JP2008510715A - アザビシクロヘキサンの新規多型 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩の結晶多型のA型、B型及びC型であって、A型は他の型より熱力学的に安定である、結晶多型と、かかる多型の調製方法及び使用方法と、かかる多型を含む医薬品組成物とを提供する。

Description

本発明は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型、B型及びC型の結晶多型と、該多型の調製方法及び使用方法と、前記多型を含む医薬品組成物とに関する。
本件出願は、仮出願に変更される2004年8月18日出願の米国特許出願第10/920,748号に基づく優先権主張を伴う。
以下の化学式Iを有するフェニルアザビシクロヘキサンの(+)異性体の塩はうつ病の治療に用いられることが知られている。Lippaらに付与された特許文献1に示されるとおり、(+)異性体型の化学名が(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンである、化学式Iの化合物は強力な抗うつ活性を有することが知られている。
米国特許第6,372,919号明細書
Figure 2008510715
化学式Iのアザビシクロヘキサンは特許文献2−6のようなさまざまな米国特許明細書に説明されるとおりに調製されたが、これらの化合物はラセミ体で調製された。Lippaらの特許文献1の手順では、前記(+)光学対掌体は、これまで識別されていなかったさまざまな異性体多型の混合物として製造された。化学式Iの化合物の(+)異性体の純粋な結晶型は、例えば患者治療用の錠剤又はカプセルのようなさまざまな投与剤形で製剤される場合があるので、特に重要である。薬物の結晶構造の変化は、医薬製品の溶解度、製造方法、安定性及び生物学的利用率に、特に固形経口投与剤形で影響を与えることが知られている。したがって、単一の熱力学的に安定な結晶構造を含む純粋な形状で化学式Iの化合物の(+)異性体を製造することが重要である。
米国特許第4,231,935号明細書 米国特許第4,131,611号明細書 米国特許第4,435,419号明細書 米国特許第4,118,417号明細書 米国特許第4,196,120号明細書
発明の概要
本発明によると、特許文献1のとおりに調製された化学式Iの化合物の(+)光学対掌体は、一方がA型と命名される半水化物型で、他方がB型と命名される無水物型である、2種類の結晶多型構造の混合物として存在することが発見された。C型と命名される脱水物型も見つかった。化学式Iの化合物の(+)光学対掌体が従来技術の手順で製造されるとき、純粋な結晶多型に分離することが容易ではないA型とB型との混合物として製造されることがわかっている。
本発明によると、これらの多型を純粋な独立の多型形状で形成する方法が発見された。さらに、我々は、本発明に従って製造される純粋な結晶構造の化学式Iの化合物の(+)光学対掌体のA型が熱力学的に安定な多型であることを見つけた。したがって、A型が、医薬製品に製剤するために好ましい、化学式Iの化合物の酸付加塩の(+)光学対掌体の結晶型である。
発明の詳細な説明
本発明によると、化学式Iの化合物の酸付加塩の(+)光学対掌体は、A型、B型及びC型と命名される3種類のことなる結晶多型で存在し、半水化物であるA型は熱力学的に安定な形状であることが発見された。
A型は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の半水化物として特徴付けられる場合がある。化学式Iの化合物の酸付加塩のB型及びC型からA型を独自なものとして特徴付けらるのは半水化物結晶型である。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩のB型及びC型は半水化物としては存在しない。
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の多型は、粉末X線回折(XRPD)のパターン及び/又はラマン分光のピークによっても特徴付けされる場合がある。粉末X線回折については、ある多型の粉末X線回折の相対強度は前記パターンを決定するのに用いられる多型の結晶粒径の応じて変化する場合がある。これは選択配向の現象である。選択配向は結晶の形態に起因する。この場合、XRPD解析は、選択配向効果を低減するために、XRPD解析の際にサンプルホルダ内でサンプルを回転させながら実施されるべきである。本発明によって多型状態の有無及び性質を決定するためのXPRD解析用サンプルは、軽く粉砕し、及び/又は、篩にかけて、XPRD解析用に約10から40ミクロンまでの結晶粒径にされるべきである。
本明細書で説明する粉末X線回折パターン測定に用いる島津システムを含むブラッグ−ブレンターノ装置は、Chenら、J Pharmaceutical and Biomedical Analysis, 2001; 26, 63に説明されるとおり、サンプル調製誤差に起因する体系的なピークシフトを示す(全ピークがある一定の角度「°2θ」だけシフトできる)。したがって、ピーク値の「°2θ」角度読み取り値のいずれもが約(±)0.2°の誤差を有する場合がある。
A型、B型及びC型の粉末X線回折(XRPD)パターン解析は、CuKa放射を用いる島津XRD−6000Xで実施された。この手順では、塩酸塩としての前記化合物が結晶粉末として上述の装置に装荷された。前記装置は長波長微小焦点X線管を装備している。前記管の電圧及び電流はそれぞれ40kV及び40mAに設定された。発散及び散乱スリットは1°に設定され、受光スリットは0.15mmに設定された。回折した放射はNaIシンチレーションデテクタによって検出された。2.5から40°の2θまで3°/分(0.4秒/0.02°ステップ)でのθ−2θ連続スキャニングが使用された。シリコン標準が装置のアライメントをチェックするために解析された。データはXRD−6000v.4.1を用いて収集及び解析された。
以下の表1は、約10から40ミクロンの結晶粒径を有する(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の精製A型の粉末X線回折パターンのピークを示す。このパターンは上述の角度誤差を生じやすいピークの「°2θ」角度で与えられる。表1に示される相対強度(I/I)の百分率値については、Iは全ての「°2θ」角度について前記サンプルでXRPDによって決定された最大ピークの値を表し、Iはある特定の「°2θ」角度で測定されたピークの強度の値を表す。「°2θ」角度は、回折角、すなわち、入射X線と回折X線との間の角度である。百分率で示されたある特定のピークについての相対強度値と、該ピークが発生する「°2θ」角度とは以下の表1に示される。
表1
A型についてのXRPDピーク(°2θ)及び相対強度(I/I




































Figure 2008510715
以下の表2は、約10から40ミクロンの結晶粒径を有する(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の精製B型の粉末X線回折パターンのピークを示す。ある特定のピークについての百分率で示される相対強度値と、前記ピークが約10から40ミクロンの結晶粒径を有する(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の精製B型について生じる「°2θ」角度とは、以下の表2に示される。
表2
B型についてのXRPDピーク(°2θ)及び相対強度(I/I
Figure 2008510715
以下の表3は、約10から40ミクロンの結晶粒径を有する(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の精製C型の粉末X線回折パターンのピークを示す。ある特定のピークについての百分率で示される相対強度値と、前記ピークが約10から40ミクロンの結晶粒径を有する(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の精製C型について生じる「°2θ」角度とは、以下の表3に示される。
表3
C型についてのXRPDピーク(°2θ)及び相対強度(I/I















































Figure 2008510715
しかし、これらの粉末X線回折パターンには特定の角度にそれぞれの型に独特な鍵となる主要ピークがある。これらのピークは、約10から40ミクロンの結晶粒径を有するそれぞれの型のXRPDパターンに存在する。これらの主要ピークのいずれかが、単独で、あるいは、いずれかの区別できる組み合わせで、前記多型の1つの型を他の2つの型から区別するのに十分である。A型については、上述のとおり列挙された誤差を想定して、これらの主要ピークの「°2θ」角度は以下のとおりである。
17.14、
19.62、
21.96、
24.52、及び
26.74
これらの主要ピークのいずれかが、単独で、あるいは、いずれかの区別できる組み合わせで、A型を他の2つの型から区別するのに十分である。
また、約10から40ミクロンの結晶粒径を有する塩酸塩としてのB型に独特なB型のXRPDには、粒径に関係なく塩酸塩としてのB型のXRPDパターンに存在するのが典型的な鍵となる主要ピークが特定の角度にある。これらの主要ピークのいずれかが、単独で、あるいは、いずれかの区別できる組み合わせで、B型を他の2つの型から区別するのに十分である。B型については、上述のとおり列挙された誤差を想定して、これらの主要ピークの「°2θ」角度は以下のとおりである。
15.58、
17.52、
21.35、
23.04、
25.43、及び
30.72
