JP2009002158A - ユニット式建物の屋根構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の建物ユニット1,1Aを組み合わせて建築されるユニット式建物の屋根構造において、建物本体2の上に、一辺が建物ユニット1,1Aの隣接する柱間に跨る長さを有する小屋パネル21,21Aが配置され、この小屋パネル21,21Aの上に束3を介して屋根パネル4が配置されているとともに、小屋パネル21,21Aによって小屋裏部屋の床が形成されている。
【選択図】図1
Description
たとえば、図6に示すように、複数の箱状の建物ユニット1を、建築現場で複数組み合わせて建物本体2を形成し、この建物本体2の上に束3を介して複数の屋根パネル4を支持したユニット式建物5が知られている。
このようにすると、屋根パネル4の荷重は、束3を介して、柱11に直接伝達されるから、屋根パネル4の重みで建物ユニット1、とくに、天井梁12などが変形することがない。
請求項1に記載の発明は、複数の建物ユニット1,1Aを組み合わせて建築される建物本体2の上に束3を介して屋根パネル4が支持されたユニット式建物の屋根構造において、前記建物ユニット1,1Aは、複数本の柱11と、これら柱11の上端間および下端間を連結する天井梁12および床梁13とを含むフレーム14を有し、かつ、全体として箱状に形成され、前記建物本体2の上に、一辺が前記建物ユニット1,1Aの隣接する柱11間に跨る長さを有する小屋パネル21,21Aが配置され、この小屋パネル21,21Aの上に束3を介して屋根パネル4が配置されているとともに、前記小屋パネル21,21Aによって小屋裏部屋の床が形成されていることを特徴とする。
ここで、小屋パネル21,21Aとしては、平板状のパネルに限らず、骨組み材によって格子状に枠組したスケルトン状の小屋パネルでもよい。
この発明によれば、小屋パネル21,21Aを各建物ユニット1,1Aの上に載せた状態で輸送、組立できるから、輸送や組立が容易なうえ、小屋裏部屋を構成する場合にも、小屋パネル21,21Aを小屋裏部屋の床として利用できる利点がある。
この発明によれば、1つの小屋パネルで2つの建物ユニットを連結することができるから、特別に2つの建物ユニットを連結するための部材を設ける必要がなく、経済的に構成できる。
よって、屋根パネル4A,4B,4Cの荷重を、束3を介して建物ユニット1,1Aの柱11に直接伝達させることがから、屋根パネル4A,4B,4Cの重みで建物ユニット1,1A、とくに、天井梁12が変形することがない。従って、間柱などの補強を行う必要もないから、建物ユニットの製造効率を損ねることがない。
このようにすれば、一対のへの字状の登り梁31,32を含んで第1の傾斜屋根部35および第2の傾斜屋根部36が形成されているから、つまり、第1の傾斜屋根部35および第2の傾斜屋根部36の接合部が十分な強度に形成されているから、これを束3を介して建物ユニット1の柱11の上に支持しても、十分な強度を備えた棟に構成できる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のユニット式建物を妻側から見た図である。同ユニット式建物は、複数の建物ユニット1,1Aを組み合わせて建築される建物本体2と、この建物本体2の上に配置された小屋パネル21,21Aと、この小屋パネル21,21Aの上に束3を介して支持された複数の屋根パネル4とから構成されている。
具体的には、小屋パネル21は、図2に示すように、短辺が建物ユニット1の短辺方向で隣接する柱11間に跨る長さに、長辺が建物ユニット1の長辺方向で隣接する柱11間に跨る長さにそれぞれ形成されている。
小屋パネル21Aは、図3に示すように、短辺が建物ユニット1Aの短辺方向で隣接する柱11間に跨る長さに、長辺が建物ユニット1Aの長辺方向で隣接する柱11間に跨る長さにそれぞれ形成されている。
つまり、これらの小屋パネル21,21Aは、その真下に位置する各建物ユニット1,1Aの平面形状に対応した長方形に形成されている。
