JP2008537462A - ダイヤフラムを備えるアクチュエータ、およびそれを動作させる方法 - Google Patents

ダイヤフラムを備えるアクチュエータ、およびそれを動作させる方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008537462A
JP2008537462A JP2008506690A JP2008506690A JP2008537462A JP 2008537462 A JP2008537462 A JP 2008537462A JP 2008506690 A JP2008506690 A JP 2008506690A JP 2008506690 A JP2008506690 A JP 2008506690A JP 2008537462 A JP2008537462 A JP 2008537462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
piezoelectric
variable
piezoelectric diaphragm
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008506690A
Other languages
English (en)
Inventor
ライト,デイビッド・ディ
ボーグリー,ジェイムズ
タナー,エドワード・ティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adaptivenergy LLC
Original Assignee
Adaptivenergy LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adaptivenergy LLC filed Critical Adaptivenergy LLC
Publication of JP2008537462A publication Critical patent/JP2008537462A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B17/00Pumps characterised by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors
    • F04B17/003Pumps characterised by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors driven by piezoelectric means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B43/00Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members
    • F04B43/02Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having plate-like flexible members, e.g. diaphragms
    • F04B43/04Pumps having electric drive
    • F04B43/043Micropumps
    • F04B43/046Micropumps with piezoelectric drive
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B9/00Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members
    • F04B9/08Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members the means being fluid
    • F04B9/10Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members the means being fluid the fluid being liquid
    • F04B9/103Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members the means being fluid the fluid being liquid having only one pumping chamber
    • F04B9/105Piston machines or pumps characterised by the driving or driven means to or from their working members the means being fluid the fluid being liquid having only one pumping chamber reciprocating movement of the pumping member being obtained by a double-acting liquid motor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/18Combined units comprising both motor and pump
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B7/00Systems in which the movement produced is definitely related to the output of a volumetric pump; Telemotors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/02Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • H10N30/204Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators using bending displacement, e.g. unimorph, bimorph or multimorph cantilever or membrane benders
    • H10N30/2047Membrane type

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

アクチュエータアセンブリはアクチュエータ要素と2つの圧電アセンブリとを備え、2つの圧電アセンブリはアクチュエータ要素の動きを制御するために構成および配置される。いくつかの例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリは、第1の圧電アセンブリの温度依存性が第2の圧電アセンブリの温度依存性により相殺されるように構成および配置される。第1の例示的な実施例では、第1の圧電アセンブリは第1の圧電ダイヤフラムを備え、第1の主圧電ダイヤフラムは第1の圧電ダイヤフラムの変位に応じてアクチュエータ要素を変位させるためにアクチュエータ要素に接続されている。第2の例示的な実施例では、アクチュエータ要素はハウジング内に少なくとも部分的に位置し、そこでアクチュエータ要素は往復運動可能である。

Description

背景
本願は、ここにその全体が引用により援用される「ふいごとして結合されたダイヤフラムを備えるポンプ」(PUMPS WITH DIAPHRAGMS BONDED AS BELLOWS)と題された2004年12月30日出願の米国特許出願連続番号第11/024,943号の一部継続出願である。
発明の分野
この発明は、圧電ダイヤフラムを備えるアクチュエータに関し、圧電ダイヤフラムを備えるアクチュエータと、圧電ダイヤフラムの温度依存挙動を補償するための手法とを含む。
関連技術および他の考慮事項
ダイヤフラムは、たとえばポンプ内のアクチュエータ、または他の用途用の機械的アクチュエータの駆動部といったさまざまな目的のために使用できる。多数の異なるタイプのダイヤフラムが存在し、多数の材料がダイヤフラム用に利用されてきたが、圧電素子がダイヤフラム構築のためのより有望な材料のうちの1つであることがすでにわかっている。圧電材料は永久分極されており、機械的な力が加わった結果材料が寸法を変えると電界を生成する。この現象は、圧電効果として公知である。逆に、電界の印加が圧電材料の寸法の変化を引起す場合がある。この現象は、電気歪みまたは逆圧電効果として公知である。
逆圧電効果に従い、圧電ダイヤフラムは、電界が印加されるとその湾曲度を歪めるかまたは変える場合がある。例示的な圧電ダイヤフラム、圧電ダイヤフラムを作る方法、およびそれを備えるポンプは、2001年9月14日出願のPCT特許出願PCT/US01/28947、「圧電アクチュエータおよびそれを用いるポンプ」(Piezoelectric Actuator and Pump Using Same)と題された2003年3月17日出願の米国特許出願連続番号第10/380,547号、「圧電アクチュエータおよびそれを用いるポンプ」と題された2003年3月17日出願の米国特許出願連続番号第10/380,589号、および同時に出願された「フレキシブル膜上に導体を備える圧電ダイヤフラムアセンブリ」(PIEZOELECTRIC DIAPHRAGM ASSEMBLY WITH CONDUCTORS ON FLEXIBLE FILM)と題された2005年4月13日出願の米国仮特許出願第60/670,692号に記載されており、それらはすべてここに引用により援用される。
圧電材料は多くの顕著な特徴および利点を有する。1つの潜在的な欠点は、圧電材料の挙動が温度依存性のものであり得ることである。圧電層で形成されたダイヤフラムでは、たとえば、電界考慮事項は別として、圧電層(ひいてはダイヤフラム一般)の湾曲度はその温度が上昇するにつれて変化し得る。たとえば、若干の湾曲または頂部を有する圧電素子は、その温度が上昇するにつれて平坦になる傾向がある。圧電物質の湾曲のそのような平坦化または変化は、圧電ダイヤフラムが一貫して正確に機能することが期待されている場合に問題を提示するかもしれない。たとえば、その動きまたは変位が正確に制御されなければならないアクチュエータに圧電ダイヤフラムが接続または連結されている場合、ダイヤフラムの平坦化または湾曲変化はアクチュエータの精密な位置付けを妨げる。言い換えれば、電界印加前の圧電ダイヤフラムの湾曲度が、温度などの要因によって公称初期湾曲からより平坦化した初期湾曲に変化する場合、電界印加時の圧電ダイヤフラムの最終湾曲度は、期待される最終湾曲度にはならないであろう。
したがって、要望されることおよびこの発明の目的は、圧電ダイヤフラムの温度依存挙動を補償するための装置、方法および/または手法である。
簡単な概要
例示的な実現化例は、アクチュエータ要素と2つの圧電アセンブリとを備えるアクチュエータアセンブリに関しており、2つの圧電アセンブリはアクチュエータ要素の動きを制御するために構成および配置される。いくつかの例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリは、第1の圧電アセンブリの温度依存性が第2の圧電アセンブリの温度依存性により相殺されるように構成および配置される。いくつかの例示的な実現化例では、圧電アセンブリの一方(たとえば主圧電アセンブリ)は圧電アセンブリの他方(たとえばキャリッジ圧電アセンブリ)から担持または懸架されて、アクチュエータ伸張ストロークまたは変位を増大させる。さまざまな例示的な実施例では、温度補償/相殺とアクチュエータ伸張増大とがともに有利に得られる。
第1の例示的な実施例では、第1の圧電アセンブリは第1のまたは主圧電ダイヤフラムを備え、第1のまたは主圧電ダイヤフラムは第1の圧電ダイヤフラムの変位に応じてアクチュエータ要素を変位させるためにアクチュエータ要素に接続されている。第1の圧電ダイヤフラムは可動キャリッジに取り付けられている。第2の圧電アセンブリを構成する第2の圧電ダイヤフラムは、第2の圧電ダイヤフラムの変位に応じてキャリッジを変位させるためにキャリッジに接続されている。ドライバは、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムを同じ方向に変位させるために、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムに電気信号を印加する。
第1の例示的な実施例では、第2の圧電ダイヤフラムは本質的にキャリッジと共働して第1の圧電ダイヤフラム用の懸架システムを形成しており、そのため、第2の圧電ダイヤフラムは「搬送」または「キャリッジ」ダイヤフラムとも呼ばれる。この第1の実施例のいくつかの実現化例は温度補償を提供しているが、一方、これの別の異なる局面として、複合ダイヤフラム(たとえば主ダイヤフラムとキャリッジダイヤフラム)の使用は、たとえばアクチュエータストローク長の増加を提供する。
例示的な一実現化例では、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムのうちの一方は、非作動時に凹形状を有し、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムのうちの他方は、非作動時に凸形状を有する。第1の実施例についてここで採用されているように、凹凸は、アクチュエータの見地から、かつアクチュエータ要素のアクチュエータ軸に対して評価される。たとえば、アクチュエータ軸に対して、第1の圧電ダイヤフラムが非作動時に凹形状を有し、第2の圧電ダイヤフラムが非作動時に凸形状を有してもよい。また、これに代えて、第1のまたは主圧電ダイヤフラムが非作動時に凸形状を有し、第2のまたはキャリッジ圧電ダイヤフラムが非作動時に凹形状を有してもよい。
第1の例示的な実施例の別の例示的な実現化例では、アクチュエータ軸に対して、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムが双方とも、非作動時に凹形状を有する。
例示的な第1の実施例はハウジングも含んでいてもよい。第1の例示的な実施例の一変形では、ハウジング内に流体貯蔵槽が位置しており、ハウジングの開口部が貯蔵槽用のポートとして機能する。アクチュエータ要素は開口部を選択的に開閉し、このため流体貯蔵槽用の弁として機能する。
第2の例示的な実施例では、アクチュエータ要素はハウジング内に少なくとも部分的に位置し、そこでアクチュエータ要素は往復運動可能である。ハウジングに対し、アクチュエータ要素は、第1の可変流体チャンバおよび第2の可変流体チャンバを少なくとも部分的に規定する。第1の圧電アセンブリは第1の可変流体チャンバに接続された第1の可変貯蔵槽を備え、第2の圧電アセンブリは第2の可変流体チャンバに接続された第2の可変貯蔵槽を備える。第1の可変貯蔵槽および第2の可変貯蔵槽は双方とも、少なくとも部分的に圧電材料で形成されている。第1の作用流体が、第1の可変貯蔵槽および第1の可変流体チャンバを満たし、第2の作用流体が、第2の可変貯蔵槽および第2の可変流体チャンバを満たす。ドライバは、アクチュエータ要素の伸張運動中には第1の可変貯蔵槽を収縮させ、かつ第2の可変貯蔵槽を膨張させ、アクチュエータ要素の引込動作中には第1の可変貯蔵槽を膨張させ、かつ第2の可変貯蔵槽を収縮させるために、第1の可変貯蔵槽および第2の可変貯蔵槽を構成する圧電材料に信号を印加する。
第2の実施例では、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリは各々、1つまたは2つのダイヤフラム、たとえば圧電ダイヤフラムを備えていてもよい。第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリが各々、2つのダイヤフラムを備える実現化例では、各アセンブリのダイヤフラム同士は、それらの端部で本質的に直接ともに結合されてもよく、または、スペーサにより(好ましくは間隔をおいて)ともに結合されてもよい。
