JP6142923B2 - タイヤ内部の材料貼り合わせの不良を検出する方法及び装置 - Google Patents

タイヤ内部の材料貼り合わせの不良を検出する方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ内部の材料貼り合わせの不良を検出する方法及び装置に関するものである。
従来、タイヤを構成する材料の中で、カーカス及びインナーライナーと呼ばれる補強用シート部材等のシート部材の貼り合わせ量が不足した場合(接合部が開いている状態)、タイヤがバーストする危険性があるため、出荷前に補強用シート部材の貼り合わせ不良を検出し、不良タイヤの流出防止をすることが必要である。シート部材の適正な配置をしたタイヤでは、シート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向け、両端部をタイヤ周上の一部で重ねあわせる(貼り合わせる)ことで、タイヤ全周にわたってシート部材が配置した構造を有する。しかし、このシート部材の貼り合わせ不良が存在するタイヤは、完成したタイヤ表面に凹凸がほとんど発生せず、人が触感や目視で検査しても見逃す可能性が高い。
このようなシート部材の貼り合わせ不良を自動的に検出する装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に開示される装置では、空気入りタイヤの製造のためにシート部材の端部同士を継ぎ合わせてリング帯状シート材を形成した際に、シート部材の接合部を検査するとき、リング帯状シート材がドラム上に巻き付けられた状態で、ドラムを一定速度で回転しつつ、ドラム面に近接して配される光学的変位センサーによりシート厚みに関する変位信号を取得する。
さらに、この変位信号について、コンピュータ装置の演算処理機構に内蔵するクロックの周波数によってサンプリングを行うとともに、クロックの周波数とドラムの回転速度との関係からサンプリング間隔に対応するドラム周方向の距離を算出する。
これにより、リング帯状シート材のシート厚についての波形データを生成し、この波形データにおいて、シート厚みに関する変位信号の値が所定範囲を外れ始めるかまたは所定範囲に収まるように復帰し始める点を、凸領域または凹領域についての先端または後端または両端と定める。
さらに、この定めた先端または後端または両端に基づき、凸領域または凹領域の、ドラム周方向の凹凸領域寸法を算出し、この凹凸領域寸法データが、規格範囲内または許容範囲内のものであるかどうかを判定する。
特開2004−354258号公報
上記のように特許文献1に開示される装置は、リング帯状シート材がドラム上に巻き付けられた状態で検査を行うものであり、完成したタイヤにおける検査を行うことはできない。
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、完成したタイヤにおけるカーカス及びインナーライナー材料等のシート部材の貼り合わせ不良を検査することができるタイヤ内部の材料貼り合わせ不良検出方法及びその装置の技術を提供することである。
本技術は、以下の態様を有する。
(態様1)
タイヤ内に埋設されたシート部材の貼り合わせ不良を検出する方法であって、
シート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向けて前記シート部材をタイヤ周上に配置した構造のタイヤにおけるタイヤ内面の表面凹凸の3次元数値データを取得する工程と、
取得した前記3次元数値データから、前記表面凹凸の高さ方向のデータを画素階調値で表した画像であって、タイヤ内面上のタイヤ周方向及びタイヤ幅方向が前記画像の縦方向及び横方向のいずれかに一方に対応するようにタイヤ内面画像を作成する工程と、
前記タイヤ内面画像から、タイヤ内面の表面凹凸を強調した表面凹凸強調画像を生成する工程と、
前記表面凹凸強調画像の画素階調値に基づいて、前記表面凹凸の凸部領域と凹部候補領域を抽出し、前記凹部候補領域の中に、前記シート部材の前記両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域が存在するか否かを、前記凸部領域の位置情報に基づいて判定する工程と、を有し、
前記判定する工程は、前記凸部領域の位置から所定距離の範囲内に位置する凹部候補領域を非凹部領域とし、前記凹部候補領域の中の前記非凹部領域以外の凹部候補領域を前記凹部領域として定める、ことを特徴とする方法。
(態様
前記表面凹凸強調画像を生成する工程は、前記タイヤ内面画像に空間周波数処理を施すことを含み、前記空間周波数処理は、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理を含む、態様1に記載の方法。
(態様
前記ローパスフィルタの前記上限の遮断空間周波数の絶対値は、前記バンドパスフィルタの前記下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低い、態様に記載の方法。
