JP2008530175A - 生物学的活性物質と、炭酸カルシウム含有賦形剤とを含む錠剤 - Google Patents
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Abstract
少なくとも1種の生物学的活性物質と、賦形剤とを含む錠剤において、賦形剤が、炭酸カルシウムと、さらに、脂肪酸、その塩、そのエステル、脂質材料、ポリサッカリド、ポリビニールピロリドン及びポリビニールピロリドン誘導体、アクリル酸化合物、モノ-、ジ-、又はトリグリセリドエステル、動物タンパク、及び、上記の内の少なくとも二つの混合物から選ばれる少なくとも1種の添加物とを含むことを特徴とする前記錠剤。少なくとも1種の生物学的活性物質を含む錠剤における、この物質の徐放のための炭酸カルシウムの使用。
Description
本発明は少なくとも1種の生物学的に活性な物質と、賦形剤とを含む錠剤に関する。
本発明は、さらに詳細には、賦形剤が炭酸カルシウムを含む錠剤、そのような錠剤を獲得する方法、及び、生物学的活性物質の徐放を確保するための、錠剤における炭酸カルシムの使用に関する。
錠剤は、生物学的活性物質の経口投与のために、もっとも一般的に使用され、もっとも快適で、もっとも良く患者によって受容される剤形である。カナダ特許出願CA2,241,781号明細書は、経口投与用錠剤を記載する。錠剤は、一般に、生物学的活性物質(活性成分)、及び賦形剤、すなわち、中性の(生物学的非活性)システムを含む。賦形剤は、活性成分が容易に吸収されるようにし、さらに、生体における活性成分の放出プロフィールに影響を及ぼす。図1は、経口投与剤形における、5種類の異なる理論的放出プロフィールを表す。活性成分の血漿濃度(y−軸)は、投与の瞬間からの時間(x−軸)の関数として表される。活性成分の有効治療ウィンドウ(活性成分の有効血漿濃度のウィンドウ)は、直線F及びGの間のゾーンによって表される。曲線Aは、通例の放出、すなわち、活性成分の急激な放出、及びこれまた急激な排出を表す。曲線Bは、「持続放出」型の徐放を表し、放出時、治療レベルへの到達は、以前のケースよりは遅れるが、このレベルはより長く維持され、最終的に、より遅い速度に従って活性成分がゆっくりと排出される。曲線Cは、「調節放出」型の徐放を表し、放出時、治療レベルへの到達は、第1のケースより遅れるが、プラトーに達した時の活性成分の血漿濃度は、プラトーレベルに比較的長い時間維持され(ゼロ次に近い速度論)、さらに緩徐な排出に至る。このプロフィールは、親水性、脂質、又は不溶マトリックスを有する錠剤に対応する。曲線D及びEは、胃耐性型の遅延放出を表し、ある一定期間ゼロ放出、次いで急激な放出(曲線D)、又は徐放(曲線E)によって特徴づけられる放出型を表す。これらの剤形は、セルロース又はアクリル誘導体タイプの薄層コーティングによって被覆される錠剤に対応する。今日もっとも一般的に使用される賦形剤は、ポリマー型の有機マトリックス、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースに依る。このようなポリマー化合物を錠剤の賦形剤として使用することは、もともとポリマーを服用することに気が進まない患者によってポリマーの使用に対する心理的障壁を構成し得る。
驚くべきことに、本出願人は、錠剤に対する賦形剤の組成を補うために使用される有機化合物を、実質的に完全に炭酸カルシウムで置換しながら、同時に活性成分の徐放プロフィールを保存することが可能であることを発見した。
従って、本発明は、少なくとも1種の生物学的活性物質と、賦形剤とを含む錠剤において、賦形剤が、炭酸カルシウムと、さらに、脂肪酸、その塩、そのエステル、脂質材料、ポリサッカリド、ポリビニールピロリドン及びポリビニールピロリドン誘導体、アクリル酸化合物、モノ-、ジ-、又はトリグリセリドエステル、動物タンパク、及び、上記の内の少なくとも二つの混合物から選ばれる少なくとも1種の添加物とを含む錠剤の提供を指向する。
本発明はまた、そのような錠剤を獲得するための方法の提供も指向する。
最後に、本発明は、少なくとも1種の生物学的活性物質を含む錠剤において、該物質を徐放するための炭酸カルシウムの使用を指向する。
用語「錠剤」は、粉末の凝集を可能とするために圧縮された粉末から製造される任意の形態を示すことが意図される。錠剤は、任意の形態、例えば、ほんの二三の例を挙げると、トローチ、又はローゼンジの形態を取ってもよい。
用語「生物学的活性物質」は、炭酸カルシウム以外で、製薬作用を持つ物質と、栄養素と両方を示すことが意図される。本発明による生物学的物質とは、固体であれば、いずれの形態で使用されてもよい。生物学的物質は、粉末状か、又は顆粒状であることが好ましい。生物学的活性物質を構成する粒子の平均粒径は、通常、0.01 μm以上、より厳密には1 μm以上、さらに厳密には10 μm以上である。粒径は、一般に、1000 μm以下、好ましくは800 μm以下、より好ましくは750 μm以下である。