このため、第2の実施例の例示的な一実現化例では、第1の可変貯蔵槽および第2の可変貯蔵槽は各々、第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラムと、第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラムとを備える。第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるようにともに結合される。第1のダイヤフラムおよび第2のダイヤフラムの少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである。
第2の実施例の別の例示的な実現化例では、アクチュエータ要素の変位度を検出し、ドライバに印加するためのフィードバック信号を生成するために、変位センサが設けられる。
第2の実施例のさらに別の例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリの2つのダイヤフラムおよび第2の圧電アセンブリの2つのダイヤフラムは、各アセンブリ内で、スペーサにより(好ましくは間隔をおいて)ともに結合される。各圧電アセンブリの2つの圧電ダイヤフラムは、たとえば熱補償利点を提供するために、第1の実施例の例示的な実現化例と同様に凹または凸を有して構成および配置されてもよい。
第2の実施例の例示的な実現化例では、アクチュエータのハウジングは、たとえばハウジングの第1の可変流体チャンバを適切に構成することにより、力またはストロークを達成するよう構成可能である。
アクチュエータアセンブリは無数の目的を有しており、他の要素またはデバイスに採用または利用され得る。たとえば、アクチュエータ要素はスプール弁またはサーボ弁に接続、結合、または連結されてもよい。
この発明の前述および他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面に図示されたような以下の好ましい実施例のより特定の説明から明らかであろう。図中、さまざまな図全体を通し、参照符号は同じ部分を示す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、代わりに、発明の原理を示すことに強調が置かれている。
図面の詳細な説明
以下の説明では、限定のためではなく例示のために、特定のアーキテクチャ、インターフェイス、手法などの特定の詳細が、この発明の完全な理解を提供するために述べられる。しかしながら、これらの特定の詳細から逸脱している他の実施例でこの発明が実践されてもよいことは、当業者には明らかであろう。他の点では、この発明の説明を不必要な詳細で不明瞭にしないよう、周知のデバイス、回路、および方法の詳細な説明は省略される。
例示的な実現化例は、アクチュエータ要素と2つの圧電アセンブリとを備えるアクチュエータアセンブリに関しており、2つの圧電アセンブリはアクチュエータ要素の動きを制御するために構成および配置される。いくつかの例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリは、第1の圧電アセンブリの温度依存性が第2の圧電アセンブリの温度依存性により相殺されるように構成および配置される。いくつかの例示的な実現化例では、圧電アセンブリの一方(たとえば主圧電アセンブリ)は圧電アセンブリの他方(たとえばキャリッジ圧電アセンブリ)から担持または懸架されて、アクチュエータ伸張ストロークまたは変位を増大させる。さまざまな例示的な実施例では、温度補償/相殺とアクチュエータ伸張増大とがともに有利に得られる。
第1の例示的な実施例では、第1の圧電アセンブリは第1のまたは主圧電ダイヤフラムを備え、第1のまたは主圧電ダイヤフラムは第1の圧電ダイヤフラムの変位に応じてアクチュエータ要素を変位させるためにアクチュエータ要素に接続されている。第1の圧電ダイヤフラムは可動キャリッジに取り付けられている。第2の圧電アセンブリを構成する第2の圧電ダイヤフラムは、第2の圧電ダイヤフラムの変位に応じてキャリッジを変位させるためにキャリッジに接続されている。ドライバは、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムを同じ方向に変位させるために、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムに電気信号を印加する。
第1の例示的な実施例では、第2の圧電ダイヤフラムは本質的にキャリッジと共働して第1の圧電ダイヤフラム用の懸架システムを形成しており、そのため、第2の圧電ダイヤフラムは「搬送」または「キャリッジ」ダイヤフラムとも呼ばれる。この第1の実施例の実現化例は温度補償または相殺特徴を有するが、これの別の異なる局面として、複合ダイヤフラム(たとえば主ダイヤフラムとキャリッジダイヤフラム)の使用も、たとえばアクチュエータストローク長の増加を提供する。
図1A(1)は、第1の例示的な実施例の第1の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリ20(1−1)を示す。アクチュエータアセンブリ20(1−1)は、ポート24を有するハウジング22を備え、アクチュエータ要素26の遠端がポート24を通って延在している。アクチュエータアセンブリ20(1−1)による作動に従い、アクチュエータ要素24の遠端は、ポート24に対して選択的に伸張するかまたは引込む。
アクチュエータ要素26の作動(たとえば引込および伸張)は、好ましくはハウジング22内に少なくとも部分的に位置する他の構成要素によって容易にされる。これらの構成要素には、第1のまたは「主」圧電ダイヤフラム30がある。主圧電ダイヤフラム30はアクチュエータ要素26に接続される。主圧電ダイヤフラム30がアクチュエータ要素26の主軸28と平行な方向に変位するかまたは動く場合、アクチュエータ要素26とダイヤフラム30との結合に鑑み、アクチュエータ要素26も同様である。言い換えれば、アクチュエータ要素26は、主圧電ダイヤフラム30の変位に応じて、その伸張位置とその引込位置との間で動くかまたは変位される。
アクチュエータアセンブリ20(1−1)はさらに、可動キャリッジ34と、第2のま
たは「キャリッジ」圧電ダイヤフラム40とを備える。好ましくは、キャリッジ34およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は双方とも、ハウジング22内に少なくとも部分的に位置する。主圧電ダイヤフラム30は、キャリッジ34上に取付けられるかまたはキャリッジ34によって保持される。キャリッジ圧電ダイヤフラム40はキャリッジ34に接続され、好ましくは、キャリッジ34はキャリッジ圧電ダイヤフラム40から懸架される。キャリッジ圧電ダイヤフラム40自体が変位可能(たとえば、あるモードで主軸28と平行な方向において変位可能)であるということに鑑み、キャリッジ圧電ダイヤフラム40は、キャリッジ圧電ダイヤフラム40の変位に応じてキャリッジ34を変位させるよう機能する。このため、キャリッジ圧電ダイヤフラム40は本質的にキャリッジ34と共働して主圧電ダイヤフラム30用の懸架システムを形成している。
主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は、さまざまな形を取り得る。ここに説明する1つの例示的な構成および多数の非限定的な実現化例の例示では、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は双方とも、高耐久化された積層圧電素子、たとえば多層積層物である。そのような多層積層物は、金属基体層44(たとえばステンレススチール)と外側金属層46(アルミニウム)との間に接着剤によって貼り合わされる圧電ウェハ42を備える。そのような多層積層物の例示的な構造、およびそれを作製するためのプロセスは、2001年9月14日出願のPCT特許出願PCT/US01/28947、「圧電アクチュエータおよびそれを用いるポンプ」と題された2003年3月17日出願の米国特許出願連続番号第10/380,547号、「圧電アクチュエータおよびそれを用いるポンプ」と題された2003年3月17日出願の米国特許出願連続番号第10/380,589号、および同時に出願された「フレキシブル膜上に導体を備える圧電ダイヤフラムアセンブリ」と題された2005年4月13日出願の米国仮特許出願第60/670,692号(それらはすべて、その全体が引用により援用される)のうちの1つ以上に記載されている。
アクチュエータアセンブリ20(1−1)はさらに、ドライバ、たとえばドライバ回路50を備える。ドライバ回路50は、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40に電気信号を印加するよう機能し、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40を同じ方向に動かすかまたは変位させるような態様でそれを行なう。ドライバ回路50は、ハウジング22の内側または外側に取付可能であり、プリント回路基板、回路カードなどを含むさまざまな形を取り得る。図面の図の簡略化を容易にするため、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40へのドライバ回路50の電気的接続は図示されていない。正の駆動モードでは、各圧電ダイヤフラムの外側金属層46に正のリード線が接続され、基体層44に負のリード線が接続される。逆に、負の駆動モードでは、外側金属層46に負のリード線が接続され、基体層44に正のリード線が接続される。図1A(1)は、主圧電ダイヤフラム30にもキャリッジ圧電ダイヤフラム40にも電気信号が印加されておらず、かつ主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40に熱応力がかかっていない状況を示している。
上から見ると、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は双方とも円板であり、それは、電気信号および熱応力がない場合、図1A(1)に示すように若干湾曲している。図1A(1)の例示的な実現化例では、アクチュエータ要素26の遠端からその主軸28に沿って見ると、非作動時(たとえば電気信号のない場合)でかつ熱劣化が何らない場合、主圧電ダイヤフラム30は若干凹形状を有し、キャリッジ圧電ダイヤフラム40は若干凸形状を有している。
1つの例示的、非限定的な構成では、基体層44の半径は圧電ウェハ42および外側金属層46の半径よりも大きく、その結果、基体層44の周囲または周縁はクランプ端部として機能し、それにより、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム4
0は双方とも、ハウジング22およびキャリッジ34にそれぞれ設けられたクランプノッチ52および54内に保持され得る。以下に述べる他の実現化例および実施例と同様に、ダイヤフラム30および40の周縁は、圧電ダイヤフラムを半径方向に伸縮させつつ圧電ダイヤフラムの作動方向の動きを最小限に抑える任意の好適な機構によって、それぞれのクランプノッチ52、54内に、またはそれらの取付構造に固定され得る。そのような保持機構は、たとえば3M(登録商標)スコッチウェルド(Scotch-Weld)(登録商標)トランスルーセントDP−190エポキシ(Translucent DP-190 Epoxy)といった接着剤であり得る。基体層44の周縁をそれぞれのクランプノッチ内に保持し、押込み、または固定するために、ワッシャ、Oリングなどの他の図示されていない手段が設けられてもよい。そのような保持に鑑み、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40を構成する圧電ウェハ42の変位のモードは、圧電ダイヤフラムの半径方向というよりもむしろ軸方向(たとえば主軸28と平行な方向)にある。
キャリッジ34は多くのやり方で構成可能であり、そのような構成は、第1の例示的な実施例の実現化例ごとに異なっていてもよい。図1A(1)に示された特定の構成では、キャリッジ34は、キャリッジネック60と、キャリッジ肩部62と、キャリッジアーム64と、キャリッジグリッパ66とを備える。キャリッジネック60は、主軸28と平行に延在し、外側金属層46の下側に接続される。キャリッジ肩部62は、キャリッジネック60の付け根から横方向にかつ半径方向に延在する。図2Aおよび図2Bに示す特定の構成は複数(たとえば8個)の半径方向に延在する別個のキャリッジ肩部62を有しているが、それよりも多いかまたは少ない数の肩部が設けられてもよいこと、および、肩部は好まれれば本質的に中実の一体片であってもよいことが理解されるべきである。キャリッジアーム64は、キャリッジ肩部62と直交し、かつ本質的に主軸28と平行に延在する。クランプノッチ54は、キャリッジグリッパ66の内面上に設けられる。主圧電ダイヤフラム30の周縁、特に主圧電ダイヤフラム30の圧電ウェハ42の周縁端部またはクランプ端部は、前述のように、キャリッジグリッパ66によりクランプノッチ54内に保持される。
アクチュエータ要素26の上端は主圧電ダイヤフラム30の基体層44の下側に接続されされ、アクチュエータ要素26の遠端はハウジング22の底に設けられたポート24を通って延在している。アクチュエータ要素26は、たとえば接着剤、機械的接続、レーザまたは他の溶接といった任意の好適な手段により、主圧電ダイヤフラム30に固定されてもよい。1つ以上のそのような例示的なやり方で、キャリッジネック60の上端もキャリッジ圧電ダイヤフラム40の下側に固定される。
たとえばハウジング22およびキャリッジ34といったさまざまな要素の形状および構成は、他の多くの構成および設計が可能であるように、単なる例示である。さらに、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は好ましくは前述の多積層構造を備えるが、ここに教示される基本原理は任意の特定の圧電ダイヤフラム構造に限定されない、ということが理解されるであろう。
上述のように、図1A(1)は、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40が非作動状態(たとえば電気信号なし)でかつ熱劣化が何らない場合のアクチュエータアセンブリ20(1−1)を示している。アクチュエータアセンブリ20(1−1)を上述のような正の駆動モードで動作させる場合、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40の非作動により、アクチュエータ要素26はその伸張位置に置かれる。図1A(1)では、ハウジング22のポート24を超えるアクチュエータ要素26のそのような伸張は、距離701A(1)により表わされている。
正の駆動モードについて、図1Bは、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダ
イヤフラム40の作動時(たとえば電気信号印加時)の主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40の動きまたは撓みを示している。そのため、図1Bは、結果として起こるアクチュエータ要素26の引込位置への変位を示している。それはちょうど、図1Bのアクチュエータ要素26の引込により、アクチュエータ要素26の遠端がポート24の口と本質的に同一平面となるように起こる。
