JP2016102711A - タイヤ検査装置及びタイヤ検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 タイヤ表面の凹凸状態を検査する際に、基準データを用いることなく、より簡易にタイヤ表面を検査することが可能なタイヤ検査装置及びタイヤ検査方法を提供する。【解決手段】 本発明に係るタイヤ検査装置100は、デザイン部分を含むタイヤ表面の凹凸状態を検査する。タイヤ検査装置100は、タイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する表面データ取得部110と、表面データに含まれる凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得する微分処理部120と、微分データからデザイン部分によって規定される高周波成分を除去した高周波除去データを取得する高周波除去部130と、高周波除去データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出する検出部140とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、デザイン部分を含むタイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置及びタイヤ検査方法に関する。
従来、タイヤ品質を確保するため、タイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種のタイヤ検査装置では、レーザセンサなどの距離測定装置やカメラなどの撮像装置を用いて、タイヤ周方向の一周にわたってタイヤ表面を測定したタイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する。また、かかるタイヤ検査装置は、正常なタイヤ表面の凹凸値を含む基準データを予め保持しておき、当該基準データと表面データとの比較処理を行うことで、タイヤの形状不良の原因となるタイヤ表面の不良部分を検出することができる。なお、タイヤ表面の内、タイヤ側面(サイドウォール)の凹凸状態を検査する検査装置には、LRP(Lateral Runout Peak)検査装置などがある。
特開2012−179876号公報
ところで、一般的に、タイヤ表面には、タイヤメーカのロゴマーク、タイヤサイズを示す文字、数字、及び記号等のデザインを構成する凹凸部分(以下、デザイン部分)が形成されている。
このようなデザイン部分が形成されたタイヤ表面を検査する場合、タイヤ検査装置は、比較処理において、デザイン部分の凹凸値を含む基準データと表面データとを比較しないと、デザイン部分を不良部分として誤検出する恐れがある。
しかしながら、デザイン部分の凹凸値を含む基準データを準備するには、まず基準データが正常であることを、オペレータの実測等で判断する必要があり、煩雑な作業であった。更に、デザイン部分の形状の種類数は、膨大であるため、膨大な基準データを作成、更新、メンテナンスすることは、非常に手間を要しており、対策が望まれていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、タイヤ表面の凹凸状態を検査する際に、基準データを用いることなく、より簡易にタイヤ表面を検査することが可能なタイヤ検査装置及びタイヤ検査方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、デザイン部分を含むタイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置において、前記タイヤ表面を測定することによって得られた前記タイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する表面データ取得部と、前記表面データに含まれる前記凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得する微分処理部と、前記微分データから前記デザイン部分によって規定される高周波成分を除去した高周波除去データを取得する高周波除去部と、前記高周波除去データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出する検出部とを有することを要旨とする。
本発明の他の特徴は、上記特徴に係り、前記検出部は、前記高周波除去データに積分処理を施した積分データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出することを要旨とする。
本発明の他の特徴は、上記特徴に係り、前記微分処理部は、前記表面データに含まれる前記凹凸値に平滑化処理を行った上で、前記微分処理を施して、前記微分データを取得することを要旨とする。
