第2共通接続ノード61の電圧を第1共通接続ノード10の電圧とは異なる電圧に設定することが可能である。図12に示されているように、逐次型A/D変換器60は、基準電圧切換スイッチ63により、上限基準電圧VTまたは下限基準電圧VBが選択可能である。さらに、逐次型A/D変換器60は、ノード接続スイッチ62により第1共通接続ノード10の電圧も選択可能である。したがって、逐次型A/D変換器60の第1共通接続ノード10には、3種類の電圧を選択された電圧を供給することができる。
また、逐次型A/D変換器60は、制御回路34から出力される信号に基づいて動作している。制御回路34は、主スイッチ制御回路16、補正用スイッチ制御回路17、記憶回路40、電圧比較器11、逐次比較レジスタ(SAR)14、A/D変換結果出力バッファ18、ノード接続スイッチ62および基準電圧切換スイッチ63を制御している。
制御回路34には、動作クロック31と、ADトリガ32と、校正外部トリガ33とが供給されている。動作クロック31は、制御回路34を動作させるためのクロックである。ADトリガ32は、A/D変換開始を指定するための制御信号である。校正外部トリガ33は、オフセット誤差検出のためのA/D変換開始を指定する制御信号である。
制御回路34からは、A/D変換終了信号(EOC)21と、サンプリング期間信号(TCG)22と、制御信号35とが出力されている。A/D変換終了信号(EOC)21は、A/D変換終了を示す信号(EOC)である。サンプリング期間信号(TCG)22は、サンプリング期間を示す信号(TCG)である。制御信号35は、主スイッチ制御回路16、補正用スイッチ制御回路17、記憶回路40、電圧比較器11、逐次比較レジスタ(SAR)14、A/D変換結果出力バッファ18、ノード接続スイッチ62および基準電圧切換スイッチ63を制御する制御信号である。
逐次型A/D変換器60の内部D/A変換器は、主容量アレイ6を含んで構成されている。主容量アレイ6は、2進重み付けされた2の10乗個の容量から構成されている。すなわち、主容量アレイ6は、単位容量分の容量値(1C)を持つ容量C00と容量C、単位容量の2倍の容量値を持つ容量C、同様に2倍から2倍の容量値を持つ容量CからCで構成される。
また、この逐次型A/D変換器60は、補正用の内部D/A変換器も持っている。補正用の内部D/A変換器は、補正用容量アレイ7を含んで構成されている。補正用容量アレイ7は、2進重み付けされた2の6乗個の容量から構成される。すなわち、補正用容量アレイ7は、単位容量分の容量値(1C)を持つ容量CC00と容量CC、単位容量の2倍の容量値を持つ容量CC、同様に2倍から2倍の容量値を持つ容量CCからCCで構成されている。このため、この逐次型A/D変換器60において、オフセット誤差の補正は、6ビットの分解能で実現される。
ここにおいて、上述の制御回路34、制御信号35について、図面を参照して説明する。図13は、制御回路34の構成を例示する回路図である。カウンタ71は、サンプリング期間をカウントするためのカウンタである。カウンタ71は、第1論理回路出力信号78がハイレベルのときに、動作クロック31に応答してカウント動作を開始する。トリガ検出回路72は、校正外部トリガ33がハイレベルに設定されたことを検出する。トリガ検出回路72は、ハイレベルの校正外部トリガ33に応答して、トリガ検出回路出力信号79を出力する。第1論理回路73は、ADトリガ32または校正外部トリガ33のどちらかがハイレベルのときに、ハイレベルの第1論理回路出力信号78を出力する。
第1バッファ74は、第1制御信号80を出力するためのバッファである。第1バッファ74は、第1制御信号80を帰還用スイッチ12に供給する。帰還用スイッチ12は、第1制御信号80に応答して、サンプリング期間に活性化する。第2バッファ75は、第2制御信号81を出力するためのバッファである。第2バッファ75は、第2制御信号81を主スイッチ群8に供給する。主スイッチ群8の複数のスイッチは、第2制御信号81に応答して、サンプリング期間に主容量アレイ6の各容量とサンプル電圧供給線4とを接続する。第2論理回路76は、第3制御信号82を出力するための論理回路である。第2論理回路76は、第3制御信号82を第1スイッチ5に供給する。第1スイッチ5は、第3制御信号82に応答して、サンプリング期間に、アナログ入力電圧供給線1とサンプル電圧供給線4とを接続する。第3論理回路77は、第4制御信号83を出力するための論理回路である。第3論理回路77は、第4制御信号83を第1スイッチ5に供給する。第1スイッチ5は、第4制御信号83に応答して、アナログ入力電圧供給線1とアナロググランド線30と接続する。
第4論理回路87は、第5制御信号84を出力するための論理回路である。第4論理回路87は、第5制御信号84をノード接続スイッチ62に供給する。ノード接続スイッチ62は、第5制御信号84に応答して活性化する。第5論理回路88は、第6制御信号85を出力するための論理回路である。第5論理回路88は、第6制御信号85を基準電圧切換スイッチ63に供給する。基準電圧切換スイッチ63は、第6制御信号85に応答して、第2共通接続ノード61と上限基準電圧供給線2とを接続する。第6論理回路89は、第7制御信号86を出力するための論理回路である。第6論理回路89は、第7制御信号86を、基準電圧切換スイッチ63に供給する。基準電圧切換スイッチ63は、第7制御信号86に応答して、第2共通接続ノード61と下限基準電圧供給線3とを接続する。
トリガ検出回路出力信号79は、第2論理回路76と第3論理回路77とに入力されている。制御回路34は、第2論理回路76の出力と第3論理回路77の出力によって、第1スイッチ5の接続を制御する。第1スイッチ5は、第3制御信号82または第4制御信号83に応答してサンプル電圧供給線4を上限基準電圧供給線2(アナログ入力電圧Ain側)に接続するか、下限基準電圧供給線3(アナロググランド電圧AGND側)に接続するかを切り換えている。