図1Bは、作動時のキャリッジ圧電ダイヤフラム40の変位が本質的にダイヤフラムの平坦化であることを示しており、それは、キャリッジ34およびそれに係合された主圧電ダイヤフラム30を引張る傾向がある。ここで用いられているように、「平坦化」とは、必ずしもダイヤフラムが完全に平坦な配向を得ることを意味するわけではなく、むしろ、ダイヤフラムがより小さい湾曲度を得る傾向があることを意味する。一方、主圧電ダイヤフラム30の作動は、主圧電ダイヤフラム30のより凹状の撓みをもたらし、それはアクチュエータ要素26のその主軸28に沿った引込をもたらす。
負の駆動モードに関し、図1A(1)(主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40は非作動状態にある)は、アクチュエータ要素26の引込位置を表わしている(図1A(1)による正の駆動モードの描写の逆)。図1Cは、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40が双方とも負の駆動モードで作動される場合のアクチュエータ要素26の伸張を示す。負の駆動モードでの作動時、キャリッジ圧電ダイヤフラム40の凸度は高まり(たとえば、キャリッジ圧電ダイヤフラム40はより湾曲するようになり)、主圧電ダイヤフラム30はその以前の若干凹形状から平坦化する傾向がある。このため、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40のそれぞれの変位は、たとえば図1Cに示すような距離701Cだけ、ハウジング22からアクチュエータ要素26をさらに伸張させる役割を果たす。このため、距離701Cは距離701A(1)よりも大きい。
用途によっては、アクチュエータアセンブリ20(1−1)のようなアクチュエータアセンブリにとって、そのアクチュエータ要素がその引込位置および伸張位置の双方に一貫してかつ正確に位置付けられるようにすることが重要である場合がある。たとえば、アクチュエータ要素26がハウジング22のポート24を距離701A(1)(図1Bの正の駆動モード)または距離701C(負の駆動モード)だけ超えて伸張されることが、アクチュエータ要素26により駆動または作動される機器の別の部分または部品と共働するかまたは作用し合うために重要または重大である場合がある。
前述のように、圧電材料は温度依存性のものであり得る。たとえば、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40はもしかしたら、それらを構成している圧電ウェハ42により、環境の温度および圧電ウェハ42の温度が上昇するにつれて平坦化する(たとえばより小さい湾曲度を有する)傾向があるかもしれない。圧電材料のそのような湾曲変化または平坦化は、圧電ダイヤフラムが一貫して正確に機能すること、たとえばそれに接続されたアクチュエータ要素26をある特定の距離まで精密にかつ一貫して伸張させることが期待されている場合に、問題を提示するかもしれない。精密な伸張は、たとえば、アクチュエータ要素26により駆動されることが予想され、かつ精密に伸張されたアクチュエータ要素26により接触および/または移動されるという仮定の下に位置付けられるデバイスへの接続または連結のために必要となる場合がある。
有利には、図1A(1)のアクチュエータアセンブリ20(1−1)は、主圧電ダイヤフラム30の温度依存性がキャリッジ圧電ダイヤフラム40の温度依存性により相殺されるように構築される。つまり、主圧電ダイヤフラム30のどんな変形または温度歪み(たとえば平坦化)も、キャリッジ圧電ダイヤフラム40の同様であるが逆の変形または温度歪みにより相殺される。
上記の点について、図1A(2)は、図1A(1)と同じアクチュエータアセンブリ20(1−1)を示しているが、アクチュエータアセンブリ20(1−1)は、主圧電ダイヤフラム30を図1A(1)に示すようなその本質的に凹状の構成から幾分平坦化させたような十分な加熱条件または熱条件を経たものである。アクチュエータアセンブリ20(1−1)が主圧電ダイヤフラム30しか含まなかったとしたら、主圧電ダイヤフラム30の平坦化は、望ましくないことに、ハウジング22からアクチュエータ要素26を、精密に要求される距離701Aよりもさらに伸張させたであろう。しかしながら、アクチュエータアセンブリ20(1−1)の懸架システムはキャリッジ圧電ダイヤフラム40を備えており、それは好ましくはキャリッジ圧電ダイヤフラム40と同一に構築される(または、少なくとも支配的な熱条件に同一に反応するよう構成される)。そのため、キャリッジ圧電ダイヤフラム40はまた、主圧電ダイヤフラム30の歪みを相殺するために、湾曲度を主圧電ダイヤフラム30と同じ分だけ、ただし反対方向に変える(たとえば平坦化する)。言い換えれば、主圧電ダイヤフラム30が主軸28に対するその凹状配向から平坦化する傾向があるのとちょうど同様に、キャリッジ圧電ダイヤフラム40はその凸状配向から平坦化する傾向がある。したがって、主圧電ダイヤフラム30の平坦化により起こったであろうアクチュエータ要素26の追加の伸張は相殺される。なぜなら、キャリッジ圧電ダイヤフラム40の平坦化により、キャリッジ34がアクチュエータアセンブリ20(1−1)内で、起こり得た追加の伸張と同じ量だけ持上げられるためである。キャリッジ圧電ダイヤフラム40の平坦化によりキャリッジ34がこのように持上げられると、(主圧電ダイヤフラム30の平坦化により生じたであろう)アクチュエータ要素26のさらなる伸張が打消される。このため、図1A(2)に示すように、主圧電ダイヤフラム30が平坦化する(キャリッジ圧電ダイヤフラム40も同様)熱的に上昇した状況でも、図1A(1)の周囲状況とちょうど同様に、アクチュエータ要素26はハウジング22のポート24から距離701A伸張する。
図1A(1)および図1A(2)に関して上述された温度補償/相殺効果はもちろん、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40が作動される場合、そのような作動が正の駆動モードに従うものであろうと負の駆動モードに従うものであろうと、同様に作用する。主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40がたとえば温度または他の環境条件により平坦化する、または歪むという傾向が、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40によって方向的に逆に経験され、その結果、撓み傾向は本質的に相殺される。
加えて、2つのダイヤフラムを設けること、およびその2つのダイヤフラムを変位させることは、アクチュエータ要素26を変位させるための複合的な影響を与える。2つのダイヤフラム30および40によって与えられる変位は、アクチュエータ要素26が1つだけのダイヤフラムによって駆動される場合とは対照的に、アクチュエータ要素26のより大きい変位を提供するよう機能する。いくつかの実施例では、このより大きい変位は、ダイヤフラムが単一の装置の変位の本質的に2倍に近い場合がある。
図3A(1)は、第1の実施例の第2の例示的な実現化例、すなわちアクチュエータアセンブリ20(1−2)を示している。第2の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−2)では、アクチュエータ要素26の遠端からその主軸28に沿って見ると、非作動時(たとえば電気信号のない場合)でかつ熱劣化が何らない場合、主圧電ダイヤフラム30(2)は若干凸形状を有し、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)は若干凹形状を有している。そのため、図3A(1)の第2の例示的な実施例では、キャリッジ34(2)が取付けられるのは基体層44であり、たとえば、そこからキャリッジ34(2)は懸架され、アクチュエータ要素26は主圧電ダイヤフラム30(2)の外側金属層46に取付けられる。このため、第2の例示的な実現化例の主圧電ダイヤフラム30(2
)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)の配向および取付層は、第1の実施例の第1の例示的な実現化例のものとは逆である。
図3A(1)の第2の例示的な実現化例はまた、そのキャリッジ34(2)の構成が第1の例示的な実現化例とは異なっている。第1の例示的な実現化例のキャリッジネック60とキャリッジ肩部62とが本質的に互いに直交しているのに対し、第2の例示的な実現化例のキャリッジネック60(2)とキャリッジ肩部62(2)とは90°未満の角度で傾斜している。この代替的な構成は、たとえば主圧電ダイヤフラムおよびキャリッジ圧電ダイヤフラムの変位方向に対応するために、キャリッジ34が形作られ、サイズ決めされ、または配向されてもよいことを示している。加えて、第2の例示的な実現化例のキャリッジアーム64は、キャリッジグリッパ66を有しておらず、代わりに、主圧電ダイヤフラム30(2)の周縁にとって好適な接合面または取付面72を提供するよう、下側が面取りされ、テーパが付けられ、または他の方法で形成された遠端を有するという点で、異なっている。主圧電ダイヤフラム30(2)の周縁は、キャリア取付面72に接着または締結される。状況によっては、(たとえば図3A(1)および図3A(2)に示されているものの、便宜上、図3Bおよび図3Cには示されていない)円周方向のリップ、挟み板、または楔74を挿入することが有利な場合もある。
図3A(1)は、非作動時(たとえば電気信号がドライバ回路50によって印加されていない場合)の主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)を示している。圧電ダイヤフラムが作動していない場合、アクチュエータ要素26は図3A(1)に示すようにポート24を通ってハウジング22から距離703A伸張する。正の駆動モードでは、図3A(1)に示すようなアクチュエータ要素26の位置は、アクチュエータ要素26の引込位置と考えられる。これに対し、図3Bは、第1の実施例の第2の例示的な実現化例についての正の駆動モードでのアクチュエータ要素26の伸張位置を示す。その伸張位置では、アクチュエータ要素26は図3Bに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離703B伸張し、距離703Bは距離703A(図3A(1)参照)よりも大きい。図3Bの伸張位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(2)が図3A(1)に示すものよりもより凸形状に変形し、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)が図3A(1)のその凹形状から平坦化する(たとえばより小さい湾曲度を有する)傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)は双方とも、主軸28に沿ってさらに変位され、そのためアクチュエータ要素26はハウジング22からさらに突出する。
負の駆動モードでは、図3A(1)に示すようなアクチュエータ要素26の位置は、アクチュエータ要素26の伸張位置と考えられる。これに対し、図3Cは、第1の実施例の第2の例示的な実現化例についての負の駆動モードでのアクチュエータ要素26の引込位置を示す。その引込位置では、アクチュエータ要素26は図3Cに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離703C伸張し、距離703Aは距離703Cよりも大きい(図3A(1)参照)。図3Cの引込位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(2)が図3A(1)で有した凸形状から平坦化する(たとえばその湾曲度を小さくする)傾向があり、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)が非作動時よりさらに凹形状になる傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)は双方とも、主軸28に沿ってさらに変位され、アクチュエータ要素26をハウジング22内にさらに引張る。
図1A(1)に対する図1A(2)と同様に、図3A(2)は、図3A(1)と同じアクチュエータアセンブリ20(1−2)を示しているが、アクチュエータアセンブリ20(1−2)は、主圧電ダイヤフラム30(2)を図3A(1)に示すようなその最初の本質的に凹状の構成から幾分平坦化させたような十分な加熱条件または熱条件を経たもので
ある。アクチュエータアセンブリ20(1−2)が主圧電ダイヤフラム30(2)しか含まなかったとしたら、主圧電ダイヤフラム30(2)の平坦化は、望ましくないことに、ハウジング22からアクチュエータ要素26を、精密に要求される距離703Aよりもさらに伸張させたであろう。しかしながら、アクチュエータアセンブリ20(1−2)の懸架システムはキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)を備えており、それは好ましくはキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)と同一に構築される(または、少なくとも支配的な熱条件に同一に反応するよう構成される)。そのため、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)はまた、主圧電ダイヤフラム30(2)の歪みを相殺するために、主圧電ダイヤフラム30(2)と同じ分だけ、ただし反対方向に平坦化する。言い換えれば、主圧電ダイヤフラム30(2)が主軸28に対するその凸状配向から平坦化する傾向があるのとちょうど同様に、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)はその凹状配向から平坦化する傾向がある。したがって、主圧電ダイヤフラム30(2)の平坦化により起こったであろうアクチュエータ要素26の引込は相殺される。なぜなら、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)の平坦化により、キャリッジ34(2)がアクチュエータアセンブリ20(1−2)内で、起こり得た追加の伸張と同じ量だけさらに降下するためである。キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)の平坦化によりキャリッジ34(2)がこのように下げられると、(主圧電ダイヤフラム30(2)の平坦化により生じたであろう)アクチュエータ要素26のさらなる引込が打消される。このため、図3A(2)に示すように、主圧電ダイヤフラム30(2)が平坦化する(キャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)も同様)熱的に上昇した状況でも、図2A(1)の周囲状況とちょうど同様に、アクチュエータ要素26はハウジング22のポート24から距離703A伸張する。
図3A(1)および図3A(2)に関して上述された温度補償/相殺効果はもちろん、主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)が作動される場合、そのような作動が正の駆動モードに従うものであろうと負の駆動モードに従うものであろうと、同様に作用する。主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)がたとえば温度または他の環境条件により平坦化する、または歪むという傾向が、主圧電ダイヤフラム30(2)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(2)によって方向的に逆に経験され、その結果、撓み傾向は本質的に相殺される。
