JP2014190805A - タイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置 - Google Patents

タイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤの円周方向のうねりと半径方向の湾曲の影響を緩和して、より正確にかつ誤認することなく除外領域を自動的に算出できるタイヤ形状検査装置のデータ処理方法を提供する。
【解決手段】零点除去S1された表面高さ分布情報に基づいて、配列の大きい第1の二次微分フィルタ処理S12を行った後に二値化処理S14を行い第1のエッジ分布情報を得る。同様に、配列の小さい第2の二次微分フィルタ処理S21を行った後に二値化処理S23を行い第2のエッジ分布情報を得る。第1及び第2のエッジ分布情報に基づいて、第1のエッジ分布情報がOFF値である第1のラベル領域と、第1のエッジ分布情報がON値であり第2のエッジ分布情報がOFF値である第2のラベル領域をラベリングしS30、第1のラベル領域以外の領域で、第2のラベル領域の内の隣接する第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定するS40。
【選択図】図1

Description

本発明は、凹凸マークが形成されたタイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置に関する。
タイヤは、ゴムや化学繊維等の各種材料が積層された構造を有しており、その積層構造に不均一な部分が存在すると、空気が充填された場合に相対的に耐圧性の弱い部分においてバルジと呼ばれる隆起部(凸部)や、デント又はデプレッションと呼ばれる窪み部(凹部)等の形状欠陥が生じる。そのようなバルジやデント等の形状欠陥が生じるタイヤは、安全上の問題や外観不良の問題から、出荷対象から除外する必要がある。そこで、タイヤ製造の最終工程(タイヤ加硫後の検査工程)において、タイヤ表面(特に、サイドウォール面)に凹凸があるか検査して、形状欠陥による不良タイヤの検出が行われている。
一方、タイヤのサイドウォール面には、製品の型式やサイズ、メーカのロゴ等を表示する凹凸のある表示マーク(以下、「凹凸マーク」と略する。)が形成されている。これらの凹凸マークは正常な凹凸であるため、サイドウォール面の形状欠陥検査処理においては、この凹凸マークによる凹凸を形状欠陥として誤検知しないようにする必要がある。
そして、タイヤ形状検査装置を用いたタイヤの形状欠陥の検査は、従来、人手による目視検査と触手検査によって手動で行われていたが、近年では、レーザ距離センサ、三次元形状計測装置、又は、カメラによる画像検査等を用いたタイヤ形状検査装置によって自動で行うことができる技術が開発されている。そして、タイヤ形状検査装置では、凹凸マークによる正常な凹凸を形状欠陥として誤検知しないような取組みが行われている。
タイヤ形状検査装置においては、まず、所定の変位センサがタイヤの表面(サイドウォール面やトレッド面)に対向配置された状態で、タイヤを回転機により回転駆動して、タイヤの表面高さを検出する。例えば、特許文献1に示す技術のように、回転するタイヤの表面にスリット光(ライン光)を照射してそのスリット光の像を撮像し、その撮像画像に基づいて光切断法による形状検出を行うことによってタイヤの表面高さを検出する。ここで、タイヤのサイドウォール面やトレッド面の周方向360°の範囲に渡る各位置を、タイヤの半径方向を表す第1の座標軸(例えばX軸)及びタイヤの周方向を表す第2の座標軸(例えばY軸)からなる2次元の座標系で表現し、2次元の座標系内の各位置で測定された表面高さ測定値が配列された分布情報(以下、「表面高さ分布情報」と略する。)を検出する。そして、タイヤ形状検査装置では、表面高さ測定値を画像処理装置の画像データにおける各画素の輝度値に相当させて、表面高さ分布情報を画像処理装置のモノクロの画像データと同様に取り扱う。
そして、タイヤ形状検査装置において検出した表面高さ分布情報から凹凸マークが形成された範囲を除外するマスク領域として算出して除去することにより、凹凸マークによる正常な凹凸を形状欠陥として誤検知しないようにするために、例えば、特許文献2に示す技術が開発されている。特許文献2に示す技術では、タイヤ形状検査装置において、下記の処理を行っている。
1)サイドウォール面の表面高さ分布情報について、表面高さ測定値を正規化する測定値正規化工程を実行して基準画像を求める。即ち、次工程で一階微分フィルタであるソーベルフィルタを使用するため、タイヤの半径方向の湾曲の影響を受けないようにするために、半径方向の曲がりを推定して平面に沿わせる正規化の処理を行う。
2)表面高さ測定値が正規化された表面高さ分布情報に対して2次元のソーベルフィルタ処理を施し,その処理結果である勾配値分布情報を記憶部に記憶させるフィルタリング工程を実行する。フィルタリング工程では、測定値正規化工程において平面化した基準画像に対して、円周・半径方向にそれぞれソーベルフィルタを適用し、それぞれのフィルタの和を画素ごとに求め、勾配分布情報を算出する。
3)勾配分布情報に対して、2値化処理を行うことにより2値分布情報を算出する2値化処理工程を実行する。ここで、2値化処理を行う際の閾値は、検査対象領域のソーベルフィルタ値の標準偏差に対して上下限値を与える。
3)2値分布情報に対して、除外領域−非除外領域で反転し、反転前に除外領域だった部分の面積をそれぞれ計算する孤立点除去処理を実行し、一定面積以下の除外領域は除外領域でないとする孤立点除去処理工程を実行する。
5)孤立点除去処理を実行して小面積の除外領域を除去した画像を再度除外領域−非除外領域で反転し、除外領域の近傍で膨張処理を行うことにより、補正後2値分布情報を算出する2値分布情報補正工程を実行する。
6)補正後2値分布情報に対してラベリング処理を行うことにより、ラベル分布情報を算出するラベリング工程を実行する。
7)ラベル分布情報におけるラベル値のフィレ座標に基づいて、凹凸マークが存在する範囲を含むマスク領域(除外範囲)の座標を設定するマスク領域設定工程を実行する。
特開平11−138654号公報 特開2010−14698号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来技術では、以下の問題がある。
即ち、基準画像のうち、文字や模様の境界線を除外して検査を行うが、サイドウォール面の表面高さ分布情報について、表面高さ測定値を正規化することにより、半径方向の曲がりを推定して平面に沿わせる、いわゆる「仮想断面」という概念を用いているが、実際のタイヤの断面と仮想断面が一致しない場合には、不要な出力値が観測されるという問題がある。
