JP2009002841A - 物品の断面画像の比較方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】CT装置などの非破壊検査装置で取得した濃淡画像を詳細部分に渡って容易に比較できるようにする。
【解決手段】まず、断層撮影装置1でタイヤの断面画像を取得し(S101)、表示装置にそのタイヤの断面画像を表示する(S102)。次に、そのタイヤの断面画像内の対象領域を抽出し(S103)、その対象領域に着色し(S104)、対象領域を着色したタイヤの断面画像と、補助記憶装置6に記憶されている比較画像とを重ね合わせる(S105)。必要に応じて、着色したタイヤの断面画像と比較画像との混合比を変更したり(S106)、重ね合わせ位置の調節をしたり(S107)、着色したタイヤの断面画像と比較画像とのタイヤの形状の差異部分の長さを算出したりする(S108)。
【選択図】 図6
【解決手段】まず、断層撮影装置1でタイヤの断面画像を取得し(S101)、表示装置にそのタイヤの断面画像を表示する(S102)。次に、そのタイヤの断面画像内の対象領域を抽出し(S103)、その対象領域に着色し(S104)、対象領域を着色したタイヤの断面画像と、補助記憶装置6に記憶されている比較画像とを重ね合わせる(S105)。必要に応じて、着色したタイヤの断面画像と比較画像との混合比を変更したり(S106)、重ね合わせ位置の調節をしたり(S107)、着色したタイヤの断面画像と比較画像とのタイヤの形状の差異部分の長さを算出したりする(S108)。
【選択図】 図6
Description
本発明は、CT装置やMRI装置などの非破壊検査装置で取得した物品の断面画像を重ね合わせて比較する方法に関し、特に、画像の細部を比較できる物品の断面画像の比較方法に関する。
ラジアルタイヤは基本的にはコードをラジアル方向に配列したプライから形成されるカーカスと、その周囲に非伸張性のコードをタイヤの赤道面に対して傾斜配列したベルト層と、このベルト層とほぼ同幅のトレッドによって構成される。
このラジアルタイヤの構造において、内圧を充填したときに作用するタイヤの径方向の張力はカーカスが、周方向の張力はベルト層が実質的に負担するため、カーカス及びベルト層が不均一に形成されているときは、その影響が顕著にタイヤ性能に現れる。
このラジアルタイヤの構造において、内圧を充填したときに作用するタイヤの径方向の張力はカーカスが、周方向の張力はベルト層が実質的に負担するため、カーカス及びベルト層が不均一に形成されているときは、その影響が顕著にタイヤ性能に現れる。
タイヤの外観上異常が見られなくても、例えばベルト層のコードの配列角度にばらつきがあったり、コードの打ち込み密度にばらつきがあるときは、RFV(Radial Force Variation:タイヤ半径方向の変動)やLFV(Lateral Force Variation:タイヤ幅方向の変動)が増大し、縦及び横方向の振動の原因となる。
そのため、製造されたタイヤに対してタイヤ内部のベルト層のコードの配置状況や、タイヤの輪切り形状等を確認するために、CT(Computed Tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置などによる非破壊検査が行われている(例えば、特許文献1参照)。
従来、この非破壊検査では、CT装置などで取得したグレースケールの多値(濃淡)画像を目視によって観察することでタイヤのコードの配置状況や輪切り形状を確認しており、例えば、二つのタイヤの同断面画像を比較して差異を確認することで、タイヤの不良を検出することが行われている。
従来、この非破壊検査では、CT装置などで取得したグレースケールの多値(濃淡)画像を目視によって観察することでタイヤのコードの配置状況や輪切り形状を確認しており、例えば、二つのタイヤの同断面画像を比較して差異を確認することで、タイヤの不良を検出することが行われている。
しかしながら、上記従来の比較方法は濃淡画像を一枚ずつ並べて二つのタイヤの形状を比較するため、全体的な差異は確認することができるが、細部の差異、例えば、タイヤ外形の微少な差異などは分かり難く、容易に検出することができない。
エックス線写真などを透明又は半透明のフィルム上に現像したときは、写真背面に一様な照度を持つ装置(例えばライトボックス)を配置して、二枚の写真を重ね合わせて各々のタイヤの形状を比較することもできるが、エックス線写真は一様にグレースケールの濃淡の画像であり、濃度の濃い部分は重ね合わせても差異が分かり難いため、細部の差異は依然として認識し難いという問題がある。
