JP2008541698A - 核酸検出のためのターンオーバープローブおよびその使用 - Google Patents

核酸検出のためのターンオーバープローブおよびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、様々な検出アッセイ、例えば核酸検出アッセイにおいて使用するためのターンオーバープローブを提供する。それに加えて、本発明は、そのようなターンオーバープローブを用いたアッセイ、例えば核酸検出アッセイを提供する。本明細書中で記載された核酸プローブは、プローブ−核酸複合体が形成された後、プローブがヘアピン構造を作る性質を持つように変化するよう設計される。一旦ヘアピン構造が形成されたら、プローブは複合体から解離し、標的核酸が別のプローブに結合するために利用可能になる。検出システムと組み合わせた場合、プローブターンオーバーを、シグナルを増幅するために使用し得、それは次にアッセイの感度を増強し得る。

Description

関連出願
本出願は、米国特許出願第60/677,056号(2005年5月3日出願)に対する優先権を主張し、その開示全体は、本明細書中で参考として援用される。
発明の分野
本発明は一般的に、プローブおよび検出アッセイにおけるその使用に関連し、そしてより具体的には、本発明はターンオーバープローブおよび検出アッセイにおけるその使用に関連する。
背景
オリゴヌクレオチドプローブは、長年の間、様々な異なるインビボおよびインビトロ診断アッセイにおいて、および研究ツールとして使用されてきた。アッセイにおいて、プローブは、例えば検出薬剤として採用され、ここで関心のあるヌクレオチド配列は検出可能な標識、例えば酵素、フルオロフォア、放射性標識、または他のリポーターグループに結合している。それに加えて、オリゴヌクレオチドプローブを、核酸を捕獲および/または選別する目的で、支持体、例えば粒子または固体表面に結合し得る。それに加えて、オリゴヌクレオチドプローブを、増幅、ライゲーション、および他の酵素的に触媒される反応のプライマーまたは修飾因子として使用し得る。
診断アッセイ、例えばテストサンプルにおける標的核酸の存在を検出するための診断アッセイは、典型的には2つの一般的なカテゴリーのうちの1つに入る。1つのカテゴリーにおいて、標的核酸を直接的または間接的に増幅して、標的または標的代理のコピーを産生して、そのいずれかをあらゆる方法によって検出し得る。標的増幅方法の例は、特に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、transcription mediated amplification(TMA)、rolling circle amplification(RCA)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)を含む。もう1つのカテゴリーにおいて、標的核酸は増幅されない。それよりも、標的核酸を、典型的には1つまたはそれ以上のハイブリダイゼーションプローブを用いて直接検出する。この型のアッセイに関して多くの型式が存在し、それは例えばリポーターグループで直接的(共有結合で)または間接的に標識されたハイブリダイゼーションプローブ、またはある様式で検出し得るビーズのような固相を含む。
一般的に、例えばPCRによって標的を増幅するアッセイは、直接的検出アッセイよりも特異的および鋭敏であると考えられる。しかし、直接的アッセイは一般的に、実施するのが簡単であり、そして多くの場合洗練された計測手段を必要としないと考えられる。単純性が直接的アッセイをより魅力的にし得るが、その感受性を改善する必要性が存在する。各相補的標的核酸が、単一の標識プローブと結合するのみであるので、直接的アッセイの感受性は限られ得る。この制限に、例えば標的を「ペイント」するために複数のプローブを使用すること、複数のリポーターグループを含む分岐したまたはリンカーで延長したプローブを使用すること、または複数のリポーターを含むプローブの大きな「クリスマスツリー」を構築すること(例えば、Chiron Corporationから入手可能なUrdea b−DNAアッセイ)を含む、様々なアプローチを用いて取り組んできた。
魅力的であり得る1つのアプローチは、標的核酸(例えばDNAまたはRNA分子)に、標的に結合した相補的なプローブまたは複数のプローブを「ターンオーバー」させることである。この型のアッセイにおいて、プローブのターンオーバーまたは転換は、検出システムと連結する。そのようなシステムを構築する試みが、文献において報告された。
Abeら(非特許文献1)は、例えば、プローブのターンオーバーが、24時間でシグナルの92倍の増幅を引き起こしたアプローチを記載している。Abeらによって議論されたように、2つの隣接するプローブが化学的または酵素的にライゲーションした場合に経験し得る問題は、ライゲーションした複合体は一定に開始複合体よりも安定であり、「生産物阻止」を引き起こすことである。本質的に、ライゲーションの発生はプローブのターンオーバーの達成をより一層困難にする。Abeらは、2つのプローブの間に数原子の長さの柔軟なリンカーを導入することによって、標的の隣接する位置に相補的な2つの相補的な半分の部分を中断して、ライゲーションした産物を選択的に不安定化することによって、この問題に取り組むことを試みた。この型の複合体は、2つの半分のプローブの間が直接連結しているよりも、エントロピー的にかなり不利であることが企図された。しかし、Abeらにおいて報告された92倍の増幅は、生物学的に重要な標的の検出にそのシステムを適用するという観点から、有意な改善をするには十分でないかもしれない。このまたは他のアプローチが商業的に有用であるためには、30分で1000倍またはそれ以上のターンオーバーが必要であり得ることが企図された。
Fongら(非特許文献2)は、「Cycling Probe Technology」(CBT)に基づくアッセイを記載しており、それは酵素的に修飾されたターンオーバーシステムを含む。このアッセイにおいて、中央に位置するリボヌクレオチド結合を含む混合DNA−RNA−DNAプローブが、標的が関心のあるサンプルに存在する場合には、相補的な標的配列にハイブリダイズする。酵素RNA分解酵素Hは、加えた場合、できたハイブリッドを認識し、そして2本鎖のRNA部分を切断する。結果として、プローブは切断され、できた切断された複合体は、開始ハイブリッドよりも不安定であるので、解離する。次いで標的配列は、別のDNA−RNA−DNAプローブ分子と自由に結合し、そしてそのサイクルを繰り返す。切断されたプローブ断片の末端に配置した標識を、捕捉および/または直接検出し得る。
Dirksら(非特許文献3)は、「ハイブリダイゼーション連鎖反応」を記載し、ここで2つのヘアピンプローブを、それらがお互いに重複する(互い違いの)様式で相補的であるように合成する。結果として、それらはお互いにハイブリダイズして長い2本鎖DNAを作る。ヘアピン内の配列は、それらがお互いに結合できなくする2本鎖の配置にトラップされているので、これらのヘアピンを最初に混合した時の2本鎖形成の割合は、非常に小さい。トリガー分子(すなわち標的配列)を加えた時に、ヘアピンの1つの付着末端に対するトリガー分子のハイブリダイゼーションが、ヘアピンを開かせる。全てのヘアピンが消費されるまで、開いたヘアピンが次いで別のヘアピン等を開かせる。従って、トリガーを加える前には、その系は本質的にかなりの潜在エネルギーを含み、それは特異的なトリガー配列を加えることによって放出される。
コントロールされた実験室環境の外で、未熟な人員によって、および/または洗練された鋭敏な計測手段を必要とすることなくアッセイを行うために、そのアッセイは単純であるが鋭敏でなければならない。典型的には、そのようなアッセイは、治療診断(遺伝的および感染性疾患の試験)、環境、食物、水、および他の飲料中のバクテリアおよびウイルスの検出の観点のために、および生命の脅威となるもの(biothreat)の検出のために開発される。そのような適用のためのアッセイは、サンプルの調製をほとんど必要としないか、または必要としないことの有意な必要性が存在する。そのようであるので、典型的には病院および基準実験室のような、臨床または制御された環境で行われる型の複雑なアッセイ(例えばPCRおよびTMA)は、より要求の厳しい、制御されていない環境に移行することがほとんど不可能である。
Abeら,J.Am.Chem.Soc.,2004年,第126巻,p.13980−13986 Fongら,J.Clin.Microbiol.,2000年,第38巻,p.2525−2529 Dirksら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2004年,第101巻,p.15275−15278
前述のものにもかかわらず、インビボおよびインビトロ両方の診断アッセイにおいて使用した場合に必要な感度を提供し得る、特異的なターンオーバープローブの必要性が依然として存在する。
発明の概要
本発明は、部分的には、検出工程の前に標的配列を増幅しない核酸アッセイにおいて必要な感度を提供し得るターンオーバープローブを作成することが可能であるという発見に基づく。本明細書中で記載された核酸プローブは、プローブ−核酸複合体が形成された後、プローブがヘアピン構造を作る性質を持つように変化するよう設計される。一旦ヘアピン構造が形成されたら、プローブは複合体から解離し、標的核酸が別のプローブに結合するために利用可能になる。検出システムと組み合わせた場合、プローブターンオーバーを、シグナルを増幅するために使用し得、それは次にアッセイの感度を増強し得る。