用語「賦形剤」は、錠剤における、生物学的活性物質以外の、全ての成分を示すことが意図される。
炭酸カルシウムは、天然の炭酸カルシウムか、又は合成炭酸カルシウムであってもよい。天然炭酸カルシウムは、天然のアラゴナイト又は方解石、白墨、又は大理石であってもよい。天然カルシウムは、あらかじめ粉砕して乾燥させるか、縣濁液とする。合成炭酸カルシウムが好ましい。
合成炭酸カルシウムは任意の手段によって得ることが可能である。前記手段の内、考慮の対象となるのは、石灰乳から始めて二酸化炭素による炭酸カルシウムの沈殿(炭酸化過程)、又は、石灰乳から始めて、アルカリ性炭酸塩の添加による炭酸カルシウムの沈殿(苛性化過程)、又は、カルシウムの可溶塩を含む溶液から始めて、アルカリ性炭酸塩の添加による炭酸カルシウムの沈殿がある。
本発明の背景における好ましい手段によれば、炭酸カルシウムの沈殿物は、石灰乳の炭酸化によって得られる。炭酸カルシウム沈殿物の縣濁液はこのようにして得られる。
本発明の背景において特に好ましい手段によれば、炭酸カルシウムは、二酸化炭素を含むガスによって石灰乳を炭酸化することによって沈殿させる。この好ましい手段では、石灰乳は一般に、生石灰の微粒子を水に分散させることによって得られ、二酸化炭素を含むガスは、濃厚ガス、特に石灰窯ガスであると好都合である。
このようにして沈殿された炭酸カルシウムは、要すれば任意に、任意の既知の技術、例えば、ろ過、微粒化、又は遠心によって、調製媒体から分離されてもよい。ろ過及び遠心技術が好ましい。このようにして得られた炭酸カルシウムは、ウェットケーキの形を取ってもよいし、又は乾燥粉末の形を取ってもよい。
用語「ウェットケーキ(wet cake)」とは、通常10%以上、好ましくは30%以上の水分含量を持つ固体を意味することが意図される。この水分含量は、通常、80質量%以下、さらに厳密には60%以下、もっとも厳密には50%以下である。
用語「乾燥粉末」とは、その水分含量が一般に10質量%以下である固体を示すことが意図される。この含量は、5質量%以下であることが好ましく、もっとも厳密には2質量%以下であることが好ましい。
炭酸カルシウムは、実質的に非晶質であってもよいし、又は実質的結晶質であってもよい。用語「実質的に非晶質又は結晶質」とは、炭酸カルシウムの50質量%を超えるもの、特に75質量%を超えるもの、好ましくは、90質量%を超えるものが、非晶材料であるか、あるいは、X線回折技術によって分析される場合は、結晶材料であることを意味することが意図される。実質的に結晶性の炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムは、方解石、バテライト、又はアラゴナイト、あるいは、これらの結晶性変異種の内の少なくとも2種の混合物から成ってもよい。方解石変異種が好ましい。
炭酸カルシウムは粒子として存在する。粒子によって、微結晶又はエレメント粒子、及びエレメント粒子の集塊物を示すことが意図される。微結晶又はエレメント粒子は、電子顕微鏡分析によって見ることが可能な、最小の独立粒子と定義される。
合成及び天然炭酸カルシウムのエレメント粒子の平均直径dpは、大きく変動することがある。しかしながら、その直径は、一般に66 μm以下、好ましくは30 μm以下、より好ましくは10 μm以下である。1000 nm以下の直径を持つ粒子は特に有利であり、500 nm以下の直径が好ましい。10 nm以上、好ましくは30 nm以上、より好ましくは50 nm以上、さらに好ましくは70 nm以上の直径を持つ粒子が極めて好適である。100 nm以上の直径を持つ粒子が特にもっとも好適である。エレメント粒子の平均直径は、標準NF11601/11602に従ってLea-Nurse法によって測定される。より具体的には、エレメント粒子の平均直径dpは、Lea-Nurse法(標準NFX 11-601, 1974)によって測定される。dp値は、全ての粒子は、非多孔性で、同一直径の球形であるという仮定を設け、かつ、粒子同士の接触表面を無視することによって、Lea-Nurse法から導かれる質量当たり面積(SM)から得られる。
dp及びSMの関係式は下記の通りである:
dp = 6/(ρSM)
上式において、ρは、炭酸カルシウムの比質量である。
dp = 6/(ρSM)
上式において、ρは、炭酸カルシウムの比質量である。