例えば、測定値正規化工程では半径方向に対して正規化が行われており、マスク領域の演算に一次微分フィルタであるソーベルフィルタを使用しているので、タイヤ自体の円周方向のうねりの影響を受ける。そのため、円周方向のうねりが大きい基準画像では、うねりの部分を誤って模様であると判定してしまうという問題がある。また、タイヤ側面は半径方向にも湾曲しているため、一次微分フィルタであるソーベルフィルタは半径方向の湾曲の影響も受ける。このため、良好な基準画像が存在しないときに除外領域を全自動で設定することが困難で、人手による修正を必要とするという問題がある。
また、2値化処理工程の閾値は、検査対象領域のソーベルフィルタ値の標準偏差に対して上下限値(即ち、除外領域内の凹凸の標準偏差)が設定されているため、背景除去が不適切でタイヤのショルダー部が検査対象領域に含まれているときは、文字の境界が相対的に小さくなるため、自動的に良好な除外領域の設定を行うことが困難である。
更に、除外領域の算出に多数の工程が必要であるという問題もある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、タイヤの円周方向のうねりと半径方向の湾曲の影響を緩和して、より正確にかつ誤認することなく除外領域を自動的に算出することができるタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置を提供するものである。
本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置のデータ処理方法であって、前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理工程と、前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理工程と、前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理工程と、前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理工程と、前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムは凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置で実行されるタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムであって、前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理工程と、前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理工程と、前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理工程と、前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理工程と、前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理装置は、凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置であって、前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理手段と、前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理手段と、前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理手段と、前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理手段と、前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定手段と、を有することを特徴とする。
これによると、二次微分フィルタを用いることにより、仮想平面という概念を用いることなくタイヤのサイドウォール面の曲りのきつさ(曲率)を出力した上で、固定値(第1の閾値及び第2の閾値)を用いて二値化処理を実施することにより、タイヤの円周方向のうねりと半径方向の湾曲の影響を緩和しつつ、凹凸マークのエッジを検出することができる。そして、配列の大きさが大きい二次微分フィルタを用いて凹凸マークのエッジの曲りの大きい部分を巨視的な曲率として検出するとともに、配列の大きさが小さい二次微分フィルタを用いて凹凸マークのエッジのざらざらな部分をより局所的な曲率として検出して、配列の大きさが異なるこれら2種類の二次微分フィルタでの検出結果を総合して検査から除外する範囲であるマスク領域を決定することにより、凹凸マークのエッジを広めに除外することを防ぐとともに、凹凸マークのエッジの一部の取りこぼしをなくすことができ、より正確にかつ誤認することなくマスク領域を自動的に算出することができる。
また、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、前記平均化フィルタは、前記第1の二次微分フィルタよりも配列の小さく、前記第2の差分フィルタは、前記第1の差分フィルタよりも配列が小さくて良い。
これによると、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行う前に、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい平均化フィルタを用いることにより、事前にタイヤのサイドウォール面の細かい凹凸を除去することができる。また、第2の差分フィルタが第1の差分フィルタよりも配列が小さいことにより、第1の差分フィルタと第2の差分フィルタとを配列の大きさが異なる2種類の二次微分フィルタに対応させることができる。
また、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、前記第1の二次微分フィルタは、5×5配列のラプラシアンフィルタであり、前記第2の二次微分フィルタは、3×3配列のラプラシアンフィルタであって良い。
これによると、5×5配列のラプラシアンフィルタ及び3×3配列のラプラシアンフィルタを配列の大きさが異なる二次微分フィルタとして適用して、本発明を実現することができる。
また、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、前記第1の閾値は、前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における前記最小値+第1の固定値として設定し、前記第2の閾値は、前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における前記最小値+第2の固定値として設定して良い。
