JP2008513519A - 安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド - Google Patents
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Abstract
本発明は、凍結乾燥された、及び安定して凍結乾燥されたアンドロサイクリングリコシド塩、特に塩酸塩を提供する。また、本発明は、それらのアントラサイクリングリコシド塩の安定化方法、及び安定して凍結乾燥されたアンドロサイクリングリコシド塩、例えば抗腫瘍化合物イダルビシン塩酸塩、及び化合物ドキソルビシン塩酸塩及びエピルビシン塩酸塩の生成方法を提供する。
Description
発明の分野:
本発明は、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩、特にイダルビシン、ドキソルビシン及びエピルビシンの塩酸塩の調製方法に関する。
本発明は、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩、特にイダルビシン、ドキソルビシン及びエピルビシンの塩酸塩の調製方法に関する。
発明の背景:
アントラサイクリングリコシドは、テトエバヒドロナフタセン発色団がグリコシド結合により、糖、一般的に塩基性糖、例えばアミノ糖に結合されている、抗生及び抗癌活性の両者を有する化合物である。アントラサイクリングリコシドの例は、下記式:
アントラサイクリングリコシドは、テトエバヒドロナフタセン発色団がグリコシド結合により、糖、一般的に塩基性糖、例えばアミノ糖に結合されている、抗生及び抗癌活性の両者を有する化合物である。アントラサイクリングリコシドの例は、下記式:
イダルビシンは、ダウノルビシンの4−デメトキシ誘導体である。イダルビシンは、種々の癌、例えば乳、肺、胃、卵巣及びリンパ系の癌を処理するために使用されて来た抗腫瘍剤である。イダルビシンは、商品名IDAMYCIN(商標)下で、下記式:
で表されるイダルビシン塩酸塩の静脈内注射として市販されている。イダルビシン塩酸塩は、水、メタノール及び他の極性溶媒、例えばジメチルホルムアミドに溶解性の赤−オレンジ色の結晶粉末である。それは、アセトン、クロロホルム、及び塩化メチレンに実際的に不溶性である。イダルビシン塩酸塩は、175〜180℃の融点、及び0.5%w/v水溶液において5.0〜6.5のpHを有する。
エピルビシンは、種々の癌、例えば乳、肺、胃、卵巣及びリンパ系の癌を処理するために使用されて来た抗腫瘍剤である。エピルビシンは、アメリカ合衆国において商品名ELLENCE(商標)及びカナダにおいてPHARMORUBICIN(商標)下で、下記式:
で表されるエピルビシン塩酸塩の静脈内注射として市販されている。エピルビシンは、水、メタノール及びエチルアルコールに、50℃の温度で溶解性の暗赤色の結晶粉末である。それは、アセトン、クロロホルム、及び塩化メチレンに実際的に不溶性である。エピルビシン塩酸塩は、173〜177℃の融点、7.7の水中pKa及び0.5%w/v水溶液において4〜5.5のpHを有する。
ドキソルビシンは、種々の癌、例えば膀胱、乳、及び前立腺の癌を処理するために使用されて来た抗腫瘍剤である。ドキソルビシンは、アメリカ合衆国及びカナダにおいて商品名ADRIAMYCIN(商標)及びドイツにおいてADRIBLASTIN(商標)下で、下記式:
で表されるドキソルビシン塩酸塩の静脈内注射として市販されている。ドキソルビシンは、水、メタノールに溶解性のオレンジ−赤色の結晶粉末である。それは、アセトン、ベンゼン、クロロホルム、及びエチルエーテルに実際的に不溶性である。ドキソルビシン塩酸塩は、204〜205℃の融点を有する。
ドキソルビシンは、アメリカ特許第3,590,028号に開示されている。ストレプトミセス・ペウセチウスvarカエシウム(Streptomyces peucetius var caesius)の発酵ブイヨンからのドキソルビシンの単離方法がまた、そこに開示されている。
ダウノルビシンは、アメリカ特許第4,012,284号に開示されている。ストレプトミセス・ペウセチウム(Streptomyces peucetius)の発酵ブイヨンからのダウノルビシンの単離方法がまた、そこに開示されている。
ダウノルビシンは、アメリカ特許第4,012,284号に開示されている。ストレプトミセス・ペウセチウム(Streptomyces peucetius)の発酵ブイヨンからのダウノルビシンの単離方法がまた、そこに開示されている。
エピルビシンは、EP特許第0819132号に開示されている。ダウノルビシンからのエピルビシンの入手方法がまた、そこに開示されている。
イダルビシンは、DE特許第2525633号に開示されている。ダウノマイシンからのイダルビシンの入手方法がまた、そこに開示されている。
イダルビシンは、DE特許第2525633号に開示されている。ダウノマイシンからのイダルビシンの入手方法がまた、そこに開示されている。
アメリカ特許第4,946,831号は、無菌の発熱物質を含まない、すぐ使用できるアントラサイクリングリコシドの溶液の調製方法を開示する。それらの溶液は、凍結乾燥物から再構成されていない、生理学的に許容できる溶媒に溶解されたアントラサイクリングリコシドの生理学的に許容できる塩から成る。また、それらの溶液は、2.5〜6.5のpHを有する。
凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩の溶解はより容易であるので、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、及びそのような凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩の調製方法についての必要性が当業界において存在する。
凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩の溶解はより容易であるので、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、及びそのような凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩の調製方法についての必要性が当業界において存在する。
発明の要約:
1つの観点においては、本発明は、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
1つの観点においては、本発明は、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
もう1つの観点においては、本発明は、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの安定した凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
さらにもう1つの観点においては、本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合すことを含んで成る、アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法を提供する。
さらにもう1つの観点においは、本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして得られる混合物を濾過することを含んで成る、アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法を提供する。
1つの観点においては、本発明は、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩と、水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒とを組合し;前記混合物を短期間、加熱し;そして続いて前記加熱された混合物を、すばやく冷却することを含んで成る、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩を精製する方法を提供する。
もう1つの観点においては、本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;凍結し;そして続いて得られる混合物を凍結乾燥することを含んで成る、安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法を提供する。
もう1つの観点においては、本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして得られる混合物を濾過し;凍結し;そして続いて前記濾液を凍結乾燥することを含んで成る、安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法を提供する。
さらにもう1つの観点においては、本発明は、本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
1つの観点においては、本発明は、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
1つの観点においては、本発明は、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
もう1つの観点においては、本発明は、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩及び医薬的に許容できる賦形剤を混合することを含んで成る医薬製剤を提供する。
さらにもう1つの観点においては、本発明は、医薬組成物の製造のためへの本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩の使用を提供する。
さらにもう1つの観点においては、本発明は、医薬組成物の製造のためへの本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩の使用を提供する。
発明の特定の記載:
本明細書において使用される場合、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩に関しての用語“安定した”とは、特定の温度で特定の期間、維持される場合、分解生成物のレベルが特定の限界以上に上昇しない、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩を意味する。
