JP2009002012A - 連結金具および構造材と柱の連結構造 - Google Patents

連結金具および構造材と柱の連結構造 Download PDF

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Abstract

【課題】基礎や土台等の構造材に柱を容易かつ確実に連結できる連結金具およびこの金具を使用した構造材と柱の連結構造を提供する。
【解決手段】金具本体2が、断面略コ字型の上部構成体8と断面略コ字型の下部構成体9とを備え、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接することによって、金具本体2が形成されており、下部構成体9の底壁2aには、構造材(土台)11」の上面から突出するアンカー12の上端部が挿通されるアンカー挿通孔3が形成されており、上部構成体8の上壁2bには、この上壁2bの上面に立設される柱15に形成された柱孔15aに挿入される柱支持ボルト16の下端部が螺合されるねじ孔4が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造材に柱を連結する際に使用される連結金具と、この連結具を用いた構造材と柱の連結構造に関する。
基礎に柱を連結する連結構造の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。この連結構造は、柱と土台・基礎の接合において、柱の先端部(下端部)に全ネジボルトを一定の長さねじ込むとともに、柱直下の基礎に土台面より離れた下方にボルト固定用の空間部を設け、該柱の全ネジボルトを土台と基礎を通して挿入し先端を基礎の前記空間部に到達させて締め付け、柱と土台・基礎を緊結するものである。
特開平7−197526号公報
ところが、上記従来の技術では、例えば、住宅のリフォーム等の際に新たに柱を設ける場合に、柱の全ネジボルトを挿入するために、土台上面からこの土台と基礎を通して基礎の下端部まで達する孔を形成するとともに、基礎の側面に孔の下端部まで達する切欠き(ボルト固定用の空間部)を形成しなければならいので、この孔や切欠きの形成作業に非常に手間がかかるという課題があった。
すなわち、土台上面から基礎の下端部まで達する孔を形成するには、木製の土台と、コンクリート製の基礎とでは、穴明け用の工具を取り替える必要あるとともに、基礎の下端部まで孔を深く形成する必要あるので、非常に手間がかかる。また、切欠きには、ボルトにナットを螺合してこれを締め付けるだけの作業スペースが必要となり、コンクリートにこのような比較的大きな切欠きを形成するのは非常に手間がかかる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、基礎や土台等の構造材に柱を容易かつ確実に連結できる連結金具およびこの金具を使用した構造材と柱の連結構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、構造材に柱を連結する際に使用される連結金具1であって、
前記構造材(例えば土台11)の上面に設置される略直方体状の金具本体2が、断面略コ字型の上部構成体8と断面略コ字型の下部構成体9とを備え、
前記上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、前記下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接することによって、前記上部構成体8と下部構成体9とが接合されるとともに、前記側壁2c,2eと直交する側面が開口した前記金具本体2が形成されており、
前記下部構成体9の底壁2aには、前記構造材の上面から突出するアンカー12の上端部が挿通されるアンカー挿通孔3が形成されており、
前記上部構成体8の上壁2bには、この上壁2bの上面に立設される柱15に形成された柱孔15aに挿入される柱支持ボルト16の下端部が螺合されるねじ孔4が形成されていることを特徴とする。
ここで、構造材としては、土台、大引、柱、桁、梁などが挙げられるが、本明細書では基礎も構造材の一つとする。
請求項1に記載の発明によれば、構造材11の上面に連結金具1を設置し、前記構造材11の上面から突出するアンカー12の上端部を、前記連結金具1のアンカー挿通孔4に挿通したうえで、該アンカー12の上端部にナット13bを螺合して締め付けることによって、連結金具1を構造材11の上面に固定できるとともに、構造材11に強固に連結できる。このナット13bの締め付け作業は前記開口部5から工具を挿入して容易に行える。
