JP2008540555A - C型肝炎ウイルスインヒビターとしてのトリペプチド - Google Patents

C型肝炎ウイルスインヒビターとしてのトリペプチド Download PDF

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Abstract

一般式(I)を有するC型肝炎ウイルスインヒビターを開示する。HCVを阻害するための化合物を含む組成物および化合物の使用法も開示する。

Description

本開示は一般には抗ウイルス化合物を目的とし、より具体的にはC型肝炎ウイルス(HCV)によりコードされるNS3プロテアーゼ(本明細書において「セリンプロテアーゼ」とも呼ぶ)の機能を阻害する化合物、そのような化合物を含む組成物、およびNS3プロテアーゼの機能を阻害する方法を目的とする。
HCVは重大なヒト病原体で、世界中で推定1億7千万人に感染しており、これはヒト免疫不全ウイルス1型の感染者数のおよそ5倍である。これらのHCV感染者はかなりの割合で肝硬変および肝細胞癌を含む重篤な進行性肝疾患を発生する。
現在、最も有効なHCV療法はアルファ-インターフェロンとリバビリンとの組み合わせを用い、患者の40%で持続的有効性を示している。最近の臨床試験結果は、PEG化アルファ-インターフェロンが単剤療法として非修飾アルファ-インターフェロンよりも優れていることを示している。しかし、PEG化アルファ-インターフェロンとリバビリンとの組み合わせを含む実験的治療法でも、患者のかなりの割合で持続性のウイルス負荷低減は認められない。したがって、明らかにHCV感染治療のための有効な治療薬を開発する必要があるが、それはまだ満たされていない。
HCVはプラス鎖RNAウイルスである。導出アミノ酸配列の比較および5'未翻訳領域における高度の類似性に基づき、HCVはフラビウイルス科の分離した属として分類されていた。フラビウイルス科のすべてのメンバーは、一つの連続したオープンリーディングフレームの翻訳を介してすべての公知のウイルス特異的タンパク質をコードするプラス鎖RNAゲノムを含む、エンベロープに被われたビリオンを有する。
HCVゲノム全体にわたるヌクレオチドおよびコードされたアミノ酸配列内にはかなりの異質性が見られる。6つの主な遺伝子型が特徴づけられており、50を越えるサブタイプが記載されている。HCVの主な遺伝子型は世界中の分布が異なり、遺伝子型の病因および治療に対する影響の可能性について多くの研究が行われているにもかかわらず、HCVの遺伝子異質性の臨床における重要性は不明のままである。
一本鎖HCV RNAゲノムは長さが約9500ヌクレオチドで、約300アミノ酸の一つの大きいポリタンパク質をコードする一つのオープンリーディングフレーム(ORF)を有する。感染細胞において、このポリタンパク質は細胞およびウイルスプロテアーゼにより複数の部位で切断されて構造および非構造(NS)タンパク質を生じる。HCVの場合、成熟非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、およびNS5B)の生成は二つのウイルスプロテアーゼによって行われる。一つめのプロテアーゼはNS2-NS3接合部で切断し;二つめはNS3のN末端領域内に含まれるセリンプロテアーゼで、NS3の下流で以下の切断すべてを、NS3-NS4A切断部位では両方シスで、残りのNS4A-NS4B、NS4B-NS5A、NS5A-NS5B部位ではトランスで仲介する。NS4Aタンパク質は複数の機能を提供すると思われ、NS3プロテアーゼの補助因子として作用し、かつおそらくはNS3および他のウイルスレプリカーゼ成分の膜局在化を助ける。NS3タンパク質のNS4Aとの複合体形成は効率的なポリタンパク質処理に必要不可欠で、すべての部位でのタンパク質分解切断を促進する。NS3タンパク質はヌクレオシドトリホスファターゼおよびRNAヘリカーゼ活性も示す。NS5BはHCVの複製に関与するRNA依存性RNAポリメラーゼである。
本開示は、NS3プロテアーゼの機能を、例えば、NS4Aプロテアーゼとの組み合わせで阻害しうる、ペプチド化合物を提供する。さらに、本開示は組み合わせ療法の患者への投与を記載し、それによりHCV NS3プロテアーゼを阻害するのに有効な本開示の化合物を抗HCV活性を有する別の化合物、例えば、HCV感染治療のための、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCV侵入、HCV集合、HCV出現、HCV NS5Aタンパク質、およびIMPDHから選択される標的の機能を阻害するのに有効な化合物と共に投与することができる。
一つの態様において、本開示は式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩を提供し:
Figure 2008540555

(I)
式中
nは1、2、または3であり;
R1はヒドロキシおよび-NHSO2R7から選択され;
R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
R4は水素およびヒドロキシから選択され;
R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、(NRaRb)カルボニル、および(NRaRb)スルホニルから選択され;
R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRdから選択され;
RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成し;
ただし、R4が水素であるとき、R3はヘテロシクリル以外である。
もう一つの態様において、本開示は式(II)の化合物、またはその医薬として許容される塩を提供し:
Figure 2008540555

(II)
式中
nは1、2、または3であり;
R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、-(NRaRb)カルボニル、および-(NRaRb)スルホニルから選択され;
R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRcから選択され;
RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成する。
もう一つの態様において、本開示は式(II)の化合物、またはその医薬として許容される塩を提供し、式中
nは1であり;
R2はアルケニルであり;
R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
R5はアルキルであり;
R6はアルコキシカルボニルであり;かつ
R7はシクロアルキルである。
もう一つの態様において、本開示は式(III)の化合物、またはその医薬として許容される塩を提供し:
Figure 2008540555

(III)
式中
nは1または2であり;
R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、-(NRaRb)カルボニル、および-(NRaRb)スルホニルから選択され;
R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRdから選択され;
RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成する。
もう一つの態様において、本開示は式(III)の化合物、またはその医薬として許容される塩を提供し、式中
nは1であり;
R2はアルケニルであり;
R3はアルケニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、および(シクロアルキル)アルキルから選択され;
R5はアルキルであり;
R6はアルコキシカルボニルであり;かつ
R7はシクロアルキルである。
もう一つの態様において、本開示は下記から選択される化合物を提供する
Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

Figure 2008540555

および
Figure 2008540555
もう一つの態様において、本開示は式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩と、医薬として許容される担体とを含む組成物を提供する。もう一つの態様において、組成物はインターフェロンおよびリバビリンをさらに含む。
もう一つの態様において、本開示は式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩と、抗HCV活性を有する第二の化合物と、医薬として許容される担体とを含む組成物を提供する。もう一つの態様において、抗HCV活性を有する第二の化合物はインターフェロンである。もう一つの態様において、インターフェロンはインターフェロンアルファ2B、PEG化インターフェロンアルファ、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファ2A、およびリンパ芽球性インターフェロンタウから選択される。
もう一つの態様において、本開示は式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩と、抗HCV活性を有する第二の化合物と、医薬として許容される担体とを含む組成物であって、ここで抗HCV活性を有する第二の化合物はインターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞反応の発生を促進する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモッド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸デヒドロゲナーゼインヒビター、アマンタジン、およびリマンタジンから選択される組成物を提供する。
もう一つの態様において、本開示はHCVセリンプロテアーゼの機能の阻害法であって、HCVセリンプロテアーゼを式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩と接触させる段階を含む方法を提供する。
もう一つの態様において、本開示は患者のHCV感染の治療法であって、患者に式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の治療的有効量を投与する段階を含む方法を提供する。
もう一つの態様において、本開示は患者のHCV感染の治療法であって、患者に式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の治療的有効量を投与する段階と、式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の前、後、または同時に抗HCV活性を有する第二の化合物を投与する段階とを含む方法を提供する。もう一つの態様において、抗HCV活性を有する第二の化合物はインターフェロンである。もう一つの態様において、インターフェロンはインターフェロンアルファ2B、PEG化インターフェロンアルファ、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファ2A、およびリンパ芽球性インターフェロンタウから選択される。
もう一つの態様において、本開示は患者のHCV感染の治療法であって、患者に式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の治療的有効量を投与する段階と、式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の前、後、または同時に抗HCV活性を有する第二の化合物を投与する段階とを含み、ここで抗HCV活性を有する第二の化合物はインターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞反応の発生を促進する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモッド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸デヒドロゲナーゼインヒビター、アマンタジン、およびリマンタジンから選択される方法を提供する。
本明細書において特に記載がないかぎり、以下に示す用語は下記の定義を有する。
本明細書において用いられる単数形「a」、「an」、および「the」は文脈からそうではないことが明らかでないかぎり複数への言及を含む。
本明細書において用いられる「アルケニル」なる用語は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を含む、炭素原子2から6個の直鎖または分枝鎖の基を意味する。
本明細書において用いられる「アルコキシ」なる用語は、酸素原子を通じて親分子部分に結合しているアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「アルコキシアルキル」なる用語は、1、2、または3つのアルコキシ基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「アルコキシカルボニル」なる用語は、カルボニル基を通じて親分子部分に結合しているアルコキシ基を意味する。
本明細書において用いられる「アルコキシカルボニルアルキル」なる用語は、1、2、または3つのアルコキシカルボニル基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「アルキル」なる用語は、1から10個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖飽和炭化水素由来の基を意味する。
本明細書において用いられる「アルキルカルボニル」なる用語は、カルボニル基を通じて親分子部分に結合しているアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「アルキルスルホニル」なる用語は、スルホニル基を通じて親分子部分に結合しているアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「アリール」なる用語は、フェニル基、または環の一つもしくは両方がフェニル基である二環式縮合環系を意味する。二環式縮合環系は4から6員芳香族または非芳香族炭素環に縮合したフェニル基からなる。本開示のアリール基は、基の任意の置換可能な炭素原子を通じて親分子部分に結合することができる。アリール基の代表例には、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、およびテトラヒドロナフチルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。本開示のアリール基は、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、第二のアリール基、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、-NRxRy、(NRxRy)アルコキシ、(NRxRy)アルキル、(NRxRy)カルボニル、およびオキソから独立に選択される1、2、3、4、または5つの置換基で任意に置換することができ;ここで第二のアリール基、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分はアルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、およびニトロから独立に選択される1、2、3、4、または5つの置換基でさらに任意に置換することができる。
本明細書において用いられる「アリールアルキル」なる用語は、1、2、または3つのアリール基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「カルボニル」なる用語は、-C(O)-を意味する。
本明細書において用いられる「カルボキシ」なる用語は、-CO2Hを意味する。
本明細書において用いられる「カルボキシアルキル」なる用語は、1、2、または3つのカルボキシ基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「シアノ」なる用語は、-CNを意味する。
本明細書において用いられる「シアノアルキル」なる用語は、1、2、または3つのシアノ基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「シクロアルキル」なる用語は、3から14個の炭素原子とゼロ個のヘテロ原子とを有する、飽和単環式、二環式、または三環式炭化水素環系を意味する。シクロアルキル基の代表例には、シクロプロピル、シクロペンチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチル、およびアダマンチルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。本開示のシクロアルキル基はアルケニル、アルコキシ、アルキル、ハロ、ハロアルコキシ、およびハロアルキルから独立に選択される1、2、3、または4つの置換基で任意に置換することができる。
本明細書において用いられる「(シクロアルキル)アルキル」なる用語は、1、2、または3つのシクロアルキル基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「ハロ」および「ハロゲン」なる用語は、F、Cl、Br、およびIを意味する。
本明細書において用いられる「ハロアルコキシ」なる用語は、酸素原子を通じて親分子部分に結合しているハロアルキルを意味する。
本明細書において用いられる「ハロアルキル」なる用語は、1、2、3、または4つのハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「ヘテロシクリル」なる用語は、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される1、2、または3つのヘテロ原子を含む5、6、または7員環を意味する。5員環はゼロから2つの二重結合を有し、6および7員環はゼロから3つの二重結合を有する。「ヘテロシクリル」なる用語は、ヘテロシクリル環が4から6員芳香族もしくは非芳香族炭素環またはもう一つの単環式ヘテロシクリル基に縮合している、二環式の基も含む。本開示のヘテロシクリル基は、基の炭素原子または窒素原子を通じて親分子部分に結合することができる。ヘテロシクリル基の例には、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロロピリジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニル、およびチオモルホリニルが含まれるが、それらに限定されるわけではない。本開示のヘテロシクリル基はアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、第二のヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、-NRxRy、(NRxRy)アルコキシ、(NRxRy)アルキル、(NRxRy)カルボニル、およびオキソから独立に選択される1、2、3、4、または5つの置換基で任意に置換することができ;ここでアリール、第二のヘテロシクリル基、およびヘテロシクリルアルキルのヘテロシクリル部分はアルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、およびニトロから独立に選択される1、2、3、4、または5つの置換基でさらに任意に置換することができる。
本明細書において用いられる「ヘテロシクリルアルキル」なる用語は、1、2、または3つのヘテロシクリル基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「ヒドロキシ」なる用語は、-OHを意味する。
本明細書において用いられる「ヒドロキシアルキル」なる用語は、1、2、または3つのヒドロキシ基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「-NRaRb」なる用語は、窒素原子を通じて親分子部分に結合している2つの基、RaおよびRbを意味する。RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択される。
本明細書において用いられる「(NRaRb)アルキル」なる用語は、1、2、または3つの-NRaRb基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「(NRaRb)カルボニル」なる用語は、カルボニル基を通じて親分子部分に結合している-NRaRb基を意味する。
本明細書において用いられる「(NRaRb)スルホニル」なる用語は、スルホニル基を通じて親分子部分に結合している-NRaRb基を意味する。
本明細書において用いられる「-NRcRd」なる用語は、窒素原子を通じて親分子部分に結合している2つの基、RcおよびRdを意味する。RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成する。
本明細書において用いられる「-NRxRy」なる用語は、窒素原子を通じて親分子部分に結合している2つの基、RxおよびRyを意味する。RxおよびRyは水素およびアルキルから独立に選択される。
本明細書において用いられる「(NRxRy)アルコキシ」なる用語は、酸素原子を通じて親分子部分に結合している-NRxRyアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「(NRxRy)アルキル」なる用語は、1、2、または3つの-NRxRy基で置換されたアルキル基を意味する。
本明細書において用いられる「(NRxRy)カルボニル」なる用語は、カルボニル基を通じて親分子部分に結合している-NRxRy基を意味する。
本明細書において用いられる「ニトロ」なる用語は、-NO2を意味する。
本明細書において用いられる「オキソ」なる用語は、=Oを意味する。
本明細書において用いられる「スルホニル」なる用語は、-SO2を意味する。
本開示の化合物は医薬として許容される塩として存在しうる。本明細書において用いられる「医薬として許容される塩」なる用語は、水または油に可溶性または分散性であり、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症なく、患者の組織と接触して用いるのに適しており、妥当な損益比に相応で、かつそれらの所期の用途のために有効である、本開示の化合物の塩または両性イオン型を意味する。塩は化合物の最終の単離および精製中に、または適当な窒素原子を適当な酸と反応させることにより別に調製することができる。代表的な酸付加塩には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩;ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフチレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、炭酸水素塩、パラトルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩が含まれる。医薬として許容される付加塩を形成するために用いうる酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸、およびクエン酸などの有機酸が含まれる。
塩基性付加塩は、カルボキシ基を金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、もしくは炭酸水素塩などの適当な塩基と、あるいはアンモニアまたは有機一級、二級、もしくは三級アミンと反応させることにより、化合物の最終の単離および精製中に調製することができる。医薬として許容される塩のカチオンには、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム、ならびにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムなどの四級アミン、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N-ジベンジルフェネチルアミン、およびN,N'-ジベンジルエチレンジアミンが含まれる。塩基付加塩の形成のために有用な他の代表的有機アミンには、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、およびピペラジンが含まれる。
本明細書において用いられる「抗HCV活性」なる用語は、化合物が、HCV感染治療のために、HCVメタロプロテアーゼ、HCVセリンプロテアーゼ、HCVポリメラーゼ、HCVヘリカーゼ、HCV NS4Bタンパク質、HCV侵入、HCV集合、HCV出現、HCV NS5Aタンパク質、およびIMPDHから選択される標的の機能を阻害するのに有効であることを意味する。
「本開示の化合物」なる用語、および同等の表現は、式(I)の化合物、ならびにその医薬として許容される鏡像異性体、ジアステレオマー、塩、および溶媒和物、例えば水和物を含むことになる。同様に、中間体への言及は、文脈からそれが許される場合には、それらの塩および溶媒和物を含むことになる。
「患者」なる用語は、ヒトおよび他の哺乳動物の両方を含む。
「医薬組成物」なる用語は、投与様式および剤形の性質に応じて、本開示の化合物を、希釈剤、保存剤、充填剤、流動調節剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味料、矯味矯臭剤、香料、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤および調剤用物質などの、少なくとも一つの追加の医薬担体、すなわち補助剤、賦形剤または媒体との組み合わせで含む組成物を意味する。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA (1999)に挙げられている成分を用いてもよい。
「医薬として許容される」なる語句は、本明細書において、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症なく、患者の組織と接触して用いるのに適しており、妥当な損益比に相応の、化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために用いる。
「治療的有効量」なる用語は、意味のある患者の利益、例えば、ウイルス負荷の持続的低減を示すのに十分な各活性成分の合計量を意味する。単独で投与する個々の活性成分に適用する場合、この用語はその成分だけを意味する。組み合わせに適用する場合、組み合わせで投与するか、逐次投与するか、または同時に投与するかにかかわらず、この用語は治療効果を生じる活性成分の組み合わせた量を意味する。
「治療すること」なる用語は下記を意味する:(i)疾患、障害および/または状態の素因を有する可能性があるが、まだそれを有すると診断はされていない患者で、疾患、障害または状態の発生を防ぐこと;(ii)疾患、障害または状態を阻害すること、すなわちその発生を停止すること;および/または(iii)疾患、障害または状態を軽減すること、すなわち疾患、障害および/または状態の後退を引き起こすこと。
アミノ酸またはアミノ酸誘導体に関する「残基」なる用語は、対応するα-アミノ酸からカルボキシ基のヒドロキシルおよびα-アミノ酸基の一つの水素を除去することにより誘導される基を意味する。例えば、Gln、Ala、Gly、Ile、Arg、Asp、Phe、Ser、Leu、Cys、Asn、SarおよびTyrなる用語は、それぞれL-グルタミン、L-アラニン、グリシン、L-イソロイシン、L-アルギニン、L-アスパラギン酸、L-フェニルアラニン、L-セリン、L-ロイシン、L-システイン、L-アスパラギン、ザルコシンおよびL-チロシンの「残基」を意味する。
アミノ酸またはアミノ酸残基に関する「側鎖」なる用語は、α-アミノ酸のα-炭素原子に結合している基を意味する。例えば、R基側鎖はグリシンの場合には水素であり、アラニンの場合にはメチルであり、バリンの場合にはイソプロピルである。α-アミノ酸の特定のR基または側鎖については、A.L. Lehninger's text on Biochemistry(第4章)参照。
本開示の化合物を命名する際に用いる場合、本明細書において用いられるP1'、P1、P2、P2*、P3、およびP4なる呼称は、天然のペプチド切断基質の結合に対するプロテアーゼインヒビター結合のアミノ酸残基の相対的位置を示す。天然基質では、切断はP1とP1'との間で起こり、ここでダッシュのつかない位置はペプチド天然切断部位のC末端から出発してN末端に向かって伸長するアミノ酸を示し;これに対してダッシュのついた位置は切断部位のN末端から出てC末端に向かって伸長する。例えば、P1'は切断部位のC末端の右端から最初の位置を意味し(すなわちN末端の最初の位置);これに対してP1はC末端切断部位の左側から番号づけを開始し、P2:C末端から2番目の位置など)。(Berger A. & Schechter I., Transactions of the Royal Society London series (1970), B257, 249-264参照]。
以下の図は本開示の化合物の命名を示す。
Figure 2008540555
本開示の化合物には不斉中心が存在する。例えば、患者は下記の式のP1シクロプロピル成分を含みうる
Figure 2008540555

