JP2019011987A - 欠陥検出装置および欠陥検出方法 - Google Patents

欠陥検出装置および欠陥検出方法 Download PDF

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浩二 藤井
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Abstract

【課題】鍛造等の加工により製造されたリング状素材の欠陥部位を精度高く検出する。【解決手段】分析装置は、三次元データを取得するステップ(S100)と、距離情報を256階調データに変換するステップ(S102)と、ハイパスフィルタ処理を実行するステップ(S104)と、欠陥部位の面積、寸法および座標を算出するステップ(S106)と、マスク領域を除いた変位量の平均値を算出するステップ(S108)と、欠陥部位における変位量の最大値と最小値を算出するステップ(S110)と、欠陥部位の凸量、凹量および凹凸量を算出するステップ(S112)と、しきい値を超えるパラメータがある場合に(S114にてYES)、測定対象が不良品であると判定するステップ(S116)と、しきい値を超えるパラメータがない場合(S114にてNO)、測定対象が良品であると判定するステップ(S118)とを含む、処理を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、鍛造等の加工により製造されたリング状素材の表面の割れやキズなどの欠陥部位を検出する技術に関する。
従来、鍛造等の加工により製造されたリング状素材の表面の割れやキズなどの欠陥部位を検出する技術としては、たとえば、カメラを用いた画像処理等によって欠陥部位を検出する技術やレーザー変位センサ等を用いて欠陥部位を検出する技術が公知である。たとえば、特開2009−294058号公報(特許文献1)には、レーザー変位センサを用いてリング状素材の表面の変位量を検出し、検出された変位量に基づいてリング状素材の欠陥部位を検出する技術が開示される。リング状素材の表面の変位量の検出は、たとえば、検出対象となるリング状素材のリング中心を回転中心として回転させた状態で、レーザー変位センサから測定部位までの距離を検出することによって行なわれる。
特開2009−294058号公報
しかしながら、鍛造等の加工により製造されたリング状素材には、加工時にリング状素材の表面にうねりが形成される場合があるため、欠陥部位を精度高く検出できない場合がある。これは、たとえば、レーザー変位センサを用いてリング状素材の表面の変位量を検出したとしても、検出された変位量には、リング状素材の表面に形成された欠陥による成分と、うねりによる成分とが含まれるためである。また、カメラ等を用いた画像処理による欠陥部位の検出は、鍛造品の色が均一ではないことから、やはり欠陥部位を精度高く検出できない場合がある。
この発明は、上記の課題を解決するものであって、その目的は、鍛造等の加工により製造されたリング状素材の欠陥部位を精度高く検出する欠陥検出装置および欠陥検出方法を提供することである。
この発明のある局面に係る欠陥検出装置は、リング状素材を回転させるための回転装置と、回転装置を用いた回転中に、リング状素材の表面の測定部位に対してレーザー光を投射し、測定部位において反射された反射光の受光態様に基づいて測定部位の変位量を検出する変位センサと、回転装置を用いたリング状素材の回転中に取得される、周方向における全周分の測定部位の変位量に対してハイパスフィルタ処理を実行することによって予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出し、抽出された変位量に基づいて欠陥部位を検出する分析装置とを備える。
このようにすると、ハイパスフィルタ処理によって測定部位の変位量から予め定められた周波数以上で変動する変位量が抽出されるため、予め定められた周波数よりも低い周波数帯のうねり成分を除去することができる。そのため、抽出された変位量から欠陥部位を精度高く検出することができる。
好ましくは、分析装置は、抽出された変位量のうち変位量が予め定められた範囲外となる欠陥部位を特定し、抽出された変位量のうち欠陥部位を含む除外領域を除いた領域内の変位量の平均値を基準値として算出し、欠陥部位における変位量の最大値と最小値と基準値とを用いて欠陥部位における凸量と凹量と凹凸量とを算出する。
このようにすると、除外領域を除いた領域内の変位量の平均値を基準値とすることによって、リング状素材が良品であるか否かの指標となり得る凸量と凹量と凹凸量とを算出することができる。