1つの局面において、本発明は、核酸プローブを標的核酸配列から解離させる方法を提供する。その方法は、以下の工程を含む:(a)核酸プローブを、標的核酸配列を含むと思われるサンプルと、もし標的核酸がサンプル中に存在するなら、プローブが標的核酸配列にアニーリングするのを可能にする条件下で組み合わせること、ここでその核酸プローブは化学的部分を含み、それはもし修飾または除去されたなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする;および(b)もし複合体がサンプル中に存在するなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離するように、化学的部分を修飾または除去し得る試薬を提供すること。
その方法は任意で、複合体の存在を示す、工程(b)によって産生された産物を検出するさらなる工程を含む。このアプローチを用いて、標的核酸が関心のあるサンプル中に存在するかどうかを決定することが可能である。
別の局面において、本発明は、サンプル中の標的核酸配列の存在を検出する方法を提供する。その方法は、(a)標的核酸配列を含むと思われるサンプルを、標的核酸配列とアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブと組み合わせる、ここでその核酸プローブは化学的部分を含み、それはもし修飾または除去されたなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする;(b)もし複合体がサンプル中に存在するなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離するように、化学的部分を修飾または除去し得る試薬を提供する;および(c)標的核酸がサンプル中に存在するかどうかを決定するために、複合体の存在を示す、工程(b)によって産生された産物を検出する工程を含む。
別の局面において、本発明は、サンプル中の標的核酸の存在を示すシグナルを増幅する方法を提供する。その方法は、以下の工程を含む:(a)標的核酸を含むと思われるサンプルを、最初の核酸プローブと、もしサンプル中に存在するなら最初の核酸プローブが標的核酸にアニーリングするのを可能にする条件下でインキュベートすること、ここで最初の核酸プローブは、(i)検出可能なイベントを生じ得るシグナル産生部分、および(ii)標的核酸にアニーリングするヌクレオチド配列を含む;(b)最初の核酸プローブと反応して、最初の核酸プローブの標的核酸からの分離を促進し、そして検出可能なイベントを生ずる、非酵素的ターンオーバー誘発試薬を提供すること;および(c)最初の核酸プローブが標的核酸から分離した後、2番目の核酸プローブが標的核酸に結合し、そして別の検出可能なイベントを生ずることを可能にすること。
別の局面において、本発明は、テストサンプル中の標的核酸の存在を検出するのに有用なターンオーバープローブを提供する。そのプローブは、以下の特徴(i)標的核酸に相補的な核酸配列、(ii)核酸配列に結合した化学的部分、それはもし化学的試薬によって修飾または除去されたなら、プローブがヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする、および(iii)核酸配列に結合した検出可能な標識を含む。そのプローブは任意で、核酸配列に結合した失活剤を含む。失活剤を採用する場合、失活剤の存在下でシグナルはほとんど産生されない、または全く産生されない。しかし、一旦化学的部分が修飾または除去され、そしてヘアピン構造が作られると、失活剤はもはや検出可能な標識を失活させるために利用可能ではないかもしれない。結果として、ヘアピンの形成は、ある状況下では、有色シグナルまたは蛍光シグナルのような、シグナルの発生を引き起こし得、それを標的核酸が関心のあるサンプル中に存在するかどうかを決定するために使用し得る。
別の局面において、本発明は、本発明のターンオーバープローブが採用される場合に、典型的な核酸検出アッセイの間に存在する組成物を提供する。特に、その組成物は、標的核酸配列および標的核酸配列にアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブを含む。その核酸プローブは化学的部分を含み、それはもし修飾または除去されたなら、核酸プローブがヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする。
本発明の前述の局面および実施態様は、以下の図、詳細な説明および請求を参照することによってより完全に理解し得る。
発明の詳細な説明
本発明は、標的配列が検出工程前に増幅されない核酸アッセイにおいて必要な感度を亢進するターンオーバープローブを提供する。本明細書中で記載される核酸プローブは、プローブ−核酸複合体が形成された後、プローブがヘアピン構造を形成するよう変化するように設計される。一旦ヘアピン構造が形成されたら、プローブは複合体から解離して標的核酸が別のプローブと結合するために利用可能になる。適当なシグナル産生部分と結合した場合、プローブターンオーバーを、シグナルを増幅するために使用し得、それは次にアッセイの感度を増強し得る。適当に構築されたヘアピンを用いることによって、およびヘアピンを化学的、酵素的、または触媒的に切断またはデブロックするための適当な手段を提供することによって、その鋳型(標的)への結合の結果として、診断および研究アッセイの観点から意味のあるターンオーバー率を達成することが可能である。
本発明は、当業者が核酸検出アッセイにおいて使用し得るターンオーバープローブを作成することを可能にする。しかし、プローブを他の目的、例えば薬剤伝達のために使用し得ることが企図される。本質において、プローブは、一旦標的核酸と結合したら、標的核酸から遊離して、別のプローブが同じまたは類似の配列に結合することを可能にし得る。結果として、プローブターンオーバーを、核酸検出アッセイにおいてシグナルを増幅するために使用し得る。
核酸プローブを解離させる方法は、以下の工程を含む:(a)核酸プローブを、標的核酸配列を含むと思われるサンプルと、もし標的核酸がサンプル中に存在するなら、ターンオーバープローブが標的核酸配列にアニーリングすることを可能にする条件下で組み合わせること、ここでその核酸プローブは化学的部分を含み、それはもし修飾または除去されたなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする;および(b)もしサンプル中に複合体が存在するなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離するように、化学的部分を修飾または除去し得る試薬を提供すること。プローブが核酸検出アッセイにおいて使用される限り、その方法は、複合体の存在を示す工程(b)によって産生された産物を検出するさらなる工程を含み得る。この工程を、標的核酸がサンプル中に存在するかどうかを決定するために使用し得る。
この方法において、ヘアピン構造はステムおよびループを含み得る。工程(b)で提供される試薬は、もし複合体がサンプル中に存在するなら、核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離するように、化学的部分を修飾または除去し得る。化学的部分は、プローブ中に存在する、またはプローブと結合している場合、ヘアピンの形成を阻害する。化学的部分を、例えば塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、インターヌクレオチド結合、修飾インターヌクレオチド結合、保護基、ペプチド、タンパク質、ポリマー、ビーズおよびナノ粒子からなるグループから選択し得る。化学的部分の修飾または除去は、プローブがヘアピン構造を形成し、そして標的核酸から解離することを引き起こす。
例として、化学的部分は大きなグループ、例えばオリゴヌクレオチド、化学的側鎖、ポリマー、ペプチド、タンパク質、ビーズまたはナノ粒子等であり得、それは空間的障害の結果としてヘアピンの形成を阻害する。化学的部分は、プローブと共有結合的に、または非共有結合的に結合し得る。プローブと共有結合的に結合する場合、これは例えば化学結合またはリンカーにより得る。化学結合またはリンカーの切断は、化学的部分がプローブから切断されることを引き起こす。化学的部分の非存在下で、ヘアピンを生ずる自然の性質を有するプローブは、ヘアピン構造を形成する。ヘアピン形成の結果として、プローブは標的から解離し、別のプローブが同じまたは類似の標的配列へ結合することを可能にする。
別の例において、化学的部分はインターヌクレオチド結合を含み得、それは例えば塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド配列、または修飾オリゴヌクレオチドをターンオーバープローブへ結合する。塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド配列、または修飾オリゴヌクレオチド配列は、ターンオーバープローブに結合している場合に標的配列へアニーリングする。しかし、適当な条件の選択に依存して、一旦インターヌクレオチド結合が切断されたら、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、または修飾オリゴヌクレオチドは、標的から解離し得る。これらの要素の喪失が、ターンオーバープローブがヘアピン構造を形成し、そして標的配列から解離するのを可能にする。
