JP2008528689A - イオン交換樹脂によるアルキレンオキシド含有水性混合物の処理 - Google Patents

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Abstract

【課題】特にエチレンオキシド(EO)及び合成ガスによる3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド(HPA)へのヒドロホルミル化及びHPAの水素化による1,3−プロパンジオール(PDO)の製造法において、好ましくない副生物ジオキサンを形成しないで、アルキレンオキシド含有水性混合物からアルキレンオキシドを分離する方法を提供する。
【解決手段】該水性混合物をカルボン酸イオン交換樹脂と接触させて、水性混合物からアルキレンオキシドを分離する。樹脂のイオン交換能力は、酸洗浄液により60℃以上の温度で再生される。樹脂の再生の際、使用済み酸洗浄液中にジオキサンは形成されない。この方法は、特にEO含有ヒドロホルミル化反応混合物の水性抽出物から誘導されたHPA水溶液の精製に有用である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジオキサンの生成を伴わない、イオン交換樹脂による水溶性アルキレンオキシド含有水性混合物の処理方法に関する。
1,3−プロパンジオール(PDO)は工業的に重要な化学薬品である。PDOは、絨毯又は織物の製造に使用されるポリ(トリメチレンテレフタレート)のような重合体を形成するためのモノマー単位として使用される。またPDOは、エンジンの冷却剤、特に低伝導性で低腐食性の冷却剤を必要とする冷却システムにも有用である。
PDOは2段階法で製造できる。まずエチレンオキシドを有機溶液中、コバルト又はロジウムカルボニルのような金属触媒の存在下でヒドロホルミル化して、3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド(HPA)を形成する。このHPA中間体を圧力下、有機相から水抽出すると共に、金属触媒を有機相中のヒドロホルミル化反応に再循環する。第二段階では、この水性HPAをPDOに水素化する。
水性HPA抽出物は、直接、水素化反応器に経路を取ることができれば理想的である。しかし、通常、HPAの抽出中、ヒドロホルミル化触媒から少量の金属が水相に浸出するので、水に溶解した一酸化炭素は、殆どの不均質水素化触媒の触媒毒となる。水素化生成物を許容収率で得るためには、ヒドロホルミル化触媒からの金属及び一酸化炭素は、HPAを分解しない条件下でHPA水溶液から除去しなければならない。
米国特許第5,986,145号は、HPA水溶液中のHPAをPDOに水素化できるように、一酸化炭素及びヒドロホルミル化触媒からのコバルト及び/又はロジウム化合物を含むHPA水溶液を精製して、水溶液から一酸化炭素及びコバルト及び/又はロジウムを除去する方法を提供している。HPAの水溶液は、エチレンオキシド−合成ガスヒドロホルミル化反応混合物を水で抽出し、この水性抽出物を分離して得られる。分離された水性抽出物は、1)水溶液の減圧により、溶液から一酸化炭素がオフガスするまでガス抜きし、次いで2)酸性条件下、5〜45℃の温度で酸素により酸化して、溶液中のコバルト及び/又はロジウムを酸化すると共に、溶液から一酸化炭素をストリップする。HPA水溶液は、液中に空気を散布して酸素と接触させることが好ましい。ガス抜きし、酸素処理した水溶液は、通常、HPA及び1種以上の水溶性コバルト又はロジウム種を含有する。ガス抜きし、酸素処理した水溶液は、溶液中から水溶性金属種を除去するため、45℃未満の温度に維持された酸性イオン交換樹脂と接触状態で置いておく。強酸樹脂の酸形態は、コバルトのような酸化金属種を強力に吸着する上、単一段階で硫酸により容易に再生されるので、水溶性金属種の除去には酸形態の強酸(スルホン酸)樹脂が好ましい。イオン交換樹脂から水溶液を分離後、溶液を水素化して、溶液中のHPAをPDOに水素化できる。
しかし、米国特許第5,986,145号の方法は、HPA水溶液から水溶性金属種を除去するため強酸(スルホン酸)樹脂を使用すると、副生物として1,4−ジオキサンを生じることが見出された。ヒドロホルミル化反応から抽出したHPA水溶液は、HPAばかりでなく、エチレンオキシド、ヒドロホルミル化反応剤及びヒドロホルミル化触媒由来の少量の金属化合物も含有する。HPA水溶液を強酸(スルホン酸)樹脂と接触させる際、エチレンオキシドは、ヒドロホルミル化触媒からの水溶性金属種と一緒に、該樹脂に結合して、スルホン酸と共にエステル結合を形成する。エチレンオキシドは、水溶性金属種よりもかなりゆっくりと樹脂に結合するが、エチレンオキシド結合は、樹脂の活性部位を汚染することから、経時と共に樹脂の効率を著しく損なう。なお、樹脂の活性部位は、これら活性部位に結合したエチレンオキシドがなければ、水溶性金属種と結合できる。エチレンオキシドの汚染は、入れ替え(reverse)しなければ、経時と共にイオン交換能力をほぼゼロまで低下させる。
エチレンオキシド及び金属種は、強酸(スルホン酸)樹脂を熱酸洗浄液で再生すれば、樹脂から除去できる。この酸洗浄液は、エチレンオキシドと樹脂とで形成されたエステルを分解して、樹脂からエチレンオキシドを除去するものと考えられる。
米国特許第5,986,145号 A.V.Popoola,J.AppliedPolymer Sci.43:1875−1877(1991)