本発明の第1の特徴は、タイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置を用いたタイヤ検査方法において、前記タイヤ検査装置が、前記タイヤ表面を測定することによって得られた前記タイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得するステップAと、前記タイヤ検査装置が、前記表面データに含まれる前記凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得するステップBと、前記タイヤ検査装置が、前記微分データから前記デザイン部分によって規定される高周波成分を除去した高周波除去データを取得するステップCと、前記タイヤ検査装置が、前記高周波除去データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出するステップDとを含むことを要旨とする。
本発明によれば、タイヤ表面の凹凸状態を検査する際に、基準データを用いることなく、より簡易にタイヤ表面を検査することが可能なタイヤ検査装置及びタイヤ検査方法を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る検査システムを示す概念図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るタイヤ検査方法を示すフローチャートである。 図3(a)は、本発明の第1実施形態に係る表面データを可視化した拡大イメージ平面図である。図3(b)は、本発明の第1実施形態に係る表面データのタイヤ径方向の所定位置において、タイヤ周方向と凹凸値との関係を示したグラフ図である。 図4(a)は、本発明の第1実施形態に係る微分データを可視化した拡大イメージ平面図である。図4(b)は、本発明の第1実施形態に係る微分データのタイヤ径方向の所定位置において、タイヤ周方向と凹凸値との関係を示したグラフ図である。 図5(a)は、本発明の第1実施形態に係る高周波除去データを可視化した拡大イメージ平面図である。図5(b)は、本発明の第1実施形態に係る高周波除去データのタイヤ径方向の所定位置において、タイヤ周方向と凹凸値との関係を示したグラフ図である。 図6(a)は、本発明の第1実施形態に係る積分データを可視化した拡大イメージ平面図である。図6(b)は、本発明の第1実施形態に係る積分データの一部分において、タイヤ周方向と凹凸値との関係を示したグラフ図である。 図7(a)は、本発明の実施例に係る表面データを可視化したイメージ平面図である。図7(b)は、本発明の実施例に係る微分データを可視化したイメージ平面図である。図7(c)は、本発明の実施例に係る高周波除去データを可視化したイメージ平面図である。図7(d)は、本発明の実施例に係る積分データを可視化したイメージ平面図である。
[第1実施形態]
図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るタイヤ検査システム1について説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ検査システム1を示す概念図である。
タイヤ検査システム1は、検査対象タイヤ10のタイヤ表面の凹凸状態を検査することができる。具体的に、タイヤ検査システム1は、タイヤの形状不良の原因となる不良部分を検出することができる。なお、本実施形態に係る検査対象タイヤ10は、タイヤ表面にデザイン部分を有する。また、本実施形態では、当該タイヤ表面は、タイヤ側面(サイドウォール面)である場合を例に挙げて説明する。
本実施形態に係るタイヤ検査システム1は、タイヤ回転装置20と、測定装置30と、タイヤ検査装置100とを有する。
タイヤ回転装置20は、検査対象タイヤ10を保持しながら回転させることができる。タイヤ回転装置20は、回転軸を有するベース部22と、ベース部22の回転軸に連結されるタイヤ装着用リム21とを有する。なお、タイヤ装着用リム21には、検査対象タイヤ10が装着される。
タイヤ回転装置20は、ベース部22から供給される空気を、タイヤ装着用リム21を介して、検査対象タイヤ10の内部に注入する。タイヤ回転装置20は、ベース部22の回転軸を回転させることによって、タイヤ装着用リム21に装着した検査対象タイヤ10をタイヤ周方向に沿って回転させることができる。
測定装置30は、検査対象タイヤ10のタイヤ表面を測定する。具体的に、測定装置30は、タイヤ周方向の全周にわたってタイヤ表面の凹凸値を測定し、当該凹凸値を含む表面データを取得する。測定装置30は、有線または無線によって構成される通信回線によってタイヤ検査装置100に接続されており、表面データをタイヤ検査装置100に送信する。
本実施形態に係る測定装置30は、タイヤ表面を撮像する撮像装置を想定している。具体的に、本実施形態に係る測定装置30は、タイヤ表面を撮像したグレースケールの撮像データを、表面データとして取得する。この場合、表面データでは、タイヤ表面の凹凸値が、画素値によって示される。
なお、本実施形態では、表面データがグレースケールの撮像データであるため、画素値は、白黒の濃淡を示す輝度値である。輝度値は、256階調によって示されてもよい。また、画素値から凹凸値に変換可能な変換係数を、予めキャリブレーションなどによって求めておけば、当該変換係数と画素値とに基づいて、凹凸値を算出することができる。なお、説明のため、以下において、画素値を凹凸値として、適宜説明する。また、表面データは、各画素の凹凸値(画素値)によって、空間周波数特性を有する。具体的に、所定方向(例えば、タイヤ周方向)に沿った画素の位置に応じた距離と、凹凸値とによって空間周波数を表現できる。
