図1は、半導体素子のような電子素子をテストするための、例示的なテスト・システム100の単純化されたブロック図を図解している。例えば、図1のテスト・システム100は、未個片化(unsingulated)ウエハのダイ、個片化(singulated)ダイ(パッケージ化されているかパッケージ化されていないか)、または多重チップ・モジュールをテストし得る。このようなシステム100は、他のタイプの電子素子、例えばプリント基板など、をテストするように構成され得る。図に示すように、システム100は、テスター102、通信接合104、プローブ・ヘッド107および、プローブ・カード108を、テスター102とテストされている電子素子(「DUT」)112との間でテスト信号を通信するために含み得る。テスト・システム100は、また、DUT112を支持しかつ動かすために、移動可能なチャック114を有するハウジング106を含み得る。プローブ・カードのプローブ110は、DUT112と接触しており、したがって、DUTと電気的接合を成す。
通信接続104(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、無線リンク、等)、テスト・ヘッド107、および、プローブ・カード110は、テスター102とDUT112の端子(図1で示されていない)との間に多重通信チャンネル(図1で示されていない)を成す。テスター102はテスト・データを生成し、それは、DUT112の端子(図1で示されていない)へ、これらの通信チャンネル(図1で示されていない)を通じて駆動される。DUT112によって生成された応答データは、逆の方向へ他の同様の通信チャンネル(図1で示されていない)を通じてテスター102へ戻る。いくつかのテスト・システムでは、テスト・データと応答データとの両方に同じ通信チャンネルが使われる。
図2は、二つの入力端子220,222と一つの出力端子234とを有するDUT112をテストするように構成された例示的なテスター102の単純化されたブロック図を図解している。例えば、DUT112は、四つの1ビット記憶セルを有する小さなメモリであり得る。入力端子220と222とへの2ビット・アドレス入力に応じて、DUT112内の内部回路構成(図示されていない)は出力端子234を通じて、アドレスに対応する記憶セルに保存された1ビット・データを出力する。(当然、メモリDUTは、典型的にはもっと多くのアドレス入力ともっと多くのデータ出力と他の入力と出力とを有し得る。図2で示されるDUT112は説明と議論の目的で単純化されている)。
図2で示されるように、テスター102は、DUT112の入力端子220と222とに入力されるテスト・パターンを生成するテスト・データ生成器202を含む。この例では、各テスト・パターンは2ビットから成る。テスト・データ生成器202はテスト・パターンをタイミング・コントローラ206に204で出力する。そのタイミング・コントローラ206は、テスト・パターンの各ビットをドライバ212,214へ208,210で出力する。ドライバ212,214はテスト・パターンを駆動チャンネル216,218を通じて入力端子220,222へ駆動する。上で議論されたように、図2で示されていないが、チャンネル216,218は、通信リンク(例えば図1の104)、テスト・ヘッド(例えば図1の107)、およびプローブ・カード(例えば図1の108)などを通る経路を含み得る。比較チャンネル232(駆動チャンネル216,218と同じ経路を含み得る)はテスター102にDUT112によって生成された出力をテスト・パターンに応じて運ぶ。(ここで、テスター102からDUT112へテストデータを運ぶための通信チャンネル(例えば216)を「駆動チャンネル」と呼び、DUT112からテスター102へ応答データを運ぶための通信チャンネル(例えば232)を「比較チャンネル」と呼ぶ。次の点に注意する。多くのテスターでは、チャンネルは駆動チャンネルまたは比較チャンネルとして機能するか、または、駆動チャンネルと比較チャンネルとの両方として機能するか選択的に設定され得る)。比較器228はDUT112によって生成された出力を、比較器228への入力226である期待される応答と、比較する。結果獲得/アナライザ230は比較の結果を受け取り、また、DUT112がテスト・パターンへ正しく応答しているかどうかを決定するよう比較を分析し得る。テスト・データ生成器202は、また、テスト・パターンに沿って期待される応答を生成し得、タイミング・コントローラ206へ期待される応答を226で出力し得る。タイミング・コントローラ206は期待される応答を、DUTによって生成された応答データがチャンネル232上の比較器228に到達するだろうと期待されるとき比較器228を活性化する比較信号224に沿って、226で出力する。
期待されるように、図2で示されるシステムにおける信号のタイミングは、典型的に重要である。例えば、テスト・パターンのビットがDUT112の入力端子220,222へ同時にあるいはある特定の時間差で到達することは、典型的に重要である。もう一つの例では、期待される応答226と比較信号224が、同時にまたは比較チャンネル232の比較器228での応答データのDUT112からの到着の特定の時間差内で、活性化されることは典型的に重要である。多くの応用では、駆動チャンネル216,218および比較チャンネル232を通っての信号の伝播遅延における差は補償されなければならない。
