JP2008532793A - 被覆されたシート材料を乾燥する方法および装置 - Google Patents

被覆されたシート材料を乾燥する方法および装置 Download PDF

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Abstract

ドープ液を乾燥する装置と方法とが開示される。実施の形態の例は、有孔シールドを備え、この有孔シールドは、キャスト溶液の上に配置される。

Description

本発明は、液晶ディスプレイに関し、特に同ディスプレイに使用されるキャストポリマシート材の乾燥の方法と装置に関する。
ライトバルブは、多岐にわたるディスプレイ技術に実装されている。例えば、マイクロディスプレイパネルが多くの用途で注目を浴びつつあり、幾つかの具体的な適用例として、テレビ、コンピュータモニタ、POS(販売時点入力装置)、PDA(携帯端末)、電子映画などが挙げられる。多くのライトバルブは液晶(LC)技術に基づいている。幾つかのLC技術は、光がLC装置(パネル)を透過することを原理とし、一方、他の技術は、光がパネルの遠い方の表面に反射した後、パネルを二度通ることを原理とする。
外部電界は、液晶分子の軸を選択的に回転するのに使用される。周知のように、LCパネルに電圧を印加することによって、LC分子の回転を制御し得るので、伝達された光の偏向状態を選択的に変え得る。従って、アレイに配列したトランジスタを選択的にスイッチ処理することによって、LC媒体を使用して画像情報を有する光を変調し得る。多くの場合、この変調を行うと、ある画像エレメント(画素)にはダーク状態の光が得られ、他のエレメントにはブライト状態の光が得られ、偏光状態が光の状態を支配する。従って、LCパネルによる選択的偏光変換と適切な光学系を使用することによって、画像がスクリーン上に生成され、イメージ、すなわち、「ピクチャ」が描かれる。
既知のように、ディスプレイ用の光源(しばしば、バックライト装置と称される)は、実質的に白色光源である。光源からの光は、光管理フィルムに照射し得る。光管理フィルムは、しばしばライトバルブをベースにしたディスプレイに使用され、バックライト装置から発せられた光の分散を修飾・制御する。
キャストポリマ材料は、ディスプレイや他の光学的用途の光管理フィルムに使用し得る。しかし、光学的用途に実装するには、キャストポリマの厚さと表面特性とが、実質的に均一でなければならない。すなわち、ポリマ層の厚さが変化したり、層表面が不規則になったりすると、光管理層の光学特性に有害な影響が生じるおそれがある。従って、ディスプレイや他の用途に使用され、材料の厚さと表面特性の均一性が重要な考慮点であるキャストポリマ材料の製造が顕著な関心を集めている。
溶媒法によるキャストポリマシート、例えば、セルローストリアセテート(TAC)シートの作製では、乾燥装置が通常使用されており、乾燥装置内に支持されたシートの乾燥すべき露出層を乾燥用ガス媒体(好適な高温に加熱された空気または窒素のことが多い)と直接的に接触させ、該層から液媒体(例えば、溶媒)を蒸発させる。このような乾燥装置では、乾燥用ガス媒体は、層の乱れ量が最小限に抑えられる理想的な結果となるように注意深く制御された条件下に被覆物の表面に均一に分散・導入される。通常のタイプの乾燥装置では、プレナム、すなわち、ガス分散胴が備えられ、この中に乾燥用ガス媒体が導入され、この中から乾燥されるべき層の表面に均一に排出される。
このような乾燥装置の運転では、シート材料は、初めはキャスト表面にキャスト溶液の層が載った形であるが、既定のパスに沿って乾燥装置の中を連続的に移送される。乾燥用ガス媒体は、キャスト溶液層から蒸発した蒸気を含んだものとなる。キャスト溶液が、乾燥装置内を移動するにつれて、乾燥用ガス媒体がプレナムから乾燥すべき表面に送られ、使用済み媒体が移送パスから外れて外部に排出される。
残念なことに、キャスト溶液の乾燥に当たって、シート厚さの不均一性が生じ得る。前述のように、ある閾値を超えれば、このような不均一性は、ポリマシートの光学特性に有害な影響を与えるおそれがある。
ポリマシート厚さ変化の原因の一つは、キャスト溶液の不均一乾燥である。例えば、乾燥用ガス媒体内に流れの乱れがあると、結果として乾燥中の表皮層が物理的に乱れることになる。この乱れは、乾燥製品に狭域厚みバラツキ(Short-Range Thickness Variation)として現れる。また、乾燥用媒体の不均一温度や乾燥領域前後の不均一熱移動速度や乾燥用ガス媒体の不均一蒸気濃度も、単独にまたは組み合わさって、層の表面の相異なる箇所におけるキャスト溶液の液媒体の除去/蒸発速度の不均一に至り得る。この液媒体不均一除去が生じると、キャスト液にストレスが生じる結果となり、そのストレスで、材料の厚さの不均一性や材料の表面不規則性が引き起こされる。
キャストポリマシートの厚さ不規則性に対処するため、ある種の試みが行われている。一つの技法は、例えば、比較的高濃度の溶媒を使用することであり、乾燥速度を遅くしようとするものである。こうすれば、特に、キャスト溶液上の比較的硬い表皮の形成が防止され、究極的に層の厚さ変位もそれに応じたものとなる。高溶媒濃度使用は、乾燥速度を遅延するが、一方、この技法は顕著な欠陥も生じさせる。欠陥の一つは、製造に係わる安全性の問題である。すなわち、高溶媒濃度を使用するには、爆発を避ける観点から、酸素をプロセスに実質的に存在しないようにする必要がある。従って、不活性ガスを導入する必要がある。普通、この能力を得るには窒素ガスが使用される。窒素は、溶媒が存在しても、爆発性を生じさせないという利点がある一方で、このガスは極めて注意深く取り扱わなければならない。人間の呼吸を妨げる危険性があるからである。従って、この技法は、本質的な危険性があるので、魅力に欠けるオプションとなる。
ポリマ材料のキャストシートの厚さ不均一性改良に使用されるもう一つの技法は、シートを作成した後に使用される技法である。この技法は、テンター装置で張力を加える操作を主とする技法である。キャストシートに力を加えて引っ張ると、キャストシートは許容可能な均一厚さになるが、一方、テンター装置は構造が複雑であり、その上、シートが掴まれるシート周りに廃物が生じるという欠点がある。この廃物発生とテンター装置の複雑さ故に、これは魅力に欠けるオプションとなる。
米国特許出願公開第2003/0057595号明細書 米国特許出願公開第2004/0058093号明細書 米国特許第6582645号明細書
従って、必要とされることは、実質的に均一の厚さの層を提供するキャストポリマ材料作製法とキャスト溶液乾燥装置であって、一方で、既知の方法と前述の装置の欠点を少なくとも克服する方法と装置である。
通常の意味に加えて、そして本明細書に記載の実施の形態における文脈で、次の用語を以下に定義する。強調されるのは、用語の定義は通常の意味を補完または補充するためであって、限定するものではないということである。
キャスト溶液:キャスト表面に堆積し、除去される前の溶液。
ウェブ:キャスト表面から取り出されたフィルム。
再び強調されるのは、参照用語の定義は、各用語の通常の意味を補完または補充するために行われているので、実施の形態の例が参照用語の一つまたはそれ以上で記載される機能を有するにしても、決して実施の形態の例を限定するものでないということである。
実施の形態の例に基づけば、キャスト溶液を乾燥する方法は、乾燥用ガス媒体に実質的に透過性の有孔シールドと相対して近接して配置された関係でキャスト溶液を移送するステップを含む方法である。キャスト溶液表面の溶媒の蒸気圧は、キャスト溶液表面の溶媒の気−液平衡濃度より僅かに低い。
実施の形態の例の他の一つに基づけば、ドープ材料乾燥装置は、キャスト溶液が配置されるように適応されたキャスト表面を備える。該装置は、また、キャスト溶液の上に配置された有孔シールドを備える。