式中、C1およびC2はそれぞれシクロプロピル環の1および2位の不斉炭素原子を意味する。化合物の他の区域の他の可能な不斉中心に逆らうことなく、これら二つの不斉中心の存在は、化合物が以下に示すとおり、R2がアミドに対してシンまたはカルボニルに対してシンのいずれかで配置されているジアステレオマーなどの、ジアステレオマーのラセミ混合物として存在しうることを意味する。
Figure 2008540555
本開示は、HCVプロテアーゼを阻害する能力を有する、すべての立体化学的異性体、またはその混合物を含むことが理解されるべきである。化合物の個々の立体異性体は、キラル中心を含む市販の出発原料から合成的に調製することもでき、あるいは鏡像異性生成物の混合物調製後、ジアステレオマーの混合物への変換後に分離もしくは再結晶、クロマトグラフィ技術、またはキラルクロマトグラフィカラムでの鏡像異性体の直接分離などの分離により調製することもできる。特定の立体化学の出発化合物は市販されているか、または当技術分野において公知の技術により製造および分割することができる。
本開示の特定の化合物は、分離可能でありうる異なる安定な立体配座型で存在することもある。不斉一重結合の周りの回転制限、例えば、立体障害または環のひずみによるねじれ不斉は、異なる配座異性体の分離を可能にしうる。本開示はこれらの化合物の各配座異性体およびその混合物を含む。
本開示の特定の化合物は両性イオン型で存在することもあり、本開示はこれらの化合物の各両性イオン型およびその混合物を含む。
治療における使用のために、式(I)の化合物、ならびにその医薬として許容される塩の治療的有効量を、未加工化学物質として投与しうることが可能である場合、活性成分を医薬組成物として提供することが可能である。したがって、本開示は、式(I)の化合物またはその医薬として許容される塩の治療的有効量と、一つまたは複数の医薬として許容される担体、希釈剤、または賦形剤とを含む、医薬組成物をさらに提供する。式(I)の化合物およびその医薬として許容される塩は前述のとおりである。担体、希釈剤、または賦形剤は、製剤の他の成分と適合性であるという意味において許容されるものであり、その受容者に対して有害でないものでなければならない。本開示のもう一つの局面に従い、医薬製剤の調製法であって、式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩を一つまたは複数の医薬として許容される担体、希釈剤、または賦形剤と混合する段階を含む方法も提供される。
医薬製剤は、単位用量あたりにあらかじめ決められた量の活性成分を含む単位用量剤形で提供することもできる。HCV仲介性疾患の防止および治療のための単剤療法では、1日に体重1キログラムあたり約0.01から約250ミリグラム(「mg/kg」)の間、好ましくは1日に約0.05から約100mg/kg体重の間の本開示の化合物の用量レベルが典型的である。典型的には、本開示の医薬組成物を1日に約1から約5回、または持続注入で投与することになる。そのような投与は長期または短期療法として用いることができる。一つの剤形を生成するために担体材料と混合しうる活性成分の量は、治療中の状態、状態の重症度、投与時間、投与経路、用いる化合物の排出速度、治療期間、ならびに患者の年齢、性別、体重、および状態に応じて変動することになる。好ましい単位用量製剤は、活性成分の本明細書において前述した1日用量もしくはそれ以下の用量、またはその適当な一部分を含むものである。一般に、治療は化合物の最適用量よりも実質的に少ない少量で開始する。その後、その状況下で最適な効果に達するまで、用量を少しずつ増量する。一般に、化合物は最も望ましくはいかなる害のある(harmful)または有害な(deleterious)副作用も引き起こすことなく、一般に抗ウイルス剤として有効な結果をもたらす濃度レベルで投与する。
本開示の組成物が本開示の化合物と一つまたは複数の追加の治療または予防薬との組み合わせを含む場合、化合物および追加の薬剤はいずれも通常は、単剤療法で普通に投与する用量の約10から150%の間、より好ましくは約10から80%の間の用量レベルで含まれる。
医薬製剤は任意の適当な経路、例えば、経口(口腔内または舌下を含む)、直腸、鼻、局所(口腔内、舌下、または経皮を含む)、膣、または非経口(皮下、皮内、筋肉内、関節内、滑液包内、基質内、くも膜下腔内、病変内、静脈内、または皮内注射または注入を含む)経路による投与のために適合させてもよい。そのような製剤は薬学の技術分野において公知の任意の方法により、例えば、活性成分を担体または賦形剤と結合させることにより、調製してもよい。
経口投与用に適合させた医薬製剤は、カプセル剤もしくは錠剤;散剤もしくは顆粒剤;水性もしくは非水性の液体中の液剤もしくは懸濁剤;食用フォームもしくはホイップ;または水中油液体乳剤もしくは油中水乳剤などの分離単位として提供してもよい。
例えば、錠剤またはカプセル剤の形での経口投与のために、活性薬物成分をエタノール、グリセロール、水などの経口、非毒性の医薬として許容される不活性担体と混合することができる。散剤は化合物を適当な細かいサイズに粉砕し、同様に粉砕した、例えば、デンプンまたはマンニトールなどの食用炭水化物などの医薬担体と混合することにより調製する。矯味矯臭剤、保存剤、分散剤、および着色剤も含まれうる。
カプセル剤は、前述の粉末混合物を調製し、形成したゼラチンのさやに充填することにより製造する。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、または固体ポリエチレングリコールなどのすべり剤および滑沢剤を、充填操作の前に粉末混合物に加えることができる。カプセルが消化されたときに、医用薬剤の利用可能性を改善するために、寒天、炭酸カルシウム、または炭酸ナトリウムなどの崩壊剤または可溶化剤を加えることもできる。
さらに、望まれるか、または必要がある場合には、適当な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に組み込むこともできる。適当な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ-ラクトースなどの天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールなどが含まれる。これらの剤形において用いる滑沢剤には、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。崩壊剤には、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、ザンサンガムなどが含まれるが、それらに限定されるわけではない。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、造粒またはスラギング(slugging)し、滑沢剤または崩壊剤を加え、圧縮して錠剤とすることにより製剤する。粉末混合物は、適当に粉砕した化合物を、前述の希釈剤または基剤、ならびに任意にカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゲル化、もしくはポリビニルピロリドンなどの結合剤、パラフィンなどの溶解遅延剤、四級塩などの吸収促進剤および/またはおよびベトナイト、カオリン、もしくはリン酸2カルシウムなどの吸収剤と混合することにより調製する。粉末混合物を、シロップ、デンプンペースト、アカディア粘漿剤、またはセルロースもしくはポリマー材料の溶液などの結合剤で加湿し、ふるいを通過させることにより造粒することができる。造粒の代替法として、粉末混合物を錠剤機にかけることもでき、その結果不完全に形成されたスラグが得られ、これを顆粒に粉砕する。顆粒は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油の添加により、錠剤成形鋳型への粘着を防ぐために潤滑することができる。次いで、潤滑混合物を圧縮して錠剤とする。本開示の化合物を流動性不活性担体と混合し、造粒またはスラギング段階を通すことなく直接圧縮して錠剤とすることもできる。シェラックのシーリングコート、糖またはポリマー材料のコーティング、およびワックスの研磨コーティングからなる澄明または不透明保護コーティングを提供することもできる。異なる単位剤形を区別するために、これらのコーティングに染料を加えることもできる。
液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤などの経口液は、所与の量があらかじめ決められた量の化合物を含むように、用量単位剤形に調製することができる。シロップ剤は化合物を適当に着香した水溶液に溶解することにより調製しうる一方で、エリキシル剤は非毒性媒体の使用を通じて調製する。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミント油などの風味添加剤、あるいは天然甘味料、またはサッカリンもしくは他の人工甘味料などを加えることもできる。
適当な場合には、経口投与用の用量単位製剤をマイクロカプセル封入することもできる。製剤は、例えば、微粒子材料をポリマー、ワックスなどにコーティングまたは埋め込むことにより、放出を遅延または持続するよう調製することもできる。
式(I)の化合物、およびその医薬として許容される塩は、小さい一枚膜小胞、大きい一枚膜小胞、および多重層小胞などのリポソーム送達系の形で投与することもできる。リポソームはコレステロール、ステアリルアミン、またはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成することができる。
式(I)の化合物およびその医薬として許容される塩は、化合物分子が結合している個々の担体としてのモノクローナル抗体を用いて送達することもできる。化合物は、標的指向可能な薬物担体としての可溶性ポリマーに結合してもよい。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリジンが含まれうる。さらに、化合物は、薬物の制御放出を達成する際に有用な一連の生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレート、およびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーに結合してもよい。
経皮投与用に適合させた医薬製剤は、受容者の表皮と長期間密接に接触したままにするための分離したパッチとして提供してもよい。例えば、活性成分を、Pharmaceutical Research, 3(6), 318 (1986)に一般に記載されているとおり、イオン導入法によりパッチから送達してもよい。
局所投与用に適合させた医薬製剤は、軟膏、クリーム、懸濁剤、ローション、散剤、液剤、ペースト、ゲル、噴霧剤、エアロゾル、またはオイルとして製剤してもよい。
眼または他の外部組織、例えば、口や皮膚の治療のために、製剤は好ましくは局所軟膏またはクリームで適用する。軟膏に製剤する場合、活性成分をパラフィン性または水混和性軟膏基剤のいずれかと共に用いることができる。または、活性成分を水中油クリーム基剤または油中水基剤と共にクリームに製剤してもよい。
眼への局所投与用に適合させた医薬製剤には、活性成分が適当な担体、特に水性溶媒中に溶解または懸濁している点眼剤が含まれる。
口中の局所投与用に適合させた医薬製剤には、ロゼンジ、香錠、および洗口剤が含まれる。
直腸投与用に適合させた医薬製剤は、坐剤または浣腸剤として提供することができる。
担体が固体である鼻投与用に適合させた医薬製剤には、粒径が例えば20から500ミクロンの範囲の粗い粉末が含まれ、これは鼻吸入を行う様式で、すなわち鼻の近くに保持した粉末の容器から鼻経路を通じての急速な吸入により投与する。鼻噴霧剤または点鼻剤として投与するための、担体が液体である適当な製剤には、活性成分の水性または油性溶液が含まれる。
吸入による投与用に適合させた医薬製剤には、微粒子粉末またはミストが含まれ、これは様々な型の計量加圧エアロゾル、ネブライザー、または注入器により生成することができる。
膣投与用に適合させた医薬製剤は、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、または噴霧製剤として提供することができる。
非経口投与用に適合させた医薬製剤には、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を所期の受容者の血液と等張にする塩を含んでいてもよい水性および非水性滅菌注射溶液;ならびに懸濁化剤および増粘剤を含んでいてもよい水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。製剤は単位用量または複数用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルで提供してもよく、使用直前に滅菌液体担体、例えば、注射用水の添加だけを必要とする凍結乾燥状態で保存してもよい。即時調合注射溶液および懸濁液を滅菌粉末、顆粒、および錠剤から調製してもよい。
上で特に言及した成分に加えて、製剤は問題の製剤の型に関連のある当技術分野において通常の他の薬剤を含みうる、例えば、経口投与に適した製剤は矯味矯臭剤を含みうることが理解されるべきである。
本開示の化合物と共に投与することができる特定の例示的HCVインヒビター化合物には、下記の公報に開示されるものが含まれる:2002年2月17日公開の国際公開公報第02/04425 A2号、2003年1月30日公開の国際公開公報第03/007945 A1号、2003年2月6日公開の国際公開公報第03/010141 A2号、2003年2月6日公開の国際公開公報第03/010142 A2号、2003年2月6日公開の国際公開公報第03/010143 A1号、2003年1月3日公開の国際公開公報第03/000254 A1号、2001年5月10日公開の国際公開公報第01/32153 A2号、2000年2月10日公開の国際公開公報第00/06529号、2000年4月6日公開の国際公開公報第00/18231号、2000年3月2日公開の国際公開公報第00/10573号、2000年3月16日公開の国際公開公報第00/13708号、2001年11月15日公開の国際公開公報第01/85172 A1号、2003年5月8日公開の国際公開公報第03/037893 A1号、2003年5月8日公開の国際公開公報第03/037894 A1号、2003年5月8日公開の国際公開公報第03/037895 A1号、2002年12月19日公開の国際公開公報第02/100851 A2号、2002年12月19日公開の国際公開公報第02/100846 A1号、2002年11月13日公開の欧州特許第EP 1256628 A2号、1999年1月14日公開の国際公開公報第99/01582号、2000年2月24日公開の国際公開公報第00/09543号。
以下の表1は、本開示の化合物と共に投与することができる化合物のいくつかの実例を示す。本開示の化合物は併用療法において他の抗HCV活性化合物と共同もしくは別々のいずれかで、または化合物を組成物中に組み合わせることにより、投与することができる。
表1
Figure 2008540555
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本開示の化合物は研究試薬として用いてもよい。化合物はウイルス複製アッセイの設計、動物アッセイ系の有効性確認、およびHCV疾患メカニズムの知識をさらに増強するための構造的生物学試験のための研究手段を提供する助けとなりうる。さらに、本開示の化合物は、例えば、競合阻害により、他の抗ウイルス化合物の結合部位を確証または決定する際に有用である。
本開示の化合物は、材料のウイルス混入を処理または防止し、したがってそのような材料、例えば、血液、組織、手術機器および衣服、実験機器および衣服、ならびに採血または輸血器具および材料と接触する研究もしくは医療職員または患者のウイルス感染の危険を低減するために用いてもよい。
本開示は、合成的工程あるいはヒトもしくは動物の体内(インビボ)で起こるものまたはインビトロで起こる過程を含む代謝過程によって調製する場合、式(I)を有する化合物を含むことが意図される。
特に下記の例示的スキームおよび実施例を含む、本出願において用いる略語は、当業者には周知である。用いる略語のいくつかは下記のとおりである:CDI=1,1'-カルボニルジイミダゾール;THF=テトラヒドロフラン;DBU=1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]インデカ-7-エン;TFA=トリフルオロ酢酸;HATU=O-(7-アザベンゾトリアゾル-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムホスフェート;PyBOP=ベンゾトリアゾル-1-イル-オキシ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;MeI=ヨウ化メチル;BocまたはBOC=tert-ブトキシカルボニル;OtBu=tert-ブトキシ;TBME=tert-ブチルメチルエーテル;Et3N=トリエチルアミン;DMSO=ジメチルスルホキシド;OAc=アセテート;DPPA=ジフェニルホスホリルアジド;Me=メチル;TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム;DMAP=4-N,N-ジメチルアミノピリジン;tBuLi=tert-ブチルリチウム;LiHMDS=リチウムヘキサメチルジシラジド;Tle=tert-ブチルロイシン、tert-ブチルグリシンとも呼ぶ;4-BiphMgBr=4-ビフェニル臭化マグネシウム;DCM=ジクロロメタン;MeO=メトキシ;EDACまたはEDC=1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;およびHOBt=1-ヒドロキシベンゾトリアゾール。
本開示の化合物を合成するために有用な出発原料は当業者には公知で、容易に製造することができるか、または市販されている。
下記の方法は例示のために示すにすぎず、特許請求の範囲を限定するためのものではない。官能基を通常の保護基を用いて保護し、次いで保護基を除去して本開示の化合物を提供するような、化合物を調製する必要がありうることは理解されると思われる。本開示に従っての保護基の使用に関する詳細は当業者には公知である。
本開示の化合物は、例えば、スキームI(ここで、CPGはカルボキシル保護基であり、APGはアミノ保護基である)に例示する一般法に従って合成しうる。
スキームI
Figure 2008540555
簡単に言えば、P1'、P1、P2、P3およびP4を周知のペプチドカップリング技術により連結することができる。P1'、P1、P2、P3およびP4基は、最終化合物が本開示のペプチドに対応しているかぎり、いかなる順で連結してもよい。例えば、P3をP2-P1に連結することもでき;またはP1をP3-P2に連結することもできる。
一般に、ペプチドは、N末端残基のα-アミノ基を脱保護し、次の適当にN保護されたアミノ酸の未保護カルボキシル基を前述の方法を用いてペプチド結合を通じてカップリングすることにより伸長する。この脱保護およびカップリング手順を、所望の配列が得られるまで繰り返す。このカップリングは、スキームIに示すとおり、構成アミノ酸を用いて段階的様式で実施することができる。
二つのアミノ酸、アミノ酸とペプチド、または二つのペプチド断片の間のカップリングは、アジド法、混合炭酸-カルボン酸無水物(クロロギ酸イソブチル)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、または水溶性カルボジイミド)法、活性エステル(p-ニトロフェニルエステル、N-ヒドロキシコハク酸イミド)法、ウッドワード試薬K法、カルボニルジイミダゾール法、リン試薬または酸化-還元法などの標準のカップリング手順を用いて行うことができる。これらの方法のいくつか(特にカルボジイミド法)は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは4-DMAPを加えることにより促進することができる。これらのカップリング反応は、溶液(液相)または固相のいずれかで実施することができる。
より明確には、カップリング段階は、一つの反応物の遊離カルボキシルを他の反応物の遊離アミノ基と、カップリング剤存在下で脱水カップリングして、連結アミノ結合を形成する段階を含む。そのようなカップリング剤の記載はペプチド化学の一般的教科書、例えば、M. Bodanszky, ''Peptide Chemistry'', 2nd rev ed., Springer-Verlag, Berlin, Germany, (1993)に見いだされる。適当なカップリング剤の例はN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド存在下での1-ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはN-エチル-N'-[(3-ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミドである。実用的かつ有用なカップリング剤は、それ自体または1-ヒドロキシベンゾトリアゾールもしくは4-DMAP存在下での市販の(ベンゾトリアゾル-1-イルオキシ)トリス-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートである。もう一つの実用的かつ有用なカップリング剤は、市販の2-(1H-ベンゾトリアゾル-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレートである。さらにもう一つの実用的かつ有用なカップリング剤は、市販のO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートである。
カップリング反応は不活性溶媒、例えば、ジクロロメタン、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミド中で行う。過剰の三級アミン、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジンまたは4-DMAPを加えて反応混合物のpHを約8に維持する。反応温度は通常は0℃から50℃の範囲であり、反応時間は通常は15分から24時間の範囲である。
構成アミノ酸の官能基は一般には、望まれない結合を避けるためにカップリング反応中は保護しておかなければならない。用いることができる保護基は、例えば、Greene, ''Protective Groups in Organic Chemistry'', John Wiley & Sons, New Yorkおよび''The Peptides: Analysis, Synthesis, Biology'', Vol. 3, Academic Press, New York (1981)に記載されている。
伸長中のペプチド鎖にカップリングする各アミノ酸のα-アミノ基は保護しておかなければならない(APG)。当技術分野において公知のいかなる保護基も用いることができる。そのような基の例には下記が含まれる:1)ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、およびp-トルエンスルホニルなどのアシル基;2)ベンジルオキシカルボニル(CbzまたはZ)および置換ベンジルオキシカルボニル、ならびに9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)などの芳香族カルバメート基;3)tert-ブチルオキシカルボニル(Boc)、エトキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、およびアリルオキシカルボニルなどの脂肪族カルバメート基;4)シクロペンチルオキシカルボニルおよびアダマンチルオキシカルボニルなどの環式アルキルカルバメート基;5)トリフェニルメチルおよびベンジルなどのアルキル基;6)トリメチルシリルなどのトリアルキルシリル;ならびに7)フェニルチオカルボニルおよびジチアスクシノイルなどのチオール含有基。
一つの態様において、α-アミノ保護基はBocまたはFmocである。ペプチド合成用に適当に保護された多くのアミノ酸誘導体が市販されている。
新しく付加したアミノ酸残基のα-アミノ保護基は、次のアミノ酸のカップリング前に切断する。Boc基を用いる場合、最良の方法はニートもしくはジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸、またはジオキサンもしくは酢酸エチル中のHClである。次いで、得られるアンモニウム塩をカップリング前またはインサイチューのいずれかで、水性緩衝液、またはジクロロメタンもしくはアセトニトリルもしくはジメチルホルムアミド中の三級アミンで中和する。Fmoc基を用いる場合、最良の試薬はジメチルホルムアミド中のピペリジンまたは置換ピペリジンであるが、いかなる二級アミンも用いることができる。脱保護は0℃から室温(rtまたはRT)通常は20〜22℃の間の温度で実施する。
側鎖官能基を有する任意のアミノ酸もペプチドの調製中、任意の前述の基を用いて保護しなければならない。当業者であれば、これらの側鎖官能基の適当な保護基の選択および使用は、アミノ酸およびペプチド中の他の保護基の存在に依存することを理解すると思われる。そのような保護基の選択は、基をα-アミノ基の脱保護およびカップリング中に除去する必要がないため、重要である。
例えば、α-アミノ保護基としてBocを用いる場合、以下の側鎖保護基が適している:LysおよびArgなどのアミノ酸のアミノ側鎖を保護するためにp-トルエンスルホニル(トシル)部分を用いることができ;システインのスルフィド含有側鎖を保護するためにアセトアミドメチル、ベンジル(Bn)、またはtert-ブチルスルホニル部分を用いることができ;セリン、トレオニンまたはヒドロキシプロリンのヒドロキシ含有側鎖を保護するためにベンジル(Bn)エーテルを用いることができ;かつアスパラギン酸およびグルタミン酸のカルボキシ含有側鎖を保護するためにベンジルエステルを用いることができる。
α-アミノ保護のためにFmocを選ぶ場合、通常はtert-ブチル系保護基が許容される。例えば、リジンおよびアルギニンにはBocを用いることができ、セリン、トレオニンおよびヒドロキシプロリンにはtert-ブチルエーテル、アスパラギン酸およびグルタミン酸にはtert-ブチルエステルを用いることができる。システインのスルフィド含有側鎖を保護するために、トリフェニルメチル(トリチル)部分を用いることができる。
ペプチドの伸長が完了すれば、すべての保護基を除去する。これらの方法は当技術分野において周知である。
さらに、本開示の化合物の調製において以下の手引きに従ってもよい。例えば、R6がアルキルカルボニルまたはアルキルスルホニルである化合物を生成するために、それぞれ市販されているか、または合成が当技術分野において周知の適当な塩化アシルまたは塩化スルホニルに保護P3またはペプチド全体もしくはペプチド部分をカップリングさせる。
R6がアルコキシカルボニルである化合物の調製において、市販されているか、または合成が当技術分野において周知の適当なクロロギ酸エステルに保護P3またはペプチド全体もしくはペプチド部分をカップリングさせる。Boc誘導体には(Boc)2Oを用いる。
例えば:
Figure 2008540555

