JPH11117776A - 直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置 - Google Patents

直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置

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JPH11117776A
JPH11117776A JP9278804A JP27880497A JPH11117776A JP H11117776 A JPH11117776 A JP H11117776A JP 9278804 A JP9278804 A JP 9278804A JP 27880497 A JP27880497 A JP 27880497A JP H11117776 A JPH11117776 A JP H11117776A
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Japan
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intake
valve
engine
suction
closed
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JP9278804A
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Inventor
Koji Natsume
浩司 夏目
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンの運転状態の全域に対して、適切なス
ワール比で吸気を供給することができて、しかも、高い
体積効率と適切な圧縮比を得られて、排気ガス中の炭化
水素、窒素酸化物、スモークおよびパティキュレートの
有機物分を低減できる直接噴射式ディーゼルエンジンの
吸気装置を提供する。 【解決手段】ヘリカル状の第1吸気ポートに設けられた
第1吸気弁とタンジェンシャル状の第2吸気ポートに設
けられた第2吸気弁を、ピストンの吸気上死点近傍で略
同一時に開弁すると共に、第1吸気弁を吸気下死点近傍
で閉弁し、第2吸気弁を第1吸気弁の閉弁後に所定の期
間を経てから閉弁し、更に、第2吸気ポート内の前記第
2吸気弁の上流側に設けた吸気制御弁を、エンジンの低
速運転時に閉弁し、高速運転時に開弁するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接噴射式ディー
ゼルエンジンに、エンジンの運転状態に応じて吸気ポー
トを使い分けて、適当な量の新気を、適当なスワール量
と適切なタイミングとで、シリンダ内に供給して排気ガ
スを改善できる直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の直接噴射(DI)式ディーゼ
ルエンジンは、燃焼室をピストン冠面に設けて、この燃
焼室のほぼ中央に多孔ノズルを配置して、直接燃焼室に
向かって燃料を噴射する方式のエンジンである。この方
式のエンジンでは、燃焼室内のスワール(旋回流・渦
流)の強さや吸・排気弁の作動時期が重要な役割を果た
しているので、これらをエンジンの運転状態に応じて変
化させることによって、スワール比や圧縮比や体積効率
をそれぞれの運転状態に最適なものにして、機関出力の
向上、燃費の低減、アイドル特性の向上、排気ガスの改
善などを図ることができる。
【0003】各運転状態に対する望ましいスワール比や
吸気弁の開弁・閉弁時期との関係は次のようになってい
る。先ず、シリンダ内の旋回流と軸方向流速との比であ
るスワール比と運転状態との関係は、低速運転では、ス
ワールが弱いと充分に燃料噴霧が広がらず燃焼室内の空
気との混合が不十分になりスモークが発生するので、高
スワール比にするのが望ましい。
【0004】これと反対に、高速運転ではスワールが強
いと燃料噴霧が流されて下流側の燃料噴霧と干渉して濃