実施の形態の例は、添付図面を参照して記載される以下の詳細な説明から最も良く理解される。強調されるのは、多岐にわたる機能は、必ずしも同一縮尺で描かれていないということである。実際、寸法は、議論を明快にするために任意に大きくしたり、小さくしたりしている。さらに同じ参照数字は一貫して同じ機能を示す。
以下の詳細な説明においては、具体的な詳細を開示する実施の形態の例は、説明の目的であり、限定するものではなく、本発明の完全な理解に供するために示されている。しかし、本発明は、本明細書に開示の具体的な詳細から逸脱する他の実施の形態でも行い得ることは、本開示の利点を享受する当業者には明らかであろう。その上、周知の装置や方法の説明は、実施の形態の例の説明を不明瞭にしないために省略し得るのであるが、そのような方法と装置も、実施の形態の例を実施するに際して本発明の想定内にあることは明らかである。
注目されることは、本発明の実施の形態の例は、ディスプレイ用途、例えば、偏光板として有用なポリマシートの作製に関するということである。強調されることは、これは、単に、実施の形態の例の装置と方法の使用例であるということである。この目的のため、本発明の装置と方法は、多くのプロセスに有用に採用され、溶媒キャストの自立フィルム製品の製造に使用し得る。これらの装置と方法では、乾燥用ガス媒体が、急速乾燥による欠陥が生じやすい組成物から形成される被覆層の乾燥に使用され、被覆物に筋や線や他の表面不規則性が形成される現象が関心事である。
簡単に述べれば、本発明は、キャスト溶液を乾燥する方法と装置に関する。例示の方法は、乾燥用ガス媒体に実質的に透過性の有孔シールドと相対して近接して配置された関係でキャスト溶液を移送するステップを含む。移送の際に、キャスト溶液の表面の溶媒の蒸気圧は、キャスト溶液の表面の溶媒の気−液平衡濃度より僅かに低く保たれる。これにより、キャスト溶液からの溶媒除去が実質的に均一になるように促進される。この結果、溶媒を除去すると(乾燥すると)、実質的に均一な厚さを有するキャスト層が形成されるので、有利である。
実施の形態の例に関して説明したように、気液平衡濃度近く(しかし、僅かに低く)操作することは、これらの実施の形態の例の装置と方法を実施する場合に有用な点である。注目されることは、キャスト層の表面の上の気相の溶媒濃度が、液相と実質的に平衡状態にあるときは、物質移動は実質的に行われないということである。溶媒の気相濃度を平衡濃度より僅かに低くなるように制御することにより、溶媒系からの除去速度を、溶媒がキャスト溶液層バルクから層の表面までに移行する速度以下になるように、制御し得る。このことにより、溶媒の移動を妨げる低溶媒濃度表皮の生成が防止される。
ドープ液剤を乾燥する例示的装置は、ベルトを備えるが、このベルトはその上に、キャスト溶液(本明細書では被覆層とも称される)を載せるように適応されている。同装置は、キャスト溶液の上に配置された実質的に多孔質(有孔)のシールドを備える。有利なことは、前記シールドの孔は十分に小さな寸法なので、空気流れが一時的にキャスト溶液の表面とシールドとの間を通過するのを防止するけれども、シールドが液の抽出に対してバリアとなる程には微細な寸法ではないことである。さらに、同シールドは、乾燥チャンバから流れて来る空気とキャスト溶液から蒸発して来る液との交換を遅くする物理的バリアとしても作用する。このことにより、キャスト層の表面上に比較的溶媒がリッチな領域が形成され、表皮の生成防止をアシストする。そのような表皮があると、キャスト溶液の不均一乾燥が助長され、結果としてキャスト層の望ましくない不均一厚さが生じる。
さて、添付図面に図示の実施の形態の例に関して具体的な詳細を以下に記述する。
図1は、実施の形態の例に基づくキャスト溶液乾燥装置の断面を概略的に示す。図1に図示のように、シート原材料が、溶媒とポリマの溶液8として装置にポンプで供給され、ポリマ押出ホッパ10から連続キャスト溶液12が、形成される。平坦なダイスから押し出されて注意深く制御されたシートは、高度に研磨されたバンド11に載せられる。このバンド11はキャスト表面を形成する。図では、バンド11は、各端部で1個の、合わせて2個の回転ドラム9で実質的に楕円の形に保持され、そして平坦な部分は追加の回転ドラムで支持される。バンド11が高度に鏡面加工されていることは、形成されるポリマシートに良好な表面品質を付与するのに有用である。被覆物ホッパ10は、普通、バッフル付チャンバ内に収められ、押し出されたビードが空気の動きで妨害されないようにしている。また、押出ホッパ10の周りにバッフルを設けることにより、溶媒の急速乾燥が防止され、その結果、ホッパのダイスの縁に付く乾燥付着物の蓄積が防止される。
バンド11の表側で被覆された後、一つまたは複数のキャスト溶液12の層は、鏡面加工されたバンド11上をポリマ層として移送されながら、一連の乾燥チャンバ20,22,24を通過して乾燥される。乾燥チャンバ20,22,24は、被覆層(複数を含む)(キャスト溶液12)上に実質的に暖かい乾燥用空気を均一に供給し、被覆層の乾燥を行う。乾燥チャンバ20,22,24は、合わさって、第一乾燥ゾーンを形成する。このゾーンは追加の同様なチャンバから構成され、キャスト溶液12に対して十分に長い移送パスを提供するので、一連のチャンバは幾つかの箇所では破断した状態で描かれている。有孔シールド28は、実例では、ステンレス鋼のスクリーンまたは多孔板から成り、キャスト溶液12のパスに近接し、かつ、その表面の直ぐ上に設置される。シールド28は、製品側チャンバ20,22,24全体にわたって延びる。
バンド11とキャスト溶液12とは、比較的急速に乾燥チャンバ20を通過する。その際、キャスト溶液12は、相対する固定有孔シールド28の表面からある間隔で、しかし近接して配置されることによって、実質的に静かなゾーンが形成される。すなわち、本明細書に十分に説明されているように、有孔シールド28とキャスト溶液12の頂部との間には空気の乱流状態は実質的に存在しないのである。さらに、シールド28の下の領域は、キャスト溶液12の液媒体(例えば、溶媒)の蒸発の結果生ずる蒸気が比較的リッチである。
製品側チャンバ20,22,24で規定された第一乾燥ゾーンを通過した後、キャスト溶液12は、製品側チャンバ30,31,32,33,34,35で規定された第二乾燥ゾーンを通過する。第二乾燥ゾーンは追加の同様なチャンバから構成され、キャスト溶液12の移送パスを長くし得るので、この一連のチャンバは、また、幾つかの箇所では破断した状態で描かれている。追加の空気加熱システムを、バンド11の楕円形パス内に設置し得る。すなわち、加熱用空気流が、高度に磨かれたキャストバンドの内部にプレナム27と29から導入される。この加熱は、キャスト溶媒の蒸発熱を充足する乾燥熱を提供するもう一つの方法である。複数のプレナムを使用して、バンド側の加熱を行い得る。さらに、大型の回転ドラム9も加熱し得る。これにより、バンド11が加熱され、暖かい鏡面加工されたバンドが得られる。暖められたバンドからの熱伝導によって溶媒が蒸発するので、乾燥中のポリマ溶液近くの空気流は乱されない。注目されるのは、第一乾燥ゾーンが、被覆層(複数を含む)の乾燥の大部分を行う機能を有することである。
キャスト溶液12が乾燥されると、シートは十分に緊密化され、自立ウェブを形成する。剥離ローラ15を使用して、鏡面加工されたキャストバンド11から支持していたシートを剥がす。この点で、自立ウェブは、残余のキャスト溶媒を約30〜約60重量%含有する。
チャンバ41,42,43から成る第三乾燥ゾーンは、被覆されたポリマシートに残存する追加の残留液媒体を除去する機能を果たす。図示のように、第一と第二の乾燥ゾーンの乾燥チャンバは、平坦な床で構成する設計であるが、一方、第三乾燥ゾーンのものは、各乾燥オーブンで滞留時間を長くするために波形に屈曲して走行する床で構成する設計である。第三乾燥ゾーンを通過した後、ウェブは、案内ロール36の周りを通過し、取り上げロール38に巻き取られる。