本発明による錠剤に関与する炭酸カルシウム粒子のサイズ分布は、0.1〜300 μmの範囲のサイズについては、Micrometrics SediGraph 5 100測定装置を用い、0.01〜300 μm(標準ISO 13318-2)の範囲のサイズについてはHoriba CAPA 700測定装置を用いる沈降法から得られる。粒子の平均粒径(下記に定義するD50値に等しい)は、一般に0.030 μm以上、しばしば0.050 μm以上、多くの場合0.070 μm以上、厳密には0.100 μm以上、もっとも厳密的には0.150 μm以上である。粒子の平均サイズは、一般に66 μm以下であり、多くの場合20 μm以下であり、より多くの場合10 μm以下であり、しばしば5 μm以下であり、規定的には3 μm以下であり、もっとも規定的には2 μm以下である。D50とは、粒子全体の容量にして50%が、D50以下のサイズ値を持つことを表す、粒子のサイズ値である。
本発明による錠剤に含まれる炭酸カルシウムは、一般に、0.1 m2/g以上、好ましくは1 m2/g以上のBET比表面積を持つ。この比表面積は、3 m2/g以上であると有利である。5 m2/g以上の比表面積は特に推奨される。比表面積は、一般に、100 m2/g以下、好ましくは70 m2/g以下であり、50 m2/g以下の比表面積がもっとも好まれる。BET比表面積は、標準ISO 9277-1995に従って測定される。
本発明による錠剤に含まれる炭酸カルシウムは、様々の形態を示してよい。粒子は、針状、偏三角面体(scalenohedra)、斜方六面体(rhombohedra)、球、小板状、又はプリズム状であってもよい。これらの形態は、電子顕微鏡技術によって決められる。偏三角面体及び斜方六面体形が好ましい。
本発明による炭酸カルシウムは、任意に、あらかじめ添加剤と混合されてもよい。
添加剤が脂肪酸から選ばれる場合、脂肪酸は飽和されていても、不飽和であってもよく、置換されていても、未置換であってもよい。脂肪酸は、一般に6以上、好ましくは12以上、もっとも好ましくは14以上の炭素原子数を含む。この炭素原子数は、通常、28以下、さらに厳密には22以下である。18以下の炭素原子数は特に好適である。
添加物が脂質材料から選ばれる場合、脂質材料として、ワックス、動物脂肪、植物脂肪、鉱油、動物油、及び植物油から選ばれる化合物を含む。植物油としては、カノーラ油、ココナツ油、綿実油、菜種油、ひまわり種油、パーム油、及びスージング油が挙げられるが、ただしこれらに限定されない。
添加剤がポリサッカリドから選ばれる場合、ポリサッカリドは、植物ゴム、セルロース及びセルロース誘導体、天然デンプン、及び、デンプンの置換又は加水分解誘導体から選ばれる化合物を含む。
添加剤が植物ゴムから選ばれる場合、植物ゴムとして、アルギン酸塩、カラギネート、フルセララン、ペクチン、寒天ゴム、カロブゴム、ガティゴム、グアガム、トラガカントゴム、アカシアゴム、アラビアゴム、キサンタンゴム、カラヤゴム、及びタラゴムが挙げられるが、ただしこれらに限定されない。
添加剤がセルロース誘導体から選ばれる場合、セルロース誘導体として、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、及びエチルセルロースが挙げられるが、ただしこれらに限定されない。
添加剤が、置換又は加水分解したデンプンの誘導体から選ばれる場合、置換又は加水分解したデンプンの誘導体として、デキストリン、マルトデキストリン、及びシクロデキストリンが挙げられるが、ただしこれらに限定されない。
添加剤が、アクリル酸化合物から選ばれる場合、アクリル酸化合物は、アクリル酸エステルのような化合物、特にメタクリレートを含む。
添加剤が、動物タンパクから選ばれる場合、動物タンパクは特にゼラチンを含む。
炭酸カルシウムの添加物含量は、一般に、炭酸カルシウムの0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、もっとも詳細には1.0質量%以上である。その含量は、通常、炭酸カルシウムの30質量%以下、より詳細には20質量%以下である。15質量%以下の含量が特に好適である。
本発明による錠剤に含まれる炭酸カルシウムは、固形の任意の形において使用が可能である。粉末、顆粒、又はそれらの任意の混合物の形で使用することが好ましい。用語「粉末」は、粒子の95質量%を超えるものが、ふるい分け法で測定した場合、66 μmより小さいサイズを持つ状態を示すことが意図される。粉末については、Lea-Nurse法で測定した場合の平均粒径は、通常、0.010 μm以上、より厳密には0.030 μm以上、及びもっとも厳密には0.050 μm以上である。このサイズは、一般に66 μm以下、好ましくは10 μm以下、より好ましくは1 μm以下、もっとも特別に好ましくは0.5 μm以下である。用語「顆粒」は、粒子の95質量%を超えるものが、ふるい分け法で測定した場合、66 μm以上のサイズを持つ状態を示すことが意図される。ふるい分け法で測定される粒子の平均粒径は、通常、66 μm以上、より厳密には100 μm以上、もっとも特に厳密には150 μm以上である。この粒径は、一般に、2000 μm以下、好ましくは1000 μm以下、より特に好ましくは800 μm以下である。