また、トリガ検出回路出力信号79は、記憶回路40、主スイッチ制御回路16、補正用スイッチ制御回路17およびA/D変換結果出力バッファ18に入力されている。制御回路34は、トリガ検出回路出力信号79に基づいて、逐次比較レジスタ(SAR)14の出力である第1データバス15の値を主スイッチ制御回路16で使用するか否かを制御する。また、制御回路34は、トリガ検出回路出力信号79に基づいて、第1データバス15の値を補正用スイッチ制御回路17で使用するか否かを制御する。また、制御回路34は、トリガ検出回路出力信号79に基づいて、第1データバス15の値をA/D変換結果19としてA/D変換結果出力バッファ18より出力するか否かを制御する。また、制御回路34は、トリガ検出回路出力信号79に基づいて、第1データバス15の値を記憶回路40に記憶するか否かを制御する。
また、トリガ検出回路出力信号79は、補正データ判別回路42に入力されている。補正データ判別回路42は、トリガ検出回路出力信号79に基づいて、オフセット誤差検出動作により得られたオフセット誤差データ(第1データバス15の値)がゼロコードであるか、フルコードであるか、それ以外のコードであるかを判別する。補正データ判別回路42は、オフセット誤差データがフルコードである場合は、ハイレベルのフルコード信号43を出力する。補正データ判別回路42は、オフセット誤差データがゼロコードである場合は、ハイレベルのゼロコード信号44を出力する。また、補正データ判別回路42は、オフセット誤差データがゼロコードまたはフルコードである場合に、ハイレベルのループ信号45を出力する。補正データ判別回路42は、ループ信号45がハイレベルの場合は、判別動作を行わず、フルコード信号43、ゼロコード信号44のレベルは保持される。
以下に、本実施形態の逐次型A/D変換器60の動作について説明を行う。逐次型A/D変換器60では、オフセット誤差を考慮しない基本的なA/D変換動作において、ノード接続スイッチ62により補正用容量アレイを分離できる。オフセット誤差検出時のA/D変換動作では、オフセット誤差検出で検出した誤差データが、ゼロコード(例えば6ビットの場合、2進数表記で”000000”)、またはフルコード(例えば6ビットの場合、2進数表記で”111111”)であった場合、オフセットの補正が不十分である可能性がある。本実施形態の逐次型A/D変換器60は、このとき、以下に説明する2回目のオフセット誤差検出動作を実行する。この動作により、より広い範囲でのオフセット誤差の検出が可能である。
補正データ判別回路42は、誤差データがフルコードであった場合に、ハイレベルのフルコード信号43を出力する。また、誤差データがゼロコードであった場合に、ハイレベルのゼロコード信号44を出力する。補正データ判別回路42は、誤差データが、ゼロコードでもフルコードでもない場合は、フルコード信号43とゼロコード信号44とをローレベルにして出力する。
2回目のオフセット誤差検出のためのA/D変換動作は、校正外部トリガ33をハイレベルに設定することで開始する。校正外部トリガ33がハイレベルになると、カウンタ71は、その校正外部トリガ33に応答して、ハイレベルのサンプリング期間信号(TCG)22を出力する。逐次型A/D変換器60は、そのハイレベルの校正外部トリガ33に応答して、アナロググランド電圧AGNDのサンプリングを行う。
具体的には、このとき、帰還用スイッチ12が第1制御信号80に応答して活性化する。帰還用スイッチ12が閉じることによって、第1共通接続ノード10は、一定電圧(VCOM)にバイアスされる。第1スイッチ5は、第4制御信号83に応答してサンプル電圧供給線4とアナロググランド線30とを接続する。主スイッチ群8の全てのスイッチは、第2制御信号81に応答して、主容量アレイ6とサンプル電圧供給線4とを接続する。これによって、主容量アレイ6の全ての容量は、アナロググランド電圧AGNDに充電される。
ここにおいて、ノード接続スイッチ62が開いているため、第2共通接続ノード61と第1共通接続ノード10とは、接続されていない。このとき、フルコード信号43がハイレベルの場合(1回目のオフセット誤差検出で、オフセット誤差データがフルコードであった場合)には、基準電圧切換スイッチ63は、第6制御信号85に応答して、第2共通接続ノード61と上限基準電圧供給線2(上限基準電圧VT側)とを接続する。そのため、第2共通接続ノード61の電圧は、上限基準電圧VTと等しくなる。図14は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。図14は、オフセット誤差データがフルコードであった場合の回路を例示している。図14を参照すると、補正用スイッチ群9は、一定電圧を補正用容量アレイ7に印加している。例えば、補正用スイッチ群9は、補正範囲の中間値となるように、半数の容量には上限基準電圧VTを印加し、残り半数の容量には下限基準電圧VBを印加する。
なお、逆にゼロコード信号44がハイレベルの場合(1回目のオフセット誤差検出で、オフセット誤差データがゼロコードであった場合)には、基準電圧切換スイッチ63は、第7制御信号86に応答して第2共通接続ノード61と下限基準電圧供給線3(下限基準電圧VB側)とを接続する。したがって、第2共通接続ノード61の電圧は、下限基準電圧VBと等しくなる。また、オフセット誤差データがゼロコードでもフルコードでもない場合は2回目のオフセット誤差検出は必要ない。
所定のサンプリング期間のカウントが終了すると、カウンタ71は、ローレベルのサンプリング期間信号(TCG)22を出力する。ローレベルのサンプリング期間信号(TCG)22に対応して、帰還用スイッチ12と第1スイッチ5とが非活性化される。このとき、第1共通接続ノード10と第2共通接続ノード61は、ハイインピーダンス状態になる。また、サンプリング期間が終了すると、ノード接続スイッチ62は、第5制御信号84に応答して活性化される。図15は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。図15を参照すると、ノード接続スイッチ62が閉じることによって、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7の全ての容量に蓄積されている電荷は合成されて蓄えられる。
このときの第1共通接続ノード10、第2共通接続ノード61の電圧をV0とすると、V0は以下の(8)式で求めることができる。
Figure 2009005139