図3は、図2のシステムの信号のための例示的なタイミング・チャートを示している。図3に示される例では、全てのタイミングは、タイミング・コントローラ206またはテスター102のどこかで生成され得るマスター・クロック302の立ち上がりと関連している。当然、マスター・クロックの立ち上がり以外のものがタイミング参照として使われ得る。図3で示されるように、タイミング生成器206がテスト・パターンの各ビットの出力208,210(図2参照)を、異なるオフセット314,316で遅らせるので、駆動チャンネル216,218を通じての伝播遅延の差にもかかわらず、テスト・パターンのビットはDUT112の入力端子220,222(図2参照)に、同時にまたはほぼ同時に到着する。図3に示される例では、ドライバ212へ208で入力されたビット(パルス304によって図3で表される)はタイム・オフセット314だけ遅れさせられ、ドライバ214へ210で入力されたビット(パルス306によって図3で表される)はタイム・オフセット316だけ遅れさせられる。また図3で示されるように、このことはビットをDUT112の入力端子220,222へ同時にまたはほとんど同時に到達させる。(ドライバ212へ208で入力され駆動チャンネル216へ駆動されたビットは、図3のパルス304’によって入力端子220へ到達するように表される;同様にして、ドライバ214へ210で入力され駆動チャンネル218へ駆動されたビットは、図3のパルス306’によって入力端子222へ到達するように表される。)当然、オフセット314はゼロであり得る。図3のオフセット318はタイミング参照(この例では、マスター・クロック・パルス302の立ち上がり)から、期待される応答データ226と比較器228(図2参照)への比較信号224との表示への、遅延を表す。(図3では、期待される応答データはパルス308で表され、比較信号はパルス312で表される。図3で示されるように、オフセット318は、比較信号(図3のパルス312)が、比較チャンネル232上でDUT112からの応答データの比較器228での到達に一致するように、設定される。
オフセット314,316,318は、タイミング・コントローラ206のメモリ・テーブルまたはアレイ(図示されていない)に記憶され得る。その上、各オフセット314,316,318は多数の部分から成り得る。例えば、図1のテスト・システム100のようなテスト・システムは、最初プローブ・カード108なしで較正され得、その後、プローブ・カード108でデスキューされ得る。各オフセット314,316,318は、したがって、テストヘッド107とプローブ・カード108との間のインターフェイス(図示されていない)へのテスター102からの、対応する駆動または比較チャンネルの一部を通じての遅延を表す較正遅延、および、プローブ・カードを通じての遅延を表すデスキュー遅延を備え得る。用語「較正」は、プローブ・ヘッド107とプローブ・カード108の間のインターフェイスへの伝播遅延を等しくするようにタイミング遅延またはタイミング・オフセットを設定することを呼ぶのにしばしば使われ、用語「デスキュー」は、プローブ・カードを通じて伝播遅延の差を補償するように、追加のタイミング遅延またはオフセットを設定することを呼ぶのにしばしば使われる。本願では、しかしながら、用語「較正」と「デスキュー」は、チャンネルの一部または全部に関係しようとなかろうと、任意のタイミング遅延またはオフセットを決定および/または設定することを広く、また、同義語として使われる。用語「時間遅延」と「オフセット」もまた広く、また、同義語として使われる。
本明細書は、本発明の例示的な実施形態と応用を記述している。しかしながら、本発明は、これらの例示的な実施形態と応用、または、例示的な実施形態と応用が作用するやり方、または、ここに書かれていること、に制限されるものではない。
図4は、例示的なテスター401に関連した駆動および比較チャネルに対する較正オフセットおよび/またはデスキュー・オフセットを決定するために使用され得る例示的な較正基板412を示す。説明と議論の目的で(制限するためでなく)、テスター401は図4では18個のチャンネルを有するように示されている。再度、説明と議論が目的であって制限するためのものではなく、テスター401は、三つの入力端子と二つの出力端子とを有する読み込み専用メモリ(ROM)であるDUTをテストするように構成されている。例えば、ROMは四つの2ビット記憶セルを有し得て、入力端子は一つの読み込み可能端子と二つのアドレス端子とを含み得て、出力端子は二つのデータ出力端子を含み得る。この例では、テスター401の18個のチャンネルは以下のように構成される。九つは、三つのDUTの入力端子を駆動させる駆動チャンネルとして構成され、六つは、三つのDUT(図示されていない)の出力端子から出力を受け取る比較チャンネルとして構成され、三つは使われない。したがって、このように構成された、テスター401は三個のDUT(図示されていない)を平行してテストできる。