また、約10から40ミクロンの結晶粒径を有する塩酸塩としてのC型に独特なC型のXRPDには、粒径に関係なく塩酸塩としてのC型のXRPDパターンに存在するのが典型的な鍵となる主要ピークが特定の角度にある。これらの主要ピークのいずれかが、単独で、あるいは、いずれかの区別できる組み合わせで、C型を他の2つの型から区別するのに十分である。C型については、上述のとおり列挙された誤差を想定して、これらの主要ピークの「°2θ」角度は以下のとおりである。
13.34、
17.64、
20.07、
21.32、
22.97、
24.86、
26.32、及び
27.90
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの3つの多型を特徴付ける別の方法は、ラマン分光法によるものである。ラマン分光法を実施するための手順は、Skoog及びWest、Principles of Instrumental Analysis (2nd Ed.); Saunders College, Philadelphia (1980)の260−275頁に説明される。
簡潔には、ラマン分光スペクトルは、860FT−IRとインターフェース接続されたFT−ラマン960(又は860)分光光度計(Thermo Nicolet)を使って得られた。この分光光度計は1064nmの励起波長を使用する。Nd:YVOレーザのほぼ0.912Wの出力がサンプルを照射するのに用いられた。ラマン分光スペクトルはインジウムガリウムヒ素(InGaAs)デテクタを用いて測定された。前記サンプルは解析のためペレット状に圧縮された。合計128個のサンプルのスキャニングデータが、Happ−Genzelアポダイゼーションを用いて約(±)4cm−1の分光分解能で3600又は3700−98cm−1から収集された。波長の較正はイオウ及びシクロヘキサンを用いて実施された。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの精製されたA型、B型及びC型について以下に波数(cm−1)で示されたラマンスペクトルのピーク1は、約(±)4cm−1の誤差が想定される。
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのA型についての波数(cm−1)でのラマン分光スペクトルのピーク1は表4に示される。
表4
A型についてのラマンピークリスト(ピーク>400cm−1
ピーク1は波数(cm−1)で示される



































Figure 2008510715
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのB型についての波数(cm−1)でのラマン分光スペクトルのピーク1は表5に示される。
表5
B型についてのラマンピークリスト(ピーク>400cm−1
ピーク1は波数(cm−1)で示される















Figure 2008510715
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのC型についての波数(cm−1)でのラマン分光スペクトルのピーク1は表6に示される。
表6
C型についてのラマンピークリスト(ピーク>400cm−1
ピーク1は波数(cm−1)で示される















Figure 2008510715
表4、表5及び表6は、それぞれA型、B型及びC型の塩酸塩についてのラマンピーク位置の完全なパターンを提供する。しかし、これらのパターンの中にはこれらの多型の塩酸塩のそれぞれに独特な特定の鍵となるピークがある。これらの鍵となるピークのいずれかが、単独又はいずれかの区別できる組み合わせで、前記多型の1つの型を他の2つの型から区別するのに十分である。A型の塩酸塩について波数(cm−1)で表現されるこれらのピークの位置は以下のとおりである。
A型についての波数(cm−1)でのピーク位置
762、
636、
921、
959、
1393、
1597、
2890、
2982、及び
3064
これらの鍵となるピークのいずれかが、単独又はいずれかの区別できる組み合わせで、A型を他の2つの型から区別するのに十分である。
B型の塩酸塩について波数(cm−1)で表現される特徴的なピークの位置は以下のとおりである。
B型についての波数(cm−1)でのピーク位置
1245、
1380、
2963、
2993、
3027、及び
3066
これらの鍵となるピークのいずれかが、単独又はいずれかの区別できる組み合わせで、B型を他の2つの型から区別するのに十分である。
C型の塩酸塩について波数(cm−1)で表現される特徴的なピークの位置は以下のとおりである。
C型についての波数(cm−1)でのピーク位置
1059、
1094、
1266、
1343、
1595、
2900、
2966、及び
3070
これらの鍵となるピークのいずれかが、単独又はいずれかの区別できる組み合わせで、C型を他の2つの型から区別するのに十分である。
本発明によると、酸付加塩(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの結晶多型のそれぞれの型は、鏡像異性体(enantlomeric)、立体異性体及び多型異性体の他の型を実質的に含まないで得ることができる。鏡像異性体、立体異性体及び多型異性体の他の型を「実質的に含まない」という用語は、結晶物質が、鏡像異性体、立体異性体及び多型異性体の他の型を重量比約5%以下しか含まないという点で、重量比で少なくとも約95%純粋であることをいう。
従来は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の調製は、A型とB型との混合物をもたらした。この混合物は、容易に分離できないそれぞれの多型の重量比約50%の構成であった。さらに、常温で静置するとA型とB型との間の相互変換が少し起こり、加熱するとこの50%混合物からA、B及びC型の間の相互変換が起こる。しかし、これらの混合物は容易に分離できなかった。したがって、鏡像異性体、立体異性体及び多型異性体の他の型を実質的に含まないこれらの個別の多型の純粋な異性体は得ることができなかった。
本発明によると、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン、特に、その塩酸付加塩のA、B及びC型のそれぞれは、従来技術の手順に従って製造されたA型及びB型の混合物の再結晶化を通じて、鏡像異性体、立体異性体及び多型異性体の他の型を実質的に含まないで調製できる。A型及びB型の混合物の再結晶化に用いられる具体的な溶媒、条件及び物質の濃度に応じて、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの所望の多型を、鏡像異性体、立体異性体及び多型異性体の他の型を実質的に含まないで選択的に製造することができる。
他の多型を実質的に含まないでA型及びB型を調製するときには、A型及びB型の混合物からの結晶化が利用されるのが一般的である。しかし、これらの多型のそれぞれを他の多型を実質的に含まないで製造することに関する結晶化技術は異なる。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの半水化物であるA型を調製するときには、A型及びB型の混合物のようなA型を含む固形物を、水を含む有機溶媒に溶解する溶媒メジウムを利用するのが最善である。本手順で利用可能な好ましい有機溶媒は、メタノール、ブタノール、エタノール又はイソプロパノールのような定休アルカノール溶媒と、アセトン、ジクロロメタン及びテトラヒドロフランのような他の溶媒とを含む。他の型の多型を実質的に吹くまいで純粋なA型多型を製造するときには、結晶化用メジウムを調製するときにこれらの溶媒に水を取り込ますのが最善である。前記固形物、好ましくは、A型及びB型の混合物がこのメジウムに溶解すると、前記溶媒はこの溶液が大気に暴露された状態で、長時間にわたって室温で蒸発させられるべきである。室温とは、約15°Cから35°Cまでのいずれかの温度をいう。蒸発は、前記溶媒メジウムが全て除去され、A型の純粋結晶が残るまで行われる場合がある。好ましくは、蒸発は緩慢な蒸発のように自然に行われてもかまわない。溶液の量及び濃度に応じて、蒸発は、前記溶媒が完全に蒸発して、他の型の多型を実質的に含まないA型の乾固結晶残渣が残るまで、3から15日間又はそれ以上の期間にわたって実施される場合がある。
B型多型は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の無水型である。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩のB型は、A型及びB型の混合物のようなA型を含む固形物から、無水条件を利用して、A型の多型か、A型及びB型の混合物かを好ましくは塩酸塩として溶解することによって調製される場合がある。本発明の好ましい実施態様によると、この固形物は結晶形状で、無水有機溶媒を用いて再結晶化される。上記の有機溶媒のいずれもが、その無水状態でB型を製造するのに利用可能である。上記に提示されるとおり、再結晶化が無水条件下で実施されることが重要である。さらに、B型結晶を製造するための溶媒の除去は、高温、すなわち、約50°Cから80°Cまでの無水条件下で実施することが好ましい。前記溶媒の混合液からのB型の結晶化の後、前記溶媒は他の型の多型を実質的に含まないでB型が残るように濾過又はデカントによって除去することができる。前記溶媒の除去の前に結晶化メジウムを調製するとき、A型及びB型の混合物を含む再結晶化用結晶化メジウムのの作成は、所望の場合には高温、すなわち、50°Cから80°Cまでで実施できる。
C型の多型は、A型か、B型か、これらの混合物かのいずれかから調製できる。C型は、A型か、B型か、これらの混合物かのいずれかの少なくとも50°C、好ましくは、60°Cから80°Cまでの温度での広範な加熱によって調製される。加熱は、他の型の多型を実質的に含まないC型ができるまで継続される場合がある。この加熱は所望の場合には、長時間、すなわち、12時間から4日間又はそれ以上にわたって開始材料の多型の型が他の型を実質的に含まないC型に変換されるまで実施される場合がある。他の型を実質的に含まないC型の結晶構造を有する酸付加塩は、通常は溶媒非存在下でA型又はB型の酸付加塩を広範に加熱することによって製造される。この調製物における好ましい酸付加塩は塩酸付加塩である。