また、連結金具1の上面に柱15を立設し、前記連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16を前記柱15の柱孔15aに挿入するとともに、この柱孔15aの内壁と前記柱支持ボルト16との間に接着剤17を充填することによって、柱15を連結金具1に固定することができる。
したがって、従来のように、土台上面から基礎の下端部まで延びる深い孔や、基礎の側面に切欠きを形成することなく、連結金具1を介して構造材(基礎)10に柱15を容易かつ確実に連結できる。
また、金具本体2が、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、前記下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接することによって、前記上部構成体8と下部構成体9とが接合される構成となっているので、金具本体2を容易に強固に製造できる。すなわち、このような中空の金具本体2を一体成形で製造するのは困難であるが、上部構成体8と下部構成体9のツーピースにしてこれらを溶接によって接合することによって、容易に製造できる。また、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接するので、角部で接合する場合に比して、金具本体2の強度を高くすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の連結金具において、
前記上部構成体8の上壁2bの互いに平行な辺部にはそれぞれ下方に延出する下延出壁2d,2dが一体的に形成され、
前記下部構成体9の底壁2aの互いに平行な辺部にはそれぞれ上方に延出する上延出壁2f,2fが一体的に形成され、
前記下延出壁2dと上延出壁2fとの間は開口していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、下延出壁2dと上延出壁2fとによって、金具本体2を補強できる。すなわち、金具本体2に圧縮力や引張力が作用した場合に、下延出壁2dと上延出壁2fによってこの力に抗することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の連結金具において、
前記上部構成体8および下部構成体9は、それぞれ長方形板Tを断面略コ字型に折曲することによって形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、上部構成体8および下部構成体9を長方形板Tから容易に製造できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の連結金具において、
前記上部構成体8および下部構成体9は、それぞれ長方形板Tを断面コ字型に折曲するとともに、前記長方形板Tの二つの長辺部の長手方向中央部にそれぞれ形成された延出壁Ta,Taを折曲することによって形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、下延出壁2dと上延出壁2fとを有する上部構成体8および下部構成体9を長方形板Tから容易に製造できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の連結金具を用いた構造材と柱の連結構造であって、
前記構造材(土台11)の上面には、前記連結金具1が設置されており、
この連結金具1は、前記構造材11の上面から突出するアンカー12の上端部が、前記連結金具1のアンカー挿通孔3に挿通されたうえで、該アンカー12の上端部にナット13bを螺合して締め付けることによって、前記構造材11の上面に固定されており、
前記連結金具2の上面には柱15が立設されており、
この柱15は、前記連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16を前記柱15の孔15aに挿入するとともに、この孔15aの内壁と前記柱支持ボルト16との間に接着剤17を充填することによって、前記連結金具1に固定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、連結金具1を構造材11の上面に容易に固定することができるとともに、柱15を連結金具1に容易に固定することができるので、従来のように、土台上面から基礎の下端部まで延びる深い孔や、基礎の側面に切欠きを形成することなく、連結金具1を介して構造材11に柱15を容易かつ確実に連結できる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構造材と柱の連結構造において、