タイヤ検査装置100は、測定装置30によって取得された表面データに基づいて、タイヤ表面の凹凸状態を検査する。タイヤ検査装置100は、表面データ取得部110と、微分処理部120と、高周波除去部130と、検出部140とを備える。
表面データ取得部110は、タイヤ表面を測定することによって得られたタイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する。具体的に、表面データ取得部110は、測定装置30から、表面データを取得する。
微分処理部120は、表面データに含まれる凹凸値に、微分処理を施して、微分データを取得する。具体的に、微分処理部120は、表面データに含まれる各画素の凹凸値に、微分フィルタを用いた微分処理を施す。なお、本実施形態では、表面データにおける画素の位置は、タイヤ周方向に沿った水平方向軸(i)と、タイヤ径方向に沿った垂直方向軸(j)とに基づいた座標値(i,j)によって示される。
また、微分処理に用いられる微分フィルタは、注目画素を中心とした3×3画素の1次線形微分フィルタを適用してもよい。この場合、微分処理部120は、微分処理において、下記式(1)に基づいて、注目画素の凹凸値f(i,j)を微分値GD(i,j)に変換する。なお、本実施形態では、水平方向(i)の一次線形微分フィルタを適用しているが、垂直方向(j)の一次線形微分フィルタを適用してもよい。
[数1]
GD(i,j)=(−1)×f(i−1,j−1)+f(i+1,j−1)
+(−1)×f(i−1,j)+f(i+1,j)
+(−1)×f(i−1,j−1)+f(i+1,j+1) ・・・ (1)

微分処理部120は、微分処理において、表面データに含まれるそれぞれの画素を注目画素として、表面データに含まれる画素毎に微分値GD(i,j)を算出する。このようにして、微分処理部120は、画素毎の微分値GD(i,j)を含む微分データを取得する。なお、微分データは、画素毎の凹凸値の変動量(差分)を示すデータであるため、単位区間(画素)当たりの凹凸値の変動量(差分)を示すデータであるとも言い換えられる。
高周波除去部130は、微分データからデザイン部分Dによって規定される高周波成分を除去して、高周波除去データを取得する。
なお、高周波成分を示す周波数は、空間周波数である。また、高周波成分は、デザイン部分を示す周波数帯域を含む。高周波成分は、デザイン部分を示す周波数帯域を含むように規定され、高周波成分の周波数帯域は、例えば、周波数が400Hz以上の周波数帯域であってもよい。
具体的に、高周波除去部130は、微分データに離散フーリエ変換(DFT)による処理を施して、周波数スペクトルデータに変換する。なお、当該周波数スペクトルは、空間周波数スペクトルである。そして、高周波除去部130は、周波数スペクトルデータから、高周波成分を除去した後、逆離散フーリエ変換(IDFT)による処理を施して、高周波除去データを取得する。これにより、高周波除去部130は、デザイン部分を示す高周波成分を除去する。
なお、高周波除去部130は、離散フーリエ変換(DFT)及び逆離散フーリエ変換(IDFT)に変えて、高速フーリエ変換(FFT)及び逆高速フーリエ変換(IFFT)による処理を施して、高周波除去データを取得してもよい。
検出部140は、高周波除去データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出する。具体的に、検出部140は、高周波除去データの微分値GD(i,j)が所定の微分値(閾値)以上である部分を、タイヤ表面の不良部分として検出する。
(タイヤ検査方法)
図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るタイヤ検査方法について説明する。図2は、本実施形態に係るタイヤ検査方法を示すフローチャートである。本実施形態に係るタイヤタイヤ検査方法は、下記のステップS10〜S40を含む。
ステップS10において、タイヤ検査装置100は、タイヤ表面を測定することによって得られたタイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する。具体的に、表面データ取得部110は、測定装置30から、凹凸値としての画素値を含む表面データを取得する。
ここで、図3(a)には、本実施形態に係る表面データを可視化した拡大イメージ平面図が示されている。なお、図3(a)には、タイヤ側面の一部が示されている。図3(a)では、不良部分Aとして、凸部分が白色の範囲で示されており、白色の範囲のタイヤ周方向TCの中央が凸部分の頂部である。また、図3(a)では、デザイン部分Dとして、文字「D」等が示されている。図3(b)には、本実施形態に係る表面データのタイヤ径方向TDの所定位置において、タイヤ周方向TCと凹凸値(画素値)との関係を示したグラフ図が示されている。