以上に提示された技術は、前記多型のそれぞれを特定の量だけ含む(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の多型の混合物を調製することも可能にする。特に、A型と、B型かC型かのいずれかとの混合物と、B型とC型との混合物と、A型、B型及びC型の混合物とが、それぞれの型の多型の所望の量で容易に調製できる。例示のためであって、限定するものではないが、A型とB型の混合物でそれぞれの型を所望の量含む混合物が、実質的に他の型の多型を含まず、かつ、上述のとおり調製されたA型を、所望の量のB型を製造するために必要な期間上述のB型調製手順に供することによって調製できる。さらなる実施例として、A型とC型との混合物であって、それぞれの型の多型を所望の量含む混合物が、実質的に他の型の多型を含まず、かつ、上述のとおり調製されたA型を、所望の量のC型を製造するために必要な期間上述のC型調製手順に供することによって調製できる。追加の実施例として、B型とC型との混合物であって、それぞれの型の多型を所望の量含む混合物が、実質的に他の型の多型を含まず、かつ、上述のとおり調製されたB型を、所望の量のC型を製造するために必要な期間上述のC型調製手順に供することによって調製できる。さらなる実施例として、A型と、B型かC型かのいずれかとの混合物と、B型とC型との混合物と、A型、B型及びC型の混合物とであって、それぞれの型の多型の所望の量を含む混合物が、実質的に他の型の多型を含まず、かつ、所望の混合物が得られるように上述のとおり調製された、所望の型の多型を組み合わせることによって調製できる。
以上に提示された技術を用いて、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の個々の型の多型を特定の割合で含む混合物を得ることができる。例えば、A型を重量比で約10%から、約10−20%、20−35%、35−50%、50−70%、70−85%、85−95%及び95−99%又はそれ以上まで含み、残りはB型か、C型かB型及びC型の両方かである混合物が調製できる。別の実施例としては、B型を重量比で約10%から、約10−20%、20−35%、35−50%、50−70%、70−85%、85−95%及び95−99%又はそれ以上まで含み、残りはA型か、C型かA型及びC型の両方かである混合物が調製できる。さらなる実施例としては、C型を重量比で約10%から、約10−20%、20−35%、35−50%、50−70%、70−85%、85−95%及び95−99%又はそれ以上まで含み、残りはA型か、B型かA型及びB型の両方かである混合物が調製できる。
さらに、多くの薬理学的に活性がある有機化合物は、第2の外来分子、特に、溶媒分子を主要な前記薬理学的に活性がある化合物の結晶構造の内部に取り込んで結晶化して疑似多型を形成することが日常的である。第2の分子が溶媒分子のときには、前記疑似多型は溶媒和物ともよばれる場合がある。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのこれら追加の型の全てが同様に本発明によって意図される。
本発明のA型、B型及びC型の多型は、酸と、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩基性窒素官能基とから酸付加塩として調製される場合がある。適切な酸付加塩は酸から形成され、毒性のない塩を形成するが、該毒性のない塩の例は、塩酸、臭化水素酸、, ヨウ化水素酸、硫酸、硫酸水素、硝酸、リン酸及びリン酸水素である。医薬品として許容される付加塩は、無機酸付加塩及び有機酸付加塩を含む。前記医薬品として許容される付加塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩等のような金属塩と、カルシウム塩、マグネシウム塩等のようなアルカリ土類金属塩と、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノール塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等のような有機アミン塩と、酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸塩、マロン酸、フマル酸、マンデル酸、酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、蟻酸等のような有機酸塩と、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のようなスルホン酸と、アルギニン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、酒石酸、グルコン酸等のようなアミノ酸塩とを含むが、これらに限定されない。塩酸を用いて形成される塩酸塩は、代表的な有用な塩である。
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の個々の型の多型と、該付加塩の多型の混合物とは、既知の型の(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンと同じやり方でヒトの患者に投与できる。さまざまな他の既知の送達経路、装置及び方法も同様に利用できるが、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩のの個々の型の多型と、該付加塩の多型の混合物とについて適当な投与経路は、口、口腔、鼻、肺、エーロゾル、局所、経皮、粘膜、注射、徐放及び放出制御送達を含むがこれらに限定されない。有用な腸管外送達方法は、静注、筋注、腹腔内注射、脊椎内注射、鞘内注射、脳室内(intracerebroventricular)注射、動脈注射及び皮下注射を含むが、これらに限定されない。
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩のの個々の型の多型と、該付加塩の多型の混合物とについて哺乳類の患者に対する適当な有効単位投与量は、約1から1200mgまで、50から1000mgまで、75から900mgまで、100から800mgまで、又は、150から600mgまでの範囲の場合がある。一部の実施態様では、有効単位投与量は、例えば、約10ないし25mg、30ないし50mg、75ないし100mg、100ないし150mg、150ないし250mg又は250mgないし500mgの狭い範囲内から選択されるであろう。これら及びその他の有効単位投与量は、単回投与か、毎日、毎週又は毎月あたり複数回の形態で、例えば、1日あたり、1週あたり、又は1月あたり、約1から5回か、2−3回の投与回数を含む投与計画で投与される場合がある。代表的な実施態様では、約10ないし25mg、30ないし50mg、75ないし100mg、100ないし200(予想される投与力価)mg又は250ないし500mgの投与量が、1日あたり1回、2回、3回又は4回投与される。より詳細な実施態様では、約50−75mg、100−150mg、150−200mg、250−400mg又は400−600mgの投与量が、毎日1回、2回又は3回投与される。代替的な実施態様では、投与量は体重に基づいて計算され、例えば、1日あたり約0.5mg/kgから30mg/kgまで、、1日あたり1mg/kgから約15mg/kgまでか、1日あたり1mg/kgから約10mg/kgまでか、1日あたり2mg/kgから約20mg/kgまでか、1日あたり2mg/kgから約10mg/kgまでか、、1日あたり3mg/kgから約15mg/kgまでかの量を投与される場合がある。
上述の投与経路、投与方法及び投与量と、以下に説明する投与剤型とを用いて、本発明の個々の型の多型及び該多型の混合物は人間のさまざまな疾患及び病状の予防及び治療に使用可能である。例示のためであって限定するものではないが、うつ病の場合には、うつ病を罹患している前記治療を必要とする患者に他の型の多型及び該多型の混合物を実質的に含まない上記の多型の1つの型と、無害なキャリヤ又は希釈剤とを含む組成物であって、前記うつ病を予防又は治療するために有効な量を投与される組成物を投与することによって達成される。本発明によると、他の型の多型を実質的に含まないある型か、多型の混合物としてかのいずれかとして、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンがうつ病を予防又は治療するために有効な量で投与される。他の型の多型及び該多型の混合物を実質的に含まないかかる多型のうつ病予防又は治療に必要ないずれかの有効量がこの組成物で使用可能である。一般的には、経口投与剤型では、1日あたり体重1kgあたりで約0.5mg/kgから約5.0mg/kgまでの投与量が使われる。しかし、他の型の多型及び該多型の混合物を実質的に含まないかかる型の多型の経口単位投与量は、うつ病の病状と、患者の体重とに大きく左右され、そしてもちろん、内科医の判断に委ねられる。本発明によると、他の型の多型及び該多型の混合物を実質的に含まない特定の型の多型を含む経口単位投与量は、1日に1回又は2回か、あるいは、必要に応じてかで、1日あたり約30mgから300mgまでの投与量で投与されるのが好ましく、1日あたり約50mgから約200mgまで投与されるのがより好ましい。