シクロペンタノールをホスゲンで処理して対応するクロロギ酸エステルを得る。
クロロギ酸エステルをトリエチルアミンなどの塩基存在下、所望のNH2トリペプチドで処理してカルバミン酸シクロペンチルを得る。
R6が(NRaRb)カルボニルである化合物の調製において、保護P3またはペプチド全体もしくはペプチド部分をSyn. Lett. Feb 1995; (2); 142-144に記載のとおりホスゲンと、続いてアミンで処理するか、または市販のイソシアネートおよびトリエチルアミンなどの適当な塩基と反応させる。
R6が(NRaRb)スルホニルである化合物の調製において、保護P3またはペプチド全体もしくはペプチド部分を国際公開公報第98/32748号に記載のとおり新しく調製したか、または市販の塩化スルファミルと、続いてアミンで処理する。
C末端残基のα-カルボキシル基は通常はエステルとして保護し(CPG)、これは切断してカルボン酸を生成することができる。用いうる保護基には下記が含まれる:1)メチル、トリメチルシリルエチルおよびtert-ブチルなどのアルキルエステル、2)ベンジルおよび置換ベンジルなどのアリールアルキルエステル、または3)トリクロロエチルおよびフェナシルエステルなどの緩和な塩基処理または緩和な還元手段によって切断することができるエステル。
得られるα-カルボン酸(緩和な酸、緩和な塩基処理、または緩和な還元手段による切断から得られる)をR7SO2NH2(アンモニア飽和テトラヒドロフラン溶液中R7SO2Clの処理により調製)と、4-ジメチルアミノピリジン(4-DMAP)および/または1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの塩基存在下、CDIまたはEDACなどのペプチドカップリング剤存在下でカップリングさせてP1'部分を組み込み、トリペプチドP1'-P1-P2-P3-APGを有効に配置する。典型的に、この方法では、1〜5当量のP1'カップリング剤を用いる。
さらに、前述の方法によりP3保護基APGを除去してP4部分に置き換え、切断から得られるα-カルボン酸(緩和な酸、緩和な塩基処理、または緩和な還元手段による切断から得られる)をR7SO2NH2(アンモニア飽和テトラヒドロフラン溶液中R7SO2Clの処理、または本明細書に記載の代替法により調製)と、4-ジメチルアミノピリジン(4-DMAP)および/または1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの塩基存在下、CDIまたはEDACなどのペプチドカップリング剤存在下でカップリングさせてP1'部分を組み込むと、トリペプチドP1'-P1-P2-P3-P4が調製される。典型的に、この方法では、1〜5当量のP1'カップリング剤を用いる。
スキームIIはさらに、トリペプチドカルボン酸のP1'スルホンアミドとのカップリングにより式(I)の化合物を構築する一般法を示す。前記カップリング反応は、カルボン酸(1)をTHFなどの溶媒中、カルボニルジイミダゾールなどのカップリング試薬で処理する必要があり、これは加熱還流することもでき、続いて生成した(1)の誘導体をTHFまたはジクロロメタンなどの溶媒中、DBUなどの塩基存在下で、P1'スルホンアミドに加える。
スキームII
Figure 2008540555
式(I)の化合物構築のための代替法をスキームIIIに示す。P1'スルホンアミド成分をP1成分に、スキームIの方法を用いてカップリングする。次いで、得られるP1-P1'部分をそのアミノ末端で脱保護する。この一般例では、Boc保護基を用いるが、当業者であればこの方法においていくつかの適当なアミノ保護基を用いうることを理解すると思われる。Boc保護基をジクロロエタンなどの溶媒中、トリフルオロ酢酸などの酸を用いて除去し、脱保護アミンをTFA塩として得ることができる。TFAアミン塩を続くカップリング反応で直接用いることもでき、または代替法として、スキームIIIに示すとおりTFAアミン塩をまずHClアミン塩に変換することもでき、このHClアミン塩をカップリング反応で用いる。HClアミン塩(3)のP4-P3-P2中間体のカルボキシル末端とのカップリングは、ジクロロメタンなどの溶媒中、HATUなどのカップリング試薬を用いて達成し、式(I)の化合物(4)を得ることができる。
スキームIII
Figure 2008540555
式(I)の化合物構築のための代替法をスキームIVに示す。ここでP1-P1'末端アミンの塩酸塩(1)をP2成分の遊離カルボキシル基に、ジクロロメタンなどの溶媒中、ジイソプロピルアミンなどの塩基存在下、PyBOPなどのカップリング剤を用いてカップリングさせる。得られるP2-P1-P1'中間体を式(I)の化合物に二段階工程で変換することができ、ここで第一段階はジクロロメタンなどの溶媒中、TFAなどの酸を用いる、P2アミン末端の脱保護である。得られるトリフルオロ酢酸塩をP4-P3成分のカルボキシル末端に、ジクロロメタンなどの溶媒を用い、ジイソプロピルアミンなどの塩基存在下、PyBOPなどの標準的カップリング剤を用いてカップリングさせ、式(I)の化合物(4)を得ることができる。
スキームIV
Figure 2008540555
上のスキームで用いるP4-P3-P2中間体は、一般スキームVに示す本工程のさらなる記載と共に、前述のとおりに構築することができる。ここで、P4-P3中間体(1)の遊離カルボキシル末端をP2成分のアミノ末端にカップリングさせ、P4-P3-P2ジペプチド(2)を得ることができる。P4-P3-P2中間体のカルボキシル末端をエステル基のけん化により脱保護してP4-P3-P2を遊離カルボン酸(3)として得ることができる。(3)のような中間体を式(I)の化合物に、本明細書に記載の方法を用いて変換することができる。
スキームV
Figure 2008540555
式(I)の化合物は、本明細書に記載の他の式(I)の化合物に変換することもできる。そのような工程の例をスキームVIに示し、ここでP4位にBoc基を有する式(I)の化合物(1)をP4位に尿素基を有する式(I)の化合物(3)に変換する。(1)から(3)への変換は二段階工程で行うことができ、その第一段階はジクロロメタンなどの溶媒中、TFAなどの酸で(1)を処理することによる、(1)のアミン(2)への変換である。得られるアミンTFA塩を1当量の塩基存在下、tert-ブチルイソシアネートなどのイソシアネートで処理して、式(I)の化合物(3)を得ることができ、ここでP3部分は尿素でキャップされている。前述のとおり、当業者であれば、P3基がアミドもしくはスルホンアミド、またはチオ尿素、またはスルファミドでキャップされている式(I)の化合物を調製するために、中間体(2)を出発原料として用いうることを理解すると思われる。式(I)の化合物の構築は、アミンからP4官能基形成のための標準的条件を用いて達成することができる。
スキームVI
Figure 2008540555
式(I)の化合物構築において、上で概要を示し、以下により詳細に記載する一般法の一つを用いて、P1'末端を分子に組み込む。いくつかの例において、P1'成分はシクロアルキル-またはアルキル-スルホンアミドであり、これらは市販されているか、または対応する塩化アルキル-またはシクロアルキル-スルホニルから塩化スルホニルをアンモニアで処理することにより調製することができる。または、これらのスルホンアミドはスキームVIIに概要を示す一般法を用いて合成することもできる。ここで、市販の塩化3-クロロ-プロピルスルホニル(1)を適当な保護スルホンアミドに、例えば、tert-ブチルアミンとの処理により変換する。次いで、得られるスルホンアミド(2)を対応するシクロアルキルスルホンアミドに、THFなどの溶媒中、2当量のブチルリチウムなどの塩基で処理することにより変換する。得られるシクロアルキルスルホンアミドを酸で処理して脱保護し、所望の未保護シクロアルキルスルホンアミドを得ることができる。
スキームVII
Figure 2008540555
前述の方法の変法を用いて、置換シクロアルキルスルホンアミドを式(I)の化合物に組み込むこともできる。例えば、スキームVIIIの中間体2を2当量のブチルリチウムなどの塩基で処理し、得られる反応混合物をヨウ化メチルなどの求電子体で処理して、置換シクロアルキルスルホンアミド(3)を得ることもできる。この中間体(3)をN末端で脱保護し、得られる化合物(4)を式(I)の化合物の調製において中間体として用いることができる。
スキームVIII
Figure 2008540555
式(I)の化合物を生成する際に用いるP1'中間体を、いくつかの場合には、スルファミド誘導体から誘導する。そのような場合、スルファミド中間体は、いくつかの合成経路、例えば、スキームIXに概要を示す経路により入手可能である。
スキームIX
Figure 2008540555
塩化スルファモイル(2)を、THFなどの溶媒中、-20℃などの低温に維持して、クロロスルホニルイソシアネート1(例えば、1当量)に水(例えば、1当量)を加えることにより、インサイチューで調製することができ、得られる溶液を0℃まで加温する。この溶液に、無水トリエチルアミンなどの塩基(例えば、1当量)と、続いてアミン(例えば、1当量)を加える。次いで、反応混合物を室温まで加温し、ろ過し、ろ液を濃縮して、所望のスルファミド(3)を得る。
スキームXに示す合成経路に従い、スルファミドを式(I)の化合物に組み込むことができる。ここで、カルボン酸P1成分(1)をCDIなどの活性化剤で処理する。別のフラスコで、前述のスルファミドの溶液に強塩基を加え、得られる反応混合物を数時間撹拌し、その後この反応混合物を活性化カルボン酸を含むフラスコに加えて、アシルスルファミド誘導体(2)を得る。2のような中間体を本明細書に記載の式(I)の化合物に変換することができる。
スキームX
Figure 2008540555
アシルスルファミド誘導体は、スキームXIに示す一段階工程でトリペプチドカルボン酸からも調製しうることに留意すべきである。
スキームXI
Figure 2008540555
式(I)の化合物を生成する際に用いるP1成分は、いくつかの場合には市販されているが、そうでない場合には当業者には公知で、非限定的な意味で本明細書に記載の方法を用いて合成し、続いて本明細書に記載の方法を用いて式(I)の化合物に組み込む。置換P1シクロプロピルアミノ酸は、スキームXIIに概要を示す一般法に従って合成することができる。
市販または容易に合成されるイミン(1)を塩基存在下、2,4-ジハロブテン(2)で処理して、イミン(3)を生じる。次いで、(3)の酸加水分解により(4)を得、これはカルボキシル基に対してシンのアリル置換基を主生成物として有する。(4)のアミン部分をBoc基を用いて保護し、完全に保護されたアミノ酸(5)を得ることができる。この中間体はラセミ体で、(5)のエステル部分をプロテアーゼで切断して、対応するカルボン酸を生じる酵素法により分割することができる。いかなる特定の理論に縛られることなく、この反応は鏡像異性体の一方がその鏡像よりもはるかに速い速度で反応を受けるため選択的で、中間ラセミ体の速度論的分割を可能にすると考えられる。本明細書に記載する例の一つの態様において、式(I)の化合物に組み込むための立体異性体は(1R,2S)立体化学を有する(5a)である。酵素存在下で、この鏡像異性体はエステル切断を受けず、それによりこの鏡像異性体(5a)は反応混合物から回収される。しかし、(1S,2R)立体化学を有する他方の鏡像異性体(5b)はエステル切断、すなわち加水分解を受け、遊離酸(6)を生じる。この反応完了後、エステル(5a)を酸生成物(6)から、例えば、水性抽出法またはクロマトグラフィなどの日常的方法により分離することができる。
スキームXII
Figure 2008540555
P2中間体および式(I)の化合物を調製するための非限定法を下記のスキームに示す。多くの場合、反応は中間体の一つの位置だけで示していることに留意すべきである。しかし、そのような反応はこの中間体の他の位置への修飾を行うために用いうることが理解されるべきである。さらに、特定の例において示す中間体、反応条件および方法は、他の置換パターンの化合物に広く適用可能である。例えば、スキームXIIIの式(I)の化合物に見られるP2成分の合成は、規定の合成経路に従って調製することができる。ここで、市販のN-Boc-4-オキソ-L-プロリンをグリニャール試薬などの有機金属試薬(またはアルキルもしくはアリールリチウム種、またはアルキルもしくはアリール亜鉛種)で処理して、プロリンのC4位がR3置換基および遊離三級ヒドロキシ基を有する中間体(2)を得る。次いで、中間体(2)を以下に示すP1-P1'断片にカップリングし、得られる中間体(3)を以下に示す式(I)の化合物に変換することができる。
スキームXIII
Figure 2008540555
スキームXIIIに示す式(I)の化合物の合成の代替アプローチをスキームXIVに示す。プロリン基のC4位の官能基付加を、後半の中間体(5)へのグリニャール付加により行い、式(I)の化合物を得る。中間体(5)は市販の中間体(1)から出発する4段階の連続反応により得ることができ、その第一段階は(1)の、当技術分野において確立されているP1-P1'中間体カップリング試薬へのカップリングを含む。中間体(2)のN-Boc基の酸触媒脱保護により遊離アミン中間体(3)を得、これを続いてP3-P4断片とカップリングして中間体(4)を得る。中間体(5)を得るための中間体(4)のC4ヒドロキシ基の選択的酸化は、デス-マーチン試薬などの酸化試薬を用いて達成することができる。
スキームXIV
Figure 2008540555
R4が水素である式(I)の化合物を、対応するR4がヒドロキシ基である式(I)の化合物から合成することができる。または、Rが水素である式(I)の化合物を、R4がヒドロキシ基である式(I)の化合物の調製用に用いる任意の中間体から合成することもできる。例えば、R4が水素である式(I)の化合物を、スキームXVに示すとおりに調製することができる。化合物(3)は対応するヒドロキシ類縁体(1)から調製することができる。(1)のような化合物から(3)のような化合物を生成するための工程は、プロリンC4ヒドロキシ基の還元または脱酸素を必要とする。(1)のような化合物から(3)のような化合物の生成を提供しうる、アルコール、特に三級アルコールの還元および/または脱酸素についてはかなりの確立された技術がある。例えば、アルコールの対応するアルカンへの直接還元(スキームXVの工程1)は以下の参照文献に報告されている:J. Org. Chem. 2001, 66, 7741。その中にはアルコールのアルカンへの還元が記載されており、ここでアルコールをジクロロエタンなどの溶媒中、クロロジフェニルシランおよび触媒量の3塩化インジウムで処理して対応するアルカンを得る。この反応は室温で行うことができるが、いくつかの場合には加熱が必要となることもある。R4がヒドロキシ基である式(I)の化合物からR4が水素である式(I)の化合物を生成するための代替法を、スキームXVの工程2として示す。その中で(1)のような化合物をまず活性化アルコール(2)に変換し、これらの中間体を還元して対応するアルカンとする(例えば、バートン脱酸素法を用いて)。または、2に示す活性化アルコールを、例えば、還元剤を用いて還元して、対応するアルカンとすることもできる。スキームXVの1から3への変換のためのこれらの方法は当業者には周知である。
スキームXV
Figure 2008540555
プロリン誘導体1のケトン部分への有機金属試薬の付加(スキームXVI)は当技術分野において十分に確立されていることに留意すべきである。例えば、Hrubyら(J. Org. Chem. 2001, 66, 3593)は一般構造1の中間体への臭化フェニルマグネシウムの付加を記載している(スキームXVI)。これらの知見により、1,2付加生成物(スキームXVIの2)の最適収率は、C2カルボキシル部分の保護基としてtert-ブチルエステル基を用いる場合に得られることが証明されている。加えて、この研究により、この付加反応の生成物の立体化学についてX線結晶学の形で明らかな証拠が提供された。具体的には、前述のケトン1へのグリニャール付加の結果として、C4ヒドロキシル基およびC2カルボキシル基が5員環に対してシンの相対配向が推定される単一の生成物が得られた。この構造決定から、スキームXVIの構造1の文脈において、1のケトンへのR3Mの付加における面選択性はアルファであると推測された。すなわち、有機金属は1のカルボニルのre面(底面)に付加して、以下に示す立体化学の対応する三級アルコール(2)を提供する。
スキームXVI
Figure 2008540555
Hrubyの前述の研究は、1の誘導体への特定のグリニャール試薬の付加を記載している(スキームXVI)。しかし、本開示ではプロリン1への様々なグリニャール試薬の付加を例示している。グリニャール試薬を含む有機金属試薬のケトンへの付加を記載している文献は多数あり、下記などの当技術分野における総説にまとめられている:Comprehensive Organic Functional Group Transformations. Volume 2: Synthesis: Carbon with one heteroatom attached by a single bond. Editor in Chief Alan. R. Katritzky, et al. 1995. Chapter 2.02, page 37.このクラスの反応はComprehensive Organic Synthesis. Editor in Chief Barry M Trost, Volume 1: Additions to C-X pi-bonds (part 1). 1991にも記載されている。
当技術分野における最近の研究は、ケトンへの付加反応におけるグリニャール試薬をさらに最適化するための条件を示しており、これらの研究は本開示において有用でありうる。例えば、Ishiharaら(Org. Lett. 2005, Vol. 7, No. 4, 573)は最近、マグネシウムアート錯体の生成および有用性を記載した。マグネシウムアート錯体、R3MgLi、はグリニャール試薬およびアルキルリチウムから誘導される。Ishiharaにより記載されたとおり、これらの錯体はケトンへの反応において1,2付加生成物を優れた収率で生じる。別の研究において、Knochelら(Angew. Chem Int. Ed. 2006, 45, 497)は、LnCl3などの可溶性ランタニド塩の有機マグネシウム試薬と合わせての使用を記載している。これらのランタニド塩の存在はカルボニル化合物への1,2付加反応の効率改善をもたらす。これらの研究およびその中の引用文献は、カルボニル化合物への単純付加におけるグリニャール反応の最適化に関する最先端技術を確立し、本開示における重要な情報源として役立つ。
一連の有機金属試薬がケトンへの付加反応に関与していることにも留意すべきである。この一連の研究に含まれるのは、アリールリチウム、アルキルリチウムおよびヘテロアリールリチウム試薬などの試薬で、これらはカルボニル部分に1,2様式で付加することが周知である。例えば、Dondoniら(J. Org. Chem. 2005, 70, 9257)による最近の研究において、ベンゾチオアゾールをBuLiを用いてリチオ化し、得られるC2-リチウム種はラクトンに1,2様式で付加する。類似のものとして、リチオ化ベンゾチアゾールはスキームXVIのケトン1に1,2様式で付加し、2aのような中間体を提供することが予想される。
当業者であれば、オキサゾールおよびチアゾールおよびイミダゾールなどの複素環由来の有機金属試薬もケトン1への1,2付加反応に関与することを理解すると思われる。これらの複素環系それぞれに用いる独特の条件を規定する多数の文献があり、この情報は当業者には容易に利用可能である。例えば、ケトンへの付加反応におけるベンゾキサゾールまたはオキサゾール由来の有機金属試薬の使用は、マグネシウム酸リチウムの使用を必要とする。Bayhらのこの最近の研究の詳細はJ. Org. Chem., 2005, 70, 5190に記載されている。スキームXVIのケトン1へのベンゾキサゾールの付加は、2bのような中間体の調製法を提供すると考えられる。
複素環由来の広範な有機金属試薬を用いてのケトンへの付加について、先行する多くの文献がある。例えば、Behindaら(Tet. Lett. 42, 2001, 647)の研究はリチオ化ベンズイミダゾールの生成およびその単純ラクトンへの付加を記載している。同様に、スキームXVIのケトン1への付加反応におけるこのリチオ化ベンズイミダゾールの使用は、2cのような中間体の調製法を提供すると考えられる。加えて、Kawasakiら(Bioorganic and Medicinal Chem. Lett. 13, 2003, 87)による最近の研究は、一連のリチオ化ヘテロ芳香族化合物の生成およびそれらの活性化アミンへの付加反応を記載している。同様に、スキームXVIのケトン1への付加反応におけるこのリチオ化ヘテロ芳香族中間体の使用は、中間体2d〜2kの調製法を提供すると考えられる。
ケトン1への付加1,2反応におけるビアリール、またはヘテロアリール-アリール系由来の有機金属の使用も、本開示に関連する。この有機金属試薬群のケトン1への付加は2lおよび2mのような中間体の調製法を提供すると考えられる。本発明の例示において、スキームXVIのケトン1への付加反応におけるこの後の使用のために、ビアリール、またはヘテロアリール有機金属を合成することが必要でありうることに留意すべきである。当業者であれば、この型の有機金属およびその前駆体の調製を記載する多数の文献を理解すると思われる。例えば、Chinchillaら(Chem. Rev. 2004, 104, 2667)による最近の総説は、メタル化複素環の調製およびそれらの有用性を記載している。ビアリールまたはヘテロアリール-アリール系の調製のための基礎化学は鈴木様カップリング反応を用いることが多い。Gregory Fuによって発表された一連の文献は、そのようなカップリング反応における最新技術を記載しており、これらの文献のサブセットは下記のとおりである:JACS 2004, 126, 1340;JACS, 2002, 124, 13662;Angew. Chem. Int. Ed. 2002, 41, No.11, 1945;Angew. Chem. Int. Ed. 2002, 41, No.20, 3910;JACS 2002, 122, 4020;JACS 2001, 123, 10099;Org. Lett. 2001, Vol. 3, No. 26, 4295;Angew. Chem. Int. Ed. 1998, 37, No.24, 3387。この一連の研究に加えて、Rossi in Synthesis 2004, No.15, 2419などのこの分野における重要な総説が容易に入手可能である。
実施例
本開示を特定の好ましい態様に関連して記載することになるが、これらは本開示の範囲を限定するものではない。これに対し、本開示は、特許請求の範囲内に含まれうる、すべての代替物、改変、および等価物を対象とする。したがって、以下の実施例は特定の態様を含むが、これらは本発明の好ましい実施を例示することになり、実施例は特定の態様を例示するためのものであり、その方法および概念的局面の最も有用で、容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために示されることが理解される。
特に記載がないかぎり、溶液のパーセンテージは体積に対する重量の関係を表し、溶液の比は体積比を表す。核磁気共鳴(NMR)スペクトルはBruker 300、400または500MHz分光計で記録した。化学シフト(δ)は百万分率で報告する。フラッシュクロマトグラフィはシリカゲル(SiO2)上で、Stillのフラッシュクロマトグラフィ技術(J. Org. Chem. 1978, 43, 2923)に従って実施した。
セクションA:中間体の調製:
I. P1中間体の調製:
1. ラセミ体(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルの調製:方法1(2つのうち)
Figure 2008540555
段階1:
Figure 2008540555
グリシンエチルエステル塩酸塩(303.8g、2.16mol)をtert-ブチルメチルエーテル(1.6L)中に懸濁した。ベンズアルデヒド(231g、2.16mol)および無水硫酸ナトリウム(154.6g、1.09mol)を加え、混合物を氷水浴を用いて0℃に冷却した。トリエチルアミン(455mL、3.26mol)を30分かけて滴下し、混合物を室温で48時間撹拌した。次いで、氷冷水(1L)を加えて反応を停止し、有機層を分離した。水相をtert-ブチルメチルエーテル(0.5L)で抽出し、合わせた有機相を飽和NaHCO3水溶液(1L)および食塩水(1L)の混合物で洗浄した。溶液をMgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、N-ベンジルイミン生成物(392.4g)を粘稠黄色油状物で得、これを次の段階で直接用いた。1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.32 (t, J=7.1 Hz, 3H), 4.24 (q, J=7.1 Hz, 2H), 4.41 (d, J=1.1 Hz, 2H), 7.39-7.47 (m, 3H), 7.78-7.81 (m, 2H), 8.31 (s, 1H).
段階2:
Figure 2008540555
無水トルエン(1.2L)中のリチウムtert-ブトキシド(84.06g、1.05mol)を無水トルエン(0.6L)中のグリシンエチルエステルのN-ベンジルイミン(100.4g、0.526mol)およびトランス-1,4-ジブロモ-2-ブテン(107.0g、0.500mol)の混合物に60分間で滴下した。添加完了後、濃赤色混合物に水(1L)およびtert-ブチルメチルエーテル(TBME、1L)を加えて反応停止した。水相を分離し、二回目はTBME(1L)で抽出した。有機相を合わせ、1N HCl(1L)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。有機相を分離し、水(0.8L)で抽出した。次いで、水相を合わせ、塩(700g)で飽和させ、TBME(1L)を加え、混合物を0℃に冷却した。次いで、撹拌中の混合物に10N NaOHを滴下してpH14まで塩基性化し、有機層を分離し、水相をTBME(2×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)し、ろ過し、1Lまで濃縮した。この遊離アミンの溶液に、ジ-tert-ブチルジカーボネート(131.0g、0.6mol)を加え、混合物を室温で4日間撹拌した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(50g、0.23mol)を反応混合物に追加し、混合物を3時間還流し、次いで室温まで冷却して終夜放置した。反応混合物をMgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、粗生成物(80g)を得た。この残渣をフラッシュクロマトグラフィ(SiO2 2.5kg、1%から2%メタノール/ジクロロメタンで溶出)で精製して、ラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(57g、53%)を黄色油状物で得、これは冷蔵庫で撹拌中に固化した:1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.26 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.46 (s, 9H), 1.43-1.49 (m, 1H), 1.76-1.82 (br m, 1H), 2.14 (q, J=8.6 Hz, 1H), 4.18 (q, J=7.2 Hz, 2H), 5.12 (dd J=10.3, 1.7 Hz, 1H), 5.25 (br s, 1H), 5.29 (dd, J=17.6, 1.7 Hz, 1H), 5.77 (ddd, J=17.6, 10.3, 8.9 Hz, 1H); MS m/z 254.16 (M-1)
段階3:
Figure 2008540555
N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(9.39g、36.8mmol)を4N HCl/ジオキサン(90mL、360mmol)に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩を定量的収率で得た(7g、100%)。1H NMR (メタノール-d4) δ 1.32 (t, J=7.1, 3H), 1.72 (dd, J=10.2, 6.6 Hz, 1H), 1.81 (dd, J=8.3, 6.6 Hz, 1H), 2.38 (q, J=8.3 Hz, 1H), 4.26-4.34 (m, 2H), 5.24 (dd, 10.3, 1.3 Hz, 1H) 5.40 (d, J=17.2, 1H), 5.69-5.81 (m, 1H).
ラセミ体N-Boc-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩調製の代替経路:方法2(2つのうち)
Figure 2008540555
THF(450mL)中のカリウムtert-ブトキシド(11.55g、102.9mmol)の溶液を-78℃に冷却して、これにTHF(112mL)中の市販のグリシンエチルエステルのN,N-ジベンジルイミン(25.0g、93.53mmol)を加えた。反応混合物を0℃に加温し、40分間撹拌し、次いで-78℃に再度冷却した。この溶液にトランス-1,4-ジブロモ-2-ブテン(20.0g、93.50mmol)を加え、混合物を0℃で1時間撹拌し、-78℃に再度冷却した。カリウムtert-ブトキシド(11.55g、102.9mmol)を加え、混合物をただちに0℃に加温し、さらに1時間撹拌した後、減圧濃縮した。粗生成物をジエチルエーテル(530mL)に溶解し、1N HCl水溶液(106mL、106mmol)を加え、得られた二相混合物を室温で3.5時間撹拌した。層を分離し、水層をジエチルエーテル(2×)で洗浄し、飽和NaHCO3水溶液で塩基性化した。所望のアミンをジエチルエーテル(3×)で抽出し、合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧濃縮して、遊離アミンを得た。この材料をジオキサン中4N HCl(100mL、400mmol)で処理し、濃縮して、少量の未同定の芳香族不純物(8%)の存在以外は、方法Aから得た材料と同じ(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩を褐色半固体で得た(5.3g、収率34%)。
2. N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルの分割
Figure 2008540555
分割A
12リットルのジャケット付き反応器に入れ、39℃に維持し、300rpmで撹拌中のリン酸ナトリウム緩衝液(0.1M、4.25L、pH8)の水溶液に、511グラムのAlcalase 2.4L(約425mL)(Novozymes North America Inc.)を加えた。混合物の温度が39℃に達したら、50%NaOH水溶液の添加によりpHを8.0に調節した。次いで、DMSO(850mL)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(85g)を40分かけて加えた。次いで、反応温度を40℃で24.5時間維持し、その間1.5時間および19.5時間の時点で50%NaOH水溶液を用いて混合物のpHを8.0に調節した。24.5時間後、エステルの鏡像体過剰率は97.2%であり、反応混合物を室温(26℃)に冷却し、終夜(16時間)撹拌した後、エステルの鏡像体過剰率は100%であった。次いで、50%NaOHを用いて反応混合物のpHを8.5に調節し、得られた混合物をMTBE(2×2L)で抽出した。合わせたMTBE抽出物を5%NaHCO3(3×100mL)、水(3×100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して、鏡像異性的に純粋なN-Boc-(1R,2S)/-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルを淡黄色固体で得た(42.55g;純度:210nmで97%、酸を含まない;鏡像体過剰率100%(「ee」)。
次いで、抽出工程からの水層を50%H2SO4でpH2まで酸性化し、MTBE(2×2L)で抽出した。MTBE抽出物を水(3×100mL)で洗浄し、濃縮して、酸を黄色固体で得た(42.74g;純度:210nmで99%、エステルを含まない)。
Figure 2008540555
Figure 2008540555
Figure 2008540555
分割B
24穴プレート(容量:10mL/ウェル)のウェル中100mM Heps・Na緩衝液(pH8.5)(0.5mL)にSavinase 16.0L(バチルス-クラウシイ(Bacillus clausii)からのプロテアーゼ)(Novozymes North America Inc.)(0.1mL)およびDMSO(0.1mL)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(10mg)の溶液を加えた。プレートを密封し、250rpm、40℃でインキュベートした。18時間後、エステルの鏡像体過剰率は以下のとおりに測定して44.3%であった:反応混合物(0.1mL)を取り出し、エタノール(1mL)とよく混合し;遠心分離後、上清10マイクロリットル(「μL」)をキラルHPLCで分析した。残りの反応混合物にDMSO(0.1mL)を加え、プレートを250rpm、40℃でさらに3日間インキュベートし、その後エタノール(4mL)をウェルに加えた。遠心分離後、上清(10μL)をキラルHPLCで分析し、エステルの鏡像体過剰率は100%であった。
分割C
24穴プレート(容量:10mL/ウェル)のウェル中100mM Heps・Na緩衝液(pH8.5)(0.5mL)にEsperase 8.0L(バチルス-ハロデュランス(Bacillus halodurans)(Novozymes North America Inc.)(0.1mL)およびDMSO(0.1mL)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(10mg)の溶液を加えた。プレートを密封し、250rpm、40℃でインキュベートした。18時間後、エステルの鏡像体過剰率は以下のとおりに測定して39.6%であった:反応混合物(0.1mL)を取り出し、エタノール(1mL)とよく混合し;遠心分離後、上清(10μL)をキラルHPLCで分析した。残りの反応混合物にDMSO(0.1mL)を加え、プレートを250rpm、40℃でさらに3日間インキュベートし、その後エタノール(4mL)をウェルに加えた。遠心分離後、上清(10μL)をキラルHPLCで分析し、エステルの鏡像体過剰率は100%であった。
試料分析を以下の様式で実施した:
1)試料調製:反応混合物約0.5mLを10倍量のエタノールとよく混合した。遠心分離後、上清(10μL)をHPLCカラムに注入した。
2)変換定量:
カラム:YMC ODS A、4.6×50mm、S-5μm
溶媒:A、1mM HCl水溶液;B、アセトニトリル
勾配:30%B=1分間;30%から45%B=0.5分間;45%B=1.5分間;45%から30%B=0.5分間。
流速:2mL/分
UV検出:210nm
保持時間:酸=1.2分;エステル=2.8分。
3)エステルの鏡像体過剰率測定:
カラム:CHIRACEL OD-RH、4.6×150mm、S-5μm
移動相:アセトニトリル/50mM HClO4水溶液(67/33)
流速:0.75mL/分
UV検出:210nm
保持時間:
(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸=5.2分;
ラセミ体(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル=18.5分および20.0分;
(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル=18.5分。
分割D
20Lのジャケット付き反応器中、0.3Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH8)(5L)を38℃に維持し、130rpmで撹拌した。Alcalase 2.4L(Novozymes North America Inc.)(4L)およびDI水(1L)を反応器に加えた。混合物の温度が38℃に近づいたところで、10N NaOHでpHを7.8に調節した。DMSO(5L)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(500グラム)の溶液を滴下漏斗から1時間かけて反応器に加えた。次いで、反応温度を48℃に調節した。21時間後、エステルの鏡像体過剰率は99.3%に達した。24時間の時点で加熱を停止し、反応混合物を室温(約25℃)までゆっくり冷却し、終夜撹拌した。反応混合物のpHを10N NaOHで8.5に調節し、混合物をMTBE(2×4L)で抽出した。合わせたMTBE抽出物を5%NaHCO3(3×400mL)および水(3×400mL)で洗浄し、濃縮して、鏡像異性的に純粋なN-Boc-(1R,2S)/-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルを淡黄色結晶で得た(259g;純度:210nmで96.9%、酸を含まない;100%ee)。
分割E
20Lのジャケット付き反応器中、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH8)(10L)を40℃に維持し、360rpmで撹拌した。Alcalase 2.4L(Novozymes North America Inc.)(1.5L)を反応器に加えた。混合物の温度が38℃に近づいたところで、10N NaOHでpHを8.0に調節した。DMSO(2L)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(200グラム)の溶液を滴下漏斗から1時間かけて反応器に加えた。次いで、反応温度を40℃に調節した。3時間後、10N NaOHでpHを8.0に調節した。21時間後、反応混合物を25℃に冷却した。反応混合物のpHを10N NaOHで8.5に調節し、混合物をMTBE(2×5L)で抽出した。合わせたMTBE抽出物を5%NaHCO3(3×500mL)および水(3×200mL)で洗浄し、濃縮して、黄色油状物(110g)を得た。油状物を備え付けの真空装置による減圧下、室温に置き、鏡像異性的に純粋なN-Boc-(1R,2S)/-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルを無色の長い棹状結晶で得た(101g;純度:210nmで97.9%、酸を含まない;100%ee)。
鏡像異性的に純粋なN-Boc-(1R,2S)/-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルの結晶構造が単結晶解析により特徴づけられている(X線NB#: 52795-093、refcode: 634592N1)。絶対配置は公知のキラル中心またはより重い原子がないため確立されていない。結晶a-軸に沿って鎖構造が、アミド基とカルボニル酸素原子との間の分子間水素結合(N...O 3.159Å)により形成される。
Figure 2008540555
N-Boc-(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルの構造:
結晶データ: 実験:
化学式:C13H21N1O4 結晶化
結晶系:斜方晶系 結晶源:MTBE
空間群:P212121 結晶の記載:無色棹状
a = 5.2902(1)Å α= 90° 結晶サイズ(mm):0.12×0.26×0.30
b = 13.8946(2)Å β= 90° データ収集
c = 19.9768(3)Å γ= 90° 温度(K):293
V = 1468.40(4)Å3 θmax(°):65.2 (Cu Kα)
Z = 4 dx = 1.155 g cm-3 測定した反射数:7518
格子パラメーターの反射数:6817 独立反射数:2390(Rint = 0.0776)
格子パラメーターのθ範囲(°):2.2-65.2 観察した反射数(I≧2σ:2284
吸収係数(mm-1):0.700 吸収係数(Tmin-Tmax):0.688-1.000
分割F
20Lのジャケット付き反応器中、0.2Mホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9)(5L)を450℃に維持し、400rpmで撹拌した。DI水(3L)およびSavinase 16L、EX型(Novozymes North America Inc.)(4L)を反応器に加えた。混合物の温度が45℃に近づいたところで、10N NaOHでpHを8.5に調節した。DMSO(2L)中のラセミ体N-Boc-(1R,2S)/(1S,2R)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(200グラム)の溶液を滴下漏斗から40分かけて反応器に加えた。次いで、反応温度を48℃に調節した。2時間後、10N NaOHでpHを9.0に調節した。18時間の時点で、エステルの鏡像体過剰率は72%に達し、pHを10N NaOHで9.0に調節した。24時間の時点で温度を35℃に下げた。42時間の時点で、温度を48℃に上げ、pHを10N NaOHで9.0に調節した。48時間の時点で加熱を停止し、反応混合物を室温(約25℃)までゆっくり冷却し、終夜撹拌した。66時間の時点で、反応混合物のpHは8.6であった。混合物をMTBE(2×4L)で抽出した。合わせたMTBE抽出物を5%NaHCO3(6×300mL)および水(3×300mL)で洗浄し、濃縮して、鏡像異性的に純粋なN-Boc-(1R,2S)/-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルを淡黄色結晶で得た(101Ag;純度:210nmで95.9%、酸を含まない;98.6%ee)。
3. キラル(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩の調製
Figure 2008540555
N-BOC-(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(8.5g、33.3mmol)をN2雰囲気下で、4N HCl/ジオキサン(Aldrich)(200mL)と共に室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下、温度を40℃よりも低く維持して除去した。これにより(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩(6.57g、約100%)を淡黄褐色固体で得た。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 1.31 (t, J=7.0 Hz, 3H), 1.69-1.82 (m, 2H), 2.38 (q, J=8.8 Hz, 1H), 4.29 (q, J=7.0 Hz, 2H), 5.22 (d, J=10.3 Hz, 1H), 5.40 (d, J=17.2 Hz, 1H), 5.69-5.81 (m, 1H). MS m/z 156 (M+1).