これによると、第1の閾値を、サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における最小値+第1の固定値として設定し、第2の閾値を、サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における最小値+第2の固定値として設定することにより、半径方向の湾曲によって、常に二次微分フィルタに何らかの出力が出るサンプルタイヤの周方向のラインについても、その影響をある程度回避しつつ、二値化処理を行うことができる。
また、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、前記表面高さ分布情報に対して、前記2次元の座標系内に配列された各位置において未検出点がある場合は、前記未検出点の表面高さ測定値を、前記第2の座標軸に配列された前記未検出点の近傍の位置を参照して表面高さ測定値を設定する零点除去工程を更に有して良い。
これによると、2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報において、凹凸部位の影になっているなどの理由により表面高さ測定値が未検出となっている未検出点について、たとえば、サンプルタイヤの周方向を示す第2の座標軸方向において未検出点の前の位置または後の位置における表面高さ測定値を適用したり、サンプルタイヤの周方向を示す第2の座標軸方向において未検出点の前後の位置における表面高さ測定値の平均値を適用したりすることにより、未検出点をなくし、検査対象となるサイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値を表面高さ分布情報として用いることができる。これにより、未検出点の表面高さ測定値を不定のままにしておいた場合、二次微分フィルタによるフィルタ処理の際に予期せぬ大きな値が算出されて、凹凸マークの位置(境界線)検出に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
また、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法は、前記第1の差分フィルタまたは前記第2の差分フィルタに替えて、前記第1の一次微分フィルタまたは前記第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理の処理結果に対して、絶対値フィルタを用いて絶対値を求めるフィルタ処理を行って良い。
これによると、3×3配列よりも小さな領域(例えば、1×1配列)でフィルタ処理を行う場合には、差分フィルタであると最大値と最小値との差分を求めることができないため、画素群内の絶対値をとり、曲率そのものを表す絶対値フィルタを用いることにより、その後の二値化処理において「周方向の最小値」を使用して、曲率そのものに基づいて二値化を行うことができる。
尚、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムは、リムーバブル型記録媒体やハードディスクなどの固定型記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。
本発明のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置は、タイヤの円周方向のうねりと半径方向の湾曲の影響を緩和して、より正確にかつ誤認することなく除外領域を自動的に算出することができる。
本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法の処理の手順について説明したフローチャートである。 本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理装置のブロック図である。 本実施形態に係るラベル領域とマスク領域の関係を示す図であり、(a)は凹凸マークM1であり、(b)は凹凸マークM2である。 本実施形態に係るタイヤ形状検査装置の概要を示す図であり、(a)は本実施形態に係るタイヤ形状検査装置の構成を示す概略図であり、(b)は本実施形態に係るタイヤ形状検査装置が備えるセンサユニットとサンプルタイヤとの配置関係を示す概略図である。 本実施形態に係るサンプルタイヤのサイドウォール面を示す正面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。
尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
本発明の実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置に用いられるタイヤ形状検査装置について、図4に基づいて説明する。
図4(a)に示すように、タイヤ形状検査装置1は、モータ等の回転装置であるタイヤ回転機2、ユニット駆動装置に接続されたセンサユニット3a及び3b、エンコーダ4、画像処理装置5及びホスト計算機等を備えている。そして、タイヤ形状検査装置1は、タイヤ回転機2により回転するサンプルタイヤTの表面に照射したライン光の像をカメラによって撮像し、その撮像画像に基づいて光切断法による形状検出を行うことにより、サンプルタイヤTの表面高さ分布を測定する形状測定処理を実行する。ここで、サンプルタイヤTは、欠陥のない理想的なタイヤである。即ち、タイヤ形状検査装置1は、サンプルタイヤTを1回転させる間に、後述するセンサユニット3a及び3bによって、サンプルタイヤTのサイドウォール面の全周範囲の表面形状を検出する。尚、サンプルタイヤTのサイドウォール面には、図5に示すように、凹凸のあるマーク(文字,記号,図形等)が形成されており、以下、そのマークを凹凸マーク(たとえば、図5に示す例では、「△ ABC TIRE △」)と称する。
図4(b)に示すように、本実施形態では、サンプルタイヤTの2つのサイドウォール面それぞれの形状測定に用いられる2つのセンサユニット3a及び3bを備えている。センサユニット3a及び3bは、それぞれ、回転するタイヤTの表面にライン光(光切断線)を照射するライン光照射手段、及びタイヤT表面で反射したライン光の像を撮像する撮像カメラ6などが組み込まれたユニットである。
図4(b)において、サンプルタイヤTの形状検出位置に関して、X軸(第2の座標軸)はサンプルタイヤTの周方向を、Y軸(第1の座標軸)はサンプルタイヤTの半径方向、Z軸はサンプルタイヤTのサイドウォール面から検出する表面高さ方向を表す座標軸である。即ち、サンプルタイヤTのサイドウォール面の形状検出に用いられるセンサユニット3においては、Z軸はサンプルタイヤTの回転軸と平行の座標軸であり、Y軸はサンプルタイヤTの回転軸に対する法線の方向を表す座標軸である。なお、タイヤTと座標軸との対応関係は、カメラの支持の態様に応じて変わり得る。