別の実施例において、化学的部分は、ターンオーバープローブの一部である塩基、修飾塩基、インターヌクレオチド結合、修飾オリゴヌクレオチド結合、オリゴヌクレオチド配列、または修飾オリゴヌクレオチドを含み得る。しかし、適当な条件の選択に依存して、一旦塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、インターヌクレオチド結合、または修飾オリゴヌクレオチド結合が修飾されたら、ターンオーバープローブの残りは次いでヘアピン構造を形成し、そして標的配列から解離し得る。あるいは、一旦塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、インターヌクレオチド結合、または修飾オリゴヌクレオチド結合がターンオーバープローブから切断されたら、ターンオーバープローブの残りはヘアピン構造を形成し、そして標的配列から解離し得る。
ターンオーバープローブが、シグナル産生部分と結合している、それに付随している、またはそれを含むと仮定して、プローブがヘアピンを形成し、そして標的配列から解離する場合に検出可能なシグナルを産生することは可能である。サンプルの原理は、化学的部分が修飾されるか、またはターンオーバープローブの残りから除去されるかどうかには関係なくあてはまる。さらに、ターンオーバープローブは、関心のあるリガンドと結合して、リガンドを標的配列へ伝達し得る。ヘアピン形成の後、このプローブは標的から解離し、そして別のターンオーバープローブで置換し得る。
化学的部分を修飾または除去する試薬(本明細書中でターンオーバー誘発試薬とも呼ばれる)は、溶液中で自由に提供される化学的試薬であり得る。その試薬は次いでプローブと結合した化学的部分を修飾または切断するよう作用する。あるいは、化学的部分を修飾する試薬は、標的核酸配列に相補的な核酸配列に結合しているまたは付随している化学的試薬であり得る。試薬が、標的核酸配列にアニーリングし得る2番目の核酸配列に結合していると仮定して、2番目の核酸配列が標的核酸配列へアニーリングした場合、その試薬が、それも標的核酸とアニーリングしている核酸プローブに含まれる、またはそれに付随する化学的部分を修飾または除去する。この実施態様において、2番目の核酸配列は、標的核酸配列の最初の位置にアニーリングし、そして核酸プローブは標的核酸配列の2番目の位置にアニーリングする。最初および2番目の位置は、お互いに隣接し得る。
有用な試薬は、金属、還元剤、キレート化剤、求核試薬、求核化合物、求電子試薬、求電子化合物、触媒ペプチド、イミダゾールのような触媒小分子、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、または化学的変換を起こし得る他のタンパク質からなるグループから選択される薬剤を含み得る。
それに加えて、本発明は、サンプル中の標的核酸の存在を示すシグナルを増幅する方法を提供する。その方法は、以下の工程を含む:(a)標的核酸を含むと思われるサンプルを、最初の核酸プローブと、もしサンプル中に存在するなら最初の核酸プローブが標的配列にアニーリングするのを可能にする条件下でインキュベートすること、ここで最初の核酸プローブは、(i)検出可能なイベントを生じ得るシグナル産生部分、および(ii)標的核酸にアニーリングするヌクレオチド配列を含む;(b)最初の核酸プローブと反応して最初の核酸プローブの標的核酸からの分離を促進し、そして検出可能なイベントを生じる、非酵素的ターンオーバー誘発試薬を提供すること;および(c)最初の核酸プローブが標的核酸から分離した後に2番目の核酸プローブが標的核酸に結合し、そして別の検出可能なイベントを生じることを可能にすること。
このアプローチにおいて、シグナル産生部分は、最初の核酸プローブに共有結合的に結合し得る。シグナル産生部分は、検出可能なシグナルを生ずる別の反応の触媒であり得る。例えば、シグナル産生部分は、発光部分であり得、ここで検出可能なイベントは光学的イベントである。あるいは、シグナル産生部分は、1つまたはそれ以上の化学的部分を含み得、それはそれ自身で検出可能なシグナルを産生する。さらに、ターンオーバー誘発試薬は、プローブが標的核酸にアニーリングする場所に隣接する位置で標的核酸にアニーリングする異なるヌクレオチド配列に結合し得る。
ターンオーバー誘発試薬は、最初の核酸プローブと反応して、最初の核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を作ることを引き起こす。一旦最初の核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を作ったら、最初の核酸プローブまたはその断片は、標的から解離して2番目の核酸プローブが標的核酸に結合して別の検出可能なイベントを生ずることを可能にする。
典型的なターンオーバープローブは、(i)標的核酸に相補的な核酸配列、(ii)核酸配列に結合した化学的部分、それはもし化学的試薬によって修飾または除去されたなら、プローブがヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする、(iii)核酸配列に結合したシグナル産生部分、および任意で、(iv)核酸配列に結合した失活剤を含む。
1つの実施態様において、化学的部分は核酸配列中に配置し得る。よって、化学的部分は、化学結合であり得る、または少なくとも1つの原子によって規定され得る。別の実施態様において、化学的部分は、例えば共有結合によって核酸配列に結合する。これらの実施態様において、化学的部分は、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、修飾インターヌクレオチド結合、保護基、ペプチド、および切断可能なリンカーからなるグループから選択し得る。
本明細書中で記載された方法の実施中に、その方法は、標的核酸配列および標的核酸配列にアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブを含む組成物の形成を引き起こし、ここでその核酸プローブは化学的部分を含み、それはもし修飾または除去されたなら、核酸プローブがヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする。その核酸プローブはさらに任意で、検出可能な標識を含む。採用する検出システムに依存して、核酸プローブはさらに、検出可能な標識からのシグナルを失活し得る失活剤を含み得る。
本発明のターンオーバープローブの設計および使用を、図1−3を参照して議論する。
図1は、本発明のターンオーバープローブを用いた典型的なアッセイを示す。このシステムにおいて、ヘアピン形成によって放出されたエネルギーは、標的から検出プローブを除去するために使用される。バックボーンの切断の結果としてプローブ部分の「短縮」後、潜在的なエネルギーがヘアピン形成によって放出される。より具体的には、もし標的配列がサンプル中に存在するなら、プローブが標的配列にアニーリングするのを可能にする条件下で、ターンオーバープローブを最初に標的配列と混合する。標的核酸がサンプル中に存在すると仮定して、ターンオーバープローブは標的配列にハイブリダイズする。その後、化学的試薬が、サンプルに適用された場合、化学的部分(図1で「X」として表示される)でプローブを切断する。図1において、典型的な化学的部分(X)は、プローブにおける切断可能な結合である。結合の切断時に、プローブは2つの断片に切断され、少なくともそのうち1つは、ヘアピン構造を形成し得る。例えば、図1において、結合の切断は短い断片およびヘアピン断片を生じる。ヘアピン構造の形成の結果として、プローブは標的から解離し、標的が別のハイブリダイゼーションの発生のために利用可能になる。アッセイにおいてプローブが入れ替わった場合に分離したシグナルが生じる(例えば蛍光の増加または減少)ように、解離の発生を、任意でシグナル産生システムと組み合わせる。解離の発生を、任意で薬剤、ビタミン、補助因子、毒素、免疫原等のような生理活性化合物の放出と組み合わせる。
図2は、本発明のターンオーバープローブを用いた別の典型的なアッセイを示す。このシステムにおいて、図1で示したシステムと同様に、ヘアピン形成によって放出されたエネルギーは、標的から検出プローブを除去するために使用される。ステムの形成に参加できなかった残基が今や参加できるような方法で、配列の一部をアンマスキングする結果として、潜在的なエネルギーがヘアピン形成によって放出される。より具体的には、もし標的配列がサンプル中に存在するなら、プローブが標的配列にアニーリングするのを可能にする条件下で、ターンオーバープローブを最初に標的配列と混合する。標的核酸がサンプル中に存在すると仮定して、ターンオーバープローブは標的配列にハイブリダイズする。その後、化学的試薬が、サンプルに適用された場合、図2で「X」として表示されるマスキンググループをアンマスクする。マスキンググループ(X)は、ヘアピン形成を阻害する除去可能なグループであり、そして例えばプローブから切断可能な共有結合した短いオリゴヌクレオチドであり得る。ブロッキングオリゴヌクレオチドは、切断可能なインターヌクレオチドバックボーンによって、または何らかの他の型のリンカーによって結合し得る。マスキンググループはまた、配列がハイブリダイズする能力を妨害する、核塩基のヘテロ環の1つに結合した大きな、しかし非オリゴヌクレオチド置換基であり得る。一旦マスキンググループ(X)が除去されたら、プローブは次いでヘアピン構造を形成し得る。ヘアピン構造の形成の結果として、プローブは標的から解離し、標的が別のハイブリダイゼーションの発生のために利用可能になる。アッセイにおいてプローブが入れ替わった場合に分離したシグナルが生じる(例えば蛍光の増加または減少)ように、解離の発生を、任意でシグナル産生システムと組み合わせる。解離の発生を、任意で薬剤、ビタミン、補助因子、毒素、免疫原等のような生理活性化合物の放出と組み合わせる。