図4Aは、第1の実施例の第3の例示的な実現化例、すなわちアクチュエータアセンブリ20(1−3)を示している。第3の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−3)では、アクチュエータ要素26の遠端からその主軸28に沿って見ると、非作動時(たとえば電気信号のない場合)でかつ熱劣化が何らない場合、主圧電ダイヤフラム30(3)は若干凹形状を有し、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)は若干凹形状を有している。そのため、図4Aの第3の例示的な実施例では、キャリッジ34(3)が取付けられるのはキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)の基体層44であり、たとえば、そこからキャリッジ34(3)は懸架される。さらに、主圧電ダイヤフラム30(3)の基体層44は、ヨークアセンブリ76によってアクチュエータ要素26(3)に接続される。
図4Aの第3の例示的な実現化例はまた、そのキャリッジ34(3)の構成が前述の実現化例とは異なっている。図4Aに示す簡略化された形では、キャリッジ34(3)は、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)の基体層44の下側に取付けられる第1の端と、主圧電ダイヤフラム30(3)の外側金属層46の上側に取付けられる第2の端とを有する円筒形の棒または柱の形状を有している。
図4Aの第3の例示的な実現化例はまた、そのアクチュエータ要素26(3)がヨークアセンブリ76によって主圧電ダイヤフラム30(3)の基体層44の下側に接続されている点で、前述の実現化例とは異なっている。アクチュエータ要素26(3)に加え、ヨ
ークアセンブリ76は、アクチュエータ要素26(3)の主軸28から半径方向に延在する複数のヨークトラス77を備える。主軸28の周りに(好ましくは等距離に)位置付けられる複数のヨークトラス77というよりもむしろ、1つの一体化したプレートトラスを代わりに設けることができる。図4Aの図ではヨークトラス77はアクチュエータ要素26(3)の主軸28から垂直に延在しているが、アクチュエータアセンブリ20(1−3)についての他の幾何学的または空間的要因を考えると他の傾斜角が適切である場合がある。ヨークトラス77は各々、それらの遠端に上向きのカラー78を有する。好ましくは、カラー78はアクチュエータ要素26(3)の主軸28と平行に延在し、主圧電ダイヤフラム30(3)の基体層44が基体層44の周縁で接着または締結され得るような上面を有する。
図4Aは、非作動時(たとえば電気信号がドライバ回路50によって印加されていない場合)でかつ熱劣化が何らない場合の主圧電ダイヤフラム30(3)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)を示している。圧電ダイヤフラムが作動していない場合、アクチュエータ要素26(3)は図4Aに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離704A伸張する。正の駆動モードでは、図4Aに示すようなアクチュエータ要素26(3)の位置は、アクチュエータ要素26(3)の引込位置と考えられる。これに対し、図4Bは、第1の実施例の第3の例示的な実現化例についての正の駆動モードでのアクチュエータ要素26(3)の伸張位置を示す。その伸張位置では、アクチュエータ要素26(3)は図4Bに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離704B伸張し、距離704Bは距離704A(図4A参照)よりも大きい。図4Bの伸張位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(3)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)が双方とも、図4Aに示すものよりもより平坦な形状に変位する傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(3)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)は双方とも、主軸28に沿ってさらに変位され、そのためアクチュエータ要素26(3)はハウジング22から704Aよりも大きい距離の距離704Bまでさらに突出する。
負の駆動モードでは、図4Aに示すようなアクチュエータ要素26(3)の位置は、アクチュエータ要素26(3)の伸張位置と考えられる。これに対し、図4Cは、第1の実施例の第3の例示的な実現化例についての負の駆動モードでのアクチュエータ要素26(3)の引込位置を示す。その引込位置では、アクチュエータ要素26(3)は図4Cに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離704C伸張し、距離704Aは距離704Cよりも大きい。図4Cの引込位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(3)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)が双方とも、非作動時よりさらに凹形状になる傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(3)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(3)は双方とも、主軸28に沿ってさらに上向きに変位され、アクチュエータ要素26(3)をハウジング22内にさらに引張る。
第1の実施例の第3の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−3)に対する熱歪みの影響を示す別の図示は提供されていないが、この実現化例も前述の実現化例の温度補償/相殺効果を共有していることが理解されるべきである。さらに、第3の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−3)は、たとえばアクチュエータストローク長の増加を提供するために、複合ダイヤフラム(たとえば主ダイヤフラムおよびキャリッジダイヤフラム)の使用から利益を得る。
図5Aに示すような第1の実施例の第4の例示的な実現化例は、非作動時(たとえば電気信号がない場合)、アクチュエータ要素26の遠端からその主軸28に沿って見ると、主圧電ダイヤフラム30(4)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)が双方とも若干凹形状を有しているという点で、第3の例示的な実現化例と類似している。第1の実施例の第4の例示的な実現化例は、たとえば、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)の
取付および主圧電ダイヤフラム30(4)の懸架の点で異なっている。
上述の点で、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)は、静止ハンガー80によってハウジング22(4)の下側または天井82から懸架される。図5Aの特定の図示では、静止ハンガー80は円筒形の棒または柱の形状を有しているが、他の形状も可能であることが理解されるべきである。
次に、主圧電ダイヤフラム30(4)は、懸架ブラケット84によってキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)から懸架される。懸架ブラケット84は、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)の基体層44の下側に、基体層44の周縁に近接して接着される頂部またはネックを有する。懸架ブラケット84は、本質的に主軸28の周りの実質的に360°にわたって延在している一体型の本質的に円筒形の部材であり得る。また、これに代えて、複数の懸架ブラケット84を主軸28の周りのさまざまな角度増分に設けて位置付けることが可能であり、懸架ブラケット84のネックはすべて、キャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)の基体層44の下側に接着される。
一体型または複数の懸架ブラケット84はその内面に溝またはノッチ86を有して形成されており、ノッチ86の最も低い部分は棚88を形成している。棚88は、主圧電ダイヤフラム30(4)の基体層44の下方周縁端部が棚88上に載置し保持され得るように位置付けられ、サイズ決めされる。懸架ブラケット84が一体型部材として設けられているか、複数の別個の部材として設けられているかに依存して、主圧電ダイヤフラム30(4)の周縁は、360°の棚によって、または(複数の懸架ブラケット84の場合)主軸28の周りのさまざまな角度位置に位置する棚区分によって全体的に支持される。
アクチュエータ要素26(4)は、主圧電ダイヤフラム30(4)の基体層44の下側の中央に接着された円筒形の棒などを備えるものとして図示されている。アクチュエータ要素26(4)は、ハウジング22に形成されたポート24を通って延在している。
図5Aは、非作動時(たとえば電気信号がドライバ回路50によって印加されていない場合)でかつ熱劣化が何らない場合の主圧電ダイヤフラム30(4)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)を示している。圧電ダイヤフラムが作動していない場合、アクチュエータ要素26(4)は図5Aに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離705A伸張する。正の駆動モードでは、図5Aに示すようなアクチュエータ要素26(4)の位置は、アクチュエータ要素26(4)の引込位置と考えられる。これに対し、図5Bは、第1の実施例の第4の例示的な実現化例についての正の駆動モードでのアクチュエータ要素26(4)の伸張位置を示す。その伸張位置では、アクチュエータ要素26(4)は図5Bに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離705B伸張し、距離705Bは距離705A(図5A参照)よりも大きい。図5Bの伸張位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(4)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)が双方とも、図5Aに示すものよりもより平坦な形状に変位する傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(4)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)は双方とも、主軸28に沿ってさらに変位され、そのためアクチュエータ要素26(4)はハウジング22からさらに突出する。
負の駆動モードでは、図5Aに示すようなアクチュエータ要素26(4)の位置は、アクチュエータ要素26(4)の伸張位置と考えられる。これに対し、図5Cは、第1の実施例の第4の例示的な実現化例についての負の駆動モードでのアクチュエータ要素26(4)の引込位置を示す。その引込位置では、アクチュエータ要素26(4)は図5Cに示すようにポート24を通ってハウジング22から距離705C伸張し、距離705Aは距離705Cよりも大きい。図5Cの引込位置は、作動時、主圧電ダイヤフラム30(4)および
キャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)が双方とも、非作動時よりさらに凹形状になる傾向があるということから生じる。そのため、主圧電ダイヤフラム30(4)およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40(4)は双方とも、主軸28に沿ってさらに上向きに変位され、アクチュエータ要素26(4)をハウジング22内にさらに引張る。
第1の実施例の第4の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−4)に対する熱歪みの影響を示す別の図示は提供されていないが、この実現化例も前述の実現化例の温度補償/相殺効果を共有していることが理解されるべきである。さらに、第4の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリ20(1−4)は、たとえばアクチュエータストローク長の増加を提供するために、複合ダイヤフラム(たとえば主ダイヤフラムおよびキャリッジダイヤフラム)の使用から利益を得る。
上述のアクチュエータアセンブリは各々、ハウジング22を備える。図6Aおよび図6Aにアクチュエータアセンブリ20(1−5)として図示された第1の例示的な実施例の一変形では、ハウジング22(6)内に流体貯蔵槽90が位置している。流体貯蔵槽90は、2つの軸方向壁92(主軸28という意味での軸方向)と、ハウジング22(6)の底壁94と、貯蔵槽上壁として機能する半径方向壁96とによって規定される。流体貯蔵槽90はこのため、ハウジング22(6)に対して本質的に対称的な形状を有しており、そのため、主圧電ダイヤフラム30(6)が本質的に円筒形の形状を有する場合、流体貯蔵槽90も同様である。
流体貯蔵槽90の底壁94は、第1のポート100および第2のポート102を含む、そこに規定された少なくとも2つのポートを有する。図6Aおよび図6Bの図示では、第1のポートは中心ポート100であり、一方、第2のポートは偏心ポート102である。中心ポート100は、たとえば主軸28と整列されて中央に位置する。一変形として、複数の偏心ポート102が主軸28の周りに設けられてもよい。用途および使用の態様に依存して、流体貯蔵槽90にとって、中心ポート100が入力ポートで偏心ポート102が出力ポートであってもよく、または、これに代えて、偏心ポート102が入力ポートで中心ポート100が出力ポートであってもよい。通常、ハウジング22(6)の底壁94の下側は、中心ポート100および偏心ポート102の周りに設けられた図示されていない取付具または接続構造を有しており、そのため、流体貯蔵槽90と流体をやり取りするための管などがそれに接続可能である。
流体貯蔵槽90の半径方向壁96は、好ましくは主軸28の周りの中央に形成された開口部104を有する。貯蔵槽開口部104および中心ポート100は、アクチュエータアセンブリ20(1−5)のアクチュエータ要素26(6)と整列されるよう位置する。この点に関し、アクチュエータ要素26(6)は、貯蔵槽開口部104に位置するフレキシブル膜または封止要素106を通って延在しており、そのため流体は流体貯蔵槽90から漏れない。アクチュエータ要素26(6)は、その遠端に形成された広がったストッパヘッド110を有しており、そのため、アクチュエータ要素26(6)がその伸張位置にある場合、ストッパヘッド110は(図6Aに示すように)中心ポート100を封鎖する。
図6Aおよび図6Bに示す第1の例示的な実施例の変形は、図1Aおよび図1Bの第1の例示的な実現化例の対応する構造に似た主圧電ダイヤフラム30、キャリッジ圧電ダイヤフラム40およびキャリッジ34をたまたま有している。そのため、アクチュエータアセンブリ20(1−5)を上述のような正の駆動モードで動作させる場合、主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40の非作動により、アクチュエータ要素26(6)はその伸張位置に置かれる。図6Aでは、アクチュエータ要素26(6)のそのような伸張により、アクチュエータ要素26(6)のストッパヘッド110が中心ポート100を封止するようになる。一方、図6Bは、主圧電ダイヤフラム30およびキャリ
ッジ圧電ダイヤフラム40の作動時の(たとえば正の駆動モードで電気信号を印加した場合の)主圧電ダイヤフラム30およびキャリッジ圧電ダイヤフラム40の動きまたは撓みを示している。図6Bはこのため、結果として起こるアクチュエータ要素26(6)の、ストッパヘッド110が中心ポート100を封鎖していない引込位置への変位を示しており、そのため流体は、場合によっては、流体貯蔵槽90に対して進入するかまたは退出するかもしれない。