(8)式より、
Figure 2009005139
を求めることができる。この(9)式より、この時点で、
Figure 2009005139
で表される電圧を変化できていることが分かる。この分もオフセット補正に利用することで、補正用容量アレイを有効活用することができる。その後、期間T0において、アナロググランド(AGND)を示すコード(理論値)に合わせた電圧を、主容量アレイ6のそれぞれの容量に印加する。図16は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。
期間T0において、逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビット(MSB)の論理を“1”に設定する。オフセット誤差検出のためのA/D変換動作において、逐次型A/D変換器60が比較期間に使用する容量アレイは補正用容量アレイ7である。補正用容量アレイ7は6ビットである。そのため、逐次比較レジスタ(SAR)14は6ビットのレジスタとして作用する。
逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビットは、第1データバス15のデータDに相当している。逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビット(MSB)の論理を“1”に設定することによって、第1データバス15のデータDの論理は“1”に設定される。記憶回路40は、第1データバス15を介して供給されるデータを、そのまま第2データバス41に出力する。補正用スイッチ制御回路17は、第2データバス41を介して供給されるコードによって補正用スイッチ群9を制御する。補正用スイッチ群9が制御されることによって、補正用容量アレイ7のそれぞれの容量に印加する電圧が切り替えられる。
補正用容量アレイ7のそれぞれの容量に印加する電圧が変化することによって、第1共通接続ノード10の電圧が変化する。電圧比較器11は、変化したときの第1共通接続ノード10の電圧と、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)との大小を検出する。電圧比較器11は、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)の方が大きい場合は、論理が“1”の電圧比較器出力13を出力する。また、逆の場合は、論理が“0”の電圧比較器出力13を出力する。電圧比較器出力13の論理が“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビットの論理を“1”のままにする。また、逆の場合は、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビットの論理を“0”にする。
同様にして、期間T1、期間T2…期間T5まで、変化したときの第1共通接続ノード10の電圧と、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)との比較動作を繰り返す。逐次比較レジスタ(SAR)14の最下位ビット(LSB)まで、その比較動作を行なって決定したデータが、最終的なオフセットの誤差データとなる。この誤差データを利用することで、オフセット誤差の補正が可能となる。
次に、オフセット誤差補正時のA/D変換動作について、図17のタイミングチャートを用いて説明する。オフセット誤差補正は、サンプリング期間TCGと比較期間T0〜T9とにおいて、A/D変換動作を行うことによって実現される。本実施形態におけるオフセット誤差補正時のA/D変換動作では、補正すべきオフセットが非常に大きい場合に、サンプリング期間中に補正用容量アレイをノード接続スイッチ62により分離して、第2共通接続ノード61に第1共通接続ノード10とは異なる電圧をチャージする。
オフセット誤差補正時のA/D変換動作は、ADトリガ32をハイレベルに設定することで開始する。ADトリガ32がハイレベルになると、カウンタ71は、そのADトリガ32に応答して、ハイレベルのサンプリング期間信号(TCG)22を出力する。逐次型A/D変換器60は、そのハイレベルのADトリガ32に応答して、アナログ入力電圧Ainサンプリングを行う。
具体的には、このとき、第1バッファ74は、ハイレベルのサンプリング期間信号(TCG)22に応答して、帰還用スイッチ12を活性化させる第1制御信号80を出力する。帰還用スイッチ12が閉じることによって、第1共通接続ノード10は、一定電圧(VCOM)にバイアスされる。第2論理回路76は、アナログ入力電圧供給線1(アナログ入力電圧Ain側)とサンプル電圧供給線4とを接続させるための第3制御信号82を、第1スイッチ5に供給する。第1スイッチ5は、その第3制御信号82に応答してサンプル電圧供給線4とアナログ入力電圧供給線1とを接続する。第2バッファ75は、主容量アレイ6とサンプル電圧供給線4とを接続させるための第2制御信号81を、主スイッチ群8に供給する。主スイッチ群8の全てのスイッチは、その第2制御信号81に応答して、主容量アレイ6とサンプル電圧供給線4とを接続する。これによって、主容量アレイ6の全ての容量は、アナログ入力電圧Ainに充電される。
このとき、ノード接続スイッチ62は開いている。そのため、第2共通接続ノード61と第1共通接続ノード10との接続は、遮断されている。図18は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。図18は、補正範囲の中間値となるように、半数の容量には上限基準電圧VTを、残り半数の容量には下限基準電圧VBを印加する場合の回路構成を例示している。
ここにおいて、基準電圧切換スイッチ63は、フルコード信号43がハイレベルの場合には、第6制御信号85に応答して、上限基準電圧供給線2と第2共通接続ノード61とを接続する。これによって、第2共通接続ノード61の電圧は、上限基準電圧VTと等しくなる。逆に、ゼロコード信号44がハイレベルの場合には、基準電圧切換スイッチ63は、第7制御信号86に応答して、下限基準電圧供給線3と第2共通接続ノード61とを接続する。これによって、第2共通接続ノード61の電圧は、下限基準電圧VBと等しくなる。フルコード信号43もゼロコード信号44もローレベルの場合には、ノード接続スイッチ62が閉じる。そのため、第2共通接続ノード61の電圧は、第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)と同電圧になる。また、補正用スイッチ群9は、オフセット誤差検出時と同じ一定電圧を印加する。