(態様
前記表面凹凸強調画像を生成する工程は、前記タイヤ内面画像の2次元フーリエ変換画像に前記空間周波数処理を施した後、2次元フーリエ逆変換を施すことにより、前記表面凹凸強調画像を生成することを含む、態様2または3に記載の方法。
(態様
前記凸部領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第1閾値以上であって、面積が所定閾値以上の領域であり、
前記凹部候補領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第2閾値以下の領域である、態様1〜のいずれか1つに記載の方法。
(態様
前記判定する工程で、前記凹部領域が存在すると判定したとき、前記凹部領域をタイヤ幅方向に膨張処理を施すことによりタイヤ幅方向に前記凹部領域を拡大して、前記表面凹凸強調画像に、拡大した前記凹部領域の位置にマークを付加した画像を表示する工程を、さらに有する態様1〜のいずれか1つに記載の方法。
(態様
前記表面凹凸のデータを取得する工程は、2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を用いてタイヤ内面の表面凹凸を計測することにより、前記表面凹凸の3次元数値データを取得する、態様1〜のいずれか1つに記載の方法。
(態様
タイヤ内に埋設されたシート部材の貼り合わせ不良を検出する装置であって、
シート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向けて前記シート部材をタイヤ周上に配置した構造のタイヤにおけるタイヤ内面の表面凹凸の3次元数値データを取得するように構成された取得部と、
取得した前記3次元数値データから、前記表面凹凸の高さ方向のデータを画素階調値で表した画像であって、タイヤ内面上のタイヤ周方向及びタイヤ幅方向が前記画像の縦方向及び横方向のいずれかに一方に対応するようにタイヤ内面画像を作成するように構成された画像作成部と、
前記タイヤ内面画像から、タイヤ内面の表面凹凸を強調した表面凹凸強調画像を生成するように構成された画像処理部と、
前記表面凹凸強調画像の画素階調値に基づいて、前記表面凹凸の凸部領域と凹部候補領域を抽出し、前記凹部候補領域の中に、前記シート部材の前記両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域が存在するか否かを、前記凸部領域の位置情報に基づいて判定するように構成された判定部と、を有し、
前記判定部は、前記凸部領域の位置から所定距離の範囲内に位置する凹部候補領域を非凹部領域とし、前記凹部候補領域の中の前記非凹部領域以外の凹部候補領域を前記凹部領域として定める、ことを特徴とする装置。
(態様
前記画像処理部は、前記タイヤ内面画像に空間周波数処理を施し、前記空間周波数処理は、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理を含む、態様に記載の装置。
(態様10
前記ローパスフィルタの前記上限の遮断空間周波数の絶対値は、前記バンドパスフィルタの前記下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低い、態様に記載の装置。
(態様11
前記画像処理部は、前記タイヤ内面画像の2次元フーリエ変換画像に前記空間周波数処理を施した後、2次元フーリエ逆変換を施すことにより、前記表面凹凸強調画像を生成する、態様9または10に記載の装置。
(態様12
前記凸部領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第1閾値以上であって、面積が所定閾値以上の領域であり、
前記凹部候補領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第2閾値以下の領域である、態様8〜11のいずれか1つに記載の装置。
(態様13
さらに、画像を表示するように構成された表示部を有し、
前記判定部が、前記凹部領域が存在すると判定したとき、前記画像処理部は、前記凹部領域をタイヤ幅方向に拡張処理を施すことによりタイヤ幅方向に前記凹部領域を拡大し、拡大した前記凹部領域の位置にマークを付加した表示用画像を作成し、
前記表示部は、前記表示用画像を表示する、態様8〜12のいずれか1つに記載の装置。
(態様14
さらに、前記表面凹凸のデータを取得するために、タイヤ内面の表面凹凸を計測する2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を有する、態様8〜13のいずれか1つに記載の装置。
また、本技術は、以下のより具体的な態様の検出方法及び検出装置を含む。
すなわち、前記検出方法は、タイヤ内に埋設された補強用シート部材の端部同士をタイヤの周方向に向け繋ぎ合わせて前記補強用シート部材がタイヤ全周に配置されている完成タイヤの前記補強用シート部材の貼り合わせ不良を検出する検出方法である。