図4に示されるように、テスター401は、テストデータ生成器402、タイミングコントローラ406、および、図2の同名の要素と一般に類似し得る、結果獲得/アナライザ430を含む。テスター401は、コントローラ408と関連メモリ410をまた含む。コントローラ408は、メモリ410に記憶されたソフトウェア(ファームウェアまたはマイクロコードを含む)の制御のもとで動作するマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラであり得る。メモリ410は、半導体ベースのメモリ、磁気ベースのメモリ、光ベースのメモリ等を制限なしに含んでいる、どのようなタイプのメモリでもあり得る。代わりに、コントローラ408は、ハードワイヤード回路構成、または、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ上で動作するソフトウェアおよびハードワイヤード回路構成の組み合わせでインプリメントされ得る。図に示されるように、バス404はテスター401内にデータ通信を提供する。
図4で示されるように、テスター・チャンネルは420,422,424の三つのグループに分けられ、各グループは一つのDUT(図示されていない)とインターフェイスするように構成されている。各チャンネル・グループ420,422,424は六つのチャンネルを含んでいる。すなわち、三つの駆動チャンネル、二つの比較チャンネル、そして一つの未使用チャンネルである。タイミング・コントローラ406は412のテストデータ生成器402で生成されたテスト・データ・パターンを、各駆動チャンネルの入力(図4では「A」として特定される)へ、出力する。タイミング・コントローラ406は416の期待された応答データを、各比較チャンネルの各比較器の一つの入力に出力し、そして、タイミング・コントローラ406は、また、414の比較信号を各比較器に出力する。(期待される応答データ出力と入力とは、図4では「C」として特定され、比較信号は図4では「B」として特定される。)結果獲得/アナライザ430は、入力419として、各比較チャンネルの終わりで各比較器の出力を受け取る。(比較器の出力と結果獲得/アナライザ430への入力は、図4では「E」として特定される。)後で詳しく議論されることだが、各チャンネル・グループ420,422,424の未使用チャンネルは、較正チャンネルとして機能するように構成され得る。すなわち、未使用チャンネルは、チャンネル・グループのもう一つのチャンネルを較正するように使われるテスター401にデータを返すように構成され得る。図4に示された例では、各チャンネル・グループ420,422,424の未使用チャンネルは、較正チャンネルとして機能するように構成され、このようなチャンネルのそれぞれの出力はコントローラ408への入力418であり、図4では「D」として特定される。しかしながら、次の点に注意する。較正チャンネルは未使用チャンネルである必要はない。例えば、較正チャンネルは、テストの最中パワーまたは接地を提供するのに正常に使われるチャンネル、未使用プローブに対応するチャンネル、比較チャンネル、または、較正を必要としない、または、別々のステップまたは手順で較正されたDUT上で、入力および/または出力端子と対応するチャンネル、であり得る。本明細書では、「較正チャンネル」という用語は、このようなチャンネルならどれでも、または、実際には、他のもう一つのチャンネルを較正するのに使われるテスター401にデータを返すのに使われ得るチャンネルならどれでも、指す用語として広く使われている。同様に、「較正プローブ」という用語は、そのような較正チャンネルと対応するプローブを指す用語として広く使われている。
図4の例では、較正基板412は、テスター401のチャンネル・グループ420,422,424のそれぞれに対応する、較正回路構成426,428,430の三つのセットを含んでいる。
図5は、較正基板412の部分図と、較正回路構成426の一つのセットおよび対応するテスター・チャンネル・グループ420の詳細図とを示している。その他の二つのセットである較正回路構成428と430は同様に構成され得、図5のチャンネル・グループ420と同様の設定であり得る他のテスター・チャンネル・グループ422と424に接続され得る。
図5を参照すると、第一テスター・チャンネル・グループ420は、テスト・データをDUT(図示されていない)に駆動させるのに使われる駆動チャンネル514,516,518をそれぞれ駆動させる三つのドライバー508,510,512から成る。ドライバー508,510,512への入力は、図5で示されるように、テスト生成器402で生成されタイミング生成器406で出力されたテスト・データを受け取る(図4参照)、入力502,504,506である。図5でまた示されるように、第一テスター・チャンネル・グループ420はまた、二つの比較チャンネル544,546を含む。これら二つの比較チャンネル544,546は、DUT(図示されていない)によって生成された応答データを、テストデータに応じて、受け取るために使われる。比較チャンネル544,546は、それぞれ比較信号556と568によって活性化される比較器550,552を含む。期待される応答データ560,562は各比較器550,552それぞれへと入力される。また図5で示されるように、第一テスター・チャンネル・グループ420はまた、DUTをテストするために使われていないチャンネル548を含み、この例では、未使用チャンネル548は、検出器536の出力をテスター401に返す較正チャンネルとして構成される。