注目されるのは、バンド11(またはキャスト表面)上のキャスト溶液12が、図1に示されるように水平または実質的に水平のパスに沿って移送されていることである。しかし、特定の条件下では、キャスト溶液12を、水平から傾斜したパスに沿って、あるいは垂直のパスに沿って移送することが望ましいこともある。所望ならば、乾燥装置には初めの部分には平坦な床の設計を行い、そこに有孔シールドを設置して使用し得る。別法として、本明細書に詳しく説明されるように、有孔シールドを曲面のキャスト表面に設置することも可能である。
図2は、乾燥チャンバ20の拡大図である。図2は、有孔シールド28に関して示される乾燥用空気の流れパスを示す。すなわち、暖かい空気(矢印で表示)がチャンバ20に導入され、分散板23を通過する。分散板23によって、空気の実質的均一の分散が得られ、空気偏流が格段に減少する。有孔シールド28は、スクリーンエレメントまたは多孔エレメントから構成され、キャスト溶液12と実質的に同じ幅であり、キャスト溶液12と実質的に平行で、しかもこれに極めて近接した位置に設けられる。シールド28の設置には、正確な「上下」の動き(すなわち、バンド11とキャスト溶液12の動きに対して実質的に直角な動き)が可能なので、シールド28をキャスト溶液12に対して最適な間隔設定とするように調節し得る。
キャスト溶液12が鏡面加工されたバンド11の表面で規定された水平パスに沿ってチャンバ20を通過するとき、溶媒蒸気がリッチな静かなゾーンが、スクリーンエレメント28の底部表面とキャスト溶液12の頂部表面との間に形成される。使用済みの乾燥用ガス媒体は、多孔エレメント28と分散板23の間の領域でキャスト溶液12のパスを横切って流れ、キャスト溶液12の端を通過し、機械のケーシングの側壁に設けられたダクトから外に逸出する。スクリーンエレメント28とキャスト溶液12の被覆層表面との間の静かな溶媒に富んだゾーン内では、使用済み乾燥用空気が横向きに流れるのが、実質的に抑制され、実質的に均一な熱移動条件の確立が促進される。有利なことに、溶媒に富んだ層が実質的に層流状態で有孔シールドの下に形成される。乾燥中のシートの動きにより、蒸発させられた溶媒の流れが形成され、これによってキャストプロセスの初期段階で均一な乾燥条件が提供される。
有孔シールド28は、乾燥用ガス媒体に実質的に透過性であることが有用であり、キャスト溶液12の被覆された表面に相対して近接した間隔の関係で配置される。有孔シールド28は、使用済みの乾燥用ガス媒体の流れをシールド28の表面に誘導し、シールド28とキャスト溶液12との間に静かなゾーンを形成する作用がある。この静かな領域では、液媒体が蒸発して発生した蒸気がリッチである。さらに、この静かな領域では、使用済みの乾燥用ガス媒体の流れが実質的に抑制され、熱移動と溶媒蒸気濃度が均一になるという条件が促進される。
有孔シールド28は、乾燥速度を遅くし、乾燥速度の不均一性を減少するのに、幾つかの仕方で機能する。例えば、シールド28は、乾燥用ガス媒体内のガス/空気流れを拡散する機能があり、キャスト溶液12がガス乱流に曝されるのを防止する。乱流に曝されると、被覆層にインパクトが与えられ、被覆層が物理的に乱れ、変形するおそれがある。キャスト溶液12のキャスト液自体が揮発性有機溶媒を含んでいることに注目のこと。そのような組成物の乾燥に関連して生じる危険性を減らすには、乾燥用空気を比較的高容量流量で乾燥装置に導入し、乾燥装置内の溶媒蒸気の平均濃度を低レベルに維持することが、有利である。極めて高容量の流量が必要であるということは、プレナム内で比較的高い圧力が必要になる結果となり、従って、乾燥用空気が比較的高速度でキャスト溶液12の層の表面全体に流れ、高速のガスはキャスト溶液12を攪乱するおそれが多い。これらの状況下では、局在化された流れに対してキャスト溶液12を保護する緊急な必要性が特にあるが、実施の形態の例の有孔シールド28は、この機能を果たすのに極めて効果的である。
図3aは、図2の乾燥チャンバ20を示し、図2の断面の直角方向の断面図である。新鮮な乾燥用空気が分散板23を通り、バッフル25の端を越えて流れ(矢印で示す)、定常的な、均一の、低速度の流れが生じ、均一な乾燥が促進される。使用済みの乾燥用空気は、キャスト溶液12のパスを横切り、キャスト溶液12の端に流れ、ダクト37と39から外に逸出する。図1と2に示されるバンドのループ内に加熱のために供給された空気も、同じキャスト装置側面ダクトから逸出する。
図では、乾燥用ガス媒体(乾燥用空気)はプレナムから有孔シールド28を通過し、キャスト溶液12に接触する。同時に、使用済み乾燥用ガス媒体が、キャスト溶液中の液媒体(溶媒)の蒸発で発生した蒸気を含んで、反対方向に有孔シールド28を通過し、キャスト溶液のパスから外に流れ、乾燥装置から逸出する。前に言及したように、有孔シールド28は、物理的バリアとなって、シールド28の底部表面とキャスト溶液12の頂部表面との間に形成された領域の非均一空気流を、皆無にはしないにしても、減少する。従って、乾燥プロセス中に空気流が乱れることと共に、キャスト溶液12の頂部表面と乾燥用ガス媒体とが直接接触することが実質的に回避される。既知のように、空気の乱流は、キャスト層の頂部表面中のある表面を他の表面より大きい速度で乾燥させ、しばしば頂部表面に表皮層を形成するので、さらに溶媒の蒸発を妨げるおそれがある。さらに、乾燥用ガス媒体とキャスト溶液12の表面との接触が過剰に行われると、キャスト溶液12の不均一乾燥が生じ得る。残念なことに、これらの因子により、キャスト溶液12の不均一厚さも生じる結果となる。しかし、有孔シールド28のお陰で、使用済み乾燥用ガス媒体の流れはキャスト溶液12の表面とは実質的に接触することはなくなり、渦流れのような乱流状態の空気流れも実質的に避けられる。
さらに、有孔シールド28により、シールド28とキャスト溶液12の頂部表面との間では比較的低濃度の乾燥用ガス媒体と比較的高濃度の溶媒蒸気とが維持され、そして有孔シールド28の頂部表面の上では比較的高濃度の乾燥用ガス媒体と比較的低濃度の溶媒蒸気とが維持される。究極的には、高度に揮発性の溶媒が安全に除去され、キャスト溶液12に筋やSRTVのような欠陥が生じるのが大幅に低減される。
有孔シールド28の性能は、有孔シールド28と近接するプレナム壁40との間の距離、および有孔シールド28とキャスト溶液12の表面との間の距離に左右される。最適な距離は、乾燥用媒体が送られる圧力、多孔板の孔の寸法、開口面積比率などを含む多くの因子で決定される。典型的な状態の下では、良好な結果は、有孔シールド28と近接するプレナム壁40との間の間隔が約5.0cm〜約100cmの範囲、そしてキャスト溶液12の表面と有孔シールド28の相対する(底部)表面との間の間隔が約1.0cm〜約5.0cmの範囲で得られる。
本説明が進むにつれて明らかになるが、有孔シールド28は、有孔材料の単一層で構成してもよく、多層構造としてもよい。多層シールドの実施の形態のある一例では、有孔材料の複数の層は、互いに実質的に接触しているものであり、一方、他の例では、制御されたギャップが各層の間に維持されているものである。最後に、複数の層の有孔材料を備える実施の形態の例では、キャスト溶液12と有孔シールド28との間の参照距離は、キャスト溶液12の頂部から有孔材料28の最底部層の底部表面までとして測定される。
空気流が乱れることを防止すると共にキャスト溶液と乾燥用ガス媒体との直接接触をも防止する機能に加えて、有孔シールド28は、キャスト溶液12の表面で比較的高濃度の溶媒蒸気を保つことによって比較的遅い乾燥プロセスを行うのに役立つ。この目的のため、乾燥プロセスの際に、有孔シールド28は、キャスト溶液12から液媒体(溶媒)の蒸発によって生成された溶液の蒸気の拡散を実質的に抑制する。これは、キャスト溶液12の表面からの拡散速度と、キャスト溶液12のバルク中の拡散速度との平衡をもたらす結果となる。従って、キャスト溶液12の表面に存在する溶媒は、キャスト溶液12中の溶媒によって「新鮮に保たれる」。このことは、図3aの部分の拡大図である図3bに示されている。図3bは、有孔シールド28がキャスト溶液12の上に配置され、さらにキャスト溶液12がバンド11の上に配置されている状態を示す。キャスト溶液の上の箇所13において、乾燥時にキャスト溶液から拡散する液媒体の拡散速度が平衡状態になっていることから、そこの溶媒濃度は、ある特定の時間にはある特定のレベルにある。さらに、箇所13の下の箇所13’において、キャスト溶液12の表面の溶媒濃度は、箇所13の溶媒濃度とほぼ近似的に平衡である。図では、箇所13’は、キャスト溶液の表面より僅かに下の箇所である。
