JP2009002173A - 可変動弁機構を備える内燃機関 - Google Patents

可変動弁機構を備える内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、可変動弁機構を備える内燃機関に関し、第1の吸気弁と第2の吸気弁を通過する吸入空気量を相違させることで筒内にスワールを生成する内燃機関において、吸気行程の全域で効果的なスワールを生成可能とすることを目的とする。
【解決手段】吸気弁66が配置される従属ポート60bと、吸気弁62が配置される主流ポート60aとを備える。当該吸気弁66の動弁特性と当該吸気弁62の動弁特性とを独立して変更可能とする吸気可変動弁機構40を備える。吸気弁66の閉じ時期を吸気弁62の閉じ時期よりも早める片弁早閉じ制御によって、筒内にスワールを生成する。従属ポート60bの特性を、片弁早閉じ制御の実行時において、吸気弁66のリフト量がフルリフト量よりも低いリフト量であるときにスワール比がピーク値に達し、かつ、当該フルリフト量であるときには上記ピーク値よりもスワール比が低くなるように構成する。
【選択図】図9

Description

この発明は、可変動弁機構を備える内燃機関に関する。
従来、例えば特許文献1には、同一気筒内に配置された2つの吸気弁の動弁特性を独立して変更可能な可変動弁機構を備えた内燃機関が開示されている。より具体的には、上記従来の内燃機関では、所定の運転条件下において、2つの吸気弁の動弁特性(リフト量など)を異ならせることによって当該2つの吸気弁を通過する吸入空気量を相違させることで、燃焼室内にスワールを発生させるようにしている。
特開2004−100555号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、2つの吸気弁の吸入空気量を相違させることでスワールを効果的に生成するのに適した吸気ポートの構成に関して、何らの考慮もなされていない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、第1の吸気弁と第2の吸気弁を通過する吸入空気量を相違させることで筒内にスワールを生成する内燃機関において、吸気行程の全域で効果的なスワールを生成可能とする可変動弁機構を備える内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、第1の吸気弁が配置される第1の吸気ポートと、第2の吸気弁が配置される第2の吸気ポートと、当該第1の吸気弁の動弁特性と当該第2の吸気弁の動弁特性とを独立して変更可能とする可変動弁機構と、前記第1の吸気弁と前記第2の吸気弁を通過する吸入空気量に差がつくように前記可変動弁機構を制御することで筒内にスワールを生成するスワール生成手段とを備える内燃機関であって、
前記スワール生成手段は、前記第1の吸気弁の閉じ時期を前記第2の吸気弁の閉じ時期よりも早める片弁早閉じ制御を実行することによって前記の吸入空気量の差を生じさせるものであって、
前記第1の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気弁のリフト量がフルリフト量よりも低いリフト量であるときにスワール比がピーク値に達し、かつ、当該フルリフト量であるときには前記ピーク値よりもスワール比が低くなる特性を有していることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第2の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気ポートにスワール比の前記ピーク値が到来する際の前記第2の吸気弁のリフト量よりも当該第2の吸気弁のリフト量が高くなったときに当該第2の吸気ポートにスワール比のピーク値が到来するような特性を有していることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1の吸気ポートがヘリカルポートとして構成されており、
前記第2の吸気ポートがタンジェンシャルポートとして構成されていることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、前記第1の吸気ポートおよび前記第2の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気弁のリフト量がフルリフト量に達する前の低リフト状態で、前記第1の吸気ポートが生成するスワールの方が前記第2の吸気ポートが生成するスワールよりも強くなるような特性を有していることを特徴とする。