前記連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16の下端部には、ナット18が螺合され、このナット18は締め付けられて前記連結金具1の上壁2bの下面に当接していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16の下端部に螺合しているナット18が締め付けられて前記連結金具1の上壁2bの下面に当接しているので、柱支持ボルト16を強固に連結金具1に固定できる。またナット18に締め付け作業は前記開口部5から工具を挿入して容易に行える。
本発明によれば、構造材の上面に連結金具を設置し、前記構造材の上面から突出するアンカーの上端部を、前記連結金具のアンカー挿通孔に挿通したうえで、該アンカーの上端部にナットを螺合して締め付けることによって、連結金具を構造材の上面に固定することができる。
また、連結金具の上面に柱を立設し、前記連結金具のねじ孔に螺合された柱支持ボルトを前記柱の柱孔に挿入するとともに、この柱孔の内壁と前記柱支持ボルトとの間に接着剤を充填することによって、柱を連結金具に固定することができる。
したがって、従来のように、土台上面から基礎の下端部まで延びる深い孔や、基礎の側面に切欠きを形成することなく、連結金具を介して構造材(基礎)に柱を容易かつ確実に連結できる。
また、金具本体が、上部構成体の両側壁の先端部と、前記下部構成体の両側壁の先端部とを突き合わせて溶接することによって、前記上部構成体と下部構成体とが接合される構成となっているので、金具本体を容易に強固に製造できる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る連結金具の一例を示す斜視図である。この図に示すように、連結金具1は、金具本体2、アンカー挿通孔3、ねじ孔4、開口部5、ビス孔7,7を備えている。
金具本体2は箱状に形成された鉄製のものであり、対向する一対の側面にはそれぞれ開口部5が形成されている。この開口部5はほぼ側面全体に形成されたものであり、スパナやレンチ、ドライバー等の工具を金具本体2内に挿入できるようになっている。
前記アンカー挿通孔3は、金具本体2の底壁2aの中央部に円形状に形成された孔である。前記ねじ孔4は、金具本体2の上壁2bの中央部に円形状に形成されたねじ孔であり、前記アンカー挿通孔3とほぼ同径に形成され、同軸に配置されている。
前記ビス孔7は、上壁2bに形成されたもので、ねじ孔4を挟んで、上壁2bの対角方向に対称的に合計4個配置されている。
また、前記金具本体2は、上部構成体8と下部構成体9とを備えている。
上部構成体8は断面略コ字型に形成されたもので、前記上壁2bと、この上壁2bの両側にそれぞれ一体的に形成された両側壁2c,2cとを備えている。また、上部構成体8の上壁2bの互いに平行な辺部には、それぞれ下方に延出する下延出壁2d,2dが一体的に形成されている。
下部構成体9は断面略コ字型に形成されたもので、前記底壁2aと、この底壁2aの両側にそれぞれ一体的に形成された両側壁2e,2eとを備えている。また、下部構成体9の底壁2aの互いに平行な辺部には、それぞれ上方に延出する上延出壁2f,2fが一体的に形成されている。
そして、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、下部構成体9の両側壁の先端部2a,2eとを突き合わせて溶接することによって、上部構成体8と下部構成体9とが接合されることで、金具本体2が形成されている。なお、図1および図2において符号Bで示すものは、溶接ビードである。また、上部構成体8と下部構成体9とを接合することによって、下延出壁2dと上延出壁2fが上下に対向して配置され、下延出壁2dと上延出壁2fとの間は開口している。
上部構成体8および下部構成体9は、いずれも図3に示すような、長方形板Tを断面コ字型に折曲することによって形成される。この長方形板Tは鋼板によって形成されたものであり、長方形板Tの二つの長辺部の長手方向中央部にそれぞれ延出壁Ta,Taが形成されている。この延出壁Taは、下延出壁2dまたは上延出壁2fとなるものである。また、長方形板Tの中央部には、孔Tbが形成されている。この孔Tbは、アンカー挿通孔3またはねじ孔4となるものである。
そして、上記構成の長方形板Tを、破線で示すラインL1,L1で直角に折曲することによって、両側壁2c,2cまたは2e,2eが形成され、破線で示すラインL2,L2で直角に折曲することによって下延出壁2d,2dまたは2f,2fが形成される。