度の高い部分ができてスモークが発生するので、低スワ
ール比とするのが望ましい。次に、圧縮比とエンジンの
運転状態との関係は、圧縮比が高いと圧縮時の温度が高
くなり燃焼温度も上昇する性質があるので、低負荷運転
で特に低速の時は燃焼温度が低く、混合気中の燃料が不
完全燃焼のまま排出されるために発生する炭化水素(H
C)の発生が多くなるので、高い圧縮比が良く、また、
低温始動時も充分な圧縮温度を得るため高い圧縮比が良
い。
【0005】反対に、高負荷運転では燃焼温度が高いた
め、燃焼温度が高く燃焼速度が速いほど発生量が多くな
るNOxの発生が多くなるので、低い圧縮比が良い。そ
して、エンジンの吸い込み能力を示す体積効率(=吸気
した新気体積/行程容積)と、エンジンの回転速度と吸
気弁の閉弁時期との関係は、低速運転状態では吸気弁の
閉弁は下死点(BDC)後早い方が高い体積効率を得ら
れる。これと反対に、高速運転状態では吸気弁の閉弁は
下死点後遅い方が高い体積効率を得られる。
【0006】つまり、低速運転では、吸気バルブの有効
面積に余裕があるために吸気下死点(BDC)でシリン
ダ内とポート間の差圧が無いので、圧縮行程開始後はシ
リンダ内圧力がポート内圧力より高く、吸気の流速が低
いために慣性効果もないため、吸気が逆流するので、吸
気弁の閉弁は下死点後早い方が高い体積効率を得られ
る。
【0007】また、高速運転では、吸気バルブの有効面
積が不足することと、吸気下死点ではシリンダ内の圧力
がポート内圧力よりも低いので、圧縮行程開始後暫くは
シリンダ内圧力が上昇しても、この圧力差のためと吸気
の流速が高いことによる慣性効果のために、吸気はシリ
ンダ内に流入し続ける。そのため、吸気弁の閉弁は下死
点後遅くした方が高い体積効率を得られる。
【0008】上述のように各運転状態で、要求されるス
ワール比、圧縮比が異なり、吸気弁の閉弁時期の要求も
異なっている。そのため、これらの要求を満足させるた
めに、エンジンの運転状態によって、吸気弁の開弁時期
や閉弁時期を変えられるようにした可変バルブタイミン
グ(VVT)吸気装置が開発されている。この可変バル
ブタイミング吸気装置としては、特公平2−58445
号公報の高速用と低速用の2つのカムと連結手段を有す
る3つのロッカアームを備えた2段切換式の吸気装置
と、実開昭61−21808号公報の主吸気弁の開弁時
期を副吸気弁より大きく遅らせると共に、閉弁時期を同
一若しくは少しずらして設けて、これらの開弁及び閉弁
時期をカムシャフトとタイミングプーリの回転の位相を
可変とする位相制御手段でずらして運転する吸気装置と
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
2段切換式の吸気装置では選択的に連結可能なロッカア
ームが必要となり、シリンダヘッド上に大きな使用スペ
ースが必要になるため、カムでバルブを直接駆動する型
のディーゼルエンジンには採用できない。また、後者の
位相制御の吸気装置では、回転カムの位相をエンジン回
転数に応じて進遅制御する位相制御手段が必要となる。
【0010】ガソリンエンジンの場合、圧縮比を低く設
定するために、ピストンは圧縮上死点(TDC)に達し
ても吸気弁とピストンとの距離が保たれ、シリンダ内の
容積は広くなる。よって、TDCの位置で吸気弁を全リ
フトしても吸気弁とピストンが干渉することがないため
に、後者の従来例のように吸気弁の開弁時期を任意に設
定できる。
【0011】ところが、ディーゼルエンジンの場合、圧
縮比を高く設定するために、ピストンがTDCに達する
と吸気弁とピストンとの距離が縮まり、シリンダ内の容
積は狭くなる。よって、TDCの位置で吸気弁を全リフ
トすると、吸気弁とピストンが干渉してしまうので、吸
気弁の開弁時期は後者の従来例のように自由に設定する
ことができない。
【0012】なお、ピストン上面に吸気弁との干渉を避
けるために窪み(バルブリセス)を設けることも解決策
の一つとして考えられるが、この窪み部分の空気は燃焼
に有効的に活用されず、燃焼効率が悪化してしまう。ま