例えば図1における結合を切断するために、または例えば図2における配列をアンマスクするために必要な化学的、酵素的、または触媒反応性は、切断またはアンマスクされるプローブに隣接するさらなる試薬プローブから由来し得る(例えば、それぞれ図4および6を参照のこと)。そのようなプローブを用いたアッセイを、活性試薬プローブの標的に対する一定の供給を促進するために、標的に対する試薬の十分なターンオーバーが存在することを保証するために、過剰な試薬プローブが標的複合体と単位平衡状態にある、またはその付近にあるように設計し得る。さらに、試薬プローブは、反応が起こるために検出プローブに隣接する配列にハイブリダイズしなければならないので、アッセイにおいてさらなる特異性を提供する。
図3は、2つのターンオーバープローブのお互いによるアンマスキングを示し、ここで両方のプローブはヘアピン構造を形成する性質を有する。この模式図において、マスキングされたプローブはそれぞれ、他のプローブをアンマスクする試薬も含む。いずれかのプローブの試薬は、アンマスキング過程で消費され得る、またはそれは触媒であり得、そして消費されない。図3において、プローブの試薬は消費され、一旦プローブが隣接するプローブをアンマスクすれば、化学的に消費されたプローブは、それがアンマスクされ、そして標的から遊離するために、新しい隣接プローブのハイブリダイゼーションを待たなければならない。最初のプローブの新しい分子が次いでハイブリダイズし、そしてサイクルはそれ自身繰り返す。これらの原理を拡張することによって、プローブ対の1つのメンバーが、プローブ対の他のメンバーを切断する、同様のアッセイを設計することが可能である。
より具体的には、図3は、2つのヘアピンプローブを含むシステムを示す。最初のプローブ(xuプローブと表示される)は、ヘアピンの形成を阻害する、除去可能なブロッキンググループ(「X」と表示される)、および2番目のプローブの除去可能なブロッキンググループ(「Y」と表示される)をアンマスクする機能的グループ(「U」と表示される)を含む。2番目のプローブ(zyプローブと表示される)は、除去可能なブロッキンググループ、および最初のプローブの除去可能なブロッキンググループXをアンマスクする機能的グループ(「Z」と表示される)を含む。最初の相(「1」と表示される)において、両方のプローブが標的配列にアニーリングする。次の相(「2」と表示される)において、最初のプローブの機能的グループUが、2番目のプローブの除去可能なブロッキンググループYをアンマスクする。結果として、2番目のプローブは次いでヘアピン構造を形成し、そして標的から解離して、新しい2番目のプローブが標的配列に結合することを可能にする。
次の相(「3」と表示される)において、2番目のzyプローブが標的にアニーリングする。次の相(「4」と表示される)において、2番目のプローブの機能的グループZが、次いで最初のプローブの除去可能なブロッキンググループXをアンマスクする。結果として、最初のプローブは次いでヘアピン構造を形成し、そして標的から解離して、新しい最初のプローブが標的配列に結合することを可能にする。最初および2番目のプローブのヘアピン形成を、できたシグナルを増幅するために、適当なシグナル産生システムと組み合わせ得る。
本発明のターンオーバープローブの重要な特徴は、修飾または切断された場合、プローブはヘアピン構造を形成するということである。ヘアピン構造は典型的には、お互いに相補的な、そしてアニーリングし得る1番目および2番目の配列を含む。1番目および2番目の配列は、お互いにアニーリングした場合にステム構造を生ずる。できたヘアピン構造において、1番目の配列の最初の末端は、お互いにアニーリングしない塩基のリンカー配列によって、2番目の配列の最初の末端に結合する。
一旦化学的部分が切断または除去されたらヘアピン構造を生じ得るように、プローブは3つの部分を含むよう設計される(図4を参照のこと)。最初の部分は、標的核酸配列に相補的な1番目の核酸配列によって規定される。最初の部分は、例えば長さの5から25、5から20、または10から25残基までを構成する。2番目の部分は、1番目の核酸配列に分子内でアニーリングし得る2番目の核酸によって規定される。2番目の部分は、例えば長さの2から25、5から25、または2から20残基までを構成する。3番目の部分は、例えば長さが0から5残基の、1番目または2番目の核酸配列のいずれにもアニーリングしないリンカー配列によって規定される。1番目および2番目の核酸は、お互いにアニーリングしてヘアピン構造のステムを生ずる。リンカー配列は、検出プローブがヘアピンを形成した場合、ヘアピン構造のループまたは頭部部分を生ずる。
様々なプローブ部分の選択は、例えば分析する標的配列、標的およびターンオーバープローブの濃度、アッセイ条件(例えば、温度、pH、塩、塩濃度、緩衝液、緩衝液濃度、およびアルコールおよびホルムアミドのような他のアッセイ試薬)、プローブの最初および2番目の部分の間の相補性または安定性、ヘアピンループの大きさ、および標的の配列に依存する。様々な典型的なプローブの設計が、図4−7を参照してより詳細に議論される。
図4は、典型的な核酸アッセイの模式的な表示であり、ここで化学的試薬(図4における切断プローブの一部として)は、ターンオーバープローブ(図4において「検出プローブ」と表示される)の化学的部分を切断する。図4において、検出プローブは、配列5’−CTGGTGGCGTGGAACGCCACCAGCTCCAACTAC−3’(配列番号第1番)を有する。検出プローブの2番目の部分の塩基数、nSEGMENT2は、10であり、そしてプローブの5’末端の最初の10塩基として示される。切断プローブは、配列5’−CACAAGTTTATATTCAGTC−3’(配列番号第2番)を有し、そして切断プローブの塩基数、nCLEAVEは、19である。標的は、配列5’−ATTATAAGGCCTGCTGAAAATGACTGAATATAAACTTGTGGTAGTTGGAGCTGGTGGCGTAGGCAAGAGTGCCTTGACGA−3’(配列番号第3番)を有する。切断プローブおよび検出プローブはどちらも、標的配列にアニーリングすることが示される。検出プローブの一部(最初の部分)は、標的配列にアニーリングし、そして検出プローブの一部(2番目の部分)は、標的配列にアニーリングしないことが示される。検出プローブの化学的部分が切断された時に、2番目の部分は最初の部分にアニーリングしてヘアピン構造を形成できるようになる。3番目の部分は、検出プローブがヘアピン構造を形成した場合に、ループの一部である。
検出プローブの2番目の部分の、結合したプローブの関数としての長さのバリエーションを、市販で入手可能な(DNA Software、Ann Arbor MI)OMP(Oligonucleotide Modeling Program)を用いたシミュレーションを行うことによって探索し、ここで切断前の状態(2つのプローブおよび標的)および切断後の状態(プローブ、2つのプローブ断片、および標的)を、各パラメーターの値に関して、お互いに別々にシミュレーションした。その結果を図5A−5Eに示す。図5Aは、検出プローブの切断前の検出プローブの部分2における塩基数、nSEGMENT2の関数としての、標的に結合した検出プローブのパーセンテージを示すグラフである。その結果は、一般的に、nSEGMENT2が10から11残基で、もはやプローブが結合しなくなるまで、nSEGMENT2の長さが増加するにつれて、標的配列に結合した切断されないプローブの量が減少することを示す。逆にこの例において、nSEGMENT2が10より少ない場合、ほとんど全ての切断されないプローブが、意図した標的配列に結合している。図5におけるグラフの点線の曲線は、変異標的を使用した場合のシミュレーション値を示す。標的配列の認識部位の末端における点突然変異は、標的部位に結合するプローブの量に影響を与える。さらに、標的の中央における点突然変異は、nSEGEMNT2が7残基より多い場合に、標的に結合するプローブの量により有意な影響を有する。その結果は、nSEGMENT2値のある範囲に関して、検出プローブは標的に配列特異的な方式でアニーリングし、そしてミスマッチは検出プローブの結合に不利な影響を与え、ハイブリダイゼーション反応において特異性を可能にすることを示す。
図5Bは、検出プローブの切断後の、nSEGMENT2の関数としての、標的に結合した検出プローブの「短い断片」(図1を参照のこと)のパーセンテージを示すグラフである。そのグラフは、調査した条件下で、プローブの短い断片は、nSEGMENT2が7より少ない場合にのみ標的に結合したままであること、およびnSEGMENT2が7残基より多い場合、短いプローブおよびヘアピン形成プローブはどちらも、もはや標的にアニーリングしないことを示す。このシミュレーションは、検出プローブの切断時に、切断された検出プローブからできた2つの断片は標的から解離し、従って別の全長検出プローブのハイブリダイゼーションに利用可能な標的を提供することを示す。