下部構成体9を形成する場合には、長方形板Tに形成する孔Tbを通常のストレート孔とし、上部構成体8を形成する場合には、長方形板Tに形成する孔Tbをねじ孔とする。
また、上部構成体8を形成する場合には、図示は省略してありが、孔Tbの周囲4箇所にビス孔7となる小孔を形成しておく。
次に、上記構成の連結金具1を用いた土台(構造材)と柱の連結構造の一例について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、基礎10の上面には土台(構造材)11が設置されており、この土台11の上面に、前記連結金具1がナット13aを介して設置されている。
基礎10の内部には、アンカーボルト(アンカー)12が埋設されており、このアンカーボルト12の上端部は、土台11を貫通して該土台11の上面から突出している。
このアンカーボルト12の上端部は、前記ナット13aに螺合されたうえで連結金具1のアンカー挿通孔3に挿通されており、このアンカーボルト12の上端部にはナット13bが螺合されて締め付けられている。これによって、連結金具1は土台11の上面に固定されている。なお、ナット13bの締め付け作業は、連結金具1の開口部5からスパナやレンチ等の工具を挿入することによって行う。
また、土台11の上面に固定された連結金具1の上面(上壁2bの上面)には、柱15が立設されている。この柱15には、その下端面から上方に延びる柱孔15aが、柱15とほぼ同軸に形成されている。
一方、前記連結金具1のねじ孔4には、柱支持ボルト16の下端部が螺合されており、その上端部は連結金具1の上面から突出して柱15の柱孔15aに挿入されている。柱支持ボルト16の直径は、柱孔15aの内径より小さくなっており、これによって、柱支持ボルト16と柱孔15aの内壁との間には隙間Sが形成されている。そして、この隙間Sに接着剤17が充填されている。この接着剤17としては、例えばエポキシ系接着剤やウレタン系接着剤が使用される。なお、柱支持ボルト16の直径は16〜26mmであり、これに対して柱孔15aの内径は、前記隙間Sにエポキシ系接着剤17を充填する場合に柱支持ボルト16の直径より片側で1〜3mm程度大きく設定され、隙間Sにウレタン系接着剤17を充填する場合に柱支持ボルト16の直径より片側で0.5〜1.5mm程度大きく設定されている。
また、前記連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16の下端部には、ナット18が螺合され、このナット18は締め付けられて連結金具1の上壁2bの下面に当接している。なお、ナット18の締め付け作業は、連結金具1の開口部5からスパナやレンチ等の工具を挿入することによって行う。
ここで、前記隙間Sに接着剤17を充填する場合、柱15の柱孔15aに予め接着剤17を多めに充填しておき、ねじ孔4に螺合されて連結金具1の上面から突出している柱支持部ボルト16を挿入することによって行う。
上記のようにして、連結金具1の上面に柱15を立設するとともに、柱15の柱孔15aに柱支持ボルト16を挿入するとともに隙間Sに接着剤を充填した後、連結金具1のビス孔7,7にビス19,19が挿通されて柱15の下端面にねじ込まれている。このようにビス19,19を柱15の下端面にねじ込むことによって、前記接着剤17が硬化するまで間、柱15を連結金具1に仮固定しておくことができる。また、接着剤17の硬化後は、柱15の回転を防止できる。
また、本実施の形態では、図5に示すように、柱15は、制振装置20を支持する柱となっている。
この制振装置20は、矩形枠状の矩形フレーム21と、この矩形フレーム21に対向して設けられた一対の支持部24,24と、この一対の支持部24,24間に配置され、かつ該一対の支持部24,24によって支持された制振機構とを備えている。
矩形フレーム21は、左右一対の縦フレーム22,22と、上下一対の横フレーム23,23とを矩形枠状に組み立てて形成されたものであり、縦フレーム22の端部と横フレーム23の端部はピン結合されている。したがって、矩形フレーム21は左右方向に力が作用すると平行四辺形を形成するようにして変形可能となっている。なお、縦フレーム22、横フレーム23は鉄やアルミニウム等の金属で形成されている。
また、横フレーム23には、後述する制振部材27を備えた制振ボックス29が取り付けられている。
前記制振機構は、前記一対の支持部24,24によって支持されて、該一対の支持部24,24が変位した場合に、該一対の支持部24,24間の略中央部を中心として振れるように構成された振り子部材26と、この振り子部材26の端部と前記矩形フレーム21との間に設けられた制振部材27とを備えている。