この検出方法では、2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を有する光学計測装置と、該光学計測装置から出力される計測結果に基づいて、前記補強用シート部材の貼り合わせ不良を検出する検査装置とが用いられる。
前記光学計測装置は、前記タイヤの内面形状を計測し、タイヤ内面の凹凸状態を3次元数値データに変換し、該3次元数値データを前記検査装置へ出力する。
前記検査装置は、前記光学計測装置から入力した前記3次元数値データを画像に変換した後、該画像に対して2次元フーリエ変換処理を施し、前記2次元フーリエ変換処理した結果から前記タイヤの幅方向の空間周波数の絶対値が0以上N(>0)以下の低空間周波数であって且つ前記タイヤの周方向の空間周波数の絶対値がM(>N)以上L(>M)以下であって凹部或いは凸部となる1つ以上の領域を抽出し、前記抽出した領域を2次元フーリエ逆変換して画像に変換する。
前記検査装置は、前記3次元数値データにおける前記タイヤの幅方向数値データ及び周方向数値データ以外の高さ方向数値データに対応する前記画像の階調データにおいて、第1閾値以上の数値となる凸部領域を抽出するとともに、第2閾値以下の数値となる凹部候補 領域を抽出し、前記抽出した凸部領域の面積が所定閾値以上である、補強用シート部材の両端部の重なり部を抽出する。
前記検査装置は、前記重なり部の近傍に存在する凹部候補領域以外の凹部候補領域を凹部領域とし、前記凹部領域が存在するとき、前記タイヤの幅方向に連結可能な前記凹部領域を連結して新たな凹部領域とし、所定閾値以上の凹部領域が存在するときに該凹部領域が、隣り合う補強用シート部材の両端部間の隙間であるとして前記補強用シート部材の貼り合わせ不良が存在すると判定する。
また、前記検出装置は、タイヤ内に埋設された補強用シート部材の端部同士をタイヤの周方向に向け繋ぎ合わせて前記補強用シート部材がタイヤ全周に配置されている完成タイヤの前記補強用シート部材の貼り合わせ不良を検出するタイヤ内部の材料貼り合わせ不良検出装置である。
当該検出装置は、2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を有し、前記タイヤの内面形状を計測し、タイヤ内面の凹凸状態を3次元数値データに変換し、該3次元数値データを出力する光学計測装置と、前記光学計測装置から出力される計測結果に基づいて、前記補強シート部材の貼り合わせ不良を検出する検査装置とを備える。
前記検査装置は、
前記光学計測装置から入力した前記3次元数値データを画像に変換した後、該画像に対して2次元フーリエ変換処理を施すフーリエ変換手段と、
前記2次元フーリエ変換処理した結果から前記タイヤの幅方向の空間周波数の絶対値が0以上N(>0)以下の低空間周波数であって且つ前記タイヤの周方向の空間周波数の絶対値がM(>N)以上L(>M)以下であって凹部或いは凸部となる1つ以上の領域を抽出する凹凸抽出手段と、
前記抽出した領域を2次元フーリエ逆変換して画像に変換するフーリエ逆変換手段と、
前記3次元数値データにおける前記タイヤの幅方向数値データ及び周方向数値データ以外の高さ方向数値データに対応する前記画像の階調データにおいて、第1閾値以上の数値となる凸部領域を抽出するとともに、第2閾値以下の数値となる凹部候補領域を抽出する凹部候補領域抽出手段と、
前記抽出した凸部領域の面積が所定閾値以上である、補強用シート部材の両端部の重なり部を抽出する重なり部抽出手段と、
前記重なり部の近傍に存在する凹部候補領域以外の凹部候補領域を凹部領域となす凹部領域決定手段と、
前記凹部領域が存在するとき、前記タイヤの幅方向に連結可能な前記凹部領域を連結して新たな凹部領域とし、所定閾値以上の凹部領域が存在するときに該凹部領域が隣り合う補強用シート部材間の隙間であるとして前記補強用シート部材の貼り合わせ不良が存在すると判定する判定手段と、
を有する。
本技術の方法並びに装置によれば、タイヤ内面形状の3次元数値データを取得し、該3次元数値データから得られた画像を処理することによって補強用シート部材等のシート部材の貼り合わせ不良を自動的に抽出することができるので、従来に比べてシート部材の貼り合わせ不良の判定を高精度で行うことができるとともに、完全な繰り返し再現性を有する判定を実現する。
本発明の一実施形態におけるタイヤと光学計測装置の位置関係を示す概略図である。 本発明の一実施形態におけるタイヤの断面図である。 本発明の一実施形態におけるタイヤの一部破断斜視図である。 本発明の一実施形態におけるタイヤ検査装置のブロック図である。 図4に示す制御装置をより詳細に説明するブロック図である。 本発明の一実施形態における制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における3次元数値データから作成した画像を示す図である。 本発明の一実施形態における2次元フーリエ変換結果を示す図である。 本発明の一実施形態における2次元フーリエ逆変換によって得られた画像を示す図である。 本発明の一実施形態において抽出された凸部領域の一例を示す図である。 本発明の一実施形態において抽出された凹部候補領域の一例を示す図である。 本発明の一実施形態において抽出された凸部領域と凹部領域野市例を示す図である。