4. N-Boc-(1R,2S)-1-アミノ-2-シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸エチルエステルの調製
Figure 2008540555
エーテル(10mL)中のN-Boc-(1R,2S)-1-アミノ-2-ビニルシクロプロパンカルボン酸(255mg、1.0mmol)の溶液を酢酸パラジウム(5mg、0.022mmol)で処理した。橙/赤色溶液をN2雰囲気下に置いた。エーテル中の過剰のジアゾメタンを1時間かけて滴下した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。過剰のジアゾメタンを窒素気流を用いて除去した。得られた溶液をロータリーエバポレーションで濃縮し、粗生成物を得た。フラッシュクロマトグラフィ(10%酢酸エチル/ヘキサン)によりN-Boc-(1R,2S)-1-アミノ-2-シクロプロピルシクロプロパンカルボン酸エチルエステル(210mg、78%)を無色油状物で得た。MS m/e 270 (M+1).
5. 1-t-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロパン-カルボン酸は市販されている
Figure 2008540555
6. 1-アミノシクロブタンカルボン酸メチルエステル塩酸塩の調製
Figure 2008540555
1-アミノシクロブタンカルボン酸(100mg、0.869mmol)(Tocris)をメタノール(10mL)に溶解した。HClガスを2時間通気した。反応混合物を18時間撹拌し、次いで減圧濃縮して、黄色油状物(144mg)を得た。ジエチルエーテル(10mL)で粉砕して、表題生成物(100mg)を白色固体で得た。1H NMR (CDCl3) δ 2.10-2.25 (m, 1H), 2.28-2.42 (m, 1H), 2.64-2.82 (m, 4H), 3.87 (s, 3H), 9.21 (br s, 3H).
7. ラセミ体(1R,2R)/(1S,2S)1-アミノ-2-エチルシクロプロパンカルボン酸tert-ブチルエステルの調製
Figure 2008540555
段階1:下記の2-エチルシクロプロパン-1,1-ジカルボン酸ジ-tert-ブチルエステルの調製
Figure 2008540555
50%NaOH水溶液(H2O 185mL中の92.4g)中の塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(21.0g、92.2mmol)の懸濁液に1,2-ジブロモブタン(30.0g、138.9mmol)およびマロン酸ジ-tert-ブチル(20.0g、92.5mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間激しく撹拌し、次いで氷と水の混合物を加えた。粗生成物をジクロロメタン(3×)で抽出し、水(3×)、食塩水で逐次洗浄し、有機抽出物を合わせた。有機層を乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィ(SiO2 100g、ヘキサン中3%ジエチルエーテル)にかけて、表題生成物(18.3g、67.8mmol、収率73%)を得、これを次の反応で直接用いた。
段階2:下記のラセミ体2-エチルシクロプロパン-1,1-ジカルボン酸tert-ブチルエステルの調製
Figure 2008540555
段階1の生成物(18.3g、67.8mmol)を無水エーテル(500mL)中のカリウムtert-ブトキシド(33.55g、299.0mmol)の懸濁液に0℃で加え、続いてH2O(1.35mL、75.0mmol)を加え、室温で終夜激しく撹拌した。反応混合物を氷と水の混合物に注ぎ、ジエチルエーテル(3×)で洗浄した。水層を10%クエン酸水溶液により0℃で酸性化し、酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機層を水(2×)、食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題生成物(10g、46.8mmol、収率69%)を淡黄色油状物で得た。
段階3:下記の(1R,2R)/(1S,2S)2-エチル-1-(2-トリメチルシラニルエトキシカルボニルアミノ)シクロプロパン-カルボン酸tert-ブチルエステルの調製
Figure 2008540555
無水ベンゼン(160mL)中の段階2の生成物(10g、46.8mmol)および新しく活性化した4Åモレキュラーシーブス(3g)の懸濁液に、トリエチルアミン(7.50mL、53.8mmol)およびDPPA(11mL、10.21mmol)を加えた。反応混合物を3.5時間還流し、次いで2-トリメチルシリル-エタノール(13.5mL、94.2mmol)を加え、反応混合物を終夜還流した。反応混合物をろ過し、ジエチルエーテルで希釈し、10%クエン酸水溶液、水、飽和NaHCO3水溶液、水(2×)、食塩水(2×)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、ジクロロメタン(120mL)中のAldrichポリイソシアネートスカベンジャー樹脂(10g)と懸濁し、室温で終夜撹拌し、ろ過して、表題生成物(8g、24.3mmol;52%)を淡黄色油状物で得た:1H NMR (CDCl3) δ 0.03 (s, 9H), 0.97 (m, 5H), 1.20 (br m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.40-1.70 (m, 4H), 4.16 (m, 2H), 5.30 (br s, 1H).
段階4:下記のラセミ体(1R,2R)/(1S,2S)1-アミノ-2-エチルシクロプロパンカルボン酸tert-ブチルエステルの調製
Figure 2008540555
段階3の生成物(3g、9mmol)にTHF中1.0M TBAF溶液(9.3mL、9.3mmol)を加え、混合物を1.5時間加熱還流し、室温まで冷却し、次いで酢酸エチル(500mL)で希釈した。溶液を水(2×100mL)、食塩水(2×100mL)で逐次洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧濃縮して、表題中間体を得た。
II. P1'中間体の調製
1. シクロプロピルスルホンアミドの調製
方法1(2つのうち):
Figure 2008540555
0℃に冷却したTHF(100mL)の溶液にアンモニアガスを飽和に達するまで通気した。この溶液にTHF(50mL)中の塩化シクロプロピルスルホニル(Array Biopharmaから購入)(5g、28.45mmol)の溶液を加え、溶液を室温まで加温して終夜置き、さらに1日撹拌した。混合物を溶媒1〜2mLが残るまで濃縮し、SiO2プラグ(30g)にかけ(30%から60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)、シクロプロピルスルホンアミド(3.45g、100%)を白色固体で得た。1H NMR (メタノール-d4) δ 0.94-1.07 (m, 4H), 2.52-2.60 (m, 1H); 13C NMR (メタノール-d4) δ 5.92, 33.01.
方法2(2つのうち):
段階1:N-tert-ブチル-(3-クロロ)プロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
tert-ブチルアミン(3.0mol、315.3mL)をTHF(2.5L)に溶解した。溶液を-20℃に冷却した。塩化3-クロロプロパンスルホニル(1.5mol、182.4mL)をゆっくり加えた。反応混合物を室温に戻し、24時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン(2.0L)に溶解した。得られた溶液を1N HCl(1.0L)、水(1.0L)、食塩水(1.0L)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。これをろ過し、減圧濃縮して、わずかに黄色の固体を得、これをヘキサンから結晶化して生成物を白色固体で得た(316.0g、99%)。1H NMR (CDCl3) δ 1.38 (s, 9H), 2.30-2.27 (m, 2H), 3.22 (t, J = 7.35 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 4.35 (br, 1H).
段階2:シクロプロパンスルホン酸tert-ブチルアミドの調製
Figure 2008540555
THF(100mL)中のN-tert-ブチル-(3-クロロ)プロピルスルホンアミド(2.14g、10.0mmol)の溶液にn-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、8.0mL、20.0mmol)を-78℃で加えた。反応混合物を1時間かけて室温に戻した。揮発物質を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチルと水(200mL、200mL)との間で分配した。分離した有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して減圧濃縮した。残渣をヘキサンから再結晶して、所望の生成物を白色固体で得た(1.0g、56%)。1H NMR (CDCl3) δ 0.98-1.00 (m, 2H), 1.18-1.19 (m, 2H), 1.39 (s, 9H), 2.48-2.51 (m, 1H), 4.19 (br, 1H).
段階3:シクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
TFA(500mL)中のシクロプロパンスルホン酸tert-ブチルアミド(110.0g、0.62mol)の溶液を室温で16時間撹拌した。揮発物質を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサン(60mL/240mL)から再結晶して、所望の生成物を白色固体で得た(68.5g、91%)。1H NMR (DMSO-d6) δ 0.84-0.88 (m, 2H), 0.95-0.98 (m, 2H), 2.41-2.58 (m, 1H), 6.56 (br, 2H).
2. C1-置換シクロプロピルスルホンアミドの調製
2a. N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:N-tert-ブチル-(3-クロロ)プロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
前述のとおりに調製した。
段階2:N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
N-tert-ブチル-(3-クロロ)プロピルスルホンアミド(4.3g、20mmol)の溶液を無水THF(100mL)に溶解し、-78℃に冷却した。この溶液にn-ブチルリチウム(17.6mL、44mmol、ヘキサン中2.5M)をゆっくり加えた。ドライアイス浴をはずし、反応混合物を1.5時間かけて室温に戻した。次いで、この混合物を-78℃に冷却し、n-ブチルリチウム(20mmol、8mL、ヘキサン中2.5M)を加えた。反応混合物を室温に戻し、2時間かけて-78℃まで再度冷却し、ヨウ化メチルのニート溶液(5.68g、40mmol)を加えた。反応混合物を室温に戻して終夜置き、次いで室温で飽和NH4Cl(100mL)により反応停止した。これを酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧濃縮して、黄色油状物を得、これをヘキサンから結晶化して生成物をわずかに黄色の固体で得た(3.1g、81%):1H NMR (CDCl3) δ 0.79 (m, 2H), 1.36 (s, 9H), 1.52 (m, 2H), 1.62 (s, 3H), 4.10 (br s, 1H).
段階3:1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミド(1.91g、10mmol)の溶液をTFA(30mL)に溶解し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して黄色油状物を得、これを酢酸エチル/ヘキサン(1:4、40mL)から結晶化して、実施例3、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドを白色固体で得た(1.25g、96%):1H NMR (CDCl3) δ 0.84 (m, 2H), 1.41 (m, 2H), 1.58 (s, 3H), 4.65 (br s, 2H). 元素分析(C4H9NO2S)計算値:C:35.54;H:6.71;N:10.36. 実測値:C:35.67;H:6.80;N:10.40.
2b. 1-ベンジルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:N-tert-ブチル-(1-ベンジル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.05当量の臭化ベンジルを用いた以外は、N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて10%酢酸エチル/ヘキサンで粉砕して、収率60%で得た:1H NMR (CDCl3) δ 0.92 (m, 2H), 1.36 (m, 2H), 1.43 (s, 9H), 3.25 (s, 2H), 4.62 (br s, 1H), 7.29-7.36 (m, 5H).
段階2:1-ベンジルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、N-tert-ブチル(1-ベンジル)シクロプロピルスルホンアミドから、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて最少量の10%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、収率66%で得た:1H NMR (CDCl3) δ 0.90 (m, 2H), 1.42 (m, 2H), 3.25 (s, 2H), 4.05 (s, 2H), 7.29 (m, 3H), 7.34 (m, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 11.1, 36.8, 41.9, 127.4, 128.8, 129.9, 136.5.
2c. 1-プロピルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、この工程の第二段階でヨウ化メチルの代わりにハロゲン化プロピルを用いた以外は、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの調製について記載した方法を用いて調製した。
2d. 1-アリルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:N-tert-ブチル-(1-アリル)シクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.26当量の臭化アリルを求電子体として用いた以外は、N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミドの合成において記載した方法に従い、収率97%で得た。化合物は精製せずに次の反応で直接用いた:1H NMR (CDCl3) δ 0.83 (m, 2H), 1.34 (s, 9H), 1.37 (m, 2H), 2.64 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 4.25 (br s, 1H), 5.07-5.10 (m, 2H), 6.70-6.85 (m, 1H).
段階2:1-アリルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物、1-アリルシクロプロピルスルホンアミドは、N-tert-ブチル-(1-アリル)シクロプロピルスルホンアミドから、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの合成において記載した方法に従い、収率40%で得た。化合物はSiO2のカラムクロマトグラフィで、2%メタノール/ジクロロメタンを溶離剤として用いて精製した:1H NMR (CDCl3) δ 0.88 (m, 2H), 1.37 (m, 2H), 2.66 (d, J=7.0 Hz, 2H), 4.80 (s, 2H), 5.16 (m, 2H), 5.82 (m, 1H);13C NMR (CDCl3) δ 11.2, 35.6, 40.7, 119.0, 133.6.
2e. 1-(1-シクロヘキセニル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:N-tert-ブチル-[1-(1-ヒドロキシ)シクロヘキシル]-シクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.30当量のシクロヘキサノンを用いた以外は、N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて最少量の20%酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、収率84%で得た:1H NMR (CDCl3) δ 1.05 (m, 4H), 1.26 (m, 2H), 1.37 (s, 9H), 1.57-1.59 (m, 6H), 1.97 (m, 2H), 2.87 (br s, 1H), 4.55 (br s, 1H).
段階2:1-(1-シクロヘキセニル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物、1-(1-シクロヘキセニル)-シクロプロピルスルホンアミドは、N-tert-ブチル-[1-(1-ヒドロキシ)シクロヘキシル]-シクロプロピルスルホンアミドから、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて最少量の酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶して、収率85%で得た:1H NMR (DMSO-d6) δ 0.82 (m, 2H), 1.28 (m, 2H), 1.51 (m, 2H), 1.55 (m, 2H), 2.01 (s, 2H), 2.16 (s, 2H), 5.89 (s, 1H), 6.46 (s, 2H);13C NMR (DMSO-d6) δ 11.6, 21.5, 22.3, 25.0, 27.2, 46.9, 131.6, 132.2;LR-MS (ESI): 200 (M-1).
2f. 1-ベンゾイルシクロ-プロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:N-tert-ブチル-(1-ベンゾイル)シクロプロピル-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.2当量の安息香酸メチルを求電子体として用いた以外は、N-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用いて、収率66%で得た。化合物はSiO2のカラムクロマトグラフィで、30%から100%ジクロロメタン/ヘキサンを用いて精製した:1H NMR (CDCl3) δ 1.31 (s, 9H), 1.52 (m, 2H), 1.81 (m, 2H), 4.16 (br s, 1H), 7.46 (m, 2H), 7.57 (m, 1H), 8.05 (d, J = 8.5 Hz, 2H).
段階2:1-ベンゾイルシクロ-プロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、N-tert-ブチル(1-ベンゾイル)シクロプロピルスルホンアミドから、1-メチルシクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて最少量の酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、収率87%で得た:1H NMR (DMSO-d6) δ 1.39 (m, 2H), 1.61 (m, 2H), 7.22 (s, 2H), 7.53 (t, J=7.6 Hz, 2H), 7.65 (t, J=7.6 Hz, 1H), 8.06 (d, J=8.2 Hz, 2H);13C NMR (DMSO-d6) δ 12.3, 48.4, 128.1, 130.0, 133.4, 135.3, 192.0.
2g. N-tert-ブチル-(1-フェニルアミノカルボキシ)-シクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1当量のイソシアン酸フェニルを用いてのN-tert-ブチル-(1-メチル)シクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法を用い、続いて最少量の酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、収率42%で得た:1H NMR (CDCl3) δ 1.38 (s, 9H), 1.67-1.71 (m, 4H), 4.30 (br s, 1H), 7.10 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 7.53 (t, J = 7.5 Hz, 2H).
3. C1-置換シクロプロパンスルホンアミドの調製 N-Boc保護基の使用
3a. C1-置換シクロプロピルスルホンアミド調製の鍵となる中間体、シクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
段階1:3-クロロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
塩化3-クロロプロパンスルホニル(55g、310.7mmol)の溶液をTHF(200mL)に溶解し、0℃に冷却したNH4OH(200mL)の溶液に30分かけて滴下した。反応混合物を室温まで加温し、1時間撹拌し、水層をジクロロメタン(4×500mL)で複数回分配した。合わせたジクロロメタン層を1N HCl(150mL)、水(150mL)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗製固体を最少量のジクロロメタン/ヘキサンから再結晶して3-クロロプロピルスルホンアミドを白色固体で得た(45.3g、93%)。1H NMR (CDCl3) δ 2.34 (m, 2H), 3.32 (t, J=7.3 Hz, 2H), 3.70 (t, J=6.2 Hz, 2H), 4.83 (s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 27.10, 42.63, 52.57.
段階2:3-クロロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
0℃に冷却したジクロロメタン(350mL)中の3-クロロプロピルスルホンアミド(30.2g、191.5mmol)、トリエチルアミン(30.2mL、217.0mmol)、および4-DMAP(2.40g、19.6mmol)の溶液にジクロロメタン(250mL)中のジカルボン酸ジ-tert-ブチル(47.2g、216.9mmol)の溶液を30分かけてゆっくり滴下した。反応混合物を室温に戻し、さらに3時間撹拌し、1N HCl(300mL)、水(300mL)、食塩水(300mL)で分配し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、粗生成物を得た。この材料を5%ジクロロメタン/ヘキサン(70mL)で粉砕して、3-クロロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートをオフホワイト固体で得た(47.2g、96%):1H NMR (CDCl3) δ 1.51 (s, 9H), 2.33 (m, 2H), 3.60 (t, J=7.3 Hz, 2H), 3.68 (t, J=6.21 Hz, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 26.50, 27.95, 42.37, 50.40, 84.76, 149.53.
段階3:シクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
n-ブチルリチウム(74.7mL、119.5mmol、ヘキサン中1.6M)の溶液を無水THF(105mL)に溶解し、アルゴン雰囲気下で-78℃まで冷却した。この溶液に無水THF(105mL)中の3-クロロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメート(14g、54.3mmol)の溶液を20〜30分かけて滴下した。ドライアイス浴をはずし、反応混合物を2時間かけて室温に戻した。反応混合物を氷酢酸(3.4mL)で反応停止し、減圧濃縮し、ジクロロメタン(100mL)と水(100mL)との間で分配した。有機相を食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、減圧濃縮して、シクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートをろう状オフホワイト固体で得た(12.08g、100%):1H NMR (CDCl3) δ 1.10 (m, 2H), 1.34 (m, 2H), 1.50 (s, 9H), 2.88 (m, 1H), 7.43 (s, 1H). 13C NMR (CDCl3) δ 6.21, 28.00, 31.13, 84.07, 149.82.
3b. 1-メトキシ-メチルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
-78℃に冷却したTHF(30mL)に溶解したシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメート(1.0g、4.5mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(6.4mL、10.2mmol、ヘキサン中1.6M)を加え、反応混合物を1時間撹拌した。この溶液にクロロメチルメチルエーテルのニート溶液(0.40mL、5.24mmol)を加え、混合物を室温までゆっくり戻して終夜置いた。1N HCl水溶液を用いて溶液pHを3に調節し、次いで酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥(MgSO4)し、ろ過し、濃縮して、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートをろう状固体で得(1.20g、100%)、これはそれ以上精製せずに次の反応で直接用いた:1H NMR (CDCl3) δ 1.03 (m, 2H), 1.52 (s, 9H), 1.66 (m, 2H), 3.38 (s, 3H), 3.68 (s, 2H), 7.54 (s, 1H);13C NMR (CDCl3) δ 11.37, 28.29, 40.38, 58.94, 73.43, 83.61, 149.57.
段階2:1-メトキシメチルシクロプロピスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメート(1.14g、4.30mmol)の溶液を50%TFA/ジクロロメタンの溶液(30mL)に溶解し、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をSiO2(80g)のクロマトグラフィ(0%から60%酢酸エチル/ヘキサンで溶出)にかけて、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホンアミドを白色固体で得た(0.55g、2段階の全収率77%):1H NMR (CDCl3) δ 0.95 (m, 2H), 1.44 (m, 2H), 3.36 (s, 3H), 3.65 (s, 2H), 4.85 (s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 11.17, 40.87, 59.23, 74.80;LRMS m/z 183 (M+NH4).
3c. 1-シクロプロピルメチルシクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:1-シクロプロピルメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
1-シクロプロピルメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートを、1.10当量の臭化シクロプロピルメチルを求電子体として用いた以外は、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの合成において記載した方法に従い、収率92%で得た。化合物は精製せずに次の反応で直接用いた:1H NMR (CDCl3) δ 0.10 (m, 2H), 0.51 (m, 2H), 0.67 (m, 1H), 1.10 (m, 2H), 1.49 (s, 9H), 1.62 (m, 2H), 1.87 (d, J=7.0 Hz, 2H).
段階2:1-シクロプロピルメチル-シクロプロピルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1-シクロプロピルメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートから、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法に従い、収率65%で得た。化合物はSiO2のカラムクロマトグラフィで、0%から60%酢酸エチル/ヘキサンを溶離剤として用いて精製した:1H NMR (CDCl3) δ 0.15 (m, 2H), 0.51 (m, 2H), 1.01 (m, 2H), 1.34 (m, 3H), 1.86 (d, J=7.0 Hz, 2H), 4.83 (s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 4.65, 7.74, 11.26, 35.62, 41.21;LRMS m/z 193 (M+NH4).
3d. 1-プロピルカルバモイルシクロプロパン-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:1-プロピルカルバモイルシクロプロパンスルホンアミドtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.10当量のイソシアン酸n-プロピルを求電子体として用いた以外は、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチル-カルバメートの合成について記載した方法に従い、粗生成物として収率100%で得た。化合物は精製せずに次の反応で直接用いた:1H NMR (CDCl3) δ 0.10 (m, 2H), 0.51 (m, 2H), 0.67 (m, 1H), 1.10 (m, 2H), 1.49 (s, 9H), 1.62 (m, 2H), 1.87 (d, J=7.0 Hz, 2H).
段階2:1-プロピルカルバモイルシクロプロパン-スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1-プロピルカルバモイルシクロプロパンスルホンアミドtert-ブチルカルバメートから、クロマトグラフィを用いず、材料を最少量のジクロロメタン/ヘキサンから再結晶した以外は、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホンアミドの合成について記載した方法に従い、最適化収率50%で得た:1H NMR (CDCl3) δ 0.15 (m, 2H), 0.51 (m, 2H), 1.01 (m, 2H), 1.34 (m, 3H), 1.86 (d, J=7.0 Hz, 2H), 4.83 (s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 4.65, 7.74, 11.26, 35.62, 41.21;LRMS m/z 193 (M+NH4).
3e. 1-(3,5-ジメチルイソキサゾル-4イル)カルバモイルシクロプロパンスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
段階1:1-(3,5-ジメチルイソキサゾル-4-イル)カルバモイルシクロプロパンスルホンアミドtert-ブチルカルバメートの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1.20当量の3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イソシアネートを求電子体として用いた以外は、1-メトキシメチルシクロプロピルスルホニルアミンtert-ブチルカルバメートの合成について記載した方法に従い、粗生成物としての収率100%で得た。化合物は精製せずに次の反応で直接用いた。
段階2:1-(3,5-ジメチルイソキサゾル-4イル)カルバモイルシクロプロパンスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
この化合物は、1-(3,5-ジメチルイソキサゾル-4-イル)カルバモイルシクロ-プロパンスルホンアミドtert-ブチルカルバメート(1.62g、4.52mmol)から、4N HCl/ジオキサン(30mL、120mmol)を用い、終夜撹拌し、濃縮し、Biotage 40Mカラムのクロマトグラフィ(0%から5%メタノール/ジクロロメタンで溶出)にかけて、収率50%(580mg)で得た:1H NMR (メタノール-d4) δ 1.57 (m, 2H), 1.61 (m 2H), 2.15 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 4.84 (s, 3H);13C NMR (メタノール-d4) δ 9.65, 10.94, 15.01, 46.11, 114.82, 159.45, 165.55, 168.15;LRMS m/z 260 (M+H).
4. 臭化シクロアルキルからのシクロアルキルスルホンアミドの調製
4a. 臭化シクロブチルからのシクロブチルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
-78℃に冷却した無水ジエチルエーテル(ジエチルエーテル)(30mL)中の臭化シクロブチル(5.0g、37.0mmol)の溶液に、ペンタン中1.7M tert-ブチルリチウム(44mL、74.8mmol)を加え、溶液を1.5時間かけて-35℃までゆっくり加温した。この混合物を-40℃に冷却したヘキサン(100mL)中の新しく蒸留した塩化スルフリル(5.0g、37.0mmol)の溶液にゆっくりカニュレートし、1時間かけて0℃まで加温し、注意深く減圧濃縮した。この混合物をジエチルエーテルに再度溶解し、氷冷水で一回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、注意深く濃縮した。この混合物をTHF(20mL)に再度溶解し、THF中の飽和NH3(500mL)に滴下し、終夜撹拌した。混合物を減圧濃縮して粗製黄色固体を得、最少量のジクロロメタン/ヘキサン+メタノール(1〜2滴)から再結晶して、シクロブチルスルホンアミド(1.90g、38%)を白色固体で得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.95-2.06 (m, 2H), 2.30-2.54 (m, 4H), 3.86 (p、J=8 Hz, 1H), 4.75 (brs, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 16.43, 23.93, 56.29. HRMS m/z (M-H) C4H8NSO2としての計算値:134.0276、実測値:134.0282.
4b. シクロペンチル スルホンアミドの調製
Figure 2008540555
エーテル中の2M塩化シクロペンチルマグネシウム(18.5mL、37.0mmol)の溶液を-78℃に冷却したヘキサン(100mL)中の新しく蒸留した塩化スルフリル(3.0mL、37.0mmol)の溶液に滴下した。混合物を1時間かけて0℃まで加温し、次いで注意深く減圧濃縮した。この混合物をジエチルエーテル(200mL)に再度溶解し、氷冷水(200mL)で一回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、注意深く濃縮した。この混合物をTHF(35mL)に再度溶解し、THF中の飽和NH3(500mL)に滴下し、終夜撹拌した。混合物を減圧濃縮して粗製黄色固体を得、残渣を溶離剤として70%酢酸エチル-ヘキサンを用いてシリカゲル(50g)を通してろ過し、次いで溶液を濃縮した。残渣を最少量のジクロロメタン/ヘキサン+メタノール(1〜2滴)から再結晶して、シクロペンチルスルホンアミド(2.49g、41%)を白色固体で得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.58-1.72 (m, 2H), 1.74-1.88 (m, 2H), 1.94-2.14 (m, 4H), 3.48-3.59 (m, 1H), 4.80 (br s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 25.90, 28.33, 63.54;MS m/e 148 (M-H).
4c. シクロヘキシルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
ジエチルエーテル中の2M塩化シクロヘキシルマグネシウム(TCI Americas)(18.5mL、37.0mmol)の溶液を-78℃に冷却したヘキサン(100mL)中の新しく蒸留した塩化スルフリル(3.0mL、37.0mmol)の溶液に滴下した。混合物を1時間かけて0℃まで加温し、次いで注意深く減圧濃縮した。この混合物をジエチルエーテル(200mL)に再度溶解し、氷冷水(200mL)で一回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、注意深く濃縮した。この混合物をTHF(35mL)に再度溶解し、THF中の飽和NH3(500mL)に滴下し、終夜撹拌した。混合物を減圧濃縮して粗製黄色固体を得、残渣を溶離剤として70%酢酸エチル-ヘキサンを用いてシリカゲル(50g)を通してろ過し、濃縮した。残渣を最少量のジクロロメタン/ヘキサン+メタノール(1〜2滴)から再結晶して、シクロヘキシルスルホンアミド(1.66g、30%)を白色固体で得た:1H NMR (CDCl3) δ 1.11-1.37 (m, 3H), 1.43-1.56 (m, 2H), 1.67-1.76 (m, 1H), 1.86-1.96 (m, 2H), 2.18-2.28 (m, 2H), 2.91 (tt, J=12, 3.5 Hz, 1H), 4.70 (br s, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 25.04, 25.04, 26.56, 62.74;MS m/e 162 (M-1).
4d. ネオペンチルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
シクロヘキシルスルホンアミドの調製法に従い、ジエチルエーテル中の0.75M塩化ネオペンチルマグネシウム(Alfa)(49mL、37mmol)を変換してネオペンチルスルホンアミド(1.52g、27%)を白色固体で得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.17 (s, 9H), 3.12 (s, 2H), 4.74 (brs, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 29.46, 31.51, 67.38;MS m/e 150 (M-1).
4e. シクロブチルカルビニルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
アセトン(150mL)中の臭化シクロブチルカルビニル(Aldrich)(12.3g、83mmol)およびヨウ化ナトリウム(13.7g、91mmol)の溶液を終夜還流し、次いで室温に冷却した。無機物固体をろ去し、アセトンおよびヨウ化シクロプロピルカルビニル(8.41g、46%)をそれぞれ周囲環境および80℃、150torrで蒸留した。
-78℃に冷却した無水ジエチルエーテル(ジエチルエーテル)(30mL)中のヨウ化シクロブチルカルビニル(4.0g、21.98mmol)の溶液を、シクロヘキサン中1.3M sec-ブチルリチウム(17mL、21.98mmol)の溶液にカニュレートし、溶液を5分間撹拌した。この混合物に-78℃に冷却したヘキサン(110mL)中の新しく蒸留した塩化スルフリル(3.0g、21.98mmol)の溶液をカニュレートし、混合物を1時間かけて室温まで加温し、次いで注意深く減圧濃縮した。この混合物をジエチルエーテルに再度溶解し、氷冷水で一回洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、注意深く濃縮した。この混合物をTHF(30mL)に再度溶解し、THF中の飽和NH3(500mL)に滴下し、終夜撹拌した。混合物を減圧濃縮して粗製黄色固体を得、最少量のジクロロメタン/ヘキサン+メタノール(1〜2滴)から再結晶して、シクロブチルカルビニルスルホンアミド(1.39g、42%)を白色固体で得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.81-2.03 (m, 4H), 2.14-2.28 (m, 2H), 2.81-2.92 (m, 1H), 3.22 (d, J=7 Hz, 2H), 4.74 (brs, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 19.10, 28.21, 30.64, 60.93;MS m/e 148 (M-1);818 (M+H)
4f. シクロプロピルカルビニルスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
シクロブチルカルビニルスルホンアミドの調製用に用いた方法に従い、シクロプロピルカルビニルスルホンアミドを臭化シクロプロピルカルビニル(Aldrich)から調製した(JACS 1981、p.442-445も参照されたい)。1H NMR (CDCl3) δ 0.39-0.44 (m, 2H), 0.67-0.76 (m, 2H), 1.13-1.27 (m, 1H), 3.03 (d, J=7.3 Hz, 2H), 4.74 (brs, 2H);13C NMR (CDCl3) δ 4.33, 5.61, 59.93;MS m/e 134 (M-1).
4g. 2-チオフェンスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
JustusLiebigs Ann. Chem., 501, 1933, p.174-182の方法を用いて塩化2-チオフェンスルホニル(Aldrichから購入)から調製した。
4h. 4-ブロモベンゼンスルホンアミドの調製
Figure 2008540555
4-ブロモフェニルスルホンアミドを市販の塩化4-ブロモスルホニルをTHF中の飽和アンモニアで処理することにより調製した。
5. スルファミドの一般調製法
Figure 2008540555
中間体塩化スルファモイルを下記のとおりに調製した:THF中のイソシアン酸クロロスルホニル(1当量)の冷(-20℃)溶液を撹拌しながら、これにTHF中の水(1当量)を加え、得られた溶液を0℃まで加温した。この溶液に無水トリエチルアミン(1当量)と、続いて必要な二級アミン(1当量)を加えた。反応混合物を室温まで加温し、次いでろ過し、ろ液を濃縮して、所望のスルファミドを得た。
III. P1'-P1中間体の調製
1a. シクロプロパンスルホン酸(1-(R)-アミノ-2-(S)-ビニル-シクロプロパンカルボニル)アミドHCl塩の調製
Figure 2008540555
段階1:1(R)-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2(S)-ビニル-シクロプロパンカルボン酸の調製
Figure 2008540555
THF(7mL)およびメタノール(7mL)中の1(R)-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2(S)-ビニル-シクロプロパンカルボン酸エチルエステル(3.28g、13.2mmol)の溶液に、水(14mL)中のLiOH(1.27g、53.0mmol)の懸濁液を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、1N NaOH(15mL)および水(20mL)で反応停止した。得られた混合物を酢酸エチル(20mL)で洗浄し、有機相を0.5N NaOH(20mL)で抽出した。合わせた水相を1N HClでpH4まで酸性化し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、濃縮して、表題化合物を白色固体で得た(2.62g、87%)。1H NMR: (DMSO-d6) δ 1.22-1.26 (m, 1H), 1.37 (s, 9H), 1.50-1.52 (m, 1H), 2.05 (q, J=9 Hz, 1H), 5.04 (d, J=10 Hz, 1H), 5.22 (d, J=17 Hz, 1H), 5.64-5.71 (m, 1H), 7.18, 7.53 (s, NH (回転異性体), 12.4 (br s, 1H);MS m/z 228 (M+H).
段階2:シクロプロパンスルホン酸(1-(R)-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-(S)-ビニルシクロプロパンカルボニル)-アミドの調製
Figure 2008540555
THF(40mL)中の段階1の生成物(2.62g、11.5mmol)およびCDI(2.43g、15.0mmol)の溶液を窒素雰囲気下で50分間加熱還流した。溶液を室温まで冷却し、カニューレによりTHF(10mL)中のシクロプロピルスルホンアミド(1.82g、15.0mmol)の溶液に移した。得られた溶液にDBU(2.40mL、16.1mmol)を加え、撹拌を20時間続けた。混合物を1N HClでpH 1に調節して反応停止し、THFを減圧濃縮した。懸濁液を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン-酢酸エチル(1:1)から再結晶して精製し、表題化合物(2.4g)を白色固体で得た。母液をBiotage 40Sカラム(9%アセトン/ジクロロメタン)で精製して、表題化合物の第二バッチ(1.1g)を得た。両方のバッチを合わせた(総収率92%)。1H NMR (DMSO-d6) δ 0.96-1.10 (m, 4H), 1.22 (dd, J=5.5, 9.5 Hz, 1H), 1.39 (s, 9H), 1.70 (t, J=5.5 Hz, 1H), 2.19-2.24 (m, 1H), 2.90 (m, 1H), 5.08 (d, J=10 Hz, 1H), 5.23 (d, J=17 Hz, 1H), 5.45 (m, 1H), 6.85, 7.22 (s, NH (回転異性体);MS m/z 331 (M+H).
段階3:シクロプロパンスルホン酸(1-(R)-アミノ-2-(S)-ビニル-シクロプロパンカルボニル)アミドHCl塩
Figure 2008540555
ジクロロメタン(35mL)およびTFA(32mL)中の段階2の生成物(3.5g、10.6mmol)の溶液を室温で1.5時間撹拌した。揮発物質を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテル中1N HCl(20mL)に懸濁し、減圧濃縮した。この手順を一回繰り返した。得られた混合物をペンタンで粉砕し、ろ過して、表題化合物を吸湿性オフホワイト固体で得た(2.60g、92%)。1H NMR: (DMSO-d6) δ 1.01-1.15 (m, 4H), 1.69-1.73 (m, 1H), 1.99-2.02 (m, 1H), 2.38 (q, J=9 Hz, 1H), 2.92-2.97 (m, 1H), 5.20 (d, J=11 Hz, 1H), 5.33 (d, J=17 Hz, 1H), 5.52-5.59 (m, 1H), 9.17 (br s, 3H);MS m/z 231 (M+H).
1b. P1-P1'スルファミド誘導体の調製
Figure 2008540555
THF(5mL)中の(1R,2S)1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-2-ビニル-シクロプロパンカルボン酸(217mg、1.194mmol)の溶液にCDI(290mg、1.791mmol)を加え、反応混合物を45分間加熱還流した。別の丸底フラスコ内で、LiHMDS(ヘキサン中1.0M、2.4mL、2.4mmol)をTHF(5mL)中のN-エチルメチルスルファミド(330mg、2.388mmol)の溶液に加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。二つの反応混合物を合わせ、室温で2時間撹拌した。水を加えて反応を停止し、反応溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥した。ろ過し、溶媒を蒸発させて、粗生成物を得、これを調製用HPLCで精製して、所望のN-Boc保護N-アシルスルファミドを得た。次いで、化合物をジオキサン中4N HCl溶液(2mL)に溶解し、室温で4時間撹拌して、Boc保護基を除去した。溶媒を蒸発させてHCl塩として帯褐色油状物を得た。(112mg、収率33%)。1H NMR (400Mz、CD3OD) δ 1.16 (t, J=7.21 Hz, 3H), 1.68 (dd, J=10.03, 83 Hz, 1H), 2.15 (m, 1H), 2.37 (m, 1H), 2.89 (s, 3H), 3.30 (m, 2H), 5.31 (d, J=10.27 Hz, 1H), 5.42 (d, J=17.12 Hz, 3H), 5.68 (m, 1H). MS m/z 270 (M+Na).
セクションB:本開示の化合物の調製
実施例1:化合物1の調製
Figure 2008540555
Figure 2008540555
段階1:
ジクロロメタン(24mL)中の(2S,4S)-Boc-4-フェニルピロリジン-2-カルボン酸(0.711g 2,44mmol)(Chem-Impex International, Inc.から購入)、ジイソプロピルエチルアミン(0.948g、7.33mmol)およびシクロプロパンスルホン酸(1-(R)-アミノ-2-(S)-ビニル-シクロプロパンカルボニル)アミドHCl塩(0.561g、2.44mmol)の混合物にHATU(1.21g、3.18mmol)を加えた。反応混合物を14時間撹拌した後、5%NaHCO3水溶液(50mL)および5%クエン酸水溶液(50mL)で洗浄した。水層をそれぞれジクロロメタン(2×25mL)で逐次抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた褐色粘稠油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(SiO2、97:3、ジクロロメタン:メタノール)で精製して、褐色泡状固体を得た(0.973g、収率79%)。1H NMR (CD3OD、500 MHz) δ 0.91 (br s, 1H), 1.03 (d, J=6.4 Hz, 1H), 1.16-1.23 (m, 1H), 1.31-1.38 (m, 1H), 1.44 (dd, J=9.6, 5.6 Hz, 1H), 1.48 (s, 4H), 1.52 (s, 5H), 1.89 (t, J=6.4 Hz), 2.09 (q, J=8.4 Hz, 0.4H), 2.19 (q, J=8.6 Hz, 0.6H), 2.85-2.90 (m, 0.4H), 2.92-2.97 (m, 0.6H), 3.44 (t, J=9.6Hz, 1H), 3.65 (p, J=8.0 Hz, 1H), 3.93-4.01 (m, 1H), 4.29 (dd, J=10.1, 6.7 Hz, 1H), 5.12 (d, J=10.1 Hz, 1H), 5.30 (d, J=18.0 Hz, 1H), 5.75-5.82 (m, 1H), 7.24 (t, J=6.9 Hz, 1H), 7.29-7.33 (m, 5H);MS m/z 504 (M+Na).
段階2:
ジクロロメタン(5mL)中の実施例1、段階1からの生成物(0.900g、1.79mmol)の溶液にTFA(5mL)を加えた。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、減圧下で短時間乾燥した。得られた褐色粘稠油状物をジクロロメタン(10mL)に再度溶解し、ジエチルエーテル中1N HCl(10mL)の溶液に滴下した。白色固体沈澱が生じ、減圧ろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した(0720mg、収率91%)。MS m/z 404 (MH)
段階3:
ジクロロメタン(7mL)中の実施例1、段階2からの生成物(0.300g、0.682mmol)のスラリー溶液にジイソプロピルエチルアミン(0.265g、2.05mmol)を加えた。反応混合物は均質になった。これにBoc-L-Tle-OH(tert-ブチルグリシンとも呼ぶ)(0.189g、0.818mmol)およびHATU(0.389g、1.02mmol)を加えた。室温で6時間撹拌した後、反応混合物を段階1のとおりに後処理し、フラッシュクロマトグラフィ(SiO2、97:3、ジクロロメタン:メタノール)で精製して、化合物1の白色固体を得た(0.382g、収率91%)。1H NMR (CD3OD、500 MHz) δ 1.04 (br s, 3H), 1.06 (s, 9H), 1.21-1.25 (m, 2H), 1.40 (dd, J=9.5, 5.5 Hz, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.88 (dd, J=7.9, 5.5 Hz, 1H), 2.21 (q, J=8.7 Hz, 1H), 2.27 (t, J=6.9 Hz, 2H), 2.91-2.96 (m, 1H), 3.70 (p, J=6.5 Hz, 1H), 4.04 (dd, J=10.1, 6.7 Hz, 1H), 4.15 (dd, J=9.9, 6.7 Hz, 1H) 4.34 (t, J=7.2 Hz, 1H), 4.37 (d, J=9.5 Hz, 1H), 5.12 (d, J=10.4, 1H), 5.29 (d, J=16.8 Hz), 6.71 (d, J=9.15 Hz, 1H), 7.23 (d, J=4.6 Hz, 1H), 7.28-7.34 (m, 5H);MS m/z 639 (M+Na)
実施例2:化合物2の調製
Figure 2008540555
Figure 2008540555
段階1:
ジクロロメタン(16mL)中の(2S,4R)-Boc-γ-ベンジル-プロリン(0.516g 1.64mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.637g、4.92mmol)およびシクロプロパンスルホン酸(1-(R)-アミノ-2-(S)-ビニル-シクロプロパンカルボニル)アミドHCl塩(0.788g、2.96mmol)の混合物にHATU(0.935g、2.46mmol)を加えた。反応混合物を14時間撹拌した後、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、1N HCl(10mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた褐色粘稠油状物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(SiO2、95:5、ジクロロメタン:メタノール)で精製して黄色粘稠油状生成物を得た(0.651g、収率77%)。MS m/z 517 (MH).
段階2:
ジクロロメタン/ジクロロエタン(1:1、4mL)中の実施例2、段階1からの生成物(0.744g、1.43mmol)の溶液にTFA(2mL)を加えた。室温で15分間撹拌した後、反応混合物を濃縮した。得られた褐色粘稠油状物をジクロロエタン(6mL)に再度溶解し、再度濃縮した。油状生成物を1N HCl水溶液で粉砕し、ジエチルエーテル(30mL)を加えて沈澱させた。減圧ろ過により白色固体生成物を得、ジエチルエーテルで洗浄した(0.386g、収率59%)。MS m/z 417 (MH)
段階3:
ジクロロメタン(2mL)中の実施例2、段階2からの生成物(0.154g、0.338mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.131g、1.01mmol)、およびBoc-L-Tle-OH(0.117g、0.507mmol)の溶液混合物にHATU(0.193g、0.507mmol)を加えた。室温で14時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、次いで1N HCl水溶液(3×2mL)および10%Na2CO3水溶液(3mL)で洗浄した。混合物中で生成物は白色固体として沈澱し、減圧ろ過により得た。生成物を逆相HPLCで精製して、化合物2の白色固体を得た(0.151g、収率70%)。1H NMR (CD3OD, 500 MHz) δ 1.02 (s, 9H), 1.08 (dd, J=7.9, 1.9Hz, 2H), 1.16 (dd, J=6.3, 3.5Hz, 1H), 1.21-1.28 (m, 2H), 1.37 (dd, J=9.5, 5.2Hz, 1H), 1.49 (s, 9H), 1.87 (dd, J=8.2, 5.5Hz, 1H), 1.94-1.99 (m, 2H), 2.23 (q, J=8.9Hz, 1H), 2.66-2.75 (m, 3Hz), 2.91-2.96 (m, 1H), 3.66 (q, J=4.43Hz, 1H), 3.82 (q, J=6.0Hz, 1H), 4.30 (d, J=9.5Hz, 1H), 4.34 (t, J=7.3Hz, 1H), 4.48 (s, 2H), 5.15 (d, J=10.1Hz, 1H), 5.32 (d, J=17.1Hz, 1H), 5.71-5.78 (m, 1H), 6.61 (d, J=9.2Hz, 1H), 7.21-7.25 (m, 3H), 7.31 (t, J=7.5Hz, 2H);MS m/z 631 (M+H).
実施例3:化合物3の調製
Figure 2008540555
Figure 2008540555
段階1:
THF(10mL)中の(S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-オキソピロリジン-2-カルボン酸(460mg、2.0mmol)の溶液に臭化4-ビフェニルマグネシウム(0.5M THF、16.0mL、8.0mmol)を-50℃で滴下した。この温度で4時間撹拌した後、混合物を5%クエン酸で反応停止し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、濃縮した。残渣の固体を酢酸エチル:ヘキサン(15mL:15mL)から再結晶して、中間体1を白色固体で得た(415mg、54%)。1H NMR (CD3OD) δ 1.49, 1.51 (d, 9H), 2.48-2.51 (m, 1H), 2.79-2.82 (m, 1H), 3.75-3.81 (m, 2H), 4.48-4.53 (m, 1H), 7.33-7.36 (m, 1H), 7.43-7.46 (m, 2H), 7.58-7.65 (m, 6H);MS m/z 384 (M+H).
段階2:
ジクロロメタン(10mL)中の中間体1(383mg、1.0mmol)、シクロプロパンスルホン酸(1-(R)-アミノ-2-(S)-ビニルシクロプロパンカルボニル)アミド塩酸塩(293mg、1.1mmol)およびHATU(570mg、1.5mmol)の氷冷混合物にジイソプロピルエチルアミン(560mg、5.0mmol)を加えた。生成した溶液を4時間の間に周囲温度に戻し、揮発物質を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(100mL)で粉砕し、ろ過した。ろ液を5%クエン酸(50mL、×2)および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をメタノール(4mL)で粉砕して所望の生成物である中間体2を得た(314mg、53%)。MS m/z 596 (M+H).
段階3:
1,4-ジオキサン(1mL)中の中間体2(150mg、0.25mmol)の氷冷懸濁液にHCl(4Mジオキサン、5mL)を加えた。生成した溶液を周囲温度で2時間撹拌し、揮発物質を減圧下で除去し、高減圧下で終夜乾燥した。生成物を次の段階で直接用いた。MS m/z 496 (M+H).
段階4:
ジクロロメタン(2.5mL)中の中間体3(134mg、0.25mmol)の氷冷懸濁液にジイソプロピルエチルアミン(560mg、5.0mmol)を滴下した。この生成した溶液にHATU(144mg、0.38mmol)および(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,3-ジメチルブタン酸(64mg、0.28mmol)を加えた。最終混合物を周囲温度に戻して終夜置き、揮発物質を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(10mL)で粉砕し、ろ過した。ろ液を5%クエン酸(10mL、×2)および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を調製用HPLCで精製して、所望の生成物である化合物3を白色固体で得た(16mg、9%)。1H NMR (CD3OD) δ 1.08-1.13 (m, 11H), 1.27-1.29 (m, 2H), 1.47-1.53 (m, 10H), 1.89-1.93 (m, 1H), 2.26-2.32 (m, 2H), 2.68-2.71 (m, 1H), 2.97-2.99 (m, 1H), 4.05-4.12 (m, 1H), 4.34-4.37 (m, 2H), 4.45-4.47 (m, 1H), 5.15 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.77-5.82 (m, 1H), 7.36-7.37 (m, 1H), 7.44-7.47 (m, 2H), 7.62-7.67 (m, 6H);MS m/z 709 (M+H).
実施例4:化合物4の調製
Figure 2008540555
段階1:
Figure 2008540555
この生成物は、臭化フェニルマグネシウムを代わりに用いる以外は、実施例3、段階1に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (DMSO-d6) δ 1.36-1.41 (m, 9H), 2.25-2.28 (m, 1H), 2.60-2.64 (m, 1H), 3.56-3.66 (m, 2H), 4.27-4.29 (m, 1H), 5.50 (s, 1H), 7.25-7.36 (m, 3H), 7.46-7.48 (m, 2H), 12.40 (br, 1H);MS m/z 308 (M+H).
段階2:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例4、段階1の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階2に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 520 (M+H).
段階3:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例4、段階2の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階3に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 420 (M+H).
段階4:
化合物4を、実施例4、段階3の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階4に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.08-1.12 (m, 11H), 1.27-1.28 (m, 2H), 1.48-1.52 (m, 10H), 1.89-1.90 (m, 1H), 2.26-2.32 (m, 2H), 2.68-2.71 (m, 1H), 2.97-2.99 (m, 1H), 4.05-4.09 (m, 1H), 4.34-4.35 (m, 2H), 4.45-4.47 (m, 1H), 5.14 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.34 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.77-5.82 (m, 1H), 7.31-7.33 (m, 1H), 7.37-7.40 (m, 2H), 7.57-7.59 (m, 2H);MS m/z 633 (M+H).
実施例5:化合物5の調製
Figure 2008540555
段階1:
Figure 2008540555
この生成物は、臭化2-ナフチルマグネシウムを代わりに用いる以外は、実施例3、段階1に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.50, 1.52 (d, 9H), 2.54-2.56 (m, 1H), 2.89-2.91 (m, 1H), 3.84-3.87 (m, 2H), 4.51-4.53 (m, 1H), 7.45-7.52 (m, 2H), 7.62-7.64 (m, 1H), 7.85-7.94 (m, 3H), 7.99 (s, 1H);MS m/z 358 (M+H).
段階2:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例5、段階1の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階2に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 570 (M+H).
段階3:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例5、段階2の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階3に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 470 (M+H).
段階4:
化合物5を、実施例5、段階3の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階4に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.05-1.12 (m, 11H), 1.28-1.29 (m, 2H), 1.48-1.53 (m, 10H), 1.91-1.92 (m, 1H), 2.25-2.40 (m, 2H), 2.75-2.79 (m, 1H), 2.97-3.00 (m, 1H), 4.13-4.16 (m, 1H), 4.38-4.47 (m, 2H), 5.14 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.77-5.82 (m, 1H), 7.49-7.51 (m, 2H), 7.70-7.73 (m, 1H), 7.86-7.92 (m, 3H), 8.04 (s, 1H);MS m/z 683 (M+H).
実施例6:化合物6の調製
Figure 2008540555
段階1:
Figure 2008540555
この生成物は、臭化4-フルオロフェニルマグネシウムを代わりに用いる以外は、実施例3、段階1に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.48, 1.50 (d, 9H), 2.44-2.47 (m, 1H), 2.74-2.95 (m, 2H), 3.69-3.76 (m, 2H), 4.45-4.53 (m, 1H), 7.08-7.12 (m, 2H), 7.52-7.54 (m, 2H);MS m/z 326 (M+H).
段階2:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例6、段階1の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階2に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 538 (M+H).
段階3:
Figure 2008540555
この生成物は、実施例6、段階2の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階3に記載のものと同じ方法により調製した。MS m/z 438 (M+H).
段階4:
化合物6を、実施例6、段階3の生成物を代わりに用いる以外は、実施例3、段階4に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.02-1.12 (m, 11H), 1.26-1.28 (m, 2H), 1.47-1.52 (m, 10H), 1.89-1.90 (m, 1H), 2.25-2.28 (m, 2H), 2.55-2.65 (m, 1H), 2.92-2.99 (m, 1H), 4.06-4.08 (m, 1H), 4.25-4.33 (m, 2H), 4.41-4.49 (m, 1H), 5.15 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.77-5.82 (m, 1H), 7.09-7.12 (m, 2H), 7.60-7.63 (m, 2H);MS m/z 651 (M+H).
実施例7:化合物7の調製
Figure 2008540555
Figure 2008540555
段階1:
Figure 2008540555
ジクロロメタン(100mL)中の(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸メチルHCl塩(5.45g、30.0mmol)、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル)-3,3-ジメチルブタン酸(6.93g、30.0mmol)、およびHATU(17.1g、45.0mmol)のスラリーを0℃に冷却し、これにジイソプロピルエチルアミン(16.8g、150mmol)を滴下した。生成した溶液を室温で終夜撹拌し、氷冷5%クエン酸および1M NaOH水溶液で二回と、次いで食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮して、淡褐色泡状物を得た(10.75g、100%)。1H NMR (CD3OD) δ 1.04 (s, 9H), 1.46 (s, 9H), 2.01-2.06 (m, 1H), 2.27-2.29 (m, 1H), 3.73 (s, 3H), 3.77-3.87 (m, 2H), 4.31 (s, 1H), 4.49 (br, 1H), 4.56 (t, J = 8.5Hz, 1H).
段階2:
Figure 2008540555
THF(100mL)およびメタノール(100mL)中の実施例7、段階1の生成物(10.75g、30.0mmol)の溶液に水(100mL)中のLiOH一水和物(6.30g、150mmol)の溶液を加えた。最終溶液を室温で終夜撹拌した。揮発物質を減圧下で除去した。残渣を1M HCl水溶液でpH2まで酸性化した。酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を5%クエン酸および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮して、所望の生成物(8.95g、87%)をオフホワイト泡状物で得た。1H NMR (CD3OD) δ 1.05 (s, 9H), 1.45 (s, 9H), 2.03-2.06 (m, 1H), 2.32-2.36 (m, 1H), 3.79-3.86 (m, 2H), 4.32 (br, 1H), 4.49 (br, 1H), 4.54 (t, J = 8.5Hz, 1H).
段階3:
Figure 2008540555
酢酸エチル(150mL)中の実施例7、段階2からの生成物の溶液を0℃に冷却し、これに(1R,2S)-1-アミノ-N-(シクロプロピルスルホニル)-2-ビニルシクロプロパンカルボキサミドHCl塩(1.51g、5.68mmol)を加えた。混合物をこの温度で5分間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(1.91g、17.0mmol)を滴下した。生成した澄明溶液を0℃でさらに5分間撹拌した後、EDC(1.41g、7.38mmol)およびHOBt(0.77g、5.68mmol)を加えた。最終スラリーを室温で終夜撹拌した。生成した澄明溶液を氷冷5%クエン酸で二回、飽和クエン酸ナトリウム水溶液および食塩水でそれぞれ洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、フラッシュカラムでヘキサン:アセトン(1:1)溶出により精製して、所望の生成物(2.50g、79%)を白色泡状物で得た。1H NMR (CD3OD) δ 1.00-1.10 (m, 11H), 1.24-1.28 (m, 2H), 1.41-1.46 (m, 10H), 1.86-1.91 (m, 1H), 2.00-2.04 (m, 1H), 2.12-2.28 (m, 1H), 2.92-2.99 (m, 1H), 3.80-3.95 (m, 2H), 4.30-4.40 (m, 2H), 4.51 (br, 1H), 5.14 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.35 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.77-5.82 (m, 1H);MS m/z 557 (M+H).
段階4:
Figure 2008540555
ジクロロメタン(20mL)中のデス-マーチン試薬(940mg、2.2mmol)の溶液に実施例7、段階3の生成物(556mg、1.0mmol)を加えた。溶液を室温で4時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を熱酢酸エチル(10mL)で粉砕し、珪藻土(登録商標Celite)を通してろ過した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムでヘキサン:アセトン(1:1)溶出により精製して、所望の生成物(550mg、99%)を白色泡状物で得た。1H NMR (CD3OD) δ 1.09-1.14 (m, 11H), 1.25-1.28 (m, 2H), 1.43-1.46 (m, 10H), 1.88-1.91 (m, 1H), 2.22-2.28 (m, 1H), 2.51-2.60 (m, 1H), 2.92-2.96 (m, 1H), 4.17-4.34 (m, 2H), 4.77-4.80 (m, 1H), 5.16 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.33 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.72-5.82 (m, 1H);MS m/z 555 (M+H).
段階5:
THF(0.5mL)中の実施例7、段階4の生成物(23mg、0.05mmol)の溶液を-50℃に冷却し、これに臭化4-メトキシフェニルマグネシウム(0.5mL、THF中0.5M、0.25mmol)を滴下した。生成した溶液をこの温度で2時間撹拌し、塩化アンモニウム水溶液で反応停止し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を調製用HPLCで精製して、化合物7(4.5mg、14%)を白色固体で得た。1H NMR (CD3OD) δ 1.09-1.12 (m, 11H), 1.26-1.28 (m, 2H), 1.46-1.52 (m, 10H), 1.89-1.91 (m, 1H), 2.25-2.28 (m, 2H), 2.58-2.65 (m, 1H), 2.92-2.99 (m, 1H), 3.81 (s, 3H), 4.04-4.08 (m, 1H), 4.25-4.35 (m, 2H), 4.41-4.49 (m, 1H), 5.15 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.74-5.82 (m, 1H), 6.92-6.94 (m, 2H), 7.48-7.50 (m, 2H); MS m/z 663 (M+H).
実施例8:化合物8の調製
Figure 2008540555
化合物8を、臭化4'-メトキシ-3-ビフェニルマグネシウムを代わりに用いる以外は、実施例7、段階5に記載のものと同じ方法により調製した。1H NMR (CD3OD) δ 1.02-1.10 (m, 11H), 1.29-1.31 (m, 2H), 1.40-1.50 (m, 10H), 1.90-1.92 (m, 1H), 2.25-2.27 (m, 2H), 2.68-2.69 (m, 1H), 2.92-2.98 (m, 1H), 3.84 (s, 3H), 4.10-4.15 (m, 1H), 4.35-4.52 (m, 2H), 5.15 (d, J = 12 Hz, 1H), 5.32 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 5.75-5.82 (m, 1H), 7.00-7.03 (m, 3H), 7.40-7.60 (m, 5H);MS m/z 739 (M+H).
実施例9:化合物9の調製
Figure 2008540555
THF(5mL)中の、実施例7に記載のとおりに調製した(S)-1-{(S)-2-{[(1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピル]カルバモイル}-4-オキソピロリジン-1-イル}-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イル-カルバミン酸tert-ブチル(77mg、0.14mmol)の溶液を-78℃に冷却し、これに臭化アリルマグネシウム(ジエチルエーテル中1.0M、0.7mL、0.7mmol)を加えた。反応混合物を室温まで加温し、終夜撹拌した。反応を飽和NH4Cl水溶液で停止した。混合物を酢酸エチルで抽出し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィで、ヘキサン:アセトン(2:1)溶出により精製し、表題生成物を得た(50mg、60%)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.92-0.96 (m, 2H), 0.93-1.09 (m, 10H), 1.19-1.25 (m, 2H), 1.38-1.48 (m, 10H), 1.83-1.94 (m, 2H), 2.18-2.31 (m, 2H), 2.31-2.46 (m, 2H), 2.88-2.96 (m, 1H), 3.70 (d, J=9.82 Hz, 1H), 3.81 (d, J=10.32 Hz, 1H), 4.22 (d, J=9.32 Hz, 1H), 4.32 (dd, J=9.06, 4.78 Hz, 1H), 5.09-5.20 (m, 3H), 5.30 (dd, J=17.25, 1.38 Hz, 1H), 5.69-5.80 (m, 1H), 5.87-5.99 (m, 1H), 6.69 (d, J=9.06 Hz, 1H);MS m/z 619 (M+Na).
化合物10〜25の一般調製法
Figure 2008540555
THF(1〜5mL)中の(S)-1-{(S)-2-{[(1R,2S)-1-(シクロプロピルスルホニルカルバモイル)-2-ビニルシクロプロピル]カルバモイル}-4-オキソピロリジン-1-イル}-3,3-ジメチル-1-オキソブタン-2-イルカルバミン酸tert-ブチル(83mg、0.15mmol)の溶液を-78℃に冷却し、これにグリニャール試薬(0.75〜0.90mmol)を加えた。反応混合物を室温まで加温し、1〜3時間撹拌した。反応を飽和NH4Cl水溶液(1mL)で停止した。混合物を1N HClで中和し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。粗生成物を調製用HPLCで精製し、所望の生成物を得た。
実施例10:化合物10の調製
Figure 2008540555
化合物10を、臭化(3-フルオロフェニル)マグネシウム(THF中1.0M、0.75mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(5mg、6%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.01 (m, 2H), 1.03-1.11 (m, 10H), 1.21-1.27 (m, 2H), 1.37-1.51 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.18-2.28 (m, 2H), 2.56-2.64 (m, 1H), 2.90-2.99 (m, 1H), 4.03 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.24 (d, J=10.58 Hz, 1H), 4.28 (s, 1H), 4.43 (dd, J=9.06, 4.03 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.45, 1.64 Hz, 1H), 5.30 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.82 (m, 1H), 6.99-7.07 (m, 1H), 7.30-7.41 (m, 3H);MS m/z 651 (M+H).
実施例11:化合物11の調製
Figure 2008540555
化合物11を、臭化(3-メトキシフェニル)マグネシウム(THF中1.0M、0.75mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(7mg、7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.01 (m, 2H), 1.03-1.12 (m, 10H), 1.20-1.27 (m, 2H), 1.42-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.17-2.29 (m, 2H), 2.55-2.64 (m, 1H), 2.90-3.00 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.98-4.06 (m, 1H), 4.21-4.33 (m, 2H), 4.43 (dd, J=9.19, 3.90 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.45, 1.64 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.69-5.82 (m, 1H), 6.85 (dd, J=8.06, 2.01 Hz, 1H), 7.08 (d, J=7.81 Hz, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.23-7.30 (m, 1H);MS m/z 663 (M+H).
実施例12:化合物12の調製
Figure 2008540555