振り子部材26は鉄やアルミニウム等の金属製のものであり、上下に長尺な板状に形成され、長手方向を上下に向けて配置されている。振り子部材26の中央部の左半分は、一方の支持部24に軸28によって回動自在に支持されており、右半分は他方の支持部24に軸28によって回動自在に支持されている。
このように、一対の支持部24,24の先端部によって振り子部材26の長手方向中央部が軸28,28によって回動自在に支持されているので、この振り子部材26は、地震等の振動によって矩形フレーム21が変形して一対の支持部24,24が変位した場合に、該一対の支持部24,24間の略中央部を中心として左右に振れるように構成されている。
なお、前記軸28,28のうち一方の軸28は左右にも若干スライドできるようになっている。
前記制振ボックス29の内側面には、例えば高減衰ゴムによって形成された粘弾性体からなる制振部材27が取り付けられており、この制振部材27には、プレート(図示略)が固着されている。そして、このプレートが前記振り子部材26の端部にボルトによって連結されている。したがって、制振部材27は、プレートを介して振り子部材26の端部に取り付けられ、また、制振ボックス29を介して横フレーム23に取り付けられている。
以上のような構成の制振装置20では、地震等の振動によって建物躯体に変形が生じると、一対の柱15,15から矩形フレーム21を介して、一対の支持部24,24が変位する。一対の支持部24,24が変位することによって、振り子部材26が一対の支持部24,24間の略中央部を中心として振り子のように振れ、この振り子部材26の端部は振れが増幅され、これによって、前記一対の支持部24,24の変位が増幅される。
したがって、振り子部材26の端部と矩形フレーム21との間に設けられている制振部材27の変形を増幅できるので、建物躯体の小さな変形から制振機能を有効に働かせることができるとともに、この制振部材によって振り子部材の振動を制振し、これによって、矩形フレーム21の振動を制振するようになっている。そして、この矩形フレーム21を制振することによって、柱15,15を介して建物の振動を制振するようになっている。
次に、上記制振装置20を柱15,15に取り付ける方法について図5を参照して説明する。
なお、制振装置20は、既存の建物に後付けで取り付けるものとする。
また、基礎10上に設置されている土台11には、既存の柱30,30が立設固定されており、この一対の既存柱30,30の上端部は、水平梁31に連結固定されている。したがって、一対の既存柱30,30と水平梁31と土台11とによって、正面視四角形状のスペースが設けられている。このスペースに制振装置20を以下のようにして組み込む。
まず、右側の既存柱30の内側(左側)において、連結金具1を基礎10に連結する。つまり、図2に示すように、連結金具1を土台11の上面に設置するとともに、この上面から突出するアンカーボルト12の上端部を、連結金具1のアンカー挿通孔3に挿通したうえで、該アンカーボルト12の上端部にナット13を螺合して締め付けることによって、連結金具1を土台11の上面に固定する。これによって。基礎10に連結金具1が強固に連結される。
同様にして、左側の既存柱30の内側(右側)において、連結金具1を基礎10に連結する。これら左右一対の連結金具1,1間の距離は、立設すべき柱15,15間の距離に合わせて調整する。
次に、前記連結金具1,1にねじ孔4に、柱支持ボルト16,16の下端部を螺合するとともに、この下端部にナット18を連結金具1,1の内部から螺合しておく。
次に、右側の既存柱30の内側(左側)に、この既存柱30と若干の隙間を持って柱15を配置し、この柱15を右側の連結金具1の上面に立設するとともに、連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16を柱15の柱孔15aに相対的に挿入するとともに、この柱孔15aの内壁と柱支持ボルト16との間に接着剤17を充填する。なお、接着剤17を充填する場合、柱15の柱孔15aに予め接着剤17を多めに充填しておき、柱支持部ボルト16を挿入することによって行う。このとき、隙間Sに充填された接着剤17のうち余剰の接着剤17は連結金具1のスリット部6に逃げていく。そして、スリット部6に逃げていく余剰の接着剤17は、連結金具1の開口部5側から確認できる。
次に、前記ナット18を締め付けることによって、連結金具1の上壁2bの下面に当接させ、さらに、連結金具1のビス孔7,7にビス19,19を挿通して柱15の下端面にねじ込む。このようにして、柱15が連結金具1に強固に固定される。