第1の発明によれば、スワール生成のための片弁早閉じ制御の実行時において、閉じ時期が早められる第1の吸気弁が配置される第1の吸気ポートを利用して、吸気行程の初期に効果的にスワールを生成することが可能となる。そして、吸気行程の中後期には、より遅くまで開かれる第2の吸気弁が配置されるもう一方の吸気ポートである第2の吸気ポートを利用して、スワールを生成することが可能となる。このように、本発明によれば、吸気行程の初期と中後期とでスワール生成を担う吸気ポートを分離できるようになる。このため、吸気行程の全域に渡って効果的にスワールを生成することが可能となる。
第2の発明によれば、吸気行程の中後期において、より効果的なスワールを第2の吸気ポートを利用して生成できるように、第2の吸気ポートの特性を決定することができる。
第3の発明によれば、吸気行程の初期には第1の吸気ポートを利用して効果的にスワールを生成でき、かつ、吸気行程の中後期には第2の吸気ポートを利用して効果的にスワールを生成できるように、吸気ポートを構成することが可能となる。
第4の発明によれば、吸気行程の初期において、第1の吸気ポートが効果的なスワール生成を担うように吸気ポートを構成することができる。これにより、吸気行程の全域に渡って効果的にスワールを生成することが可能となる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10は、4サイクルのディーゼルエンジン(圧縮着火式内燃機関)である。内燃機関10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ12が設置されている。各気筒のインジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。図示しない燃料タンク内の燃料は、サプライポンプ16によって所定の燃圧まで加圧されて、コモンレール14内に蓄えられ、コモンレール14から各インジェクタ12に供給される。
内燃機関10の排気通路18は、排気マニホールド20により枝分かれして、各気筒の排気ポートに接続されている。本実施形態の内燃機関10は、ターボ過給機22を備えている。排気通路18は、ターボ過給機22の排気タービンに接続されている。また、排気通路18におけるターボ過給機22の下流側には、排気ガスを浄化するための排気浄化装置24が設けられている。
内燃機関10の吸気通路26の入口付近には、エアクリーナ28が設けられている。エアクリーナ28を通って吸入された空気は、ターボ過給機22の吸気圧縮機で圧縮された後、インタークーラ30で冷却される。インタークーラ30を通過した吸入空気は、吸気マニホールド32により、各気筒の吸気ポートに分配される。
インタークーラ30と吸気マニホールド32との間には、吸気絞り弁34が設置されている。また、エアクリーナ28の下流近傍には、吸入空気量を検出するエアフローメータ36が設置されている。また、吸気絞り弁34の下流側には、吸気通路26内の圧力を検出する吸気圧力センサ38が設置されている。
図1に示す内燃機関10は、各気筒に2つの吸気弁62、66(図3参照)および2つの排気弁(図示省略)を備えているものとする。内燃機関10は、各気筒の吸気弁62、66の動弁特性を変更可能とする吸気可変動弁機構40と、排気弁(図示省略)の動弁特性を変更可能とする排気可変動弁機構42とを備えている。より具体的には、吸気可変動弁機構40は、2つの吸気弁62、66の動弁特性(リフト量、作用角、閉じ時期など)を独立して変更可能な機構であるものとする。尚、そのような機能を有する吸気可変動弁機構40は、例えば、国際出願の国際公開番号WO 2006/025565 A1号公報に詳述された可変動弁機構によって実現することができる。このため、ここでは、その詳細な説明を省略または簡略するものとする。
図2は、図1に示す吸気可変動弁機構40により実現される吸気弁のリフト曲線を示す図である。本実施形態では、スワールの必要な運転領域においては、吸気可変動弁機構40を制御することによって、図2に示すように、一方の吸気弁66の閉弁時期が他方の吸気弁62に比して早められるように制御(片弁早閉じ制御)する。このような片弁早閉じ制御によれば、2つの吸気弁62、66をそれぞれ通過する吸入空気量を相違させることができ、これにより、スワールを良好に生成することができる。尚、本明細書中においては、片弁早閉じ制御時において、吸気弁のリフト量が高くされる方の吸気ポートを「主流ポート(本発明でいう第2の吸気ポート)」と称し、また、吸気弁のリフト量が低くされる方の吸気ポートを「従属ポート(本発明でいう第1の吸気ポート)」と称することとする。