本明細書において使用される場合、“室温”とは、約18〜25℃の温度を意味する。
本明細書において使用される場合、用語“H2CO3”とは、CO2ガスの水溶液を意味する。
本明細書において使用される場合、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩に関しての用語“安定した”とは、特定の温度で特定の期間、維持される場合、分解生成物のレベルが特定の限界以上に上昇しない、凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩を意味する。
本明細書において使用される場合、“室温”とは、約18〜25℃の温度を意味する。
本明細書において使用される場合、用語“H2CO3”とは、CO2ガスの水溶液を意味する。
凍結乾燥された生成物の水への溶解は、薬物の水溶液の急速な調製のための選択的方法であることが知られているが、アメリカ特許第4,946,831号の請求項は、請求されるアントラサイクリングリコシド溶液が“凍結乾燥物から再構成されていない”ことを、明確に示している。これは、アントラサイクリングリコシドが安定した凍結乾燥された形で得ることが困難であるからである。これは、イダルビシン塩酸塩、ドキソルビシン塩酸塩及びエピルビシン塩酸塩に関して特に真実である。
イダルビシン塩酸塩に関する場合、イダルビシン塩酸塩は水に非常に不溶性であることが知られている。凍結乾燥されるべきイダルビシン塩酸塩の出発使用液は、水におけるその不良な溶解性のために、約1%w/wのイダルビシン塩酸塩を含むであろう。正確な理論的塩は、イダルビシン塩酸塩のような高い不溶性の塩の沈殿の間、入手するには非常に困難である。また、凍結乾燥されるべき溶液を調製するために使用されるイダルビシン塩酸塩に一般的に存在するであろう少量の遊離塩酸が、凍結乾燥の間、生成物を脱離せず、そして代わりに、凍結乾燥工程の間、濃縮する。
従って、凍結乾燥の開始での非常に少量の遊離塩酸でも、凍結乾燥された非晶性粉末の内部に非常に低い局部pHを生成することができる。これは、イダルビシン塩酸塩溶液の安定性が溶液のpHに関連しているので、生成物の品質に影響を及ぼす。しかしながら、イダルビシン塩酸塩溶液の安定はまた、貯蔵温度に依存する。従って、その溶液が適切な条件下で貯蔵されない場合、次のスキームに示される分解生成物が得られる:
従って、イダルビシンHClの溶液を、20℃での低pH範囲に暴露する場合、アグリコンの含有率の上昇が検出される。さらに、同じ溶液を、約4℃の温度で同じ低いpH範囲に暴露する場合、低い量にもかかわらず、アグリコン不純物がまた検出される。さらに、イダルビシンHClの溶液を、高いpH範囲に暴露する場合、イダルビシンアグリコンビス−アンヒドロ含有率の上昇が検出される。さらに、その同じ溶液を、約4℃の温度で同じ高いpH範囲に暴露する場合、より低い量のビス−アンヒドロ不純物がまた検出される。さらに、凍結乾燥工程の間、pHが不適切である場合、それらの不純物の量はまた上昇し、従って、時間と共に不安定である、高められた量の不純物を有する生成物が得られる。
従って、イダルビシン塩酸塩は、pH3.5で最も安定していることが見出された。このpHでのイダルビシン塩酸塩は、最も低い量のアグリコン及びビス−アンヒドロ不純物を含み、そしてこの不純物の量は、20℃でさえ、時間と共に一定しているように思われる。同様に、ドキソルビシン塩酸塩及びエピルビシン塩酸塩は、不純物の量が、それらが最も安定しているpHでそれらの化合物に関して最低である、アグリコン及びビス−アンヒドロ不純物を含んで成る。
エピルビシン塩酸塩における不純物に関しては、このアントラサイクリングリコシドがそのダイマーと平衡して存在することが知られている。しかしながら、ダイマー含有率は、平衡化する時間のみならず、またpHに依存する。
このダイマーは、結晶化の間、母液に残存するので、容易に除去される。しかしながら、結晶化された生成物が凍結乾燥のための溶液を製造するために水に溶解される場合、早い平衡化がダイマー含有率の上昇を再び導く。
このダイマーは、結晶化の間、母液に残存するので、容易に除去される。しかしながら、結晶化された生成物が凍結乾燥のための溶液を製造するために水に溶解される場合、早い平衡化がダイマー含有率の上昇を再び導く。
本発明は、それらの溶液を安定化し、続いて凍結乾燥することにより、製剤の調製のために容易に使用される、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩の調製において好都合である。
本発明は、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
本発明は、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
本発明はまた、エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの安定した凍結乾燥された塩を提供する。好ましくは、アントラサイクリングリコシドは、イダルビシン又はエピルビシンである。
本発明の安定した凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩は、約2℃〜8℃の温度で少なくとも約1年、好ましくは少なくとも約2年、より好ましくは少なくとも約5年間、維持される場合、アグリコン不純物のレベルが、イダルビシン塩酸塩の量に対して、HPLCにより測定される場合、約0.5%w/w以上に上昇しない、凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩を含んで成る。
本発明の安定した凍結乾燥されたドキソルビシン塩酸塩は、約20℃の温度で少なくとも約1年間、維持される場合、アグリコン不純物のレベルが、ドキソルビシン塩酸塩の量に対して、HPLCにより測定される場合、約2%w/w以上に上昇しない、凍結乾燥されたドキソルビシン塩酸塩を含んで成る。
本発明の安定した凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩は、約−3℃〜+5℃の温度で少なくとも約1年、好ましくは少なくとも約2年、より好ましくは少なくとも約4年間、維持される場合、アグリコン不純物のレベルが、エピルビシン塩酸塩の量に対して、HPLCにより測定される場合、約1%w/w以上に上昇しない、凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩を含んで成る。
好ましくは、アントラサイクリングルコシド塩の塩は、塩酸塩(HCl)、臭酸塩(HBr)、エミ−スルフェート(HSO4 -)及び有機二カルボン酸から成る群から選択される。好ましくは、前記有機二カルボン酸は、マレイン酸、琥珀酸、グルタル酸及び蟻酸から成る群から選択される。好ましくは、前記塩は塩酸塩である。
本発明はさらに、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合すことを含んで成る、アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法を提供する。
本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして得られる混合物を濾過することを含んで成る、アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法を提供する。
好ましくは、アントラサイクリングリコシド塩は、アントラサイクリングリコシド塩酸塩、アントラサイクリングリコシド臭酸塩、アントラサイクリングリコシドエミ−スルフェート、及び有機二カルボン酸、例えばマレイン酸、琥珀酸、グルタル酸及び蟻酸のアントラサイクリングリコシド塩から成る群から選択される。アントラサイクリングルコシド塩は、微量の遊離酸を含み、そして塩が塩酸塩である場合、アントラサイクリングリコシド塩は、微量の塩酸を含むことができる。
アントラサイクリングルコシド塩は、引用により本明細書に組込まれるGB2.215.332号及びWO90/04601号に記載されるように、水溶液又はメタノールに適切な酸、例えばアントラサイクリングリコシドの塩酸塩のための塩酸を添加することにより、有機溶媒、例えばジクロロメタン又はクロロホルムに遊離塩化を溶解することにより、遊離塩基から得られる。
さらに、固体アントラサイクリングルコシド塩は、結晶性又は非晶性であり得る。好ましくは、固体アントラサイクリングルコシド塩は結晶性である。
本発明のアントラサイクリングルコシド塩を安定する方法においては、アルコール溶媒は好ましくは、メタノール、エタノール又はイソプロパノールである。さらに、ケトンは好ましくは、アセトンである。それらの方法における好ましいエーテルは、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシメタン、又は2−メトキシエタノールである。好ましくは、溶媒は水である。
本発明のアントラサイクリングルコシド塩を安定する方法においては、アルコール溶媒は好ましくは、メタノール、エタノール又はイソプロパノールである。さらに、ケトンは好ましくは、アセトンである。それらの方法における好ましいエーテルは、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシメタン、又は2−メトキシエタノールである。好ましくは、溶媒は水である。
好ましくは、固体アントラサイクリングリコシド塩は、緩衝液又は樹脂の添加の前、前記溶媒と組合され、溶液が得られる。アントラサイクリングルコシド塩の溶解性は非常に不良であるので、そのような溶液は非常に希釈される。好ましくは、そのような溶液の濃度は、アントラサイクリングルコシド塩中、約0.5%〜約5%である。
緩衝液及び樹脂は、凍結乾燥の前、アントラサイクリングルコシド塩溶液を安定化するために使用される。緩衝液は、弱塩基及び弱酸を混合することに由来する塩、又はこの塩と弱酸との混合物を含んで成ることができる。好ましくは、そのような塩は、酢酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム及び炭酸水素ナトリウムから成る群から選択される。好ましくは、前記塩と組合される弱酸は、酢酸、蟻酸及びH2CO3から成る群から選択される。そのような塩と弱酸との好ましい混合物は、酢酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸のアンモニウム及び蟻酸の混合物、炭酸水素アンモニウム及びH2CO4の混合物、及び炭酸水素ナトリウム及びH2CO3の混合物から成る群から選択される。