図1乃至図12は本実施形態を示すもので、図1はタイヤと光学計測装置の位置関係を示す概略図、図2はタイヤの断面図、図3はタイヤの一部破断斜視図、図4はタイヤ検査装置のブロック図、図6は制御装置の動作を示すフローチャート、図乃至図11は制御装置によって処理される画像の概略図である。
本実施形態のタイヤ検出装置は、タイヤ1の内周面側に配置された光学計測装置20と、光学計測装置20に接続された検査装置本体30とを備えている。また、タイヤ1は図示しない支持装置によって回転自在に支持されるようになっている。
タイヤ1は、例えば、周知のチューブレスラジアルタイヤであり、周知のキャップトレッド11、アンダートレッド12、ベルト13A,13B、カーカス14、インナーライナー15、サイドウォール16等から構成されている。さらに、カーカス14のタイヤ幅方向の端部はビード17に巻き付けるように外側に折り返されており、さらにカーカス端部を覆うようにスチールチェーファ18が設けられている。
光学計測装置20は、2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を形状測定用のセンサとして有し、タイヤ1の内面形状、具体的には内面の表面凹凸を計測し、タイヤ内面形状を3次元数値データに変換して、この3次元数値データを検査装置本体30に出力する。尚、測定は、センサとタイヤ内面の距離を一定に保った状態で、タイヤ1もしくはセンサを360度以上回転させ、タイヤ内面形状を3次元数値データで取得し、その数値データを検査装置本体30に出力する。ここで、タイヤ内面形状とは、タイヤ1とタイヤ1に装着される図示されないリムとの間に形成され、空気が充填されるタイヤ空洞領域に面するインナーライナー15の表面の凹凸形状である。
検査装置本体30は、図4に示すように、周知のコンピュータ装置からなる制御装置31と、制御装置31に接続された外部記憶装置32、マウスやキーボードなどを有し且つこれらが制御装置31に接続されている操作部33、液晶ディスプレーを有する表示部34とを備えている。図5は、図4に示す制御装置31をより詳細に説明するブロック図である。
制御装置31は、CPU31a、RAM31b、ROM31c、通信部31dを有し、さらに、さらに、取得部31e、画像作成部31f、画像処理部31g、及び判定部31hを有する。RAM31bは、制御装置31で以降に示す処理の結果を一時的に保存する。ROM31は、制御用のプログラムや各種処理用のプログラムを記憶する。通信部31dは、光学計測装置20、外部記憶装置32、操作部33、及び表示部34と接続されている。
取得部31eは、外部装置である光学計測装置20から送られてくるデータを取得する部分である。画像作成部31fは、光学計測装置20から送られてくるデータから画像を作成する部分である。画像処理部31gは、作成された画像を処理する部分である。判定部31hは、処理された画像からシート部材の貼り合わせ不良の判定を行う部分である。
取得部31e、画像作成部31f、画像処理部31g、及び判定部31hは、ROM31cに記憶されているプログラムを呼び出してプログラムを実行することにより形成されるモジュール、いわゆるプログラムモジュールである。取得部31e、画像作成部31f、画像処理部31g、及び判定部31hの機能は、制御装置31の動作に関する以降の説明において同時に説明される。
制御装置31の取得部31eは、光学計測装置20から入力した3次元データを取得し、この取得した3次元データを外部記憶装置32に蓄積させる。画像作成部31fは、外部記憶装置32に蓄積した3次元データを呼び出して、この3次元データを画像に変換し、この画像を外部記憶装置32に蓄積させる。また、制御装置31は、操作部33から入力された数値データなどを記憶するとともに動作指示などを取得する。さらに制御装置31は、検査結果を表示部34に表示する。
以上のように構成されたタイヤ検査装置では、前述のように図示しない支持装置によってタイヤ1を所定速度で周方向に回転させながら、光学計測装置20によって計測されたタイヤ内面形状を表す3次元データが検査装置本体30の制御装置31に入力される。制御装置31に入力された3次元データは外部記憶装置32に蓄積され、タイヤ1の1周分のデータを取得した後に、次に説明する処理によってカーカス14及びインナーライナー15(シート部材)の貼り合わせ量が不足しているか否かが判定される。