有用なことは、キャスト溶液12の表面において気−液平衡濃度より僅かに低いだけの溶媒リッチ雰囲気を生じさせると、乾燥プロセスを遅らせ、キャスト溶液12の不均一乾燥を防止する作用が得られるということである。従って、有孔シールド28を使用すると、キャスト溶液12から溶媒を実質的に均一に除去し、従って均一な乾燥を行わせる条件を与えるのに役立つ。実質的に均一な乾燥を行うと、キャスト溶液12の厚さが実質的均一になる結果が得られる。
前述の説明から理解されるように、乾燥プロセスを遅らせることは有用である。実施の形態の例に従えば、乾燥プロセスをこのように遅らせるのは、キャスト溶液12の上で、かつ有孔シールド28の下の領域の溶媒濃度を、キャスト溶液の表面における溶媒の気―液平衡濃度より僅かに低く維持することによって行われる。この目的のため、溶液の液相(例えば、キャスト溶液)と溶液近くの気相(例えば、溶媒の蒸気)とを扱うとき、液相と気相とには決まった組み合わせの平衡濃度が存在する。これらの平衡濃度は、気/液系の物質、濃度、温度、および圧力によって規定される。
理解し得ることであるが、キャスト溶液の表面における溶媒の気液が平衡状態にある場合は、両相間に正味の拡散は生じない。駆動力が存在しないからである。従って、有孔シールド28が、平衡が維持されている条件で操作されれば、乾燥は起こらず、有利な効果も観察されることはない。従って、実施の形態の例の有孔シールド28を使用する乾燥操作は、気/液相の条件を平衡状態からシフトする必要があり、そうすれば、液を通過する物質移動速度が表面から気相に移動する物質移動速度とバランスするという条件下に、乾燥を行うことが可能で、有利な効果が観察される。従って、実施の形態の例では、キャスト溶液12の表面の上で、かつ有孔シールド28の下の領域の溶媒濃度を、キャスト溶液の表面における溶媒の気―液平衡濃度より僅かに低く設定し、維持することが行われる。そのような条件を設定し、維持する技法は、本開示の利点を享受する当業者には容易に明快ではあろうが、一方、当出願人らが発見したことは、キャスト溶液12の表面の上で、かつ有孔シールド28の下の領域の溶媒濃度を、キャスト溶液の表面における溶媒の気―液平衡濃度より僅かに低く設定し、維持することは、装置の各要素について試験を行い、対応する変数として乾燥ウェブの品質(すなわち、厚さの均一性)を用いれば、容易に決定されるということである。
実施の形態の例の有孔シールド28の効果から得られる利点をさらに理解するには、ウェブを形成するために乾燥中のキャスト溶液12の近接した二箇所の領域/部分を考慮してみればよい。第一の領域が第二の領域より急速に乾燥すると仮定すると、第一領域は容積が小さくなり、収縮する。ポリマ溶液を含む材料は本質的に伸縮性であるので、この収縮は、乾燥度が小さい領域から液を移行させ、この収縮で起こったストレスを解放させる。この結果、乾燥した層の厚さに永久的な変化が生じる。有孔シールド28の下の溶媒蒸気の濃度を高くして乾燥速度を下げると、乾燥速度の変化も同様に少なくなる。その結果、乾燥中のキャスト溶液で液の置換を起こさせる力を同様に低下させる。乾燥速度のこの差は、乾燥中の層の一部が最初に極めて急速に乾燥する場合にも生じ得る。このことにより、表皮が生じるが、この表皮は、表皮を形成していない周囲の領域に較べて溶媒の蒸発に対して大きな抵抗となる。これにより、乾燥速度に差が生じ、結果としてポリマ溶液の移行と永久的な厚さ変化が生まれる。
有孔シールド28は、キャスト表面(バンド11)上で乾燥中のキャスト溶液の全長にわたって延びて覆い得る。しかし、これは、普通は必ずしも必要ではない。有孔シールド28は、乾燥プロセスの初期段階で機能し、従って、乾燥装置の初めの部分のみに使用したときに、また、有効である。良好な結果は、普通、第一乾燥ゾーンの初めから延びる有孔シールドが第一乾燥ゾーンの全長の約75%に等しい距離だけ延びる場合に達成される。もっとも、実施の形態のある種の例では、有孔シールドは第一乾燥ゾーンの約20〜約50%だけ延びても十分なことに注目のこと。有孔シールド28は、第一乾燥ゾーンにおいてのみ重要である。有孔シールド28が第一乾燥ゾーンを超えて延びる場合は、乾燥速度自体は低下させるが均一性には向上をもたらさない。キャスト層が十分な程度に乾燥させられると、それは本質的に「ゲル化」し、相当程度の溶媒が含有されていても、もはや流動性は示さない。
有孔シールド28は、説明すると、シート材料(キャスト溶液12)の被覆表面の幅と実質的に等しい幅を有するが、被覆表面全体にわたって保護するには、そのような幅よりある程度大きくすることもし得る。最適な結果は、有孔シールド28が乾燥装置の入口近くの初期被覆ゾーンにも同様に使用され、被覆操作中に周囲の空気流による乱れから被覆組成物を保護するときに、達成される。顕著な利点を得るには、有孔シールド28は、被覆操作中に被覆組成物の流れを実質的に囲み、被覆物ホッパと第一乾燥ゾーンとの間の領域の被覆キャスト溶液上に延び、そしてさらに被覆キャスト溶液が乾燥装置を通過するとき同被覆キャスト溶液上に延び、そして乾燥装置内で全パス長さの適切な初期部分にわたってキャスト溶液のパスに極めて近接して配置する。
実施の形態の例の有孔シールド28は、蒸発された蒸気を囲むことによって蒸発速度を抑制し、従って乾燥プロセスを緩やかにさせる傾向があるので、有孔シールド28は、乾燥速度起因の厚さ変化を少なくするという目的を達成するに必要な程度以上に乾燥装置の中に延ばさないのが有利である。このようにして、合理的な長さの乾燥装置で比較的速い乾燥を行うという目的が、実質的に均一の厚さの層を得るために実質的に均一に乾燥するという目的と同時に達成される。なお、注目したいことは、乾燥速度が遅くなるのを抑制するには、乾燥装置の長さを延ばすことによって、または連続キャストバンド11の裏側に衝突する乾燥用空気を使用することによって、容易に対処されるということである。バンド11の裏側に衝突する暖かい空気は、キャスト溶液に熱を導入することによって被覆層の液媒体の蒸発を促進するのに効果的である。
上記で言及したように、実施の形態の例では、キャスト層に生じる表皮の形成は、皆無ではないにしても、抑えられる。有利なことは、これにより、厚さの均一性が向上するということである。被覆層に生じる表皮を制御するもう一つの利点は、キャスト溶液内部に気泡を発生させずにバンド11の底部に比較的高い熱(例えば、暖かい空気)を供給する能力である。既知の乾燥技法では、キャスト溶液の温度を上げると、局所の拡散速度が上昇し、拡散に対する抵抗、例えば、表皮層が存在する場合、気泡が発生する。この現象は、実施の形態の例では実質的に回避される。