緩衝液の組成は、出発アントラサイクリングルコシド塩に従って選択され得る。好ましくは、酢酸アンモニウム及び酢酸の混合物、又は炭酸水素アンモニウム及びH2CO3の混合物は、出発アントラサイクリングルコシド塩がイダルビシン塩である場合に使用される。好ましくは、出発アントラサイクリングルコシド塩がエピルビシン塩である場合、酢酸アンモニウムが緩衝液として使用され得る。好ましくは、酢酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸アンモニウム及び蟻酸の混合物、又は炭酸水素ナトリウム及びH2CO3の混合物は、出発アントラサイクリングルコシド塩がドキソルビシン塩である場合、緩衝液として使用される。炭酸水素アンモニウムが、ドキソルビシン、イダルビシン及びエピルビシン塩のために適切である。
好ましくは、樹脂は、固体表面に結合される第三アミン、又はその第三アミンの塩を含むことができる。好ましくは、塩は弱酸塩である。好ましくは、弱酸は、酢酸又は蟻酸のいずれかである。好ましくは、前記樹脂は、Amberlite(商標)、 Amberlite FPA51、Amberlite FPA53、Amberlite FPA54、Amberlite FPA55、Amberlite FPA40、Amberlite FPA42、Amberlite FPA90、Amberlite FPA91、Amberlite FPA97、Amberlite FPA98、Amberlite IRA900、Amberlite IRA910、Amberjet4200、Amberlite IRA67、Amberlite IRA96、Amberlyst A21、Amberlyst A23、及びAmberlyst A24から成る群から選択される。より好ましくは、樹脂は、Amberlite(商標)、最も好ましくはAmberlite(商標)Ira-67である。樹脂の組成は、出発アントラサイクリングルコシド塩に従って選択され得る。好ましくは、出発アントラサイクリングルコシド塩がドキソルビシン又はイダルビシン塩のいずれかである場合、樹脂は、AMBERLITE(商標)IRA67アセテートである。好ましくは、出発アントラサイクリングルコシド塩がエピルビシン塩である場合、前記樹脂はAMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基である。
本発明の方法における緩衝液又は樹脂の量は、前記出発アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり0.3%〜約3.0%モル当量の量で使用される。好ましくは、緩衝液又は樹脂は、前記出発アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり0.5%〜約1.5%モル当量の量で使用される。
緩衝液又は樹脂を含んで成る安定化剤が添加された後、約4℃〜ほぼ室温でのアントラサイクリングリコシド塩の安定性が高められる。
緩衝液又は樹脂を含んで成る安定化剤が添加された後、約4℃〜ほぼ室温でのアントラサイクリングリコシド塩の安定性が高められる。
好ましくは、アントラサイクリングリコシド塩がα−ヒドロキシルケトン成分を含む場合、精製工程は、塩を安定化する前、実施される。好ましくは、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩は、エピルビシン又はドキソルビシンのいずれかである。
従って、本発明は、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩と、水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒とを組合し;前記混合物を短期間、加熱し;そして続いて前記加熱された混合物を、すばやく冷却することを含んで成る、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩を精製する方法を提供する。
好ましくは、精製は、溶液を得るために、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩と水とを組合すことにより行われる。前記溶液は好ましくは、約50℃〜約70℃の温度に加熱される。好ましくは、溶液は、約30〜約90分、より好ましくは約30〜約60分間、加熱され、続いて室温に冷却される。前記出発混合物のpHが少なくとも5.4である場合、前記pHが、前記溶液を加熱する前、前記溶液に酸を添加することにより、約3.2〜約3.8に調節される。溶液のpHを調製するための適切な酸は、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、硫酸、二カルボン酸、例えばマレイン酸、琥珀酸、グルタル酸又は蟻酸を包含する。好ましくは、酸はHClである。
本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;凍結し;そして得られる混合物を凍結乾燥することを含んで成る、安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法を提供する。
本発明は、エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして得られる混合物を濾過し;凍結し;そして前記濾液を凍結乾燥することを含んで成る、安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法を提供する。
好ましくは、アントラサイクリングリコシド塩の溶液の安定化剤として樹脂を用いる場合、樹脂は、アントラサイクリングリコシド塩を凍結し、そして凍結乾燥する前、濾過される。従って、凍結乾燥の直前、安定化剤を有さない安定化された溶液が得られる。結果として、凍結乾燥された生成物はまた、安定化剤を有さないであろう。
さらに、本発明の安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法においては、精製工程は好ましくは、アントラサイクリングリコシド塩がα−ヒドロキシルケトン成分を含む場合、アントラサイクリングリコシド塩を安定化し、凍結し、そして凍結乾燥する前に実施される。
本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩は、非常に低い量のアグリコン及びビス−アンヒドロ分解生成物を含む。アメリカ薬局方に記載される方法により行われるHPLCにより判断される場合、アグリコン及びビス−アンヒドロ分解生成物の量は、0.3%以下、好ましくは0.2%以下及びさらにより好ましくは0.1%以下のアグリコン分解生成物、及び0.3%以下、好ましは0.2%以下及びさらにより好ましくは0.15%以下のアグリコンビス−アンヒドロ分解生成物である。
アントラサイクリングリコシド塩がα−ヒドロキシルケトン構造体を含む場合、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩は、0.2%以下、好ましくは0.1%以下の前記構造体を含む。
本発明はさらに、本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
本発明はさらに、本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
本発明は、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤を提供する。
本発明はまた、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩及び医薬的に許容できる賦形剤を混合することを含んで成る医薬製剤を提供する。
本発明はさらに、医薬組成物の製造のためへの本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩の使用を提供する。
本発明はまた、本発明の方法により調製された、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩及び医薬的に許容できる賦形剤を混合することを含んで成る医薬製剤を提供する。
本発明はさらに、医薬組成物の製造のためへの本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩、好ましくは塩酸塩の使用を提供する。
本明細書において使用される場合、用語“医薬製剤”とは、錠剤、ピル、粉末、液体、懸濁液、エマルジョン、粒質物、カプセル、坐剤、又は注射用調製物を包含する。好ましくは、医薬組成物は、酸性賦形剤の使用なしで配合される。本発明の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩を含む医薬組成物は、希釈剤又は賦形剤、例えば充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、砕解剤、界面活性剤、及び滑剤を用いることにより調製され得る。本発明の医薬組成物の投与の種々の形、例えば錠剤、ピル、粉末、液体、懸濁液、エマルジョン、粒質物、カプセル、坐剤、又は注射用調製物は、治療目的に依存して選択され得る。
当業界において通常知られており、そして広く使用されるいずれかの賦形剤が医薬組成物に使用され得る。使用されるキャリヤーは、ラクトース、白糖、塩化ナトリウム、グルコース、ウレア、スターチ、炭酸カリウム、カオリン、結晶性セルロース、珪酸及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される結合剤は、水、エタノール、プロパノール、単純シロップ、グルコース溶液、スターチ溶液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