図5Cは、検出プローブ切断後の、nSEGMENT2の関数としての、標的に結合した検出プローブの「ヘアピン断片」(図1を参照のこと)のパーセンテージを示すグラフである。そのグラフは、調査した条件下で、プローブのヘアピン断片は、nSEGMENT2が7残基より少ない場合にのみ標的に結合したままであることを示す。言い換えると、調査した条件下で、プローブのヘアピン断片は、nSEGMENT2が7残基より多い場合には、標的からほとんど完全に解離する。
図5Dは、検出プローブ切断前の、nSEGMENT2の関数としての、標的に結合した「切断プローブ」のパーセンテージを示すグラフである。そのグラフは、調査した条件下で、全てのnSEGMENT2の長さに関して、50%以上の切断プローブが、標的に結合することを示す。
図5Eは、検出プローブ切断後の、nSEGMENT2の関数としての、標的に結合した「切断プローブ」のパーセンテージを示すグラフである。そのグラフは、調査した条件下で、全てのnSEGMENT2の長さに関して、50%以上の切断プローブが、標的に結合することを示す。
合わせて考えると、図4および5A−Eは、(i)隣接する適当に形成された検出プローブの切断を促進し得る化学的試薬を有する切断プローブ、および(ii)適当に形成された切断部位を有する検出プローブを含むシステムは、ヘアピン形成検出プローブの切断の結果として、検出プローブのプローブターンオーバーを引き起こし得ることを示す。
図6は、別の典型的な核酸アッセイの模式的な表示であり、ここでブロッキングプローブが、ターンオーバープローブ(図6において「検出プローブ」と表示される)に結合した場合に、検出プローブがヘアピン構造を形成することを阻害する。この図において、ブロッキングプローブは、図6において点線によって示されるように、ジスルフィド結合によって検出プローブに共有結合している。ブロッキングプローブは、配列5’−ACGCCACCA−3’(配列番号第4番)を有し、そしてブロッキングプローブの塩基数、nBLOCKは9である。検出プローブは、配列5’−TGGAGCTGGTGGCGTGGAACGCCACCAGCTCCAACTAC−3’(配列番号第5番)を有し、そして検出プローブの2番目の部分の塩基数、nSEGMENT2は15であり、そしてプローブの5’末端の最初の15塩基として示される。標的は、配列5’−TGACTGAATATAAACTTGTGGTAGTTGGAGCTGGTGGCGTAGGCAAGAGTGCCTTGACGATACAGCTAATTCAGAATCAT−3’(配列番号第6番)を有する。デブロッキングプローブは、配列5’−TATCGTCAAGGCACTCT−3’(配列番号第7番)を有し、そしてデブロッキングプローブの塩基数、nDEBLOCKは17である。
このアッセイにおいて、化学的試薬(図6における「デブロッキングプローブ」の一部として)は、ブロッキングプローブが検出プローブから解離し得るように、ジスルフィド結合を還元する。デブロッキングプローブおよび検出プローブはどちらも、標的配列にアニーリングすることが示される。検出プローブの一部(最初の部分)は、標的配列にアニーリングすることが示され、そして検出プローブの一部(2番目の部分)は、標的配列にアニーリングしない。ジスルフィド結合の還元時に、ブロッキンググループは、検出プローブの2番目の部分から解離する。結果として、検出プローブの2番目の部分は、検出プローブの最初の部分とアニーリングしてヘアピン構造を形成し得るようになる。検出プローブの3番目の部分は、検出プローブがヘアピン構造を形成した場合、ループの一部になる。この型のアッセイを実施例3で記載する。
図7は、ジスルフィド結合の切断後の、ブロッキングプローブの長さの関数としての、標的に結合したブロッキングプローブ、デブロッキングプローブ、および検出プローブのパーセンテージを示す。調査した条件下で、標的に結合したデブロッキングプローブ(nDEBLOCK=17)のパーセンテージは、nSEGMENT2およびnBLOCKの長さに関わらず〜60−70%であり、それは標的にハイブリダイズし、そして検出プローブおよびブロッキングプローブの間のジスルフィド結合を切断するために利用可能であることを示す。さらに、ジスルフィド結合が切断された後、遊離した検出プローブ(nSEGMENT2=6−12)は、nBLOCKおよびnSEGMENT2のいかなる値に関しても標的にアニーリングしない。もしブロッキングプローブが十分短ければ(例えば10残基より短い)、それも標的にはアニーリングせず、従って標的を新しい検出プローブ(nSEGMENT2=6−12)のハイブリダイゼーションに利用可能にする。結合したブロッキングプローブのパーセンテージは、示された値に関して、nSEGMENT2によって影響を受けない。
ターンオーバープローブを、DNA、RNA、LNA、PNA、およびそのアナログおよびその混合物から構築し得ることが理解される。「核酸」という用語は、DNA、RNA、LNA、PNA、およびそのアナログおよびその混合物を含むことが理解される。リンカーを、ヌクレオチドから、またはPEG、PPG、脂肪鎖、ポリペプチド、ポリアルキルリン酸等のような直線状の非ヌクレオチドポリマーから構築し得、その場合最初および2番目の配列をつなぐポリマーは、長さが2から50原子までである。最初および2番目の核酸配列は、それぞれプローブの5’および3’末端に位置し得る、またはそれらは逆向きであり得る。
プローブはさらに、核酸配列に結合した化学的部分を含み、それはもし化学的試薬によって修飾または除去されたなら、プローブがヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする。有用な化学的部分を、化学結合(例えばインターヌクレオチド結合)、原子、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、ペプチド、分岐ポリペプチド、環状ポリペプチドのような大きな置換基、またはポルフィリン、デンドリマー等のような他の大きな置換基から成るグループから選択し得る。ある状況下で、化学的部分は核酸配列内に配置される。他の状況下で、化学的部分は、例えば共有結合によって、核酸配列に結合する。
これらのシステムにおいてプローブを切断、ブロックまたはアンマスクするために使用し得る、多くの化学的部分および/またはマスキンググループが存在する。例えば、様々な硫黄を含むインターヌクレオチド結合を、金属によって還元または切断して、プローブのバックボーンを切断し得る(例えばKuimelisおよびMcLaughlin Nucl.Acids Res.(1995)23,4753、Magら、Nucl.Acids Res.(1991)19,1437、Metelevら、Nucl.Acids Res.(2001)29,4062を参照のこと)。金属または還元剤を、キレート化または還元グループが結合した隣接するプローブによって、切断可能なプローブ内の硫黄結合に伝達し得る。ぶらさがったキレート化剤および還元化合物を有するオリゴヌクレオチドが、米国特許第6,831,166および5,980,861号において記載された。
プローブバックボーンの切断に関して、多数の他の化学的可能性が存在する。例えば、アジド(下記に示すアジドのような)を還元してアミンを生ずるためにホスフィンを採用し得る。そのアミンは次いで隣接するカルボニル基を攻撃し、結果として生じるバックボーンの切断と共に、アミドまたは尿素へテロ環を形成する。あるいは、適切に保護されたアミン官能基も、脱保護されて、バックボーンを攻撃および切断する求核試薬を産生し得る。
Figure 2008541698
それらは脱保護された場合に鎖の切断を促進することが知られているので、バックボーンの切断のために、マスクされたチオール結合も採用し得る。例えば、FidanzaおよびMcLaughlin、J.Amer.Chem.Soc.(1992)57,2340を参照のこと。マスクされたチオールの多くの可能性のある配列のうち1つを下記に示し、そしてそのような結合を容易に調製し得る。チオールマスキンググループがジスルフィドである場合、ホスフィンのような還元剤を用いてチオールをアンマスクし得る。アンマスクされたチオールは次いで分子内で作用して下記に示すように鎖を切断する。
Figure 2008541698