このため、アクチュエータアセンブリ20(1−5)の変形では、アクチュエータ要素26(6)は開口部100を選択的に開閉し、このため流体貯蔵槽90用の弁として機能する。第1の実施例の他の実現化例も図6Aおよび図6Bに示すものと同様に弁として利用可能であることも理解されるべきである。たとえば、図3A以下参照のアクチュエータアセンブリ20(1−2)、図4A以下参照のアクチュエータアセンブリ20(1−3)、および図5以下参照のアクチュエータアセンブリ20(1−4)も、それらのそれぞれのアクチュエータ要素が図6Aおよび図6Bの変形のように流体貯蔵槽用の弁として機能するよう形成可能である。有利には、これらの弁は、対応するアクチュエータアセンブリに対して上述されたのと同じ温度補償利点を有する。さらに、図6Aおよび図6Bの変形に匹敵する弁構造が、開示された技術の精神内に包含されるアクチュエータアセンブリのさらに他の構成に対して実現可能である。
図7Aおよび図7Bは、アクチュエータ要素120がハウジング124内に少なくとも部分的に位置している第2の例示的な実施例の第1の例示的な実現化例を示しており、アクチュエータ要素120はハウジング内で往復運動可能である。特に、図7Aおよび図7Bは、ハウジング124が円筒形または管状の側壁126を備えるアクチュエータアセンブリ20(2−1)を示している。アクチュエータ要素120は、円筒側壁126の第1の端に固定された第1の端壁127を通って延在している。第1の端壁127は開口部を有しており、それを通ってアクチュエータ要素120は延在し、封止状態で往復運動する。円筒側壁126の第2の端はキャップまたは端壁128で封止されている。
ハウジング124に対し、アクチュエータ要素120は、第1の可変流体チャンバ130および第2の可変流体チャンバ132を少なくとも部分的に規定する。アクチュエータ要素120はアクチュエータシャフト133を備え、その遠端は、図示されていない被加工デバイスまたは要素への接続のために第1の端壁127を通って延在している。アクチュエータ要素120の近端は、それと一体となったアクチュエータヘッド134を担持するかまたは有している。アクチュエータヘッド134は、アクチュエータ要素120が往復運動する際にアクチュエータヘッド134の周縁端部が円筒側壁126の内部上を封止状態で摺動するよう、十分な半径を有する。アクチュエータヘッド134の外面は、第1の可変流体チャンバ130内の第1の作用流体を押圧している。アクチュエータヘッド134から若干遠位に間隔をおいて、アクチュエータシャフト133は肩部封止材136を担持している。アクチュエータシャフト133は、アクチュエータヘッド134から肩部封止材136を隔てる距離を調節するために、ねじ切りなどがされていてもよい。肩部封止材136も、アクチュエータ要素120が往復運動する際に肩部封止材136の周縁端部が円筒側壁126の内部上を封止状態で摺動するよう、十分な半径を有している。肩部封止材136の一面は、第2の可変流体チャンバ132内の第2の作用流体に接触するかまたは押圧している。
ハウジング124に対するアクチュエータ要素120の封止、たとえば第1の端壁127の開口部を通るアクチュエータシャフト133の封止は、さまざまな封止材を用いて達成されてもよい。また、これに代えて、封止は、たとえばガラスの管状側壁126とグラファイトのアクチュエータ要素120とを有するといった、材料の構成に基づいて行なわれてもよい。
アクチュエータアセンブリ20(2−1)はさらに、第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142を備える。第1の圧電アセンブリ140は、第1の可変流体チャンバ130に接続された第1の可変貯蔵槽150を備え、第2の圧電アセンブリ142は、第2の可変流体チャンバ132に接続された第2の可変貯蔵槽152を備える。第1の可変貯蔵槽150および第2の可変貯蔵槽152は双方とも、少なくとも部分的に圧電材料で形成されている。
図7Aおよび図7Bに示すような第2の実施例の第1の例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142は、一方の側に比較的硬いハーフシェルハウジング154を、別の側に圧電材料を備えている。ハーフシェルハウジング154は、圧電材料の周縁端部を適所にクランプする、封止する、または他の態様で保持する端部156を有する。第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142の各々について、ハーフシェルハウジングと圧電ダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽が形成される。
ここに示す例示的な実現化例では、第1の圧電アセンブリ140および第1の可変貯蔵槽150の各々を構成している圧電材料は、第1の例示的な実施例の例示的な実現化例に関連して説明されたもののような圧電ダイヤフラム160である。そのため、圧電ダイヤフラム160は、圧電ウェハ42と、基体層44と、外側金属層46とを備える。各圧電ダイヤフラム160は、好ましくは中央に形成されたダイヤフラム開口部162を有する。第1の例示的な実施例を参照して説明されたもの以外の圧電ダイヤフラムも、第2の実施例のアクチュエータアセンブリに利用可能であることが理解されるべきである。
ハウジング124は、第1の可変流体チャンバ130の近傍の円筒側壁126上に形成された第1の半径方向ポート170と、第2の可変流体チャンバ132の近傍の円筒側壁126上に形成された第2の半径方向ポート172とを有する。第1の半径方向ポート170および第2の半径方向ポート172はそれぞれ第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142のダイヤフラム開口部162に整列されて位置付けられており、それぞれ導管174によりダイヤフラム開口部162に接続されている。導管174は、スリーブまたは管、もしくは任意の他の好適な流体搬送通路の形を取っていてもよい。
前述に鑑み、第1の導管174は、ハウジング124の第1の半径方向ポート170を第1の圧電アセンブリ140のダイヤフラム開口部162と接続し、一方、第2の導管174は、ハウジング124の第2の半径方向ポート172を第2の圧電アセンブリ142のダイヤフラム開口部162と接続している。導管174により提供される接続は流体密封的であるが、圧電ダイヤフラム160の、および圧電アセンブリ全体の動き(たとえば撓み)を可能にしている。
第1の作用流体は、第1の可変貯蔵槽150および第1の可変流体チャンバ130、ならびにそれらを接続する導管174を含む管路を十分に満たしている。同様に、第2の作用流体は、第2の可変貯蔵槽152および第2の可変流体チャンバ132、ならびにそれらを接続する導管174を十分に満たしている。第1の作用流体および第2の作用流体は、ハウジング124内で、第1の作用流体に接触するアクチュエータヘッド134と第2の作用流体に接触する肩部封止材136とによって隔てられている。
ドライバ180(たとえば駆動回路)は、第1の圧電アセンブリ140を構成する圧電ダイヤフラム160と、第2の圧電アセンブリ142を構成する圧電ダイヤフラム160とに信号を印加する。第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142の圧電ダイヤフラム160をそのように駆動する際、図7Bに示すように、アクチュエータ
要素の伸張運動中、第1の可変貯蔵槽150は収縮し、第2の可変貯蔵槽152は膨張する。他方、図7Aに示すように、アクチュエータ要素の引込運動中、第1の流体貯蔵槽150は膨張し、第2の可変貯蔵槽152は収縮する。
駆動信号は、アクチュエータ要素120の伸張動作中、第1の可変貯蔵槽150を収縮させ、第2の可変貯蔵槽152を膨張させるよう印加される。それを行なう際、図7Bに示すように、多量の第1の作用流体が第1の可変流体チャンバ130へと追い込まれ、それによりアクチュエータヘッド134に作用して、肩部封止材136が多量の第2の作用流体を第2の可変流体チャンバ132から第2の可変貯蔵槽152へと追い込むようにし、第2の可変貯蔵槽152は信号の印加によって対応して膨張される。逆に、図7Aに示すようなアクチュエータ要素120の引込動作中、信号は、第1の可変貯蔵槽150を膨張させ、第2の可変貯蔵槽152を収縮させるよう印加される。第2の可変貯蔵槽152の収縮により、多量の第2の作用流体が第2の可変流体チャンバ132へと追い込まれ、それによりアクチュエータ要素120の肩部封止材136に対して作用し、肩部封止材136は、第1の可変貯蔵槽150がそこから追い込まれた第1の作用流体を受けて膨張するにつれてアクチュエータ要素120を引込位置へと促す。
図8Aおよび図8Bは、第2の実施例の第2の例示的な実現化例を示している。図8Aおよび図8Bの第2の例示的な実現化例は主として、第1の圧電アセンブリ140(8)および第2の圧電アセンブリ142(8)のハーフ部分が双方とも圧電ダイヤフラムで形成されているという点で、第2の実施例の第1の例示的な実現化例と異なっている。つまり、図8Aおよび図8Bの実現化例では、第1の可変貯蔵槽130(8)を規定する第1の圧電アセンブリ140(8)と、第2の可変貯蔵槽132(8)を規定する第2の圧電アセンブリ142(8)とは各々、第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラム160と、第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラム190とを備えている。第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるよう、ともに結合される。図8Aおよび図8Bに示す特定の例示的な実現化例では、第1のダイヤフラム160および第2のダイヤフラム190の少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである。他の実現化例では、いずれかのダイヤフラムが圧電ダイヤフラムであることは要求されてはいない。
圧電ダイヤフラム160および第2のダイヤフラム190の結合はさまざまなやり方で実現可能である。たとえば、ダイヤフラム160の端部とダイヤフラム190の端部との間に封止ガスケット192を挿入し、それぞれのダイヤフラムの2つの端部および封止ガスケット192を外側から覆うようにエポキシ194または他の接着剤もしくは封止剤が塗布されてもよい。すべての実現化例で必ずしもそうなるわけではないが、図示された実現化例では、封止ガスケット192およびエポキシ194はダイヤフラム160およびダイヤフラム190の端部の周りに本質的に完全に存在している。ここに示す特定の実現化例および例では、ダイヤフラム160およびダイヤフラム190は双方とも、軸方向と長手または直径方向とを有する本質的に円形のダイヤフラムである。現在、円形、卵形、または楕円形のダイヤフラムが好ましいものの、他の形状のダイヤフラムも可能である。第2の実施例のこの第2の例示的な実現化例に好適な構造および情報も、ここにその全体が引用により援用される「ふいごとして結合されたダイヤフラムを備えるポンプ」と題された2004年12月30日出願の米国特許出願連続番号第11/024,943号から理解される。
駆動信号は、アクチュエータ要素120の伸張動作中、第1の可変貯蔵槽150(8)を収縮させ、第2の可変貯蔵槽152(8)を膨張させるよう印加される。それを行なう際、図8Bに示すように、多量の第1の作用流体が第1の可変流体チャンバ130へと追
い込まれ、それによりアクチュエータヘッド134に作用して、肩部封止材136が多量の第2の作用流体を第2の可変流体チャンバ132から第2の可変貯蔵槽152(8)へと追い込むようにし、第2の可変貯蔵槽152(8)は信号の印加によって対応して膨張される。逆に、図8Aに示すアクチュエータ要素120の引込動作中、信号は、第1の可変貯蔵槽150(8)を膨張させ、第2の可変貯蔵槽152(8)を収縮させるよう印加される。第2の可変貯蔵槽152(8)の収縮により、多量の第2の作用流体が第2の可変流体チャンバ132へと追い込まれ、それによりアクチュエータ要素120の肩部封止材136に対して作用し、肩部封止材136は、第1の可変貯蔵槽150(8)がそこから追い込まれた第1の作用流体を受けて膨張するにつれてアクチュエータ要素120を引込位置へと促す。
第2の実施例の第1の例示的な実現化例(図7Aおよび図7B)と第2の例示的な実現化例(図8Aおよび図8B)とは、特に第1の作用流体用の全管路の体積および第1の作用流体の体積が、第2の作用流体用の全管路の体積および第2の作用流体の体積に等しい場合、それらに採用された圧電ダイヤフラムについての温度補償を提供する。上述のように、それぞれの管路は、可変貯蔵槽および可変流体チャンバだけでなく、それらを接続する導管も含んでいる。
図9は、第2の実施例の第2の例示的な実現化例の拡張版、すなわちアクチュエータアセンブリ20(2−3)を示す。図9のアクチュエータアセンブリ20(2−3)は図8Aおよび図8Bのアクチュエータアセンブリ20(2−2)に似ているが、アクチュエータ要素120の変位度を検出し、ドライバ180(9)に印加するためのフィードバック信号202を生成するために設けられた変位センサ200を追加で有するという点で異なっている。ドライバ180(9)は、アクチュエータ要素120の好適な、すなわち所望の変位度を得るために、フィードバック信号202を要求された変位と比較し、それに応じて前述の態様で第1の圧電アセンブリ140(8)および第1の圧電アセンブリ140(8)の圧電ダイヤフラム160および第2のダイヤフラム190に適切な信号を印加することができる。図9は、アクチュエータ120の引込位置を示す。図9のアクチュエータ要素120の伸張位置と対となる図は示されていないが、そのようなものは(たとえば)図8Bを参照して理解される。
変位センサ200は、アクチュエータ要素120の動きまたは個々の位置付けを検出するのに好適な任意のタイプのものであり得る。変位センサ200の例は、光学センサ、または線形可変差動トランス(VLDT)センサを含む。
図10Aおよび図10Bは、第2の例示的な実施例の第4の例示的な実現化例、すなわちアクチュエータアセンブリ20(2−4)を示す。図10Aおよび図10Bのアクチュエータアセンブリ20(2−4)は図8Aおよび図8Bのアクチュエータアセンブリ20(2−2)に似ているが、ハウジング124(10)内の第1の可変流体チャンバ130(10)の構成の点で異なっている。特に、ハウジング124(10)は、図8Aおよび図8Bの実現化例のアクチュエータアセンブリ20(2−2)の第1の可変流体チャンバ130と比較して、第1の可変流体チャンバ130(10)の内径が制約された、またはより小さいものになっている。図10Aおよび図10Bのアクチュエータ要素120(10)のアクチュエータヘッド134(10)は、これに伴い同様により小さい直径を有しており、アクチュエータヘッド134(10)は依然として、第1の可変流体チャンバ130(10)の直径が小さくなった穴の中で封止状態で往復運動する。図10Aはアクチュエータ120(10)の引込位置を示しており、図10Bは、アクチュエータ要素120(10)の伸張位置を示している。アクチュエータ要素120(10)を引込むためおよび伸張するために第1の圧電アセンブリ140および第2の圧電アセンブリ142に信号を印加することは、前述の例示的な実現化例を参照して理解される。
