JP2013204315A - 建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性がよく、大断面の梁を必要とせず、屋根面を構面として機能させることなく、小屋裏収納を容易に設けることができる建物を提供する。
【解決手段】束柱41,42を用いて、台形フレーム31,32を構成するへの字梁同士の接合部Wを支持する。これにより、台形フレーム31,32を設置する際に、への字梁31a,31b,32a,32bを仮に支持するための仮設材を必要とせず、施工性がよい。また、束柱41,42を設けることで、台形フレーム31,32を構成するへの字梁31a,31b,32a,32bの断面を可及的に小さくすることができるので、経済性の良い架構とすることができ、勾配天井を高くすることもできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建物の屋根部分の構造に関するものである。
従来、寄棟屋根を有する建物がある。このような建物において、広い屋根裏空間を確保するための構造として、例えば特許文献1に記載された小屋組構造がある。この構造では、対向する外壁等の間にベント梁や登り梁を架け渡し、これらの梁によって屋根パネルを支持することで、屋根裏の空間を確保している。
特開2001−214564号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成においては、ベント梁と登り梁とを連結する際に、一方の梁を仮設材にて仮に支持しておき、その後、他方の梁を設置して梁同士を連結する必要があり、施工性に問題があった。また、ベント梁や登り梁は、対向する外壁等によって両端部のみが支持されているので大断面の梁が必要となり、経済性が悪く、高い勾配天井が確保し難かった(高い勾配天井を確保するためには屋根全体を高くする必要がある)。また、勾配屋根面を、地震等の水平力に抵抗し得る構面とする必要があり、屋根材やその接合部に水平力に抵抗し得る剛性や強度を持たせなければならないといった問題があった。
そこで本発明は、このような従来技術の有する課題を解決するものであり、施工性がよく、大断面の梁を必要とせず、屋根面を構面として機能させることなく、小屋裏収納を容易に設けることができる建物を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る建物は、水平構面と、水平構面上に構築される少なくとも一方の妻側が寄棟部となる寄棟屋根架構と、を有する建物であって、寄棟屋根架構は、水平部及び水平部の両端部から延びる一対の傾斜部を有すると共に水平部及び傾斜部の連結部に屈曲部が形成され、水平構面の外周梁のうち対向する一対の外周梁間に架け渡されて当該外周梁に接合された台形フレームと、水平部と同一高さとなるように配置されて屈曲部に接合された母屋梁と、を備え、台形フレームは、2本のへの字梁同士を接合することにより、又は、への字梁と傾斜梁とを接合することにより形成され、2本のへの字梁同士の接合部、又は、への字梁と傾斜梁との接合部において水平構面を構成する梁に立設された束柱によって支持される、ことを特徴とする。
この発明では、束柱を用いて、台形フレームを構成する2つのへの字梁同士の接合部、又は、への字梁と傾斜梁との接合部を支持するので、台形フレームを仮に支持するための仮設材を必要とせず、施工性がよい。また、束柱を設けることで、台形フレームを構成するへの字梁又は傾斜梁の断面を可及的に小さくすることができるので、経済性の良い架構とすることができ、勾配天井を高くすることもできる。また、水平構面を有するので、勾配屋根面を地震等の水平力に抵抗し得る構面とする必要がなく、屋根面を簡易で薄いものとすることができる。このように、本発明に係る建物は、施工性がよく、大断面の梁を必要とせず、屋根面を構面として機能させることなく、小屋裏収納を容易に設けることができる。
また、水平構面の一部分には開口部が形成され、開口部に対応して吹抜天井領域が形成されている、ことが好ましい。この場合には、吹抜天井領域が形成されることで、建物内に高さ方向に広がりのある室内空間を容易に設けることができる。
また、水平構面における剛床部上に小屋裏収納領域が設けられていることが好ましい。この場合には、水平構面における剛床部を利用して小屋裏収納を容易に設けることができる。
吹抜天井領域と小屋裏収納領域との境界に沿って水平構面を構成する梁が配置されていることが好ましい。この場合には、吹抜天井領域と小屋裏収納領域との境界に沿って配置された梁をガイドとして利用し、吹抜天井領域と小屋裏収納領域との間に間仕切り壁を容易に設けることができる。