また、排気可変動弁機構42は、排気弁の開閉時期をリフト量および作用角一定のままで変更できる機能を備えているものとする。そのような機能は、例えば、排気弁の開閉時期を制御するためのVVT機構(図示省略)を備えることによって実現することができる。また、吸気可変動弁機構40についても、そのようなVVT機構(図示省略)を併せて備えているものとする。
また、本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各種のセンサに加え、エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ52やアクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ54が接続されているとともに、上述した各種のアクチュエータが接続されている。ECU50は、それらのセンサ信号や情報に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを駆動させることにより、内燃機関10の運転状態を制御する。
[実施の形態1の特徴部分]
(それぞれの吸気ポートに与えられる特性について)
本実施形態の内燃機関10は、吸気ポートの構成に特徴を有している。より具体的には、本実施形態では、上記片弁早閉じ制御の実行時において、リフト量が低くされる方の吸気弁66が配置される吸気ポートである従属ポート(第1の吸気ポート)には、低リフト状態で高いスワール比が得られるような特性が与えられている。より詳細に説明すると、従属ポートには、吸気弁66のリフト量がフルリフト量よりも低いリフト量であるときにスワール比がピーク値に達し、かつ、当該フルリフト量であるときには当該ピーク値よりもスワール比が低くなる特性(図6中の従属Aの特性)が与えられている。
一方、本実施形態では、上記片弁早閉じ制御の実行時において、リフト量が高くされる方の吸気弁62が配置される吸気ポートである主流ポート(第2の吸気ポート)には、高リフト状態で高いスワール比が得られるような特性が与えられている。より詳細に説明すると、主流ポートには、従属ポートにスワール比の上記ピーク値が到来する際の吸気弁62のリフト量よりも当該吸気弁62のリフト量が高くなったときに主流ポートにスワール比のピーク値が到来するような特性(図5中の主流Aの特性)が与えられている。
また、更に付け加えると、本実施形態の従属ポートおよび主流ポートには、片弁早閉じ制御の実行時において、従属ポート側の吸気弁66のリフト量がフルリフト量に達する前の低リフト状態で、従属ポートによって生成されるスワールの方が主流ポートによって生成されるスワールよりも強くなるような特性が与えられている。
(主流ポートと従属ポートの具体例)
図3は、上記のような主流ポートおよび従属ポートの特性を満足する吸気ポート60の構成の一例を表した平面図である。図3に示す一例では、上記片弁早閉じ制御の実行時にリフト量が高くされる方の吸気弁62が配置される吸気ポートである主流ポート60aが、タンジェンシャルポートとして構成されている。このようなタンジェンシャルポートは、基本的に、吸気弁62が高リフト状態にあるときに高いスワール比が得られる特性を有している。より具体的には、このように構成された主流ポート60aによれば、主流ポート60aがシリンダ64の接線方向に沿っているので、吸入空気流量が比較的多くなった高リフト時に、シリンダ64を利用して筒内に効果的にスワールを生成することができる。
また、図3に示す一例では、上記片弁早閉じ制御の実行時にリフト量が低くされる方の吸気弁66が配置される吸気ポートである従属ポート60bが、ヘリカルポートとして構成されている。このようなヘリカルポートは、吸気弁66側の端部が図3に示す平面図上において渦巻き状に湾曲している。このため、吸気弁66が比較的低リフト状態にあるときに高いスワール比が得られるような特性が与えられている。より具体的には、このように構成された従属ポート60bによれば、吸入空気流量が比較的少ない低リフト時に、ポート自体の渦巻き形状を利用して、筒内に効果的にスワールを生成することができる。