またさらに図5を参照すると、較正基板412上または内部にある較正回路構成426の第一セットは、三つの入力端子520,522,524を、駆動チャンネル514,516,518の終端と接触するために、含む。これら三つの駆動チャンネル514,516,518は、ドライバー508,510,512によって駆動され、それらの入力は502,504,506である。較正基板412は、入力端子520,522,524を出力端子538,540へと、随意の抵抗器528を通じて、接続する。随意の抵抗器528は、パルスの反射を減少または消去するように、および/また、バッファ532へと入力される、加算接合点530での電圧の強度をスケールするように、大きさが決定され得る。入力端子520,522,524のそれぞれから、出力端子538,548のそれぞれへ、そしてバッファ532への伝導経路の長さは、経路が等しいまたは近似的に等しい長さ、および、それゆえ等しい遅延になるようにジグザグやカーブ526を含むことで、等しい長さになるように、または近似的に等しい遅延となるようにされ得る。
図5に示すように、フィルター580され得るバッファ532の出力534は、検出器536に接続されている。そして、検出器536の出力は、未使用/較正チャンネル548に接続されている較正出力端子542に接続されている。未使用/較正チャンネル558に対応する獲得ブロック554の構成は、多くの形を取り得、検出器536出力構成に依存し得る。例えば、検出器536はパワー検出器であり得、そしてもし検出器536が加算接合点530のパワーに比例したアナログDC電圧を出力したら、獲得ブロック548はDC電圧測定回路であり得る。検出器536は、加算接合点530のパワーに比例したデジタル数字を出力するA/D変換器を含み得る。この場合、獲得ブロック544は、パラレルまたはシリアル・デジタル・インターフェイスのどちらかであり得る。次に点に注意する。検出器536はパワー検出器である必要はない。例えば、合成パルスの中の独立パルスが整列されたとき、合成パルスの立ち上がりと立ち下りは最大の傾斜にあり、パルスの幅は最小となる。したがって、これらの合成パルスの特徴のいずれかまたは全てを検出するいかなる検出器でも、独立したパルスの配列を検出するのに使用できる。
上述のように、未使用チャンネル以外のチャンネルは、較正チャンネルとして機能するように構成され得、したがって、図5において、未使用/較正チャンネル548は消去され得、検出器536の出力は、比較チャンネル544または546または、テスター401へ較正データを返すよう較正の最中使用可能な他のチャンネルの一つに接続され得る。比較チャンネル544または546のうちの一つが較正チャンネルとして構成された場合、スイッチ(図に示されていない)が、検出器536の出力と加算接合点530との間で比較チャンネル544または546をスイッチするように含まれ得る。
言及されるべきもう一つの代わりのものは、検出器536を較正基板412以外の場所でインプリメントさせることを含む。例えば、検出器536は、テスター401のコントローラ408で動作するソフトウェアとして全体または一部をインプリメントさせ得る。このようなソフトウェアは、パルス中のパワー、または、パルスの端の傾斜または幅を検出するように構成され得る。
上述のとおり、例えば、あるDCまたは調和成分をバッファ532の出力から選択するか、または取り除くように構成されたハイ・パスまたはバンド・パスフィルター580によって、バッファ532の出力は随意にフィルターされ得る。検出器のタイプおよびパルスまたは周期的波形に依存して、改善されたパワー感度は、周期的波形のDCまたは倍音で選択的にパワーを測定することによって達成されることができる。次の点に注意する。要素532,580,536の正確な位置は重要ではなく、これらの部品は、図5に示すように較正基板の上、または、図1のプローブ・カード106の上、図1のテスト・ヘッドの上、または、図1のテスター102内、その他の場所に配置されることが可能である。
較正基板412の入力端子520,522,524と出力端子538,540,542とは、プローブ・カードのプローブ(図1のプローブ110とプローブ・カード108とに類似の)と一時的に接触するようにもたらされ得る。その場合、プローブ・カードのプローブは、駆動チャンネル514,516,518、比較チャンネル544,546、および、未使用/較正チャンネル548の端部を表す。そのような場合、較正基板412は、テスターからプローブの端部まで、テスター・チャンネル(駆動および比較)を較正および/またはデスキューするように使われ得る。その代わりに、チャンネルの一部がすでに較正またはデスキューされていた場合、較正基板412は、まだ較正またはデスキューされていないチャンネルの一部を較正またはデスキューするように使われ得る。