カウンタ71は、所定のサンプリング期間のカウントが終了すると、ローレベルのサンプリング期間信号(TCG)22を出力する。帰還用スイッチ12、基準電圧切換スイッチ63、第1スイッチ5は、ローレベルのサンプリング期間信号(TCG)22に応答して非活性化される。帰還用スイッチ12、基準電圧切換スイッチ63、第1スイッチ5が開くことによって、第1共通接続ノード10、第2共通接続ノード61の電圧はハイインピーダンス状態になる。また、このときノード接続スイッチ62が活性化される。図19は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。ノード接続スイッチ62が閉じることによって、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7の全ての容量に蓄積されている電荷が合成されて蓄えられる。また、蓄えられる電荷量Q5は式(10)で表される。
Figure 2009005139
第1共通接続ノード10、第2共通接続ノード61の電圧は、式(9)と同じ電圧となる。この時点で、
Figure 2009005139
の電圧が変化しており、この分もオフセットの補正に寄与する。
その後、比較期間T0〜T9において、制御回路34は、オフセット誤差に基づいた電圧を補正用容量アレイ7に印加するための制御を行う。オフセット誤差を示すデータは、記憶回路40に記憶されている。制御回路34から出力される制御信号35に応答して、逐次型A/D変換器60は、記憶回路40に記憶されているデータに対応した電圧を、補正用容量アレイ7に印加する。
仮に、オフセット誤差の補正コードが、40LSB分の電圧であった場合、容量CCと、容量CCに上限基準電圧VTが印加される。図20は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。容量CCの容量は、単位容量の2倍に相当する。容量CCの容量は、単位容量の2倍に相当する。また、残りの容量に下限基準電圧VBが印加される。(なお、実際には、
式(9)で表される電圧の変化分+40LSB−32LSB=8LSB
に対応する電圧が補正量となる。)
制御回路34は、期間T0において逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビット(MSB)の論理を“1”に設定する。逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビット(MSB)の論理が“1”なので、第1データバス15のデータD9の論理は“1”となる。
第1データバス15を介して供給される補正コードに応答して、主スイッチ制御回路16が主スイッチ群8を制御する。主スイッチ制御回路16によって制御された主スイッチ群8は、主容量アレイ6のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。期間T0では、主スイッチ群8のスイッチS8からスイッチS00が下限基準電圧VB側にオンし、スイッチS9が上限基準電圧VT側にオンする。これによって、主容量アレイ6の半数の容量に下限基準電圧VBが、残り半数の容量に上限基準電圧VTが印加される。
このとき主容量アレイ6と補正用容量アレイ7にチャージされた電荷量Q6は、第1共通接続ノード10の電圧をVXとすると次の(11)式で表される。
Figure 2009005139
サンプリング期間中に主容量アレイ6と補正用容量アレイ7に充電された電荷量Q5は、このときに充電されたままなので、第1共通接続ノード10の電圧(VX)は、式(10)、式(11)から
Q5=Q6とすることで求まる。したがって、第1共通接続ノード10の電圧(VX)は、次の(12)式で表される電圧となる。
Figure 2009005139
式(12)から分かるように、式(9)で表される電圧の変化分とオフセット誤差の補正データ(8LSB)分との電圧との和が補正されていることが分かる。
電圧比較器11は、式(12)で表される第1共通接続ノード10の電圧(VX)と、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)との大小を検出する。電圧比較器11は、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧VCOMの方が大きい場合には、論理が“1”の電圧比較器出力13を出力する。電圧比較器11は、逆の場合には、論理が“0”の電圧比較器出力13を出力する。
電圧比較器出力13の論理が“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビット(MSB)の論理を“1”のままにする。これによって、第1データバス15のデータD9の論理は“1”となる。電圧比較器出力13の論理が“0”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビット(MSB)の論理を“0”にする。これによって、第1データバス15のデータD9の論理は“0”となる。この動作で第一ビット(MSB)の比較動作は終了する。
期間T1以降、期間T9まで、同様の動作を繰り返す。逐次比較レジスタ(SAR)14の最下位ビット(LSB)補正を行い、その結果生成されたデータが、アナログ入力信号(Ain)をA/D変換した結果となる。A/D変換結果出力バッファ18は、このときに逐次比較レジスタ(SAR)14から供給されるデータを、オフセット誤差が補正されたA/D変換結果19として出力する。