た、同一カムで、回転位相をずらすことによって、低速
運転時に主吸気弁の閉弁を早め、高速運転時に主吸気弁
の閉弁が遅くなるように構成されているので、高速運転
時には、主吸気弁の開弁時期が上死点よりも著しく遅く
なるため、シリンダ内が負圧となり、ポンピングロスの
増加やオイル上がりを招くという問題がある。
【0013】また、どちらの装置も複雑な動弁機構にな
って大幅なコストアップを伴うので、最高回転速度が比
較的低いために、可変バルブタイミング装置の効果が比
較的小さいと考えられているディーゼルエンジンに対し
ては採用が難しいという問題がある。また、特開昭62
−178723号公報において、第1吸気弁を有する第
1吸気ポートと、第2吸気弁を有する第2吸気ポート
と、更に、第2吸気ポート内の第2吸気弁の上流側にシ
ャッタバルブを具備して、少なくとも低負荷時に、第1
吸気弁を吸気行程途中におけるピストン下死点前の時期
に閉じるように構成したエンジンの吸気装置が提案さ
れ、シャッタバルブを閉じて吸気量を制限することによ
り、スロットルバルブの絞りを避けてこの絞りによる吸
気圧力の低下を防止すると共に、閉弁時期を早めて、ポ
ンピングロスの低減を図っている。
【0014】しかしながら、この第1吸気弁の開弁期間
の短縮により、カムのリフト速度がバルブ・タペット等
の往復運動部品の重量とエンジン回転数とバネ力により
制限されている関係から、第1吸気弁のリフト量が低下
してしまう。そのため、開口面積が不足して、吸気量が
減少するので、燃焼が悪化して排気ガス中のスモーク等
が多くなるという問題があり、これを避けようとして第
1吸気弁を大きくすると他の弁との干渉や動弁機構の重
量増加等の問題が生じる。
【0015】その上、この装置においては、吸気におけ
るスワールや体積効率や圧縮比についての特別な配慮が
なく、排気ガス中の炭化水素(HC)、窒素酸化物(N
Ox)、スモーク(煤や黒煙)やパティキュレート(粒
子状成分)の有機物分(SOF)等の低減を図ることが
出来ない。本発明は、上述の問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、エンジンの運転状態の全
域に対して、適切なスワール比で吸気を供給することが
できて、しかも、高い体積効率と適切な圧縮比を得られ
て、排気ガス中の炭化水素、窒素酸化物、スモークおよ
びパティキュレートの有機物分を低減できる直接噴射式
ディーゼルエンジンの吸気装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するための直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置
は、次のように構成される。 先ず、第1吸気弁を有するヘリカル状に形成された
第1吸気ポートと、第2吸気弁を有するタンジェンシャ
ル状に形成された第2吸気ポートと、更に、前記第2吸
気ポート内の前記第2吸気弁の上流側に配設された吸気
制御弁とを具備して構成された吸気装置であって、前記
第1吸気弁と前記第2吸気弁を、ピストンの吸気上死点
近傍で略同一時に開弁すると共に、前記第1吸気弁を吸
気下死点近傍で閉弁し、前記第2吸気弁を前記第1吸気
弁の閉弁後に所定の期間を経てから閉弁し、更に、前記
吸気制御弁を、エンジンの低速運転時に閉弁し、高速運
転時に開弁するように構成する。
【0017】この所定の期間は、クランク角度で20〜
40°程度の期間であり、予め設定される。この構成で
は、低速運転ではバルブからの吸気の逆流を防止できて
体積効率を向上でき、また、スワール比を大きくできて
空気と燃料との混合を良くしてスモークの発生を減少す
ることができる。その上、実質的な圧縮比を高くできる
ので、低負荷において圧縮端温度を上昇させて、低い燃
焼温度を上げることができ、HCの発生を減少できる。
【0018】また、高速運転では、体積効率を向上で
き、更に、オーバースワールを防止でき、スモークを減
少できる。その上、実質的な圧縮比を低くできるので、