次に、柱15の下端部左側に腰壁32を配置し、この腰壁32を土台11の上面に設置固定するとともに、該腰壁32の右側端面を柱15の左側面に固定する。なお、腰壁32の固定は接着剤等によって行う。また、腰壁32はLVL(単板積層材)によって構成されている。
次に、前記腰壁32の上面に、制振装置20の下部の横フレーム23を設置固定するとともに、右側の縦フレーム22を柱15の左側面に当接して固定する。横フレーム23を腰壁32の上面に固定する場合、横フレームから腰壁32にビスをねじ込むことによって行い、また、縦フレーム22を柱15の左側面に固定する場合、縦フレーム22から柱15にビスをねじ込むことによって行う。また、これとともに接着剤を併用してもよい。
次に、左側の既存柱30の内側(右側)に、既存柱30と若干の隙間をもって、柱15を配置し、この柱15を左側の連結金具1によって、土台11に立設するとともに、基礎10に連結する。また、この柱15の右側面を、腰壁32の左側面と、制振装置20の左側の縦フレーム22に当接固定する。柱15の右側面を腰壁32の左側面に固定する場合、接着剤によって行い、柱15の左側面を縦フレーム22に固定する場合、縦フレーム22から柱12にビスをねじ込むことによって行う。また、接着剤による接着を併用してもよい。
次に、左右の柱15,15と制振装置20の上部の横フレーム23によって囲まれた部位に、小壁33を配置し、この小壁33を左右の柱15,15と横フレーム23に固定する。小壁33を柱15,15に固定する場合、接着剤によって行い、小壁33を横フレーム23に固定する場合、横フレーム23から小壁33にビスをねじ込むことによって行う。なお、小壁33は腰壁32と同様に、LVL(単板積層材)によって構成されている。
次に、左右の柱15,15と水平梁31との間に、調整材34,34を配置し、この調整材34,34の下端面を柱15,15の上端面に接合するとともに、調整材34,34の上端面を水平梁31の下面に接合する。これらの接合は、接着剤とともに、調整材34と、柱15あるいは水平梁31とに斜めに釘打ちをすることによって行う。なお、調整材34は柱15と同断面の木製のものを使用する。
最後に、小壁33と水平梁31とをガセット35によって接合する。ガセット35は合板等によって形成された長方形板状のものであり、ガセット35から釘を小壁33や水平梁31に打ち込むことによって、ガセット35を小壁33および水平梁31に固定する。このようにして、制振装置20を柱15,15に取り付けることによって、該制振装置20を既存の建物に後付けで取り付けることができる。
本実施の形態によれば、基礎10に設置された土台(構造材)11の上面に連結金具1を設置し、前記土台11の上面から突出するアンカー12の上端部を、前記連結金具1のアンカー挿通孔4に挿通したうえで、該アンカー12の上端部にナット13bを螺合して締め付けることによって、連結金具1を土台11の上面に固定できるとともに、基礎10に強固に連結できる。このナット13bの締め付け作業は前記開口部5から工具を挿入して容易に行える。
また、連結金具1の上面に柱15を立設し、前記連結金具1のねじ孔4に螺合された柱支持ボルト16を前記柱15の柱孔15aに挿入するとともに、この柱孔15aの内壁と前記柱支持ボルト16との間に接着剤17を充填することによって、柱15を連結金具1に固定することができる。
したがって、従来のように、土台上面から基礎の下端部まで延びる深い孔や、基礎の側面に切欠きを形成することなく、連結金具1を介して基礎10に柱15を容易かつ確実に連結できる。
また、連結金具1のビス孔7,7にビス19,19を挿通して柱15の下端面にねじ込んで、柱15を連結金具1に固定することによって、柱15をより強固に連結金具1に固定できるととともに、接着剤17が硬化するまで間、柱15を連結金具1に仮固定しておくことができる。
さらに、柱支持ボルト16の下端部に螺合しているナット18を締め付けて連結金具1の上壁2bの下面に当接させることによって、柱支持ボルト16を強固に連結金具1に固定できる。
また、金具本体2が、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接することによって、上部構成体8と下部構成体9とが接合される構成となっているので、金具本体2を容易に強固に製造できる。すなわち、このような中空の金具本体2を一体成形で製造するのは困難であるが、上部構成体8と下部構成体9のツーピースにしてこれらを溶接によって接合することによって、容易に製造できる。また、上部構成体8の両側壁2c,2cの先端部と、下部構成体9の両側壁2e,2eの先端部とを突き合わせて溶接するので、角部で接合する場合に比して、金具本体の強度を高くすることができる。