例えば、テスターから、テスト・ヘッド(例えば図1の107)とプローブ・カード(例えば図1の108)との間のインターフェイスへ、テスター・チャンネルは最初に較正され得、較正の結果がタイミング・コントローラ406のタイミング・オフセットとして保存される。そのような場合、較正基板412は、プローブ・カードと対応するテスター・チャンネルの一部をデスキューするように、追加のタイミング・オフセット(例えば上で議論された)を決定するのに使われ得る。しかしながら、較正基板412の入力端子520,522,524と出力端子538,540,542とは、プローブ・カードのプローブに接続される必要はなく、テスター・チャンネルに沿って任意の点と接続され得て、チャンネルのどんな部分をも較正および/またはデスキューするように使われ得る。例えば、較正基板の端子はテスト・ヘッド(例えば図1の107)に接続され得る。(上述のとおり、「較正」および「デスキュー」という用語は、チャンネルの一部または全体に関係しようとなかろうと、任意のタイミング遅延またはオフセットの決定およびまたは設定を含むように広く同義に本明細書では使われている)。
較正基板412は、トレース、抵抗器、バッファ、フィルター、検出器、端子、などの電子部品を支えることのできる、どのような基板からでも作られ得る。そのような基板の例は、半導体ウエハ、プリント基板、セラミック材料などを制限なしに含む。さらに加えて、電子部品は全体または一部を基板の表面および/または基板内部に配置され得る。さらには、較正基板412は、較正の間中、チャック114(図1参照)に置かれ得、較正後、較正ウエハ412は取り除かれ得、一つまたはそれ以上のDUTと交換され得る。その代わりに、較正基板412は、例えば、プローバー(図示されていない)のハウジング(例えば、図1の106)内に置かれた第二チャック(図示されていない)に置かれ得る。
図6は、較正基板412がテスター401の駆動チャンネルと比較チャンネルとを較正するのに使われる例示的なプロセスを示している。図6は、図5に示されるテスター・チャンネル・グループ420と較正回路構成426とに対応する、駆動チャンネル514,516,518、比較チャンネル544,546、および、、未使用/較正チャンネル548を参照して議論される。それにもかかわらず、図6で示されるプロセスは、テスター・チャンネル・グループ422と424とおよび較正回路構成428と430とにもまた適用可能である。実際、図6のプロセスは、テスター・チャンネル・グループ420,422,424のそれぞれの駆動および比較チャンネルで同時に実行され得る。明白であるように、テスター・チャンネル・グループ420,422,424のそれぞれはDUT(図示されていない)と対応する、すなわち、各テスター・チャンネル・グループ420,422,424は、較正および/またはデスキューの後、一つのDUT(図示されていない)をテストするように構成されている。したがって、図4−6に示される例では、較正回路構成426,428,430の各セットは、一つのDUTと対応するテスター・チャンネル・グループ420,422,424を較正またはデスキューするように構成されている。較正基板412は、このように、DUT基礎一つ毎にテスター・チャンネルを較正またはデスキューするように構成されている。このような、DUT毎の構成は、当然、随意である。さらに加えて、DUT毎に三つの駆動チャンネル、二つの比較チャンネル、および、一つの未使用チャンネルの特定の構成は、また随意であり、議論の目的で単純化されている。大部分のDUTは、もっと多くの駆動および比較チャンネルを必要とし得る。図6で示されたプロセスは、駆動および比較チャンネルの任意の構成に適用可能である。
図6で例示されたプロセスは、全体または一部を、コントローラ408によって実行されるソフトウェアでインプリメントされ得る。その代わりに、図6で例示されたプロセスはハードワイヤード回路構成またはソフトウェアとハードワイヤード回路構成との組み合わせでインプリメントされ得る。さらには、図6で例示されたプロセスは完全に自動化され得、プロセスをスタートする以外ユーザーの介在を必要としなくあり得る。その代わりに、図6のプロセスは完全にユーザーの手動でインプリメントされ得るか、または、一部を自動化、一部を手動化でインプリメントされ得る。
最初、較正基板412はチャック(例えば図1の114)上に置かれ、その端子(例えば520,522,524,538,540、および、542)はプローブ・カードのプローブ(例えば、図1のプローブ・カード108のプローブ110)と接触されている。次に、図6のステップ602で、パルス、一連のパルス、または周期的波形が、駆動チャンネル514,516,518のそれぞれに同時に駆動される。この例では、一連のパルスが各駆動チャンネルに駆動されるが、代わりに一個のパルスが各駆動チャンネルに駆動され得るか、または、波形が各駆動チャンネルに駆動され得る。