プローブを、様々なシグナル産生システムに結合させる。シグナルは、産生された場合、ターンオーバー反応の進行を報告する検出システムによって検出される。例えば、プローブが切断および/またはアンマスクされた時に蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)が産生または破壊されるように、色素および失活剤をプローブ内に配置し得る。本発明の実施において有用な特定のフルオロフォアおよびFRET技術の例は、米国特許第6,485,901および6,103,476号において記載されている。マスキンググループは、マスキンググループのプローブからの除去時に、蛍光または有色になる化学的部分であり得る。マスキンググループはまた、NADH、ピリドキサール、フラビンモノヌクレオチド(FMN)等のような、酵素の補助因子であり得、それは遊離時に酵素を補完してそれを活性化する。その酵素は次いで、色、光、蛍光または他の測定可能なシグナルを産生する基質に対して作用し得る、またはその酵素は測定可能なシグナルを産生する酵素カスケードの一部であり得る。本発明の実施において有用な酵素システムの例は、特にジアフォラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、FMNオキシドレダクターゼを含む。マスキンググループはまた、遊離した場合に活性化する、または他のペプチド、タンパク質、または分子を補完して測定可能な活動を産生するペプチドまたはタンパク質であり得る。例えば、マスキンググループは、Sタンパク質を補完してS−RNA分解酵素を産生し得るS−ペプチドであり得る(RichardsおよびLogue、J.Biol.Chem.(1962)V249、2285−2293頁)。本発明のプローブおよびアッセイに結合し得る、多くの他の可能性のあるリポーターシステムが存在する。
記載されたシステムに対して有意な利点が存在する。これらは、Cycling Probe Technologyまたは当該分野で公知のプローブターンオーバーシステムのいずれかより速く(ヘアピン潜在エネルギーを利用する)およびより特異的である(2つの隣接するプローブを利用する、および化学を必要とする)ことが期待される方法で、標的(鋳型)のプローブのターンオーバーを引き起こす能力を含む。プローブを適当に設計することによって、30分以内に1000サイクルより有意に多いターンオーバーを達成することが可能である。
プローブは完全に合成であるので、それらは製造するのが安価であり、大規模に産生することができ、そして必要ならば容易に再設計される。そのシステムはまた柔軟であり、例えば鋳型を抗体または他の結合分子(例えば小分子、補助因子、グリカン、ペプチド等)に結合することによって、ターンオーバー局面が与える全ての付加した利点と共に、非核酸標的の検出に使用し得る。
本発明の実施は、以下の制限しない実施例からより完全に理解され、それは本明細書中で説明目的のためにのみ示され、そしてどのようにも制限すると解釈されない。
実施例1
以下の実施例は、最初のオリゴヌクレオチドプローブが、2番目のオリゴヌクレオチドプローブによって切断され、3番目のオリゴヌクレオチドの存在を検出し得る、本発明の実施態様を記載する。
配列:3’−CATCAACCTCxGACCACCGCAAGGTGCGGTGGTC−5’(配列番号第1番)を有する最初のオリゴヌクレオチド(Oligo1)を、Magら、Nucleic Acids Research(1991)V.19、1437−1441頁の方法によって調製し、ここで(x)は架橋ホスホロチオエート結合を示す。
配列:3’−CTGACTTATATTTGAACACy−5’(配列番号第2番)を有する2番目のオリゴヌクレオチド(Oligo2)を、Morochoら、Bioconjugate Chem(2004)V.15、569−575頁による、5’アミン誘導体化オリゴヌクレオチドの合成によって調製し、ここで(y)は56原子のスペーサーによってオリゴヌクレオチドに連結したアミンを示す。切断され、精製された、アミン誘導体化オリゴヌクレオチドは、Schmidtら、Biochemical and Biophysical Research Communications(1972)第48巻(2)461−456頁、およびLevy、Biochimica et Biophysica Acta(1973)第317巻(2)473−481頁によって、NHSまたはp−クロロ第二水銀安息香酸のp−ニトロフェニルエステルと反応して、HPLC精製の後、ぶらさがったフェニル水銀グループを有するオリゴヌクレオチドを生じる(Oligo2Hg)。
配列:5’−ATTATAAGGCCTGCTGAAAATGACTGAATATAAACTTGTGGTAGTTGGAGCTGGTGGCGTAGGCAAGAGTGCCTTGACGATACAGC−3’(配列番号第3番)を有する3番目のオリゴヌクレオチド(Oligo3)を、Integrated DNA Technologies(Coralville、Iowa USA)から購入する。
水性塩化ナトリウムおよびリン酸ナトリウム、任意で塩化マグネシウム、および任意でホルムアミドを含む緩衝液中で、Oligo3をOligo2HgおよびOligo1と組み合わせる。それらがOligo3にハイブリダイズしている間に、Oligo2によるOligo1の切断を促進する緩衝液および反応条件を決定するために、別々の反応を行い、ここで各オリゴヌクレオチドの濃度は1および1000nMの間で変動し、塩化ナトリウム濃度は0.05から1Mまで変動し、リン酸濃度は0.05Mで固定し、そしてpHは4および10の間で変動し、塩化マグネシウムの濃度は0および10mMの間で変動し、そして全体積のパーセントとしてのホルムアミドの量は、0および70パーセントの間で変動する。いくつかの反応の温度も、10から70℃まで変動する。
反応の進行を、Oligo1切断産物の存在に関するゲル電気泳動によってモニターし得る。様々な構成要素、特にOligo3を除外したコントロール反応を使用して、切断はOligo1およびOligo2のOligo3に対するハイブリダイゼーションによることを決定する。切断産物の量を、ゲル電気泳動またはHPLCによって定量し得る。
実施例2
以下の実施例は、最初のオリゴヌクレオチドプローブが、2番目のオリゴヌクレオチドプローブによって切断され、3番目のオリゴヌクレオチドの存在を検出し得る、本発明の実施態様を記載する。
Oligo1およびOligo3を、実施例1で記載されたように調製する。アミノ基を有するOligo2を、実施例1で記載されたように調製し、次いでDojindo Molecular Technologies(Gaithersburg、MD、USA)から入手可能な試薬イソチオシアネート−EDTAを、製造会社の指示に従って用いて、アミンをキレート化剤で誘導体化する。キレート化剤を有する、精製オリゴヌクレオチド(Oligo2Ch)のアリコートを、様々な2価の金属陽イオン塩化物塩、特にMgCl、CaCl、MnCl、CoCl、ZnCl、CdCl、およびHgClと、pH7.0のTris−HCl中でインキュベートし、ぶらさがったキレートグループによる金属の配位を引き起こす。透析またはC18逆相カートリッジへの結合、洗浄、次いで溶出によるオリゴヌクレオチドの脱塩によって、過剰な金属を除去する。
二価の陽イオン付加オリゴヌクレオチドを次いで、実施例1で記載されたような様々な条件下で、Oligo1およびOligo3と組み合わせて、金属付加Oligo2ChによるOligo2の切断を促進する反応条件を決定する。
実施例3
以下の実施例は、オリゴヌクレオチドの架橋したペアを、別のオリゴヌクレオチドによって切断して、オリゴヌクレオチド標的の存在を検出し得る、本発明の実施態様を記載する。
配列:5’−ACGCCACCA−3’(配列番号第4番)を有するオリゴヌクレオチド(Oligo4)を、Ferentzら(1991)J.Amer.Chem.Soc.、V113、4000−4002頁によって調製し、ここで()はアデニン残基に対するチオール修飾を示す。
配列:3’−CATCAACCTCGACCACCGCAAGGTGCGGTGGTCGAGGT−5’(配列番号第5番)を有する別のオリゴヌクレオチド(Oligo5)を、まずCarboxy dT(Glen Research、Sterling VA、USA)を利用して、製造会社の指示に従って、5−カルボキシル修飾DNAを合成し、そして次いでGlen Research User Guide of DNA Modifications(1999、37頁)によって、まずカルボキシル基をアミノエタンチオール二硫化物と反応させることによってアミドを形成することによって、これをチオールへ変換することによって調製し、ここで()はチミン残基の5位に対するチオール修飾を示す。その二硫化物を切断し、そしてBischoffら(1987)Analytical Biochemistry 164、336−344によって、オリゴヌクレオチドを精製する。
Oligo4およびOligo5はハイブリダイズし、そしてFerentzらによるジスルフィド結合の形成によって架橋する。架橋した産物(Oligo6)を、ゲル電気泳動および逆相HPLCによって精製する。
3’−末端ホスフィンを有する、配列:3’−TCTCACGGAACTGCTAT−5’(配列番号第7番)を有するオリゴヌクレオチド(Oligo7)を、Sakuraiら(2005)J.Amer.Chem.Soc、V127、1600−1661頁によって調製する。
Oligo6を、水性塩化ナトリウムおよびリン酸ナトリウム、任意で塩化マグネシウム、および任意でホルムアミドを含む緩衝液中で、Oligo7およびOligo3と組み合わせる。それらがOligo3にハイブリダイズしている間に、Oligo7によるOligo6の解離を促進する緩衝液および反応条件を確認するために、別々の反応を行い、ここで各オリゴヌクレオチドの濃度は1および1000nMの間で変動し、塩化ナトリウムは0.05から1Mまで変動し、リン酸濃度は0.05Mで固定し、そしてpHは4および10の間で変動し、塩化マグネシウムの濃度は0および10mMの間で変動し、そして全体積のパーセントとしてのホルムアミドの量は、0および70パーセントの間で変動する。いくつかの反応の温度も、10から70℃まで変動する。