また、吹抜天井領域と小屋裏収納領域との境界に沿う梁の上に束柱が立設されていることが好ましい。この場合には、束柱を、吹抜天井領域と小屋裏収納領域との間の間仕切り壁に埋設することができ、小屋裏収納領域の有効利用が可能となる。
また、吹抜天井領域の直下において、直下階の床よりも高い位置に中間床が形成されていることが好ましい。この場合には、中間床によって吹抜天井領域を高さ方向に2分割することができ、室内空間の有効利用が可能となる。
本発明によれば、施工性がよく、大断面の梁を必要とせず、屋根面を構面として機能させることなく、小屋裏収納を容易に設けることができる。
第1実施形態における建物の寄棟屋根架構の構造を示す上面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 図1におけるIII−III線に沿った断面図である。 図1に示す建物の寄棟屋根架構の概略構造を示す斜視図である。 図1に示す建物の水平構面における床構造を示す上面図である。 変形例における建物の断面図である。 図6に示す建物の階段の設置位置を示す上面図である。 第2実施形態における建物を示す図であり、(a)は建物の上面図、(b)は建物の斜視図である。 台形フレームの他の例を示す図である。 第3実施形態における建物を示す図であり、(a)は建物の上面図、(b)は建物の斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る建物の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。図1〜図4に示すように、第1実施形態の建物1は、構造躯体2と、構造躯体2の上部に設けられる寄棟屋根架構3と、を有する住宅建物である。なお、図1及び図4では、寄棟屋根架構3等の構造を示すために、屋根5を仮想線で示している。図4では、構造を明確化するために、構造躯体2を、寄棟屋根架構3よりも細い線で描いている。また、本実施形態において、建物1を、例えば3階建ての建物とするが、建物の階数はこれに限定されない。
構造躯体2は、基礎から立ち上がる複数本の柱と、隣り合う柱間に架設される複数本の梁とを備えて成る鉄骨造となっている。基礎から立ち上がる柱は、例えば角形鋼管から成り、柱間に架け渡される梁は、例えば、H形鋼から成る。柱や梁は、予め定められた平面モジュールMの整数倍の間隔で直交する2方向に設定された通り上に配置される(中心位置が通りに一致するように配置される)。
特に、構造躯体2の上部には、四角枠状を成す外周梁部21と、外周梁部21の内側に十字状に配置された中間梁部22と、が設けられている。少なくとも構造躯体2の上面(外周梁部21部及び中間梁部22によって形成される面)は、地震等の水平力に抵抗し得る構面(以下「水平構面20」という)となっている。
寄棟屋根架構3は、構造躯体2の水平構面20上に構築され、両方の妻側が寄棟部となる寄棟屋根を形成可能となっている。具体的には、寄棟屋根架構3は、台形フレーム31,32と、母屋梁35,36と、束柱41,42,45,46と、を含んで構成されている。なお、本実施形態では、外周梁部21の短辺側を妻側とし、妻側に寄棟部を設ける構成としたが、外周梁部21の長辺側に寄棟部を設ける構成であってもよい。また、本実施形態では、外周梁部21の短辺と平行となるように台形フレーム31,32を配置する構成としたが、外周梁部21の長辺と平行となるように台形フレーム31,32を配置する構成であってもよい。
台形フレーム31,32は、四角枠状の外周梁部21のうち、妻面間をつなぐ方向と同方向に延在し、互いに対向する2本の梁、即ち、桁側の2本の梁(以下「外周梁21a、外周梁21b」という)間に架け渡されている。台形フレーム31,32は、外周梁21a,21bと直交する向きに延在し、互いに平行となるように配置されている。台形フレーム31,32の両端と、外周梁21a,21bとは、互いに接合されている。
台形フレーム31は、への字梁31a及びへの字梁31bによって構成される。への字梁31aは、H形鋼より成る水平部Xと、H形鋼より成る傾斜部Yとより構成される(図2参照)。水平部Xと傾斜部Yとは、互いの延在方向が交差するように配置された状態で互いの端部同士を溶接することにより連結されている。即ち、への字梁31aは、水平部Xと傾斜部Yとが連結された位置である屈曲部Zにおいて折れ曲がり、への字状を成している。への字梁31bは、への字梁31aと同様に、水平部Xと傾斜部Yとより構成され、屈曲部Zで折れ曲がりへの字状を成している。
への字梁31aの水平部Xの端部と、への字梁31bの水平部Xの端部とは互いに連結されている。への字梁31aとへの字梁31bとの接合部Wは、中間梁部22に立設された束柱41(図2参照)によって支持されている。