制約された第1の可変流体チャンバ130(10)を有する図10Aおよび図10Bのアクチュエータアセンブリ20(2−4)は、図8Aおよび図8Bの例示的な実現化例と比較して、アクチュエータ要素120(10)のための増大されたアクチュエータストロークを提供するよう機能するが、アクチュエータ力は減少している。このため、使用用途または分野の要望に従って、第2の実施例のアクチュエータアセンブリが、たとえばハウジングの内部構造を適切に構成することにより、所望の量のストロークおよび/または力を獲得するよう構成可能であることは明らかである。
図11Aおよび図11Bは、第2の例示的な実施例の第5の例示的な実現化例、すなわちアクチュエータアセンブリ20(2−5)を示す。図11Aはアクチュエータ120の引込位置を示し、図11Bはアクチュエータ120の伸張位置を示す。図11Aおよび図11Bのアクチュエータアセンブリ20(2−5)は図8Aおよび図8Bのアクチュエータアセンブリ20(2−2)に似ているが、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリ双方の構成の点で異なっている。特に、第1の圧電アセンブリ210および第2の圧電アセンブリ212は双方とも2つのダイヤフラムを有しているが、この2つのダイヤフラムは、図8Aおよび図8Bの実現化例のように端部が直接接続されてはいない。第1の圧電アセンブリ210および第2の圧電アセンブリ212は双方とも、図8Aおよび図8Bの開口部を含む同等に数字で示されたダイヤフラムに似た圧電ダイヤフラム160を有している。第1の圧電アセンブリ210および第2の圧電アセンブリ212双方の第2のダイヤフラム220は、リング型のスペーサ222によって圧電ダイヤフラム160から離れて保持されている。スペーサ222はその内面上に、各ダイヤフラム、すなわち圧電ダイヤフラム160および第2のダイヤフラム220の基体層44を把持する、またはクランプするための棚および窪みを有する。ダイヤフラムの基体層44をスペーサ222に保持するために、ガスケットまたは封止剤が採用可能である。
図11Aおよび図11Bの例示的な実現化例の第1の圧電アセンブリ210および第2のダイヤフラム220は、電気信号および熱応力がない場合には若干湾曲する円板として形作られたダイヤフラムを有し得る。さらに、図11Aおよび図11Bの例示的な実現化例の第1の圧電アセンブリ210および第2のダイヤフラム220は、温度を補償する態様で配向されたダイヤフラムを有し得る。この点に関し、圧電ダイヤフラム160および第2のダイヤフラム220は双方とも、第1の圧電アセンブリ210および第2の圧電アセンブリ212により形成されたそれぞれの可変貯蔵槽に流体を通す半径方向ポートから見た場合、凸状の態様で配向されている。この点に関し、図11Aおよび図11Bの実現化例の第1の圧電アセンブリ210および第2の圧電アセンブリ212は第1の実施例の第3の例示的な実現化例に似ているが、圧電ダイヤフラムの層の順序が逆である。この類似に対し、第1の半径方向ポート170から見た場合、非作動時(たとえば電気信号がない場合)、主圧電ダイヤフラム30は若干凹形状を有し、キャリッジ圧電ダイヤフラム40は若干凸形状を有している。
図11Aおよび図11Bの例示的な実現化例の第1の圧電アセンブリ210および第2のダイヤフラム220はまた、第1の実施例のあらゆる例示的な実現化例と同様に温度を補償する態様で配向されたダイヤフラムを有し得る。たとえば、ハウジング124の半径方向ポートから見ると、第1の圧電ダイヤフラム160は(非作動時)、第1の実施例の第1の例示的な実現化例の主圧電ダイヤフラム30と同様に若干凹形状を有し、第2のダイヤフラム220は(非作動時)、同じ実現化例のキャリッジ圧電ダイヤフラム40と同様に若干凸形状を有し得る。また、これに代えて、第1の圧電ダイヤフラム160は(非作動時)、第1の実施例の第2の例示的な実現化例の主圧電ダイヤフラム30と同様に若干凸形状を有し、第2のダイヤフラム220は(非作動時)、同じ実現化例のキャリッジ圧電ダイヤフラム40と同様に若干凹形状を有し得る。または、別の代替例として、第1
の圧電ダイヤフラム160は(非作動時)、第1の実施例の第3の例示的な実現化例の主圧電ダイヤフラム30と同様に若干凹形状を有し、第2のダイヤフラム220は(非作動時)、同じ実現化例のキャリッジ圧電ダイヤフラム40と同様に若干凹形状を有し得る。
第2の実施例の第5の例示的な実現化例の上述の各々の変形の温度補償は、熱応力が各圧電アセンブリの圧電ダイヤフラム160および第2のダイヤフラム220の双方に同様に影響を与えるということから生じており、そのため、圧電物質における熱変化にかかわらず、各可変貯蔵槽150、152の膨張体積は一定に保たれ、圧電物質における熱変化にもかかわらず、各可変貯蔵槽150、152の収縮体積は一定に保たれる。本質的に、ある圧電ダイヤフラムについての温度歪みのどの傾向も、それぞれの可変貯蔵槽を形成するためにそれと連携して機能する他方の圧電ダイヤフラムによって相殺される。
すべての例示的な実施例の例示的な実現化例のアクチュエータアセンブリは無数の目的を果たすことができ、他の要素またはデバイスに採用または利用され得る。たとえば、アクチュエータ要素はスプール弁またはサーボ弁に接続、結合、または連結されてもよい。
さまざまな実施例が詳細に図示され、説明されてきたが、請求項は任意の特定の実施例または例に限定されない。上述のどの説明も、任意の特定の要素、ステップ、範囲または機能が、それが請求項の範囲に含まれなければならないというような本質的なものであるということを暗示していると解釈されるべきではない。特許される主題の範囲は請求項のみにより定義される。法的保護の範囲は、許可された請求項およびそれらの均等物において記載された文言によって定義される。この発明が開示された実施例に限定されるべきではなく、逆に、さまざまな修正および均等な構成を網羅するよう意図されていることが理解されるべきである。
(1)はアクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されておらず、かつ主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに熱応力がかかっていない状況を示すための、第1の例示的な実施例の第1の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリの断面側面図である。(2)はアクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されていないものの、主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに熱応力がかかっている状況を示すための、図1A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに正の電気信号が印加された状況を示すための、図1A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに負の電気信号が印加された状況を示すための、図1A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 図1Aの線2A−2Aに沿った平面図である。 図1Aの線2B−2Bに沿った平面図である。 (1)はアクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されておらず、かつ主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに熱応力がかかっていない状況を示すための、第1の例示的な実施例の第2の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリの断面側面図である。(2)はアクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されていないものの、主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに熱応力がかかっている状況を示す、図2A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに正の電気信号が印加された状況を示す、図2A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに負の電気信号が印加された状況を示す、図2A(1)のアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 アクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されていない状況を示すための、第1の例示的な実施例の第3の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに正の電気信号が印加された状況を示す、図3Aのアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに負の電気信号が印加された状況を示す、図3Aのアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 アクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されていない状況を示すための、第1の例示的な実施例の第4の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに正の電気信号が印加された状況を示す、図4Aのアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムに負の電気信号が印加された状況を示す、図4Aのアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 アクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムにもキャリアダイヤフラムにも電気信号が印加されておらず、かつアクチュエータアセンブリが弁として機能する状況を示すための、第1の例示的な実施例の第5の例示的な実現化例に従ったアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 アクチュエータアセンブリの主ダイヤフラムおよびキャリアダイヤフラムの双方に正の電気信号が印加された状況を示すための、図5Aのアクチュエータアセンブリの断面側面図である。 アクチュエータの引込位置を示す、第2の例示的な実施例の第1の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの伸張位置を示す、第2の例示的な実施例の第1の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの引込位置を示す、第2の例示的な実施例の第2の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの伸張位置を示す、第2の例示的な実施例の第2の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの引込位置とアクチュエータの位置付けを制御するための変位フィードバックループとを示す、第2の例示的な実施例の第3の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの引込位置を示す、第2の例示的な実施例の第4の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの伸張位置を示す、第2の例示的な実施例の第4の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの引込位置を示す、第2の例示的な実施例の第5の例示的な実現化例の断面側面図である。 アクチュエータの伸張位置を示す、第2の例示的な実施例の第5の例示的な実現化例の断面側面図である。

Claims (28)

  1. アクチュエータ要素(26、126)と、
    アクチュエータ要素の動きを制御するための2つの圧電アセンブリとを備える、アクチュエータアセンブリであって、第1の圧電アセンブリおよび第2の圧電アセンブリは、第1の圧電アセンブリの温度依存性が第2の圧電アセンブリの温度依存性により相殺されるように配置される、アクチュエータアセンブリ。
  2. 第1の圧電アセンブリは第1の圧電ダイヤフラム(30)を備え、第1の圧電ダイヤフラム(30)は第1の圧電ダイヤフラム(30)の変位に応じてアクチュエータ要素を変位させるためにアクチュエータ要素に接続され、第2の圧電アセンブリは第2の圧電ダイヤフラム(40)を備え、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)を取付けるための可動キャリッジ(34)を備え、第2の圧電ダイヤフラム(40)は第2の圧電ダイヤフラム(40)の変位に応じてキャリッジを変位させるためにキャリッジ(34)に接続され、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)を同じ方向に変位させるために第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)に電気信号を印加するためのドライバ(50)を備える、請求項1に記載の装置。
  3. 前記アクチュエータアセンブリはさらにハウジング(126)を備え、アクチュエータ要素(120)はハウジング(126)内で少なくとも部分的に往復運動可能であり、
    ハウジング(126)に対し、アクチュエータ要素(120)は、第1の可変流体チャンバ(130)および第2の可変流体チャンバ(132)を少なくとも部分的に規定し、
    第1の圧電アセンブリは第1の可変流体チャンバ(130)に接続された第1の可変貯蔵槽(150)を備え、第2の圧電アセンブリは第2の可変流体チャンバ(132)に接続された第2の可変貯蔵槽(152)を備え、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は双方とも、少なくとも部分的に圧電材料で形成されており、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の可変貯蔵槽(150)および第1の可変流体チャンバ(130)を満たすための第1の作用流体と、
    第2の可変貯蔵槽(152)および第2の可変流体チャンバ(132)を満たすための第2の作用流体と、
    アクチュエータ要素の伸張運動中には第1の可変貯蔵槽(150)を収縮させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を膨張させ、アクチュエータ要素の引込動作中には第1の可変貯蔵槽(150)を膨張させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を収縮させるために、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)を構成する圧電材料に信号を印加するドライバ(180)とを備える、請求項1に記載の装置。
  4. 第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は各々、
    第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラム(160)と、
    第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラム(190)とを備え、
    第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるようにともに結合され、
    第1のダイヤフラム(160)および第2のダイヤフラム(190)の少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである、請求項3に記載の装置。