使用される砕解剤は、乾燥されたスターチ、アルギン酸ナトリウム、寒天粉末、コンブ粉末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸のモノグリセリド、スターチ、ラクトース及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される砕解インヒビターは、白糖、ステアリン、ココナッツバター、水素化された油及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される吸収促進剤は、第四アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム及び同様にものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
使用される湿潤剤は、グリセリン、スターチ及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される吸着剤は、スターチ、ラクトース、カオリン、ベントナイト、コロイド状珪酸及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される滑剤は、精製されたタルク、ステアレート、硼酸粉末、ポリエチレングリコール及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。錠剤はさらに通常知られている被覆材料により被覆され、それらは糖被覆された錠剤、ゼラチンフィルム被覆された錠剤、腸溶性被膜により被覆された錠剤、フィルムにより被覆された錠剤、二層化された錠剤及び多層化された錠剤を包含する。
医薬組成物をピル形に形状化する場合、当業界において使用されるいずれかの通常知られている賦形剤が使用され得る。例えばキャリヤーは、ラクトース、スターチ、ココナッツバター、硬化された植物油、カオリン、タルク及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される結合剤は、アラビアガム粉末、トラガカントガム粉末、ゼラチン、エタノール及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。使用される砕解剤は、寒天、コンブ及び同様のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
坐剤の形で医薬組成物を形状化するためには、当業界において使用されているいずれかの通常知られている賦形剤が使用され得。例えば、賦形剤は、ポリエチレングリコール、ココナッツバター、高級アルコール、高級アルコールのエステル、ゼラチン及び半合成されたグリセリドを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
注射用医薬組成物を調製する場合、溶液及び懸濁液が殺菌され、そして好ましくは血液に対して等張にされる。注射用製剤は、当業界においては通常知られているキャリヤーを使用することができる。例えば、注射用製剤のためのキャリヤーは、水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシル化されたイソステアリルアルコール、ポリオキシル化されたイソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステルを包含するが、但しそれらだけには限定されない。当業者は、注射用製剤を等張性にするために必要な塩化ナトリウム、グルコース又はグリセリンの量を、ほとんどか又はまったく実験を伴わないで容易に決定することができる。
追加の成分、例えば溶解剤、緩衝剤、及び鎮痛剤が添加され得る。必要な場合、着色剤、保存剤、香料、薬味、甘味剤及び他の薬物がまた、所望する製剤に添加され得る。
精神分裂症を処理するために医薬組成物に含まれる安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩の量は、精神分裂症に関連する症状を処理し、改善し、又は低めるのに十分であるべきである。好ましくは、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩は、用量当たり、約1〜約70重量%、及びより好ましくは約1〜約30重量%の量で存在する。
精神分裂症を処理するために医薬組成物に含まれる安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩の量は、精神分裂症に関連する症状を処理し、改善し、又は低めるのに十分であるべきである。好ましくは、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩は、用量当たり、約1〜約70重量%、及びより好ましくは約1〜約30重量%の量で存在する。
本発明の医薬組成物は、患者の年齢、性別及び症状に依存して種々の方法により投与され得る。例えば、錠剤、ピル、溶液、懸濁液、エマルジョン、粒質物及びカプセルは、経口投与され得る。注射用製剤は、個々に投与されるか、又は注射用輸液、例えばグルコース溶液及びアミノ酸溶液と共に混合され、静脈内投与され得る。必要な場合、注射用製剤は、筋肉内、皮内、皮下又は腹腔内投与され得る。坐剤は、直腸中に投与され得る。
本発明の精神分裂症を処理するための医薬組成物の用量は、使用方法、患者の年齢、性別及び状態に依存するであろう。好ましくは、安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩は、約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg体重/日の量で投与される。より好ましくは、約1mg〜200mgの安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩が用量に含まれ得る。
一定の好ましい態様に関して本発明を記載して来たが、他の態様も本明細書の考慮から当業者に明らかに成るであろう。本発明はさらに、本発明の組成物の調製及び使用方法を詳細に記載する次の例により定義される。材料及び方法に対する多くの修飾が本発明の範囲内で実施され得ることは、当業者に明らかであろう。
例1:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。表1における結果は、アグリコンの非常に低い上昇を伴って、高いpH(6.69)でビス−アンヒドロ分解生成物の時間にわたっての予測される上昇を示す。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。表1における結果は、アグリコンの非常に低い上昇を伴って、高いpH(6.69)でビス−アンヒドロ分解生成物の時間にわたっての予測される上昇を示す。
例2:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
表2における結果は、アグリコンの非常に低い上昇を伴って、高いpH(6.56)でビス−アンヒドロ分解生成物の時間にわたっての予測される上昇を示す。
例3:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。表3における結果は、高いpH(6.69)でのビス−アンヒドロ分解生成物の時間にわたっての上昇が4℃ほどの低い温度でさえ生じることを示す。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。表3における結果は、高いpH(6.69)でのビス−アンヒドロ分解生成物の時間にわたっての上昇が4℃ほどの低い温度でさえ生じることを示す。
例4:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
例5:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。その溶液を、追加の化学物質を伴わないで、20℃で示される時間インキュベートした。表5における結果は、ビス−アンヒドロ含有率の予測される上昇を示す。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。その溶液を、追加の化学物質を伴わないで、20℃で示される時間インキュベートした。表5における結果は、ビス−アンヒドロ含有率の予測される上昇を示す。
例6:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。その溶液を、追加の化学物質を伴わないで、4℃で示される時間インキュベートした。表6における結果は、4℃でさえ、ビス−アンヒドロ含有率の上昇を示す。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。その溶液を、追加の化学物質を伴わないで、4℃で示される時間インキュベートした。表6における結果は、4℃でさえ、ビス−アンヒドロ含有率の上昇を示す。
例7:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのHClの添加により低められた。その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのHClの添加により低められた。その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
それらの結果は、pHの低下が、406時間ほどの長い時間の後でさえ、わずか0.25%のビス−アンヒドロに誘導したことを示す。
例8:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのHClの添加により低められた。その溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのHClの添加により低められた。その溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
結果は、pHの低下及び4℃への温度の低下が、さらに少量のビス−アンヒドロ(0.05%)に誘導したことを示す。
例9:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.3%モルのHClの添加により3.6に低められた。次に、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.3%モルのHClの添加により3.6に低められた。次に、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
結果は、3.6へのpHの低下が、非常に少量のビス−アンヒドロ(0.01%)に誘導したことを示す。