台形フレーム32は、への字梁32a及びへの字梁32bによって構成される。への字梁32a及びへの字梁32bは、への字梁31aと同様に、水平部Xと傾斜部Yとより構成され、屈曲部Zで折れ曲がりへの字状を成している。
への字梁32aの水平部Xの端部と、への字梁32bの水平部Xの端部とは互いに連結されている。への字梁32aとへの字梁32bとの接合部Wは、中間梁部22に立設された束柱42によって支持されている。
なお、台形フレーム31,32が外周梁21a,21bに接合された状態で、への字梁31a,31b,32a,32bのそれぞれの水平部Xは、水平方向に延在し、それぞれの水平部Xは互いに同一高さに位置している。
母屋梁35,36は、台形フレーム31,32間に架け渡されている。母屋梁35,36は、外周梁21a,21bの延在方向と同方向に延在し、互いに平行となるように配置されている。また、母屋梁35の両端は、台形フレーム31の一方の屈曲部Zと台形フレーム32の一方の屈曲部Zとに接合されている。同様に、母屋梁36の両端は、台形フレーム31の他方の屈曲部Zと台形フレーム32の他方の屈曲部Zとに接合されている。
母屋梁36は、母屋梁部材36a及び母屋梁部材36bによって構成される。母屋梁部材36a,36bは、それぞれH形鋼より成り、端部同士が互い連結されて直線状を成している。母屋梁部材36aと母屋梁部材36bとの接合部Vは、中間梁部22に立設された束柱46(図3参照)によって支持されている。
同様に、母屋梁35は、母屋梁部材35a及び母屋梁部材35bによって構成される。母屋梁部材35a,35bは、それぞれH形鋼より成り、端部同士が互い連結されて直線状を成している。母屋梁部材35aと母屋梁部材35bとの接合部Vは、中間梁部22に立設された束柱45によって支持されている。
なお、母屋梁35,36は、それぞれ水平方向に延在し、台形フレーム31,32の水平部Xと同一高さに位置している。これにより、母屋梁35,36、及び、台形フレーム31,32のそれぞれの水平部Xは、後述の屋根5の面の同一等高線に沿った位置に配置されることとなる。
また、本実施形態では、母屋梁35,36をそれぞれ2本の母屋梁部材によって構成したが、母屋梁35,36の長さが所定の長さ以下の場合には、1本の母屋梁部材によって構成してもよく、所定の長さを超えた場合には、3本以上の母屋梁部材によって構成してもよい。
束柱41,42,45,46は、断面略正方形の角形鋼管より成り、水平構面20を構成する中間梁部22上に立設されている。
束柱41の上端には、への字梁31aとへの字梁31bとを連結するための接合プレートが設けられている。への字梁31a及びへの字梁31bは、束柱41の上端に設けられた接合プレートによって連結される。これにより、への字梁31a,31bは、接合部Wにおいて束柱41によって支持されることとなる。
同様に、束柱42の上端には、への字梁32aとへの字梁32bとを連結するための接合プレートが設けられている。への字梁32a及びへの字梁32bは、束柱42の上端に設けられた接合プレートによって連結される。これにより、への字梁32a,32bは、接合部Wにおいて束柱42によって支持されることとなる。
同様に、束柱45の上端には、母屋梁部材35aと母屋梁部材35bとを連結する接合プレートが設けられ、束柱46の上端には、母屋梁部材36aと母屋梁部材36bとを連結するための接合プレートが設けられている。これにより、母屋梁35,36は、接合部Vにおいてそれぞれ束柱45,46によって支持される。
寄棟屋根架構3の上部には、屋根5が形成される。この屋根5は、屋根面材51と、屋根面材51上に敷設される図示しない屋根材とを有する。屋根面材51として、例えば、構造用合板等を用いることができる。また、屋根面材51は、屋根材を葺く下地として機能し、更に、寄棟屋根架構3を安定架構とする機能も有する。なお、屋根面材51は、例えば、寄棟屋根架構3に固定された垂木等を用いて寄棟屋根架構3の上部に敷設される。また、寄棟屋根架構3上に形成される屋根5は、構造躯体2から構造的に独立した置き屋根となっている。
図5に示すように、水平構面20上(外周梁部21及び中間梁部22上)には、ALC(Autoclaved Light-weight Concrete;軽量気泡コンクリート)から成る複数枚の床パネル6が敷設されて床部Tが形成されている。なお、床パネル6を敷設する際に、十字状の中間梁部22によって4つに分割された外周梁部21内の領域のうち、一つの領域には床パネル6を敷設しない。即ち、水平構面20の一部に開口部25が形成される。
これにより、開口部25に対応する位置に、水平構面20の階下の領域と水平構面20上の領域とを繋ぐ吹抜天井領域Rが形成される。また、床パネル6によって形成される床部Tの領域と吹抜天井領域Rとの境界には、中間梁部22が位置することとなる。