すなわち、図6のフローチャートに示すように、制御装置31は、光学計測装置20からタイヤ1周分の3次元データを入力を受けて、取得部31gが3次元データを取得すると(SA1)、画像作成部31fは、タイヤ1周分の3次元データを用いて画像を作成する(SA2)。取得部31eが取得するデータは、カーカス14やインナーライナー15等のシート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向けてシート部材をタイヤ周上に配置した構造のタイヤにおけるタイヤ内面の表面凹凸の3次元数値データである。このとき、制御装置31の画像作成部31fは、計測したタイヤ内面の凹凸状態を表す3次元データの幅方向数値データ、周方向数値データ、高さ方向数値データのそれぞれを、画像の幅方向数値データ、周方向数値データ、輝度を表す階調データ(画素階調値)として画像、すなわち、タイヤ内面画像を作成する。これによって、例えば図7に示すような画像が作成される。画像作成部31fが作成する画像は、タイヤ内面の表面凹凸の高さ方向のデータを画素階調値で表した画像であって、タイヤ内面上のタイヤ周方向及びタイヤ幅方向がこの画像の縦方向及び横方向のいずれかに一方に対応するように作成されたタイヤ内面画像である。図7に示す画像では、図中横方向がタイヤ周方向、図中縦方向がタイヤ幅方向に対応する。図7に示す画像では階調データに基づいた凹凸部の判別はほぼ不可能である。
次に、制御装置31の画像処理部31gは、作成した画像を2次元フーリエ変換処理し(SA3)、2次元フーリエ変換処理した結果からタイヤ1の幅方向の空間周波数の絶対値が0以上N(>0)以下の低空間周波数であって且つタイヤ1の空間周方向の周波数の絶対値がM(>N)以上L(>M)以下であって凹部或いは凸部となる1つ以上の領域を抽出する(SA4)。これにより、図8に示すように、2つの領域E1,E2が抽出される。
具体的には、画像処理部31gは、画像作成部31fが作成した画像、すなわちタイヤ内面画像に施す空間周波数処理であって、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いる。
尚、本実施形態では、2次元フーリエ変換処理した空間周波数の画像(画像サイズが800画素×15000画素)において、画素数で表してN=7,M=20,L=200に相当する空間周波数の遮断空間周波数を設定している。このように、幅方向の空間周波数を低周波領域(|Fy| ≦ N)に限ることで、画像の幅方向の高空間周波の微小変化を除くことができる。すなわち、空間周波数処理では、空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを用いて、タイヤ幅方向に関して画像処理される。上記Nは、ローパスフィルタの上限の遮断空間周波数に対応する。
さらに、周方向の空間周波数帯を凹凸の空間周波数帯に制限することで(M ≦ |Fx| ≦ L)、画像の周方向の大域的変化及び高空間周波数の微小変化を除き、部材スプライス(シート部材(カーカス及びインナーライナー)が重なっている部分)、部材オープン(シート部材(カーカス及びインナーライナー)が重ならず隙間が空いている部分)を強調する。すなわち、タイヤ内表面の表面凹凸を強調する。上記空間周波数処理では、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いてタイヤ周方向に関して画像処理されることが好ましい。上記M,Lは、バンドパスフィルタの下限及び上限の遮断空間周波数に対応する。バンドパスフィルタの上限の遮断空間周波数を設定するために、正常状態の部材スプライス、異常状態の部材スプライス(オープンなど)の存在時に高い値を取る空間周波数帯を事前に確かめておくことが好ましい。また、ローパスフィルタの上限の遮断空間周波数、例えば上記Nは幅方向の視野とプロファイルに依存し、M,Lは周方向の視野(サイクル数)に依存する。なお、ローパスフィルタの上限の遮断空間周波数の絶対値は、バンドパスフィルタの下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低いことが、タイヤ幅方向に沿って延在する凸部領域、凹部候補領域、及び、凹部領域を安定して抽出する点から好ましい。
次に、画像処理部31gは、上記SA4の処理で抽出した空間周波数の領域E1,E2を2次元フーリエ逆変換してタイヤ周方向及びタイヤ幅方向を横方向及び縦方向とするタイヤ内面の画像、すなわちタイヤ内面の表面凹凸を強調した表面凹凸強調画像に変換し、この画像(表面凹凸強調画像)を外部記憶装置32に記憶する(SA5)。これにより、例えば図9に示すような画像(表面凹凸強調画像)が作成される。図9に示す画像(表面凹凸強調画像)で分かるように、上記SA4の処理で抽出した領域E1,E2を2次元フーリエ逆変換して画像(表面凹凸強調画像)を作成することにより凹凸部を明確にすることができる。この画像においてはタイヤ幅方向が画像の幅方向、すなわち図中の縦方向に対応し、タイヤ周方向が画像の長さ方向、すなわち、図中の横方向に対応する。また、上記光学計測結果の高さ方向数値データが画像の輝度の階調データ、すなわち画素階調値に対応し、ここでは0〜255の256階調で表され、表面凹凸の高さが低いほど、すなわちタイヤ内面からタイヤ側に凹んでいるほど、階調0の黒色に近い色で表されており、表面凹凸の高さが高いほど階調255の白色に近い色で表されている。