また、濃淡画像ではタイヤの構成部品が見え難く、濃淡画像の写真を重ね合わせても構成部品の形状の差異が認識し難いという問題もある。
特開2006−76414号公報
エックス線写真などを透明又は半透明のフィルム上に現像したときは、写真背面に一様な照度を持つ装置(例えばライトボックス)を配置して、二枚の写真を重ね合わせて各々のタイヤの形状を比較することもできるが、エックス線写真は一様にグレースケールの濃淡の画像であり、濃度の濃い部分は重ね合わせても差異が分かり難いため、細部の差異は依然として認識し難いという問題がある。
また、濃淡画像ではタイヤの構成部品が見え難く、濃淡画像の写真を重ね合わせても構成部品の形状の差異が認識し難いという問題もある。
本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、CT装置などの非破壊検査装置で取得した物品の断面画像の詳細部分を容易に比較できるようにすることである。また、物品の断面画像の構成部品を見やすくし、構成部品の形状の差異を容易に比較できるようにすることである。
請求項1の発明は、非破壊検査装置にて取得した物品の断面画像を比較する方法であって、前記断面画像から前記物品の比較対象領域を抽出する工程と、前記比較対象領域の階調情報に基づき当該領域を各階調毎に異なる色に着色する工程と、前記着色した断面画像を参照画像に重ね合わせて表示する工程と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、非破壊検査装置にて取得した物品の断面画像を比較する方法であって、前記断面画像から比較対象領域を抽出する工程と、前記比較対象領域から前記物品の構成要素を抽出する工程と、前記構成要素毎に異なる色で着色する工程と、前記着色した断面画像を参照画像に重ね合わせて表示する工程と、を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像と前記参照画像のそれぞれの色の混合比を設定する工程を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像及び前記参照画像の一方又は両方を回転させる工程又は直線移動させる工程を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像及び/又は前記参照画像の二点を指定する工程と、その二点間の距離を算出する工程を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5に記載された断面画像の比較方法において、前記物品はタイヤであることを特徴とする。
請求項2の発明は、非破壊検査装置にて取得した物品の断面画像を比較する方法であって、前記断面画像から比較対象領域を抽出する工程と、前記比較対象領域から前記物品の構成要素を抽出する工程と、前記構成要素毎に異なる色で着色する工程と、前記着色した断面画像を参照画像に重ね合わせて表示する工程と、を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像と前記参照画像のそれぞれの色の混合比を設定する工程を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像及び前記参照画像の一方又は両方を回転させる工程又は直線移動させる工程を有することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4に記載された断面画像の比較方法において、前記着色した断面画像及び/又は前記参照画像の二点を指定する工程と、その二点間の距離を算出する工程を有することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5に記載された断面画像の比較方法において、前記物品はタイヤであることを特徴とする。
本発明によれば、CT装置などの非破壊検査装置で取得した物品の断面画像の詳細部分を容易に比較することができ、物品の断面画像の僅かな差異を容易に検出することができる。また、物品の断面画像の構成部品を見やすくでき、構成部品の形状の差異を容易に比較することができる。