ライン光照射手段は、複数(図4(b)の例では3つ)のライン光源7a、7b、及び7cを備え、それら複数のライン光源7a、7b、及び7cにより、サンプルタイヤT表面の一の線Ls上に1本の光切断線が形成されるように、その一の線Ls(光切断線)における表面高さ方向(Z軸方向)とは異なる方向から複数のライン光を連ねて照射する装置である。
また、撮像カメラ6は、カメラレンズ8及び撮像素子9を備え、サンプルタイヤTのサイドウォール面に連ねて照射された複数のライン光の像v1(一の線Ls上の光切断線の像)を撮像するものである。
一方、上記のタイヤ回転機2には、エンコーダ4が設けられている。このエンコーダ4は、タイヤ回転機2の回転軸の回転角度、即ちサンプルタイヤTの回転角度を検出し、検出した回転角度を検出信号として出力するセンサである。その検出信号は、センサユニット3a及び3bが備える撮像カメラ6の撮像タイミングの制御に用いられる。
画像処理装置5は、センサユニット3a及び3bが備える撮像カメラ6によって撮像された画像、即ち、サンプルタイヤTの表面に照射したライン光の像の撮像画像のデータを入力し、その撮像画像に基づいて光切断法による形状測定処理を実行し、その測定結果である表面高さ分布情報(サンプルタイヤTの表面高さ測定値の集合)を内蔵されたフレームメモリに記憶させる。即ち、表面高さ測定値が画像データにおける各画素の輝度値に相当すると考えれば、表面高さ分布情報は、画像処理装置5上でモノクロの画像データ(二次元画像)と同様に取り扱うことができる。そして、この形状測定処理により、サンプルタイヤTのサイドウォール面の周方向360°の範囲に渡る各位置の表面高さ測定値の分布を表す表面高さ分布情報が、そのタイヤTの半径方向を表すY軸及びタイヤTの周方向を表すX軸からなる2次元の座標系内に配列された情報として得られる。よって、これ以降における「画素」という用語は、X軸及びY軸からなる座標系における表面高さ測定値それぞれの位置(座標)を表す用語として記載する。ここで、画像処理装置5は、例えばDSPやCPUを備える汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成される。尚、光切断法による形状測定処理は周知であるのでここでは説明を省略する。
そして、本実施形態に係る画像処理装置5は、後述する本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理装置に相当し、得られた表面高さ分布情報を基に、後述するホスト計算機による形状欠陥検査処理において、検査範囲から除外するマスク領域(正常な凹凸マーク)を設定する。
尚、ホスト計算機は、CPU及びその周辺装置を備えた計算機であり、CPUが予めメモリに記憶されたプログラムを実行することによって各種の演算及び演算結果の出力を行う。具体的には、ホスト計算機は、画像処理装置5から取得したサンプルタイヤTの各面の表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤの形状欠陥検査処理を実行する。この形状欠陥検査処理は、画像処理装置5において設定したマスク領域を除去した除去後の画像に対して、既存の画像処理手法を適用することで、検査タイヤのサイドウォール面であって正常な凹凸マーク以外の部分に存在する凹凸欠陥を検査する。凹凸欠陥の検査では、検査タイヤのサイドウォール面の表面高さ分布情報が、サンプルタイヤ1のサイドウォール面の表面高さ分布情報に基づいて予め設定された許容条件を満たすか否かを判別し、その判別結果を所定の表示部に表示、或いは所定の制御信号として出力する。
次に、図4(a)に示す画像処理装置5で実行される本実施形態に係るイヤ形状検査装置のデータ処理方法の処理の手順について、図1に基づいて、説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法の処理の手順について説明したフローチャートである。
尚、以下で説明する本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法の処理は、図4(a)に示す画像処理装置5においても同様に、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムとしてDSPやCPUにより読み出して実行することができる。また、このタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々な計算機の記憶装置にインストールすることが可能である。
図1に示すように、画像処理装置5において、表面高さ分布情報32に未検出点が存在する場合に、未検出点の近傍の位置の表面高さ測定値を参照して、未検出点の表面高さ測定値を設定する零点除去処理を行う(S1:零点除去処理工程)。ここで、表面高さ分布情報32は、上述での画像処理装置5の説明の通り、予めタイヤ回転機2で回転させたサンプルタイヤTについて、センサユニット3a及び3bが備える撮像カメラ6によって撮像された画像、即ち、サンプルタイヤTの表面に照射したライン光の像の撮像画像のデータを入力し、その撮像画像に基づいて光切断法による形状測定処理を実行して、その測定結果として得られる。
ここで、未検出点とは、正常な凹凸マークの段差の影響でシート光がカメラに戻らず受光強度が規定値以下となったために、表面高さ測定値を取得できなかった点であって、表面高さ測定値0が出力されている。そこで、零点除去処理では、未検出点の近傍の位置(たとえば、未検出点の周方向に前後にある表面高さ測定値を検出済みの位置)の表面高さ測定値をそのまま設定する(0次近似)する。この他にも、零点除去処理では、未検出点の近傍の表面高さ測定値を検出済みの位置であって、且つ、未検出点を挟んでタイヤ周方向に並ぶ2つの位置の表面高さ測定値を用いて直線補間値を計算し、計算した直線補間値を未検出点の表面高さ測定値として設定してもよい。また、零点除去処理では、未検出点を囲む4つの位置(周方向の前後2つの位置と径方向の前後2つの位置)により平面を形成して平面補間を行う等により、未検出点の座標を設定することができる。これにより、未検出点の表面高さ測定値を不定のままにしておいた場合、二次微分フィルタによるフィルタ処理の際に予期せぬ大きな値が算出されて、凹凸マークの位置(境界線)検出に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