化合物12を、臭化(3-クロロフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.8mL、0.9mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(5mg、5%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.01 (m, 2H), 1.03-1.11 (m, 10H), 1.22-1.27 (m, 2H), 1.41-1.50 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.19-2.28 (m, 2H), 2.56-2.64 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 4.04 (d, J=10.58 Hz, 1H), 4.22 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.27 (s, 1H), 4.44 (dd, J=9.19, 3.90 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.51 Hz, 1H), 5.30 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 7.28-7.37 (m, 2H), 7.47 (t, J=7.68 Hz, 1H), 7.61 (s, 1H) );MS m/z 689 (M+Na).
実施例13:化合物13の調製
Figure 2008540555
化合物13を、臭化m-トリルマグネシウム(THF中1.0M、0.90mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(11mg、11%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.99 (s, 2H), 1.04-1.09 (m, 10H), 1.21-1.27 (m, 2H), 1.42-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.31, 5.54 Hz, 1H), 2.18-2.29 (m, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.56-2.63 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.08 Hz, 1H), 4.24 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.28-4.32 (m, 1H), 4.41 (dd, J=9.06, 4.03 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.51 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.25, 1.38 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 7.11 (d, J=7.55 Hz, 1H), 7.23 (t, J=7.55 Hz, 1H), 7.32 (d, J=7.81 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H) );MS m/z 669 (M+Na).
実施例14:化合物14の調製
Figure 2008540555
化合物14を、臭化(3-イソプロピルフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.5mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(12mg、12%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.01 (m, 2H), 1.04-1.11 (m, 10H), 1.22-1.28 (m, 8H), 1.41-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.18-2.34 (m, 2H), 2.55-2.63 (m, 1H), 2.87-2.98 (m, 2H), 4.00-4.07 (m, 1H), 4.26 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.29-4.33 (m, 1H), 4.42 (dd, J=9.06, 4.03 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.45, 1.64 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 7.17 (d, J=7.30 Hz, 1H), 7.24-7.36 (m, 2H), 7.44 (s, 1H). MS m/z 675 (M+H).
実施例15:化合物15の調製
Figure 2008540555
化合物15を、臭化(3-イソプロポキシフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.5mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(12mg、12%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.01 (m, 2H), 1.04-1.11 (m, 10H), 1.21-1.27 (m, 2H), 1.29 (d, J=6.04 Hz, 6H), 1.42-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.18-2.29 (m, 2H), 2.55-2.63 (m, 1H), 2.90-2.99 (m, 1H), 3.98-4.06 (m, 1H), 4.23 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.29 (s, 1H), 4.45 (dd, J=9.32, 3.78 Hz, 1H), 4.57-4.66 (m, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.76 Hz, 1H), 5.30 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 6.83 (dd, J=8.06, 1.76 Hz, 1H), 7.05 (d, J=7.81 Hz, 1H), 7.12 (s, 1H), 7.20-7.28 (m, 1H);MS m/z 691 (M+H).
実施例16:化合物16の調製
Figure 2008540555
化合物16を、臭化[3-(N,N-ジメチル)アニリン]マグネシウム(THF中0.5M、1.5mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(7mg、7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.00 (s, 2H), 1.02-1.13 (m, 9H), 1.20-1.27 (m, 2H), 1.40-1.47 (m, 10H), 1.88 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.19-2.29 (m, 2H), 2.59-2.70 (m, 1H), 2.90-3.00 (m, 1H), 3.08-3.19 (m, 6H), 4.01-4.14 (m, 2H), 4.24 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.28 (s, 1H), 4.50 (dd, J=9.44, 3.15 Hz, 1H), 5.13 (dd, J=10.32, 1.76 Hz, 1H), 5.30 (dd, J=17.25, 1.39 Hz, 1H), 5.70-5.82 (m, 1H), 7.16-7.23 (m, 1H), 7.28-7.36 (m, 1H), 7.42 (t, J=7.43 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H);MS m/z 676 (M+H).
実施例17:化合物17の調製
Figure 2008540555
化合物17を、臭化[3-(1-ピロリジニルメチル)フェニル]マグネシウム(THF中0.25M、3.0mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(9mg、9%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.02 (m, 3H), 1.04-1.09 (m, 9H), 1.24 (d, J=1.51 Hz, 3H), 1.39-1.51 (m, 11H), 1.87 (dd, J=8.31, 5.54 Hz, 1H), 2.18-2.29 (m, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.56-2.63 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 4.03 (d, J=11.08 Hz, 1H), 4.24 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.30 (s, 1H), 4.41 (dd, J=9.06, 4.03 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.51 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.25, 1.38 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 7.11 (d, J=7.55 Hz, 1H), 7.23 (t, J=7.55 Hz, 1H), 7.32 (d, J=7.81 Hz, 1H), 7.37 (s, 1H);MS m/z 716 (M+H).
実施例18:化合物18の調製
Figure 2008540555
化合物18を、臭化[3-(1-ピペリジニルメチル)フェニル]マグネシウム(THF中0.25M、3.0mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(15mg、14%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.99-1.04 (m, 5H), 1.07 (s, 9H), 1.15-1.26 (m, 3H), 1.41-1.47 (m, 13H), 1.77-1.92 (m, 5H), 2.11-2.40 (m, 2H), 2.65-2.76 (m, 1H), 2.86-2.97 (m, 1H), 4.08-4.19 (m, 2H), 4.28 (s, 3H), 4.52 (dd, J=9.82, 2.77 Hz, 1H), 5.05-5.15 (m, 1H), 5.22-5.34 (m, 1H), 5.72-5.85 (m, 1H), 7.44 (d, J=7.20 Hz, 1H), 7.49 (t, J=7.43 Hz, 1H), 7.66 (d, J=7.55 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H);MS m/z 732 (M+H).
実施例19:化合物19の調製
Figure 2008540555
化合物19を、臭化[3-(4-モルホリニルメチル)フェニル]マグネシウム(THF中0.25M、3.0mL、0.75mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(16mg、15%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.98-1.02 (m, 2H), 1.07 (s, 9H), 1.19-1.27 (m, 3H), 1.40-1.50 (m, 10H), 1.88 (dd, J=7.93, 5.67 Hz, 1H), 2.16-2.38 (m, 2H), 2.60-3.01 (m, 6H), 3.71-3.83 (m, 4H), 4.00-4.16 (m, 3H), 4.22 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.26-4.32 (m, 1H), 4.48 (dd, J=9.32, 2.77 Hz, 1H), 5.12 (d, J=10.58 Hz, 1H), 5.30 (d, J=16.87 Hz, 1H), 5.70-5.83 (m, 1H), 6.79 (d, J=8.81 Hz, 1H), 7.33-7.45 (m, 2H), 7.56 (d, J=8.06 Hz, 1H), 7.66 (s, 1H);MS 732 m/z (M+H).
実施例20:化合物20の調製
Figure 2008540555
化合物20を、臭化[2-(4-モルホリニルメチル)フェニル]マグネシウム(THF中0.25M、3.6mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(4mg、4%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.94-0.98 (m, 2H), 1.01-1.11 (m, 10H), 1.16-1.24 (m, 2H), 1.41-1.48 (m, 10H), 1.85 (dd, J=8.06, 5.29 Hz, 1H), 2.12-2.22 (m, 1H), 2.45 (dd, J=12.59, 7.55 Hz, 1H), 2.55-2.68 (m, 4H), 2.72-2.85 (m, 1H), 2.87-2.97 (m, 1H), 3.59-3.84 (m, 6H), 4.00-4.07 (m, 1H), 4.13-4.21 (m, 1H), 4.34-4.38 (m, 1H), 4.47 (d, J=10.83 Hz, 1H), 5.10 (dd, J=10.20, 1.64 Hz, 1H), 5.26 (dd, J=17.12, 1.26 Hz, 1H), 5.68-5.80 (m, 1H), 6.77 (d, J=9.57 Hz, 1H), 7.28-7.40 (m, 3H), 7.44-7.49 (m, 1H);MS m/z (M+H).
実施例21:化合物21の調製
Figure 2008540555
化合物21を、臭化(3,5-ジメチルフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.8mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(7mg、7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.97-1.11 (m, 12H), 1.19-1.27 (m, 2H), 1.37-1.51 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.15-2.25 (m, 2H), 2.30 (s, 6H), 2.54-2.62 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 4.02 (d, J=10.58 Hz, 1H), 4.21 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.27-4.32 (m, 1H), 4.41 (dd, J=9.06, 3.78 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.51 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 6.94 (s, 1H), 7.15 (s, 2H);MS m/z 683 (M+Na).
実施例22:化合物22の調製
Figure 2008540555
化合物22を、臭化(4-フルオロ-3-メチルフェニル)マグネシウム(THF中1.0M、0.9mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(8mg、8%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.97-1.02 (m, 2H), 1.03-1.11 (m, 10H), 1.20-1.27 (m, 2H), 1.41-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.20-2.25 (m, 1H), 2.27 (d, J=1.51 Hz, 3H), 2.55-2.63 (m, 1H), 2.89-2.98 (m, 1H), 4.03 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.21 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.26-4.31 (m, 1H), 4.41 (dd, J=9.19, 3.90 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.76 Hz, 1H), 5.30 (dd, J=17.12, 1.26 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 6.79 (d, J=9.06 Hz, 1H), 6.96-7.03 (m, 1H), 7.33-7.40 (m, 1H), 7.41-7.46 (m, 1H);MS m/z 687 (M+Na).
実施例23:化合物23の調製
Figure 2008540555
化合物23を、臭化(3-フルオロ-4-メチルフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.8mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(5mg、5%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.99 (s, 2H), 1.03-1.10 (m, 10H), 1.21-1.27 (m, 2H), 1.42-1.47 (m, 10H), 1.87 (dd, J=8.31, 5.54 Hz, 1H), 2.19-2.22 (m, J=8.06 Hz, 1H), 2.24 (d, J=1.51 Hz, 3H), 2.54-2.61 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 4.01 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.22 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.26-4.30 (m, 1H), 4.41 (dd, J=9.06, 4.03 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.32, 1.76 Hz, 1H), 5.29 (dd, J=17.2, 1.13 Hz, 1H), 5.70-5.81 (m, 1H), 7.20-7.27 (m, 3H);MS m/z 665 (M+H).
実施例24:化合物24の調製
Figure 2008540555
化合物24を、臭化(2,5-ジメチルフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.8mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(5mg、5%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 0.94-0.97 (m, 2H), 1.02-1.10 (m, 10H), 1.20-1.26 (m, 2H), 1.40-1.49 (m, 10H), 1.86 (dd, J=8.18, 5.41 Hz, 1H), 2.16 (d, J=4.78 Hz, 1H), 2.17-2.25 (m, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 2.72 (dd, J=12.46, 8.18 Hz, 1H), 2.88-2.97 (m, 1H), 4.09 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.13-4.21 (m, 1H), 4.37 (d, J=9.32 Hz, 1H), 4.44 (d, J=10.83 Hz, 1H), 5.11 (dd, J=10.32, 1.51 Hz, 1H), 5.28 (dd, J=17.12, 1.51 Hz, 1H), 5.70-5.80 (m, 1H), 6.82 (d, J=9.57 Hz, 1H), 6.99 (t, J=7.68 Hz, 1H), 7.11 (d, J=7.30 Hz, 1H), 7.17 (d, J=7.81 Hz, 1H);MS m/z 683 (M+Na).
実施例25:化合物25の調製
Figure 2008540555
化合物25を、臭化(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)マグネシウム(THF中0.5M、1.8mL、0.90mmol)を用いて一般法に記載のとおりに調製し、生成物(5mg、5%)を得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.00-1.10 (m, 11H), 1.20-1.26 (m, 2H), 1.40-1.47 (m, 10H), 1.83-1.89 (m, 1H), 2.20-2.29 (m, 1H), 2.34-2.43 (m, 1H), 2.90-2.98 (m, 1H), 3.80 (s, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.93 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.18-4.28 (m, 1H), 4.45 (d, J=10.83 Hz, 1H), 4.56 (dd, J=9.69, 2.64 Hz, 1H), 5.12 (dd, J=10.58, 1.51 Hz, 1H), 5.30 (d, J=17.37 Hz, 1H), 5.68-5.83 (m, 1H), 6.75 (d, J=8.81 Hz, 1H), 6.98-7.04 (m, 2H), 7.36 (d, J=10.32 Hz, 1H);MS m/z 703 (M+Na).
生物学的試験
HCV NS3/4Aプロテアーゼ複合体酵素アッセイおよび細胞に基づくHCVレプリコンアッセイを本開示において用い、下記のとおりに生成、実施および有効性確認した:
組換えHCV NS3/4Aプロテアーゼ複合体の生成
BMS株、H77株またはJ4L6S株由来のHCV NS3プロテアーゼ複合体を、下記のとおりに生成した。これらの精製した組換えタンパク質は、本開示の化合物がHCV NS3タンパク質分解活性の阻害においていかに有効であるかの指標を提供するための、均一アッセイ(下記参照)で用いるために生成した。
HCV感染患者からの血清はDr. T. Wright, San Francisco Hospitalから入手した。HCVゲノム(BMS株)の操作した全長cDNA(相補デオキシリボ核酸)鋳型を、血清RNA(リボ核酸)の逆転写-PCR(RT-PCR)により、他の遺伝子型1a株間の相同性に基づいて選択したプライマーを用いて作成した。全ゲノム配列の決定から、遺伝子型1aはSimmondsらの分類(P Simmonds, KA Rose, S Graham, SW Chan, F McOmish, BC Dow, EA Follett, PL Yap and H Marsden, J. Clin. Microbiol., 31(6), 1493-1503 (1993)参照)に従ってHCV単離株に割り付けた。非構成領域、NS2-5Bのアミノ酸配列は、HCV遺伝子型1a(H77)と>97%同一であり、遺伝子型1b(J4L6S)と87%同一であることが判明した。感染性クローン、H77(1a遺伝子型)およびJ4L6S(1b遺伝子型)はR. Purcell (NIH)から入手し、配列はGenbankで公表されている(AAB67036、Yanagi, M., Purcell, R.H., Emerson, S.U. and Bukh, J. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 94(16), 8738-8743 (1997);AF054247、Yanagi, M., St Claire, M., Shapiro, M., Emerson, S.U., Purcell, R.H. and Bukh, J, Virology 244 (1), 161-172. (1998)参照)。
H77およびJ4L6S株を組換えNS3/4Aプロテアーゼ複合体を産生するために用いた。これらの株の組換えHCV NS3/4Aプロテアーゼ複合体(アミノ酸1027から1711)をコードするDNAをP. Gallinariらによって記載されたとおりに操作した(Gallinari P, Paolini C, Brennan D, Nardi C, Steinkuhler C, De Francesco R. Biochemistry. 38(17):5620-32, (1999)参照)。簡単に言うと、3-リジン可溶化末端をN24Aコーディング領域の3'-末端に加えた。リジンタグのタンパク質分解切断を避けるために、NS4A-NS4B切断部位のP1位におけるシステイン(アミノ酸1711)をグリシンに変更した。さらに、NS3ヘリカーゼドメインにおける自己分解切断を防止するため、アミノ酸1454でPCRによりシステインからセリンへの変異を誘導した。P. Gallinariらによって記載されたプロトコル(Gallinari P, Brennan D, Nardi C, Brunetti M, Tomei L, Steinkuhler C, De Francesco R., J Virol. 72(8):6758-69 (1998)参照)の変法に従い、変異DNA断片をpET21b細菌発現ベクター(Novagen)にクローン化し、NS3/4A複合体を大腸菌株BL21(DE3)(Invitrogen)で発現させた。簡単に言うと、NS3/4Aプロテアーゼ複合体発現を、0.5ミリモル濃度(mM)イソプロピルβ-D-1-チオガラクトピラノシド(IPTG)により20℃で22時間誘導した。典型的な発酵(1リットル(L))により約10グラム(g)の湿細胞ペーストを生じた。細胞を25mM N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(2-エタンスルホン酸)(HEPES)、pH7.5、20%グリセロール、500mM 塩化ナトリウム(NaCl)、0.5%トリトンX-100、1マイクログラム/ミリリットル(「mg/mL」)リゾチーム、5mM 塩化マグネシウム(MgCl2)、1mg/ml DNアーゼI、5mM β-メルカプトエタノール(βME)、プロテアーゼインヒビター-エチレンジアミン四酢酸(EDTA)フリー(Roche)からなる溶解緩衝液(10mL/g)に再懸濁し、ホモジナイズし、4℃で20分間インキュベートした。ホモジネートを超音波処理し、4℃、235000gで1時間の超遠心分離により澄明化した。上清にイミダゾールを最終濃度15mMとなるように加え、pHを8.0に調節した。粗製タンパク質抽出物を、緩衝液B(25mM HEPES、pH8.0、20%グリセロール、500mM NaCl、0.5%トリトンX-100、15mMイミダゾール、5mM βME)であらかじめ平衡化したニッケル-ニトリロ3酢酸(Ni-NTA)カラムに加えた。試料を流速1mL/分で導入した。カラムをカラムの15倍量の緩衝液C(0.2%トリトンX-100以外は緩衝液Bと同じ)で洗浄した。タンパク質をカラムの5倍量の緩衝液D(200mMイミダゾール以外は緩衝液Cと同じ)で溶出した。
NS3/4Aプロテアーゼ複合体を含む分画を集め、緩衝液D(25mM HEPES、pH7.5、20%グリセロール、300mM NaCl、0.2%トリトンX-100、10mM βME)であらかじめ平衡化した脱塩カラムSuperdex-S200に導入した。試料を流速1mL/分で導入した。NS3/4Aプロテアーゼ複合体を含む分画を集め、濃縮して約0.5mg/mlとした。BMS、H77およびJ4L6S株由来のNS3/4Aプロテアーゼ複合体の純度は、SDS-PAGEおよび質量分析により90%よりも高いと判断された。酵素を-80℃で保存し、氷上で解凍し、使用前にアッセイ緩衝液で希釈した。
HCV NS3/4Aタンパク質分解活性をモニターするためのFRETペプチドアッセイ
このインビトロアッセイの目的は、前述のBMS株、H77株またはJ4L6S株由来のHCV NS3プロテアーゼ複合体の、本開示の化合物による阻害を測定することであった。このアッセイは本開示の化合物がHCV NS3タンパク質分解活性の阻害においていかに有効であるかの指標を提供する。
HCV NS3/4Aプロテアーゼ活性をモニターするために、NS3/4Aペプチド基質を用いた。基質は、Taliani et al. in Anal. Biochem. 240(2):60-67 (1996)に記載されたRET S1(共鳴エネルギー転移デプシペプチド基質;AnaSpec, Inc. cat # 22991)(FRETペプチド)であった。このペプチドの配列は、切断部位にアミド結合ではなくエステル結合がある以外は、HCV NS3プロテアーゼのNS4A/NS4B天然切断部位に緩く基づいている。ペプチドは、ペプチドの一端の付近に蛍光供与体、EDANSと、他端の付近に蛍光受容体、DABCYLも含む。ペプチドの蛍光は供与体と受容体との間の分子間共鳴エネルギー転移(RET)により消光するが、NS3プロテアーゼがペプチドを切断するとRET消光から生成物が放出され、供与体の蛍光が明らかとなる。
ペプチド基質を三つの組換えNS3/4Aプロテアーゼ複合体の一つと、本開示の化合物非存在下または存在下でインキュベートした。化合物の阻害効果を、Cytofluor Series 4000を用い、実時間で蛍光反応生成物の生成をモニターすることにより評価した。
試薬は以下のとおりであった:HEPESおよびグリセロール(超高純度)はGIBCO-BRLから入手した。ジメチルスルホキシド(DMSO)はSigmaから入手した。β-メルカプトエタノールはBio Radから入手した。
アッセイ緩衝液:50mM HEPES、pH7.5;0.15M NaCl;0.1%トリトン;15%グリセロール;10mM βME。基質:最終濃度2μM(-20℃で保存したDMSO中の2mM保存溶液から)。HCV NS3/4Aプロテアーゼ1a(1b)型、最終濃度2〜3nM(25mM HEPES、pH7.5、20%グリセロール、300mM NaCl、0.2%トリトン-X100、10mM βME中の5μM保存溶液から)。効力がアッセイの限界に近づく化合物については、アッセイ緩衝液に50mg/mlウシ血清アルブミン(Sigma)を加え、最終プロテアーゼ濃度を300pMに下げることにより、アッセイの感度を高めた。
アッセイをFalcon製の96穴ポリスチレン黒色プレート中で実施した。各ウェルはアッセイ緩衝液中のNS3/4Aプロテアーゼ複合体(25μl)、10%DMSO/アッセイ緩衝液中の本開示の化合物(50μl)およびアッセイ緩衝液中の基質(25μl)を含んでいた。対照(化合物なし)も同じアッセイプレート上で調製した。酵素複合体を化合物または対照溶液と1分間混合した後、基質を加えて酵素反応を開始した。アッセイプレートをただちにCytofluor Series 4000(Perspective Biosystems)を用いて読み取った。25℃で340nmの発光および490nmの励起を読み取るために器具を設定した。反応は一般に約15分間追跡した。
阻害パーセントを下記の式で算出した:
100-[(δFinh/δFcon)×100]
式中、δFは曲線の直線範囲における蛍光の変化である。非線形曲線のあてはめを阻害-濃度データに適用し、50%有効濃度(IC50)をExcel XLfitソフトウェアにより、式y=A+((B-A)/(1+((C/x)^D)))を用いて算出した。
試験した化合物はすべてNS3/4Aプロテアーゼ複合体の活性を1.2μM以下のIC50で阻害することが判明した。さらに、複数の型のNS3/4A複合体に対して試験した本開示の化合物は同様の阻害性を有することが判明したが、化合物は一様に1a株に比べて1b株に対して高い効力を示した。
特異性アッセイ
特異性アッセイを、他のセリンまたはシステインプロテアーゼに比べてHCV NS3/4Aプロテアーゼ複合体を阻害する際の化合物のインビトロ特異性を示すために実施した。
本開示の化合物の特異性を、以下の様々なセリンプロテアーゼ:ヒト好中球エラスターゼ(HNE)、ブタ膵エラスターゼ(PPE)およびヒト膵キモトリプシンならびに一つのシステインプロテアーゼ:ヒト肝カテプシンBに対して調べた。すべての場合で、以前に記載したもの(PCT特許出願国際公開公報第00/09543号)に従い、セリンプロテアーゼアッセイに幾分の改変を加えて、各酵素に特異的な比色p-ニトロアニリン(pNA)基質を用いての96穴プレート様式を用いた。すべての酵素はSigmaから購入し、基質はBachemから購入した。
各アッセイで、酵素-インヒビター予備インキュベーションを室温で2時間行った後、基質を加え、Spectramax Proマイクロプレート読み取り器で測定して約30%まで加水分解を行った。化合物濃度はそれらの効力に応じて100から0.4μMまで変動した。
各アッセイの最終条件は下記のとおりであった:
50mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(トリス-HCl)pH8、0.5M硫酸ナトリウム(Na2SO4)、50mM NaCl、0.1mM EDTA、3%DMSO、0.01%トゥイーン-20:および
133μM succ-AAA-pNAおよび20nM HNEまたは8nM PPE;100μM succ-AAPF-pNAおよび250pMキモトリプシン。
100mM NaHPO4(リン酸水素ナトリウム)pH6、0.1mM EDTA、3%DMSO、1mM TCEP(トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩)、0.01%トゥイーン-20、30μM Z-FR-pNAおよび5 nMカテプシンB(使用前に20mM TCEPを含む緩衝液中で活性化した酵素保存液)。
阻害パーセンテージを下記の式を用いて算出した:
[1-((UVinh-UVblank)/(UVctl-UVblank))]×100
非線形曲線のあてはめを阻害-濃度データに適用し、50%有効濃度(IC50)をExcel XLfitソフトウェアを用いて算出した。
HCVレプリコンの生成
HCVレプリコン全細胞系をLohmann V, Korner F, Koch J, Herian U, Theilmann L, Bartenschlager R., Science 285(5424):110-3 (1999)に記載のとおりに確立した。この系によって、発明者らのHCVプロテアーゼ化合物のHCV RNA複製における効果を評価することが可能となった。簡単に言えば、Lohmannの論文に記載のHCV株1B配列(受託番号:AJ238799)を用い、HCV cDNAをOperon Technologies, Inc. (Alameda、CA)が合成し、次いで全長レプリコンを標準的な分子生物学の技術によってプラスミドpGem9zf(+)(Promega、Madison、WI)を構築した。レプリコンは(i)カプシドタンパク質の最初の12アミノ酸に融合したHCV 5' UTR、(ii)ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(neo)、(iii)脳心筋炎ウイルス(EMCV)からのIRES、および(iv)HCV NS3からNS5B遺伝子およびHCV 3' UTRからなる。プラスミドDNAをScaIで線状化し、RNA転写物をT7 MegaScript転写キット(Ambion、Austin、TX)を製造者の指示に従って用いてインビトロで合成した。cDNAのインビトロ転写物をヒト肝細胞癌細胞株、HUH-7に形質移入した。HCVレプリコンを構成性に発現している細胞の選択を、選択マーカーであるネオマイシン(G418)存在下で行った。得られた細胞株を経時的プラスおよびマイナス鎖RNA産生ならびにタンパク質産生について特徴づけた。
HCVレプリコンFRETアッセイ
本開示に記載の化合物のHCVウイルス複製に対する阻害効果をモニターするために、HCVレプリコンFRETアッセイを開発した。HCVレプリコンを構成性に発現しているHUH-7細胞を10%ウシ胎仔血清(FCS)(Sigma)および1mg/ml G418(Gibco-BRL)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Gibco-BRL)中で培養した。細胞を前夜に96穴組織培養滅菌プレートに播種した(1.5×104細胞/ウェル)。化合物および化合物なし対照を希釈プレート中、4%FCS、1:100ペニシリン/ストレプトマイシン(Gibco-BRL)、1:100 L-グルタミンおよび5%DMSOを含むDMEM中で調製した(アッセイ中の最終濃度0.5%DMSO)。化合物/DMSO混合物を細胞に加え、37℃で4日間インキュベートした。4日後、CC50読み取りのためにalamar Blue(Trek Diagnotstic Systems)を用い、細胞毒性について細胞をまず評価した。化合物の毒性(CC50)を、細胞をインキュベートしている培地に1/10量のalamar Blueを加えることによりもとめた。4時間後、各ウェルからの蛍光シグナルを、Cytofluor Series 4000(Perspective Biosystems)を用いて530nmの励起波長および580nmの発光波長で読み取った。次いで、プレートをリン酸緩衝食塩水(PBS)で十分に洗浄した(150μlで3回)。細胞を、蒸留水で1×希釈したHCVプロテアーゼ基質(5×細胞ルシフェラーゼ細胞培養溶解試薬(Promega #E153A)、最終150mMになるよう加えたNaCl、100%DMSO中2mM保存溶液から最終10μMに希釈したFRETペプチド基質(上の酵素アッセイについて記載のとおり)を含む溶解アッセイ試薬で溶解した。HCVプロテアーゼ基質。次いで、プレートを340nm励起/490nm発光、21サイクルの自動モード、および動的モードでのプレート読み取りに設定したCytofluor 4000読み取り器に設置した。EC50測定をIC50測定について記載したとおりに実施した。
HCVレプリコンルシフェラーゼレポーターアッセイ
二次アッセイとして、レプリコンFRETアッセイからのEC50測定値をレプリコンルシフェラーゼレポーターアッセイで確認した。レプリコンルシフェラーゼレポーターアッセイの使用はKriegerら(Krieger N, Lohmann V, and Bartenschlager R, J. Virol. 75(10):4614-4624 (2001))によって最初に記載された。発明者らのFRETアッセイについて記載したレプリコン作成物を、ウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子のヒト化型をコードするcDNAおよびルシフェラーゼ遺伝子の3'末端に直接融合したリンカー配列を挿入することによって改変した。この挿入断片は、ネオマイシンマーカー遺伝子の直接上流のコアに位置するAsc1制限部位を用いて、レプリコン作成物に導入した。1179位の適応変異(セリンからイソロイシン)も導入した(Blight KJ, Kolykhalov, AA, Rice, CM, Science 290(5498):1972-1974)。このHCVレプリコン作成物を構成性に発現する安定細胞株を前述のとおりに生成した。ルシフェラーゼレポーターアッセイをHCVレプリコンFRETアッセイについて記載の様式に下記の改変を加えて設定した。37℃/5%CO2インキュベーター内で4日インキュベートした後、Promega Dual-GloLuciferase Assay Systemを用い、細胞をウミシイタケルシフェラーゼ活性について解析した。細胞を含む各ウェルから培地(100μl)を除去した。残る培地50μlに、Dual-GloLuciferase Reagent(50μl)を加え、プレートを室温で10分から2時間振盪した。次いで、Dual-Glo Stop & Glo Reagent(50μl)を各ウェルに加え、プレートを室温でさらに10分から2時間振盪した。プレートをPackard TopCount NXTで発光プログラムを用いて読み取った。
阻害パーセントを下記の式を用いて算出した:
対照%=実験ウェルのルシフェラーゼシグナル平均(+化合物)/DMSO対照ウェルのルシフェラーゼシグナル平均(-化合物)
値をXLfitを用いてグラフ化および解析し、EC50値をもとめた。
本開示の代表的化合物をHCV酵素アッセイ、HCVレプリコンアッセイおよび/または概略を示した特異性アッセイのいくつかで評価した。例えば、化合物3は酵素アッセイでNS3/4A BMS株に対して4ナノモル濃度(nM)のIC50を有することが判明した。同様の効力値が公表されたH77(IC50=1.6nM)およびJ4L6S(IC50=0.9nM)株で得られた。レプリコンFRETアッセイにおけるEC50値は28nMで、レプリコンルシフェラーゼアッセイでは14nMであった。
特異性アッセイでは、この同じ化合物は以下の活性を有することが明らかとなった:HLE>100μM;PPE>100μM;キモトリプシン>100μmM;カテプシンB=2μ。これらの結果は、この化合物ファミリーがNS3プロテアーゼに対して高度に特異的で、これらのメンバーの多くがHCVレプリコン複製を阻害することを示している。
本開示の化合物を試験し、下記の範囲の活性を有することが明らかとなった:
IC50活性範囲(NS3/4A BMS株):Aは>1マイクロモル濃度(μM);Bは0.1から1μM;Cは0.001μMから0.12μM。
EC50活性範囲(試験した化合物);Aは>10マイクロモル濃度(μM);Bは1から10μM;Cは0.01から1μM。
表2に示す特許の実施例番号および特許の化合物番号を用いて、化合物の構造を本明細書において見いだしうることに留意されたい。
本開示の一つの態様に従い、化合物は100μM以下の生物活性(EC50)を有し、もう一つの態様において、1μM以下の活性を有する。
表2
Figure 2008540555
Figure 2008540555
当業者には、本開示は前述の実施例に限定されることはなく、またその基本的特性から逸脱することなく他の特定の様式で具体化しうることが明白であると思われる。したがって、実施例はすべての点で例示的であって限定的ではなく、言及は前述の実施例ではなく、添付の特許請求の範囲に対して行われると考えることが望ましく、したがって特許請求の範囲の等価物の意味および範囲内にあるすべての変更はその中に含まれることになる。