本発明は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の上記の個々の型の多型と、多型の混合物とについての医薬品投与剤型を含む。かかる医薬品投与剤型は、結合剤、充填材、潤滑剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味料、荒涼、保存料、バッファー、湿潤剤、崩壊剤、発泡剤その他の従来技術の賦形剤及び添加剤を含むがこれらに限定されることはない、1種類または2種類以上の賦形剤又は添加剤を含む場合がある。したがって本発明の組成物は、医薬品として許容できるキャリア又は賦形剤と、その他のその他の薬剤と、医薬品と、アジュバントと、バッファーと、保存料と、希釈剤と、さまざまなその他の当業者に既知の医薬品添加物及び添加剤とのうちの1つ又はその組み合わせを含む。これらの追加の製剤添加物及び添加剤は、生物学的には不活性であることがしばしばあり、有害な副作用や活性成分との相互作用を起こすことなく患者に投与できる。
上記のとおり、A型は(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの酸付加塩の熱安定性の多型である。よって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体の(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの非存在下でA型が医薬品投与剤型で使用されることが好ましい。しかしB型及びC型も、製剤及び安定性に関してはあまり強力ではないが、医薬製剤に含まれる場合がある。
所望の場合には、本発明の個々の型の多型か、該多型の混合物かが、親水性で徐放性のポリマーのような、徐放性キャリヤを使用することによって放出制御剤型で投与される場合がある。この文脈で代表的な放出制御剤は、約100cpsないし約100,000cpsの範囲内の粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むがこれらに限定されない。
本発明の個々の型の多型か、該多型の混合物かは、経口投与剤型で、任意的には、キャリアその他の添加剤と併用して製剤され投与される場合がある。医薬品製剤技術で慣用される適切なキャリアは、微小結晶セルロース、乳糖、蔗糖、果糖、ブドウ糖、デキストロース、その他の糖類、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、セルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、顔林、マンニトール、ラクチトール、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、その他の糖アルコール、乾燥デンプン、デキストリン、マルトデキストリン、その他の多糖類又はこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
本発明に使用される代表的な経口投与剤型は、錠剤、カプセル、粉末、溶液、シロップ、懸濁液及びトローチを含み、これらは医薬品経口投与剤型のいずれかの従来技術の製造方法によって調製される場合がある。錠剤のような経口投与剤型は、放出調節剤、流動促進剤、圧縮補助剤(compression aides)、崩壊剤、発泡剤、潤滑剤、結合材、希釈剤、香料、香料増強剤、甘味料及び保存料を含むがこれらに限定されない、医薬品として許容できる追加の製剤成分を1種類または2種類以上含む場合がある。これらの成分は、医薬品製剤の当業者に知られた広くさまざまな賦形剤から選択される。経口投与剤型の所望の特性に応じて、いずれかの数の成分が、錠剤のような投与剤型を調製する既知の用途について単独又は併用で選択される場合がある。
適切な潤滑剤は、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸カルシウム、硬化植物油、安息香酸ナトリウム、ロイシンカーボワックス、硫酸ラウリルマグネシウム、コロイド状二酸化珪素及びモノステアリン酸グリセリンを含む。適切な流動促進剤は、コロイド状シリカ、フュームド二酸化珪素、シリカ、タルク、フュームドシリカ、石膏及びモノステアリン酸グリセリンを含む。コーティングに使用される場合がある物質は、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、タルク、甘味料及び着色剤を含む。上述の発泡剤及び崩壊剤は、当業者に知られた迅速に崩壊する錠剤を製剤するうえで有用である。これらは口腔内で1分間未満で崩壊するのが典型的であり、30秒未満で崩壊することもしばしばである。発泡剤とは、有機酸と、炭酸又は重炭酸とであることが典型的な2剤をいう。
以下の実施例は、本発明の一部の実施態様を例示するが、本発明の開示内容を限定するものと解すべきではない。
本実施例は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの遊離塩基からの(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の調製と、この方法がA型及びBガイド・チューブの混合物を生成することの証明とに関する。
約250mgの(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの遊離塩基が400mLの(0.05%のジエチルアミンを含む)95:5(v/v)ヘキサン/イソプロパノール中に溶解された。この溶液は約70°Cに設定されたスターラープレート状で窒素気流下で蒸発され、サンプルを透明ゲル状に濃縮した。このゲルは50mL酢酸エチル中で溶解され、窒素気流下で乾固され、薄い、透明ないし(黄色がかった)オフホワイトの乳状残渣を得た。この残渣が7mLのジエチルエーテル中に溶解され、HCl飽和ジエチルエーテルが添加されると、すぐに白色の固形物の塊が沈殿した。この固形物は真空濾過で回収され、19mLのジエチルエーテルで洗浄された。濾過された前記固形物は乾燥しているようにみえた。(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩が回収され(162.5mg)、収率は55.7%であった。
上述のとおり実施されたXRPD分析及びラマン分光法は、開始材料(遊離塩基)及び最終産物(塩酸塩)の両方ともA型及びB型の混合物であることを示した。開始材料及び最終産物の両方とも、それぞれの型の多型を(重量比)約50%含むことが観察された。開始材料と最終産物とにおけるこれらの型の多型の割合の差異はわずかしかなかった。
実施例1の最終産物についての安定性の研究
実施例1で製造され、A型及びB型の50%(重量比)混合物を含む(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の2重試験用のサンプルが、常温に置かれたデシケータと、プログラム式ヒートブロック中50°Cのデシケータとに試験的に保存する非公式安定性試験に供された。前記サンプルは1週間後に検査されたところ、両方のサンプルともA型及びB型の混合物を含んでいたが、観察された組成比はいくらか多型の変換があることを示した。常温保存の混合物は(XPRD分析によって測定されたところ)A型40%(重量比)とB型60%(重量比)とを含むことが観察された。この結果はラマン分光法によって確認された。50°Cのプログラム式ヒートブロック内で保存されたサンプルのXPRD分析は、17日間の保存後にA型約50%(重量比)とC型50%(重量比)とを示した。
(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの塩酸塩の製造方法
ステップ1:α−ブロモ−3,4−ジクロロフェニル酢酸メチルエステルの合成
100kgの3,4−ジクロロフェニルアセトニトリルが、12kgの水と140kgの98%硫酸との混合液に数回に分けて1.25時間かけて添加された。発熱は最高65°Cまで許容され、反応混合液は60−65°Cに30分間保温された。50°Cまで冷却した後、80kgのメタノールがゆっくりと25−30分間かけて添加された。前記混合液は92−98°Cに加温され、この温度でさらに3時間保温された。35°Cまで冷却された後、前記反応混合液は(0−5°Cに予備冷却された)150Lの二塩化エチレン及び250Lの水の撹拌混合液中に注入して反応が停止された。反応槽及び配管が水で洗浄されて反応停止混合液中に排水が添加され、該反応停止混合液は5分間撹拌され、層分離させられた。下方の有機相が分離され、水相が2x150Lの二塩化エチレンで洗浄された。混ぜ合わされた有機相は100Lの水で洗浄され、その後、(100Lの水に3kgの炭酸ナトリウムを添加した)炭酸ナトリウム水で洗浄された。粗エステル溶液は60−62°Cで真空下共沸「乾固」され、100Lの二塩化エチレンが回収された。理論的収率は分離されることなく推定され、前記溶液は以下の臭素化反応に「そのまま」用いられた。
(上記のステップからの)粗メチル3,4−ジクロロフェニル酢酸の(配管濾過された)溶液と、88kgの1,3−ジブロモ−1,3−ジメチルヒダントイン(DBDMH)とが80°Cまで加温され、(還流下で)85−90°Cに保温されながら、15L二塩化エチレン中の2.5kgVAZO52が数回に分けて5時間にわたって添加された。その後追加の8.8kgのDBDMHが添加され、(還流下で)85−90°Cに保温されながら、4Lの二塩化エチレン中の0.5kgのVAZO52溶液が数回に分けて2.5時間にわたって添加された。その後加熱が中止され、撹拌しながら350Lの水が添加された。前記混合液は層分離させられて、下方の有機相が分離され、水相は50Lの二塩化エチレンで洗浄された。混ぜ合わされた有機相はチオ硫酸水溶液(150Lの水に5.0kgのチオ硫酸ナトリウム)と、炭酸ナトリウム水溶液(150Lの水の2.5kgの炭酸ナトリウム)と、希塩酸(100Lの水に5.4Lの32%HCl)とで洗浄された。有機相は配管濾過され、真空中で(83°C、完全真空)蒸留して「乾燥状態(dryness)」にされた。粗α−ブロモ−3,4−ジクロロフェニル酢酸メチルエステルは82kgのトルエン中に溶かされ、40°Cに冷却され、鋼鉄ドラム缶に収容された。生成物は分離されず、ステップ2で「そのまま」使用された。理論的収率が計算の目的には推定された。