  5. 第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は各々、
    第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラム(160)と、
    第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラム(190)とを備え、
    第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるようにスペーサ(222)によって保持され、
    第1のダイヤフラム(160)および第2のダイヤフラム(190)の少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである、請求項3に記載の装置。
  6. 第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムは、第1の圧電ダイヤフラムの温度依存性が第2の圧電ダイヤフラムの温度依存性により相殺されるように配置される、請求項5に記載の装置。
  7. アクチュエータ要素の変位度を検出し、ドライバに印加するためのフィードバック信号を生成するための変位センサ(200)をさらに備える、請求項3に記載の装置。
  8. アクチュエータアセンブリであって、
    アクチュエータ要素(26)と、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)とを備え、第1の圧電ダイヤフラム(30)は第1の圧電ダイヤフラム(30)の変位に応じてアクチュエータ要素(26)を変位させるためにアクチュエータ要素(26)に接続され、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)を取付けるための可動キャリッジ(34)と、
    第2の圧電ダイヤフラム(40)とを備え、第2の圧電ダイヤフラム(30)は第2の圧電ダイヤフラム(40)の変位に応じてキャリッジ(34)を変位させるためにキャリッジ(34)に接続され、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)を変位させるために、第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)に電気信号を印加するためのドライバ(50)を備える、アクチュエータアセンブリ。
  9. 第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)は、第1の圧電ダイヤフラム(30)の温度依存性が第2の圧電ダイヤフラム(40)の温度依存性により相殺されるように配置される、請求項8に記載の装置。
  10. アクチュエータ要素(26)はアクチュエータ軸(28)を有し、アクチュエータ軸に対し、第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)のうちの一方は非作動時に凹形状を有し、第1の圧電ダイヤフラムおよび第2の圧電ダイヤフラムのうちの他方は非作動時に凸形状を有する、請求項8に記載の装置。
  11. 第1の圧電ダイヤフラム(30)は非作動時に凹形状を有し、第2の圧電ダイヤフラム(40)は非作動時に凸形状を有する、請求項10に記載の装置。
  12. 第1の圧電ダイヤフラム(30(2))は非作動時に凸形状を有し、第2の圧電ダイヤフラム(40(2))は非作動時に凹形状を有する、請求項10に記載の装置。
  13. アクチュエータ要素(26)はアクチュエータ軸(28)を有し、アクチュエータ軸(28)に対し、第1の圧電ダイヤフラム(30(4))および第2の圧電ダイヤフラム(40(4))は双方とも、非作動時に凹形状を有する、請求項8に記載の装置。
  14. ハウジングをさらに備え、第2の圧電ダイヤフラムはハウジング内に取付けられる、請求項8に記載の装置。
  15. アクチュエータアセンブリを動作させる方法であって、アクチュエータアセンブリは第1の圧電ダイヤフラム(30)を備え、第1の圧電ダイヤフラム(30)は第1の圧電ダ
    イヤフラム(30)の変位に応じてアクチュエータ要素(26)を変位させるためにアクチュエータ要素(26)に接続され、前記方法は、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)を取付けるために可動キャリッジ(34)を用いるステップと、
    第2の圧電ダイヤフラム(40)の変位に応じてキャリッジ(34)を変位させるためにキャリッジ(34)を第2の圧電ダイヤフラム(40)に接続するステップと、
    第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)を変位させるために第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)に電気信号を印加するステップとを備える、方法。
  16. 第1の圧電ダイヤフラム(30)の温度依存性が第2の圧電ダイヤフラム(40)の温度依存性により相殺されるように、第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)を動作させるステップをさらに備える、請求項15に記載の方法。
  17. アクチュエータ要素(26)はアクチュエータ軸(28)を有し、アクチュエータ軸に対し、前記方法は、
    非作動時に第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)のうちの一方に凹形状を与えるステップと、
    非作動時に第1の圧電ダイヤフラム(30)および第2の圧電ダイヤフラム(40)のうちの他方に凸形状を与えるステップとを備える、請求項15に記載の方法。
  18. 非作動時に第1の圧電ダイヤフラム(30)に凹形状を与えるステップと、非作動時に第2の圧電ダイヤフラム(40)に凸形状を与えるステップとをさらに備える、請求項18に記載の方法。
  19. 非作動時に第1の圧電ダイヤフラム(30(2))に凸形状を与えるステップと、非作動時に第2の圧電ダイヤフラム(40(2))に凹形状を与えるステップとをさらに備える、請求項18に記載の方法。
  20. アクチュエータ要素はアクチュエータ軸を有し、アクチュエータ軸に対し、前記方法はさらに、非作動時に第1の圧電ダイヤフラム(30(4))および第2の圧電ダイヤフラム(40(4))の双方に凹形状を与えるステップを備える、請求項15に記載の方法。
  21. アクチュエータアセンブリであって、
    ハウジング(126)と、
    ハウジング(126)内で少なくとも部分的に往復運動するためのアクチュエータ要素(120)とを備え、
    ハウジング(126)に対し、アクチュエータ要素は、第1の可変流体チャンバ(130)および第2の可変流体チャンバ(132)を少なくとも部分的に規定し、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の可変流体チャンバ(130)に接続された第1の可変貯蔵槽(150)と、第2の可変流体チャンバ(132)に接続された第2の可変貯蔵槽(152)とを備え、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は双方とも、少なくとも部分的に圧電材料で形成されており、前記アクチュエータアセンブリはさらに、
    第1の可変貯蔵槽(150)および第1の可変流体チャンバ(130)を満たすための第1の作用流体と、
    第2の可変貯蔵槽(152)および第2の可変流体チャンバ(132)を満たすための第2の作用流体と、
    アクチュエータ要素の伸張運動中には第1の可変貯蔵槽(150)を収縮させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を膨張させ、アクチュエータ要素の引込動作中には第1の可変
    貯蔵槽(150)を膨張させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を収縮させるために、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)を構成する圧電材料に信号を印加するドライバ(180)とを備える、アクチュエータアセンブリ。
  22. 第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は、第1の可変貯蔵槽(150)の温度依存性が第2の可変貯蔵槽(152)の温度依存性により相殺されるように配置される、請求項21に記載の装置。
  23. 第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は各々、
    第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラムと、
    第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラムとを備え、
    第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるようにともに結合され、
    第1のダイヤフラムおよび第2のダイヤフラムの少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである、請求項21に記載の装置。
  24. 第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は各々、
    第1のダイヤフラム端部を有する第1のダイヤフラムと、
    第2のダイヤフラム端部を有する第2のダイヤフラムとを備え、
    第1のダイヤフラム端部および第2のダイヤフラム端部は、第1のダイヤフラムと第2のダイヤフラムとの間に可変貯蔵槽体積が形成されるようにスペーサによって保持され、
    第1のダイヤフラムおよび第2のダイヤフラムの少なくとも一方は、電気信号の印加に従って変位する圧電ダイヤフラムである、請求項21に記載の装置。
  25. アクチュエータ要素の変位度を検出し、ドライバに印加するためのフィードバック信号を生成するための変位センサをさらに備える、請求項21に記載の装置。
  26. アクチュエータアセンブリを動作させる方法であって、アクチュエータアセンブリは、ハウジング(126)内で少なくとも部分的に往復運動するためのアクチュエータ要素を備え、アクチュエータ要素は、ハウジング(126)に対し、第1の可変流体チャンバ(130)および第2の可変流体チャンバ(132)を少なくとも部分的に規定し、第1の可変貯蔵槽(150)が第1の可変流体チャンバ(130)に接続され、第2の可変貯蔵槽(152)が第2の可変流体チャンバ(132)に接続され、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)は双方とも、少なくとも部分的に圧電材料で形成されており、第1の作用流体が第1の可変貯蔵槽(150)および第1の可変流体チャンバ(130)を満たし、第2の作用流体が第2の可変貯蔵槽(152)および第2の可変流体チャンバ(132)を満たしており、前記方法は、
    アクチュエータ要素の伸張運動中、第1の可変貯蔵槽(150)を収縮させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を膨張させるために、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)を構成する圧電材料に信号を印加するステップと、
    アクチュエータ要素の引込動作中、第1の可変貯蔵槽(150)を膨張させ、かつ第2の可変貯蔵槽(152)を収縮させるために、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)を構成する圧電材料に信号を印加するステップとを備える、方法。
  27. 第1の可変貯蔵槽(150)の温度依存性が第2の可変貯蔵槽(152)の温度依存性により相殺されるように、第1の可変貯蔵槽(150)および第2の可変貯蔵槽(152)を動作させる、請求項26に記載の方法。
  28. アクチュエータ要素の変位度を検出し、ドライバに印加するためのフィードバック信号を生成するステップをさらに備える、請求項26に記載の方法。
JP2008506690A 2005-04-13 2006-04-13 ダイヤフラムを備えるアクチュエータ、およびそれを動作させる方法 Withdrawn JP2008537462A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/104,670 US7267043B2 (en) 2004-12-30 2005-04-13 Actuators with diaphragm and methods of operating same
PCT/US2006/013857 WO2006124162A2 (en) 2005-04-13 2006-04-13 Actuators with diaphragm and methods of operating same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008537462A true JP2008537462A (ja) 2008-09-11

Family

ID=37431734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008506690A Withdrawn JP2008537462A (ja) 2005-04-13 2006-04-13 ダイヤフラムを備えるアクチュエータ、およびそれを動作させる方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7267043B2 (ja)
EP (1) EP1875082A2 (ja)
JP (1) JP2008537462A (ja)
WO (1) WO2006124162A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284738A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Japan Aviation Electronics Industry Ltd 微小可動デバイス
JP2015122947A (ja) * 2013-12-18 2015-07-02 タレス 精密復帰アクチュエータ

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6692483B2 (en) 1996-11-04 2004-02-17 Advanced Stent Technologies, Inc. Catheter with attached flexible side sheath
US8211167B2 (en) 1999-12-06 2012-07-03 Boston Scientific Scimed, Inc. Method of using a catheter with attached flexible side sheath
GB0211508D0 (en) * 2002-05-20 2002-06-26 New Transducers Ltd Transducer
US7287965B2 (en) * 2004-04-02 2007-10-30 Adaptiv Energy Llc Piezoelectric devices and methods and circuits for driving same
WO2006113344A2 (en) * 2005-04-13 2006-10-26 Par Technologies, Llc Actuators with connected diaphragms