反応の進行を、Oligo4およびOligo5の形成およびOligo6の消失に関するゲル電気泳動によってモニターする。様々な構成成分、特にOligo3を除去したコントロール反応を使用して、切断がOligo6およびOligo7のOligo3へのハイブリダイゼーションのためであることを決定する。切断産物の量を、ゲル電気泳動によって、または任意でHPLCによって定量する。
実施例4
以下の実施例は、最初のオリゴヌクレオチドプローブを、2番目のオリゴヌクレオチドプローブによって切断し、3番目のオリゴヌクレオチドの存在を検出し得る、本発明の実施態様を記載する。
マスクされたチオールを含むホスホラミダイトを、図8で示した合成スキームによって調製する。IranpoorおよびKazemi、Tetrahedron(1997)V.53、11377−11382頁によって、グリシドールを3−ヒドロキシ−1,2−プロピレンチイランに変換する。次いでヒドロキシル基を、ジメトキシトリチルエーテル(DMT)として保護する。アルケニルスルフェニルブロミドによる処理、続いて酢酸銀によるブロミドの置換によってチイラン環の開裂を達成し、そして酢酸基を、メタノール性ナトリウムメトキシドを用いて除去する。これらの最後の3工程を、SilvestriおよびWong、J.Org.Chem.(2001)V.66、910−914頁によって記載されたように達成する。次いでできたアルコールを、Sinhaら、Nuc.Acids.Res.(1984)V.12、4539頁によって記載されたように、ベータ−シアノエチルホスホラミダイトへ変換する。
前の段落で記載したホスホラミダイトと共に、配列:3’−CCATCAACCTxGACCACCGCAAGGTGCGGTGGTC−5’(配列番号第8番)を有する8番目のオリゴヌクレオチド(Oligo8)を、ホスホラミダイト化学を用いたオリゴヌクレオチドの合成の標準的な方法によって調製し、ここで(x)はマスクされたジスルフィドを含む結合を示す(Oligonucleotides and Analogues; A Practical Approach、Eckstein,F.編、IRL Press(1991)の第1章を参照のこと)。
配列:3’−ACTGACTTATATTTGAACAy−5’(配列番号第9番)を有する9番目のオリゴヌクレオチド(Oligo9)を、Morochoら、Bioconjugate Chem(2004)V.15、569−575頁による、5’−アミン誘導体化オリゴヌクレオチドの合成によって調製し、ここで(y)は56原子のスペーサーによってオリゴヌクレオチドに結合したトリフェニルホスフィン部分を示す。3’−トリフェニルホスフィン標識オリゴヌクレオチドの調製に関する、Sakuraiら(2005)J.Amer.Chem.Soc.、V.127、1600−1661頁の方法を適応させることによって、5’−アミン保護基を除去し、そして樹脂に結合したアミン−誘導体化オリゴヌクレオチドを、p−カルボキシフェニル−ジフェニルホスフィンと反応させる。次いでSakuraiによって、Oligo9を支持体から切断、脱保護および精製する。
実施例1で調製したOligo3を、水性塩化ナトリウムおよびリン酸ナトリウム、任意で塩化マグネシウム、および任意でホルムアミドを含む緩衝液中で、Oligo8およびOligo9と組み合わせる。それらがOligo3にハイブリダイズしている間のOligo9によるOligo8の切断を促進する緩衝液および反応条件を決定するために、別々の反応を行い、ここで各オリゴヌクレオチドの濃度は1および1000nMの間で変動し、塩化ナトリウム濃度は0.05から1Mまで変動し、リン酸濃度は0.05Mで固定し、そしてpHは4および10の間で変動し、塩化マグネシウムの濃度は0および10mMの間で変動し、そして全体積のパーセントとしてのホルムアミドの量は、0および70パーセントの間で変動する。いくつかの反応の温度も、10から70℃まで変動する。
反応の進行を、Oligo1切断産物の存在に関するゲル電気泳動によってモニターし得る。様々な構成成分、特にOligo3を除去したコントロール反応を使用して、切断がOligo8およびOligo9のOligo3へのハイブリダイゼーションのためであることを決定する。切断産物の量を、ゲル電気泳動によって、またはHPLCによって定量し得る。
参考文献による組み込み
本明細書中で言及された出版物および特許書類のそれぞれの開示全体は、個々の出版物または特許書類がそれぞれ個々にそう示されたように同じ程度、全ての目的のためにその全体として参考文献に組み込まれる。
同等物
本発明は、その意図または本質的な特徴から離れることなく、他の特定の形式で具体化し得る。従って、前述の実施態様は、本明細書中で記載された発明を制限するのではなく、全ての点で実例と考えられる。従って、本発明の範囲は、前述の説明ではなく添付の請求によって示され、そして請求の同等の意味および範囲内である全ての変化は、そこに含まれることが意図される。
本発明は、以下の図からさらに理解され得る。
図1は、核酸検出アッセイの模式的な表示であり、ここでターンオーバープローブは切断されてヘアピン構造を生ずる。 図2は、核酸検出アッセイの模式的な表示であり、ここでターンオーバープローブは修飾されてヘアピン構造を生ずる。 図3は、2つの異なるターンオーバープローブを採用する核酸検出アッセイの模式的な表示であり、ここで最初のプローブ(xuプローブ)は、2番目のプローブがヘアピン構造を形成し、そして標的核酸と形成した2本鎖から解離するよう、2番目のプローブ(zyプローブ)を修飾する試薬を含み、そして新しい2番目のプローブは、標的核酸と結合した場合に、最初のプローブが標的核酸と形成した2本鎖から解離するよう最初のプローブを修飾する試薬を含む。 図4は、典型的な核酸検出アッセイの模式的な表示であり、ここで切断プローブは、標的核酸とアニーリングした場合に、検出プローブが標的核酸にアニーリングした時検出(ターンオーバー)プローブを切断する。 図5A−5Eは、切断の前および後の、図4の検出および切断プローブ、例えば検出プローブの切断前の標的に結合した典型的な検出プローブ(図5A);検出プローブの切断後の検出プローブの短い断片(図5B);検出プローブの切断後の検出プローブのヘアピン断片(図5C);検出プローブの切断前の標的に結合した典型的な切断プローブ(図5D);および検出プローブの切断後の標的に結合した切断プローブ(図5E)の溶解曲線を示すグラフである。 図6は、典型的な核酸検出アッセイの模式的な表示であり、ここでデブロッキングプローブが、標的核酸とアニーリングした場合に、検出プローブが標的核酸にアニーリングした時検出(ターンオーバー)プローブにジスルフィド結合したブロッキングプローブを修飾(例えばデブロック)する。 図7は、ブロッキングおよび検出プローブを連結しているジスルフィド結合が切断された場合の、図6のデブロッキングプローブ、ブロッキングプローブ、および検出プローブの溶解曲線を示すグラフである。 図8は、切断可能なリンカーをオリゴヌクレオチドに組み込むために使用し得るホスホラミダイトモノマーの合成を説明する典型的な化学模式図である。

Claims (54)

  1. 標的核酸配列から核酸プローブを解離させる方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)核酸プローブを、該標的核酸配列を含むと思われるサンプルと、もし該標的核酸が該サンプル中に存在するなら、該プローブが該標的核酸配列にアニーリングするのを可能にする条件下で組み合わせる工程、ここで該核酸プローブは化学的部分を含み、該化学的部分はもし修飾または除去されたなら、該核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして複合体から解離することを可能にする工程;および
    (b)もし複合体が該サンプル中に存在するなら、該核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして該複合体から解離するように、該化学的部分を修飾または除去し得る試薬を提供する工程
    を含む、方法。
  2. 前記標的核酸が前記サンプル中に存在するかどうかを決定するために、前記複合体の存在を示す、工程(b)によって産生された産物を検出するさらなる工程を含む、請求項1の方法。
  3. 前記ヘアピン構造はステムを含む、請求項1の方法。
  4. 工程(b)において前記試薬は前記化学的部分を除去する、請求項1、2、または3の方法。
  5. 工程(b)において前記試薬は化学的部分を前記修飾する、請求項1、2、または3の方法。
  6. 前記核酸プローブは前記化学的部分の近傍で切断される、請求項1〜5のいずれか1つの方法。
  7. 前記核酸プローブは、マスクされたチオール結合を含む、請求項1〜6のいずれか1つの方法。
  8. 前記核酸プローブは、ジスルフィド部分によってマスクされたチオール結合を含む、請求項7の方法。
  9. 前記試薬は前記標的核酸配列と相補的な核酸配列を含む、請求項1〜8のいずれか1つの方法。
  10. 前記試薬は前記標的核酸配列とアニーリングし得る2番目の核酸配列に結合しており、該2番目の核酸配列が該標的核酸配列にアニーリングした場合、該試薬は前記核酸プローブに含まれる前記化学的部分を修飾または除去する、請求項1〜8のいずれか1つの方法。