生成した分解生成物の一つは1,4−ジオキサンである。1,4−ジオキサンは、ヒトの発癌物質の可能性がある上、使用済み酸再生剤流から分離するのが極めて困難であり、即ち、蒸留又はストリッピングのような低コスト技術により水溶液から効率的に分離できない非生分解性汚染物である。したがって、PDO製造ブロセスの副生物として1,4−ジオキサンが存在するのは望ましくない。
一局面では本発明は、水溶性アルキレンオキシド含有水性混合物をカルボン酸イオン交換樹脂と2.0〜5.0(5〜45℃の温度で測定)のpHで接触させて水性生成物を形成する工程、カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離する工程、カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離後、該樹脂を酸洗浄液と60℃以上の温度で接触させて該樹脂を再生すると共に、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液を形成する工程、及び該樹脂からジオキサンのない使用済み酸洗浄液を分離する工程を含む水性混合物の処理方法を提供する。本発明の一実施態様では、水性混合物は水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有し、水性生成物は水性混合物よりも低濃度の水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する。本発明の他の一実施態様では、水性混合物はアルデヒド、好ましくはHPAを含有し、水性生成物は、水性混合物とカルボン酸イオン交換樹脂との接触前に、水性混合物中に存在するアルデヒドの70モル%以上含有する。
図面の簡単な説明
図1は、エチレンオキシド及び合成ガスによるHPAへのヒドロホルミル化、引続きHPAのPDOへの水素化によるPDO製造方法において、HPA水溶液からエチレンオキシド、及びコバルト又はロジウムのような金属種を除去する方法を示す概略図である。
発明の詳細な説明
本発明は、アルキレンオキシド含有水溶液の精製において、精製用にスルホン酸イオン交換樹脂の代わりに、カルボン酸イオン交換樹脂を使用すると、該水溶液の精製におけるジオキサン副生物の形成を排除できるとの発見にある。スルホン酸イオン交換樹脂を再生する際、該樹脂のスルホン酸部位とアルキレンオキシドとで形成されたエステルが分解した結果、ジオキサンの形成が起こったとの知見から、更にはジオキサンは、アルキレンオキシドによるカルボン酸部位のエステル化により形成される場合と同様、カルボン酸エステル(ポリエチレングリコールベースのポリエステルから)の分解により生成するとの当該技術分野での公知事実から(A.V.Popoola,J.AppliedPolymer Sci.43:1875−1877(1991)参照)、前記発見は極めて意外な発見である。なお更に意外なことは、エチレンオキシドはスルホン酸イオン交換樹脂のエチレンオキシド汚染と同様な方法でカルボン酸イオン交換樹脂を汚染することを知見した時である。これは、エステルとしてカルボン酸イオン交換樹脂に結合したエチレンオキシドが、該樹脂を再生した際、なお1,4−ジオキサンに分解しなかったことを示す。
イオン交換樹脂と接触させるアルキレンオキシド含有水性混合物は、水溶性アルキレンオキシドを含有するいかなる水性混合物であってもよい。好ましい実施態様では、水性混合物は、エチレンオキシドと合成ガス(一酸化炭素及び水素)との有機溶剤中でのヒドロホルミル化反応によるIPAの製造方法において、ヒドロホルミル化反応混合物を水で抽出し、次いでヒドロホルミル化反応混合物から、この水性抽出相を分離して形成される。ヒドロホルミル化反応混合物の抽出による水性混合物は、エチレンオキシドを、一般に0.01〜20重量%、更に一般に0.1〜15重量%含有してよい。
好ましい実施態様では水性混合物は、カルボン酸イオン交換樹脂に吸着可能で、これにより水性混合物から除去できる水溶性カチオン又はカチオン性錯体も含有する。特に好ましい実施態様では水溶性カチオン又はカチオン性錯体は、カルボン酸イオン交換樹脂に吸着可能な1種以上の水溶性金属化合物又は金属種である。特に最も好ましい実施態様ではこの金属種は、金属カルボニル触媒を含有するヒドロホルミル化反応混合物の水性抽出により誘導されるが、この場合、水溶液中の金属種はカルボニル化触媒に由来する。金属種は、好ましくはコバルト及び/又はロジウム種であり、最も好ましくはコバルト及び/又はロジウムカチオンである。
他の好ましい実施態様では水性混合物はアルデヒドも含有する。このアルデヒドは、ヒドロホルミル化反応混合物の水性抽出により誘導できる。最も好ましくはアルデヒドはHPAである。
水性混合物は、カルボン酸イオン交換樹脂と接触させて、少なくとも部分的にアルキレンオキシドを樹脂に吸着させると共に、少なくとも部分的に、水溶性カチオン又はカチオン性錯体(あれば)を水性混合物から除去できるカルボン酸イオン交換樹脂は市販のカルボン酸イオン交換樹脂でよく、好ましくは市販のアクリル酸イオン交換樹脂である。本発明方法に有用な市販のアクリル酸イオン交換樹脂としては、Dow Chemical Company,Liquid Separation Group,P.O.Box 1206,Midland,Michigan 48641,USAから入手できるDow Mac−3アクリル酸イオン交換樹脂;Rohm & Haas Company,5000 Richmond Street,Philadelphia,Pensylvania 19137,USAから入手できるIRC76アクリル酸イオン交換樹脂;及びThe Purolite Company,150 Monument Road,Bala Cynwyd,Pensylvania 19004,USAから入手できるC140Eアクリル酸イオン交換樹脂が挙げられる。