SRTVの顕著な減少は、多岐にわたるフィルム形成性材料、またはフィルム形成性材料の混合物を被覆し、乾燥する本発明の実施の形態の例の方法と装置を使用して達成される。説明すると、フィルム形成性材料は、キャスト組成物に含まれており、キャスト組成物は、蒸発可能な液媒体を含んでいる。実施の形態の例の方法と装置は、有機溶媒中のポリマ樹脂の溶液を被覆し、乾燥するのに特に有用である。そのような溶媒はしばしば、本質的に比較的揮発性であり、結果として、生成された被覆物が表面欠陥を有し易いからである。このようなシートの表面欠陥は、溶媒がこのシートの深所から蒸発されるとき乾燥中のポリマ表皮の破壊によって惹起されるストレスから生じるものである。特に、フィルム形成性材料としては、アセタール、アクリル、アセテート、セルロース、アミド、エーテル、カーボネート、スチレンなどがある。ポリマは、ホモポリマでよいが、あるいは二種またはそれ以上の種類のモノマから生成されるコーポリマでもよい。説明すると、具体的なポリマとしては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスルホン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ビスフェノール−A−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−トリメチルシクロヘキサン−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−フタレート−ポリカーボネート、またはノルボルネン樹脂があるが、これらは例示にすぎない。さらに、キャスト溶液はセルロース系被覆組成物を含み得る。
被覆組成物に使用される液ベヒクルは、広範囲の好適な材料から選択し得る。例えば、この被覆組成物は、水溶性組成物でもよく、有機溶媒を含む有機溶液でもよい。典型的な有機溶媒としては、アセトンまたはメチルエチルケトンのようなケトン、ベンゼンやトルエンのような炭化水素、メタノールやイソプロパノールのようなアルコール、メチレンクロリド、エチレンジクロリド、またはプロピレンジクロリドのようなハロゲン化アルカン、エチルアセテートまたはブチルアセテートのようなエステルなどがある。当然であるが、二種またはそれ以上の種類の有機溶媒の混合物も液ベヒクルとして使用し得るし、液ベヒクルは、水溶液と有機物との混合系でもよい。
ドープキャスト組成物中のポリマ固形物の重量%は、典型的に、約15〜約40重量%の範囲である。被覆組成物の粘度は採用される被覆装置のタイプに依存するが、約8,000ポアズ以上と高くし得るが、典型的には、約1,000ポアズ〜6,000ポアズの範囲となろう。フィルム形成性材料と液ベヒクルに加えて、被覆組成物は、多岐にわたる任意選択の成分、例えば、顔料、粘度調整剤、UV光阻止剤、可塑剤などを含有し得る。
既知の方法と装置で、急速に乾燥する傾向が高く、その結果表皮が形成しシート欠陥が生じることから特に困難性を示す被覆組成物は、液ベヒクルが比較的揮発性のものである。これらの被覆組成物に関してこそ、実施の形態の例の方法と装置がまた有用になるのである。特に、そのような組成物は、液ベヒクルが約35℃〜約65℃の範囲の大気圧での沸点を有する有機溶媒から成る組成物である。
本発明の方法で被覆・乾燥される層は、液状の被覆組成物で被覆され得る材料である限り、多岐にわたる材料で構成し得る。目的とする材料は、普通、連続キャスト法で連続キャスト溶液として被覆されるシート材である。有用なシート材の典型的な例は、ポリマ系フィルム、例えば、セルロースエステルやポリカーボネートのフィルムである。
機械の操作速度を上げる観点では、被覆組成物の固形物含量の比率を高くして、低湿潤被覆度と高粘度での被覆を可能とすることが有利となり得る。一方、このようにすると、乾燥速度の変化に対するキャスト溶液の敏感性が増し、乾燥で駆動される厚さ変化が助長されるおそれがある。
理解され得ることであるが、実施の形態の例のプロセスに使用される特定の条件は、製造される特定の製品に左右されて、大幅に変化し、所与の製品に対する最適条件の選択は、本明細書に開示の観点からは、当業者の行える範囲である。プロセスに影響する因子は、有孔シールドの設計、被覆層または複数の重ね合わせられる層の厚さと組成、乾燥されるポリマ材料が乾燥装置内を移送される速度、乾燥装置の設計、空気または他の乾燥用ガス媒体が乾燥装置に供給される容量流量と温度である。プロセスの最適化において、キーとなる目的は、被覆表面の全ての箇所における熱と物質の移動速度を制御することである。極めて多くの因子がそのような熱移動速度に影響する。例えば、ガス媒体の温度と湿度、プレナム圧力、プレナムと被覆表面との間に間隔がそのような因子である。
図4a〜4dは、例示の実施の形態に基づく有孔シールド28を示す。最初に図4aを参照すると、有孔シールド28は、有孔材料401の単一層から成る。有孔材料401は複数の孔または穿孔402を備える。有孔材料401は、サポート403と、側部に配置された少なくとも一個の補強バー404とを備える。図4cは、ライン4c−4cに沿って切り取られた断面における図4aの有孔材料401を示す。図4cの長さ方向の断面に沿って見られるように、補強バー404は、有孔材料401と有孔シールド28の領域の一部だけに配置されている。図4dは、有孔シールド28を上面図で示す。図4dから分かるのは、有孔材料401を構成する多数の孔402が平面図で示されていることである。
図4bは、複数の層の有孔材料401を備える有孔シールド28を示す。すなわち、有孔材料の層401と有孔材料の槽405と有孔材料の槽406とが合わさって、実施の形態の例の多層構造の有孔シールド28が形成される。この実施の形態に示されている層の数は単に例示であることに注目のこと。これらより多くの数の層も、少ない数の層も採用し得ると考えられる。これらの層は開口面積が同じようなものでもよく、相異なった開口面積を有するものでもよい。機械やプレナムの構造に依存するが、単一層でも十分なこともあり得る。空気流が初期に均一でない場合は、層を何枚か加えると、空気流に追加的な衝突が行われ、以降のスクリーンを通じて空気流の均衡性が押し進められる。各層は、通常、実質的に互いに接しているが、スクリーンの間隔を開けておくと、好適な効果が得られることもある。
多岐にわたる実施の形態の例の有孔シールド28は、多様な材料で製作し得る。特に、有孔材料401,405,406の各層は、金属製スクリーン、金属製多孔板、多数の細かい孔が開いたプラスチック製シート、穿孔ペーパー、ナイロンや他の繊維をフレーム内にピンと張ったネットなどで構成し得る。
本発明の有孔シールド構造の性能に影響する因子としては、以下の因子が挙げられる。
(1)穿孔の寸法(孔402)
(2)穿孔間の間隔
(3)穿孔の形状(例えば、断面が円、四角、楕円)
(4)構造が単一層か多層構造か
(5)多重壁構造の場合は壁間距離
(6)多層構造の場合に穿孔が整合しているものであるかどうか
(7)有孔材料の厚さ
(8)有孔シールドの端部設計(すなわち、キャスト表面に対して並行または直
角に形成されているかどうか)
(9)有孔シールドとプレナムの隣接壁との間の距離
(10)有孔シールドとキャスト支持板の上の被覆表面との間の距離
上記の因子はすべて設計に係わるもので、特定の乾燥システムに関して最適な結果を達成するために広範に変え得る。
穿孔の寸法と間隔とは、本発明の有孔シールド構造が作動する効率を決定するのに考慮される機能的因子である。極めて優れた結果は、普通、約0.1mm〜約30mmの範囲、例としては約0.1mm〜約1.25mmの範囲の寸法を有する穿孔または孔で得られる。例示であるが、ピッチまたは間隔の選択は、スクリーン(例えば、401)の開口(穿孔)面積比率が、約10%〜約65%の範囲、例としては約20%〜約50%の範囲で得られる。
注目されるのは、有孔材料の説明に関連して本明細書で使用されるとき、穿孔402に対して規定される寸法範囲は、孔が円い断面積の時は直径を、孔の断面が円形状以外のときは最大の寸法を称することである。また、注目されるのは、開口面積比率を称する別法は、シールドの「充実率」を参照して示すことである。「充実率」は、全流路面積のうちシールドでブロックされる比率を意味する。例えば、充実率0.4ということは、流れの40%が「ブロック」され、60%が「オープン」ということを意味する。
穿孔の寸法と間隔に対比して、穿孔の形状は特に重要な因子ではない。従って、穿孔の断面は、実質的にいかなる所望の形状でもよい。
