JP2011057586A - pH非依存性マトリックス型徐放性製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩基性で、酸に不安定な化合物のマトリックス型徐放性製剤処方について、水に難溶である塩基性の正塩および有機酸の使用により、pH非依存的な放出を示すマトリックス型徐放性製剤が調製でき、さらに、水に難溶である塩基性の正塩の使用は、主薬の分解を抑制する効果を示した。有機酸を中性低融点固形物中に分散させることにより、有機酸と、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体および水に難溶である塩基性の正塩が、接触しないように配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
[1]分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体の徐放性製剤であって、水に難溶である塩基性の正塩、有機酸およびゲル化剤を含有する医薬品組成物。
R1は水素または、置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換されてもよいアリールメチル基、置換されてもよいアリールエチル基、置換されていてもよい芳香族炭化水素、置換されていてもよい芳香族へテロ環、または置換されていてもよい脂肪族へテロ環を示し;
nは1または2を示す。)
で示されるアミノアセチルピロリジンカルボキサミド誘導体である、[1]から[3]の何れかに記載の組成物。
2)前記溶融中性低融点物質に有機酸を分散させて、有機酸分散物を得る工程、
3)前記有機酸分散物を冷却固化した後、粉砕して、粉砕物を調製する工程、
4)前記粉砕物に、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体、水に難溶である塩基性の正塩、ゲル化剤を混合する工程、及び
5)得られた混合物を打錠する工程、
により、製造される[1]から[7]の何れかに記載の組成物。
1)中性低融点固形物を加熱溶融して、溶融中性低融点物質を調製する工程、
2)前記溶融中性低融点物質に有機酸を分散させて、有機酸分散物を得る工程、
3)前記有機酸分散物を冷却固化した後、粉砕して、粉砕物を調製する工程、
4)前記粉砕物に、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体、水に難溶である塩基性の正塩、ゲル化剤を混合する工程、及び
5)得られた混合物を打錠する工程、
を有することを特徴とする方法。
の部分構造を有する化合物であり、その例として、一般式1
R1は水素または、置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換されてもよいアリールメチル基、置換されてもよいアリールエチル基、置換されていてもよい芳香族炭化水素、置換されていてもよい芳香族へテロ環、または置換されていてもよい脂肪族へテロ環を示し;
nは1または2を示す。〕
「C1〜C6のアルキル基」とは、直鎖または分岐した低級アルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、ブチル基、またはヘキシル基などを挙げることができ、より好ましくは、エチル基である。
「C3〜C8のシクロアルキル基」とは、シクロアルキル環を有するアルキル基を意味し、例えばシクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などを挙げることができる。
「C1〜C6のアルコキシ基」とは、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、及びヘキシルオキシ基などを挙げることができる。
「アリールオキシ基」とは、フェノキシ基、ナフチルオキシ基などを挙げることができる。
「C1〜C6のアルキルアミノ基」とは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基などが挙げられる。
「アリールスルホニルアミノ基」とは、フェニルスルホニルアミノ基、4ーメチルフェニルスルホニルアミノ基、ナフチルスルホニルアミノ基などを挙げることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるわけではない。なお、実施例中で用いている(2S,4S)−1−[N-(4−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)アミノ]アセチル−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリルは、WO2005/075421パンフレットに記載の方法により合成できる。
表2に記載の処方に従い、化合物1、ヒプロメロース(商品名 メトローズ60SH−50及びメトローズ60SH−4000、信越化学工業)、マンニトール(商品名 ペアリトール200SD、ROQUETTE)を、乳鉢を用いて3分間混合後、スクリーンサイズ500μm及び250μmを用いて順次、破砕型造粒整粒機(岡田精工、ND−10あるいはND−30S)で粉砕したステアリルアルコール(商品名 NAA−45、日本油脂)及び、ステアリン酸マグネシウム(商品名 ステアリン酸マグネシウム植物性、太平化学産業)を加えて1分間混合した。さらに、ポリエチレン袋中で30秒間混合後、打錠機(畑鉄工所、HT−AP−18−SSII)にて直径9mmの臼、曲率半径12mmのR面杵を用いて質量300mg、下杵圧が1100kgとなるように打錠した。
(比較例2)
表2に記載の処方に従い、マンニトールの代わりに乳糖水和物(商品名 LACTOSE 200M、Fonterra.Ltd.)を用い、打錠時の圧力を1100kgとして、比較例1と同様の方法により錠剤を作成した。
(比較例3)
表2に記載の処方に従い、化合物1、ヒプロメロース(商品名 メトローズ60SH−50及びメトローズ60SH−4000、信越化学工業)、マンニトール(商品名 ペアリトール200SD、ROQUETTE)、炭酸カルシウム(関東化学)を、乳鉢を用いて3分間混合後、スクリーンサイズ500μm及び250μmを用いて順次、破砕型造粒整粒機(岡田精工、ND−10あるいはND−30S)で粉砕したステアリルアルコール(商品名 NAA−45、日本油脂)及び、ステアリン酸マグネシウム(商品名 ステアリン酸マグネシウム植物性、太平化学産業)を加えて1分間混合した。さらに、ポリエチレン袋中で30秒間混合後、打錠機(畑鉄工所、HT−AP−18−SSII)にて直径9mmの臼、曲率半径12mmのR面杵を用いて質量300mg、下杵圧が1100kgとなるように打錠した。
(比較例4)