次に、零点除去処理が実行された表面高さ分布情報に対して、二次元の第1のエッジ分布情報を得る第1のフィルタ処理工程S11〜S15を実行する。以下、第1のフィルタ処理工程S11〜S15について詳細に説明する。
まず、第1のフィルタ処理工程では、零点除去処理が実行された表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタを用いたフィルタ処理を実行し、その処理結果である平均化された表面高さ分布情報を記憶部に記憶させる(S11)。平均化後の表面高さ分布情報は、細かい凹凸が除去された値となる。ここで、平均化フィルタとして、たとえば、5×5配列の平均化フィルタを用いることができ、平均化フィルタの配列の大きさは、次のS12で処理を実行する第1の二次微分フィルタの配列の大きさよりも小さい。これにより、次のS12で第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行う際に、細かい凹凸を検出してしまうことを防止することができる。そして、5×5配列の平均化フィルタによるフィルタ処理では、注目画素及びその周囲の24の画素からなる25の画素群について、これらの25の画素群の表面高さ測定値を平均して、注目画素の平均値(平均化された表面高さ測定値)を算出する。
そして、平均化された表面高さ分布情報に基づいて、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を実行し、その処理結果である第1の曲率分布情報を記憶部に記憶させる(S12)。ここで、第1の二次微分フィルタとして、例えば、5×5配列や7×7配列のラプラシアンフィルタを用いることができる。そして、5×5配列のラプラシアンフィルタによるフィルタ処理では、注目画素及びその周囲の24の画素からなる25の画素群それぞれの値(平均化された表面高さ測定値)に対し、その位置に応じて予め定められた係数(例えば、表1に示す重み係数マトリクス)をそれぞれ乗算した結果を合計し、注目画素の曲率を算出する。係数に0を含めることにより、注目点の近傍は無視して、注目点より距離の離れた位置との曲率を簡便に検出することができる。
次に、第1の曲率分布情報に基づいて、第1の差分フィルタを用いたフィルタ処理を実行し、その処理結果である第1の差分分布情報を記憶部に記憶させる(S13)。ここで、第1の差分フィルタとして、例えば、5×5配列の差分フィルタを用いることができる。尚、第1の差分フィルタの配列は、第1の二次微分フィルタの配列と同じでなくてもよいが、同じであることが好ましい。そして、5×5配列の差分フィルタによるフィルタ処理では、注目画素及びその周囲の24の画素からなる25の画素群について、これら25の画素群内での最大値と最小値の差分を注目画素の差分値として算出する。これにより、第1の曲率分布情報では、凹凸マークの段差近辺で正負の出力を出すことがあり、そのまま次のS14で固定された閾値により二値化処理を行ってしまうと、凹凸マークの段差近辺での曲率の大きさが反映されないため、注目画素の近傍の画素(例えば、注目画素の周囲の24の画素)がどのくらい大きく変化しているか、最大値と最小値の差をとることで、凹凸マークの局所的な曲率を強調させることができる。これにより、ステップS12において、二次微分フィルタがタイヤ半径の曲率を出力するため、「小さな領域内の曲率変化」を計算することでその影響を除外し、凹凸マークによる曲率変化を取り、正負の値を出力するが、凹凸マークを検出するには曲率変化の絶対値が必要であり、凹・凸ではなく、曲率が大きいことを検出することができる。
そして、第1の差分分布情報に基づいて、予め設定された第1の閾値に基づいて二値化処理を実行し、その処理結果である第1のエッジ分布情報を記憶部に記憶させる(S14)。この2値化処理により、画素の値(差分値)が第1の閾値以上である画素にON値(例えば、1)が設定され、画素の値(差分値)が第1の閾値に満たない画素にOFF値(例えば、0)が設定される。ここで、第1の閾値は、周方向の各ラインについて設定し、周方向の各ラインに含まれる画素群の中の画素の最小値+第1の固定値とする。ここで、第1の固定値は、タイヤ形状検査装置で検出すべき凹凸の段差の値に対応して設定する。これにより、二次微分フィルタが半径方向の湾曲によって値を出力することの影響を除去することができる。
次に、零点除去処理が実行された表面高さ分布情報に対して、二次元の第2のエッジ分布情報を得る第2のフィルタ処理工程S21〜S23を実行する。以下、第2のフィルタ処理工程S21〜S23について詳細に説明する。
まず、第2のフィルタ処理工程では、零点除去処理が実行された表面高さ分布情報に対して、第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を実行し、その処理結果である第2の曲率分布情報を記憶部に記憶させる(S21)。ここで、第2の二次微分フィルタとして、例えば、3×3配列や5×5配列のラプラシアンフィルタを用いることができ、第2の二次微分フィルタの配列の大きさは、S12で処理を実行する第1の二次微分フィルタの配列の大きさよりも小さい。これにより、S12で第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理よりも、より細かい凹凸の曲率を検出することができる。そして、3×3配列のラプラシアンフィルタによるフィルタ処理では、注目画素及びその周囲の8の画素からなる9の画素群それぞれの値(零点除去処理が実行された表面高さ分布測定値)に対し、その位置に応じて予め定められた係数をそれぞれ乗算した結果を合計し、注目画素の曲率を算出する。
次に、第2の曲率分布情報に基づいて、第2の差分フィルタを用いたフィルタ処理を実行し、その処理結果である第2の差分分布情報を記憶部に記憶させる(S22)。ここで、第2の差分フィルタとして、例えば、3×3配列の差分フィルタを用いることができる。尚、第2の差分フィルタの配列は、第2の二次微分フィルタの配列と同じでなくてもよいが、同じであることが好ましい。そして、3×3配列の差分フィルタによるフィルタ処理では、注目画素及びその周囲の8の画素からなる9の画素群について、これら9の画素群内での最大値と最小値の差分を注目画素の差分値として算出する。これにより、第2の曲率分布情報では、凹凸マークの段差近辺で正負の出力を出すことがあり、そのまま次のS23で固定された閾値により二値化処理を行ってしまうと、凹凸マークの段差近辺での曲率の大きさが反映されないため、注目画素の近傍の画素(例えば、注目画素の周囲の24の画素)がどのくらい大きく変化しているか、最大値と最小値の差をとることで、凹凸マークの局所的な曲率を強調させることができる。これにより、ステップS12において、二次微分フィルタがタイヤ半径の曲率を出力するため、「小さな領域内の曲率変化」を計算することでその影響を除外し、凹凸マークによる曲率変化を取り、正負の値を出力するが、凹凸マークを検出するには曲率変化の絶対値が必要であり、凹・凸ではなく、曲率が大きいことを検出することができる。