例10:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのHClの添加により3.55に低められた。次に、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのHClの添加により3.55に低められた。次に、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
結果は、pHの低下(3.55まで)が、非常に少量のビス−アンヒドロ(0.01%)に誘導したことを示す。
例11:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.7%モルのHClの添加により3.50に低められた。次に、その溶液を、表11に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して1.7%モルのHClの添加により3.50に低められた。次に、その溶液を、表11に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
例12:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して6.5%モルのHClの添加により3.03に低められた。次に、その溶液を、表12に示されるように、4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して6.5%モルのHClの添加により3.03に低められた。次に、その溶液を、表12に示されるように、4℃で示される時間インキュベートした。
例13:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して6.5%モルのHClの添加により3.03に低められた。次に、その溶液を、表13に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して6.5%モルのHClの添加により3.03に低められた。次に、その溶液を、表13に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
例14:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して48%モルのHClの添加により2.18に低められた。次に、その溶液を、表14に示されるように、4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して48%モルのHClの添加により2.18に低められた。次に、その溶液を、表14に示されるように、4℃で示される時間インキュベートした。
例15:イダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して48%モルのHClの添加により2.18に低められた。次に、その溶液を、表15に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であった。t=0で、溶液のpHは、イダルビシン塩酸塩に対して48%モルのHClの添加により2.18に低められた。次に、その溶液を、表15に示されるように、20℃で示される時間インキュベートした。
例16:安定化されなかった、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。追加の化学物質は添加されなかった。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。表16は、イダルビシンアグリコンの量の上昇を示す。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。追加の化学物質は添加されなかった。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。表16は、イダルビシンアグリコンの量の上昇を示す。
微量の遊離HClを含むイダルビシン塩酸塩を得るために、イダルビシンHClを、イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1%モル量のHClを含むジクロロメタン:メタノール(90:10)の混合物20体積においてスラリーした。そのスラリーを濾過し、そして同じ溶媒混合物により洗浄し、そして次に室温で真空下で、一定重量まで乾燥した。
例17:ドキソルビシンHClの安定性試験:
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0.001Nの塩酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは3.25であった。下記表は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0.001Nの塩酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは3.25であった。下記表は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。
例18:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
例19:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して3%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
その結果は、この処理が20℃でさえアグリコンの形成に対して溶液を安定化したが、しかしビス−アンヒドロ含有率は上昇したことを示す。
例20:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
例21:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1%モルのNH4OAcを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
その結果は、この処理がアグリコンの形成に対して溶液を安定化したが、しかしビス−アンヒドロ含有率は上昇したことを示す。
例22:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して0.5%モルのNH4OAc及び0.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して0.5%モルのNH4OAc及び0.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
結果は、アグリコン及びビス−アンヒドロ分解生成物の両者の生成に対する安定性が、溶液の内部pHを緩衝する能力を有し、そしてまた、わずかな酸性成分を含む、化学物質の混合物の添加により達成され得ることを示す。
例23:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して0.5%モルのNH4OAc及び0.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そして表30に示されるように、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して0.5%モルのNH4OAc及び0.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そして表30に示されるように、その溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
例24:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及び1.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及び1.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を4℃で示される時間インキュベートした。
例25:安定化されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及び1.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
出発生成物は、イダルビシン塩酸塩の1%w/v水溶液であり、この分析は、t=0で報告されるデータに示される。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及び1.5%モルのAcOHを、t=0で前記溶液に添加し、そしてその溶液を20℃で示される時間インキュベートした。
例26:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及びAcOHを添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及びAcOHを添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
例16の結果に対するそれらの結果の比較は、緩衝液及びわずかに酸性の成分の添加が凍結乾燥の間に形成されるアグリコンの量を低めることを示す。
例27:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。その溶液を、最初に、木炭により脱色し、そしてイダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及びAcOHを添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。その溶液を、最初に、木炭により脱色し、そしてイダルビシン塩酸塩に対して1.5%モルのNH4OAc及びAcOHを添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
緩衝液及びわずかに酸性の成分による処理のためへの木炭の添加が、凍結乾燥された生成物におけるアグリコンの量のさらなる低下をもたらした。