複数枚の床パネル6は、外周梁部21及び中間梁部22にそれぞれ固定され、床部Tは剛床構造(剛床部)となっている。これにより床部Tと屋根面材51との間の領域である小屋裏収納領域Sを、小屋裏収納やロフトとして使用することができる。なお、床部Tには、図示しない昇降用のはしごを設置するためのはしご用開口部が設けられており、このはしご用開口部を介して水平構面20の階下と小屋裏収納領域Sとの往来が可能となっている。
また、床部Tと吹抜天井領域Rとの境界には、間仕切り壁70が設けられている。この間仕切り壁70は、床部Tと吹抜天井領域Rとの境界に位置する中間梁部22をガイドとして設けられる。なお、間仕切り壁70は、床部Tと屋根面材51との間を塞ぎ、床部T側から吹抜天井領域R側への侵入を防止するためのものである。なお、中間梁部22に立設された束柱41,45は、間仕切り壁70に埋設される。これにより、床部T上において、束柱42,46のみが小屋裏収納領域Sに露出することとなる。
本実施形態は以上のように構成され、必要最小限の束柱41,42を用いて、台形フレーム31,32を構成するへの字梁同士の接合部Wを支持するので、台形フレーム31,32を設置する際に、への字梁31a,31b,32a,32bを仮に支持するための仮設材を必要とせず、施工性がよい。また、束柱41,42を設けることで、台形フレーム31,32を構成するへの字梁31a,31b,32a,32bの断面を可及的に小さくすることができるので、経済性の良い架構とすることができ、勾配天井を高くすることもできる。
また、水平構面20を有するので、屋根5を地震等の水平力に抵抗し得る構面とする必要がなく、屋根5の屋根面材51を簡易で薄いものとすることができる。このように、本発明に係る建物は、施工性がよく、大断面の梁を必要とせず、屋根面を構面として機能させることなく、小屋裏収納を容易に設けることができる。
また、母屋梁35,36、及び、台形フレーム31,32のそれぞれの水平部Xを屋根5の面の同一等高線に沿った位置に配置することで、これらの梁が小屋裏収納領域S内を横切ることがなく、広い小屋裏収納領域Sを確保することができる。
また、水平構面20の一部分に開口部25を形成することで、開口部25に対応して吹抜天井領域Rが形成される。このように、吹抜天井領域Rを形成することで、建物1内に高さ方向に広がりのある室内空間を容易に設けることができる。
また、水平構面20に床部Tを設けることにより、床部Tを利用して小屋裏収納領域Sを容易に設けることができる。
吹抜天井領域Rと小屋裏収納領域Sとの境界に沿って水平構面20を構成する中間梁部22が配置される。これにより、吹抜天井領域Rと小屋裏収納領域Sとの境界に沿って配置された中間梁部22をガイドとして利用し、吹抜天井領域Rと小屋裏収納領域Sとの間の間仕切り壁70を容易に設けることができる。
また、吹抜天井領域Rと小屋裏収納領域Sとの境界に沿う中間梁部22の上に、束柱41,45が立設される。この場合には、束柱41,45を、吹抜天井領域Rと小屋裏収納領域Sとの間の間仕切り壁70に埋設することができ、小屋裏収納領域Sの有効利用が可能となる。
(第1実施形態の変形例)
次に、第1実施形態の変形例について説明する。図6及び図7に示すように、本変形例に係る建物1Aは、吹抜天井領域Rにおいて、水平構面20の直下階の居室の床部T1から水平構面20の開口部25を介して小屋裏収納領域Sの床部Tへつながる階段Kを設けたものである。また、吹抜天井領域Rには、水平構面20の直下階の居室の床部T1よりも高い位置に中間床T2が設けられている。階段Kは、中間床T2を介して、水平構面20の直下階の居室の床部T1と小屋裏収納領域Sの床部Tとをつないでいる。なお、小屋裏収納領域Sと吹抜天井領域Rとの間に設けられた間仕切り壁70には、階段Kが水平構面20の開口部25と接続される位置において通路用開口部71が設けられており、通路用開口部71を介して階段Kと小屋裏収納領域Sとの間の往来が可能となっている。
このように、本変形例では、吹抜天井領域Rの直下において、水平構面20の直下階の居室の床部T1よりも高い位置に中間床T2を設けたので、この中間床T2によって吹抜天井領域Rを高さ方向に2分割することができ、建物1Aの室内空間の有効利用が可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態に係る建物1では、図1等に示すように、台形フレーム31を構成するへの字梁31a及びへの字梁31bを同じ長さとし、同様に、台形フレーム32を構成するへの字梁32a及びへの字梁32bを同じ長さとした。本実施形態に係る建物は、台形フレームを構成する2つのへの字梁の長さが異なるものである。