そして、第2の差分分布情報に基づいて、予め設定された第2の閾値に基づいて二値化処理を実行し、その処理結果である第2のエッジ分布情報を記憶部に記憶させる(S23)。この2値化処理により、画素の値(差分値)が第2の閾値以上である画素にON値(例えば、1)が設定され、画素の値(差分値)が第2の閾値に満たない画素にOFF値(例えば、0)が設定される。ここで、第2の閾値は、周方向の各ラインについて設定し、周方向の各ラインに含まれる画素群の中の画素の最小値+第2の固定値とする。ここで、第2の固定値は、タイヤ形状検査装置で検出すべき凹凸の段差の値に対応して設定する。
次に、第1のフィルタ処理工程S11〜S14により求められた第1のエッジ分布情報に基づいて、第1のラベリング処理を実行し、その処理結果である第1のラベル領域を記憶部に記憶させる(S15:第1のラベリング処理工程)。第1のラベリング処理では、第1のエッジ分布情報に基づいて、第1のエッジ分布情報においてOFF値(=0)であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて、同じラベル値が設定された画素群ごとにその画素群を囲む範囲である第1のラベル領域を得る。
次に、第1のフィルタ処理工程S11〜S14により求められた第1のエッジ分布情報及び第2のフィルタ処理工程S21〜S23により求められた第2のエッジ分布情報に基づいて、第2のラベリング処理を実行し、その処理結果である第2のラベル領域を記憶部に記憶させる(S30:第2のラベリング処理工程)。第2のラベリング処理では、第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に基づいて、第1のエッジ分布情報においてON値(=1)であり、且つ、第2のエッジ分布情報においてOFF値(=0)であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて、同じラベル値が設定された画素群ごとにその画素群を囲む範囲である第2のラベル領域を得る。
最後に、第1のラベリング処理工程S15により求められた第1のラベル領域、及び、第2のラベリング処理工程S30により求められた第2のラベル領域に基づいて、マスク領域を設定し、設定したマスク領域の座標を記憶部に記憶させる(S40:マスク領域設定工程)。ここで、第1のラベル領域以外の領域から、「第2のラベル領域のうち、隣接する第1のラベル領域が1つ以下のもの」を取り除いた領域をマスク領域とする。
ここで、マスク領域の設定について、図3に示す具体例を用いて説明する。図3(a)の例では、凹凸マークM1について、第1のラベル領域が0A及び1A、第2のラベル領域が1B及び2Bとして設定されている。一方、図3(b)の例では、凹凸マークM2について、第1のラベル領域が0A及び1A、第2のラベル領域が3Bとして設定されている。また、図3(a)及び(b)において、上述の処理においてラベル領域として設定されていないが、配列が小さい第2微分フィルタを用いて算出される第2のエッジ分布情報においてON値(=1)であった連結画素ごとに同じラベルを割り当てて、同じラベル値が設定された画素群ごとにその画素群を囲む範囲を第3のラベル領域としたとすると、第3のラベル領域が1Cとなる。ここで、図3(a)の凹凸マークM1及び図3(b)凹凸マークM2について、配列が大きい二次微分フィルタ(ラプラシアンフィルタ等)を用いて算出した第2のラベル領域と配列が小さい第二次微分フィルタ(ラプラシアンフィルタ等)を用いて算出した第3のラベル領域を比較すると、第2のラベル領域は、凹凸マークをより大きい範囲で囲って凹凸マークのエッジの曲りの大きい部分を巨視的な曲率として検出しており、第3のラベル領域は、凹凸マークをより小さい範囲で囲って凹凸マークのエッジのざらざらな部分をより局所的な曲率として検出している。
そして、図3(a)の凹凸マークM1の例では、第2のラベル領域1Bに隣接する第1のラベル領域は0Aの1つであり、第2のラベル領域2Bに隣接する第1のラベル領域は1Aの1つである。従って、設定されるマスク領域は、第1のラベル領域である0A及び1A以外の領域から第2のラベル領域である1B及び2Bを取り除いた領域(上述した第3のラベル領域である1C)となる。即ち、第2のラベル領域1B及び2Bは、マスク領域に設定されず、タイヤ形状検査装置による検査対象の範囲となる。一方、図3(b)の凹凸マークM2例では、第2のラベル領域3Bに隣接する第1のラベル領域は0A及び1Aの2つである。従って、設定されるマスク領域は、第1のラベル領域である0A及び1A以外の領域から取り除く領域がないため、第1のラベル領域である0A及び1A以外の領域(第2のラベル領域である1B及び2Bと上述した第3のラベル領域である1C)となる。即ち、第2のラベル領域3Bは、マスク領域に設定されて、タイヤ形状検査装置による検査対象の範囲から除外される。
即ち、第3のラベル領域が閉じており、第2のラベル領域1B及び2Bがそれぞれ独立している図3(a)の例では、凹凸マークをより小さく囲っている第3のラベル領域1Cがマスク領域として設定され、第3のラベル領域が囲まれておらず一部欠けており、図3(a)の第2のラベル領域1B及び2Bに相当する第2のラベル領域3Bが一体となっている図3(b)の例では、凹凸マークをより大きく囲っている第2のラベル領域3Bと第3のラベル領域1Cがマスク領域として設定される。これにより、図3(a)の例において、第3のラベル領域1Cのみをマスク領域とすることで、凹凸マークM1のエッジを広めに除外することを防いでいる。また、図3(b)の例において、第3のラベル領域3Bをマスク領域に含まることで、凹凸マークM2の第3のラベル領域1Cが欠けている部分(凹凸マークM2のエッジの一部)の取りこぼすことなく、表面高さ測定値が異なる可能性のある第1のラベル領域である0Aと1Aの検査をより正確に行うことができる。従って、より正確にかつ誤認することなくマスク領域を自動的に算出していることがわかる。
以上により、本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法の処理を終了する。