図3(a)に示すように、本実施形態では、検査対象タイヤ10のタイヤ表面には、デザイン部分Dと不良部分Aが重複した状態で含まれている。従って、表面データ取得部110によって取得される表示データには、デザイン部分Dを示す凹凸値と、不良部分Aを示す凹凸値とが含まれている。
ステップS20において、タイヤ検査装置100は、表面データに含まれる凹凸値に、微分処理を施して、微分データを取得する。具体的に、微分処理部120は、表面データに含まれる各画素の凹凸値に、微分フィルタを用いた微分処理を施して、表面データに含まれる画素毎の微分値GD(i,j)を含む微分データを取得する。
ここで、図4(a)には、本実施形態に係る微分データを可視化した拡大イメージ平面図が示されている。なお、図4(a)では、不良部分Aとしての凸部分が、白色の範囲と斜線の範囲とによって示されており、白色の範囲と斜線の範囲との境界が凸部分の頂部である。図4(b)には、本実施形態に係る微分データのタイヤ径方向TDの所定位置において、タイヤ周方向TCと微分値との関係を示したグラフ図が示されている。
図4(a)に示すように、微分データでは、表面データに比べて、デザイン部分Dのエッジ部(輪郭)が強調されていることがわかる。また、図4(b)に示すように、微分データでは、複数の周波数成分を重ねあわせた波形データとなる。
なお、ステップS20において、微分処理部120は、表面データに含まれる凹凸値に平滑化処理を行った上で、微分処理を施して、微分データを取得してもよい。具体的には、微分処理部120は、平滑化処理として、注目画素を中心とした3×3画素のメディアンフィルタを用いたメディアンフィルタ処理を施してもよい。なお、平滑化処理に用いるフィルタは、他のものを適用してもよい。
ステップS30において、タイヤ検査装置100は、微分データからデザイン部分によって規定される高周波成分を除去して、高周波除去データを取得する。具体的に、高周波除去部130は、微分データに離散フーリエ変換(DFT)による処理を施して、周波数スペクトルデータに変換する。そして、高周波除去部130は、周波数スペクトルデータから、高周波成分を除去した後、逆離散フーリエ変換(IDFT)による処理を施して、高周波除去データを取得する。これにより、高周波除去部130は、デザイン部分を示す高周波成分を除去した高周波除去データを取得する。
ここで、図5(a)には、本実施形態に係る高周波除去データを可視化した拡大イメージ平面図が示されている。なお、図5(a)では、不良部分Aとして、凸部分が白色の範囲によって示されており、白色の範囲のタイヤ周方向TCの中央が凸部分の頂部である。図5(b)には、本実施形態に係る高周波除去データのタイヤ径方向TDの所定位置において、タイヤ周方向TCと微分値との関係を示したグラフ図が示されている。
図5(a)に示すように、高周波除去データでは、微分データに含まれていたデザイン部分Dの形状が除去されていることがわかる。また、図5(b)に示すように、高周波除去データは、デザイン部分Dを示す高周波成分を除去した周波成分のみによって表現される波形データとなる。
ステップS40において、タイヤ検査装置100は、高周波除去データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出する。具体的に、検出部140は、高周波除去データの微分値GD(i,j)が所定の微分値(閾値)以上である部分を、タイヤ表面の不良部分として検出する。
ここで、ステップS40において、検出部140は、高周波除去データに積分処理を施した積分データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出することが好ましい。この場合、検出部140は、積分処理において、下記式(2)に基づいて、注目画素の微分値GD(i,j)を積分値GI(i,j)に変換する。
[数2]
GI(i,j)=GD(i−1,j−1)+GD(i+1,j−1)
+GD(i−1,j)+GD(i+1,j)
+GD(i−1,j−1)+GD(i+1,j+1) ・・・ (2)

また、検出部140は、積分処理において、高周波除去データに含まれるそれぞれの画素を注目画素として、高周波除去データに含まれる画素毎に積分値GI(i,j)を算出する。このようにして、検出部140は、画素毎の積分値GI(i,j)を含む積分データを取得してもよい。また、検出部140は、積分データに含まれる積分値GI(i,j)が、所定の積分値(不良判定閾値)以上である部分を、タイヤ表面の不良部分として検出してもよい。
ここで、図6(a)には、本実施形態に係る積分データを可視化した拡大イメージ平面図が示されている。なお、図6(a)では、不良部分Aとしての凸部分が、白色の範囲と斜線の範囲とによって示されており、白色の範囲と斜線の範囲との境界が、凸部分の頂部である。図6(b)には、本実施形態に係る積分データのタイヤ径方向TDの所定位置において、タイヤ周方向TCと積分値との関係を示したグラフ図が示されている。図6(a)に示すように、積分データでは、不良部分Aの形状が明確になっていることがわかる。また、図6(b)に示すように、積分データでは、不良部分Aの形状が積分値によって明確に表現された波形データとなる。