以下、本発明の実施形態に係る物品の断面画像の比較方法について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係る物品の断面画像の比較方法を実行する非破壊検査装置であるCT装置の概略構成を示すブロック図である。
CT装置100は、断層撮影装置1、制御部2、画像抽出・処理部5、補助記憶装置6、表示装置7、入力装置8から構成される。
図1は本実施形態に係る物品の断面画像の比較方法を実行する非破壊検査装置であるCT装置の概略構成を示すブロック図である。
CT装置100は、断層撮影装置1、制御部2、画像抽出・処理部5、補助記憶装置6、表示装置7、入力装置8から構成される。
断層撮影装置1は、入力装置8からの入力信号によって、タイヤにエックス線を照射し、タイヤのエックス線透過率データを取得し、エックス線透過率データに補正などの前処理をして、前処理をしたエックス線透過率データを画像データに変換処理し、タイヤの断面画像データを取得する。取得したタイヤの断面画像データは、制御部2からの命令で、画像抽出・処理部5へ送信される。
制御部2は、CPUやメモリなどから構成され、CT装置100全体の制御を行い、CT装置100各部への命令の送信等の処理を行う。例えば、表示装置7に信号を送り、後述する画像の重ね合わせ処理、画像の重ね合わせ位置の調整処理や、混合比の変更処理、画像内の2点間の距離算出処理などを行う。
制御部2は、CPUやメモリなどから構成され、CT装置100全体の制御を行い、CT装置100各部への命令の送信等の処理を行う。例えば、表示装置7に信号を送り、後述する画像の重ね合わせ処理、画像の重ね合わせ位置の調整処理や、混合比の変更処理、画像内の2点間の距離算出処理などを行う。
画像抽出・処理部5は断層撮影装置1から受信したタイヤの画像データに対して、制御部2の命令により対象領域の抽出処理及び着色処理などを行う。
補助記憶装置6は、画像抽出・処理部5にて画像処理した画像データを記憶し、表示装置7は、画像抽出・処理部5で画像処理した画像データなどを表示する。
入力装置8は、ユーザが指示を入力するための入力手段であり、ユーザによって装置各部への指示の入力が行われる。
補助記憶装置6は、画像抽出・処理部5にて画像処理した画像データを記憶し、表示装置7は、画像抽出・処理部5で画像処理した画像データなどを表示する。
入力装置8は、ユーザが指示を入力するための入力手段であり、ユーザによって装置各部への指示の入力が行われる。
以下に、本実施形態に係る物品の断面画像の比較方法の手順を説明する。
まず、画像抽出・処理部5は断層撮影装置1から入力されたタイヤの断面画像の(比較)対象領域を抽出して、タイヤの比較断面画像を形成する。
図2はCT装置100で取得したタイヤの断面画像の例を示しており、図2Aは対象領域(ここでは、タイヤの断面全体)の抽出前を示し、図2Bは対象領域の抽出後を示している。
まず、画像抽出・処理部5は断層撮影装置1から入力されたタイヤの断面画像の(比較)対象領域を抽出して、タイヤの比較断面画像を形成する。
図2はCT装置100で取得したタイヤの断面画像の例を示しており、図2Aは対象領域(ここでは、タイヤの断面全体)の抽出前を示し、図2Bは対象領域の抽出後を示している。
CTスキャン装置で撮影した物品の断面画像は一般的に、エックス線が透過した部分ほど黒くなり、エックス線が吸収されて減衰した部分が白くなる濃淡画像になる。図2Aに示すように、非対象領域(対象領域以外の領域)はエックス線を透過し、黒く表示されており、対象領域であるタイヤの断面全体はエックス線を吸収して、非対象領域に比べて白く表示されている。特に、ビードワイヤー及びカーカス、ベルト層の部分がより白く表示されている。
タイヤのゴム部分は位置によって使用されているゴムの種類が異なったりするため、例えばトレッド部のゴムとサイドウォール部のゴムのエックス線の透過率は異なり、一様ではなく、僅かな濃淡の差が見られる。
タイヤのゴム部分は位置によって使用されているゴムの種類が異なったりするため、例えばトレッド部のゴムとサイドウォール部のゴムのエックス線の透過率は異なり、一様ではなく、僅かな濃淡の差が見られる。
図2Bでは、タイヤの断面画像である対象領域が抽出されており、これにより、タイヤの断面が明瞭に認識できる。
この対象領域を抽出する操作は、手動で対象領域を指定してもよいし、公知の方法で、対象領域を自動的に指定してもよい。
この対象領域を抽出する操作は、手動で対象領域を指定してもよいし、公知の方法で、対象領域を自動的に指定してもよい。