次に、本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理装置について、図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理装置のブロック図である。タイヤ形状検査装置1のタイヤ形状検査装置10は、図4(a)に示す画像処理装置5に相当し、演算部と、記憶部と、入力部と、出力部と、から構成されて、計算機上に実装される。ここで、図1に示されているタイヤ形状検査装置のデータ処理装置10の各部(演算部、記憶部、入力部、及び、出力部)は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成されている。かかる計算機には、DSP、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、CD−ROMの駆動装置などのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プログラム(このプログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々なコンピュータにインストールすることが可能である)を含む各種のソフトウェアが記録されている。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部が構築されている。
図1に示すように、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置50は、表面高さ分布情報10と、第1のフィルタ処理部11と、第1の閾値12と、第1のエッジ分布情報13と、第1のラベリング処理部14と、第1のラベル領域15と、第2のフィルタ処理部21と、第2の閾値22と、第2のエッジ分布情報23と、第2のラベリング処理部31と、第2のラベル領域32と、零点除去部40と、マスク領域設定部41と、マスク領域42と、から構成される。
零点除去部40は、記憶部に記憶された上述の表面高さ分布情報10に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法での零点除去処理工程S1の処理を行うためのものである。
第1のフィルタ処理部11は、記憶部に記憶された上述の第1の閾値12に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法での第1のフィルタ処理工程S11〜S14の処理を行い、得られた第1のエッジ分布情報13を記憶部に記憶するためのものである。
第2のフィルタ処理部21は、記憶部に記憶された上述の第2の閾値22に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法での第2のフィルタ処理工程S21〜S23の処理を行い、得られた第2のエッジ分布情報23を記憶部に記憶するためのものである。
第1のラベリング処理部14は、第1のエッジ分布情報13に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法での第1のラベリング処理工程S15の処理を行い、得られた第1のラベル領域15を記憶部に記憶するためのものである。
第2のラベリング処理部24は、第1のエッジ分布情報13及び第2のエッジ分布情報23に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法での第2のラベリング処理工程S30の処理を行い、得られた第2のラベル領域32を記憶部に記憶するためのものである。
マスク領域設定部41は、第1のラベル領域15、第2のラベル領域32に基づいて、上述したタイヤ形状検査装置のデータ処理方法でのマスク領域設定工程S40の処理を行い、得られたマスク領域42を記憶部に記憶するためのものである。
このように、本実施形態のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法、タイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム、及び、タイヤ形状検査装置のデータ処理装置によると、二次微分フィルタ(ラプラシアンフィルタ)を用いることにより、仮想平面という概念を用いることなくタイヤのサイドウォール面の曲りのきつさ(曲率)を出力した上で、固定値(第1の閾値及び第2の閾値)を用いて二値化処理を実施することにより、タイヤの円周方向のうねりと半径方向の湾曲の影響を緩和しつつ、凹凸マークのエッジを検出することができる。そして、配列の大きさが大きい二次微分フィルタを用いて凹凸マークのエッジの曲りの大きい部分を巨視的な曲率として検出するとともに、配列の大きさが小さい二次微分フィルタを用いて凹凸マークのエッジのざらざらな部分をより局所的な曲率として検出して、配列の大きさが異なるこれら2種類の二次微分フィルタでの検出結果を総合して検査から除外する範囲であるマスク領域を決定することにより、凹凸マークのエッジを広めに除外することを防ぐとともに、凹凸マークのエッジの一部の取りこぼしをなくすことができ、より正確にかつ誤認することなくマスク領域を自動的に算出することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
例えば、本実施形態に係るタイヤ形状検査装置のデータ処理方法において、第1の差分フィルタによるフィルタ処理工程S13及び第2の差分フィルタによるフィルタ処理工程S22において、例えば、3×3配列の差分フィルタによるフィルタ処理を行い、注目画素及びその周囲の8の画素からなる9の画素群について、これら9の画素群内での最大値と最小値の差分を注目画素の差分値として算出しているが、それに限らない。例えば、3×3配列よりも小さな領域でフィルタ処理を行う場合には、画素群内の絶対値をとる絶対値フィルタを用いることができる。具体的には、1×1配列のフィルタ処理では、差分フィルタであると最大値と最小値との差分を求めることができないため、曲率そのものを表す絶対値フィルタを用いる。その後の二値化処理では「周方向の最小値」を使用するため、絶対値フィルタを使用したとしても、曲率そのものに基づいて二値化を行うことができる。
1 タイヤ形状検査装置
5 画像処理装置(データ処理装置)
10 表面高さ分布情報
11 第1のフィルタ処理部
12 第1の閾値
13 第1のエッジ分布情報
14 第1のラベリング処理部
15 第1のラベル領域
21 第2のフィルタ処理部
22 第2の閾値
23 第2のエッジ分布情報
31 第2のラベリング処理部
32 第2のラベル領域
40 零点除去部
41 マスク領域設定部
42 マスク領域
50 データ処理装置
S1 零点除去工程
S11〜S14 第1のフィルタ処理工程
S15 第1のラベリング工程
S21〜S23 第2のフィルタ処理工程
S30 第2のラベリング工程
S40 マスク領域設定工程

Claims (8)

  1. 凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置のデータ処理方法であって、