さらに好ましくは、分析装置は、測定部位の変位量を256階調のデータに変換して、欠陥部位における凸量と凹量と凹凸量とを算出し、算出された凸量と凹量と凹凸量との各々に1階調当たりの変位量を乗算することによって実際の凸量と凹量と凹凸量とを算出する。
このようにすると、画像処理で用いられるフィルタ処理を利用して、凸量と、凹量と、凹凸量とを算出することができる。また、最終的に実際の凸量と凹量と凹凸量とを算出することにとってリング状素材が良品であるか否かの判定をすることができる。
さらに好ましくは、分析装置は、欠陥部位における凸量と、凹量と、凹凸量とを、対応するしきい値と比較してリング状素材が良品であるか否かを判定する。
このようにすると、リング状素材が良品であるか否かを精度高く判定することができる。
この発明の他の局面に係る欠陥検出方法は、リング状素材を回転させるステップと、リング状素材の回転中に、リング状素材の表面の測定部位に対してレーザー光を投射し、測定部位において反射された反射光の受光態様に基づいて測定部位の変位量を検出するステップと、リング状素材の回転中に取得される、周方向における全周分の測定部位の変位量に対してハイパスフィルタ処理を実行することによって予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出し、抽出された変位量に基づいて欠陥部位を検出するステップとを含む。
このようにすると、ハイパスフィルタ処理によって測定部位の変位量から予め定められた周波数以上で変動する変位量が抽出されるため、予め定められた周波数よりも低い周波数帯のうねり成分を除去することができる。そのため、抽出された変位量から欠陥部位を精度高く検出することができる。
この発明によると、鍛造等の加工により製造されたリング状素材の欠陥部位を精度高く検出する欠陥検出装置および欠陥検出方法を提供することができる。
本実施の形態に係る欠陥検出装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係る欠陥検出装置における変位量の測定方法を説明するための図である。 本実施の形態に係る欠陥検出装置の分析装置において実行される処理を示すフローチャートである。 変位センサにより検出された全周分の変位量の分布を示す図である。 256階調データに変換された変位量の分布を示す図である。 ハイパスフィルタ処理の実施前後における回転角度の変化に対する変位量の変化を示す図である。 特定された欠陥部位を示す図である。 欠陥部位の面積および中心座標の算出方法を説明するための図である。 欠陥部位を含むマスク領域を説明するための図である。 欠陥部位を含むマスク領域の設定方法を説明するための図である。 変形例に係る欠陥検出装置の構成の一部を示す図である。 変形例に係る欠陥検出装置において検出される変位量に対して実行されるフィルタ処理の動作を説明するための図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態に係る欠陥検出装置1の構成を示す図である。欠陥検出装置1は、変位センサ4と、分析装置10と、回転装置11とを備える。
回転装置11は、治具6と、電動機8とを含む。治具6は、欠陥部位の検出対象であるリング状素材2を把持する。治具6は、把持するリング状素材2のリング中心と治具6の回転中心とが一致するようにリング状素材2との相対位置を固定する。電動機8は、たとえば、電力供給を受けて治具6を回転させる。電動機8には、リング状素材2の初期位置からの回転角度を検出するセンサ(図示せず)が設けられており、センサから検出結果を示す信号が分析装置10に送信される。
治具6に把持されるリング状素材2は、鍛造や転造等の加工工程を経て製造される所定の断面形状を有するリング状の素材である。本実施の形態において、リング状素材2は、外周面と内周面と両端面とによって形成される中空円筒形状を有する。なお、リング状素材2の外周面と内周面と両端面とのうちの少なくともいずれかには、周方向に沿って段差、突出部、あるいは、溝等が形成されてもよい。
変位センサ4は、変位センサ4から測定部位までの距離(以下、変位量と記載する)を検出する。変位センサ4は、拡散反射方式の二次元変位センサであって、治具6から予め定められた距離だけ紙面上方に離隔した位置で固定される。なお、変位センサ4としては、一次元変位センサが用いられてもよい。
変位センサ4は、たとえば、投光部4aと受光部4bとを含む。投光部4aは、測定部位にレーザー光線を投射する光源である。受光部4bは、測定部位において反射した反射光を受光する受光素子を含む。変位センサ4は、受光素子の出力態様に基づいて算出される変位センサ4から測定部位までの距離を変位量として検出する。変位センサ4は、検出した変位量を示す信号を分析装置10に出力する。なお、受光素子の出力態様が受光態様に対応する。