炭酸カルシウム顆粒は、粉末から始めて任意の顆粒化法によって獲得することが可能である。この方法は、湿式顆粒化(通例の顆粒化、球状化、射出、微粒化等)、又は乾式顆粒化(圧縮及び団塊化)であってもよい。これらの方法は、一般に、結合剤を用いる。結合剤としては、ポリビニールピロリドン、アラビアゴム、デンプン、マルトデキストリン等が挙げられてよい。結合剤の量は、一般に、顆粒の2質量%以上で、10質量%以下である。
炭酸カルシウムの添加剤は、要すれば、炭酸カルシウム製造工程の任意の段階で、すなわち、炭酸カルシウムの縣濁液、ウェットケーキ、乾燥粉末に、及び/又は、顆粒化中に、及び/又は錠剤の製造中に添加することが可能である。
これらの添加剤は、少なくとも部分的に錠剤の中に認められる。
賦形剤における炭酸カルシウム含量は、一般に、20質量%以上、好ましくは50質量%以上、より厳密には65質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは76質量%以上、もっとも好ましくは85質量%以上、及び特に90質量%以上である。95質量%以上、好ましくは98質量%以上の含量が特に好適である。
錠剤における賦形剤含量は、一般に、10質量%以上、好ましくは20質量%以上、及びもっとも厳密には30質量%以上である。錠剤における賦形剤含量は、一般に、90質量%以下、好ましくは80質量%以下、及びもっとも厳密には70質量%以下である。
錠剤における炭酸カルシウム含量は、一般に、2質量%以上、好ましくは10質量%以上、より厳密には30質量%以上、もっとも厳密には70質量%以上である。85質量%以上の含有量が特に好適である。錠剤における炭酸カルシウム含量は一般に90質量%以下である。
本発明はまた、錠剤の製造法にも関わる。本発明による錠剤は、種々の方法によって獲得することが可能である。
一般に、錠剤は、少なくとも1種の生物学的活性物質、炭酸カルシウム、少なくとも1種の添加剤、及び、任意に、少なくとも1種の結合剤及び/又は少なくとも1種の潤滑剤を含む混合物の圧縮によって得られる。
錠剤は、粉末、又は顆粒、又はそれらの混合物という形の、生物学的活性物質、炭酸カルシウム、及び添加剤を含む混合物の圧縮によって得られることが好ましい。
第1実施態様によれば、錠剤は、粉末という形の、生物学的活性物質、添加剤と混合した炭酸カルシウム、及び、任意に、少なくとも1種の結合剤及び/又は少なくとも1種の潤滑剤を含む混合物を圧縮することによって得られる。結合剤の量は、一般に、錠剤の2質量%以上で、10質量%以下である。潤滑剤の量は、通常、錠剤の0.01質量%以上で、2質量%以下である。
好ましい第2実施態様によれば、錠剤は、任意に潤滑剤の存在下に顆粒を圧縮することによって得られる。
第2実施態様の第1変法によれば、添加剤と混ぜ合わされた炭酸カルシウムの粉末、活性成分、及び結合剤の混合物が、第1工程で調製される。次に、この混合物に対し顆粒化過程を実施する。次に得られた顆粒を潤滑剤と混合し、圧縮して、錠剤を得る。
第2実施態様の第2変法によれば、添加剤と混ぜ合わせた炭酸カルシウム、及び任意に加えられる結合剤との混合物が、第1工程で調製される。次に、この混合物に対し顆粒化過程を実施する。次に、得られた顆粒は、活性成分の顆粒と、かつ任意に加えられる潤滑剤と混ぜ合わされ、得られた混合物は圧縮されて錠剤が得られる。
粉末の顆粒化を意図するものであれば、どの方法及びどのタイプの装置であっても、顆粒の生産のために使用することが可能である。顆粒化は、例えば、コンパクト型装置(AlexanderWerk, Bepex)、微粒機、流体化ベッド等において実行することが可能である。顆粒化条件は、上に定義した顆粒を得られるように調節される。
粉末、又は、顆粒の圧縮化のために意図されたものであるならば、いずれのタイプの方法及び装置も使用が可能である。圧縮持続時間及び圧は、十分な硬さの錠剤が得られるように調節される。硬さは、欧州薬局方、第5版(01/2005:20908)、「錠剤破壊強度」、No.2.9.8という名称の試験に記載される方法によって測定される。
本発明はまた、少なくとも1種の生物学的活性物質を含む、この物質の徐放用錠剤における炭酸カルシウムの使用にも関する。