高負荷において燃焼温度を下げてNOxの発生を抑制す
ることができる。 前記の吸気装置において、前記吸気制御弁を、エン
ジンの始動時に閉弁するように構成する。
【0019】この装置により、エンジンの始動時に圧縮
比を高めて、充分な圧縮端温度を得ることができるの
で、始動性を向上させることができる。 排気ガス通路に酸化触媒を有したディーゼルエンジ
ンにおいて、前記の吸気装置の前記吸気制御弁を、エン
ジンの低速・中負荷運転時に半開とし、高速運転時には
全開とし、その他の運転時には全閉とするように構成す
る。
【0020】この装置により、低速・中負荷運転で高ス
ワールを維持してスモークの発生を抑制しながら、低体
積効率にして排気温度を上昇させ、酸化触媒の活性化を
促して、排気ガス中のHC、SOFの分解を促進するこ
とができる。 ターボ過給機を有したディーゼルエンジンにおい
て、前記の吸気装置の前記吸気制御弁を、エンジンの低
速運転時に全閉とし、高速・低負荷運転時には全閉ある
いは半閉とし、その他の運転時には全開とするように構
成する。
【0021】この装置により、高速・低負荷運転では、
吸気流量を減らして低体積効率にすることにより、ポン
ピングロスを防ぐと共に、ターボ過給機のコンプレッサ
効率の良い作動点で運転して、燃費を改善することがで
きる。 前記の吸気装置において、前記吸気制御弁をエンジ
ンのアイドリング時に半開あるいは開弁するように構成
する。
【0022】この装置により、エンジンのアイドリング
時に圧縮比を低くして、振動及び角速度変動を低減する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。本発明に係る直接噴射式ディーゼ
ルエンジンの吸気装置の構造は、図1に示すように、シ
リンダヘッドHの一つのシリンダSに対して第1、第2
吸気弁1a、2aを設け、それぞれの吸気弁1a、2a
を別々の第1、第2カム4、5により駆動するように構
成する。
【0024】この第1吸気ポート1は高スワールを発生
するヘリカル状(螺旋状)に形成して、第1吸気弁1a
を設ける。また、第2吸気ポート2はスワールの発生量
の少ないタンジェンシャル状(ダイレクテッドポート)
に形成し、第2吸気弁2aを設ける。また、この第2吸
気ポート2内の第2吸気弁2aの上流側に絞り弁などで
構成される吸気制御弁3を配設し、図示しないエンジン
コントロールユニット(ECU)と負圧駆動等のアクチ
ュエータ21で、図示しないエンジンの回転センサー及び
負荷センサーの信号を入力とし、予め入力されたマップ
データにより後述する制御方法に従って開閉制御するよ
うに構成する。
【0025】そして、第1吸気弁1aには閉弁時期が早
い第1カム4を、第2吸気弁2aには閉弁時期が遅い第
2カム5を組合わせて構成する。図2のV1の曲線で示
すように、この第1カム4は第1吸気弁1aをピストン
の吸気上死点(TDC)近傍で開弁し、吸気下死点(B
DC)近傍で閉弁するように形成する。
【0026】この第1吸気弁1aの閉弁時期は、吸気制
御弁3を切り換えるときのエンジン回転数を考慮して決
定されるが、カムのリフト速度は動弁機構により制限さ
れるため、開弁時期の短縮はリフト量の低下となり開口
面積が不足するので、下死点(BDC)に一致させるこ
とは一般に好ましくなく、下死点通過後(ABDC)ク
ランク角度10〜20°程度とするのが良い。
【0027】また、第2カム5は第2吸気弁2aを、図
2のV2の曲線で示すように、吸気上死点(TDC)近
傍で、即ち、第1吸気弁1aと略同一時に開弁し、エン
ジンの最高回転数にもよるが下死点通過後40〜50°
程度で、即ち、第1吸気弁1aの閉弁後、クランク角度
20〜40°の所定の期間Xを経過した後閉弁するよう
に形成する。
【0028】この第1吸気弁1aと第2吸気弁2aの閉
弁時期(IVC)は吸気制御弁3を切り替える際のエン
ジン回転数と切り替え時の体積効率の変化や低速・高速
の使用頻度のバランス等を総合的に見て決定される。以
上の構成により、次のような操作が可能となる。先ず、
ヘリカルポート1とタンジェンシャルポート2とを組み