ステップ2:1−(3,4−ジクロロフェニル−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸ジメチルエステルの合成
ステップ1からの前記粗α−ブロモ−3,4−ジクロロフェニル酢酸メチルエステルは、55.6kgのアクリル酸メチルとよく混合されてから、この混合物は、500Lのトルエン(アルゴン・ブランケット、argon blanket)中の54.4kgカリウムメトキシドの予備冷却(―2°C)された混合液に5.5時間かけてよく撹拌しながら添加され、+10°C未満に保温される。ブライン冷却(−15°C)しながら終夜静置(5psigアルゴン)の後、冷たい反応混合液は250Lの水と30kgの32%塩酸との混合液によく撹拌しながら添加されて反応が停止された。200Lの水と2.5kgの炭酸カリウムとが前記混合液によく撹拌しながらさらに30分間かけて添加された。層分離の後、下方の水相が分離され、150Lの水と、1.0kgの炭酸カリウムとが有機相に添加された。前記混合液は5分間撹拌され、層分離された。下方の水相と相界面の乳化物とは分離廃棄され、有機相は1Lの32%塩酸を含む100Lの水で洗浄された。層分離と、下方の水相の分離との後、有機相は配管濾過され、真空中で(65°C、完全真空)蒸留して「乾燥状態」にされた。この高温の残渣に70kgのメタノールが撹拌しながら添加された。前記混合液は−5°Cまで冷却され(+10°Cで種晶が添加され(seed))、この温度で終夜保温された。冷たく粘稠な懸濁液は吸引濾過(Nutsche、すなわちブフナー漏斗による濾過)され、1−(3,4−ジクロロフェニル−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸ジメチルエステルのケーキが真空乾燥され、2x20Lヘキサンで洗浄され、30分間吸引乾燥され、2日間常温で紙(ラック)上で風乾された。
上記のメタノール液に対して50kgの苛性ソーダのフレークが8時間かけてよく撹拌しながら少量ずつ添加された。発泡及び緩慢な発熱(最高60°C)が終了した後で、粘稠な懸濁液は50°Cで1時間保温された。100Lのイソプロパノールが10分間かけて徐々に添加されてから、この混合液は常温常圧で終夜ゆっくりと撹拌された。固形物は吸引濾過(Nutsche)され、80Lのメタノールで再度スラリー状にされた。得られた1−(3,4−ジクロロフェニル−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸二ナトリウム塩は、吸引濾過(Nutsche)され、メタノール(40L)で洗浄され、1時間吸引濾過され、紙(ラック)上で風乾された。
ステップ3:1−(3,4−ジクロロフェニル−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸の合成
(ステップ2からの)42.0kgの1−(3,4−ジクロロフェニル−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸二ナトリウム塩と、120Lの脱イオン水との懸濁液が30−35°Cに加温され、この溶液は配管濾過され、遊離のジカルボン酸を沈殿するために30kgの32%塩酸で中和された。120kgの酢酸エチルが添加され、混合物は溶液にするために40−50°Cに加温された。下方の水相が分離され、20kgの酢酸エチルで洗浄された。混ぜ合わされた有機抽出液は飽和塩化ナトリウム(30L中に3kg)で洗浄されてから、真空中で(70°C、完全真空)蒸留して「乾燥状態」にされた。60kgの二塩化エチレンが熱い残渣に添加され、溶液は−5°Cで終夜ゆっくりと撹拌しながら冷却された。残存する酢酸エチルは蒸留され(43°Cで完全真空)、粘稠な懸濁液を得てから、該懸濁液は完全真空で−5°Cまで2.5時間かけて冷却され、その後、吸引濾過(Nutsche)された。1−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸のケーキは冷たい二塩化エチレン(2x5L)で洗浄され、その後、常温の二塩化エチレン(4x5L)で洗浄された。前記ジカルボン酸生成物は15分間吸引乾燥され、紙(ラック)上で風乾された。
(ステップ2からの)31.0kgの1−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸ジメチルエステルと、40Lの水と、35kgのメタノールと、18.0kgの50%苛性ソーダとが(還流下)70−75°Cまで加熱され、1.5時間70−75°Cで保温された。その後、10Lの水が添加され、混合液は75−77°Cでさらに2時間保温された。メタノールが70°Cの真空でゆっくりと蒸留除去して粘稠な懸濁液にするが、該粘稠な懸濁液は80Lの水と混合して溶液にする。遊離のジカルボン酸は31kgの32%塩酸で沈殿され、100kgの酢酸エチルで抽出された。下方の水相が分離され、20kgの酢酸エチルで洗浄された。混ぜ合わされた有機相が50Lの水で洗浄され、次いで、方は塩化ナトリウム水溶液で洗浄された。完全真空での80°Cの真空蒸留が、1−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸の濃縮液を作成し、これが「そのまま」でイミドへの環化を行う次のステップに使われた。ジエステルからの定量的な収率が計算の目的で推定された。
ステップ4:1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]−2,4−ジオンの合成及び再結晶化
(ステップ3からの)1−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2−シクロプロパン−ジカルボン酸のスラリーが、45.6kgの加温(68°C)ホルムアミドに添加され、残存酢酸エチルは完全真空、68−73°Cで蒸留された。さらに14.4kgのホルムアミドがこの混合液に添加され、その後、(ステップ3の二ナトリウム塩に由来する)11.2kgのジカルボン酸が添加された。以下の作業ではアルゴンブランケットが前記混合液上に維持された。前記混合液は完全な溶液になるように15分間73−75°Cで撹拌されてから、140−145°Cまで1時間かけて加熱され、この温度でさらに2.25時間保温された。加熱は中断され、この混合液は70°Cまで冷却されて、20mLの32%HClを含む10Lの水がゆっくりと30分間にわたって添加された。前記混合液に種晶が添加され(seeded)、結晶化が開始された。さらに20Lの水がこの濃厚な溶液に2時間かけてゆっくりと添加された。常温常圧条件下で終夜静置した後、この混合液は常温で1.25時間撹拌されてから、吸引濾過(Nutsche)された。粗1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオンのケーキは水(3x20L)で洗浄され、30分間真空乾燥され、常温常圧条件下で2日間紙(ラック)の上で風乾された。
(上記のステップ4からの)37kgの湿った粗1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオンと、120Lのトルエンとの混合液は溶液にするために75−80°Cまで加温された。相分離と、残存水(3.3kg)の分離との後で、(5Lのトルエンに懸濁された)1kgのDarco G−60活性炭素(American Norit社)が添加された。この混合液は30分間80°Cで撹拌されてから、(フィルター・エイドでプレコーティングされた)Sparkler(商標)フィルターで加圧濾過され、10μmのインラインフィルターで追加処理(polish)された。透明な淡黄色の溶液は75−80°Cで最終体積100Lまで真空濃縮され、ゆっくりと冷却され、70°Cで種晶が添加された(seed)。濃厚な結晶懸濁液は5°Cまで冷却され、この温度で30分間保温され、吸引濾過(Nutsche)された。精製された1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオンのケーキは、2x10Lの冷たい(−10°C)のトルエンで、その後、2x20Lのヘキサンで洗浄された。30分間の吸引乾燥後、前記2,4−ジオン生成物は真空乾燥(≦62°C)された。
ステップ5:塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの合成及び精製
BH3−THF複合体が、2Lの追加漏斗に装荷(charge)され(9x2L、その後、1x1.5L)、50Lフラスコに排出される。
1000gの(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオンが2LのTHFに溶解され、前記BH3−THFに2時間にわたって1滴ずつ添加される。この反応混合液は還流しながら加熱され、この温度で終夜保温された。その後前記反応混合液は10°C未満まで冷却され、20°Cで1200mLの6NのHClを1滴ずつ添加することによってpH2に調製され、少なくとも1時間撹拌される。
前記反応混合液は、10LのBuchiフラスコに移され、乳状の白色ペーストにまで濃縮され、さらに5ガロン容器に移される。この混合物は4Lの冷水で希釈され、2000mLの25%水酸化ナトリウム溶液でpH10に調整された。20°C未満の温度が維持される。この後、4.5Lの酢酸エチルが添加され、この混合液は15分間撹拌される。この溶液はフィルタークロスを用いて10インチ漏斗を通して濾過され、酢酸エチル(2x250mL)で洗浄される。
その後、この濾液は40L分離漏斗に移され、液相が分離させられる。それぞれの相が異なる5ガロン容器に排出される。水相の層は前記40L分離漏斗に戻され、酢酸エチル(2x2L)で抽出される。前記複数の有機相は混ぜ合わされた。水相の層は廃棄される。