テスト・データ生成器402はパルスを生成し得る。そのパルスは、ドライバー508,510,512の入力502,504,506への、タイミング・コントローラ406による出力である。一連のパルスは、駆動チャンネル514,516,518のそれぞれへ方形波を駆動することと等価であり得る。図5で示されるように、パルスは、入力端子520,522,524で受け取られ、加算接合点530で結合され、バッファ532へ入力される。上述のとおり、随意の抵抗器528は駆動チャンネル514,516,518とバッファ532とのインピーダンスを整合するように大きさが決定され得るが、テスター用途には一般に求められていない。これもまた上述されているが、ジグザグまたはカーブ526が、較正基板412を通ってバッファ532への電気的経路が全ての入力信号に対して同じ長さになるように、含まれ得る。バッファ532は、例えば、信号またはインピーダンス・スケーリングのための増幅器含み得るか、または、バッファ532は消去され得る。バッファ532の出力534は、駆動チャンネル514,516,518に駆動されるパルスの和からなる合成波形である。
図7aは、バッファ532の出力534で現れ得る例示的な合成パルス710を図解している。図7aは、また、ドライバー508,510,512への入力502,504,506で、三つの駆動チャンネル514,516,518に駆動される例示的なパルス:ドライバー508への入力で駆動チャンネル514に駆動されるパルス704、駆動チャンネル516に駆動されるパルス706、および、ドライバへの入力506で駆動チャンネル518に駆動されるパルス708を示している。図7aでは、パルス704,706,708は、参照用としてテスター401内で生成されたシステム・クロックであるマスター・クロック・パルス702に一致させて示してある。したがって、図7aでは、パルス704,706,708は、ドライバー508,510,512への入力502,504,506として示される。バッファ532の出力534でわずかな時間の後に現れる、合成パルス710の例が、図7aで示されている。明らかであるように、合成パルス710は、バッファ532の出力534での重なり合うが、斜めになっているパルス704,706,708の和である。パルス704,706,708は、駆動チャンネル514,516,518を通っての伝播遅延の差のために、バッファ532の出力では斜めになっている。図7bで示されるように、714,716,718,720のような一連のパルスが、各駆動チャンネル514,516,518に駆動されると(それぞれが図7aで示されるパルス704に類似し得る、ドライバ508への入力502で駆動チャンネル514に駆動される例示的なパルス・シリーズ714:それぞれが図7aで示されるパルス706に類似し得る、ドライバ510への入力504で駆動チャンネル516に駆動される例示的なパルス・シリーズ716:それぞれが図7aで示されるパルス708に類似し得る、例示的なパルス・シリーズ716)、一連の合成パルス722,724,726,278がバッファ532の出力534で現れる。(一連のマスター・クロック・パルス712が、また、図7bに示されている)。
図6を再度参照すると、ステップ602でパルスが駆動チャンネル514,516,518に駆動されると、ステップ604で駆動チャンネルは較正および/またはデスキューされる。バッファ532の出力534で重なり合っている斜めのパルスが整列するまで、駆動チャンネル514,516,518は、駆動チャンネル514,516,518それぞれに関連している、タイミング・コントロール406内のタイミング・オフセットを調節することによって較正またはデスキューされ得る。例えば、図8で示されるように、パルス706は、ドライバ510に入力504される前に、タイミング・コントローラ406によって時間遅延814(マスター・クロック702の立ち上がりから)だけ遅れさせられ、パルス708は、ドライバ512に入力506される前に、時間遅延816だけ遅れさせられる。図8の例で示されるように、ドライブ508への入力502である、パルス704は、それもまた遅れさせられ得るにもかかわらず、遅れさせられていない。図8でまた示されるように、オフセット814と816とは、合成パルス710を形成する三つのパルス704,706,708がバッファ532の出力534で整列して、整列された合成パルス710を形成するように、選択される。時間遅延814と816とパルス704の時間遅延(図8の例ではゼロ)とはタイミング・コントローラ406に保存され得、DUT(図示されていない)をテストする間使われ得る。駆動チャンネル514,516,518は今や較正および/またはデスキューされている。
次の点に注意する。図8で示されるように、いくつかの環境下では、パルスを完全に整列させることが望ましくもなく可能でもないので、合成パルス710は完全には整列されていない。それにもかかわらず、合成パルス710においてよりパルスを整列させれば、タイミング・オフセットはより正確となる。
図9は、図6のステップ604で駆動チャンネル514,516,518を較正および/またはデスキューする例示的な方法を図示している。ステップ902で、較正またはデスキューされるタイミング・コントローラ406でのオフセットは、駆動チャンネル514,516,518全てに対して同じに設定されている。例えば、オフセットはゼロに設定され得る。ステップ904で、単一の駆動チャンネルが較正またはデスキューされる駆動チャンネルとして選択される。