なお、積分データは、画素毎の微分値を積分した積分値を示すデータであるため、微分データを画素毎の凹凸値を示すデータに復元した復元データとも言い換えられる。つまり、積分データは、実空間における単位区間(画素)毎の定量的な凹凸値を示すデータとも言い換えられる。
以上のようにして、本実施形態に係るタイヤ検査装置100は、タイヤ表面の不良部分として検出することで、タイヤ表面の凹凸状態を検査する。なお、本実施形態に係るタイヤ検査装置100としては、コンピュータを適用できる。具体的に、タイヤ検査装置100は、半導体メモリー、ハードディスクなどの記憶部、演算処理部などを備えた本体部と、キーボードなどの入力部と、ディスプレイなどの表示部とを備える(何れも不図示)。なお、演算処理部は、本実施形態に係るタイヤ検査方法に関連する処理を実行する。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。初めに、発明者等の検討内容について説明する。発明者等は、検討を進めた結果、表面データに含まれる凹凸値において、デザイン部分Dの単位区間(画素)当たりの凹凸値の変動量と、他の部分の単位区間(画素)当たりの凹凸値の変動量との間には、明確な違いがあることに着目して、本発明に至った。
本実施形態に係るタイヤ検査装置100は、表面データに含まれる凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得する。具体的に、タイヤ検査装置100は、表面データに含まれる画素の凹凸値(画素値)に、微分フィルタを用いた微分処理を施して、画素毎の微分値GD(i,j)を含む微分データを取得する。
上述のように、タイヤ検査装置100は、表面データに微分処理を施すことで、凹凸値を振幅とした周期的な変動を示す微分データを取得する。また、デザイン部分Dのエッジ部における単位区間当たりの凹凸値の変動量は、他の部分に比べて大きい。このため、タイヤ検査装置100は、空間周波数を尺度として、デザイン部分Dと他の部分とのそれぞれを区別しやすくした微分データを取得できる。
また、本実施形態に係るタイヤ検査装置100は、微分データからデザイン部分Dによって規定される高周波成分を除去して、高周波除去データを取得し、取得した高周波除去データに基づいて、タイヤ表面の不良部分Aを検出する。
かかるタイヤ検査装置100では、空間周波数を尺度として、デザイン部分Dと他の部分とのそれぞれを区別しやすくした微分データを取得した上で、デザイン部分Dを示す高周波成分を除去した高周波除去データを取得する。これにより、タイヤ検査装置100では、高周波成分を除去した他の部分の周波成分のみを含む高周波除去データを容易に取得することができる。また、タイヤ検査装置100は、他の部分の周波成分のみを含む高周波除去データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出するため、デザイン部分Dに起因する誤検出を防止して、タイヤの凹凸状態を検査する精度を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るタイヤ検査装置100によれば、タイヤ表面の凹凸状態を検査する際に、基準データを用いることなく、より簡易にタイヤを検査することが可能になる。更に、タイヤ検査装置100によれば、表面データに含まれるデザイン部分の凹凸値を除去できるため、デザイン部分に起因する誤検出を防止して、タイヤ表面の不良部分を検出する精度を高めることができる。
また、本実施形態に係るタイヤ検査装置100では、微分処理部120は、表面データに含まれる凹凸値に平滑化処理を行った上で、微分処理を施して、微分データを取得することが好ましい。
かかるタイヤ検査装置100によれば、タイヤ表面に形成されたスピューやタイヤ表面に付着したゴム屑など、ノイズとして取り扱うべきノイズ部分を除去できる。よって、ノイズ部分を除去した微分データに基づいて、より信頼性の高い検査を行うことができる。
また、本実施形態に係るタイヤ検査装置100では、検出部140は、高周波除去データに積分処理を施した積分データに基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出することが好ましい。
かかる積分データは、高周波除去データに含まれる微分値を積分した積分値を含むデータであるため、画素毎の微分値を画素毎の凹凸値を含むデータに復元した、実空間の凹凸値を含むデータとも言い換えられる。
従って、かかるタイヤ検査装置100によれば、積分データに含まれる凹凸値に基づいて、タイヤ表面の不良部分を検出できるため、実空間における所定の凹凸値を不良判定閾値として、タイヤ表面の凹凸状態をより簡便に検査できる。
[実施例]
次に、本発明の効果を更に明確にするために、上述したタイヤ検査装置100を用いて行った実施例について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例では、検査対象タイヤ10として、上述の第1実施形態とはタイヤ表面の形状の異なるタイヤを用いて、凹凸状態を検査した。具体的に、実施例では、検査対象タイヤ10として、タイヤ表面において、デザイン部分Dと不良部分Aとが別々の位置に離間して存在するタイヤを用いた。