    前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理工程と、
    前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理工程と、
    前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理工程と、
    前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理工程と、
    前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定工程と、
    を有することを特徴とするタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  2. 前記平均化フィルタは、前記第1の二次微分フィルタよりも配列の小さく、
    前記第2の差分フィルタは、前記第1の差分フィルタよりも配列が小さいことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  3. 前記第1の二次微分フィルタは、5×5配列のラプラシアンフィルタであり、
    前記第2の二次微分フィルタは、3×3配列のラプラシアンフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  4. 前記第1の閾値は、前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における前記最小値+第1の固定値として設定し、
    前記第2の閾値は、前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸に対応して、第2の座標軸に配列された各位置における前記最小値+第2の固定値として設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  5. 前記表面高さ分布情報に対して、前記2次元の座標系内に配列された各位置において未検出点がある場合は、前記未検出点の表面高さ測定値を、前記第2の座標軸に配列された前記未検出点の近傍の位置を参照して表面高さ測定値を設定する零点除去工程を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  6. 前記第1の差分フィルタまたは前記第2の差分フィルタに替えて、
    前記第1の一次微分フィルタまたは前記第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理の処理結果に対して、絶対値フィルタを用いて絶対値を求めるフィルタ処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ形状検査装置のデータ処理方法。
  7. 凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置で実行されるタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラムであって、
    前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理工程と、
    前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理工程と、
    前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理工程と、
    前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理工程と、
    前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定工程と、
    を有することを特徴とするタイヤ形状検査装置のデータ処理プログラム。
  8. 凹凸マークが形成されたサイドウォール面を有するサンプルタイヤにおける前記サイドウォール面の全周範囲に渡る各位置の表面高さ測定値が前記サンプルタイヤの半径方向を表す第1の座標軸及び前記サンプルタイヤの周方向を表す第2の座標軸からなり、各座標が画素として表される2次元の座標系内に配列された表面高さ分布情報に基づいて、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査するタイヤ形状検査装置において、検査タイヤのサイドウォール面の形状欠陥を検査する際に検査を除外するマスク領域を生成するタイヤ形状検査装置であって、
    前記表面高さ分布情報に対して、平均化フィルタ処理を用いたフィルタ処理を行った後に、第1の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第1の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第1の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第1のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第1のフィルタ処理手段と、
    前記表面高さ分布情報に対して、第1の二次微分フィルタよりも配列の小さい第2の二次微分フィルタを用いたフィルタ処理を行い、その処理結果に対して第2の差分フィルタを用いて最大値と最小値との差を求めるフィルタ処理を行った後に、第2の閾値に基づいてON値及びOFF値の二値化処理を行うことにより、前記凹凸マークのエッジを検出し、その処理結果を2次元の第2のエッジ分布情報として記憶手段に記憶させる第2のフィルタ処理手段と、
    前記第1のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第1のラベル領域として記憶手段に記憶させる第1のラベリング処理手段と、
    前記第1のエッジ分布情報及び第2のエッジ分布情報に対して、ラベリング処理により、前記第1のエッジ分布情報でON値であり、且つ、前記第2のエッジ分布情報でOFF値であった連結画素ごとに同じラベル値を割り当てて第2のラベル領域として記憶手段に記憶させる第2のラベリング処理手段と、
    前記第1のラベル領域以外の領域から、前記第2のラベル領域の内の隣接する前記第1のラベル領域が1つ以下のものを取り除いた領域をマスク領域として設定し、設定したマスク領域の座標を記憶手段に記憶させるマスク領域設定手段と、
    を有することを特徴とするタイヤ形状検査装置のデータ処理装置。
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