US20060232162A1 (en) * 2005-04-13 2006-10-19 Par Technologies, Llc Electrically driven mechanical actuators and methods of operating same
US8188974B2 (en) * 2005-09-29 2012-05-29 Logitech Europe S.A. Input device with reduced friction
US20070129681A1 (en) * 2005-11-01 2007-06-07 Par Technologies, Llc Piezoelectric actuation of piston within dispensing chamber
JP5173154B2 (ja) * 2006-06-27 2013-03-27 富士フイルム株式会社 流体アクチュエータ、および内視鏡
US7625075B2 (en) * 2007-07-31 2009-12-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Actuator
GB2466745B (en) 2007-11-01 2012-03-14 Qinetiq Ltd Nested flextensional transducers
GB0721433D0 (en) * 2007-11-01 2007-12-12 Qinetiq Ltd Temperature compensating flextensional transducer
CN102202895B (zh) * 2008-10-31 2014-06-25 惠普开发有限公司 静电液体喷射致动机构及静电液体喷射装置
DE102009043251A1 (de) * 2009-07-27 2011-02-03 Siemens Aktiengesellschaft Biegevorrichtung zum Verbiegen eines piezoelektrischen Biegeelements, piezoelektrischer Energiewandler zum Umwandeln mechanischer Energie in elektrische Energie mit Hilfe der Biegevorrichtung und Verfahren zum Umwandeln der mechanischen Energie in elektrische Energie
EP2333340A1 (fr) * 2009-12-07 2011-06-15 Debiotech S.A. Elément flexible pour micro-pompe
US8733090B2 (en) * 2010-06-15 2014-05-27 Cameron International Corporation Methods and systems for subsea electric piezopumps
CN103339848B (zh) * 2011-02-07 2016-01-20 株式会社村田制作所 位移构件、驱动构件、促动器及驱动装置
CN105587607A (zh) * 2015-05-08 2016-05-18 长春工业大学 强力输出夹心式被动型喷水推进装置及其驱动方法
CN105587615A (zh) * 2015-05-08 2016-05-18 长春工业大学 弯振夹心式主动型喷水推进装置及其驱动方法
EP3324055B1 (en) * 2016-11-21 2019-07-03 Airbus Operations GmbH A hydraulic actuator
CA3073901A1 (en) * 2017-08-25 2019-02-28 Strataca Systems Limited Indwelling pump for facilitating removal of urine from the urinary tract
JP7130934B2 (ja) * 2017-10-11 2022-09-06 株式会社ジェイテクト 給油装置
DE102018001048A1 (de) * 2018-02-09 2019-08-14 Atlas Copco Ias Gmbh Dosierventil

Family Cites Families (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US670692A (en) 1900-08-18 1901-03-26 Isaac H Solomon Picture-hanger.
JPS57199399A (en) 1981-06-02 1982-12-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Speaker
JPS57211562A (en) 1981-06-24 1982-12-25 Honda Motor Co Ltd Gas rate sensor
US4401857A (en) 1981-11-19 1983-08-30 Sanyo Electric Co., Ltd. Multiple speaker
US4773218A (en) * 1985-06-18 1988-09-27 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Pulse actuated hydraulic pump
JPS62150051A (ja) 1985-12-24 1987-07-04 Moriyama Kogyo Kk 内燃機関の燃料噴射装置
JPS62186077A (ja) 1986-02-10 1987-08-14 Misuzu Erii:Kk 圧電ポンプの駆動方法
KR900007413B1 (ko) * 1986-08-26 1990-10-08 마쯔시다덴기산교 가부시기가이샤 초음파 모우터구동 방법
JPH01174278A (ja) * 1987-12-28 1989-07-10 Misuzu Erii:Kk インバータ
DE3800203C2 (de) 1988-01-07 1997-08-14 Atlas Fahrzeugtechnik Gmbh Kraftstoffeinspritzventil
JPH02248671A (ja) 1989-03-20 1990-10-04 Misuzu Erii:Kk 流体の定量圧送方法
JP2636410B2 (ja) * 1989-03-27 1997-07-30 トヨタ自動車株式会社 内燃機関用燃料供給ポンプ制御装置
JPH0315674A (ja) 1989-06-12 1991-01-24 Nippon Keiki Seisakusho:Kk 圧電ポンプの制御装置
JPH03168373A (ja) 1989-11-24 1991-07-22 Nippon Keiki Seisakusho:Kk 圧電ポンプ制御装置
JPH06117377A (ja) 1992-10-02 1994-04-26 Toshiba Ceramics Co Ltd 定量ポンプ
AU681470B2 (en) * 1993-12-28 1997-08-28 Westonbridge International Limited Micropump
DE19644161C2 (de) * 1995-11-07 1998-11-12 Daimler Benz Aerospace Ag Piezoelektrischer Aktuator
US6042345A (en) * 1997-04-15 2000-03-28 Face International Corporation Piezoelectrically actuated fluid pumps
JPH11206156A (ja) * 1997-11-14 1999-07-30 Canon Inc 振動型モータのための制御装置
EP1001474B1 (en) * 1998-11-13 2006-04-26 STMicroelectronics S.r.l. A driver circuit for controlling a piezoelectric actuator in charge mode
US6120264A (en) * 1999-06-11 2000-09-19 Team Worldwide Corp. Air pump of simple structure
DE19928179B4 (de) 1999-06-19 2008-07-31 Robert Bosch Gmbh Piezoaktor
US6659978B1 (en) * 1999-10-04 2003-12-09 Seiko Instruments Inc. Portable dosing apparatus
DE19961068C1 (de) * 1999-12-17 2001-01-25 Daimler Chrysler Ag Piezoelektrisches Aktorsystem
CN1269637C (zh) 2000-09-18 2006-08-16 帕尔技术有限责任公司 一种压电致动器和使用压电致动器的泵
US6761028B2 (en) * 2001-10-15 2004-07-13 Ngk Insulators, Ltd. Drive device
US6637200B2 (en) 2001-10-19 2003-10-28 Smiths Industries Aerospace Actuation Systems, Inc. Membrane-activated hydraulic actuator
US6751954B2 (en) * 2001-11-05 2004-06-22 Keith Bridger Compact hybrid actuator
US6869275B2 (en) 2002-02-14 2005-03-22 Philip Morris Usa Inc. Piezoelectrically driven fluids pump and piezoelectric fluid valve
JP4396095B2 (ja) * 2002-06-03 2010-01-13 セイコーエプソン株式会社 ポンプ
US6811093B2 (en) 2002-10-17 2004-11-02 Tecumseh Products Company Piezoelectric actuated fuel injectors
US6969941B1 (en) * 2004-01-30 2005-11-29 Engineering Services Inc. Sensory feedback system for electroactive polymer based transducers
US7484940B2 (en) * 2004-04-28 2009-02-03 Kinetic Ceramics, Inc. Piezoelectric fluid pump
US20050258715A1 (en) * 2004-05-19 2005-11-24 Schlabach Roderic A Piezoelectric actuator having minimal displacement drift with temperature and high durability
US7322803B2 (en) * 2004-12-30 2008-01-29 Adaptivenergy, Llc. Pumps with diaphragms bonded as bellows

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284738A (ja) * 2009-06-10 2010-12-24 Japan Aviation Electronics Industry Ltd 微小可動デバイス
JP2015122947A (ja) * 2013-12-18 2015-07-02 タレス 精密復帰アクチュエータ
KR20150076086A (ko) * 2013-12-18 2015-07-06 탈레스 정밀 복원 액츄에이터
KR102363206B1 (ko) * 2013-12-18 2022-02-14 탈레스 정밀 복원 액츄에이터

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006124162A3 (en) 2007-02-15
US7267043B2 (en) 2007-09-11
EP1875082A2 (en) 2008-01-09
WO2006124162A2 (en) 2006-11-23
US20060146096A1 (en) 2006-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008537462A (ja) ダイヤフラムを備えるアクチュエータ、およびそれを動作させる方法
EP2264801B1 (en) Electroactive polymers
KR102092807B1 (ko) 용접된 다이어프램 시트 캐리어를 갖는 다이어프램 밸브
US7815161B2 (en) Compact valve
US6376971B1 (en) Electroactive polymer electrodes
JP4832373B2 (ja) 形状記憶合金アクチュエータ
TWI586909B (zh) Linear actuators and vacuum control devices
JP4785879B2 (ja) 圧電アクチュエータ及びこのアクチュエータ用の包囲構造体
JP6700423B2 (ja) ボンディング装置
CN100383427C (zh) 夹紧和/或制动装置
JPWO2006046478A1 (ja) 管ライニング材の反転方法及び装置、並びに反転装置を用いた管路更生工法
US20090184605A1 (en) Cnt-based actuator, lens module using same and camera module using same
JPS63199965A (ja) ロツドレスシリンダ
JP2633798B2 (ja) 板状部材把持装置
US5155322A (en) Compact metallic bellows
US6376969B1 (en) Apparatus and method for providing temperature compensation of a piezoelectric device
US7409902B2 (en) Actuators with connected diaphragms
US5154108A (en) Compact metallic bellows
EP3721459B1 (en) Oil filled electrical equipment comprising an assembly with a cylindrical bellow for pressure and volume compensation
JP2010025185A (ja) 減衰バルブ
JP6933985B2 (ja) 液圧機器
US20210060553A1 (en) Method and holding device for producing a micropump with mechanically biased diaphragm actuator
JP3794759B2 (ja) 釣り合い室を有する伸縮継手
JP5178600B2 (ja) シリンダボアのシール構造及び方法
JP2023070327A (ja) 圧電アクチュエータ用金属筐体および圧電アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090707