以下、第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、第1実施形態と同じ構成要素には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施形態に係る建物1Bは、構造躯体2Bと、構造躯体2Bの上部に設けられる寄棟屋根架構3Bと、を有する。なお、図8(a)及び図8(b)では、寄棟屋根架構3B等の構造を示すために、屋根5を仮想線で示している。図8(a)及び図8(b)では、構造を明確化するために、構造躯体2Bを、寄棟屋根架構3Bよりも細い線で描いている。構造躯体2Bの上部には、四角枠状を成す外周梁部21と、外周梁部21の内側に十字状に配置された中間梁部22Bと、が設けられている。中間梁部22Bのうち、妻面間をつなぐ方向と同方向に延在する梁(外周梁21aと平行に延在する梁)は、四角枠状の外周梁部21の外周梁21a側に寄った位置に配置されている。
台形フレーム33は、への字梁33a及びへの字梁33bによって構成される。への字梁33a及びへの字梁33bは、双方とも、第1実施形態のへの字梁31a等と同様に水平部と傾斜部とより構成される。但し、への字梁33aにおける水平部は、への字梁33bにおける水平部よりも短い。同様に、台形フレーム34は、への字梁34a及びへの字梁34bによって構成され、への字梁34aの水平部はへの字梁34bの水平部よりも短くなっている。
への字梁33aとへの字梁33bとの接合部Wの直下、及び、への字梁34aとへの字梁34bとの接合部Wの直下に、中間梁部22Bのうち妻面間をつなぐ方向と同方向に延在する梁が位置している。これらの接合部Wが、中間梁部22Bに立設された束柱43及び束柱44によって支持される。
以上のように、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、必要最小限の束柱43,44を用いて、台形フレーム33,34を構成するへの字梁同士の接合部Wを支持するので、台形フレーム33,34を設置する際に、への字梁を仮に支持するための仮設材を必要とせず、施工性がよい。また、束柱43,44を設けることで、台形フレーム33,34を構成するへの字梁の断面を可及的に小さくすることができるので、経済性の良い架構とすることができ、勾配天井を高くすることもできる。
なお、第1及び第2実施形態では、2つのへの字梁を用いて台形フレームを形成するものとしたが、例えば、図9に示すように、一つのへの字梁37aと、傾斜梁37bとを用いて台形フレーム37を形成してもよい。この場合、への字梁37aと、傾斜梁37bとの接合部Wを、構造躯体の上部に位置する梁に立設された束柱47によって支持する。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る建物は、上方から見たときに屋根がL字状に折れ曲がっている。図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施形態に係る建物1Cは、構造躯体2Cと、構造躯体2Cの上部に設けられる寄棟屋根架構3Cと、を有する。図10(a)及び図10(b)では、寄棟屋根架構3C等の構造を示すために、屋根5を仮想線で示している。図10(a)及び図10(b)では、構造を明確化するために、構造躯体2Cを、寄棟屋根架構3Cよりも細い線で描いている。
構造躯体2Cの上部には、L字枠状を成す外周梁部21Cと、外周梁部21Cの内側に配置された中間梁部22Cと、が設けられている。以下、L字状に折れ曲がる屋根5において、最も長い棟の方向(図10(a)における左右方向)をX方向とし、X方向に直交する方向をY方向として方向を説明する。外周梁部21Cのうち、X方向に延在する外周梁21dと外周梁21fとの間、及び、X方向に延在する外周梁21dと外周梁21eとの間に、それぞれ台形フレーム81及び台形フレーム82が互いに平行となるように架け渡されている。台形フレーム81は、第2実施形態で説明した台形フレーム33と同様の構成であり、台形フレーム82は、第1実施形態で説明した台形フレーム31と同様の構成である。
台形フレーム81と台形フレーム82との間において、台形フレーム82に対して平行となるように外周梁21eにへの字梁83が接合されている。なお、への字梁83は、第1実施形態で説明したへの字梁31aと同様の構成であり、傾斜部の先端が外周梁21eに接合され、への字梁83の水平部の先端が屋根5の入隅部まで延びている。
台形フレーム81の外周梁21d側の屈曲部Zと、台形フレーム82の外周梁21d側の屈曲部Zとの間には、母屋梁91が架け渡されている。台形フレーム81の外周梁21f側の屈曲部Zと、への字梁83の水平部の先端との間には母屋梁92が架け渡されている。台形フレーム82の外周梁21e側の屈曲部Zと、への字梁83の屈曲部Zとの間に母屋梁93が架け渡されている。母屋梁91〜93は、Y方向に延在し、互いに平行に配置されている。