より具体的には、本発明は、少なくとも1種の生物学的活性物質を含み、この物質の徐放用錠剤における、炭酸カルシウムの使用、及び、脂肪酸、その塩、そのエステル、脂質材料、ポリサッカリド、ポリビニールピロリドン及びポリビニールピロリドン誘導体、アクリル酸化合物、モノ-、ジ-、又はトリグリセリドエステル、動物タンパク、及び、これらの少なくとも二つの混合物から選ばれる少なくとも1種の添加物の使用に関する。
さらに具体的に言うと、本発明は、少なくとも1種の生物学的活性物質を含み、この物質の徐放用錠剤における、炭酸カルシウム及び少なくとも1種の添加剤において、炭酸カルシウムの含量が、錠剤の質量から活性成分の質量を差し引いた後の錠剤の76質量%よりも高くなる使用に関する。
これらの錠剤は、経口的投与において、活性成分の徐放のために使用される。
用語「徐放プロフィール」は、図1のC型に近似のプロフィールを示すことが意図される。
「活性成分の徐放」という表現は、特に短い生物学的半減期を持つ活性成分について、長期的治療作用が確保されるよう、緩徐な速度による放出を意味することが意図される。これは、錠剤の投与後の最初の1時間において、生物学的活性物質(活性成分)の少なくとも10%で、かつ、多くて50%、好ましくは、少なくとも20%で、多くて40%が放出され、生物学的活性物質の残りのパーセントは、少なくとも7時間で、多くて24時間の期間に、好ましくは、少なくとも7時間で、多くて16時間の期間で放出されることを意味する。欧州薬局方、第5版、2005年1月、2.9.3.章、242ページに記載される手順による試験、名称「固形剤形のための溶解試験」を実行することによって、錠剤投与がシミュレートされる。試験は、欧州薬局方に記載されるErweka DT 6R-型回転パドル装置において実行した。反応機を閉鎖し、完全に攪拌した。流体力学条件、温度、及び持続時間は一定に固定し、pH変動を課した。錠剤(400 mg)を900 mlの液体に浸した。
下記の実施例は、本発明を、特許請求項の範囲を限定することなく、具体的に説明するのに役立つ。
これらの実施例において、テオフィリンが、錠剤の活性成分として用いられた。pH1.2に維持した水溶液に1時間、次にpH6.8に維持した水溶液に7時間、37℃でのこの活性成分の溶解プロフィールを求めた。溶解した活性成分の濃度は、波長264 nmにおいてUV分光光度計によって測定した。溶解した(放出)活性成分のパーセントを時間についてプロットした。得られた曲線は、試験の開始時(pH1.2)、及び終了時(pH6.8)に対応する直線部分の勾配、及び、活性成分の50%放出を観察するのに要した時間で特徴づける。
〔実施例1〕
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウム(PCC)の調製(本発明による)
22容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、50℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約110分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。得られた縣濁液の中に、デンプンを、ろ過し乾燥した後、デンプン含有量が、炭酸カルシウムの4.7質量%となるように加えた。
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウム(PCC)の調製(本発明による)
22容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、50℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約110分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。得られた縣濁液の中に、デンプンを、ろ過し乾燥した後、デンプン含有量が、炭酸カルシウムの4.7質量%となるように加えた。
〔実施例2〕
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウム(PCC)の調製(本発明による)
22容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、50℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約110分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。得られた縣濁液にろ過工程を実施した。ろ過によって得られた炭酸カルシウムを、約105℃で24時間乾燥し、次に粉砕した。この乾燥PCCに、ポリビニールピロリドン(PVP)を、PVP含量が、炭酸カルシウムの5質量%となるように加え、混合を25℃で実施した。