250gの硫酸マグネシウム当該、250gの活性炭が混ぜ合わされた前記有機相に添加され、この混合液はよく撹拌される。その後、この溶液はフィルターパッドを用いて18.5cm漏斗を通して濾過され、酢酸エチル(2x250mL)で洗浄される。この濾液は10LのBuchiフラスコに移され、乾燥状態まで濃縮される。得られる黄色の油状物は酢酸エチル(2.25mL/g)で希釈される。
HClガスが、10Lの酢酸エチルを含む12Lフラスコを泡立てながら通過させて、HCl/酢酸エチルの約2.3M溶液を作成する。このHCl/酢酸エチル溶液が、氷水浴を使って、20°C未満の温度を保ちながら、前記油状物に1滴ずつ添加される。この溶液は前記氷水浴中で少なくとも2時間10°C未満で撹拌される。この物質はコールド・ルームで終夜冷蔵される。
その後、得られた固形物はフィルター・クロスを用いて10インチ漏斗を通して濾過され、酢酸エチル(2x200mL)及びエチルエーテル(3x500mL)で洗浄される。生成物である、粗塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、Pyrex(商標)製乾燥トレイに移され4時間乾燥される。
上記の1900gの粗塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンと、15.2Lのイソプロピルアルコールとが22Lフラスコに装荷された。この混合液は全ての物質が溶解するように加温される。
その後、前記物質はフィルター・パッドを用いて18.5cm漏斗を通して濾過され、22Lフラスコに移される。この溶液は室温で1時間撹拌される。その後、前記溶液は氷水浴で4°Cまで冷却され、3.75時間撹拌される。その後この生成物はコールド・ルームに終夜保存される。
この固形物はフィルター・クロスを用いて13インチのフィルターを通して濾過され、エチルエーテル(3x633mL)で洗浄される。生成物は2時間風乾される。
生成物である、純粋な塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは清浄なPyrex(商標)の乾燥トレイに移され、一定重量になるまで乾燥された。
ステップ6:塩酸(±)−1−(S3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸の(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンへの分離
約20°Cに温度を一定に保ちながら、60Lの15% NaOHを含む50ガロン反応器の中に、(上記ステップ5からの)13.6kgの純粋な塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンが添加される。塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの添加が完了すると、この反応混合液が室温で少なくとも8時間撹拌される。
40Lの酢酸エチルが前記反応器に添加され、2相の混合液は透明な溶液が得られるまで(約2時間)撹拌される。前記2相は分離させられ、有機相の層は別の50ガロン反応器に移される。残りの水相の層は酢酸エチル(6x6L)で抽出される。全ての有機相は前記50ガロン反応器に入れて混ぜ合わされる。前記有機相は乾燥され、4000gの硫酸マグネシウム及び250gの活性炭を添加することによって脱色される。この混合液はインライン・フィルターを通して濾過される。濾液はインライン・フィルターを通して50ガロン反応器に移される。
別の50ガロン反応器で、23、230gのL−(−)−ジベンゾイル酒石酸が(約30分間)71Lのメタノールに撹拌しながら溶解される。必要な場合には、この溶解は加熱で補助される。
前記L−(−)−ジベンゾイル酒石酸のメタノール溶液は、温度を15−25°Cに維持しながら、約1時間にわたって添加漏斗(addition funnel)を通して前記濾液を含む反応器に添加される。この添加作業が完了した後で、この混合液は約16時間15−25°Cで撹拌される。撹拌の後、50Lのメタノールが前記混合液に添加され、さらに30分間撹拌される。得られる固形物はプレート・フィルターの上で濾過される。その後、前記固形物はメタノール(3x5L)で洗浄され、加圧乾燥される。この粗固形物は秤量され、80Lのメタノールが添加された50ガロン反応器に移される。この混合液は還流しながら加熱され、還流しながら約30分間撹拌される。前記混合液は15−20°Cまで冷却され、この温度で約2時間撹拌される。得られる固形物はポリプロピレンフィルター・クロスを用いてプレート・フィルターの上で濾過される。ケーキはメタノール(3x5L)で洗浄され、加圧乾燥される。この固形物は、タールを塗った(tarred)5ガロン容器に移されて秤量される(収量〜20kg)。
前記固形物は、温度を約20°Cに保ちながら、15% NaOHを含む50ガロン反応器に(約1時間にわたって)添加される。前記固形物の添加が完了すると、反応混合液は約19時間撹拌される。
温度を35°C以下に保ちつつ40Lの酢酸エチルが前記反応器に装荷され、2相の混合液は透明溶液が得られるまで(約2時間)撹拌される。前記相は分離させられ、有機相の層は別の50ガロン反応器に移される。残る水相の層は酢酸エチル(6x6L)で抽出される。全ての有機相は前記50ガロン反応器に入れて混ぜ合わされる。5000gの硫酸マグネシウムが前記有機相に添加される。その後、この混合液はインライン・フィルターを通して濾過される。この濾液はインライン・フィルターを通して50ガロン反応器に移される。前記濾液は総体積20−30Lまで濃縮される。
22Lの三つ口丸底フラスコ内で、12Lの酢酸エチルをHClガスが泡立てながら通されて、HCl/酢酸エチルの約2.3M溶液を生成する。滴定アッセイの後、この溶液は酢酸エチルかHClガスかのいずれかを添加することによって正確に2.3Mに調整される。
温度を20°C以下に保ち、pH2が得られることを確保しながら、前記HCl/酢酸エチルの約2.3M溶液8.2Lが(上記の)濾液に(約1.5時間にわたって)添加される。前記添加が完了すると、この混合液は16時間にわたっ0°ないし−5°Cで撹拌される。
得られる固形物である、粗塩酸(±)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、ポリプロピレンのフィルター・クロスを用いるプレート・フィルターの上で濾過される。その後前記固形物は、酢酸エチル(2x2L)と、アセトン(2x2L)と、エチルエーテル(2x2L)とで洗浄され、真空乾燥される。この物質は、タールを塗った5ガロンのポリエチレン容器に移され、秤量される。
ステップ6a:イソプロパノールからの塩酸(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの再結晶化
(上記のステップ6からの)固形物は50ガロン反応器に移され、(固形物1gあたり8−10mLの)イソプロパノールが添加される。この混合液は加熱還流される。この溶液はインライン・フィルターを通して別の50ガロン反応器に濾過される。前記溶液は0°Cないし−5°Cまで冷却され、約2時間撹拌しながらこの温度で保温される。得られる固形物はポリプロピレンのフィルター・クロスを用いてプレート・フィルターの上で濾過される。前記固形物は、酢酸エチル(2x2L)と、アセトン(2x2L)と、エチルエーテル(2x2L)とで洗浄され、真空乾燥される。
生成物である、塩酸(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンは、清浄なタールを塗った単数又は複数のトレイに移される。該トレイは清浄な真空乾燥炉に入れられる。前記生成物は50°Cで一定重量になるまで乾燥される。前記物質は少なくとも12時間10mmHg未満で乾燥される。この生成物はA型及びB型の混合物であり、多型のそれぞれの型は前記混合物中に重量比約50%存在した。この生成物は実施例4ないし8についての開始材料として用いられた。
前記塩酸(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのA型及びB型の重量比50%の混合物は12mLのアセトニトリル及び水に溶解された。このストック溶液のほぼ半分は0.2:mナイロンシリンジフィルターを通して清浄なバイアルに濾過された。該バイアルはピンホールを開けたアルミホイルで覆われ、ゆっくりと蒸発させるために常温常圧条件下で排気ドラフト中に放置された。約4日間かけて前記バイアル中の溶媒を蒸発させた後結晶残渣が得られたが、該結晶残渣は、上記のラマン分光法及びXRPD分析によって証明されるところでは、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の純粋なA型であった。
同一の純粋な結晶型は、同じ方法を用いてアセトン、2−ブタノール、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、ニトロメタン、イソプロパノール及びテトラヒドロフランのような他の溶媒で調製される場合でも得られた。これらの溶媒も水を含んでいた。
前記塩酸(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンのA型及びB型の重量比50%の混合物の68mgが3.4mLのエチルエーテル:エタノール(1:1)溶媒混合液に溶解された。得られた溶液は0.2:mのナイロンシリンジフィルターを通して清浄なバイアルに濾過された。固形物サンプルが真空下での前記溶媒のロータリーエバポレータ処理によって回収された。前記固形物は常温で真空下で乾燥され、上記のラマン分光法及びXRPD分析によって証明されるところでは、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の純粋なB型が生成された。