図2に示すように、リング状素材2は、上面16と、内周面20と、外周面18とを有している。本実施の形態においては、変位センサ4の投光部4aからのレーザー光12によって上面16において径方向に直線のスポット形状が形成される。レーザー光12は、測定部位で反射し、反射光14が受光部4bに向かう。
図1に戻って、分析装置10は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置であるメモリ等を含んで構成される演算装置である。分析装置10は、変位センサ4からの信号やメモリに格納されたマップおよびプログラムに基づいて、リング状素材2におけるキズや割れ等の欠陥部位を検出する。なお、各種演算については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェアにより処理することも可能である。
分析装置10は、たとえば、回転装置11によってリング状素材2が回転している間に、所定のサンプリング間隔で変位センサ4を用いて変位量を取得し、変位量の最大値と最小値との差により凹凸量を検出し、検出された凹凸量が許容範囲を超える場合にリング状素材2が不良品であると判定することができる。
しかしながら、鍛造等の加工工程を経て製造されたリング状素材2には、加工時にうねりが形成される場合がある。そのため、変位量に基づいて欠陥部位を精度高く検出できない場合がある。これは、変位センサ4によって取得される変位量には、リング状素材2の測定部位の表面に形成された欠陥部位における凹凸による成分と、うねりによる成分とが含まれるためである。また、カメラ等を用いた画像処理による欠陥の検出も考えられるが、鍛造品の色が均一ではないことから、やはり欠陥部位を精度高く検出できない場合がある。
そこで、本実施の形態において、分析装置10は、回転装置11を用いたリング状素材2の回転中に取得される、全周分の測定部位の変位量に対してハイパスフィルタ処理を実行することによって予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出し、抽出された変位量に基づいて欠陥部位を検出するものとする。
このようにすると、ハイパスフィルタ処理によって測定部位の変位量から予め定められた周波数以上で変動する変位量が抽出されるため、予め定められた周波数よりも低い周波数帯のうねり成分を除去することができる。そのため、抽出された変位量から欠陥部位を精度高く検出することができる。
以下、図3を参照して、本実施の形態に係る欠陥検出装置の分析装置10において実行される処理について説明する。図3は、本実施の形態に係る欠陥検出装置の分析装置10において実行される処理を示すフローチャートである。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、分析装置10は、測定部位の三次元データを含む距離情報を取得する。3次元データは、リング状素材2の初期位置からの回転角度と、回転中心からの距離と、変位量とを含む。分析装置10は、リング状素材2が回転装置11によって1回転している間に取得される変位センサ4の出力結果と回転角度とが対応づけられることによって測定部位における全周分の三次元データを取得する。分析装置10は、取得した三次元データをたとえば内蔵のメモリ等に記憶する。なお、3次元データの取得は、たとえば、予め定められた温度で一定の状態となる温度環境下で行なわれる。
上面16の全周分の三次元データは、図4に示すように変位量の分布を色彩情報として表示することができる。図4は、変位センサ4により検出された変位量を示す図である。図4に示す矩形領域は、上面16の全周分の変位量の分布を色彩で表示した領域である。図4の矩形領域の横方向は、リング状素材2の初期位置からの回転角度を示す。図4の矩形領域の左端が、リング状素材2が初期位置である場合の変位量を示している。図4の矩形領域の下方が内周側であり、矩形領域の上方が外周側に対応する。本実施の形態においては、一例として、図4の枠線内に示すように、回転角度のある範囲内に内周側から外周側にかけて凹凸(図4および5の白表示部分)があるものとする。
図3に戻って、S102にて、分析装置10は、距離情報を256階調データへ変換する。分析装置10は、全周分の3次元データから変位量の最小値と最大値とを特定し、当該最小値と当該最大値との間を256分割する。分割は、等変位量で分割してもよいし、等変位量でない態様(階調毎に予め変位量が設定されるなど)で分割してもよい。距離情報に含まれる各変位量を直近の階調に対応する値に変換することによって距離情報を256階調データに変換する。分析装置10は、たとえば、変位量の最小値と最大値との間を等変位量で256分割する場合には、1階調当たり変位量の値をメモリ等に記憶する。