上述の様に、本実施形態の逐次型A/D変換器60は、その補正用容量アレイの共通電極(第2共通接続ノード61)と主容量アレイの共通電極(第1共通接続ノード10)との間に、ノード接続スイッチ62を備えている。このノード接続スイッチ62の作用によって、サンプリング期間中に補正用容量アレイの共通電極には、主容量アレイの共通電極とは異なる電圧を与えることができる。このように補正用容量アレイの共通電極を制御することで、補正用容量アレイにより補正できる電圧範囲を拡大できる。
[比較例]
以下に、本願発明の理解を容易にするために、本実施形態と従来例との比較例を説明する。以下では、本実施形態と従来例とで、補正用容量アレイにより、容量アレイの共通接続点、すなわち、電圧比較器の入力ノードの電圧を、どの程度変化することが可能かを考える。
従来技術により、電圧比較器の入力ノードの電圧を高い側に最大限変化させる場合、サンプリング期間中では、補正用容量アレイの全てに下限基準電圧を印加する。また、比較期間中では、補正用容量アレイの全てに上限基準電圧を印加する。これによって、電圧比較器の入力ノードの電圧を高い側に最大限変化させることができる。
サンプリング期間に容量アレイにチャージされる電荷量Q1は、主容量アレイの総容量値をCtotal、補正用容量アレイの総容量値をCCtotalとすると、
Figure 2009005139
で表される。また、比較期間(逐次比較動作が終了し、最終的にアナログ入力電圧と逐次比較レジスタが示す電圧が等しくなっている場合)に、容量アレイにチャージされる電荷量Q2は、
Figure 2009005139
で表される。式(13)、式(14)より、
Figure 2009005139
となり、
Figure 2009005139
の電圧が変化することになる。
一方今回の構成を用いる場合、サンプリング期間中は補正用容量アレイの共通接続点には上限基準電圧を印加しスイッチ側の電極には下限基準電圧を印加することができる。比較期間中は主容量アレイの共通接続点と補正用容量アレイの共通接続点とを接続するとともに、上限基準電圧を印加する。この場合、サンプリング期間中に容量アレイにチャージされる電荷量Q3は、
Figure 2009005139
比較期間に容量アレイにチャージされる電荷量Q4は、
Figure 2009005139
式(16)、式(17)より、
Figure 2009005139
となり、
Figure 2009005139
の電圧が変化することになる。
VCOMは、電圧比較器11の動作点電圧であり、通常は電源電圧の1/2付近に設定することが多い。したがって、
VCOM=1/2×AVDD
とし、
VT=AVDD、VB=0
とすると、
2VT−VB−VCOM=3/2・AVDD
となり、従来技術の
VT−VB=AVDD
に対して1.5倍の電圧を変化できることが分かる。
つまり、補正用容量アレイとして同じだけの容量値を追加した場合、今回の構成を用いることで補正できる誤差量が1.5倍に大きくできる。言い換えると、同じ補正量を実現するために、今回の発明の方が追加する容量を2/3に縮小できる。仮にVCOMが電源電圧の1/2でなかったとしても、
(2VT−VB−VCOM)−(VT−VB)=VT−VCOM
であるので、
VT>VCOM
であれば効果を得ることができる。
[第2実施形態]
以下に、図面を参照して本発明の第2実施形態について説明する。図21は、第2実施形態の逐次型A/D変換器60の構成を例示する回路図である。
図21を参照すると、第2実施形態の逐次型A/D変換器60には、第1ゲインエラー補正信号(増幅用)50、第2ゲインエラー補正信号(減衰用)51およびゲインエラー補正データ52が供給されている。また、第2実施形態の逐次型A/D変換器60において、補正用スイッチ群9は、アナログ入力電圧(Ain)をサンプリングすることが可能なように構成されている。
逐次型A/D変換器60には、アナログ入力段にアンプが接続されている場合がある。また、逐次型A/D変換器60には、複数のサンプルホールド回路が接続されている場合がある。この場合、逐次型A/D変換器60は、複数のサンプルホールド回路の作用によって、複数のアナログ入力信号を同一タイミングでA/D変換する。第2実施形態の逐次型A/D変換器60は、アナログ入力段に接続されるアンプやサンプルホールド回路にゲインエラーがある場合等に、その分を補正することが可能なように構成されている。第2実施形態の逐次型A/D変換器60のゲインエラー補正時のA/D変換動作について、図22のタイミングチャートを用いて説明する。
図22を参照すると、ゲインエラー補正時のA/D変換動作は、サンプリング期間TCGと比較期間T0〜T9とで行われている。第2実施形態の逐次型A/D変換器60は、サンプリング期間TCGにおいて、アナログ入力電圧(Ain)をサンプリングする容量を変更している。
アナログ入力信号を増幅する必要がある場合には、ハイレベルの第1ゲインエラー補正信号(増幅用)50を補正用スイッチ制御回路17に供給する。補正用スイッチ制御回路17は、その第1ゲインエラー補正信号(増幅用)50に応答して、補正用容量アレイ7の一部にもアナログ入力信号(Ain)をサンプリングするように制御する。逆にアナログ入力信号を減衰させる必要がある場合には、ハイレベルの第2ゲインエラー補正信号(減衰用)51を主スイッチ制御回路16に供給する。主スイッチ制御回路16は、その第2ゲインエラー補正信号(減衰用)51に応答して、主容量アレイ6の一部が、アナログ入力電圧(Ain)のサンプリングを行わないように制御する。以下はアナログ入力電圧(Ain)を増幅する場合に対応して、第2実施形態の逐次型A/D変換器60について説明する。
ゲインエラー補正時のA/D変換動作は、第1ゲインエラー補正信号(増幅用)50をハイレベルにした状態で、ハイレベルのADトリガ32を出力することで開始する。ADトリガ32がハイレベルになると、制御回路34は、ハイレベルのサンプリング期間信号(TCG)22を出力する。逐次型A/D変換器60は、そのサンプリング期間信号(TCG)22に応答して、アナログ入力電圧(Ain)のサンプリングを行う。ここでは、ゲインエラーの補正に着目しているため、ノード接続スイッチ62は常に閉じているものとする。