以上説明した本実施形態の吸気ポート60の構成を採用したことにより(すなわち、主流ポート60aを高リフト状態にあるときに高いスワール比が得られる特性とし、かつ、従属ポート60bを低リフト状態にあるときに高いスワール比が得られる特性としたことにより)、吸気行程の初期では従属ポート60bを利用したスワール生成を行い、また、吸気行程の中後期では主流ポート60aを利用したスワール生成を行うというように、吸気行程の初期と中後期とでスワール生成を担う吸気ポートが分離されるようになる。このため、吸気行程の全域に渡って効果的にスワールを生成することが可能となる。以下の図4乃至11を参照して、そのような優れた効果について詳述する。
(実施の形態1の吸気ポートの構成による効果)
図4は、本発明の実施の形態1の吸気ポート60の構成による効果を確認するために用意された主流ポートおよび従属ポートのそれぞれのサンプルの特性を示す図である。すなわち、図4に示すように、主流ポートとしては、「主流A」および「主流B」と称する2種類のサンプルが準備され、従属ポートとしても、「従属A」および「従属B」と称する2種類のサンプルが準備されている。ところで、スワール比と吸気ポートの流量係数との間には、基本的にトレードオフの関係がある。すなわち、基本的に、流量係数を高めるとスワール比が小さくなり(スワールが弱くなり)、逆に、スワール比を高めると流量係数が小さくなる。
「主流A」は、吸気弁が高リフト状態にあるときに流量係数よりもスワール比を高めることを重視して、吸気ポートの特性が決定されている。また、「主流B」は、吸気弁が高リフト状態にあるときにスワール比より流量係数を高めることを重視して、吸気ポートの特性が決定されている。これらの主流Aや主流Bのポート特性の味付けは、吸気ポートの内壁の形状を適宜調整することによって実現可能なものであるが、この主流Aを実現した吸気ポートの一例としては、上述した図3に示される主流ポート60aが該当する。また、この主流Bは、本実施形態の主流ポート60aとの対比のためにポート特性が調整されたサンプルである。
図5は、主流Aおよび主流Bのそれぞれにおけるスワールおよび流量係数の特性を、リフト量との関係で表した図である。図5(A)に示すように、主流A(黒四角印)は、主流B(黒菱形印)に比して高リフト状態において高いスワール比が得られるような特性を有しているのが判る。一方、図5(B)に示すように、流量係数という点においては、主流Bは、主流Aに比して高リフト状態において高くなるような特性を有しているのが判る。
一方、図4において、「従属A」は、吸気弁が低リフト状態にあるときに流量係数よりもスワール比を高めることを重視して、吸気ポートの特性が決定されている。また、「従属B」は、吸気弁が低リフト状態にあるときにスワール比より流量係数を高めることを重視して、吸気ポートの特性が決定されている。これらの従属Aや従属Bのポート特性の味付けについても、上記の主流Aや主流Bと同様に実現可能なものであるが、この従属Aを実現した吸気ポートの一例としては、上述した図3に示される従属ポート60bが該当する。また、この従属Bは、本実施形態の従属ポート60bとの対比のためにポート特性が調整されたサンプルである。
図6は、従属Aおよび従属Bのそれぞれにおけるスワールおよび流量係数の特性を、リフト量との関係で表した図である。図6(A)に示すように、従属A(白丸印)は、従属B(白三角印)に比して低リフト状態において高いスワール比が得られるような特性を有しているのが判る。一方、図6(B)に示すように、流量係数という点においては、従属Bは、従属Aに比して低リフト状態において高くなるような特性を有しているのが判る。
図7は、本発明の実施の形態1の吸気ポート60の構成による効果を確認するために用いられる上記4つのサンプル(主流A等)の組み合わせ例を説明するための図である。ここでは、図7に示すように、本実施形態の吸気ポート60で採用される組み合わせ、すなわち、主流Aと従属Aの組み合わせを「諸元A」と称している。また、主流Bと従属Bとの組み合わせを「諸元B」と称し、主流Aと従属Bとの組み合わせを「諸元C」と称している。このような3つの諸元A、B、Cによれば、諸元Bと諸元Cを比較することで、主流ポートの影響を判断することができるようになり、また、諸元Aと諸元Cを比較することで、従属ポートの影響を判断することができるようになる。
図8は、吸気行程中のスワール比を上記の3つの諸元A、B、Cの間で比較した図である。図8より、クランク角度で0〜60°CA辺りの吸気行程の初期においても、また、クランク角度で90〜180°CA辺りの吸気行程の中後期においても、主流Aと従属Aとを組み合わせた諸元A(本実施形態のポート構成)が最も効果的にスワールを生成できていることが判る。