合わせて、各吸の割合を吸気制御弁3で制御できるの
で、吸気の平均スワール比と有効面積の関係を選択でき
るようになる。つまり、図7に示すように、吸気制御弁
3の弁開度を変化させることで、全閉P1と全開P2の
間の作動線上の任意の作動ポイントP3を選択すること
が可能となる。
【0029】そして、図2に示すように、第1吸気弁1
aと第2吸気弁2aの閉弁時期に差を持たせて所定の期
間Xを設けたので、高速運転状態で吸気制御弁3を全開
した時に、シリンダS内圧力が第2吸気ポート2内圧力
より低くなるので吸気をシリンダS内に流入させること
ができ、高い体積効率を得ることができる。従って、以
上の構成の吸気装置で、エンジンの運転状態や装備品に
対応して、次のような制御を行うことにより、燃焼を良
くして、排気ガスや燃費を改善することができる。 低速及び高速運転状態に関して 図3に示すように、吸気制御弁3を、エンジンの低速運
転状態R11、R12、R13では全閉Cにし、高速運転状態
R21、R22、R23では全開Oとする。
【0030】この制御により、低速運転状態R11、R1
2、R13では第1吸気ポート1のみから吸気が行われる
ので、第1吸気弁1aの早閉じにより、吸気下死点(B
DC)後の圧縮行程開始により生じるバルブからの吸気
の逆流を防止できて体積効率を向上できるので、スモー
クの発生を低減できる。また、吸気がヘリカル状の第1
吸気ポート1のみを通過するのでスワール比を大きくで
き、空気と燃料との混合を良くすることができて良好な
燃焼を行うことができるので、スモークの発生を更に低
減できる。
【0031】その上、実質的な圧縮比を高くできるの
で、低中負荷R11、R12において圧縮端温度を上昇させ
て、低い燃焼温度を上げて、この運転状態でNOxの排
出よりも大きいHCを低減することができる。また、高
速運転状態R21、R22、R23では、第1吸気ポート1と
第2吸気ポート2とで吸気を行うので、第2吸気弁の遅
い閉弁で圧縮行程開始後(下死点通過後)暫くの間吸気
して体積効率を向上できるので、スモークの発生を低減
できる。
【0032】また、低スワールのタンジェンシャル形状
の第2吸気ポート2からも吸気することにより、オーバ
ースワールを防止できるので、スモークの発生を更に低
減できる。その上、実質的な圧縮比を低くできるので、
高負荷においては圧縮端温度を減少させて、高い燃焼温
度を下げて、この運転状態でHCの排出よりも大きいN
Oxを低減することができる。 エンジン始動時に関して エンジンの始動時には吸気制御弁3を全閉Cとする。
【0033】この制御により、第1吸気弁1aのみで吸
気して吸気が早期終了することになるので、実質的な圧
縮比を高めて、充分な圧縮端温度を得ることができるの
で、始動性を向上させることができる。 酸化触媒を有しているエンジンの場合 排気ガス通路に酸化触媒を有しているエンジンにおいて
は、図4に示すように、吸気制御弁3を、低速・低負荷
運転状態R11と、低速・高負荷運転状態R13では全閉C
とし、低速・中負荷運転状態R12では半開HOとし、高
速運転状態R21、R22、R23では全開Oとする。
【0034】この制御により、低速・中負荷運転状態R
12で高スワールを維持してスモークの発生を抑制しなが
ら、低体積効率にして空気量を減少して排気ガス温度を
上昇させることにより、酸化触媒の活性化を促すことが
できるので、HC、SOFの分解を促進して、排気ガス
中のHC、SOFを低減することができる。 ターボ過給機を有しているエンジンの場合 ターボ過給機エンジンにおいては、図5に示すように、
吸気制御弁3を、低速運転状態R11、R12、R13では全
閉Cとし、高速・低負荷運転状態R21では全閉Cあるい
は半開HOとし、高速・中負荷運転状態R22及び高速・
高負荷運転状態R23では全開Oとする。
【0035】この制御により、高速・低負荷運転状態R
21では、燃料噴射量が少ないにもかかわらず吸気が増加
するため、ポンピングロスが大きいので、吸気制御弁3
を全閉Cまたは半開HOとすることで、シリンダボアS