さらに、制御装置31の判定部31hは、上記SA5の処理によって作成した画像(表面凹凸強調画像)において、画素階調値が所定値以上となる凸部(白色領域)を抽出し、さらに抽出した凸部の中から所定面積以上の凸部領域を抽出する(SA6)。例えば図10に示すように、画素階調値が所定値以上となる凸部として領域EA1〜EA8が抽出されるが、微少面積の凸部EA2〜EA5も存在するので、これらの微少面積の凸部EA2〜EA5は除去され、凸部領域として領域EA1,EA6〜EA8が抽出される。これらの凸部領域EA1,EA6〜EA8はシート部材(カーカス及びインナーライナー)が重なっている部分である。
次に、制御装置31の判定部31hは、上記SA5の処理によって作成した画像において、画素階調値が所定値以下となる凹部(黒色領域)を抽出し、さらに抽出した凹部の中から所定面積以上の凹部候補領域を抽出する(SA7)。例えば図11に示すように、画素階調値が所定値以下となる凹部としてEB1〜EB12が抽出された場合、微少面積の凹部EB2,EB3,EB4,EB6〜EB8は除去され、凹部候補領域としては領域EB1,EB5,EB9〜EB12が抽出される。
この後、制御装置31の判定部31hは、凸部領域EA1,EA6〜EA8近傍の所定範囲内の凹部候補領域EB1,EB9〜EB12以外の領域である凹部候補領域EB5を凹部領域とする(SA8)。すなわち、判定部31hは、凸部領域EA1,EA6〜EA8それぞれの位置から所定距離の範囲内に位置する凹部候補領域を非凹部領域とし、凹部候補領域の中の非凹部領域以外の凹部候補領域を凹部領域として定める。凹部候補領域EB1,EB9〜EB12は非凹部領域となる。この処理においては、凸部領域EA1,EA6〜EA8はシート部材(カーカス及びインナーライナー)が重なっている部分であるので、その近傍には凹部として検出される領域が多い。このため、凹部候補領域の一部を凹部領域として誤検出しないように、凹部候補領域EB1,EB9〜EB12を除去している。
次いで、制御装置31の判定部31hは、最終的に凹部領域が存在するか否かを判定する(SA9)。上記の例においては凹部領域EB5が存在する。
上記SA9の判定の結果、凹部領域が存在するときは、図12に示すように、上記SA5の処理で作成した画像に対して凹凸部の領域を示した画像を表示部34は表示するとともに、外部記憶装置32に測定日時、測定したタイヤTの品種、判定結果等を記憶する記憶処理を行う(SA10)。また、上記SA9の判定の結果、凹部領域が存在しないときは、外部記憶装置32に測定日時、測定したタイヤTの品種、判定結果等を記憶する記憶処理を行う(SA11)。
上記SA10の処理において表示部34に表示する図12に示した画像において、凸部領域EC1は凸部領域EA1と凹部候補領域EB1〜EB3を含む領域であり、凹部領域ED1は凹部候補領域EB5をタイヤ幅方向に引き延ばした領域である。すなわち、凹部領域である凹部候補領域EB5をタイヤ幅方向に膨張処理を施すことによりタイヤ幅方向に凹部領域を拡大する。図12では、表示部34は、タイヤ幅方向に拡大した凹部領域ED1の位置に四角形で凹部領域ED1を囲んだマークを付加した画像を表示している。
また、凸部領域EC2は凸部領域EA6と凹部候補領域EB7〜EB10を含む領域であり、凸部領域EC3は凸部領域EA7,EA8と凹部候補領域EB11,EB12を含む領域である。
以上説明したように、本実施形態のタイヤ内部の材料貼り合わせ不良検出方法並びにその装置によれば、タイヤ内面形状の3次元数値データを取得し、取得した3次元数値データから得られた画像を処理することによって補強用シート部材(カーカス及びインナーライナー)の貼り合わせ不良を自動的に抽出する。その際、検査装置本体30は、凸部領域の近傍に位置する凹部の領域を、シート部材の両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域と判定せせず、凸部領域から離れた位置にある凹部候補領域をシート部材の両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域と判定する。これにより、従来に比べてシート部材の貼り合わせ不良の判定を高精度で行うことができるとともに、完全な繰り返し再現性を持った判定が実現する。
本実施形態では、表面凹凸強調画像を生成するとき、タイヤ内面画像に空間周波数処理を施すことを含み、この空間周波数処理は、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理を含む。このため、確実にタイヤ内表面の凹部や凸部を抽出することができる。