水性混合物は、該混合物中の水溶性カチオン又はカチオン性錯体(存在すれば)がカルボン酸イオン交換樹脂と確実に接触するのに充分な、いかなる方法でも該樹脂と接触させてよい。例えば、撹拌式混合タンク中で樹脂の固定床に水性混合物を流すか、或いは樹脂含有クロマトグラフィーカラムに水性混合物を通して、水性混合物と樹脂とを接触させてよい。
このようなアルキレンオキシド及び水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する水溶液と接触させて、水性混合物から殆どの(全部でなければ)水溶性カチオン又はカチオン性錯体を除去するため、充分な量のカルボン酸イオン交換樹脂を供給することが好ましい。バッチ方式の接触では充分な量の樹脂は、樹脂と水性混合物との重量比で1:5〜1:25、好ましくは1:10〜1:15であってよい。連続方式の接触では水性混合物は、容量の時間当たり空間速度(時間当たり樹脂の容量当たり水溶液原料の容量)1〜10/時間、好ましくは2〜5/時間で樹脂に通してよい。
水性混合物から除去すべきアルキレンオキシド及び好ましくは水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する水性混合物は、水性混合物を樹脂から分離する際、水性生成物により、カルボン酸イオン交換樹脂を分解しないか、或いは水性混合物中の回収すべき他の成分を分解しない温度でカルボン酸イオン交換樹脂と接触させてよい。水性混合物と樹脂とは5〜45℃の温度で接触させることが好ましい。最も好ましくは、水性混合物と樹脂とは周囲温度で接触させる。
アルキレンオキシドと、好ましくは水性混合物から除去すべき水溶性カチオン及びカチオン性錯体と、最も好ましくはアルデヒドとを含有する水性混合物のpHは、5〜45℃の温度で測定して、5.0以下又は4.5以下又は4.0以下、更に好ましくは2.0〜5.0又は2.5〜4.5であってよい。樹脂の膨潤を最小限にする(pHが5を超えると、膨潤が著しく増大する)と共に、樹脂から分離された水性生成物、例えばアルデヒドにより、回収すべき水性混合物中の他の成分の分解を最小限にするため、pHは前記酸性条件に維持することが好ましい。注目すべきは、水性混合物のpHは、一般に樹脂を使用する際、メーカーが推奨するpH(通常、pH5〜11)よりも低いことである。
アルキレンオキシド含有水性混合物は、該溶液中のアルキレンオキシドをカルボン酸イオン交換樹脂と接触させるのに充分な時間、該イオン交換樹脂と接触させる。カルボン酸イオン交換樹脂との接触により水性混合物から除去すべき水溶性カチオン又はカチオン性錯体が水性混合物中に存在する場合は、水性混合物は、水溶性カチオン又はカチオン性錯体を該樹脂と接触させるのに充分な時間、該樹脂と接触させる。水性混合物中のアルキレンオキシド及び水溶性カチオン又はカチオン性錯体を該樹脂と接触させるのに充分な時間は、接触を行うのに使用される装置、接触させるため存在する樹脂の量及び水性混合物の量、並びに水性混合物中のアルキレンオキシド及び水溶性カチオン又はカチオン性錯体の濃度により変化する。アルキレンオキシド及び水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する水性混合物は、少なくとも1分、好ましくは5分〜5時間、更に好ましくは15分〜2時間、樹脂と接触させることが好ましい。
アルキレンオキシド及び、あれば、水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する水性混合物とカルボン酸イオン交換樹脂とは、アルキレンオキシド及び水溶性カチオン又はカチオン性錯体を樹脂と接触させるのに充分、接触させた後、水性混合物は樹脂から分離される。水性混合物は、固体樹脂から水性混合物を分離するのに効果的ないかなる方法で樹脂から分離してもよく、この方法は水性混合物を樹脂と接触させる方法に依存してよい。例えば、水性混合物を撹拌式混合タンク中で樹脂と接触させる場合、水性混合物はタンクからデカントし、また樹脂から水性混合物を除去するため、樹脂を真空濾過してよい。或いは、水性混合物をカラムクロマトグラフィーと接触させる場合、水性混合物を樹脂で溶離させ、次いで好ましくは樹脂からの水性混合物を、樹脂から該混合物を分離するのに充分な水で洗浄して、水性混合物を樹脂から分離してもよい。
樹脂から分離された水溶液は水性生成物である。カルボン酸イオン交換樹脂と接触させる前に水性混合物が水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する場合、水性生成物は、水性混合物よりも低濃度の水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有してよく、好ましくは水性生成物は水溶性カチオン又はカチオン性錯体を50ppm以下含有する。最も好ましくは、カルボン酸イオン交換樹脂と接触させる前に水性混合物が少なくとも1種の水溶性金属種を含有する場合、水性生成物は各金属種を50ppm以下含有する。樹脂と接触させる前に水性混合物がアルデヒド、好ましくはHPAを含有する場合、水性生成物は、水溶液中に存在するアルデヒドの、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、最も好ましくは90モル%以上含有する。
カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離した後、該樹脂は、60℃以上の温度で、樹脂のイオン交換活性を再生すると共に、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液を生成するのに充分な時間、酸洗浄液と接触させてよい。ここで使用した用語“ジオキサンのない”は、検出可能なジオキサンを含まないことと定義する。樹脂のイオン交換活性は、酸洗浄液により、樹脂のイオン交換結合部位から水溶性カチオン又はカチオン性錯体を除去し、及び/又はアルキレンオキシドの樹脂との結合で形成されたエステルを除去して、再生できる。酸洗浄液は、カルボン酸イオン交換樹脂を最も充分に再生するため、カルボン酸イオン交換樹脂のpKのpHよりも低いpHを持っていなければならない。酸洗浄液のpHは、好ましくは2以下、更に好ましくは1以下である。酸洗浄液は、好ましくは硫酸溶液、最も好ましくは10%硫酸溶液である。しかし、他の酸も酸洗浄液として使用でき、限定されるものではないが、塩酸、燐酸又はその他の強鉱酸が挙げられる。
アルキレンオキシドと樹脂との結合により形成されたエステルを除去すると共に、樹脂のイオン交換能力を増大させるため、カルボン酸イオン交換樹脂は、60℃以上の温度で酸洗浄液と接触させてよい。アルキレンオキシド/樹脂エステルの除去により生じたイオン交換能力は、高温度で酸洗浄液により一層早く再生され、樹脂と酸洗浄液とは好ましくは70〜100℃、更に好ましくは80〜95℃の温度で接触させる。
カルボン酸イオン交換樹脂は、酸洗浄液と高温で、樹脂のイオン交換能力を実質的に再生するのに充分な時間、接触させる。0.5〜2時間の処理時間が樹脂のイオン交換能力を実質的に再生するのに充分であることが見出された。この場合、酸洗浄液の温度が高いほど、一般に所要の処理時間は短くなる。
最も好ましい実施態様では、カルボン酸イオン交換樹脂の再生には酸洗浄液は70〜100℃の温度及び2以下のpHで0.5〜2時間、樹脂と接触させる。
一実施態様では、樹脂のイオン交換能力がアルキレンオキシド/樹脂エステルの形成により損なわれていない限り、樹脂のイオン交換能力は、水溶性カチオン又はカチオン性錯体、特に金属種を除去するだけで再生できる。通常、エチレンオキシドは、水溶性金属種、特にコバルトカチオン又はロジウムカチオンのような水溶性カチオン又はカチオン性錯体よりもかなりゆっくりと樹脂に結合する。このような水溶性金属種は、樹脂を周囲温度、好ましくは15〜30℃で、カルボン酸イオン交換樹脂のpKよりも低いpH、好ましくは2以下のpHを有する酸洗浄液で洗浄して、樹脂のイオン交換能力を再生するため、樹脂から除去できる。アルキレンオキシド/樹脂エステルが樹脂のイオン交換能力を著しく損ない始めた場合、樹脂は、60℃以上の温度を有する酸洗浄液で洗浄するだけでよい。
カルボン酸イオン交換樹脂のイオン交換能力を、熱酸洗浄液又は周囲温度の酸洗浄液との接触により再生した後、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液は樹脂から分離してよい。この使用済み酸洗浄液は、固体から液体を分離する従来の手段を用いて樹脂から分離してよい。
分離された使用済み酸洗浄液は、熱いものでも周囲温度のものでも、ジオキサンを含まない。酸洗浄液のジオキサン含有量の測定は、酸洗浄液をメトキシ−t−ブチルエーテルのような有機溶剤で抽出し、有機相中のジオキサン含有量をガスクロマトグラフィーで測定し、次いで測定値を、抽出に使用した溶剤対酸洗浄液の比率を考慮した補正値に補正し、更に溶剤及び酸洗浄液中のジオキサンについての分配係数を独立に測定して行う。溶剤としてMTBEを、またアルキレンオキシドとしてエチレンオキシドを使用した場合の1,4−ジオキサンの測定値の補正には、0.67の分配係数が使用できる。
本発明に従ってエチレンオキシド含有水性混合物から均質金属触媒を分離する好ましい実施態様を図1に示す。特に好ましい実施態様は、エチレンオキシドからPDOを形成する方法である。エチレンオキシド(“EO”)1、CO及びH(合成ガス)2の別個の流れ又は組合わせの流れが、ヒドロホルミル化反応容器3に装入される。このような容器は、泡立て塔又は撹拌タンクのようなバッチ式又は連続式で操作する圧力反応容器が可能である。原料流は、ヒドロホルミル化触媒、一般に好ましくはロジウムカルボニル及びコバルトカルボニルから選ばれた金属カルボニルの存在下で接触させる。ヒドロホルミル化触媒は、反応混合物中にヒドロホルミル化反応混合物の重量に対し、通常、0.01〜1.0重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%存在する。水素及び一酸化炭素は、反応容器中に一般に1:2〜8:1、好ましくは1:1〜6:1の範囲のモル比で導入される。