内への吸気流量を減らして低体積効率にして、このポン
ピングロスを防ぐ。また、一般的にコンプレッサの性能
は図3に示すようになるが、高速・低負荷状態R21では
高速故に空気流量が多いが低負荷で圧力比が小さいので
B1で示す低コンプレッサ効率の作動点となり、コンプ
レッサ効率は良くないので、第2吸気ポート2を絞るこ
とにより、空気流量を低下させて体積効率を低下させ
て、コンプレッサ効率の良い作動点B2に移動させるこ
とができる。従って、ターボ効率を向上することがで
き、燃費を改善することができる。 アイドリングに関して のエンジンにおいて、の制御に加えて、図6に示す
ようにアイドリング時RAは、吸気制御弁3を半開HO
または全開Oとする。
【0036】この制御により、アイドリング運転時RA
では、実質的な圧縮比が下がることで振動及び角速度変
動を低減できるという効果を上げることができる。以上
の制御における低速から高速への移動回転数に関して
は、最高回転数や有効面積にもよるが、吸気制御弁3を
全閉としても開口面積の不足による体積効率の低下は起
こらないので最高回転数の1/2程度とすることができ
る。
【0037】なお、低速運転状態で吸気制御弁3を全閉
とした時の第1吸気弁1aと第2吸気弁2aの閉弁時期
の間の期間Xについては、シリンダS内圧力が第2吸気
ポート2内圧力と等しいため、吸気はピストンによる圧
縮に伴い、シリンダS内から第2吸気ポート2内に逆流
するが、吸気制御弁3を全閉しているのでその量は僅か
であり体積効率への影響は小さい。
【0038】また、圧縮比に関しては、図1(b)に示
す、第2吸気ポート2内空気A1の分だけ、実質的な圧
縮比が下がるが、これは、空気量A1に相等するシリン
ダS内の容積A2分だけ多く含むように、即ち、ピスト
ン行程でL1からL2にして第2吸気弁2aを早く閉弁
することで防止できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による吸気
装置によれば、低速運転状態で高スワール比としてスモ
ークの発生を低減でき、低速・低負荷では、HCを低減
することができる。また、高速運転状態では、オーバー
スワールを防止してスモークの発生を低減でき、高速・
高負荷では燃焼温度を下げてNOxを低減することがで
きる。
【0040】また、エンジンの始動時には吸気制御弁3
を全閉として圧縮比を高めて、充分な圧縮端温度を得る
ことができるので、始動性を向上させることができる。
更に、酸化触媒を有しているエンジンにおいては、低速
・中負荷で高スワールを維持してスモークの発生を抑制
しながら、排気温度を上昇させることにより、酸化触媒
の活性化を促し、排気ガス中のHC、SOFを低減する
ことができる。
【0041】その上、ターボ過給機エンジンにおいて
は、高速・低負荷では、ポンピングロスを防ぎながら、
コンプレッサ効率のよい作動点で運転することができる
ので、ターボ効率を向上することができ、燃費を改善す
ることができる。また、アイドリング時に、吸気制御弁
を半開または全開とすることにより、実質的な圧縮比を
下げることができるので、振動及び角速度変動を低減で
きる。
【0042】従って、エンジンの運転状態に合わせて、
運転状態の全域に対して、適量の空気量を適切なタイミ
ングで、適切なスワール比で吸気することができるの
で、高い体積効率と各運転状態に応じた適切な圧縮比を
得ることができ、良好な燃焼を行うことができるので、
排気ガス中の炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO
x)、スモークおよびパティキュレートの有機物分(S
OF)を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸気装置の構造を示す図で、
(a)は平面図で、(b)は側断面図で、(c)はカム
の配置状態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る吸気装置の2つの吸気バルブの開