本実施形態では、判定部31hは、凸部領域を、2次元フーリエ逆変換後の画像(表面凹凸強調画像)の画素階調値が第1閾値以上であって、面積が所定閾値以上の領域として抽出し、凹部候補領域を、表面凹凸強調画像の画素階調値が第2閾値以下の領域を抽出するので、シート部材の両端部の重なりによって生じる凸部領域を確実に抽出することができ、また、凹部候補領域は、シート部材の両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域を確実に含ませることができる。
また、本実施形態では、判定部31hが用いる画像は、タイヤ内面画像の2次元フーリエ変換画像に空間周波数処理を施した後、2次元フーリエ逆変換を施すことにより、生成されるので、確実にタイヤ内表面の凹部や凸部を抽出することができる。
本実施形態では、凹部領域が存在すると判定したとき、凹部領域をタイヤ幅方向に膨張処理を施すことによりタイヤ幅方向に凹部領域を拡大して、拡大した凹部領域の位置にマークを付加した画像を表示するので、オペレータは、表示された画像からシート部材の両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域の位置を容易に知ることができる。
空間周波数処理で用いるローパスフィルタの上限の遮断空間周波数の絶対値は、バンドパスフィルタの下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低いので、タイヤ幅方向に沿った表面凹凸の変動を、タイヤ周方向の表面凹凸の変動に比べて小さく抑制することができる。このため、シート部材の両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域を誤判定することなく判定結果は安定する。
さらに、本実施形態のタイヤ内部の材料貼り合わせ不良検出方法並びにその装置によれば、2次元タイプの変位計もしくは光切断法を使用して、タイヤ内面形状を3次元の数値データに変換し、数値データを画像変換した後に画像処理を行うことで、タイヤ内面に存在するブラダーや正常な材料貼合せ凸形状に影響されず、補強用シート部材の貼合せ量の不足が発生した状態を精度よく判定することができる。
尚、本実施形態では、タイヤ内面形状を測定するために、2次元タイプの非接触変位計または光切断法(以後センサとする)を用いているが、センサとしては測定対象位置がセンサ測定範囲に入るものを選定することが好ましい。また、センサの設置は、タイヤ内面とセンサ測定光軸が直角になるような位置とすることが好ましい。
本発明によれば、タイヤ内面形状の3次元数値データを取得し、取得した3次元数値データから得られた画像を処理することによってシート部材(カーカス及びインナーライナー)の貼り合わせ不良を自動的に抽出することができるので、従来に比べてシート部材の貼り合わせ不良の判定を高精度で行うことができるとともに、完全な繰り返し再現性を持った判定を実現する。
1 タイヤ、
11 キャップトレッド
12 アンダートレッド
12、13A,13B ベルト
14 カーカス
15 インナーライナー
16 サイドウォール
17 ビード
18 スチールチェーファ
20 光学計測装置
30 検査装置本体
31 制御装置
31a CPU
31b RAM
31c ROM
31d 通信部
31e 取得部
31f 画像作成部
31g 画像処理部
31h 判定部
32 外部記憶装置
33 操作部
34 表示部

Claims (14)

  1. タイヤ内に埋設されたシート部材の貼り合わせ不良を検出する方法であって、
    シート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向けて前記シート部材をタイヤ周上に配置した構造のタイヤにおけるタイヤ内面の表面凹凸の3次元数値データを取得する工程と、
    取得した前記3次元数値データから、前記表面凹凸の高さ方向のデータを画素階調値で表した画像であって、タイヤ内面上のタイヤ周方向及びタイヤ幅方向が前記画像の縦方向及び横方向のいずれかに一方に対応するようにタイヤ内面画像を作成する工程と、
    前記タイヤ内面画像から、タイヤ内面の表面凹凸を強調した表面凹凸強調画像を生成する工程と、
    前記表面凹凸強調画像の画素階調値に基づいて、前記表面凹凸の凸部領域と凹部候補領域を抽出し、前記凹部候補領域の中に、前記シート部材の前記両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域が存在するか否かを、前記凸部領域の位置情報に基づいて判定する工程と、を有し、
    前記判定する工程は、前記凸部領域の位置から所定距離の範囲内に位置する凹部候補領域を非凹部領域とし、前記凹部候補領域の中の前記非凹部領域以外の凹部候補領域を前記凹部領域として定める、ことを特徴とする方法。
  2. 前記表面凹凸強調画像を生成する工程は、前記タイヤ内面画像に空間周波数処理を施すことを含み、前記空間周波数処理は、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ローパスフィルタの前記上限の遮断空間周波数の絶対値は、前記バンドパスフィルタの前記下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低い、請求項に記載の方法。