シールドが作製される有孔材料の厚さは、また、作動効率を決定するのに考慮される因子である。一般に、有孔材料(例えば、層401,405,406)は実際上可能な限り薄いのが望ましい。この目的のため、薄い層が有用である。因子が全て同じならば、乱流を減少するには、薄い材料が厚い材料より効果的だからである。良好な結果は、普通、約2.0mm未満の厚さの有孔材料を使用して得られる。従って、シールドが、ワイヤ製スクリーンのフレームワークから製作され、その厚さがスクリーン作製材のワイヤの直径に依存する場合にしろ、あるいは多孔板から製作されるにしろ、その厚さは、約2.0mmという規定値未満であることが有用である。
有孔シールドの端部設計も、その性能に影響し得る。従って、例えば、シールドは被覆層の端部を少しは超えて延び、「端部効果」乱れに起因する被覆層の乱れを回避するのが好ましい。シールドを被覆層の端部を超えて延ばす方法の別法として、層の端部に沿ってシールドの端部を鋭く直角に曲げて設置することもし得る。
実施の形態の例の装置では、有孔シールドは被覆層の表面に極めて近接して配置されるが、その層をプレナムから比較的遠くになるように離して設置することも有利なことが多い(例えば、図1に示されているように)。例えば、乾燥プロセスで発生される蒸気が爆発性であるそれらのケースでは、有孔シールドと隣接のプレナムとの間の距離が、有孔シールドと被覆層の表面との間の距離に対比して大きくなるようにして、安全かつ低レベルの平均蒸気濃度を維持するようにするのが、望ましい。そのような状況下では、これらの距離は、約2:1〜約20:1の範囲、好ましくは約4:1〜約20:1の範囲の比にあることが有用である。
本発明の実施の形態の例に基づく有孔シールドを使用する具体的な利点の一つは、空気または他の乾燥用ガス媒体をプレナムから比較的高圧で供給しても、有孔シールドを使用しないで可能な場合に較べて、被覆物に有害な影響を与えないで済むということである。そのような高圧で得られる空気を比較的大容量流量で供給するということは、使用済み空気に含まれる蒸気の比率が低いということを意味する。このことは、潜在的に危険性のある蒸気、例えば、有機溶媒から発生する蒸気を取り扱う際に極めて有益である。爆発限界よりはるかに下に維持することで、より大きなマージンの安全が得られるからである。
本明細書では「乾燥ゾーン」ということがしばしば言及されたが、これは、そのようなゾーンが、一連の各々相異なる乾燥条件を備えるサブゾーンから構成され得るものであり、事実そのように構成されるということで理解されなければならない。例えば、その意味での乾燥ゾーンは、順次高温を用いる一連のサブゾーンから成り得る。そのような実際的慣行は十分に確立されたアイデアであり、それらの目的は被覆と乾燥の技術では明快に理解されている。
実施の形態の例の方法と装置とは、広範の多岐にわたるプロセスに有用である。例えば、多岐にわたるプロセス、例えば、乾燥ゾーンに関連して冷却−硬化ゾーンが使用されるプロセスによる単一層または多重層の乾燥に有用であり、そして以前に行われた被覆・乾燥単一層または多重層被覆の上にさらに単一層または多重層被覆が行われる順次被覆プロセスの内の一つまたは双方の乾燥ステップに有用である。
実施の形態の例の方法と装置とをさらに説明するため、ある種の実施例を以下に示す。強調されることは、これらの実施例は、説明目的に提供されるのであって、実施の形態の例を限定するものではないということである。
実施の形態の例に基づいて乾燥されたフィルムであって、長さ約1.0mで幅はもとのそのままのフィルムを乾燥済みフィルムからサンプルとして採取した。サンプルは平らな黒いフェルトのテーブルに載せた。テーブルは観察者に向けて約30°傾斜させ、黒いフェルト表面の上に平行に高さ2mの所に配置した蛍光灯管4基で照らした。フィルム表面の状態を目視で観察し、蛍光灯管がサンプルに当たって反射した像の状態に基づいて以下の評価点に分類した。この目視法によって、フィルム表面の性質を注意深く観察可能である。ミラー様反射は極めて円滑なフィルム表面からのみ可能である。表面状態の判断は、上から照らした蛍光灯の反射(シートから)線の姿に基づいて特性化して行った。
以下の状態が観察された。
1:蛍光灯の反射像は直線で、狭域厚みバラツキ現象は観察されなかった。
2:蛍光灯の反射像は僅かにカーブし、管端部の歪みが少し観察された。
3:蛍光灯の反射像は部分的にカーブし、管端部の歪みがある程度観察された。
4:蛍光灯の反射像は不規則状で、多くの歪みが観察された。
キャストシート表面の品質を特性化するもう一つの方法は、接触粗面計である。二本のトレースの例が図5aと5bに示される。垂直軸は1.0μm/ラインのスケール(501として示される)を有し、水平軸は1.0cm/ラインのスケール(502として示される)を有する。図5aのトレースは、目標厚さ80μmのシートサンプルで、有孔シールドは用いずに調製し、初期乾燥空気がシートに衝突するように行った。図5bのトレースは、目標厚さ80μmのシートで、実施の形態の例の方法と装置に基づいて作製・乾燥され、優れた表面品質を備えたものであった。厚さのトレースは、シェービッツ(Schaevitz)接触ゲージで作成する。シートサンプルは、35mmに裂かれ、軽質油で潤滑する。シートはインデックスモータ駆動で厚さゲージの針の下を定速で移動する。データ相関を行い、シートサンプルの厚さマップを作成する。これらのチャートは、マシン方向に対して横断方向で測定される。乾燥が早期に拙く進むことによって生じる欠陥は、狭域厚みバラツキ(SRTV)と称し得る。注目したいのは、望ましくない表面欠陥は、約3.0cm〜約5.0cmのピッチ当たり約1.0μm〜約3.0μmの厚さ変化として特性化し得るということである。表面品質に明白な改良があることが、二つのサンプルの間で見ることができる。
図1に示される二基の直径約36cmのテンションドラム9間で回転されるエンドレス鏡面バンドを備える機械でキャスト溶液をキャストする。ポリマ溶液は、キャストドラムの中央に位置するキャストホッパに供給する。キャストホッパの正確な位置は重要ではないが、ストリッピングの前に乾燥中のシートに対して最大限の硬化面積が可能なように配置される必要がある。ポリマ溶液は、塩化メチレン90重量%とメタノール10重量%から成る溶媒系にセルローストリアセテート20重量%とトリフェニルホスフェート2重量%を含有する固形物を溶解して調製される。他の溶媒系または可塑剤も使用し得るが、塩化メチレンとメタノールが、セルローストリアセテートに対して最も実際的かつ工業的に使用されている溶媒系である。鏡面加工されたバンドのキャスト表面は、全長4.9mであるが、キャストホッパとストリッピングローラの間の不使用ギャップを考慮して、有効長は4.7mである。バンドは、キャスト速度が2.16m/分となるように回転される。乾燥されるシートは、キャストからストリッピングまで130秒のバンド上滞留時間を有する。
キャストの後直ぐにポリマキャスト溶液から急速に溶媒が揮発し、ポリマ表皮が軟らかいシートバルク上に形成される。表皮が十分に確立されると、ポリマ溶液の乾燥速度は急速に減少する。望ましくない狭域厚みバラツキは、溶媒が初期に制御されない状態で急速蒸発する際に生じる。シートに表皮が生じてしまうと、その欠陥はシートにロックされ、以降に空気流で調整しても、表面は良くも悪くもならない。キャストシートに対する敏感なタイムフレームを、表面均一性に関して決定するため、第二スロットホッパを乾燥中のシートの上に設置した。これは、キャストバンドの頂部表面の上にも移動可能であった。空気はスロットから30m/秒の速度で吹き出され、ホッパは乾燥中のシートの上5cmに設置された。この配置は、極めて穏やかな衝突を与える空気流と特性化し得た。空気ナイフはシート全体を一度に処理するに十分な幅であった。頂部水平部分のバンドの乾燥空気は格段に制限し、空気流を最小限に抑え、ホッパはバンドの下流の方に配置し、空気衝突に対するシートの敏感性と表面粗さの発生に関して試験を行った。この方法は、有用な有孔シールドに必要とされる、2.16m/分という速度での時間、または長さの大きさを決定するのに用いられた。