台形フレーム81,82の水平部、への字梁83の水平部、及び、母屋梁91〜93は、互いに同一高さに位置している。これにより、台形フレーム81,82の水平部、への字梁83の水平部、及び、母屋梁91〜93は、屋根5の面の同一等高線に沿った位置に配置されることとなる。
への字梁83と母屋梁92との接合部は、中間梁部22Cに立設された束柱48によって支持される。また、第1実施形態と同様に、母屋梁91,92の中間部分や、台形フレーム81,82の水平部の中間部分についても、中間梁部22Cに立設された束柱によって支持される。
以上のように、本実施形態においても、必要最小限の束柱を用いて、台形フレーム81,82を構成するへの字梁同士の接合部や、への字梁83と母屋梁92との接合部を支持するので、台形フレーム81,82及びへの字梁83を設置する際に、への字梁を仮に支持するための仮設材を必要とせず、施工性がよい。また、束柱を設けることで、台形フレーム81,82を構成するへの字梁や、への字梁83の断面を可及的に小さくすることができるので、経済性の良い架構とすることができ、勾配天井を高くすることもできる。
また、屋根5がL字状に折れ曲がっている場合であっても、台形フレーム81,82の水平部、への字梁83の水平部、及び、母屋梁91〜93を屋根5の面の同一等高線に沿った位置に配置することで、これらの梁が小屋裏収納領域内を横切ることがなく、広い小屋裏収納領域を確保することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1実施形態では、両方の妻側が寄棟部となる建物を例に説明したが、一方の妻側が寄棟部となる建物(例えば、一方の妻側が寄棟部、他方の妻側が切妻造となる建物)であってもよい。
1,1A,1B,1C…建物、3,3B,3C…寄棟屋根架構、20…水平構面、21,21C…外周梁部、21a,21b,21d,21e,21f…外周梁(一対の外周梁)、22,22B,22C…中間梁部(水平構面を構成する梁)、25…開口部、31〜34,81,82…台形フレーム、への字梁31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b、37a、83…への字梁、35,36,91〜93…母屋梁、41〜48…束柱、R…吹抜天井領域、S…小屋裏収納領域、T…床部(剛床部)、T2…中間床、W…接合部、X…水平部、Y…傾斜部、Z…屈曲部。

Claims (6)

  1. 水平構面と、前記水平構面上に構築される少なくとも一方の妻側が寄棟部となる寄棟屋根架構と、を有する建物であって、
    前記寄棟屋根架構は、
    水平部及び前記水平部の両端部から延びる一対の傾斜部を有すると共に前記水平部及び前記傾斜部の連結部に屈曲部が形成され、前記水平構面の外周梁のうち対向する一対の前記外周梁間に架け渡されて当該外周梁に接合された台形フレームと、
    前記水平部と同一高さとなるように配置されて前記屈曲部に接合された母屋梁と、を備え、
    前記台形フレームは、2本のへの字梁同士を接合することにより、又は、への字梁と傾斜梁とを接合することにより形成され、前記2本のへの字梁同士の接合部、又は、前記への字梁と前記傾斜梁との接合部において前記水平構面を構成する梁に立設された束柱によって支持される、
    ことを特徴とする建物。
  2. 前記水平構面の一部分には開口部が形成され、
    前記開口部に対応して吹抜天井領域が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の建物。
  3. 前記水平構面における剛床部上に小屋裏収納領域が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の建物。
  4. 前記吹抜天井領域と前記小屋裏収納領域との境界に沿って前記水平構面を構成する梁が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の建物。
  5. 前記吹抜天井領域と前記小屋裏収納領域との境界に沿う梁の上に前記束柱が立設されていることを特徴とする請求項4に記載の建物。
  6. 前記吹抜天井領域の直下において、直下階の床よりも高い位置に中間床が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の建物。
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