このとき、制御回路34は、帰還用スイッチ12をオンさせて第1共通接続ノード10、第2共通接続ノード61の電圧を一定電圧VCOMにバイアスする。また、第1スイッチ5をアナログ入力電圧(Ain)側にオンさせる。また、主スイッチ群8の全てのスイッチをサンプル電圧供給線4側にオンさせる。これによって、主容量アレイ6の全ての容量には、アナログ入力電圧(Ain)がチャージされる。また、補正用スイッチ群9は、ゲインエラー補正データ52に基づいて、一部をサンプル電圧供給線4側にオンさせ、残りは一定電圧を印加する。図23は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。図23は、半数の容量にはアナログ入力電圧(Ain)を印加し、残り半数の容量には下限基準電圧VBを印加する場合の回路構成を例示している。
所定のサンプリング期間のカウントが終了すると、制御回路34は、サンプリング期間信号(TCG)22をローレベルにする。帰還用スイッチ12と第1スイッチ5とは、ローレベルのサンプリング期間信号(TCG)22に応答して非活性化する。帰還用スイッチ12と第1スイッチ5とが開くことによって、第1共通接続ノード10、第2共通接続ノード61はハイインピーダンス状態になる。そのため、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7の全ての容量に蓄積されている電荷は、蓄えられるたままとなる。このとき、蓄えられる電荷量Q7は次の(19)式で表される。
Figure 2009005139
制御回路34は、期間T0において逐次比較レジスタ(SAR)14の第一ビット(MSB)を1に設定し、第1データバス15のデータD9を1にする。第1データバス15のコードによって主スイッチ制御回路16が主スイッチ群8を制御し、主容量アレイ6のそれぞれの容量に印加する電圧を切り替える。期間T0では、主スイッチ群8のスイッチS8からS0が下限基準電圧VB側にオンし、S9が上限基準電圧VT側にオンする。図24は、このときの回路を模式的に例示する回路図である。これによって、主容量アレイ6の半数の容量に下限基準電圧VBが、残り半数の容量に上限基準電圧VTが印加される。また、制御回路34は、比較期間T0〜T9において、補正用容量アレイ7に一定電圧を印加するための制御信号35を出力する。図24に示す回路では、半数の容量を上限基準電圧VT側にオンし、残りの容量を下限基準電圧VB側にオンしている。
比較期間T0において、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7にチャージされた電荷量Q8は、第1共通接続ノード10の電圧をVXとすると次の(20)式で表される。
Figure 2009005139
電荷量Q7(サンプリング期間中に主容量アレイ6と補正用容量アレイ7に充電された電荷)は、充電されたままである。したがって、第1共通接続ノード10の電圧(VX)は、式(19)、式(20)からQ7=Q8とすることで求めることができる。これによって、第1共通接続ノード10の電圧(VX)次の(21)式で表される電圧となる。
Figure 2009005139
式(21)から分かるように、アナログ入力電圧(Ain)は、(210+25)/210倍に増幅されている。電圧比較器11は、式(21)で表される第1共通接続ノード10の電圧(VX)と、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧(VCOM)との大小を検出する。電圧比較器11は、サンプリング期間TCGの第1共通接続ノード10の電圧VCOMの方が大きい場合は、論理が“1”の電圧比較器出力13を出力する。逆の場合は、電圧比較器11は、論理が“0”の電圧比較器出力13を出力する。
電圧比較器出力13の論理が“1”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビット(MSB)の論理を“1”のままにする。これによって、第1データバス15のデータD9の論理は“1”のままとなる。電圧比較器出力13の論理が“0”の場合、逐次比較レジスタ(SAR)14は、第一ビット(MSB)の論理を“0”にする。これによって、第1データバス15のデータD9の論理は“0”となる。この動作で第一ビット(MSB)の比較動作は終了する。
期間T1以降の動作は、第1実施形態のA/D変換動作と同様である。逐次比較レジスタ(SAR)14は、最下位ビット(LSB)まで比較動作をおこなって決定したデータを保持する。逐次比較レジスタ(SAR)14は、その保持しているデータを、アナログ入力信号(Ain)をA/D変換した結果として第1データバス15に供給する。A/D変換結果出力バッファ18は、第1データバス15を介して供給されるデータを、ゲインエラー誤差が補正されたデジタル出力19として出力する。
アナログ入力段に接続されるアンプやサンプルホールド回路を高精度化する場合、非常に素子サイズの大きなアンプを設計する必要がある。素子サイズの増大は寄生容量の増加を招き、高速化するのが難しくなるとともに、コアサイズの増大につながる。第2実施形態の逐次型A/D変換器60は、この場合も補正用容量を利用することでアンプのゲインエラーを補正することが可能になる。
なお、上述の第2実施形態では、ゲインエラーの補正動作について説明している。逐次型A/D変換器60は、このゲインエラーの補正動作とともに、オフセットエラーの補正を行う構成を備えていても良い。これによって、より適切にエラー補正を行うことが可能となる。
[第3実施形態]
以下に、本発明の第3実施形態について説明を行う。図25は、本発明の第3実施形態の逐次型A/D変換器60の構成を例示する回路図である。図25を参照すると、第3実施形態の逐次型A/D変換器60は、補正用スイッチ回路網25と、抵抗ストリング26と、スイッチ回路網27とを含んで構成されている。内部D/A変換器は、主容量アレイ6と抵抗ストリング26とを含んでいる。スイッチ回路網27は、抵抗ストリング26との組合せにより、内部D/A変換器として機能している。スイッチ回路網27は、抵抗ストリング26で発生する電圧を、主スイッチ制御回路16が出力する制御データ24に応答して切替えて出力している。スイッチ回路網27は、出力する電圧を、主スイッチ群8のスイッチS00の一端に印加している。補正用スイッチ回路網25は、抵抗ストリング26との組合せにより、補正用D/A変換器として機能している。補正用スイッチ回路網25は、抵抗ストリング26で発生する電圧を、補正用スイッチ制御回路17が出力する補正用スイッチ群制御信号23に応答して切替えている、補正用スイッチ回路網25は、出力する電圧を、補正用容量アレイ7の容量CC00に印加している。