図9は、本発明の実施の形態1の吸気ポートの構成(諸元A)によるスワール生成機能の向上効果を説明するためのイメージ図である。図9(A)は、吸気行程の初期での動作を示している。上記片弁早閉じ制御の実行時には、従属ポート60b側の吸気弁66は、主流ポート60a側の吸気弁62に比して早閉じされる。このため、片弁早閉じ制御の実行時には、従属ポート60b側の吸気弁66は、吸気行程の初期から中期の間で低リフト領域のみ使用されることになる。本実施形態では、そのように使用される従属ポート60bが低リフト状態でスワール比が高くなる吸気ポートとされている。このため、吸気行程の初期において、従属ポート60bを利用して、効果的にスワールを生成することが可能となる。
図9(B)は、吸気行程の中後期での動作を示している。上記片弁早閉じ制御の実行時には、吸気行程の中期以降は、主流ポート60a側の吸気弁62のみがリフト動作を行うので、吸入空気は主流ポート60aのみを通って筒内に流入する。このような吸気行程の中後期では、主流ポート60a側の吸気弁62は、高リフト領域が多用されることになる。本実施形態では、そのように使用される主流ポート60aが高リフト状態でスワール比が高くなる吸気ポートとされている。このため、吸気行程の中後期においては、主流ポート60aを利用して、効果的にスワールを生成することが可能となる。
図10は、流量係数(行程平均μσ)とスワール比(行程平均Swirl)との関係を1回の吸気行程の平均値という形で表した図である。より具体的には、それぞれの諸元A、B、Cの波形は、従属ポート側の吸気弁の早閉じ度を変化させた際に得られる波形をそれぞれ示し、また、各諸元A、B、Cにおいて、図10における横方向に並んだ3つの点は、等早閉じ度での点に対応している。
図10に示す実験結果によれば、本実施形態の構成(諸元A)が、他の諸元B、Cと比べて、流量係数の低下を招くことなく、高いスワール比を得ることができるようになることが判る。その理由は、他の諸元B、Cは、等早閉じ度において、諸元Aと同等の流量係数を確保することはできても、2つの吸気ポートの流れが干渉しあって十分なスワール比が得られていないためであると考えられる。
これに対し、本実施形態の主流ポート60aおよび従属ポート60bの構成によれば、吸気行程の初期には、従属ポート60bを利用して強いスワールを生成することができるとともに、吸気行程の中後期には、スワール比がピーク値を過ぎた従属ポート60bが閉じられた状態で主流ポート60aを利用して強いスワールを生成することができる。すなわち、既述したように、吸気行程の初期と中後期とでスワール生成を担う吸気ポートが分離されるようになる。これにより、2つの吸気ポート間での流れの干渉を避けて、吸気行程の全域に渡って効果的にスワールを生成することが可能となる。その結果、スワール比と流量係数とのトレードオフの関係を改善することが可能となる。
図11は、内燃機関10の燃費とNOx排出量との関係を表した図である。本実施形態のシステムのように、吸気弁の片弁早閉じ制御によってスワールを生成するシステムにおいては、従属ポート側の吸気弁の早閉じ度をより大きくするにつれ、スワール比を高くすることができるが、流量係数は低下する(上記トレードオフの関係)。ところが、上述した本実施形態の吸気ポート60の構成によれば、上記のようにトレードオフの関係を改善することができるので、流量係数の低下を招くことなく(すなわち、ポンプ損失の悪化(燃費の悪化)を招くことなく)、十分なスワール比を確保できるようになる。
スワール比を十分に確保できるようになると、筒内において吸入空気と燃料とのミキシングが改善されるので、スモーク排出量を抑制することができる。そして、スモーク排出量を抑制できる分、EGRガス量を増量することが可能となる。これにより、NOx排出量を低減することが可能となる。このため、図11に示すように、燃費の向上と排気エミッション性能の向上(NOx排出量の低減)とを好適に両立することが可能となる。
ところで、上述した実施の形態1においては、本発明でいう「第1の吸気弁」、「第2の吸気弁」、「第1の吸気ポート」、および「第2の吸気ポート」には、吸気弁66、吸気弁62、従属ポート、および主流ポートがそれぞれ対応している。しかしながら、本発明においては、これらの第1、第2の吸気弁や、第1、第2の吸気ポートは、それぞれ各気筒に1つ設けられた構成に限定されるものではない。すなわち、これらの第1、第2の吸気弁や第1、第2の吸気ポートが、各気筒に2つ以上設けられるような構成であってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が上記片弁早閉じ制御が実行されるように吸気可変動弁機構40を制御することにより前記第1の発明における「スワール生成手段」が実現されている。