ステップ906で、合成パルス710(図7a)のパワーが決定される。バッファ532の出力534が入力される(図5参照)検出器536がパワー・メーターとなり得る。例えば、検出器536はバッファ532から534で出力された一連の合成パルス710の二乗平均平方根(RMS)電圧を決定し得る。その代わりとして、検出器536は、一連の合成パルスのピーク二乗平均またはピーク二乗平均平方根電圧を決定し得る。さらにもう一つの代わりとしては、検出器536は合成パルスの様々な可能な電圧パラメターの測定値(それは、デジタル化されているかもしれない)を、テスター401のコントローラ408に返し得る。テスター401は、検出器536が取り出した測定値から合成パルスのピーク二乗平均またはピーク二乗平均平方根電圧を決定し得る。公知であるように、RMS電圧はパワーに対応する。(上述のように、バッファ532の出力534はオプショナル・フィルタ580でフィルタされ得る。)動作のために相対パワー測定だけが要求されているので、検出器は代わりに単なる二乗化・平均化の回路であり得る。例えば、合成波形電圧は、二倍の周波数を有する交互電流信号と直接電流成分とを生成するアナログ・ミキサーを使って検出器536によって二乗され得る。交互電流信号はロー・パス・フィルターを使って除去され得るか、またはその代わりに、交互電流信号はデジタル振幅データに変換され得る。合成信号のパワーは、直接電流成分またはデジタル化された交互成分に対応する。検出器536がどのように構成されているかにかかわらず、検出器536は、図1のテスターのコントローラ408によって必要とされたなら、アナログ・デジタル変換器を随意に含み得る。
ステップ908で、ステップ904で選択された駆動チャンネルのタイミング・オフセットが変更される。それによって、選択されたチャンネルのドライバへパルスが入力されるタイミングを変更する。今度は、合成パルス710の形を変える(合成パルス710中のパルスの配列を変えることによって)。ステップ910で、合成パルスのパワー(ステップ908のオフセットの変化のために変化されて)が再び決定される。ステップ912で、合成パルスのパワーがピークのパワーに到達するか否かが決定される。もし到達してないなら、ステップ904で選択された駆動チャンネルのタイミング・オフセットがステップ908で再び変化し、合成パルスのパワーが再びステップ910で決定される。(タイミング・オフセットはステップ908でパワーの変化の方向に随意に変化させられ得る。すなわち、もしパワーが減少すればタイミング・オフセットは減少し、もしパワーが増加すればタイミング・オフセットは増加する。)ステップ908でオフセットを変化させるステップとステップ910でパワーを読み込むステップとは、ステップ912で合成パルス710のピーク・パワーが見つけられるまで、繰り返される。その後で、ステップ914で、駆動チャンネル全てが較正されたか否かが決定される。もし構成されていなければ、合成信号710のピーク・パワーに対応するオフセットが、新しく選択された駆動チャンネルに対して見つかるまで、新しい駆動チャンネルがステップ904で選択されて、ステップ906,908,910,912が繰り返される。駆動チャンネル全てに対してこのようなオフセットが見つかった後で、図9のプロセスは終わる。その代わりに、図9のプロセスは二回かそれ以上繰り返され得る(ステップ902を繰り返すことなしに)。初期のゆがみの大きさに応じて、図9のプロセスを二回かそれ以上繰り返すこと(ステップ902を繰り返すことなしに)はオフセットの精度と分解能とを改善する。
図6を再度参照すると、ステップ604で駆動チャンネルが較正および/またはデスキューされた後で、比較チャンネル544と546とはステップ606で較正および/またはデスキューされる。図10は、比較チャンネル544と546とを較正および/またはデスキューする例示的な方法を図解している。図10は、マスター・クロック702、および、ステップ604で較正またはデスキューされたドライバー508,510,512へ502,504,506で入力されたパルス704,706,708を示している。1002と1006との結果の形は、個々のパルスの和であることが明らかなように誇張されている。理想的には、それは誇張された立ち上がりと立ち下りとを示さない。マスター・クロック702の立ち上がりからの時間遅延オフセット1010は、比較器550への入力で合成パルス1002の特徴をもって、比較信号556を比較器550へ整列させることによって、比較チャンネル544に対して選択されている。マスター・クロック702の立ち上がりからの時間遅延オフセット1012は、同様にして、比較器552への入力で合成パルス1006の同じ特徴をもって、比較信号568を整列させることによって、比較チャンネル546に対して選択されている。時間遅延オフセット1010,1012はタイミング・コントローラ406に保存される。