また、上部構成体8に下延出壁2d,2dが一体的に形成され、下部構成体9に上延出壁2f,2fが一体的に形成されているので、これら下延出壁2dと上延出壁2fとによって、金具本体2を補強できる。すなわち、金具本体2に圧縮力や引張力が作用した場合に、下延出壁2dと上延出壁2fによってこの力に抗することができる。
また、上部構成体8および下部構成体9は、それぞれ長方形板Tを断面略コ字型に折曲することによって形成されているので、これらを容易に製造できる。
なお、本実施の形態では、本発明に係る連結金具1を使用して、基礎10に設置された土台11と柱15を連結する場合を例にとって説明したが、連結金具1を使用して、柱を、他の構造材、例えば、基礎、大引、柱、桁、梁などに連結する場合にも使用できる。
本発明に係る連結金具の一例を示すもので、その斜視図である。 同、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明に係る連結金具を構成する上部構成体または下部構成体を形成するための長方形板を示す斜視図である。 本発明に係る構造材と柱の連結構造の一例を示すもので、その縦断面図である。 本発明に係る連結金具によって基礎に連結した柱に制振装置を取り付けた状態を示す正面図である。
符号の説明
1 連結金具
2 金具本体
2a 底壁
2b 上壁
2c,2e 側壁
2d 下延出壁
2f 上延出壁
3 アンカー挿通孔
4 ねじ孔
8 上部構成体
9 下部構成体
10 基礎
11 土台
12 アンカーボルト(アンカー)
13b ナット
15 柱
15a 柱孔
16 柱支持ボルト
17 接着剤
18 ナット

Claims (6)

  1. 構造材に柱を連結する際に使用される連結金具であって、
    前記構造材の上面に設置される略直方体状の金具本体が、断面略コ字型の上部構成体と断面略コ字型の下部構成体とを備え、
    前記上部構成体の両側壁の先端部と、前記下部構成体の両側壁の先端部とを突き合わせて溶接することによって、前記上部構成体と下部構成体とが接合されるとともに、前記側壁と直交する側面が開口した前記金具本体が形成されており、
    前記下部構成体の底壁には、前記構造材の上面から突出するアンカーの上端部が挿通されるアンカー挿通孔が形成されており、
    前記上部構成体の上壁には、この上壁の上面に立設される柱に形成された柱孔に挿入される柱支持ボルトの下端部が螺合されるねじ孔が形成されていることを特徴とする連結金具。
  2. 請求項1に記載の連結金具において、
    前記上部構成体の上壁の互いに平行な辺部にはそれぞれ下方に延出する下延出壁が一体的に形成され、
    前記下部構成体の底壁の互いに平行な辺部にはそれぞれ上方に延出する上延出壁が一体的に形成され、
    前記下延出壁と上延出壁との間は開口していることを特徴とする連結金具。
  3. 請求項1に記載の連結金具において、
    前記上部構成体および下部構成体は、それぞれ長方形板を断面略コ字型に折曲することによって形成されていることを特徴とする連結金具。
  4. 請求項2に記載の連結金具において、
    前記上部構成体および下部構成体は、それぞれ長方形板を断面コ字型に折曲するとともに、前記長方形板の二つの長辺部の長手方向中央部にそれぞれ形成された延出壁を折曲することによって形成されていることを特徴とすることを特徴とする連結金具。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の連結金具を用いた構造材と柱の連結構造であって、
    前記構造材の上面には、前記連結金具が設置されており、
    この連結金具は、前記構造材の上面から突出するアンカーの上端部が、前記連結金具のアンカー挿通孔に挿通されたうえで、該アンカーの上端部にナットを螺合して締め付けることによって、前記構造材の上面に固定されており、
    前記連結金具の上面には柱が立設されており、
    この柱は、前記連結金具のねじ孔に螺合された柱支持ボルトを前記柱の孔に挿入するとともに、この孔の内壁と前記柱支持ボルトとの間に接着剤を充填することによって、前記連結金具に固定されていることを特徴とする構造材と柱の連結構造。
  6. 請求項5に記載の構造材と柱の連結構造において、
    前記連結金具のねじ孔に螺合された柱支持ボルトの下端部には、ナットが螺合され、このナットは締め付けられて前記連結金具の上壁の下面に当接していることを特徴とする構造材と柱の連結構造。
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