Claims (18)

  1. 式(I)の化合物、またはその医薬として許容される塩:
    Figure 2008540555
    (I)
    式中
    nは1、2、または3であり;
    R1はヒドロキシおよび-NHSO2R7から選択され;
    R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
    R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
    R4は水素およびヒドロキシから選択され;
    R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
    R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、(NRaRb)カルボニル、および(NRaRb)スルホニルから選択され;
    R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRdから選択され;
    RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
    RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成し;
    ただし、R4が水素であるとき、R3はヘテロシクリル以外である。
  2. 式(II)の化合物、またはその医薬として許容される塩:
    Figure 2008540555

    (II)
    式中
    nは1、2、または3であり;
    R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
    R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
    R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
    R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、-(NRaRb)カルボニル、および-(NRaRb)スルホニルから選択され;
    R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRcから選択され;
    RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
    RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成する。
  3. nは1であり;
    R2はアルケニルであり;
    R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
    R5はアルキルであり;
    R6はアルコキシカルボニルであり;かつ
    R7はシクロアルキルである、請求項2記載の化合物。
  4. 式(III)の化合物、またはその医薬として許容される塩:
    Figure 2008540555

    (III)
    式中
    nは1または2であり;
    R2は水素、アルケニル、アルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、およびハロアルキルから選択され;
    R3はアルケニル、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、およびヘテロシクリルアルキルから選択され;
    R5はアルケニル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキル、アリールアルキル、カルボキシアルキル、シアノアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、および(NRaRb)アルキルから選択され;
    R6はアルコキシカルボニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、-(NRaRb)カルボニル、および-(NRaRb)スルホニルから選択され;
    R7はアルキル、アリール、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、および-NRcRdから選択され;
    RaおよびRbはアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択され;かつ
    RcおよびRdはアルコキシ、アルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキルから独立に選択されるか;またはRcおよびRdはそれらが結合している窒素原子と一緒になって5もしくは6員単環式複素環を形成する。
  5. nは1であり;
    R2はアルケニルであり;
    R3はアルケニル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、および(シクロアルキル)アルキルから選択され;
    R5はアルキルであり;
    R6はアルコキシカルボニルであり;かつ
    R7はシクロアルキルである、請求項4記載の化合物。
  6. 下記から選択される化合物
    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    Figure 2008540555