前記(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩のA型及びB型の重量比50%の混合物の51mgがバイアルに秤量された。該バイアルはピンホールを開けたアルミホイルで覆われて、4日間80°Cの炉に入れられて、上記のラマン分光法及びXRPD分析によって証明されるところでは、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の純粋なC型結晶を生成した。
B型多型の調製
前記(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩のA型及びB型の重量比50%の混合物40mgのサンプルが0.5mLの無水アセトニトリルと約80−100mg/mLの濃度になるように混合され、得られたサンプルは50°Cと80°Cとの間のさまざまな温度で、さまざまな時間(一部は約50°Cで4日間と6日間、一部は約80°Cで1日間)撹拌された。得られたサンプルはそれぞれ透明な液体と少しの固形物との混合物であった。前記透明な液体はデカンテーションで除去され、残りの固形物は常温で1時間ないし2日間(50°Cのサンプル)又は6日間(80°Cのサンプル)真空乾燥され、純粋なB型結晶多型を得た。上記のラマン分光法及びXRPD分析によって証明されるところでは、全てのサンプルが前記(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の純粋なB型多型の結晶を生成した。
A型多型の調製
前記(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩のA型及びB型の重量比50%の混合物のサンプル20mgが0.5mLのエタノール溶液に溶解された。他のサンプルはこの混合物の20mgを0.5mLの水に溶解させることによって調製された。両方の溶液が0.2ミクロンナイロンフィルターを通して濾過された。両方の濾液は常温常圧条件下で、一部のサンプルは部分的に覆われ、他のサンプルは全く覆われない状態で、蒸発させられた。6日後に、全く覆われないエタノール溶液サンプルと部分的に覆われたエタノール溶液サンプルとの両方が蒸発した。7日後、覆われない水溶液が蒸発した。それぞれのサンプルについて、溶媒(液体エタノールか水かのいずれか)が完全に蒸発した後、20mgの乾燥残渣が残った。このように生成された全てのサンプルの固形物は、上記のラマン分光法及びXRPD分析によって証明されるところでは、前記(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩の純粋なB型多型の結晶であった。

Claims (65)

  1. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩の結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、結晶多型。
  2. 前記塩は塩酸塩である、請求項1に記載の酸付加塩。
  3. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、A型結晶多型。
  4. 前記酸付加塩は塩酸である、請求項3に記載のA型結晶多型。
  5. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    17.14度、
    19.62度、
    21.96度、
    24.52度、及び
    26.74度
    のピーク角度のうち1個又は2個以上のピーク角度を有することを特徴とする、請求項4に記載のA型結晶多型。
  6. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    17.14度、
    19.62度、
    21.96度、
    24.52度、及び
    26.74度
    の全てのピーク角度を有することを特徴とする、請求項4に記載のA型結晶多型。
  7. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    762、
    636、
    921、
    959、
    1393、
    1597、
    2890、
    2982、及び
    3064
    のピーク位置のうち1個又は2個以上のピーク位置を有することを特徴とする、請求項4に記載のA型結晶多型。
  8. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    762、
    636、
    921、
    959、
    1393、
    1597、
    2890、
    2982、及び
    3064
    の全てのピーク位置を有することを特徴とする、請求項4に記載のA型結晶多型。
  9. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のB型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、B型結晶多型。
  10. 前記酸付加塩は塩酸である、請求項9に記載のB型結晶多型。
  11. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    15.58、
    17.52、
    21.35、
    23.04、
    25.43、及び
    30.72
    のピーク角度のうち1個又は2個以上のピーク角度を有することを特徴とする、請求項10に記載のB型結晶多型。
  12. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    15.58、
    17.52、
    21.35、
    23.04、
    25.43、及び
    30.72
    の全てのピーク角度を有することを特徴とする、請求項10に記載のB型結晶多型。
  13. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    1245、
    1380、
    2963、
    2993、
    3027、及び
    3066
    のピーク位置のうち1個又は2個以上のピーク位置を有することを特徴とする、請求項10に記載のB型結晶多型。
  14. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    1245、
    1380、
    2963、
    2993、
    3027、及び
    3066
    の全てのピーク位置を有することを特徴とする、請求項10に記載のB型結晶多型。
  15. +)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のC型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、C型結晶多型。
  16. 前記酸付加塩は塩酸である、請求項15に記載のB型結晶多型。
  17. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    13.34、
    17.64、
    20.07、
    21.32、
    22.97、
    24.86、
    26.32、及び
    27.90
    のピーク角度のうち1個又は2個以上のピーク角度を有することを特徴とする、請求項16に記載のC型結晶多型。
  18. 結晶サイズ約10から40ミクロンで測定された前記多型の粉末X線回折パターンは、°2θが、
    13.34、
    17.64、
    20.07、
    21.32、
    22.97、
    24.86、
    26.32、及び
    27.90
    の全てのピーク角度を有することを特徴とする、請求項16に記載のC型結晶多型。
  19. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    1059、
    1094、
    1266、
    1343、
    1595、
    2900、
    2966、及び
    3070
    のピーク位置のうち1個又は2個以上のピーク位置を有することを特徴とする、請求項16に記載のC型結晶多型。
  20. 前記多型のラマン分光スペクトルは、波数(cm−1)が、
    1059、
    1094、
    1266、
    1343、
    1595、
    2900、
    2966、及び
    3070
    の全てのピーク位置を有することを特徴とする、請求項16に記載のC型結晶多型。
  21. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、A型結晶多型の製造方法であって、
    (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型結晶多型以外の1種類または2種類以上の結晶多型を含む固形物を水を含む溶媒メジウムに溶解するステップと、
    前記溶媒メジウムを除去して前記A型結晶多型を生成するために、大気に曝露された状態で前記溶媒メジウムを約15度から35度までの温度で蒸発させるステップとを含む、A型結晶多型の製造方法。
  22. 前記固形物は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型及びB型の結晶多型の混合物である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記付加塩は塩酸塩である、請求項22に記載の方法。
  24. 前記溶媒メジウムは低級アルカノールを含む、請求項21に記載の方法。