例28:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して0.65%モルのNH4OAc及びAcOH(それぞれ、0.1%及び0.08%w/w)を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して0.65%モルのNH4OAc及びAcOH(それぞれ、0.1%及び0.08%w/w)を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
例29:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。0.1%w/wモルのNH4HCO3及び気体CO2を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。0.1%w/wモルのNH4HCO3及び気体CO2を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
その結果は、NH4HCO3緩衝液及び気体CO2酸性の成分の組合せがまた、凍結乾燥された生成物におけるアグリコンの量の低下において有用であることを示す。
例30:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。0.1%w/wモルのNHHCO3及び気体CO2を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。0.1%w/wモルのNHHCO3及び気体CO2を添加した。溶液のほとんどを、凍結し、そして凍結乾燥した。前記溶液の小部分を、イダルビシン塩酸塩の0.5%w/vに希釈し、そしてそのpHを計測した。
例31:安定化された、凍結乾燥されたイダルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して0.1%w/wモルのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)及び0.8%w/wモルの酢酸を添加した。溶液を、0.4μの膜を通して濾過し、次にそれを凍結し、そして凍結乾燥した。
表31における結果は、少量の樹脂が凍結乾燥された生成物におけるアグリコンの量の最少化において酢酸アンモニウム緩衝液と同じように作用することができることを示す。
出発生成物は、微量の遊離HClを含む、水中、1%w/vのイダルビシン塩酸塩であった。イダルビシン塩酸塩に対して0.1%w/wモルのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)及び0.8%w/wモルの酢酸を添加した。溶液を、0.4μの膜を通して濾過し、次にそれを凍結し、そして凍結乾燥した。
表31における結果は、少量の樹脂が凍結乾燥された生成物におけるアグリコンの量の最少化において酢酸アンモニウム緩衝液と同じように作用することができることを示す。
例32:安定化された、凍結乾燥されたドキソルビシンHClの安定性試験:
出発生成物は、水中、2.5%w/vのドキソルビシン塩酸塩であった。この溶液のpHを、1NのHClにより4.6〜4.8に補正した。次に、ドキソルビシン塩酸塩に対して1.5%w/wモル量のAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテートを添加した。2時間のスラリーの後、溶液を、0.4μの膜を通して濾過し、次にそれを凍結し、そして凍結乾燥した。
表32における結果は、ドキソルビシンの調製に使用される少量の塩化された樹脂が、イダルビシンの場合におけるように作用することができることを示す。
出発生成物は、水中、2.5%w/vのドキソルビシン塩酸塩であった。この溶液のpHを、1NのHClにより4.6〜4.8に補正した。次に、ドキソルビシン塩酸塩に対して1.5%w/wモル量のAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテートを添加した。2時間のスラリーの後、溶液を、0.4μの膜を通して濾過し、次にそれを凍結し、そして凍結乾燥した。
表32における結果は、ドキソルビシンの調製に使用される少量の塩化された樹脂が、イダルビシンの場合におけるように作用することができることを示す。
例33:安定化されたドキソルビシンHClの安定性試験:
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0. 1Nの塩酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは2.62であった。1時間後、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して4%モル量)を、前記溶液に添加し、そしてその溶液を室温で維持した。pHは、2.62から3.02に上昇した。表33における結果は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。それらの結果は、より低いpHでの緩衝が有用であることを示す。
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0. 1Nの塩酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは2.62であった。1時間後、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して4%モル量)を、前記溶液に添加し、そしてその溶液を室温で維持した。pHは、2.62から3.02に上昇した。表33における結果は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。それらの結果は、より低いpHでの緩衝が有用であることを示す。
例34:安定化されたドキソルビシンHClの安定性試験:
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0.05Mの蟻酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは2.52であった。1時間後、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して4%モル量)を添加し、そしてその溶液を室温で維持した。pHは、2.52から2.71に上昇した。下記表は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、0.05Mの蟻酸(20ml)に室温で溶解した。この溶液のpHは2.52であった。1時間後、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して4%モル量)を添加し、そしてその溶液を室温で維持した。pHは、2.52から2.71に上昇した。下記表は、室温でのこの溶液の安定性データを示す。
例35:ドキソルビシンHClの精製:
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、水(10ml)に室温で溶解した。少量の0.1Nの塩酸を添加し、pHを5.4から3.5に低めた。その溶液を60℃に2時間、暖め、そして次に、室温に冷却した。
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を、水(10ml)に室温で溶解した。少量の0.1Nの塩酸を添加し、pHを5.4から3.5に低めた。その溶液を60℃に2時間、暖め、そして次に、室温に冷却した。
例36:エピルビシンHClの精製:
エピルビシン塩酸塩(1550mg)(エピルビシンアグリコン0.04%及びダイマー0.8%を含む)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約0.5時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、水酸化ナトリウムにより4.5〜5.0に補正した(この点で、エピルビシンアグリコンは、約0.10%であり、そしてダイマー含有率は0.10%以下である)。次に、その溶液を、冷たい容器にすばやく移した。
エピルビシン塩酸塩(1550mg)(エピルビシンアグリコン0.04%及びダイマー0.8%を含む)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約0.5時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、水酸化ナトリウムにより4.5〜5.0に補正した(この点で、エピルビシンアグリコンは、約0.10%であり、そしてダイマー含有率は0.10%以下である)。次に、その溶液を、冷たい容器にすばやく移した。
例37:エピルビシンHClの精製:
エピルビシン塩酸塩(1550mg)(エピルビシンアグリコン0.04%及びダイマー0.8%を含む)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した(30μlの1M水溶液による)。次に、その溶液を、60℃〜65℃(0.5時間以下)に暖め、そして次に、この温度で45分間、維持し、そして次にその溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、AMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基(1.6M樹脂0.18ml)により4.5〜5.0に補正した(この点で、エピルビシンアグリコンは、約0.09%であり、そしてダイマー含有率は0.10%以下である)。次に、その溶液を、すばやく濾過紙、そして次に冷たい容器に移した。
エピルビシン塩酸塩(1550mg)(エピルビシンアグリコン0.04%及びダイマー0.8%を含む)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した(30μlの1M水溶液による)。次に、その溶液を、60℃〜65℃(0.5時間以下)に暖め、そして次に、この温度で45分間、維持し、そして次にその溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、AMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基(1.6M樹脂0.18ml)により4.5〜5.0に補正した(この点で、エピルビシンアグリコンは、約0.09%であり、そしてダイマー含有率は0.10%以下である)。次に、その溶液を、すばやく濾過紙、そして次に冷たい容器に移した。