図5は、256階調データに変換された変位量の分布を示す図である。図5の矩形領域は、256階調データに変換された変位量の分布をグレースケール(256階調)で表示した領域である。図5の矩形領域の横方向は、リング状素材2の初期位置からの回転角度を示す。図5の矩形領域の左端が、リング状素材2が初期値である場合の変位量を示している。図5の矩形領域の下方が内周側であり、矩形領域の上方が外周側に対応する。
図3に戻って、S104にて、分析装置10は、うねり成分を除去するためのハイパスフィルタ処理を実行する。ハイパスフィルタ処理は、予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出するとともに、予め定められた周波数よりも低い周波数帯で変動する変位量を除去するための処理である。予め定められた周波数としては、うねりによる変位量の変動周波数帯よりも大きい値が設定され、実験的あるいは設計的に適合される。
図6は、ハイパスフィルタ処理の実施前後における回転角度の変化に対する変位量の変化を示す図である。
分析装置10は、たとえば、図5の破線に示すような径方向の位置における周方向について全周分の変位量を取得すると、図6の上段のグラフに示すような回転角度の変化に対する変位量の変化を得る。
このような回転角度の変化に対する変位量の変化を示す波形データに対してハイパスフィルタ処理を実施し、予め定められた周波数よりも低い周波数帯のうねり成分を除去することによって、図6の下段のグラフに示すような回転角度の変化に対する変位量の変化を得る。
分析装置10は、径方向に沿って上述のようなハイパスフィルタ処理を実施することによって、上面16全体の変位量からうねり成分を除去する。
なお、ハイパスフィルタ処理は、周知の技術を用いて行なうものである(たとえば、所定の伝達関数を用いて演算処理を行なう)。そのため、その処理内容について詳細な説明は行なわない。
S106にて、分析装置10は、うねり成分が除去された変位量データに対して前処理フィルタを用いて前処理を実行して、欠陥部位を特定し、特定された欠陥部位に対してブロブ処理を実行して、欠陥部位の面積、欠陥部位の寸法および欠陥部位の中心座標を算出する。
前処理フィルタとしては、たとえば、2値化を行なうためのフィルタ、膨張・収縮フィルタおよび差分フィルタ等の各種フィルタを含む。これらのフィルタの処理内容は、周知な技術であり、その詳細な説明は行なわない。
分析装置10は、たとえば、予め定められた範囲外となる変位量と、予め定められた範囲内となる変位量とに区分して2値化を行なうことで変位量が予め定められた範囲外となる変位量の領域を欠陥部位として特定してもよい。分析装置10は、上述したような前処理フィルタによって、図7に示されるように上面16に点在する複数の欠陥部位を特定する。
以下、図8を用いて欠陥部位の面積、欠陥部位の寸法および欠陥部位の中心座標の算出方法の一例について説明する。図8には、複数箇所にある欠陥部位の一つが示される。図8の横軸(X方向)は、回転角度を示す。図8の縦軸(Y方向)は、径方向の位置を示す。前処理の実行により破線部分に示される欠陥部位が特定される。分析装置10は、この欠陥部位のX方向のX(0)〜X(1)の長さ(4画素)を欠陥部位のX方向の寸法としてメモリ等に記憶する。さらに、分析装置10は、この欠陥部位のY方向のY(0)〜Y(1)の長さ(6画素)を欠陥部位のY方向の寸法としてメモリ等に記憶する。
さらに、分析装置10は、破線部分内の画素数をカウントすることによって欠陥部位の面積を算出する。さらに分析装置10は、欠陥部位のX方向の両端部の座標X(0)およびX(1)からX方向の中心座標を算出する。分析装置10は、たとえば、座標X(0)と座標X(1)との中点X(2)をX方向の中心座標として算出する。同様に、分析装置10は、欠陥部位のY方向の両端部の座標Y(0)とY(1)との中点Y(2)をY方向の中心座標として算出する。このようにして、分析装置10は、欠陥部位の中心座標(X(2),Y(2))を算出する。
図3に戻って、S108にて、分析装置10は、欠陥部位を含むマスク領域を除いた領域における変位量の平均値を算出する。分析装置10は、たとえば、図9に示すように複数ある欠陥部位の全てを覆う矩形形状のマスク領域を設定する。図9は、欠陥部位を含むマスク領域を説明するための図である。
以下、図10を用いて欠陥部位を含むマスク領域の設定方法の一例について説明する。なお、説明の便宜上、たとえば、図8で示した欠陥部位のみにマスク領域を設定する場合を想定する。