ヒドロホルミル化反応は、大割合のHPA及び小割合の、アルデヒド及びPDOを含むヒドロホルミル化反応生成物混合物を生成すると共に、反応混合物中のHPAのレベルを15重量%未満、好ましくは5〜10重量%の範囲に維持するのに効果的な条件下で行ってよい。(異なる密度の複数の溶剤に供給するには、反応混合物中のHPAの所望濃度は、モル濃度、即ち、1.5モル未満、好ましくは0.5〜1モルの範囲で表現できる。)一般に、コバルト触媒のヒドロホルミル化反応は、100℃未満、好ましくは60〜90℃、最も好ましくは75〜85℃の高温で、またロジウム触媒のヒドロホルミル化反応はこれより約10℃高いオーダーで行ってよい。ヒドロホルミル化反応は、一般に1〜35MPa、好ましくは(プロセス経済性のため)7〜25MPaの圧力で行ってよく、高選択率のためには、更に高い圧力が好ましい。ヒドロホルミル化反応は、反応剤に不活性の液体溶剤中で行ってよい。“不活性”とは溶剤が反応過程中、消費されないことを意味する。一般にヒドロホルミル化方法に理想的な溶剤は、本質的に水と混和せず、HPAがヒドロホルミル化条件下で5重量%以上の所望濃度に可溶化するが、主要な溶剤は水抽出時、別個の相として残るような中庸の低い極性を示す。“本質的に水と混和しない”とは、ヒドロホルミル化反応混合物からのHPAの水抽出時に別個の炭化水素濃厚相を形成するように、溶剤が25℃において25重量%未満の溶解度を有することを意味する。好ましい種類の溶剤は下記式で説明できるアルコール及びエーテルである。
−O−R
ここでRは、水素又はC1〜20直鎖、分岐鎖、環式、又は芳香族ヒドロカルビル又はモノ−又はポリ−アルケンオキシドであり、Rは、C1〜20直鎖、分岐鎖、環式、又は芳香族ヒドロカルビル、アルコキシ又はモノ−又はポリ−アルキレンオキシドである。最も好ましいヒドロホルミル化溶剤は、エーテル、例えばメチル−t−ブチルエーテル、エチル−t−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、フェニルイソブチルエーテル、エトキシエチルエーテル、ジフェニルエーテル、及びジイソプロピルエーテルである。溶剤のブレンド、例えばテトラヒドロフラン/トルエン、テトラヒドロフラン/ヘプタン、及びt−ブチルアルコール/ヘキサンも所望の溶剤特性を得るために使用できる。中庸の反応条件下でHPAが高収率で得られることから、現在の好ましい溶剤はメチル−t−ブチルエーテルである。
中庸の反応条件下で収率を更に高めるためには、ヒドロホルミル化反応混合物は、反応速度を促進する触媒促進剤を含むことが好ましい。好ましい促進剤としては、親油性ホスホニウム塩及び親油性アミンが挙げられる。これらは活性触媒に疎水性(水溶解性)を与えることなく、ヒドロホルミル化反応を促進する。ここで使用した“親油性”とは、促進剤がHPAの水抽出後、有機相に留まり易いことを意味する。促進剤は、一般に触媒の金属成分(例えばコバルト又はロジウム)1モル当たり0.01〜1.0モルの範囲の量で存在する。現在の好ましい親油性促進剤は、テトラブチルホスホニウムアセテート及びジメチルドデシルアミンである。
水は、低濃度では所望カルボニル触媒種の形成用促進剤として役立つ。メチル−t−ブチルエーテル溶剤中のヒドロホルミル化反応では、水の最適レベルは1〜2.5重量%の範囲である。しかし、過剰量の水は、HPA選択率を許容レベル未満に低下させる上、第二の液体相の形成を誘引する恐れがある。
ヒドロホルミル化反応後、HPA、反応溶剤、PDO、触媒、残留合成ガス,エチレンオキシド及び少量の副生物を含むヒドロホルミル化反応生成物混合物は冷却し、ライン4経由で抽出容器5に通してよい。ここで、次の水素化工程用のHPAを抽出、濃縮するため、水性液体、一般に水及び任意の混和化溶剤をライン6経由で添加してよい。
HPAの水中への液?液抽出は、ミキサー−沈降タンク、充填式又はトレー付き抽出塔、又は回転円板コンタクターのような、いずれの好適な手段によっても行える。ヒドロホルミル化反応生成物混合物への水の添加量は、水−混合物の容量比が一般に1:1〜1:20、好ましくは1:5〜1:15となるような量である。水抽出は、25〜55℃の範囲の温度、好ましくは低い方の温度で行うことが好ましい。有機相中で触媒を最大限に保持するために、0.5〜5MPaの一酸化炭素下、25〜55℃の温度で水抽出を行うのが好ましい。
反応溶剤、及び触媒の大部分を含む有機相は、任意の重質物用パージガスと一緒に、抽出容器からライン7経由でヒドロホルミル化反応に再循環できる。HPA含有水性抽出物は、ライン8経由で一酸化炭素及び残留合成ガスの除去用ガス抜き−ストリッピング−酸化塔9に通し、次いで残留触媒除去用のカルボン酸イオン交換樹脂床10を経由して、水素化帯域13に入れてよい。水性抽出物は、ガス抜き−ストリッピング−酸化塔9に入れてフラッシュ蒸留により、抽出物から合成ガス及び一酸化炭素の大部分を除去してよい。しかし、溶液中に残存する少量の一酸化炭素でさえ、水素化触媒の動作を妨害する可能性があるので、以下に説明するように、HPA水溶液を水素化に通す前に、残留一酸化炭素を除去することが好ましいことを見出した。
HPAの水溶液は、普通、HPAを4〜60重量%、通常、20〜40重量%、及び触媒からの水溶性及び水不溶性金属化合物、例えばCo[Co(CO4)]2、Co2(CO) 8、及びRh6(CO) 16のようなコバルト又はロジウム種を10〜400ppm含有する。HPA水溶液はエチレンオキシドも含有する。
HPA水溶液は、次のイオン交換工程で金属化合物の除去を容易にするため、不溶性金属化合物、例えば水不溶性コバルト又はロジウム種を水溶性金属化合物、例えば不溶性コバルト又はロジウム種に酸化するのに効果的な弱酸性条件下、酸素と接触させることが好ましい。酸が反応副生物として存在していなければ、HPA水溶液に、pHが3.0〜6.0、好ましくは3.0〜4.0の溶液を生成するのに効果的な量の有機酸又は無機酸を添加して、HPA水溶液を充分、酸性にすることができる。好適な酸としてはC1〜4の有機酸がある。HPAの形成に都合の良い条件下ではエチレンオキシドヒドロホルミル化の副生物として、水性酸が最も普通に生成する。