第3実施形態の逐次型A/D変換器60は、上述の実施形態と同様に、その補正用容量アレイの共通電極(第2共通接続ノード61)と主容量アレイの共通電極(第1共通接続ノード10)との間に、ノード接続スイッチ62を備えている。このノード接続スイッチ62の作用によって、サンプリング期間中に補正用容量アレイの共通電極には、主容量アレイの共通電極とは異なる電圧を与えることができる。このように補正用容量アレイの共通電極を制御することで、補正用容量アレイにより補正できる電圧範囲を拡大できる。
また、図26は、第3実施形態の逐次型A/D変換器60の他の構成を例示する回路図である。図26に示されているように、他の構成の逐次型A/D変換器60は、内部D/A変換器が抵抗ストリング26と、サンプリングコンデンサ6aとを含んで構成されている。このような逐次型A/D変換器60であっても、ノード接続スイッチ62の作用によって、サンプリング期間中に補正用容量アレイの共通電極には、主容量アレイの共通電極とは異なる電圧を与えることができる。
以上説明したように、本実施形態の逐次型A/D変換器60は、電圧比較器にオフセット誤差があっても、補正用容量により補正することができるとともに、補正したい誤差量に対して、追加する必要がある補正用容量が少なくて済み、コアサイズの増大を防ぐことができる。また、補正用容量により補正される誤差範囲を広げることができる。さらに、アナログ入力段に接続されるアンプにゲインエラーが存在した場合でも補正用容量により補正することができる。
なお、上述の複数の実施形態においては、サンプリング期間中に補正用容量アレイの共通接続ノードに印加する電圧を、上限基準電圧(VT)、下限基準電圧(VB)、VCOMの3つから選択する場合を例示している。本願発明において、逐次型A/D変換器60の共通接続ノードに印加する電圧は、この3つに制限されることは無く、別の任意の電圧を印加する構成であっても良い。また、上述の複数の実施形態は、その構成・動作に矛盾が生じない場合において、組み合わせて実施することが可能である。
図1は、従来のAD変換器の構成を示す回路図である。 図2は、制御回路134、制御信号135の構成を示す回路図である。 図3は、従来のA/D変換器の動作を示すタイミングチャートである。 図4は、主容量アレイ106の接続状態を示す模式図である。 図5は、主容量アレイ106の接続状態を示す模式図である。 図6は、オフセット誤差検出時のA/D変換動作を示すタイミングチャートである。 図7は、主容量アレイ106と補正用容量アレイ107の構成を示す回路図である。 図8は、主容量アレイ106と補正用容量アレイ107の構成を示す回路図である。 図9は、オフセット誤差補正時のA/D変換動作を示すタイミングチャートである。 図10は、主容量アレイ106と補正用容量アレイ107を模式的に示す回路図である。 図11は、主容量アレイ106と補正用容量アレイ107を模式的に示す回路図である。 図12は、逐次型AD変換器60の構成を例示する回路図である。 図13は、制御回路34の構成を例示する回路図である。 図14は、オフセット誤差データがフルコードであった場合の回路を模式的に例示する回路図である。 図15は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図16は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図17は、オフセット誤差補正時のA/D変換動作を例示するタイミングチャートである。 図18は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図19は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図20は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図21は、第2実施形態の逐次型A/D変換器60の構成を例示する回路図である。 図22は、ゲインエラー補正時のA/D変換動作を例示するタイミングチャートを用いて説明する。 図23は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図24は、主容量アレイ6と補正用容量アレイ7を模式的に例示する回路図である。 図25は、第3実施形態の逐次型A/D変換器60の構成を例示する回路図である。 図26は、第3実施形態の逐次型A/D変換器60の他の構成を例示する回路図である。
符号の説明
Ain…アナログ入力電圧
VT…上限基準電圧
VB…下限基準電圧
AGND…アナロググランド電圧
1…アナログ入力電圧供給線
2…上限基準電圧供給線
3…下限基準電圧供給線
4…サンプル電圧供給線
5…第1スイッチ
6…主容量アレイ
7…補正用容量アレイ
8…主スイッチ群
9…補正用スイッチ群
10…第1共通接続ノード
11…電圧比較器
12…帰還用スイッチ
13…電圧比較器出力
14…逐次比較レジスタ(SAR)
16…主スイッチ制御回路
17…補正用スイッチ制御回路
18…A/D変換結果出力バッファ
15…第1データバス
19…A/D変換結果
20…アンプ
21…A/D変換終了信号(EOC)
22…サンプリング期間信号(TCG)
23…補正用スイッチ群制御信号
24…主スイッチ群制御信号
25…補正用スイッチ回路網
26…抵抗ストリング
27…スイッチ回路網
30…アナロググランド線
34…制御回路
31…動作クロック
32…ADトリガ
33…校正外部トリガ
35…制御信号
40…記憶回路
41…第2データバス
42…補正データ判別回路
43…フルコード信号
44…ゼロコード信号
45…ループ信号
50…第1ゲインエラー補正信号(増幅用)
51…第2ゲインエラー補正信号(減衰用)
52…ゲインエラー補正データ
61…第2共通接続ノード
62…ノード接続スイッチ
63…基準電圧切換スイッチ
71…カウンタ