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 図1に示す吸気可変動弁機構により実現される吸気弁のリフト曲線を示す図である。 本発明の実施の形態1の主流ポートおよび従属ポートの特性を満足する吸気ポートの構成の一例を表した平面図である。 本発明の実施の形態1の吸気ポートの構成による効果を確認するために用意された主流ポートおよび従属ポートのそれぞれのサンプルの特性を示す図である。 主流Aおよび主流Bのそれぞれにおけるスワールおよび流量係数の特性を、リフト量との関係で表した図である。 従属Aおよび従属Bのそれぞれにおけるスワールおよび流量係数の特性を、リフト量との関係で表した図である。 本発明の実施の形態1の吸気ポートの構成による効果を確認するために用いられる4つのサンプル(主流A等)の組み合わせ例を説明するための図である。 吸気行程中のスワール比を上記の3つの諸元A、B、Cの間で比較した図である。 本発明の実施の形態1の吸気ポートの構成(諸元A)によるスワール生成機能の向上効果を説明するためのイメージ図である。 流量係数(行程平均μσ)とスワール比(行程平均Swirl)との関係を1回の吸気行程の平均値という形で表した図である。 内燃機関の燃費とNOx排出量との関係を表した図である。
符号の説明
10 内燃機関
18 排気通路
20 排気マニホールド
26 吸気通路
32 吸気マニホールド
40 吸気可変動弁機構
42 排気可変動弁機構
50 ECU(Electronic Control Unit)
60 吸気ポート
60a 主流ポート
60b 従属ポート
62 吸気弁(主流ポート側)
64 シリンダ
66 吸気弁(従属ポート側)

Claims (4)

  1. 第1の吸気弁が配置される第1の吸気ポートと、第2の吸気弁が配置される第2の吸気ポートと、当該第1の吸気弁の動弁特性と当該第2の吸気弁の動弁特性とを独立して変更可能とする可変動弁機構と、前記第1の吸気弁と前記第2の吸気弁を通過する吸入空気量に差がつくように前記可変動弁機構を制御することで筒内にスワールを生成するスワール生成手段とを備える内燃機関であって、
    前記スワール生成手段は、前記第1の吸気弁の閉じ時期を前記第2の吸気弁の閉じ時期よりも早める片弁早閉じ制御を実行することによって前記の吸入空気量の差を生じさせるものであって、
    前記第1の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気弁のリフト量がフルリフト量よりも低いリフト量であるときにスワール比がピーク値に達し、かつ、当該フルリフト量であるときには前記ピーク値よりもスワール比が低くなる特性を有していることを特徴とする可変動弁機構を備える内燃機関。
  2. 前記第2の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気ポートにスワール比の前記ピーク値が到来する際の前記第2の吸気弁のリフト量よりも当該第2の吸気弁のリフト量が高くなったときに当該第2の吸気ポートにスワール比のピーク値が到来するような特性を有していることを特徴とする請求項1記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  3. 前記第1の吸気ポートがヘリカルポートとして構成されており、
    前記第2の吸気ポートがタンジェンシャルポートとして構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
  4. 前記第1の吸気ポートおよび前記第2の吸気ポートは、前記片弁早閉じ制御の実行時において、前記第1の吸気弁のリフト量がフルリフト量に達する前の低リフト状態で、前記第1の吸気ポートが生成するスワールの方が前記第2の吸気ポートが生成するスワールよりも強くなるような特性を有していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の可変動弁機構を備える内燃機関。
JP2007161594A 2007-06-19 2007-06-19 可変動弁機構を備える内燃機関 Expired - Fee Related JP4867811B2 (ja)

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