次に、図2Bに示した対象領域を抽出した濃淡画像に対して着色処理を行う。
図2Bに示した濃淡画像の対象領域の細部の差異を比較する場合において、この対象領域がグレースケール化されているときは、例えば、画像抽出・処理部5が対象領域から階調情報を抽出し、対象領域の各階調毎に、例えば、カラースペクトルに従って異なる色で着色する。
この対象領域が256階調にグレースケール化されているときは、256段階に分割された青から赤へ直線的に変化するカラースペクトルに応じて、各階調毎に異なる色で着色する。即ち、例えば、濃淡画像の白い部分は青色に近い色に、黒い部分は赤色に近い色に着色される。
図2Bに示した濃淡画像の対象領域の細部の差異を比較する場合において、この対象領域がグレースケール化されているときは、例えば、画像抽出・処理部5が対象領域から階調情報を抽出し、対象領域の各階調毎に、例えば、カラースペクトルに従って異なる色で着色する。
この対象領域が256階調にグレースケール化されているときは、256段階に分割された青から赤へ直線的に変化するカラースペクトルに応じて、各階調毎に異なる色で着色する。即ち、例えば、濃淡画像の白い部分は青色に近い色に、黒い部分は赤色に近い色に着色される。
また、図2Bに示した濃淡画像の対象領域の、タイヤの構成部品の形状の差異を比較する場合には、例えば、画像抽出・処理部5がこの対象領域からタイヤの構成部品を抽出し、この構成部品をそれぞれ異なる色で着色する。
即ち、対象領域内の指定した部分、例えばビード部、トレッド部、カーカスなどの部位に各々の色を指定して、各部分毎に一様に着色する。
この着色処理によって、対象領域に着色することができ、視覚的に対象領域の各部位を認識し易くすることができる。
即ち、対象領域内の指定した部分、例えばビード部、トレッド部、カーカスなどの部位に各々の色を指定して、各部分毎に一様に着色する。
この着色処理によって、対象領域に着色することができ、視覚的に対象領域の各部位を認識し易くすることができる。
次に、着色したタイヤの断面画像を比較画像と重ね合わせる処理について説明する。
図3は図2Bに示したタイヤの断面画像と比較画像との重ね合わせ処理を説明するための図である。
ここでは、図2Bに示したタイヤの断面画像を画像aとし、比較画像を画像b(参照画像)とする。画像bには図1に示した補助記憶装置6に保存されている、例えばタイヤ製造モデルの断面画像や、別の工場で製造したタイヤの断面画像などを用いる。また、画像aの左右反転画像を用いてもよい。
なお、画像bについても画像aと同様の方法で着色し、画像aの色は画像bの色と区別が付きやすい色(例えば反対色)にしておく。
図3は図2Bに示したタイヤの断面画像と比較画像との重ね合わせ処理を説明するための図である。
ここでは、図2Bに示したタイヤの断面画像を画像aとし、比較画像を画像b(参照画像)とする。画像bには図1に示した補助記憶装置6に保存されている、例えばタイヤ製造モデルの断面画像や、別の工場で製造したタイヤの断面画像などを用いる。また、画像aの左右反転画像を用いてもよい。
なお、画像bについても画像aと同様の方法で着色し、画像aの色は画像bの色と区別が付きやすい色(例えば反対色)にしておく。
画像cは画像aと画像bとを重ね合わせたものであり、ここでは画像cの色は画像aの色と画像bの色との混合色になるよう設定されている。例えば画像aのビードワイヤーを青色に、画像bのビードワイヤーを赤色に着色しているときは、画像aのビードワイヤーと画像bのビードワイヤーが重なり合っている部分は紫色になる。
図4は重ね合わせ処理によって生じる差異の例を示しており、画像cのビード部の概略拡大図である。
図示のように、ビード部10にはタイヤをリムに固定するためのビードワイヤー11が配置され、そのタイヤ半径方向外側(図中上側)にはビード部10の剛性を高めるためのビードフィラー12が配置されている。また、カーカス13がビード部10内のビードワイヤー11の周りにタイヤの内側から外側に向けて巻き上げるように配置されている。
ここで、画像aのカーカス13aは画像bのカーカス13bに対して、先端がタイヤ幅方向外側に配置されており、形状の差異が生じている。
この場合、カーカス13aとカーカス13bが重なっている部分では、カーカス13aの色とカーカス13bの色との混合色になっているが、カーカス13aとカーカス13bが重なっていない部分、即ちカーカス13aの先端部分は色が異なり、明確に形状の差異を認識できる。