72…トリガ検出回路
73…第1論理回路
74…第1バッファ
75…第2バッファ
76…第2論理回路
77…第3論理回路
78…第1論理回路出力信号
79…トリガ検出回路出力信号
80…第1制御信号
81…第2制御信号
82…第3制御信号
83…第4制御信号
84…第5制御信号
85…第6制御信号
86…第7制御信号
87…第4論理回路
88…第5論理回路
89…第6論理回路
101…アナログ入力電圧(Ain)
102…上限基準電圧(VT)
103…下限基準電圧(VB)
104…サンプル電圧供給線
105…第1スイッチ
106…主容量アレイ
107…補正用容量アレイ
108…主スイッチ群
109…補正用スイッチ群
110…容量アレイの共通接続ノード
111…電圧比較器
112…第2スイッチ
113…比較結果
114…逐次比較レジスタ(SAR)
116…主スイッチ制御回路
117…補正用スイッチ制御回路
118…第1バッファ
115…第1データバス
119…A/D変換結果
120…電圧比較器11を構成するアンプ
121…EOC
122…TCG
123…補正用スイッチ制御信号
124…主スイッチ制御信号
130…アナロググランド線
134…制御回路
131…クロック
132…ADトリガ
133…校正外部トリガ
135…制御信号
140…記憶回路
141…第2データバス
201…カウンタ
202…トリガ検出回路
203…OR回路
204…第2バッファ
205…第3バッファ
206…第1論理回路
207…第2論理回路
208…カウント開始設定信号
209…トリガ検出回路出力信号
210…第2バッファ出力信号
211…第3バッファ出力信号
212…第1論理回路出力信号
213…第2論理回路出力信号

Claims (10)

  1. 共通接続ノードに一端が接続される容量アレイと、
    補正用容量アレイと、
    前記共通接続ノードの電圧を検出する電圧比較器と、
    前記電圧比較器の出力に基づいて、値が設定される逐次比較レジスタと、
    前記逐次比較レジスタの値に基づいて前記容量アレイと前記補正用容量アレイを構成する容量素子への印加電圧を切り替える第1の制御回路と、
    制御信号に基づいて、前記容量アレイの他の一端を入力アナログ信号あるいは第1の所定の電圧に切り替え、前記補正用容量アレイの一端を前記共通接続ノードあるいは第2の所定の電圧に切り替える第2の制御回路と
    を具備する
    逐次型AD変換器。
  2. 請求項1に記載の逐次型AD変換器において、さらに、
    前記容量アレイと前記補正容量アレイとの間に設けられ、前記容量アレイと前記補正容量アレイとの接続状態を切り換える接続スイッチ
    を具備する
    逐次型AD変換器。
  3. 請求項2に記載の逐次型AD変換器において、
    前記容量アレイは前記入力アナログ信号電圧に応答して生成される変換信号を前記電圧変換器に供給し、
    前記補正用容量アレイは、前記電圧変換器のオフセットを補正する
    逐次型AD変換器。
  4. 請求項2または3に記載の逐次型AD変換器において、
    前記接続スイッチは、
    サンプリング期間における前記容量アレイと前記補正容量アレイとの接続を遮断する
    逐次型AD変換器。
  5. 請求項2から4の何れか1項に記載の逐次型AD変換器において、
    前記接続スイッチは、
    比較期間において、前記容量アレイと前記補正容量アレイとを接続する
    逐次型AD変換器。
  6. 請求項4または5に記載の逐次型AD変換器において、更に、
    上限基準電圧を供給する上限電圧供給線と、
    下限基準電圧を供給する下限電圧供給線と、
    基準電圧切換スイッチと、
    補正用スイッチ群と
    を備え、
    前記基準電圧切換スイッチは、
    前記サンプリング期間に、前記補正用容量アレイの一端と前記上限電圧供給線とを接続し、
    前記補正用スイッチ群は、
    前記サンプリング期間に、前記補正用容量アレイの他端と前記下限電圧供給線とを接続する
    逐次型AD変換器。
  7. 請求項4または5に記載の逐次型AD変換器において、更に、
    上限基準電圧を供給する上限電圧供給線と、
    下限基準電圧を供給する下限電圧供給線と、
    基準電圧切換スイッチと、
    補正用スイッチ群と、
    前記入力アナログ信号電圧を供給する入力信号供給線
    を備え、
    前記基準電圧切換スイッチは、
    前記サンプリング期間に、前記補正用容量アレイの一端と前記上限電圧供給線とを接続し、
    前記補正用スイッチ群は、
    前記サンプリング期間に、前記補正用容量アレイの他端と前記入力信号線とを接続する
    逐次型AD変換器。
  8. 請求項6または7に記載の逐次型AD変換器において、さらに、
    前記主容量アレイに印加する電圧を制御する主容量アレイスイッチ群を含み、
    前記容量アレイは、複数の変換用容量素子を有し、
    前記主容量アレイスイッチ群は、
    複数の変換用容量素子の一部に、前記入力アナログ信号電圧と異なる電圧を供給する
    逐次型AD変換器。
  9. 請求項4または5に記載の逐次型AD変換器において、さらに、
    抵抗ストリングと、
    前記抵抗ストリングで発生する電圧を、切替えて出力するスイッチ回路網と
    を含み、
    前記容量アレイは、複数の変換用容量素子を有し、
    前記スイッチ回路網は、
    前記複数の変換用容量素子の少なくとも一つに、前記抵抗ストリングで発生する前記電圧を印加する
    逐次型AD変換器。
  10. 請求項4または5に記載の逐次型AD変換器において、
    前記容量アレイは、
    サンプリングコンデンサと、
    抵抗ストリングと、
    前記抵抗ストリングで発生する電圧を、切替えて出力するスイッチ回路網と
    を含み、
    前記スイッチ回路網は、
    前記サンプリングコンデンサに、前記抵抗ストリングで発生する前記電圧を印加する
    逐次型AD変換器。
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