酸化は、HPA水溶液中に空気のような酸素含有ガスを導入すると、都合良く行える。好ましい酸化技術は、処理すべきHPA水溶液がガス抜き−ストリッピング−酸化塔9内で下向きに流れる際、入口11から該塔9内に空気を上向きに散布する(sparge)工程を含む。この方法は、5〜45℃の温度で常圧で行ってよい。滞留時間は、通常、1〜15分の範囲である。
金属種の酸化にこのような散布技術を使用すると、特に引火性混合物の形成を防止するため、窒素又は二酸化炭素のような不活性ガスを酸化性ガスと一緒に導入した場合、水溶液から一酸化炭素を掃引するという付加効果が得られる。酸化工程後のHPA水溶液は、1種以上の水溶性金属種を10〜400ppmを含有する可能性があり、またエチレンオキシドも含有する可能性がある。
HPA水溶液からの一酸化炭素及び合成ガスの除去を援助するため、窒素のようなストリッピングガスを、ガス抜き?ストリッピング−酸化塔9のHPA水溶液中に散布してもよい。ストリッピングガスは、酸化性ガスと同じ入口11から、或いはHPA水溶液がガス抜き?ストリッピング−酸化塔9内を流れる際、ストリッピングガスが該水溶液中に流れるように配置した別個の入口(図示せず)から該塔9内に散布してもよい。
本発明方法の実施態様では、水溶性金属種及びエチレンオキシドを含有するHPA水溶液は、カルボン酸イオン交換樹脂と接触させて、イオン交換樹脂10に水溶性金属種を吸着させてよい。金属種の除去用として選択された樹脂が低いHPA分解能を有し、単一工程で再生でき、かつHPAの分解に伝導的でないpH条件下で目標金属種を吸着するものであれば、工業的方法では最適の結果が得られる。本発明方法に有用な市販の好ましいカルボン酸イオン交換樹脂としては、Dow Chemicalから得られるDow Mac−3、Rohm & Haasから得られるマクロ網状(組織の)IRC76、及びPuroliteから得られるC140Eが挙げられる。
HPA水溶液及びカルボン酸イオン交換樹脂のpH及び温度は、HPAの分解及び樹脂の膨潤を最小限にするため、水溶液を樹脂と接触させながら、制御してよい。1)HPAは5.0を超えるpHでは次第に分解し、6に近いpH値では著しく分解するが、このようなHPAの分解を最小限にすると共に、2)樹脂は5.0を超えるpHでは著しく膨潤するが、このような樹脂の膨潤を最小限にするため、HPA水溶液を樹脂と接触させながら、pHは2.0〜5.0、更に好ましくは3.0〜4.5の中庸の酸性条件に維持してよい。注目すべきは、HPA水溶液のpHは、一般に樹脂を使用する際、メーカーが推奨するpH(通常、pH5〜11)よりも低いことである。HPA水溶液と樹脂との接触時の温度は、HPAの分解を阻止するため、45℃以下に維持してよく、最も好ましくは5〜45℃の温度に維持する。
HPA水溶液とカルボン酸イオン交換樹脂との接触時の滞留時間は、水溶液から水溶性金属種を除去するのに充分な時間でなければならないが、それ以上長い時間であってはならない。長い滞留時間は、HPAの分解を最小限にするためには、避けるべきである。金属種は、本発明方法で使用されるカルボン酸イオン交換樹脂よりもスルホン酸イオン交換樹脂に一層強く吸着されるので、滞留時間は、金属種がスルホン酸イオン交換樹脂に吸着されるのに要する時間よりも若干長い。滞留時間は、樹脂床の長さ及び樹脂中のHPA水溶液の流量により制御してよい。好ましいカルボン酸イオン交換樹脂床の長さは、原料の時間当たり樹脂床の容積当たり、原料1〜10容量の空間速度を付与するように設計される。
HPA水溶液をカルボン酸イオン交換樹脂と接触させた後、HPA含有水性生成物を形成するため、水溶液は樹脂から分離してよい。HPA含有水性生成物は、金属種に欠乏し、好ましくは、樹脂と接触する前のHPA水溶液に存在する各金属種を50ppm以下含有する。
カルボン酸イオン交換樹脂は、HPA水溶液中のエチレンオキシドにより汚染を受けることが見出された。本発明方法の一工程に従って、エチレンオキシド及び水溶性金属種を含有するHPA水溶液をカルボン酸イオン交換樹脂と接触させて、HPA水溶液から金属種を除去した後、i)樹脂から金属種を除去し、次いでii)樹脂からエチレンオキシド誘導エステルを除去して、樹脂を再生するため、樹脂は60℃以上の温度で酸洗浄液と接触させてよい。酸洗浄液は、カルボン酸イオン交換樹脂のpKよりも低いpH、通常、2.0以下のpHを有することが好ましい。最も好ましい酸洗浄液は、1〜10%の硫酸洗浄液であるが、塩酸又は燐酸のような他の酸も使用できる。酸洗浄液の温度は、好ましくは70〜100℃、最も好ましくは85〜95℃である。樹脂は、金属種を除去すると共に、樹脂からエチレンオキシド誘導エステルを除去するのに充分な時間、酸洗浄液と接触させてよい。一般に0.5〜2時間の処理時間で充分である。
金属種を除去すると共に、樹脂からエチレンオキシド誘導エステルを除去して、樹脂のイオン交換能力を再生するのに充分な時間、樹脂と接触させた後、酸洗浄液は、樹脂から分離してよい。分離された使用済み酸洗浄液は、金属種を含有するが、重要なことは1,4−ジオキサンを含有しないことである。プロセス経済性を改良するため、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液から金属種を濃縮形態で回収し、触媒のカルボニル形態に戻す転化を行ってよい。残りのジオキサンのない使用済み酸洗浄液は、1,4−ジオキサンを除去するためのいかなる特別なプロセスも必要とすることなく、廃棄物流として処理してよい。