また、束3は、屋根パネル4の形状に応じて、小屋パネル21,21A上の任意の位置に配置されている。ここでは、2枚の屋根パネル4が合わさる棟部分を支持する束3と、各屋根パネル4の傾斜方向途中部分を支持する束3と、各屋根パネル4の軒先部分を支持する束3とが、その真下に位置する小屋パネル21上の位置に配置されている。
ここでは、小屋パネル21A上には、束が立てられていないが、屋根パネル4を、棟側の部分と軒側の部分、あるいは、それ以上に分割して構成した場合には、小屋パネル21A上に束を立ててもよい。
このようにすれば、1つの小屋パネルで2つの建物ユニットを連結することができるから、特別に2つの建物ユニットを連結するための部材を設ける必要がなく、経済的に構成できる。
また、屋根パネル4を、平面視で建物本体2の最上階を構成する建物ユニット1,1Aの妻方向(短辺方向)の寸法に対応する長さを有する複数の屋根パネルに分割し、各分割屋根パネルを束を介して小屋パネル21,21A上に支持してもよい。
図4は、本発明の第2実施形態のユニット式建物を妻側から見た図である。なお、同図の説明にあたって、第1実施形態と同一の構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
本実施形態では、屋根パネルは、平面視で建物本体2の最上階を構成する建物ユニット1,1Aの妻方向(短辺方向)の寸法に対応して複数の屋根パネル4A,4B,4Cに分割され、この各分割屋根パネル4A,4B,4Cはその真下に対応する建物ユニット1,1Aの柱11の上に束3を介して支持されている。
棟部を構成する分割屋根パネル4Cは、図5に示すように、妻側からみて途中で屈曲した「へ」の字状の一対の登り梁31,32を有している。これら一対の登り梁31,32間には複数の母屋材33および垂木34が掛け渡され、棟部を境として、一方の屈曲部間(図中左側)に第1の傾斜屋根部35が、他方の屈曲部間(図中右側)に第1の傾斜屋根部35とは反対側に傾斜する第2の傾斜屋根部36がそれぞれ形成されている。なお、37,38は、各傾斜屋根部35,36に跨って取り付けられる補強板である。
よって、分割屋根パネル4A,4B,4Cの荷重を、束3を介して建物ユニット1,1Aの柱11に直接伝達させることから、屋根パネル4A,4B,4Cの重みで建物ユニット1,1A、とくに、天井梁12が変形することがない。従って、間柱などの補強を行う必要もないから、建物ユニットの製造効率を損ねることがない。
また、上記第1および第2実施形態では、最上階を1つの幅狭建物ユニット1Aを含んで構成したが、これに限らず、2以上の幅狭建物ユニット1Aを含んで構成してもよく、あるいは、1または2以上の幅広建物ユニットを含んで建物本体を構成してもよい。
1A 幅狭建物ユニット
2 建物本体
3 束
4 屋根パネル
4A,4B,4C 分割屋根パネル
5 ユニット式建物
11 柱
12 天井梁
13 床梁
14 フレーム
21 小屋パネル
21A 小屋パネル
31,32 登り梁
35 第1の傾斜屋根部
36 第2の傾斜屋根部
Claims (3)
- 複数の建物ユニットを組み合わせて建築される建物本体の上に束を介して屋根パネルが支持されたユニット式建物の屋根構造において、
前記建物ユニットは、複数本の柱と、これら柱の上端間および下端間を連結する天井梁および床梁とを含むフレームを有し、かつ、全体として箱状に形成され、
前記建物本体の上に、一辺が前記建物ユニットの隣接する柱間に跨る長さを有する小屋パネルが配置され、この小屋パネルの上に束を介して屋根パネルが配置されているとともに、前記小屋パネルによって小屋裏部屋の床が形成されていることを特徴とするユニット式建物の屋根構造。 - 請求項1に記載のユニット式建物の屋根構造において、
前記小屋パネルは、その真下に位置する各建物ユニットの平面形状に対応した形状に形成されていることを特徴とするユニット式建物の屋根構造。 - 請求項1に記載のユニット式建物の屋根構造において、
前記小屋パネルは、少なくとも2つの建物ユニットに跨る大きさに形成されていることを特徴とするユニット式建物の屋根構造。
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