  4. 前記表面凹凸強調画像を生成する工程は、前記タイヤ内面画像の2次元フーリエ変換画像に前記空間周波数処理を施した後、2次元フーリエ逆変換を施すことにより、前記表面凹凸強調画像を生成することを含む、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記凸部領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第1閾値以上であって、面積が所定閾値以上の領域であり、
    前記凹部候補領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第2閾値以下の領域である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記判定する工程で、前記凹部領域が存在すると判定したとき、前記凹部領域をタイヤ幅方向に膨張処理を施すことによりタイヤ幅方向に前記凹部領域を拡大して、前記表面凹凸強調画像に、拡大した前記凹部領域の位置にマークを付加した画像を表示する工程を、さらに有する請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記表面凹凸のデータを取得する工程は、2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を用いてタイヤ内面の表面凹凸を計測することにより、前記表面凹凸の3次元数値データを取得する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. タイヤ内に埋設されたシート部材の貼り合わせ不良を検出する装置であって、
    シート部材の両端部同士をタイヤ周方向に向けて前記シート部材をタイヤ周上に配置した構造のタイヤにおけるタイヤ内面の表面凹凸の3次元数値データを取得するように構成された取得部と、
    取得した前記3次元数値データから、前記表面凹凸の高さ方向のデータを画素階調値で表した画像であって、タイヤ内面上のタイヤ周方向及びタイヤ幅方向が前記画像の縦方向及び横方向のいずれかに一方に対応するようにタイヤ内面画像を作成するように構成された画像作成部と、
    前記タイヤ内面画像から、タイヤ内面の表面凹凸を強調した表面凹凸強調画像を生成するように構成された画像処理部と、
    前記表面凹凸強調画像の画素階調値に基づいて、前記表面凹凸の凸部領域と凹部候補領域を抽出し、前記凹部候補領域の中に、前記シート部材の前記両端部の貼り合わせ不良となる凹部領域が存在するか否かを、前記凸部領域の位置情報に基づいて判定するように構成された判定部と、を有し、
    前記判定部は、前記凸部領域の位置から所定距離の範囲内に位置する凹部候補領域を非凹部領域とし、前記凹部候補領域の中の前記非凹部領域以外の凹部候補領域を前記凹部領域として定める、ことを特徴とする装置。
  9. 前記画像処理部は、前記タイヤ内面画像に空間周波数処理を施し、前記空間周波数処理は、タイヤ幅方向に関して空間周波数の絶対値で上限の遮断空間周波数を持つローパスフィルタを、タイヤ周方向に関して空間周波数の絶対値で下限及び上限の遮断空間周波数を持つバンドパスフィルタを用いたフィルタリング処理を含む、請求項に記載の装置。
  10. 前記ローパスフィルタの前記上限の遮断空間周波数の絶対値は、前記バンドパスフィルタの前記下限の遮断空間周波数の絶対値よりも低い、請求項に記載の装置。
  11. 前記画像処理部は、前記タイヤ内面画像の2次元フーリエ変換画像に前記空間周波数処理を施した後、2次元フーリエ逆変換を施すことにより、前記表面凹凸強調画像を生成する、請求項9または10に記載の装置。
  12. 前記凸部領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第1閾値以上であって、面積が所定閾値以上の領域であり、
    前記凹部候補領域は、前記表面凹凸強調画像の画素階調値が第2閾値以下の領域である、請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. さらに、画像を表示するように構成された表示部を有し、
    前記判定部が、前記凹部領域が存在すると判定したとき、前記画像処理部は、前記凹部領域をタイヤ幅方向に拡張処理を施すことによりタイヤ幅方向に前記凹部領域を拡大し、拡大した前記凹部領域の位置にマークを付加した表示用画像を作成し、
    前記表示部は、前記表示用画像を表示する、請求項8〜12のいずれか1項に記載の装置。
  14. さらに、前記表面凹凸のデータを取得するために、タイヤ内面の表面凹凸を計測する2次元レーザ変位計若しくは光切断法計測器を有する、請求項8〜13のいずれか1項に記載の装置。
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