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウム(PCC)の調製(本発明による)
22容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、50℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約110分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。得られた縣濁液にろ過工程を実施した。ろ過によって得られた炭酸カルシウムを、約105℃で24時間乾燥し、次に粉砕した。この乾燥PCCに、ポリビニールピロリドン(PVP)を、PVP含量が、炭酸カルシウムの5質量%となるように加え、混合を25℃で実施した。
〔実施例3〕
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウムの調製(本発明による)
30容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、20℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約90分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウムの調製(本発明による)
30容量%のCO2を含む二酸化炭素ガス気流を、180 g/lの石灰(CaCO3と表される)濃度を持つ石灰乳を含む40 lの反応器の中に、20℃の温度及び16 m3/時の流速で導入した。約90分後、100%の水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに変換された。
得られたPCC縣濁液20 lを、攪拌しながら、1 gのステアリン(ステアリン酸、パルミチン酸、及びオレイン酸の混合物)を含む、1 lの水性縣濁液に75℃で45分接触させた。
得られた縣濁液に、デンプンを、乾燥後、デンプンが炭酸カルシウムの4.0質量%となるように加えた。このPCC粒子を、その水分含量が3 g/kgとなるまで105℃で乾燥し、次に粉砕した。PCCのステアリン含量は2.8 g/kgである。
〔実施例4〕
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウムの調製(本発明による)
PVPによるデンプンの置換が、PVP含量が、炭酸カルシウムの5.0質量%となるように行われることを除いては、実施例3の手順に従った。
少なくとも1種の添加剤を含む、沈殿炭酸カルシウムの調製(本発明による)
PVPによるデンプンの置換が、PVP含量が、炭酸カルシウムの5.0質量%となるように行われることを除いては、実施例3の手順に従った。
〔実施例5〕
PCC顆粒の調製(本発明による)
実施例1-4で得られた粉末を、圧縮機タイプの装置(AlexanderWerk、Bepex)で顆粒化した。得られた顆粒は、250〜700 μmの平均粒径を持っていた。
PCC顆粒の調製(本発明による)
実施例1-4で得られた粉末を、圧縮機タイプの装置(AlexanderWerk、Bepex)で顆粒化した。得られた顆粒は、250〜700 μmの平均粒径を持っていた。
〔実施例6〕
PCC及び活性成分を含む顆粒の調製(本発明による)
実施例2の手順に従って得られたものであるが、PVP含量が10質量%である、PCC粉末200 g、粉末状テオフィリン200 g、及びPVP 40 gを、Turbula型回転ミキサー中で混合し、Kenwood型プラネタリー混合機で潤した。顆粒化は、Erweka FGS型搖動顆粒化装置において、較正メッシュを持つスクリーンに対しこの湿潤混合物を通過させることによって実行した。次に、顆粒を、Glatt TR2乾燥装置において60℃で流動ベッドで乾燥させた。
PCC及び活性成分を含む顆粒の調製(本発明による)
実施例2の手順に従って得られたものであるが、PVP含量が10質量%である、PCC粉末200 g、粉末状テオフィリン200 g、及びPVP 40 gを、Turbula型回転ミキサー中で混合し、Kenwood型プラネタリー混合機で潤した。顆粒化は、Erweka FGS型搖動顆粒化装置において、較正メッシュを持つスクリーンに対しこの湿潤混合物を通過させることによって実行した。次に、顆粒を、Glatt TR2乾燥装置において60℃で流動ベッドで乾燥させた。
〔実施例7〜10〕
PCC顆粒及び活性成分顆粒から始める錠剤の調製(本発明による)