分析装置10は、欠陥部位のX方向の最大値X(1)から予め定められた画素数(たとえば、2画素分)だけ欠陥部位を拡張する位置X(4)をマスク領域のX方向の一方端として設定する。さらに、分析装置10は、欠陥部位のX方向の最小値X(0)から予め定められた画素数(たとえば、2画素分)だけ欠陥部位を拡張する位置X(3)をマスク領域のX方向の他方端として設定する。
同様に、分析装置10は、欠陥部位のY方向の最大値T(1)から予め定められた画素数(たとえば、3画素分)だけ欠陥部位を拡張する位置Y(4)をマスク領域のY方向の一方端として設定する。さらに、分析装置10は、欠陥部位Y方向の最小値Y(0)から予め定められた画素数(たとえば、3画素分)だけ欠陥部位を拡張する位置Y(3)をマスク領域のY方向の他方端として設定する。
分析装置10は、上述した例で示したように欠陥部位の各方向の最大値(欠陥部位が複数ある場合には、複数の欠陥部位のうちの最大値)および最小値(欠陥部位が複数ある場合には、複数の欠陥部位のうちの最小値)を拡張してマスク領域を設定する。分析装置10は、256階調データに変換された変位量のうちのマスク領域以外の領域内の変位量の平均値を基準値Pとして算出する。
図3に戻って、S110にて、分析装置10は、欠陥部位における変位量の最大値Haと最小値Hbとを算出する。分析装置10は、欠陥部位が複数個ある場合には、複数の欠陥部位のうちの変位量の最大値Haと最小値Hbとを算出する。
S112にて、分析装置10は、算出された欠陥部位における変位量の最大値Haと最小値Hbと基準値Pとに基づいて欠陥部位における凸量H1と、凹量H2と、凹凸量P1とを算出する。凸量H1は、基準値から突出した部分の大きさに対応する。凹量H2は、基準値から凹んだ部分の大きさに対応する。凹凸量P1は、突出した部分と凹んだ部分との高低差に対応する。
そのため、分析装置10は、たとえば、H1=Ha−Pの式により凸量H1を算出する。分析装置10は、たとえば、H2=P−Hbの式により凹量H2を算出する。さらに、分析装置10は、たとえば、P1=H1+H2の式より凹凸量P1を算出する。
分析装置10は、算出された凸量H1と、凹量H2と、凹凸量P1との各々にメモリ等に記憶された1階調当たりの変位量を乗算することによって実際の凸量Hmaxと、凹量Hminと、凹凸量PPとを算出する。
S114にて、分析装置10は、複数のパラメータのうちしきい値を超えるパラメータがあるか否かを判定する。パラメータとしては、上述の欠陥部位の面積、凸量Hmax、凹量Hminおよび凹凸量PPとを含む。複数のパラメータのうちしきい値を超えるパラメータがあると判定される場合(S114にてYES)、処理はS116に移される。しきい値は、パラメータ毎に設定される値であって、欠陥部位として許容範囲内であるか否かの観点で設定される。
S116にて、分析装置10は、測定対象となっているリング状素材2が許容範囲を超えた欠陥部位を有する不良品であると判定する。S118にて、分析装置10は、測定対象となっているリング状素材2が許容範囲を超えた欠陥部位を有しない良品であると判定する。
以上のようにして、本実施の形態に係る欠陥検出装置によると、ハイパスフィルタ処理によって測定部位の変位量から予め定められた周波数以上で変動する変位量が抽出されるため、予め定められた周波数よりも低い周波数帯のうねり成分を除去することができる。そのため、抽出された変位量から欠陥部位を精度高く検出することができる。したがって、鍛造等の加工により製造されたリング状素材の欠陥部位を精度高く検出する欠陥検出装置および欠陥検出方法を提供することができる。
さらに、マスク領域を除いた変位量の平均値を基準値Pとすることによって凸量Hmaxと、凹量Hminと、凹凸量PPとを精度高く算出することができる。そのため、欠陥部位を精度高く検出することができる。さらに、これらのパラメータをしきい値と比較することによってリング状素材2が良品であるか否かを精度高く判定することができる。
以下、変形例について説明する。
上述の実施の形態では、リング状素材2の上面16、外周面18および内周面20のうちの上面16に変位センサ4による測定部位を設定し、分析装置10によって上面16の欠陥部位が検出されるものとして説明したが、たとえば、外周面18および内周面20のうちのいずれか一方に変位センサ4による測定部位を設定し、欠陥部位を検出してもよい。この場合、変位センサ4は、たとえば、外周面18に測定部位を設定する場合には、外周面18の外側から外周面18に向けて固定される。また、変位センサ4は、たとえば、内周面20に測定部位を設定する場合には、内周面20の内側から内周面20に向けて固定される。