図7(a)は、本発明の実施例に係る表面データを可視化したイメージ平面図である。なお、図7(a)には、タイヤ側面の一部が示されている。また、図7(a)では、不良部分Aが、楕円形状の白色の範囲によって示されており、デザイン部分Dが、文字「ABCD」や傾斜溝を含むように示されている。図7(b)は、本発明の実施例に係る微分データを可視化したイメージ平面図である。図7(c)は、本発明の実施例に係る高周波除去データを可視化したイメージ平面図である。図7(d)は、本発明の実施例に係る積分データを可視化したイメージ平面図である。
図7(a)〜(d)に示すように、タイヤ検査装置100は、デザイン部分Dと不良部分Aとが別々の位置に存在する検査対象タイヤ10であっても、デザイン部分Dを除去した高周波除去データ及び積分データを取得して、不良部分Aを検出することができる。
[その他の実施形態]
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。
例えば、上述の実施形態に係るタイヤ検査装置は、表面データとして、撮像データを取得するように構成されていたが、表面データは、これに限定されるものではない。例えば、表面データは、レーザセンサなどの距離測定装置を用いて、タイヤ表面をタイヤ周方向に沿って測定した凹凸値を含む波形データであってもよい。この場合、微分処理部120は、微分処理として、下記式(3)に基づいて、注目位置i(サンプリング位置)の凹凸値f(i)を微分値SI(i)に変換して、微分データを取得してもよい。また、検出部140は、積分処理として、下記式(4)に基づいて、注目位置i(サンプリング位置)の微分値SD(i)を積分値SI(i)に変換して、積分データを取得してもよい。
[数3]
SD(i)=(−1)×f(i−1)+f(i+1) ・・・ (3)
[数4]
SI(i)=f(i−1)+f(i+1) ・・・ (4)
また、上述の実施形態では、表面データは、グレースケールの撮像データである場合を例に挙げて説明したが、表面データは、カラースケールの撮像データであってもよい。この場合、凹凸値としての画素値は、R(赤)G(緑)B(青)のそれぞれを示す輝度値としてもよい。
また、上述の実施形態に係るタイヤ検査装置では、タイヤ表面が、タイヤ側面(サイドウォール面)である場合を例に挙げて説明したが、タイヤ表面は、トレッド表面、ビード表面、タイヤ内面など、いずれの表面であってもよい。
このように本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
1…タイヤ検査システム
10…検査対象タイヤ
20…タイヤ回転装置
30…測定装置
100…タイヤ検査装置
110…表面データ取得部
120…微分処理部
130…高周波除去部
140…検出部

Claims (4)

  1. デザイン部分を含むタイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置において、
    前記タイヤ表面を測定することによって得られた前記タイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得する表面データ取得部と、
    前記表面データに含まれる前記凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得する微分処理部と、
    前記微分データから前記デザイン部分によって規定される高周波成分を除去した高周波除去データを取得する高周波除去部と、
    前記高周波除去データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出する検出部と
    を有することを特徴とするタイヤ検査装置。
  2. 前記検出部は、前記高周波除去データに積分処理を施した積分データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ検査装置。
  3. 前記微分処理部は、前記表面データに含まれる前記凹凸値に平滑化処理を行った上で、前記微分処理を施して、前記微分データを取得する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ検査装置。
  4. タイヤ表面の凹凸状態を検査するタイヤ検査装置を用いたタイヤ検査方法において、
    前記タイヤ検査装置が、前記タイヤ表面を測定することによって得られた前記タイヤ表面の凹凸値を含む表面データを取得するステップAと、
    前記タイヤ検査装置が、前記表面データに含まれる前記凹凸値に微分処理を施して、微分データを取得するステップBと、
    前記タイヤ検査装置が、前記微分データから前記デザイン部分によって規定される高周波成分を除去した高周波除去データを取得するステップCと、
    前記タイヤ検査装置が、前記高周波除去データに基づいて、前記タイヤ表面の不良部分を検出するステップDと
    を含むことを特徴とするタイヤ検査方法。
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