図示のように、ビード部10にはタイヤをリムに固定するためのビードワイヤー11が配置され、そのタイヤ半径方向外側(図中上側)にはビード部10の剛性を高めるためのビードフィラー12が配置されている。また、カーカス13がビード部10内のビードワイヤー11の周りにタイヤの内側から外側に向けて巻き上げるように配置されている。
ここで、画像aのカーカス13aは画像bのカーカス13bに対して、先端がタイヤ幅方向外側に配置されており、形状の差異が生じている。
この場合、カーカス13aとカーカス13bが重なっている部分では、カーカス13aの色とカーカス13bの色との混合色になっているが、カーカス13aとカーカス13bが重なっていない部分、即ちカーカス13aの先端部分は色が異なり、明確に形状の差異を認識できる。
特に、画像bがタイヤ製造モデルの断面画像であるときは、基本となるモデルとの形状の差異が認識できる。また、画像bが別の工場で製造したタイヤの断面画像であるときは、工場の違いに起因する形状の差異が認識でき、画像bが画像aの左右反転画像であるときは、画像aのタイヤが左右対称か否かを認識することができる。
本実施形態では、前述した画像aと画像bの重ね合わせの際に、それぞれの画像の色の混合比を変更することができる。即ち、デフォルトでは画像aと画像bとの色の混合比は1:1で混合されるが、例えば2:1や1:2で混合されるように混合比を変更できる。
仮に、上述したように画像aのビードワイヤーを青色に、画像bのビードワイヤーを赤色に着色しているときは、色の混合比が1:1の場合、画像cのビードワイヤーは紫色になるが、色の混合比を1:2にした場合、画像cのビードワイヤーは赤紫色になる。
画像の色の混合比を変更することで、画像cの色を調節することができるため、例えば画像aと画像bとの差異、即ち、重ね合っている部分と重ね合っていない部分の差異が分かり難いとき、ユーザが差異を認識し易いように調節することができる。
仮に、上述したように画像aのビードワイヤーを青色に、画像bのビードワイヤーを赤色に着色しているときは、色の混合比が1:1の場合、画像cのビードワイヤーは紫色になるが、色の混合比を1:2にした場合、画像cのビードワイヤーは赤紫色になる。
画像の色の混合比を変更することで、画像cの色を調節することができるため、例えば画像aと画像bとの差異、即ち、重ね合っている部分と重ね合っていない部分の差異が分かり難いとき、ユーザが差異を認識し易いように調節することができる。
また、前述した画像aと画像bとの重ね合わせ位置を適宜調整することもできる。
図5は画像aと画像bとの重ね合わせ位置の調整処理を説明するための図である。
図5Bに示すタイヤの断面画像は画像aと画像bとが同位置・同角度で重ね合わされている。図5Aに示すタイヤの断面画像は、画像aが画像bに対して回転して重ね合わされている。同様に図5Cに示すタイヤの断面画像は、画像aが画像bに対して図中上方向に移動して重ね合わされている。
図5は画像aと画像bとの重ね合わせ位置の調整処理を説明するための図である。
図5Bに示すタイヤの断面画像は画像aと画像bとが同位置・同角度で重ね合わされている。図5Aに示すタイヤの断面画像は、画像aが画像bに対して回転して重ね合わされている。同様に図5Cに示すタイヤの断面画像は、画像aが画像bに対して図中上方向に移動して重ね合わされている。
このように、タイヤの断面画像の回転及び上下左右の移動を行うことができるため、画像aと画像bの比較したい部分を一致させて、その部分の形状の差異を比較することができる。例えば、画像aと画像bとをビードワイヤーの位置を基準にして重ね合わせたり、各タイヤ断面の上端部を基準にして重ね合わせたりすることができる。
また、画像c上において、指定した2点間の距離を測定することができる。画像a及び画像bは縮尺が定められており、画像aと画像bとを重ね合わせた画像cも同じ縮尺で表示されている。従って、画像cにおいて2点を指定すれば、その縮尺に基づいて、2点間の実際の距離を算出することができる。
この機能を利用することで、画像aのタイヤと画像bのタイヤとの形状にどれだけの差異があるかを調べることもできる。例えば、図4中のA点とB点を指定して、その二点間の距離を測定すれば、カーカス13bの先端からカーカス13aの先端までの距離(長さ)を算出することができ、カーカス13aとカーカス13bの形状にどれだけ差異があるかを数値で認識することができる。