次いで、カルボン酸イオン交換樹脂から分離されたHPA含有水性生成物は、水素化帯域13に通し、ここで水素化触媒の存在下で水素14と反応させて、PDO含有水素化生成物混合物15を製造できる。水素化触媒は、好ましくはW.R.GraceからCalsicat E−475SR及びR−3142として市販されているような固定床担持ニッケル触媒である。
水素化プロセスは、一段階又は二以上の連続温度段階で行える。好ましい実施態様では水素化は、最初、50〜130℃の範囲の温度で行ない、続いて第二段階では、第一段階よりも高い温度であって70〜155℃の範囲の温度で行ない、次いで任意に第三段階では、重質物をPDOに戻すため、120℃より高い温度で行なう。このような方法では、図示の水素化帯域13は、2つ以上の別個の反応容器を直列に備えてよい。
残留溶剤及び水抽出剤は、塔16での水素化生成物混合物15の蒸留により回収し、更なる蒸留(図示せず)及び軽質物の分離及びパージのため、水抽出プロセスに再循環できる。PDO含有生成物流18は、重質物21からPDO20を回収するため、蒸留塔19に通すことができる。
例1
HPA、水溶性コバルト及びエチレンオキシドを含有する水溶液から水溶性コバルトを除去すると共に、本発明に従ってジオキサンの生成なく再生するため、カルボン酸イオン交換樹脂の有効性を測定した。HPAを12.7重量%及びコバルトを78ppm含有する水溶液に、過剰のエチレンオキシド(EO)をEO濃度4.8重量%までドープした。カルボン酸イオン交換樹脂をEOで迅速に汚染する混合物を得るため、この水溶液にEOをドーブした。カルボン酸イオン交換樹脂(Rohm & HaasからのIRC76)0.7g(乾燥)を、隔膜でシールした管壜中のEO増強水溶液14〜16gと接触させ、25℃で15時間、回転台上で回転させた。次いで、樹脂を真空濾過ロートで濾過し、水洗して、溶液を樹脂から分離した。次いで、水洗液を含む分離水溶液中のコバルトを比色法により測定し、結果を記録した。樹脂を管壜中に戻し、樹脂を再生するため、10重量%硫酸水溶液6gを添加した。樹脂は、硫酸溶液中、90℃、15時間で再生された。その後、使用済み酸洗浄液を再生樹脂から分離した。このサイクル(水溶液と樹脂との接触、分離溶液中のコバルトの分離及び測定、及び樹脂の再生)を、水溶液及び硫酸溶液再生剤の挿入はその都度、異なるが、同じ樹脂の挿入により6回、繰返した。樹脂の最終再生後、最終の硫酸再生溶液をメトキシ−t−ブチルエーテルで抽出し、抽出物のメトキシ−t−ブチルエーテル相中の1,4−ジオキサンを、MTBEと水との分配係数を0.67と推定して、ガスクロマトグラフィーで測定した。コバルト除去及び1,4−ジオキサン生成の測定結果を第1表に示す。
これらの結果から、繰返し再生により、コバルト除去は、後のサイクルでは75%を超える率で安定化したことが判る。完全な逆混合条件下でのバッチ式接触は、不純物(例えばコバルト)の完全除去を示さないことが知られているので、連続流除去ではコバルト除去の向上が期待できる。また、樹脂を再生する際、過剰のエチレンオキシドの存在下でも一連の再生サイクルに亘って、樹脂のエチレンオキシドによる汚染はなく、1,4−ジオキサンは生成しなかった。
例2
各種カルボン酸イオン交換樹脂を用い、引続き該樹脂の再生条件を変えて、エチレンオキシド含有水溶液から水溶性コバルト種を分離中、1,4−ジオキサンが生成するかどうかを測定するため、一連の実験を行なった。これらの実験で用いた方法は、本発明方法の一実施態様に従って行なった。メトキシ−t−ブチルエーテル溶剤中、コバルトカルボニル触媒の存在下、エチレンオキシドと合成ガスとのヒドロホルミル化、引続きヒドロホルミル化反応混合物の水抽出、及び水性抽出物の分離及び酸化により、HPA及び水溶性コバルト種を含有する水溶液を製造した。この水溶液に、エチレンオキシドによるイオン交換樹脂の汚染を促進するため、過剰のエチレンオキシドを5〜15重量%のエチレンオキシド濃度までドープした。水溶液のサンプルを、対応するアクリル酸(カルボン酸)イオン交換樹脂:Rohm & HaasのIRC76、Dow ChemicalのMac−3、又はPuroliteのC140Eのいずれかと、水溶液10部(重量)当たり樹脂1部の比率で5日間以上(5、9、30、又は60日)接触させた後、樹脂から液相を分離した。次いで、各サンプルからの樹脂を濾過ロート中、脱イオン水で洗浄し、真空乾燥した。次いで、樹脂の能力を再生するため、各樹脂サンプル(1部)を、強度を変えた水性硫酸混合物10部と温度を変えて15〜18時間接触させ、使用済み酸洗浄液を再生樹脂から分離した。使用済み酸洗浄液をメトキシ−t−ブチルエーテルで抽出し、次いでMTBE相を、分配係数(MTBE/水)を0.67と推定したガスクロマトグラフィーで分析して、ジオキサン濃度を評価した。これらの結果を第2表に示す。
これらの結果から、水溶性コバルト及びHPAを含有するエチレンオキシド豊富な水溶液で処理後、カルボン酸イオン交換樹脂の再生による1,4−ジオキサンの形成が検出されないことが判る。
例3
比較の目的で、強スルホン酸イオン交換樹脂でエチレンオキシド含有水溶液から水溶性コバルト種を分離し、引続きスルホン酸イオン交換樹脂を再生し、再生樹脂から使用済み酸洗浄液を分離する本発明方法に含まれない方法で、1,4−ジオキサンが生成するかどうかを測定するため一連の実験を行なった。サンプルは、カルボン酸イオン交換樹脂の代わりにRohm & Haasから得られる強スルホン酸イオン交換樹脂A−15を用いた他は、前記例2に示すように調製し、分析した。これらの結果を第3表に示す。