表2に記載の処方に従い、マンニトールの代わりに乳糖水和物(商品名 LACTOSE 200M、Fonterra.Ltd.)を用い、打錠時の圧力を980〜1050kgとして、比較例3と同様の方法により錠剤を作成した。
(比較例5)
表2に記載の処方に従い、炭酸カルシウムの代わりにフマル酸(和光純薬工業)を用い、打錠時の圧力を1000〜1200kgとして、比較例3と同様の方法により錠剤を作成した。
(比較例6)
表2に記載の処方に従い、炭酸カルシウムの代わりに、乳鉢粉砕した後スクリーンサイズ350μmの篩を通したクエン酸(日興製薬)を用い、打錠時の圧力を1000〜1200kgとして、比較例3と同様の方法により錠剤を作成した。
(試験方法)
(液体クロマトグラフィーによる試験条件)
移動相A液:1−オクタンスルホン酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(27→12500)
移動相B液:液体クロマトグラフィー用アセトニトリル
移動相の送液:A液及びB液の混合比を一定とした。
検出器:紫外可視吸光光度計(測定波長:210nm)
(試験例2)安定性試験(純度試験)
(試験方法)
(液体クロマトグラフィーによる試験条件)
移動相A液:1−オクタンスルホン酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(27→12500)
移動相B液:液体クロマトグラフィー用アセトニトリル
移動相の送液:A液及びB液の混合比を変えて濃度勾配を制御した。
検出器:紫外可視吸光光度計(測定波長:210nm)
Claims (11)
- 分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体の徐放性製剤であって、水に難溶である塩基性の正塩、有機酸およびゲル化剤を含有する医薬品組成物。
- 分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体および水に難溶である塩基性の正塩が、有機酸と接触しないように配置されていることを特徴とする請求項1の医薬品組成物。
- 有機酸を中性低融点固形物中に分散させることにより、有機酸と、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体および水に難溶である塩基性の正塩が、接触しないように配置されていることを特徴とする請求項1の医薬品組成物。
- 分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体が、vildagliptin、saxagliptin、melogliptin、MP-513、または、(2S,4S)−1−[[N-(4−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)アミノ]アセチル−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリル、である請求項1から3の何れかに記載の組成物。
- 塩基性の正塩が炭酸カルシウムである請求項1から5の何れかに記載の組成物。
- 有機酸がフマル酸である、請求項1から6の何れかに記載の組成物。
- 1)中性低融点固形物を加熱溶融して、溶融中性低融点物質を調製する工程、
2)前記溶融中性低融点物質に有機酸を分散させて、有機酸分散物を得る工程、
3)前記有機酸分散物を冷却固化した後、粉砕して、粉砕物を調製する工程、
4)前記粉砕物に、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体、水に難溶である塩基性の正塩、ゲル化剤を混合する工程、及び
5)得られた混合物を打錠する工程、
により、製造される請求項1から7に記載の組成物。
- 請求項1から7の何れかに記載の組成物の製造方法であって、
1)中性低融点固形物を加熱溶融して、溶融中性低融点物質を調製する工程、
2)前記溶融中性低融点物質に有機酸を分散させて、有機酸分散物を得る工程、
3)前記有機酸分散物を冷却固化した後、粉砕して、粉砕物を調製する工程、
4)前記粉砕物に、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体、水に難溶である塩基性の正塩、ゲル化剤を混合する工程、及び
5)得られた混合物を打錠する工程、
を有することを特徴とする方法。
- 分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体の徐放性製剤に、水に難溶である塩基性の正塩、有機酸およびゲル化剤を用いることにより、放出速度をpH非依存化させる方法。
- 分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体、水に難溶である塩基性の正塩、有機酸およびゲル化剤を含有し、分子内にアミノ基を有するN−アシルピロリジンカルボニトリル誘導体および水に難溶である塩基性の正塩が、有機酸と接触しないように配置することにより、放出速度をpH非依存化させ、製剤を安定化する方法。
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---|---|---|---|---|
JP2004123738A (ja) * | 2002-09-11 | 2004-04-22 | Takeda Chem Ind Ltd | 徐放性製剤 |
JP2004300149A (ja) * | 2003-03-17 | 2004-10-28 | Takeda Chem Ind Ltd | 放出制御組成物 |
JP2008510764A (ja) * | 2004-08-27 | 2008-04-10 | ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト | 湿気感受性薬剤の溶融顆粒を含む即時放出型組成物およびその製造法 |
JP2008530175A (ja) * | 2005-02-16 | 2008-08-07 | ソルヴェイ(ソシエテ アノニム) | 生物学的活性物質と、炭酸カルシウム含有賦形剤とを含む錠剤 |
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JPN6010030907; Viness PILLAY et al: 'Electrolyte-induced compositional heterogeneity: A novel approach for rate-controlled oral drug deli' Journal of Pharmaceutical Sciences Volume 88, Issue 11, 1999, p.1140-1148 * |
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