    および
    Figure 2008540555
  7. 請求項1記載の化合物と医薬として許容される担体とを含む組成物。
  8. インターフェロンおよびリバビリンをさらに含む、請求項7記載の組成物。
  9. 抗HCV活性を有する第二の化合物をさらに含む、請求項7記載の組成物。
  10. 抗HCV活性を有する第二の化合物がインターフェロンである、請求項9記載の組成物。
  11. インターフェロンがインターフェロンアルファ2B、PEG化インターフェロンアルファ、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファ2A、およびリンパ芽球性インターフェロンタウから選択される、請求項10記載の組成物。
  12. 抗HCV活性を有する第二の化合物がインターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞反応の発生を促進する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモッド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸デヒドロゲナーゼインヒビター、アマンタジン、およびリマンタジンから選択される、請求項9記載の組成物。
  13. HCVセリンプロテアーゼの機能の阻害法であって、HCVセリンプロテアーゼを請求項1記載の化合物と接触させる段階を含む方法。
  14. 患者のHCV感染の治療法であって、患者に請求項1記載の化合物の治療的有効量を投与する段階を含む方法。
  15. 請求項1記載の化合物の前、後、または同時に抗HCV活性を有する第二の化合物を投与する段階をさらに含む、請求項14記載の方法。
  16. 抗HCV活性を有する第二の化合物がインターフェロンである、請求項15記載の方法。
  17. インターフェロンがインターフェロンアルファ2B、PEG化インターフェロンアルファ、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファ2A、およびリンパ芽球性インターフェロンタウから選択される、請求項16記載の方法。
  18. 抗HCV活性を有する第二の化合物がインターロイキン2、インターロイキン6、インターロイキン12、1型ヘルパーT細胞反応の発生を促進する化合物、干渉RNA、アンチセンスRNA、イミキモッド、リバビリン、イノシン5'-一リン酸デヒドロゲナーゼインヒビター、アマンタジン、およびリマンタジンから選択される、請求項15記載の方法。
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