キャスト点からの
空気ナイフの距離、cm 分離時間、秒 シート表面品質

0 − 2
42 12 4
46 13 4
53 15 4
60 17 3
69 19 3
75 21 3
84 23 3
91 25 3
107 30 3
122 34 2
137 38 2
152 42 2
ここに提示されたデータが示すのは、表面粗さの発生は、キャスト後の最初の30〜35秒において起こるということである。乾燥中のシートのこの点以後のシートで空気を衝突させても、シートの平坦さには影響がない。この試験は、また、乾燥条件の関数でもある。バンドの頂部水平部分から送る乾燥用空気が格段に制限されると、乾燥速度は望ましい値から減少された。多孔シールドを設置すると、乾燥速度は増加し、表面品質を劣化させる機会は少なくなる。この計算はキャストバンド速度の関数でもある。セルローストリアセテートのシートは高速で作製し得るが、所要の有孔シールドは、シートを高速で移動しながら高品質の表面を得るには、より長くする必要がある。
この実施例では、バンドの頂部水平部分は穿孔金属シート板で覆われている。シート板は、有効表面全域にわたって間隔が密な13mm径の孔が穿かれている。キャストバンドの全長は4.9m、回転ドラムは半円2個で1.13mを取り、頂部と底部の水平部分は直線部分で各1.88mである。シールドは、押出ホッパの裏側から直ちに1.88mの箇所まで延び、そこでバンドはテンションドラムの周りに回る。金属シールドは金属部分に剛性付与の折り曲げられたリップを有する。これらの剛性付与ベンドは、キャストバンドとは離され、キャストバンド側が平坦になる連続表面を形成するようにボルト止めされる。重要なことは、シールドの操作側は平坦にし、シールドと移動湿潤ポリマ溶液との間の空気流乱れを防止することである。穿孔板上では、細かい目の金属スクリーンが、バンド側の反対に設置される。これらのスクリーンは、脱着可能で、多層に重ね合わせ得る。スクリーンメッシュ開口率とスクリーン層の数は任意に使用して、所望のように空気侵入に対するバリアを調整し、シート表面品質を制御する。この試験では、シールド全域は0.105mm開口の細かい目のスクリーン(ティラー篩い目#150)の一層だけで覆う。
穿孔されたケーシングにサンプルポートを設け、ケーシングの下の環境物質サンプルを採取した。キャスト機械は、2.16m/分で運転し、作製した最終乾燥シートのセルローストリアセテートフィルムの厚さは80μmであった。気体サンプルは空気流シールドの下のギャップから採取し、パーキンエルマーICP質量分析計に送った。制御された空気ギャップから採取した溶媒蒸気の分析は直接行った。ドープ溶液の組成は、セルローストリアセテート20重量%、トリフェニルホスフェート2重量%で、溶媒系は、塩化メチレン90重量%、メタノール10重量%であった。
最初、空気流ケーシングと鏡面研磨のキャストバンドとの間のギャップは、2cmと設定された。気体サンプルを、188cm長さの空気シールドの下、キャストホッパから40cm、80cm、120cm、そして160cm離れた箇所で抽出した。

各サンプル点での溶媒濃度
40cm 塩化メチレン 24.3容量% メタノール 2.7容積%
80cm 塩化メチレン 7.3容量% メタノール 0.9容積%
120cm 塩化メチレン 2.0容量% メタノール 0.3容積%
160cm 塩化メチレン 0.6容量% メタノール 0.1容積%

このシートの表面品質は、評価レベル1と判断された。優れたものである。

再現試験を、同じ有孔バッフルをエンドレスキャストバンドの上5cmに上げて行った。気体サンプルは同じやり方で行った。

各サンプル点での溶媒濃度
40cm 塩化メチレン 22.3容量% メタノール 2.5容積%
80cm 塩化メチレン 2.7容量% メタノール 0.5容積%
120cm 塩化メチレン 1.0容量% メタノール 0.3容積%
160cm 塩化メチレン 0.6容量% メタノール 0.1容積%

このシートの表面品質は、評価レベル1で、優れていると判断された。

三番目のキャスト試験を行った。カバースクリーンは、100cmに短くし、キャストバンドの上は2cmの間隔とした。

各サンプル点での溶媒濃度
40cm 塩化メチレン 7.3容量% メタノール 1.3容積%
80cm 塩化メチレン 1.6容量% メタノール 0.3容積%

このシートの表面品質は、評価レベル3で、表面品質は劣ると判断された。

四番目のバリエーションは、100cmのケーシングを5cm間隔で行った。

各サンプル点での溶媒濃度
40cm 塩化メチレン 5.2容量% メタノール 0.8容積%
80cm 塩化メチレン 1.2容量% メタノール 0.3容積%

このシートの表面品質は、評価レベル3で、劣ると判断された。

最後のサンプルは、上部バンド部分の上にはバッフルを置かない場合に採取した。同サンプルは、評価レベルが4であり、極めて劣る表面品質であると評価された。
本実施例では、乾燥用シールドの上とその周りの空気流を変えて行った。大型のマシンに具備の硬化用シールドは、乾燥用ケーシングの長さにわたって差圧を受ける。このようにして、ケーシングの下で均質化された空気流が生じる。乾燥用空気が、乾燥中のポリマ溶液のキャスト速度とマッチングするのが不十分ならば、乱流状態が惹起され得る。その結果、ショートレンジ表面粗さが約3.0mm〜約5.0mmのピッチ当たり約1.0μm〜約2.0μmのスケールで生じる。本実施例では、バンドの頂部水平部分は、穿孔された金属シート板で覆われている。シート板は、有効表面全域にわたって間隔が密な13mm径の孔が穿かれている。キャストバンドの全長は4.9m、回転ドラムは半円2個で1.13mを取り、頂部と底部の水平部分は直線部分で各1.88mである。シールドは、押出ホッパの裏側から直ちに1.88mの箇所まで延び、そこでバンドは張力ドラムの周りに回る。金属シールドは金属部分に剛性付与の折り曲げられたリップを有する。これらの剛性付与ベンドは、キャストバンドとは離され、キャストバンド側が平坦になる連続表面を形成するようにボルト止めされる。重要なことは、シールドの操作側は平坦にし、シールドと移動湿潤ポリマ溶液との間の空気流乱れを防止することである。穿孔板上では、細かい目の金属スクリーンが、バンド側の反対に設置される。これらのスクリーンは、脱着可能で、多層に重ね合わせ得る。スクリーンメッシュ開口率とスクリーン層の数は任意に使用して、所望のように空気侵入に対するバリアを調整し、シート表面品質を制御する。この試験では、シールド全域は0.105mm開口の細かい目のスクリーン(ティラー篩い目#150)の一層だけで覆うものとする。
空気流は、ゲート二枚で制御される。ゲートはケーシングの長さにわたって生ずる差圧を決定する。総括空気流は空気システムに圧力を付与するファンの速度で制御し得る。ファン速度は、AC駆動パッケージの周波数で与えられ、この場合60Hzが100%の速度である。2枚の供給ゲートに具備の正しい設定手段で、ケーシングの下の差圧と流れを調節する。キャストプロセスは、2.75m/分で運転し、速度の同調は溶媒の蒸気を目視で観察しながら行う。SRTVは目視法で評価される。溶媒濃度はICP質量分析計でモニタを行った。