このようにすると、外周面18および内周面20においても精度高く欠陥部位を検出することができる。
さらに上述の実施の形態では、リング状素材2の上面16、外周面18および内周面20のうちの上面16に変位センサ4による測定部位を設定し、分析装置10によって、上面16の欠陥部位が検出されるものとして説明したが、たとえば、分析装置10は、外周面18の欠陥部位と上面16の欠陥部位とを並行して検出してもよいし、あるいは、上面16の欠陥部位と内周面20の欠陥部位とを並行して検出してもよい。
以下、図11および図12を用いて上面16の欠陥部位と内周面20の欠陥部位とを並行して検出する具体的な方法について説明する。
図11に示すように、変位センサ4の投光角度を鉛直方向に対して所定の角度(たとえば、45度)を有するように設置して、変位センサ4からのレーザー光がリング状素材2の上面16および内周面20の両方にあたるように(両方の面に一続きのライン状のスポット形状が形成されるように)する。
このように設置された変位センサ4によって、たとえば、図12の左側の図に示すように、上面16の測定部位における変位量と、内周面20の測定部位における変位量とを同時に測定することができる。
分析装置10は、検出された変位量に対して座標を変換する所定のフィルタ処理を実行することによって図12の右側の図に示すように上面16と内周面20とを一つの平面に見立てた変位量に換算(平面化)する。これにより、分析装置10は、上述の実施の形態において説明した、上面16の変位量のみを検出する場合と同様の演算を行なうことによって、欠陥部位の面積と、凸量Hmaxと、凹量Hminと、凹凸量PPとを算出して、良品であるか不良品であるかの判定を行なうことができる。このようにすると、上面16、外周面18および内周面20の欠陥部位を1面ずつ検出する場合と比較して、良品であるか不良品であるかの判定を行なうためのリング状素材2の測定回数を減少させることができる。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 欠陥検出装置、2 リング状素材、4 変位センサ、4a 投光部、4b 受光部、6 治具、8 電動機、10 分析装置、11 回転装置、12 レーザー光、14 反射光、16 上面、18 外周面、20 内周面。

Claims (5)

  1. リング状素材を回転させるための回転装置と、
    前記回転装置を用いた回転中に、前記リング状素材の表面の測定部位に対してレーザー光を投射し、前記測定部位において反射された反射光の受光態様に基づいて前記測定部位の変位量を検出する変位センサと、
    前記回転装置を用いた前記リング状素材の回転中に取得される、周方向における全周分の前記測定部位の変位量に対してハイパスフィルタ処理を実行することによって予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出し、抽出された変位量に基づいて欠陥部位を検出する分析装置とを備える、欠陥検出装置。
  2. 前記分析装置は、前記抽出された変位量のうち変位量が予め定められた範囲外となる前記欠陥部位を特定し、前記抽出された変位量のうち前記欠陥部位を含む除外領域を除いた領域内の変位量の平均値を基準値として算出し、前記欠陥部位における前記変位量の最大値と最小値と前記基準値とを用いて前記欠陥部位における凸量と凹量と凹凸量とを算出する、請求項1に記載の欠陥検出装置。
  3. 前記分析装置は、前記測定部位の変位量を256階調のデータに変換して、前記欠陥部位における前記凸量と前記凹量と前記凹凸量とを算出し、算出された前記凸量と前記凹量と前記凹凸量との各々に1階調当たりの変位量を乗算することによって実際の前記凸量と前記凹量と前記凹凸量とを算出する、請求項2に記載の欠陥検出装置。
  4. 前記分析装置は、前記欠陥部位における前記凸量と、前記凹量と、前記凹凸量とを、対応するしきい値と比較して前記リング状素材が良品であるか否かを判定する、請求項2または3に記載の欠陥検出装置。
  5. リング状素材を回転させるステップと、
    前記リング状素材の回転中に、前記リング状素材の表面の測定部位に対してレーザー光を投射し、前記測定部位において反射された反射光の受光態様に基づいて前記測定部位の変位量を検出するステップと、
    前記リング状素材の回転中に取得される、周方向における全周分の前記測定部位の変位量に対してハイパスフィルタ処理を実行することによって予め定められた周波数以上で変動する変位量を抽出し、抽出された変位量に基づいて欠陥部位を検出するステップとを含む、欠陥検出方法。
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