  25. 前記蒸発は、前記溶媒メジウムが蒸発するまでに少なくとも4時間かかる、請求項21に記載の方法。
  26. 請求項21に記載の方法で製造される、A型結晶多型。
  27. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のB型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、B型結晶多型の製造方法であって、
    (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のB型結晶多型以外の1種類または2種類以上の結晶多型を含む固形物を水を含む溶媒メジウムに溶解するステップと、
    前記溶媒メジウムを除去して前記B型結晶多型を生成するために、無水条件下前記溶媒メジウムを約50度から85度までの温度で蒸発させるステップとを含む、B型結晶多型の製造方法。
  28. 前記付加塩は塩酸塩である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記固形物は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型及びB型の結晶多型の混合物である、請求項27に記載の方法。
  30. 請求項27に記載の方法で製造される、B型結晶多型。
  31. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のC型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、C型結晶多型の製造方法であって、
    (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のC型結晶多型が生成するまで、C型結晶多型以外の1種類または2種類以上の結晶多型を含む固形物を少なくとも50度の温度に加熱するステップを含む、C型結晶多型の製造方法。
  32. 前記付加塩は塩酸塩である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記固形物は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型及びB型の結晶多型の混合物である、請求項31に記載の方法。
  34. 前記固形物は、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン酸付加塩のA型、B型及びC型の結晶多型の混合物である、請求項31に記載の方法。
  35. 請求項31に記載の方法で製造される、C型結晶多型。
  36. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のA型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、A型結晶多型の固形物と、不活性な医薬品として許容できる担体又は希釈剤とを含む、経口単位投与量剤型の医薬品組成物。
  37. 前記許容できる酸付加塩は塩酸塩である、請求項36に記載の医薬品組成物。
  38. 前記A型結晶多型は約25mgないし約300mgの量の経口単位投与量剤型で存在する、請求項37に記載の経口単位投与量剤型。
  39. 前記経口単位投与剤型は、錠剤又はカプセルである、請求項38に記載の医薬品組成物。
  40. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のB型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、B型結晶多型の固形物と、不活性な医薬品として許容できる担体又は希釈剤とを含む、経口単位投与量剤型の医薬品組成物。
  41. 前記許容できる酸付加塩は塩酸塩である、請求項40に記載の医薬品組成物。
  42. 前記B型結晶多型は約50mgないし約200mgの量の経口単位投与量剤型で存在する、請求項41に記載の経口単位投与量剤型。
  43. 前記経口単位投与剤型は、錠剤又はカプセルである、請求項42に記載の医薬品組成物。
  44. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のC型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まない、C型結晶多型の固形物と、不活性な医薬品として許容できる担体又は希釈剤とを含む、経口単位投与量剤型の医薬品組成物。
  45. 前記許容できる酸付加塩は塩酸塩である、請求項44に記載の医薬品組成物。
  46. 前記経口単位投与剤型は、錠剤又はカプセルである、請求項42に記載の医薬品組成物。
  47. うつ病の治療を必要とする患者に、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のA型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まないA型結晶多型と、不活性な担体又は希釈剤とを含む、医薬品組成物を投与することを含み、前記組成物は前記うつ病を予防又は治療するのに有効な量で投与される、うつ病の治療を必要とする患者におけるうつ病の予防又は治療のための方法。
  48. 前記医薬品として許容できる塩は塩酸塩である、請求項47に記載の方法。
  49. 前記A型結晶多型は、1日あたり体重換算で約0.5mg/kgから約5.0mg/kgまでの経口投与量で前記患者に投与される、請求項48に記載の方法。
  50. うつ病の治療を必要とする患者に、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のB型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まないB型結晶多型と、不活性な担体又は希釈剤とを含む、医薬品組成物を投与することを含み、前記組成物は前記うつ病を予防又は治療するのに有効な量で投与される、うつ病の治療を必要とする患者におけるうつ病の予防又は治療のための方法。
  51. 前記医薬品として許容できる塩は塩酸塩である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記B型結晶多型は、1日あたり体重換算で約0.5mg/kgから約5.0mg/kgまでの経口投与量で前記患者に投与される、請求項51に記載の方法。
  53. うつ病の治療を必要とする患者に、(+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のC型結晶多型であって、他の立体異性体、光学異性体及び多型異性体を実質的に含まないC型結晶多型と、不活性な担体又は希釈剤とを含む、医薬品組成物を投与することを含み、前記組成物は前記うつ病を予防又は治療するのに有効な量で投与される、うつ病の治療を必要とする患者におけるうつ病の予防又は治療のための方法。
  54. 前記医薬品として許容できる塩は塩酸塩である、請求項53に記載の方法。
  55. 前記C型結晶多型は、1日あたり体重換算で約0.5mg/kgから約5.0mg/kgまでの経口投与量で前記患者に投与される、請求項54に記載の方法。
  56. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のA型結晶多型と、B型かC型かのいずれかの結晶多型との混合物を含む、医薬品組成物。
  57. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約10%から約20%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  58. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約20%から約35%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  59. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約35%から約50%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  60. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約50%から約70%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  61. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約70%から約85%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  62. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約85%から約95%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  63. 前記A型結晶多型の量は、重量比で約95%から約99%までの範囲である、請求項56に記載の医薬品組成物。
  64. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のB型結晶多型と、A型かC型かのいずれか、あるいは、A型及びC型の両方かの結晶多型との混合物を含む、医薬品組成物。
  65. (+)−1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンの医薬品として許容できる酸付加塩のC型結晶多型と、A型かB型かのいずれか、あるいは、A型及びB型の両方かの結晶多型との混合物を含む、医薬品組成物。
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