これらの結果から、水溶性コバルト及びHPAを含有するエチレンオキシド豊富な水溶液で処理した全てのスルホン酸イオン交換樹脂の再生により1,4−ジオキサンが形成されることが判る。
例4
エチレンオキシドで汚染されたカルボン酸イオン交換樹脂は、本発明方法に従って酸洗浄液により再生できることを示すため実験を行なった。既知量のアクリル酸イオン交換樹脂を既知量の0.1N KOH(この0.1N KOHは過剰である)と接触させて、新鮮なアクリル酸イオン交換樹脂の樹脂能力を測定した。残留KOHを0.1N HClで滴定して、樹脂の能力を評価した。次いで樹脂を、5〜15重量%のエチレンオキシド水溶液に少なくとも5日間、浸漬して、エチレンオキシドで汚染した。次いで、汚染樹脂を濾過により回収し、濾過した樹脂を真空乾燥し、次いで新鮮樹脂の場合と同様にして、汚染樹脂の能力(残留能力)を測定した。次いで、汚染樹脂を各種濃度の硫酸水溶液により、種々の温度で種々の再生時間、再生した。その後、各使用済み酸洗浄液をそれぞれの樹脂から分離した。分離樹脂を濾過、真空乾燥後、新鮮樹脂の場合と同様にして、分離樹脂の再生能力を測定した。これらの結果を第4表に示す。
これらの結果から、1)EO汚染カルボン酸イオン交換樹脂は、高温で硫酸水溶液と接触させると、再生できること、及び2)EO汚染カルボン酸イオン交換樹脂の再生速度は、温度の上昇、硫酸強度の増大、及び経時と共に、増大することが判る。
エチレンオキシド(EO)及び合成ガスによる3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド(HPA)へのヒドロホルミル化、引続きHPAの1,3−プロパンジオール(PDO)への水素化によるPDO製造方法において、HPA水溶液からエチレンオキシド、及びコバルト又はロジウムのような金属種を除去する方法を示す概略図である。
符号の説明
1 エチレンオキシド(EO)
2 CO及びH(合成ガス)
3 ヒドロホルミル化反応容器
5 抽出容器
9 ガス抜き−ストリッピング−酸化塔
10 カルボン酸イオン交換樹脂床
11 入口
13 水素化帯域
14 水素
15 PDO含有水素化生成物混合物
16 蒸留塔
18 PDO含有生成物流
19 蒸留塔
20 1,3−プロパンジオール(PDO)
21 重質物

Claims (12)

  1. 水溶性アルキレンオキシド含有水性混合物をカルボン酸イオン交換樹脂と2.0〜5.0(5〜45℃の温度で測定)のpHで接触させて水性生成物を形成する工程、
    カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離する工程、
    カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離後、該樹脂を酸洗浄液と60℃以上の温度で接触させて該樹脂を再生すると共に、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液を形成する工程、及び
    該樹脂からジオキサンのない使用済み酸洗浄液を分離する工程、
    を含む水性混合物の処理方法。
  2. 水性混合物が水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有し、水性生成物が水性混合物よりも低濃度の水溶性カチオン又はカチオン性錯体を含有する請求項1に記載の方法。
  3. 水性混合物中の水溶性カチオン又はカチオン性錯体が水溶性金属種である請求項2に記載の方法。
  4. カルボン酸イオン交換樹脂から水性生成物を分離後、該樹脂を酸洗浄液と接触させる工程は、該樹脂から分離した使用済み酸洗浄液が金属種を含むように、該樹脂から金属種の少なくとも一部を除去する請求項3に記載の方法。
  5. 水溶性金属種が、コバルトカチオン又はロジウムカチオンである請求項3又は4に記載の方法。
  6. 水溶性アルキレンオキシドがエチレンオキシドである請求項1に記載の方法。
  7. 分離された使用済み酸洗浄液が検出可能の1,4−ジオキサンを含まない請求項6に記載の方法。
  8. 水性混合物がアルデヒドを含有し、カルボン酸イオン交換樹脂から分離された水性生成物が、水性混合物と該樹脂との接触前に水性混合物中に存在するアルデヒドの70モル%以上を含有する請求項1〜7のいずれか1項以上に記載の方法。
  9. アルデヒドが3−ヒドロキシプロピオンアルデヒドである請求項8に記載の方法。
  10. 水性混合物が、3−ヒドロキシプロピオンアルデヒド、エチレンオキシド及びコバルト又はロジウムカルボニル化合物の水溶液を酸性条件下、5〜45℃の温度で酸化して形成される請求項9に記載の方法。
  11. 酸洗浄液が、カルボン酸イオン交換樹脂のpKよりも低いpHを有する請求項1〜10のいずれか1項以上に記載の方法。
  12. 酸洗浄液が、カルボン酸イオン交換樹脂と70〜100℃の温度で0.5〜2時間、2以下のpHで接触して、該樹脂を再生すると共に、ジオキサンのない使用済み酸洗浄液を形成する請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。

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