実施例1〜4のいずれかによってそれぞれ得られたPCC顆粒200 gを、Turbura型回転ミキサーにおいて、テオフィリン顆粒(BASF、テオフィリンの無水顆粒0.2/0.7)200 g、及びステアリン酸マグネシウム2 gと混合した。次に、この混合物を、Frogerais OA型精密機械にて圧縮した。圧縮チェンバーは、適当な圧及び適当な期間において400 mgの混合物を受容し、45〜55Nの硬度を示す錠剤が得られるように調整された。
PCC顆粒及び活性成分顆粒から始める錠剤の調製(本発明による)
実施例1〜4のいずれかによってそれぞれ得られたPCC顆粒200 gを、Turbura型回転ミキサーにおいて、テオフィリン顆粒(BASF、テオフィリンの無水顆粒0.2/0.7)200 g、及びステアリン酸マグネシウム2 gと混合した。次に、この混合物を、Frogerais OA型精密機械にて圧縮した。圧縮チェンバーは、適当な圧及び適当な期間において400 mgの混合物を受容し、45〜55Nの硬度を示す錠剤が得られるように調整された。
〔実施例11〕
PCC及び活性成分を含む顆粒から出発する錠剤の調製(本発明による)
実施例6によって得られた顆粒400 mg、及びステアリン酸マグネシウム4.5 mgを用いて実施例7の手順に従った。
PCC及び活性成分を含む顆粒から出発する錠剤の調製(本発明による)
実施例6によって得られた顆粒400 mg、及びステアリン酸マグネシウム4.5 mgを用いて実施例7の手順に従った。
〔実施例12〕
テオフィリン、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースマトリックスベースの賦形剤を含む錠剤(本発明にはよらない)
これは、Laboratoire Fabre, Theostat LPから市販される製品200 mgを含む。賦形剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースベースであり、かつ、ラクトース(希釈剤)、ステアリン酸マグネシウム(圧縮工程の際潤滑剤となる)、及び(流動性を確保するために)コロイド状シリカも含む。
テオフィリン、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースマトリックスベースの賦形剤を含む錠剤(本発明にはよらない)
これは、Laboratoire Fabre, Theostat LPから市販される製品200 mgを含む。賦形剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースベースであり、かつ、ラクトース(希釈剤)、ステアリン酸マグネシウム(圧縮工程の際潤滑剤となる)、及び(流動性を確保するために)コロイド状シリカも含む。
活性成分放出速度論に関する試験
試験は、欧州薬局方、第5版、2005年1月、2.9.3.章、242ページ、「固形剤形のための溶解試験」という名称の試験に記載される手順に従って実行された。試験は、欧州薬局方に記載されるErweka DT 6R-型回転パドル装置において実行した。反応機を閉鎖し、完全に攪拌した。流体力学条件、温度、及び持続時間は一定に固定し、pH変動を課した。錠剤(400 mg)を900 mlの液体に浸した。
試験は、欧州薬局方、第5版、2005年1月、2.9.3.章、242ページ、「固形剤形のための溶解試験」という名称の試験に記載される手順に従って実行された。試験は、欧州薬局方に記載されるErweka DT 6R-型回転パドル装置において実行した。反応機を閉鎖し、完全に攪拌した。流体力学条件、温度、及び持続時間は一定に固定し、pH変動を課した。錠剤(400 mg)を900 mlの液体に浸した。
流体力学条件
攪拌パドル速度、50 rpm
温度、37℃
試験時間、8時間
攪拌パドル速度、50 rpm
温度、37℃
試験時間、8時間
手順1(実施例7〜10及び12によって得られた錠剤の試験に関する)
HClの溶液によってpH1.2を1時間、次いで、リン酸ベースのバッファー液によってpH6.8を残りの7時間。
HClの溶液によってpH1.2を1時間、次いで、リン酸ベースのバッファー液によってpH6.8を残りの7時間。
溶液の標準サンプルを取り出し、1/50に希釈し、溶解した活性成分を、UV分光光度計によって264 nmで定量した。
活性成分放出速度論の試験に関する結果を表1に示す。該表には、試験の開始(pH1.2)及び終了(pH6.8)に対応する溶解曲線の直線部分の勾配(1分当たりの、溶解活性成分の%)、及び、活性成分の50%溶解に達するまでの時間が示される。
手順2(実施例11に従って圧縮して得られた錠剤の試験に関する)