弁時期と閉弁時期を示す図である。
【図3】エンジンの運転状態と吸気制御弁の開閉との関
係を示す模式図である。
【図4】排気ガス通路に酸化触媒を有するエンジンにお
ける、エンジンの運転状態と吸気制御弁の開閉との関係
を示す模式図である。
【図5】ターボ過給式エンジンにおける、エンジンの運
転状態と吸気制御弁の開閉との関係を示す模式図であ
る。
【図6】アイドリング状態を含むエンジンの運転状態と
吸気制御弁の開閉との関係を示す模式図である。
【図7】本発明の2つ吸気弁の平均スワール比と有効面
積との関係を示す図である。
【図8】過給機のコンプレッサの効率を示す図である。
【符号の説明】
1 第1吸気ポート 2 第2吸気ポ
ート 1a 第1吸気弁 2a 第2吸気弁 3 吸気制御弁 4 第1カム 5 第2カム 6 カムシャフ
ト 7 排気弁 8 第4カムイ
ド部 9 カムシャフト 10 排気ポート 10a 排気弁 11 燃焼室 12 吸気マニホールド H シリンダヘッド S シリンダ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 第1吸気ポート 2 第2吸気ポー
ト 1a 第1吸気弁 2a 第2吸気弁 3 吸気制御弁 4 第1カム 5 第2カム 6 カムシャフト8 排気弁カム 9 カムシャフト 10 排気ポート 10a 排気弁 11 燃焼室 12 吸気マニホ
ールド H シリンダヘッド S シリンダ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/04 360 F02D 41/04 360C 370 370

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1吸気弁(1a)を有するヘリカル状
    に形成された第1吸気ポート(1)と、第2吸気弁(2
    a)を有するタンジェンシャル状に形成された第2吸気
    ポート(2)と、更に、前記第2吸気ポート(2)内の
    前記第2吸気弁(2a)の上流側に配設された吸気制御
    弁(3)とを具備して構成された吸気装置であって、前
    記第1吸気弁(1a)と前記第2吸気弁(2a)を、ピ
    ストンの吸気上死点近傍で略同一時に開弁すると共に、
    前記第1吸気弁(1a)を吸気下死点近傍で閉弁し、前
    記第2吸気弁(2a)を前記第1吸気弁(1a)の閉弁
    後に所定の期間(X)を経てから閉弁し、更に、前記吸
    気制御弁(3)を、エンジンの低速運転時に閉弁し、高
    速運転時に開弁するように構成した直接噴射式ディーゼ
    ルエンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】 前記吸気制御弁(3)を、エンジンの始
    動時に閉弁する請求項1記載の直接噴射式ディーゼルエ
    ンジンの吸気装置。
  3. 【請求項3】 排気ガス通路に酸化触媒を有したディー
    ゼルエンジンにおいて、前記吸気制御弁(3)を、エン
    ジンの低速・中負荷運転時に半開とし、高速運転時には
    全開とし、その他の運転時には全閉とする請求項1記載
    の直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置。
  4. 【請求項4】 ターボ過給機を有したディーゼルエンジ
    ンにおいて、前記吸気制御弁(3)を、エンジンの低速
    運転時に全閉とし、高速・低負荷運転時には全閉あるい
    は半閉とし、その他の運転時には全開とする請求項1記
    載の直接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置。
  5. 【請求項5】 前記吸気制御弁(3)を、エンジンのア
    イドリング時に半開あるいは開弁する請求項1記載の直
    接噴射式ディーゼルエンジンの吸気装置。
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