ファン速度 溶媒流の 最初のケーシングの下 SRTV
(Hz) 方向 の溶媒濃度(容量%) 評価点

35 速度は同調 20.73 1
42 速度は同調 16.47 1
49 速度は同調 14.60 2
35 バンド上流れは逆 17.9 4
42 バンド上流れは逆 15.8 4
49 バンド上流れは逆 11.5 4
35 バンドより速い 9.4 2
42 バンドより速い 5.5 3
49 バンドより速い 4.5 3
前述の結果から、実施の形態の例の方法と装置とは、広範の多岐にわたるプロセスに有用であることが理解される。例えば、多岐にわたるプロセス、例えば、乾燥ゾーンに関連して冷却−硬化ゾーンが使用されるプロセスによる単一層または多重層の乾燥に有用であり、そして以前に行われた被覆・乾燥単一層または多重層被覆の上に単一層または多重層被覆が行われる順次被覆プロセスの内の一つまたは双方の乾燥ステップに有用である。この点までは、キャスト表面は連続式バンドであった。しかし、このことは、単に説明のためにすぎない。この目的のため、キャスト表面は、米国特許出願公開第2003/0215582号に記載のように不連続の基板でも差し支えない。この出願公告は本出願人が出願の特許であるので、同出願の開示内容を本明細書に参考文献として引用する。加えて、キャスト表面は、キャストホイールでも差し支えなく、例えば、以下に記載のようなものでもよい。
図6は、実施の形態の例に基づいてキャスト溶液12を乾燥するのに有用なキャストホイールの断面図である。図1〜5の実施の形態の例に関連して記載の詳細の多くは、ここに記載の実施の形態の例と共通であることに注目のこと。本例示の実施の形態の記載をかえって不明瞭にしてしまうことを避けるため、これらの詳細は繰り返さないものとする。
シート原材料は、溶媒とポリマの溶液8としてシステムにポンプで供給され、ポリマ押出ホッパ10から連続キャスト溶液12を形成する。注意深く制御されて押し出されたシートは、高度に研磨されたバンド11に載せられる。図では、バンド11は、実質的に円の形に保持され、そしてキャストホイール601上に配置される。キャストホイール601は時計回りに回転する。バンドが高度に研磨加工されていることは、形成されるポリマシートに良好な表面品質を付与するのに有用である。バンド11は、省略可能で、その場合キャスト表面はホイール601の外表面となり得ることに注目のこと。
ホイール601は、以前に記載の実施の形態のドラム9の加熱と殆ど同様に乾燥プロセスの促進のために加熱される。さらに、ホイール601とバンド11と有孔シールドの間の気相溶媒の動きは、実質的に同一である。従って、バンド上のキャスト溶液12はその溶液の上の溶媒蒸気と実質的に同じ速度で移動する。
ベント602と603は、以前に記載のプレナムとチャンバと殆ど同様に空気流を供給する。最終的に取り上げ装置604がウェブを集め、以降でさらに処理する。
例示の実施の形態では、キャスト溶液の乾燥に当たって、実質的に均一の厚さを有し、他の技法で作製されたフィルムに比較して表面欠陥の発生が少ないウェブが得られる。強調されるのは、多岐にわたる方法、材料、成分、パラメータは実施例を示すために記載されているのであって、限定する意味ではない。従って、記載された実施の形態は、例示であって、有益な光分散体を提供するのに有用である。
実施の形態の例に基づくキャスト装置の断面図である。 実施の形態の例に基づくキャスト装置の一部の断面図である。 図2キャスト装置部分の別の一つの断面図である。 図3aの部分の拡大図である。 実施の形態の例に基づくスクリーンの幅に沿った有孔スクリーンの断面図である。 実施の形態の例に基づくスクリーンの幅に沿った複数の層から構成される有孔スクリーンの断面図である。 実施の形態の例に基づくライン4c−4cに沿った図4aの多孔質スクリーンの断面図である。 実施の形態の例に基づく有孔スクリーンの上面図である。 実施の形態の例に基づいて形成された層の部分の厚さの変位と既知の層の厚さの変位とを比較するグラフ表示図である。 実施の形態の例に基づいて形成された層の部分の厚さの変位と既知の層の厚さの変位とを比較するグラフ表示図である。 実施の形態の一例に基づくキャスト装置の断面図である。
符号の説明
8 シート原料材、9 回転ドラム、10 ポリマ押出ホッパ、11 高度研磨バンド、12 連続キャスト溶液、13 キャスト溶液の上の箇所、13’ 箇所13の下の箇所、15 剥離ローラ、20,22,24 乾燥チャンバ、23 分散板、25 バッフル、27 プレナム、30,31,32,33,34,35 製品側チャンバ、36 案内ロール、37,39 ダクト、38 取り上げロール、40 プレナム壁、41,42,43 チャンバ、401 有孔材料の層、402 孔、403 サポート、404 補強バー、405,406 有孔材料層、601 キャストホイール、602,603 ベント、604 取り上げ装置。

Claims (36)

  1. キャスト溶液を乾燥する方法であって、
    乾燥用ガス媒体に実質的に透過性の有孔シールドと相対して近接して配置された関係でキャスト溶液を移送するステップを含み、前記キャスト溶液の表面の溶媒の蒸気圧が、前記キャスト溶液の表面の溶媒の気−液平衡濃度より僅かに低くなることを特徴とするキャスト溶液を乾燥する方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記キャスト溶液の表面の溶媒蒸気が、前記キャスト溶液が移送される方向と速度と実質的に同じ方向と速度で移送されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、穿孔された金属板を備えることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、金属ワイヤ製スクリーンを備えるフレームワークを備えることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、有機溶媒を含むステップをさらに備えることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、前記有機溶媒が、約35℃〜約65℃の範囲の大気圧での沸点を有することを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、前記乾燥用ガス媒体が、空気であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、前記キャスト溶液が、セルロース系被覆組成物であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、単一層のスクリーンを備えることを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、複数層のスクリーンを備えることを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法において、前記キャスト溶液が、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスルホン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ビスフェノール−A−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−トリメチルシクロヘキサン−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−フタレート−ポリカーボネート、またはノルボルネン樹脂の内の一つを含むことを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法において、前記キャストバンドの表側にキャスト溶液を供給するステップと前記キャストバンドの裏側に熱を加えるステップとをさらに備えることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記キャストバンドを二個のドラムの上に回し、これらのドラムに熱を加えるステップをさらに備えることを特徴とする方法。
  14. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、約0.1mm〜約1.25mmの範囲の寸法の穿孔を有する有孔材料を備えることを特徴とする方法。
  15. 請求項13に記載の方法において、前記有孔シールドの有孔材料の穿孔面積/非穿孔面積の比率が、約10%〜約65%の範囲であることを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、キャスト表面の乾燥ゾーンのスタート位置から乾燥ゾーンの長さの約20%〜約50%に等しい距離だけ延びることを特徴とする方法。
  17. 請求項1に記載の方法において、前記有孔シールドが、穿孔された板材料を備えることを特徴とする方法。
  18. 請求項1に記載の方法において、前記キャスト溶液の上の箇所から溶媒を除くのと、その箇所の下のキャスト溶液のバルクから溶媒を除くのとを、実質的に同じ速度にするステップをさらに備えることを特徴とする方法。
  19. その上にキャスト溶液を載せるように適応したキャスト表面と、
    キャスト溶液の上に設置された有孔シールドと、
    を備えることを特徴とするドープ液を乾燥する装置。
  20. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、一層の有孔材料をさらに備えることを特徴とする装置。
  21. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、少なくとも二層の有孔材料を備えることを特徴とする装置。
  22. 請求項20に記載の装置において、前記キャスト溶液の上表面と前記有孔材料層の下表面との間の距離が、約5.0cm〜約1.0cmの範囲であることを特徴とする装置。
  23. 請求項21に記載の装置において、少なくとも二層の内の一層の有孔材料が底部層であり、前記キャスト溶液の上表面と前記有孔材料底部層の下表面との間の距離が、約5.0cm〜約1.0cmの範囲であることを特徴とする装置。
  24. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、穿孔された金属板を備えることを特徴とする装置。
  25. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、金属製ワイヤスクリーンを備えるフレームワークを備えることを特徴とする装置。
  26. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドを備える乾燥段階と、少なくとも別の一つの乾燥段階とを備えることを特徴とする装置。
  27. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト溶液が、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、ポリスルホン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ビスフェノール−A−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−トリメチルシクロヘキサン−ポリカーボネート、ビスフェノール−A−フタレート−ポリカーボネート、またはノルボルネン樹脂の内の一つを含むことを特徴とする装置。
  28. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト表面が、表側と裏側とを備え、前記装置が、前記キャスト表面の裏側に熱を加える熱源をさらに備えることを特徴とする装置。
  29. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト表面が配置されているドラムをさらに備えることを特徴とする装置。
  30. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、約0.1mm〜約1.25mmの範囲の寸法の穿孔を有する有孔材料を備えることを特徴とする装置。
  31. 請求項30に記載の装置において、前記有孔シールドの有孔材料の穿孔面積/非穿孔面積の比率が、約10%〜約65%の範囲であることを特徴とする装置。
  32. 請求項1に記載の装置において、前記有孔シールドが、キャスト表面の乾燥ゾーンのスタート位置から乾燥ゾーンの長さの約20%〜約50%に等しい距離だけ延びることを特徴とする装置。
  33. 請求項19に記載の装置において、前記有孔シールドが、シールド端部を備え、前記端部がキャスト表面に向かって延びていることを特徴とする装置。
  34. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト表面がキャストバンドであることを特徴とする装置。
  35. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト表面がキャストホイールの外表面であることを特徴とする装置。
  36. 請求項19に記載の装置において、前記キャスト表面が不連続の基板であることを特徴とする装置。
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