例38:安定した冷却乾燥されたイダルビシンHClの調製:
イダルビシン塩酸塩(500mg)を、水(50ml)に溶解し、そして酢酸及び酢酸アンモニウム(両者とも、イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。その溶液を凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩(490mg)は、99.8%の純度を示した(0.12%のアグリコンを含む)。
イダルビシン塩酸塩(500mg)を、水(50ml)に溶解し、そして酢酸及び酢酸アンモニウム(両者とも、イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。その溶液を凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩(490mg)は、99.8%の純度を示した(0.12%のアグリコンを含む)。
例39:安定した冷却乾燥されたイダルビシンHClの調製:
イダルビシン塩酸塩(500mg)を、水(50ml)に溶解し、そして酢酸及び酢酸アンモニウム(両者とも、イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次に、木炭(100g)を添加し、そしてその溶液を2時間、攪拌した。この後、その懸濁液を、0.4μの膜を通して濾過し、そして次に、その溶液を凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩(490mg)は、99.9%の純度を示した(0.02%のアグリコンを含む)。
イダルビシン塩酸塩(500mg)を、水(50ml)に溶解し、そして酢酸及び酢酸アンモニウム(両者とも、イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次に、木炭(100g)を添加し、そしてその溶液を2時間、攪拌した。この後、その懸濁液を、0.4μの膜を通して濾過し、そして次に、その溶液を凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたイダルビシン塩酸塩(490mg)は、99.9%の純度を示した(0.02%のアグリコンを含む)。
例40:安定した凍結乾燥されたドキソルビシンHClの調製:
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を水(20ml)に溶解し、そしてpHを、酢酸により室温で3.5に補正した。次に、その溶液を、60℃に2時間、暖め、そして次に、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次に、その溶液をすばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたドキソルビシン塩酸塩(490mg)は、99.7%の純度を示した(0.12%のアグリコンを含む)。
ドキソルビシン塩酸塩(500mg)を水(20ml)に溶解し、そしてpHを、酢酸により室温で3.5に補正した。次に、その溶液を、60℃に2時間、暖め、そして次に、酢酸アンモニウム(ドキソルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次に、その溶液をすばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたドキソルビシン塩酸塩(490mg)は、99.7%の純度を示した(0.12%のアグリコンを含む)。
例41:安定した凍結乾燥されたエピルビシンHClの調製:
エピルビシン塩酸塩(1550mg)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約1時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、水酸化ナトリウムにより4.5〜5.0に補正した。次に、その溶液を、すばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(1490mg)は、99.7%の純度を示した(0.1%のダイマー及び0.12%のアグリコンを含む)。
エピルビシン塩酸塩(1550mg)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約1時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、水酸化ナトリウムにより4.5〜5.0に補正した。次に、その溶液を、すばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(1490mg)は、99.7%の純度を示した(0.1%のダイマー及び0.12%のアグリコンを含む)。
例42:安定した冷却乾燥されたイダルビシンHClの調製:
イダルビシン塩酸塩(5.0g)を水(500ml)に溶解した。次に、58μlのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテート(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.0%モル量)及び4.5の酢酸(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して0.8%モル量)を添加した。その懸濁液を2時間スラリーし、次に濾過し、凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(4.95g)は、99.9%の純度を示した(0.09%のアグリコンを含む)。
イダルビシン塩酸塩(5.0g)を水(500ml)に溶解した。次に、58μlのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテート(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.0%モル量)及び4.5の酢酸(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して0.8%モル量)を添加した。その懸濁液を2時間スラリーし、次に濾過し、凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(4.95g)は、99.9%の純度を示した(0.09%のアグリコンを含む)。
例43:安定した冷却乾燥されたドキソルビシンHClの調製:
ドキソルビシン塩酸塩(5.0g)を水(200ml)に溶解し、そしてpHを、1Nの塩酸により室温で4.6〜4.8に補正した。次に、80μlのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテート(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次にその溶液を濾過し、凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(4.95g)は、99.8%の純度を示した(0.10%のアグリコンを含む)。
ドキソルビシン塩酸塩(5.0g)を水(200ml)に溶解し、そしてpHを、1Nの塩酸により室温で4.6〜4.8に補正した。次に、80μlのAMBERLITE(商標)IRA-67(1.6M)アセテート(イダルビシン塩酸塩のモル量に対して1.5%モル量)を添加した。次にその溶液を濾過し、凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(4.95g)は、99.8%の純度を示した(0.10%のアグリコンを含む)。
例44:安定した凍結乾燥されたエピルビシンHClの調製:
エピルビシン塩酸塩(1550mg)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約1時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、AMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基により4.5〜5.0に補正した。次に、その溶液を、すばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(1493mg)は、99.7%の純度を示した(0.10%のダイマー及び0.10%のアグリコンを含む)。
エピルビシン塩酸塩(1550mg)を、水(100ml)に溶解し、そしてpHを、塩酸により室温で3.2〜3.8に補正した。次に、その溶液を、60℃〜65℃に約1時間で暖め、そして次に、その溶液を50〜60℃に冷却した。同時に、pHを、AMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基により4.5〜5.0に補正した。次に、その溶液を、すばやく凍結し、そして凍結乾燥した。得られる凍結乾燥されたエピルビシン塩酸塩(1493mg)は、99.7%の純度を示した(0.10%のダイマー及び0.10%のアグリコンを含む)。
Claims (52)
- エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの凍結乾燥された塩。
- エピルビシン、イダルビシン、エピダウノルビシン、ドキソルビシン及びダウノルビシンから成る群から選択されたアントラサイクリングリコシドの安定した凍結乾燥された塩。
- 前記アントラサイクリングリコシド塩が、イダルビシン又はエピルビシンのいずれかである請求項1及び2記載のアントラサイクリングリコシド塩。
- 前記塩が、塩酸塩(HCl)、臭酸塩(HBr)、エミ−スルフェート(HSO4 -)及び有機二カルボン酸の塩から成る群から選択される請求項1及び2記載のアントラサイクリングリコシド塩。
- 前記有機二カルボン酸が、マレイン酸、琥珀酸、グルタル酸及び蟻酸から成る群から選択される請求項4記載のアントラサイクリングリコシド塩。
- 前記塩が塩酸塩である請求項4記載のアントラサイクリングリコシド塩。
- エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合すことを含んで成る、アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法。