なお、この距離測定処理は制御部2にて実行される。
この機能を利用することで、画像aのタイヤと画像bのタイヤとの形状にどれだけの差異があるかを調べることもできる。例えば、図4中のA点とB点を指定して、その二点間の距離を測定すれば、カーカス13bの先端からカーカス13aの先端までの距離(長さ)を算出することができ、カーカス13aとカーカス13bの形状にどれだけ差異があるかを数値で認識することができる。
なお、この距離測定処理は制御部2にて実行される。
図6は、以上で説明した断面画像の比較方法の処理を示すフロー図である。
まず、図1に示した断層撮影装置1でタイヤの断面画像を取得し(S101)、表示装置7にそのタイヤの断面画像を表示する(S102)。
まず、図1に示した断層撮影装置1でタイヤの断面画像を取得し(S101)、表示装置7にそのタイヤの断面画像を表示する(S102)。
次に、そのタイヤの断面画像内の対象領域を抽出し(S103)、その対象領域に着色し(S104)、対象領域を着色したタイヤの断面画像と、補助記憶装置6に記憶されている比較画像とを重ね合わせる(S105)。
必要に応じて、着色したタイヤの断面画像と比較画像との色の混合比を変更したり(S106)、重ね合わせ位置の調節をしたり(S107)、着色したタイヤの断面画像と比較画像とのタイヤの形状の差異部分の長さを算出したりする(S108)。
必要に応じて、着色したタイヤの断面画像と比較画像との色の混合比を変更したり(S106)、重ね合わせ位置の調節をしたり(S107)、着色したタイヤの断面画像と比較画像とのタイヤの形状の差異部分の長さを算出したりする(S108)。
以上の処理によって、CT装置などで撮影したタイヤの断面写真の詳細部分の比較を容易に行うことができ、例えばタイヤの製造工場において製造したタイヤの不良を検出したり、タイヤの研究開発において微少な差異の解析を行ったりすることができる。
なお、以上の説明では非破壊検査装置はCT装置であるとして説明したが、これに限らずMRI装置などでもよい。
また、本実施形態ではタイヤの断面画像の比較方法を説明したが、本発明はタイヤに限らず、CT装置やMRI装置などで断面画像が撮影されている対象物であれば、全てに適用可能である。
なお、以上の説明では非破壊検査装置はCT装置であるとして説明したが、これに限らずMRI装置などでもよい。
また、本実施形態ではタイヤの断面画像の比較方法を説明したが、本発明はタイヤに限らず、CT装置やMRI装置などで断面画像が撮影されている対象物であれば、全てに適用可能である。
1・・・断層撮影装置、2・・・制御部、5・・・画像抽出・処理部、6・・・補助記憶装置、7・・・表示装置、8・・・入力装置、100・・・CT装置、A,B・・・点。
Claims (6)
- 非破壊検査装置にて取得した物品の断面画像を比較する方法であって、
前記断面画像から前記物品の比較対象領域を抽出する工程と、前記比較対象領域の階調情報に基づき当該領域を各階調毎に異なる色に着色する工程と、前記着色した断面画像を参照画像に重ね合わせて表示する工程と、を有することを特徴とする断面画像の比較方法。 - 非破壊検査装置にて取得した物品の断面画像を比較する方法であって、
前記断面画像から比較対象領域を抽出する工程と、前記比較対象領域から前記物品の構成要素を抽出する工程と、前記構成要素毎に異なる色で着色する工程と、前記着色した断面画像を参照画像に重ね合わせて表示する工程と、を有することを特徴とする断面画像の比較方法。 - 請求項1または2に記載された断面画像の比較方法において、
前記着色した断面画像と前記参照画像のそれぞれの色の混合比を設定する工程を有することを特徴とする断面画像の比較方法。 - 請求項1ないし3に記載された断面画像の比較方法において、
前記着色した断面画像及び前記参照画像の一方又は両方を回転させる工程又は直線移動させる工程を有することを特徴とする断面画像の比較方法。 - 請求項1ないし4に記載された断面画像の比較方法において、
前記着色した断面画像及び/又は前記参照画像の二点を指定する工程と、その二点間の距離を算出する工程を有することを特徴とする断面画像の比較方法。 - 請求項1ないし5に記載された断面画像の比較方法において、
前記物品はタイヤであることを特徴とする断面画像の比較方法。
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