HClの溶液によってpH1.5を1時間、次にpH4.5を2時間、次いで、バッファー液(trisヒドロキシメチルアミノメタン56.3%、及び無水酢酸ナトリウム43.7%)によってpH7.5を5時間。
HClの溶液によってpH1.5を1時間、次にpH4.5を2時間、次いで、バッファー液(trisヒドロキシメチルアミノメタン56.3%、及び無水酢酸ナトリウム43.7%)によってpH7.5を5時間。
溶液の標準サンプルを取り出し、1/50に希釈し、溶解した活性成分を、UV分光光度計によって264 nmで定量した。
活性成分放出速度論の試験結果を表2に示す。該表には、試験の開始(pH1.5)及び終了(pH7.5)に対応する溶解曲線の直線部分の勾配(1分当たりの、溶解活性成分の%)、及び、活性成分(AI)の50%溶解に達するまでの時間が同様に示される。
Claims (13)
- 少なくとも1種の生物学的活性物質と、賦形剤とを含む錠剤であって、前記賦形剤が、脂肪酸、その塩、そのエステル、脂質材料、ポリサッカリド、ポリビニールピロリドン及びポリビニールピロリドン誘導体、アクリル酸化合物、モノ-、ジ-、又はトリグリセリドエステル、動物タンパク、及びこれらの少なくとも二つの混合物から選ばれる少なくとも1種の添加物及び炭酸カルシウムを含むことを特徴とする錠剤。
- 前記炭酸カルシウムが、沈殿炭酸カルシウムである請求項1記載の錠剤。
- 前記賦形剤が、76質量%を超える炭酸カルシウムを含む請求項1又は2記載の錠剤。
- 前記添加物が:
a. 6〜28個の炭素原子を含む脂肪酸;
b. ワックス、動物脂肪、植物脂肪、鉱油、動物油、及び植物油を含む脂質材料;
c. 植物ゴム、セルロース及びセルロース誘導体、天然のデンプン、及び置換又は加水分解したデンプン誘導体を含むポリサッカリド;及び、
d. アクリル酸エーテル、及びメタクリレートを含むアクリル酸化合物、
から選ばれる請求項1〜3のいずれか1項記載の錠剤。 - 経口投与用の請求項1〜4のいずれか1項記載の錠剤。
- 前記炭酸カルシウムが、下記の特徴:
a) 結晶学的相は方解石である;
b) BET比表面積は、0.1 m2/g以上かつ100 m2/g以下である;
c) 炭酸カルシウムは、Lea-Nurse法で測定した、0.010 μm以上かつ66 μm以下の平均直径dpを有する粒子として存在する;
d) 炭酸カルシウムは、沈降技術によって測定した、0.030 μm以上かつ66 μm以下の平均サイズD50を有する粒子として存在する;
e) 炭酸カルシウムは、ふるい分け法で測定した、66 μm以上かつ2000 μm以下の平均サイズを有する粒子として存在する、
の少なくとも一つを示す請求項1〜5のいずれか1項記載の錠剤。 - 少なくとも1種の生物学的活性物質、炭酸カルシウム、少なくとも1種の添加物、及び、任意に、少なくとも1種の結合剤及び/又は少なくとも1種の潤滑剤を含む混合物を圧縮することによる、請求項1〜6のいずれか1項記載の錠剤の製造方法。
- 前記生物学的活性物質、炭酸カルシウム、及び添加物が、粉末、又は顆粒、又はそれらの混合物の形態である請求項7記載の方法。
- 顆粒が、生物学的活性物質、炭酸カルシウム、及び添加物を同時に含む単一型であるか、又は、第1が生物学的活性物質を含み、第2が炭酸カルシウム及び添加物を含む2つの型である、顆粒を圧縮することによって実行する請求項8記載の方法。
- 少なくとも1種の生物学的活性物質を含む錠剤における、この物質の徐放のための炭酸カルシウムの使用。
- 前記錠剤が、脂肪酸、その塩、そのエステル、脂質材料、ポリサッカリド、ポリビニールピロリドン及びポリビニールピロリドン誘導体、アクリル酸化合物、モノ-、ジ-、又はトリグリセリドエステル、動物タンパク、及び、これらの少なくとも二つの混合物から選ばれる少なくとも1種の添加物を含む請求項10記載の使用。
- 前記錠剤の炭酸カルシウム含量が、錠剤の質量から活性成分の質量を差し引いた後の錠剤の76質量%よりも高い請求項10又は11記載の使用。
- 前記炭酸カルシウムが、下記の特徴:
a) 結晶学的相は方解石である;
b) BET比表面積は、0.1 m2/g以上かつ100 m2/g以下である;
c) 炭酸カルシウムは、Lea-Nurse法で測定した、0.010 μm以上かつ66 μm以下の平均直径dpを有する粒子として存在する;
d) 炭酸カルシウムは、沈降技術によって測定した、0.030 μm以上かつ66 μm以下の平均サイズD50を有する粒子として存在する;
e) 炭酸カルシウムは、ふるい分け法で測定した、66 μm以上かつ2000 μm以下の平均サイズを有する粒子として存在する、
の少なくとも一つを示す請求項10〜12のいずれか1項記載の使用。
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