- アントラサイクリングリコシド塩の安定化方法であって、
a)エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして
b)得られる混合物を濾過する;
ことを含んで成る方法。 - 安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法であって、
a)エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の緩衝液、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;
b)凍結し;そして
c)得られる混合物を凍結乾燥する;
ことを含んで成る方法。 - 安定した凍結乾燥された形のアントラサイクリングリコシド塩の調製方法であって、
a)エピルビシン塩、イダルビシン塩、エピダウノルビシン塩及びダウノルビシン塩から成る群から選択された固体アントラサイクリングリコシド塩、前記アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり約0.3%〜約3%モル当量の、塩基性質を有する有機コポリマーである樹脂、及び水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒を組合し;そして
b)得られる混合物を濾過し;
c)凍結し;そして
d)前記濾液を凍結乾燥する;
ことを含んで成る方法。 - 前記アントラサイクリングリコシド塩が、アントラサイクリングリコシド塩酸塩、アントラサイクリングリコシド臭酸塩、アントラサイクリングリコシドエミ−スルフェート及び有機二カルボン酸のアントラサイクリングリコシド塩から成る群から選択される請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記有機二カルボン酸が、マレイン酸、琥珀酸、グルタル酸及び蟻酸から成る群から選択される請求項11記載の方法。
- 前記アントラサイクリングリコシド塩が塩酸塩である請求項11記載の方法。
- 前記アントラサイクリングリコシド塩が、微量の遊離酸を含む請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記酸がHClである請求項14記載の方法。
- 前記固体アントラサイクリングリコシド塩が、結晶性又は非晶性のいずれかである請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記固体アントラサイクリングリコシド塩が結晶性である請求項14記載の方法。
- 前記アルコール溶媒が、メタノール、エタノール又はイソプロパノールである請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記ケトン溶媒がアセトンである請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記エーテル溶媒が、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシメタン又は2−メトキシエタノールである請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記溶媒が水である請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記固体アントラサイクリングリコシド塩が、緩衝液又は樹脂の添加の前、前記溶媒と組合され、溶液が得られる請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。
- 前記緩衝液が、弱塩基及び弱酸を混合することに由来する塩を含んで成るか、又は弱塩基及び弱酸を混合することに由来する塩と弱酸との混合物である請求項7及び9のいずれか1項記載の方法。
- 前記塩が、酢酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム及び炭酸水素ナトリウムから成る群から選択される請求項23記載の方法。
- 前記塩と組合される弱酸が、酢酸、蟻酸及びH2CO3から成る群から選択される請求項23記載の方法。
- 前記塩及び弱酸の混合物が、酢酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸のアンモニウム及び蟻酸の混合物、炭酸水素アンモニウム及びH2CO4の混合物、及び炭酸水素ナトリウム及びH2CO3の混合物から成る群から選択される請求項23記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩が、イダルビシン塩であり、そして前記緩衝液が酢酸アンモニウム及び酢酸の混合物、又は炭酸水素アンモニウム及びH2CO3の混合物を含んで成る請求項7及び9のいずれか1項記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がエピルビシン塩であり、そして前記緩衝液が酢酸アンモニウムである請求項7及び9のいずれか1項記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がドキソルビシン塩であり、そして前記緩衝液が酢酸アンモニウム、蟻酸アンモニウム及び酢酸の混合物、蟻酸アンモニウム及び蟻酸の混合物、又は炭酸水素ナトリウム及びH2CO3の混合物である請求項7記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がイダルビシン又はエピルビシン塩であり、そして前記緩衝液が炭酸水素アンモニウムである請求項7及び9のいずれか1項記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がドキソルビシン塩であり、そして前記緩衝液が炭酸水素アンモニウムである請求項9記載の方法。
- 前記樹脂が、固体表面に結合される第三アミン、又はその第三アミンの塩を含んで成る請求項8及び10のいずれか1項記載の方法。
- 前記塩が弱酸の塩である請求項32記載の方法。
- 前記弱酸が、酢酸又は蟻酸のいずれかである請求項33記載の方法。
- 前記樹脂が、Amberlite(商標)、 Amberlite FPA51、Amberlite FPA53、Amberlite FPA54、Amberlite FPA55、Amberlite FPA40、Amberlite FPA42、Amberlite FPA90、Amberlite FPA91、Amberlite FPA97、Amberlite FPA98、Amberlite IRA900、Amberlite IRA910、Amberjet4200、Amberlite IRA67、Amberlite IRA96、Amberlyst A21、Amberlyst A23、及びAmberlyst A24から成る群から選択される請求項32記載の方法。
- 前記樹脂がAmberlite(商標)である請求項32記載の方法。
- 前記Amberlite(商標)がAmberlite(商標)Ira-67である請求項32記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がドキソルビシン又はイダルビシン塩であり、そして前記樹脂がAMBERLITE(商標)IRA-67である請求項8及び10のいずれか1項記載の方法。
- 前記出発アントラサイクリングリコシド塩がエピルビシン塩であり、そして前記樹脂がAMBERLITE(商標)IRA-67遊離塩基である請求項8及び10のいずれか1項記載の方法。
- 前記緩衝液が、前記出発アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり0.5%〜約1.5%モル当量の量で使用される請求項7及び9のいずれか1項記載の方法。
- 前記樹脂が、前記出発アントラサイクリングリコシド塩1モル当量当たり0.5%〜約1.5%モル当量の量で使用される請求項8及び10のいずれか1項記載の方法。
- 前記アントラサイクリングリコシド塩が、α−ヒドロキシルケトン成分を含み、そして前記アントラサイクリングリコシド塩、溶媒及び緩衝液又は樹脂を組合す段階の前、
a)α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩と、水、及び水とアルコール、ケトン又はエーテルとの混合物から成る群から選択された溶媒とを組合し;
b)前記混合物を短期間、加熱し;そして
c)前記加熱された混合物を、すばやく冷却する;
ことを含んで成る、α−ヒドロキシルケトン成分を含むアントラサイクリングリコシド塩を精製する段階をさらに含んで成る請求項7〜10のいずれか1項記載の方法。 - 前記混合物が、約50℃〜約70℃の温度に、約30〜約90分間、加熱され、そして前記混合物が室温に冷却される請求項42記載の方法。
- 前記混合物を加熱するための時間が、約30〜約60分である請求項43記載の方法。
- 前記出発混合物のpHが少なくとも5.4である場合、前記pHが、前記溶液を加熱する前、前記溶液に酸を添加することにより、約3.2〜約3.8に調節される請求項42記載の方法。
- 前記酸が、塩化水素(HCl)、臭化水素(HBr)、硫酸、二カルボン酸、例えばマレイン酸、琥珀酸、グルタル酸又は強有機酸、例えば蟻酸から成る群から選択される請求項45記載の方法。
- 前記酸がHClである請求項46記載の方法。
- 前記アントラサイクリングリコシドが、エピルビシン及びドキソルビシンから成る群から選択される請求項42記載の方法。
- 請求項2記載の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤。
- 請求項7〜10のいずれか1項記載の方法により調製された請求項2記載の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を含んで成る医薬製剤。
- 請求項7〜10のいずれか1項記載の方法により調製された請求項2記載の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩、及び医薬的に許容できる賦形剤を混合することを含んで成る医薬製剤。
- 医薬組成物の製造のためへの請求項2記載の安定した凍結乾燥されたアントラサイクリングリコシド塩酸塩の使用。
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