  11. 前記2番目の核酸配列は、前記標的核酸配列の最初の位置にアニーリングし、そして前記核酸プローブは、該標的核酸配列の2番目の位置にアニーリングする、請求項10の方法。
  12. 前記最初および2番目の位置はお互いに隣接している、請求項11の方法。
  13. 前記試薬は前記核酸プローブに相補的な核酸配列を含む、請求項1〜8のいずれか1つの方法。
  14. 前記試薬は、金属、還元剤、キレート化剤、求核試薬、求核化合物、求電子試薬、求電子化合物、触媒ペプチド、触媒小分子、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、または化学的変換を誘発するタンパク質から成るグループから選択される薬剤を含む、請求項1〜13のいずれか1つの方法。
  15. 前記化学的部分は、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、インターヌクレオチド結合、修飾インターヌクレオチド結合、保護基、ペプチド、タンパク質、ポリマー、ビーズおよびナノ粒子から成るグループから選択される、請求項1〜14のいずれか1つの方法。
  16. 前記核酸プローブはさらに、検出可能な標識を含む、請求項1〜15のいずれか1つの方法。
  17. 工程(b)において、前記化学的部分の修飾または除去は、前記検出可能な標識が検出可能なシグナルを産生することを引き起こす、請求項16の方法。
  18. 前記核酸プローブまたは前記標的核酸は、リガンドに結合している、請求項1〜17のいずれか1つの方法。
  19. 前記化学的部分は、硫黄を含むインターヌクレオチド結合である、請求項1〜18のいずれか1つの方法。
  20. サンプル中の標的核酸配列の存在を検出する方法であって、該方法は以下の工程:
    (a)該標的核酸配列を含むと思われるサンプルと、該標的核酸配列にアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブを組み合わせる工程、ここで該核酸プローブは化学的部分を含み、該化学的部分はもし修飾または除去されたなら、該核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして該複合体から解離することを可能にする工程;
    (b)もし複合体が該サンプル中に存在するなら、該核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を形成し、そして該複合体から解離するように、該化学的部分を修飾または除去し得る試薬を提供する工程;および
    (c)該標的核酸が該サンプル中に存在するかどうかを決定するために、該複合体の存在を示す工程(b)で産生された産物を検出する工程、
    を含む、方法。
  21. 前記ヘアピン構造はステムを含む、請求項20の方法。
  22. 工程(b)において、前記試薬は前記化学的部分を除去する、請求項20または21の方法。
  23. 工程(b)において、前記試薬は前記化学的部分を修飾する、請求項20または21の方法。
  24. 前記核酸は前記化学的部分の近傍で切断される、請求項20〜23のいずれか1つの方法。
  25. 前記試薬は、前記標的核酸配列に相補的な核酸配列を含む、請求項20〜24のいずれか1つの方法。
  26. 前記試薬は、前記標的核酸配列にアニーリングし得る2番目の核酸配列に結合しており、該2番目の核酸配列が該標的核酸配列にアニーリングした場合に、該試薬が前記核酸プローブに含まれる前記化学的部分を修飾または除去する、請求項20〜24のいずれか1つの方法。
  27. 前記2番目の核酸配列は、前記標的核酸配列の最初の位置にアニーリングし、そして前記核酸プローブは、該標的核酸配列の2番目の位置にアニーリングする、請求項26の方法。
  28. 前記最初および2番目の位置は、お互いに隣接している、請求項27の方法。
  29. 前記試薬は前記核酸プローブに相補的な核酸配列を含む、請求項20〜28のいずれか1つの方法。
  30. 前記試薬は、金属、還元剤、キレート化剤、求核試薬、求核化合物、求電子試薬、求電子化合物、触媒ペプチド、触媒小分子、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、または化学的変換を誘発するタンパク質から成るグループから選択される薬剤を含む、請求項20〜29のいずれか1つの方法。
  31. 前記化学的部分は、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、インターヌクレオチド結合、修飾インターヌクレオチド結合、保護基、ペプチド、タンパク質、ポリマー、ビーズおよびナノ粒子から成るグループから選択される、請求項20〜30のいずれか1つの方法。
  32. 前記核酸プローブはさらに、検出可能な標識を含む、請求項20〜31のいずれか1つの方法。
  33. 工程(b)において、前記化学的部分の修飾または除去は、前記検出可能な標識が検出可能なシグナルを産生することを引き起こす、請求項20の方法。
  34. 標的核酸にアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブを含む組成物であって、ここで該プローブは、
    (i)該標的核酸に相補的な核酸配列;
    (ii)該核酸配列に結合した化学的部分、該化学的部分はもし化学的試薬によって修飾または除去されたなら、該プローブがヘアピン構造を形成し、そして該複合体から解離することを可能にする、化学的部分;
    (iii)該核酸配列に結合したシグナル産生部分;および
    (iv)任意で、該核酸配列に結合したシグナル失活剤
    を含む、組成物。
  35. 前記化学的部分は、前記核酸配列中に配置される、請求項34の組成物。
  36. 前記化学的部分は化学結合である、請求項35の組成物。
  37. 前記化学的部分は、少なくとも1つの原子によって規定される、請求項36の組成物。
  38. 前記化学的部分は、前記核酸配列に結合している、請求項34の組成物。
  39. 前記化学的部分は、前記核酸配列に共有結合している、請求項38の組成物。
  40. 前記化学的部分は、塩基、修飾塩基、オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、修飾インターヌクレオチド結合、保護基、ペプチド、タンパク質、ポリマー、ビーズおよびナノ粒子から成るグループから選択される、請求項34〜39のいずれか1つの組成物。
  41. 標的核酸配列および該標的核酸配列にアニーリングして複合体を形成し得る核酸プローブを含む組成物であって、ここで該核酸プローブは化学的部分を含み、該化学的部分はもし修飾または除去されたなら、該核酸プローブがヘアピン構造を形成し、そして該複合体から解離することを可能にする、組成物。
  42. 前記核酸プローブはさらに、シグナル産生部分を含む、請求項41の組成物。
  43. 前記核酸プローブはさらに、検出可能な標識からのシグナルを失活し得る失活剤を含む、請求項41または42の組成物。
  44. サンプル中の標的核酸の存在を示すシグナルを増幅する方法であって、該方法は以下の工程:
    (a)該標的核酸を含むと思われるサンプルを、最初の核酸プローブと、もしサンプル中に存在するなら、該最初の核酸プローブが該標的核酸にアニーリングすることを可能にする条件下でインキュベートする工程、ここで該最初の核酸プローブは、(i)検出可能なイベントを産生し得るシグナル産生部分、および(ii)該標的核酸にアニーリングするヌクレオチド配列を含む、工程;
    (b)該最初の核酸プローブと反応して、該最初の核酸プローブの該標的核酸からの分離を促進し、そして検出可能なイベントを生じる、非酵素的ターンオーバー誘発試薬を提供する工程;および
    (c)該最初の核酸プローブが該標的核酸から分離した後、2番目の核酸プローブが該標的核酸に結合し、そして別の検出可能なイベントを生じることを可能にする工程
    を含む、方法。
  45. 前記シグナル産生部分は、前記標的核酸に共有結合している、請求項44の方法。
  46. 前記シグナル産生部分は触媒である、請求項44の方法。
  47. 前記シグナル産生部分は、発光部分である、請求項44の方法。
  48. 前記検出可能なイベントは、光学的イベントである、請求項44の方法。
  49. 前記光学的イベントは、蛍光イベントを含む、請求項48の方法。
  50. 前記ターンオーバー誘発試薬は、前記プローブが前記標的核酸にアニーリングする場所に隣接する位置で該標的核酸にアニーリングする異なるヌクレオチド配列に結合している、請求項44の方法。
  51. 前記ターンオーバー誘発試薬は、前記最初の核酸プローブと反応して、該最初の核酸プローブまたはその断片がヘアピン構造を生じることを引き起こす、請求項44の方法。
  52. 前記検出可能なイベントは、ヘアピン形成の後に起こる、請求項51の方法。
  53. 前記マスクされたジスルフィドを含む結合は、図8(化合物I)で示したようなホスホラミダイトを含み、ここでRは直線状または分岐C1−6アルキル基である、請求項8の方法。
  54. 前記化学的部分は、図8(化合物I)で示したようなホスホラミダイトを含み、ここでRは直線状または分岐C1−6アルキル基である、請求項34〜43のいずれか1つの組成物。
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