上述のとおり、図9に示されている駆動チャンネルを較正および/またはデスキューするプロセスと図10に関連して上で検討した比較チャンネルを較正および/またはデスキューするプロセスとを含む図6のプロセスは、コントローラ408で実行されるソフトウェアとして全体または一部がインプリメントされ得る。(その代わりとして、図6に示されたプロセスはハードワイヤード回路構成またはソフトウェアとハードワイヤード回路構成との組み合わせでインプリメントされ得る。)例えば、コントローラ408はコントロール信号を、図6のステップ602に関して上で議論したようにテスト・データ生成器402に一連のパルスを生成させるバス404上に発行し得る。コントローラ408はコントロール信号を、タイミング・コントローラ406に図9のステップ902に関して上で議論したように駆動チャンネル514,516,518を同じ値にするように時間遅延オフセットを設定させるバス404上に発行し得る。コントローラ408は、駆動チャンネルを図9のステップ904に関して上で議論したように較正されるように選択し得る。上で議論したようにRMS電圧または一連の合成パルスの他の測定値を検出するように構成された検出器536は、合成パルス710のRMS電圧の読みをデジタル化し、デジタル化された読みをコントローラ408へ予備のチャンネル548を通して送り得る。コントローラ408は、次に、またも上で議論したように、バッファ532によって出力534された合成パルス710のパワーと比例するデジタル化されたRMS電圧の読みを保存する。コントローラ408は次にコントロール信号を、ステップ908に関して上で議論したようにタイミング・コントローラ406に、選択された駆動チャンネルへの遅延タイミング・オフセットを変えさせるバス404上に発行し得る。コントローラ408は次にステップ910でバッファ532より出力534される結果として生じる合成パルス710のRMS電圧(パワーと比例している)を読み取り得、パワーのピークの読みをステップ912で検出するまでステップ908と910とを繰り返し得る。ピーク・パワーはコントローラ408によって、増加の読みから減少の読みへの変化を示す検出器536から、RMS電圧の読みにおける変化を検出することによって決定され得る。コントローラ408は、ステップ914で全ての駆動チャンネルが較正されたと決定するまで、駆動チャンネルのそれぞれを較正しながら、904,906,908,910,912ステップを繰り返し得る。上述のとおり、コントローラ408は、各駆動チャンネルに対して決定されたオフセットがより高い精度を得るために、図9のプロセスを二回かそれ以上繰り返すようにプログラムされ得る。接続(図4または5には示されていない)が各比較チャンネル544,546の比較器550,552とコントローラ408との間に作られ得る。この接続は、コントローラ408は、図6のステップ606に関して上で議論したように、比較信号556,568を比較器544,546に現れた合成信号1002,1006と自動的に整列させることができるようにである。
上述のとおり、図5に示される較正回路構成426は例示的なものでしかない。図11は、較正回路構成426のもう一つの例示的な構成416’を図解している。図11では、図5と同じように、入力端子520,522,524で受け取られた信号は加算接合点530で足し合わせられ、合成信号は出力端子538と540とを通って比較チャンネル544,546へと出力される。しかしながら、図11から失われたものはバッファ532と検出器536である。図11に示される例では、検出器536によって実行された機能は、テスター401(図4参照)のコントローラ408上で実行されるソフトウェア、テスター401に位置するハードウェア、または、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせでインプリメントされる。したがって、較正チャンネル548の必要はなく、図1からも失われている。検出器(図11では示されていないが、テスター401内にインプリメントされている)は、比較チャンネル544または546のどちらか一つの上で合成信号を分析するが、他方、上で記述したように検出器536のように機能するように構成され得る。較正回路構成426’は一般に図6−10で示したように動作し得る。
図12は、較正回路構成が少なくとも、図1のプローブ・カード108と一般的に同様であり得るプローブ・カード1208の一部に配置されている、例示的な実施形態を示している。図12は、第一チャンネル・グループ420を示している図4の、テスター401の部分図を示している。チャンネル514,516,518,544,546,548は、図1のテスト・ヘッド107と一般的に似てい得る、テスト・ヘッド1207に接続しそのテスト・ヘッドを貫通している。テスト・ヘッド1207から、チャンネル514,516,518,544,546,548はプローブ・カード1208に接続している。プローブ・カード1208のプローブ1250は、DUT(図示されていない)の入力端子と接触するように配置されていて、プローブ1252はDUTをテストしている間中、DUTの出力端子と接触するように配置されている。較正の間中、プローブ1250は較正基板1212の入力端子1220と接触し、プローブ1252は較正基板1212の出力端子1222と接触する。電気的接合部1214はプローブ・カード1208を通じて駆動チャンネル514,516,518とプローブ1250と電気的に接続しており、電気的接合部1244は比較チャンネル544と546とにプローブ1252で電気的に接続している。この例では、プローブ1254は較正に使われる較正プローブであり、較正基板の較正出力端子1224と接触するように配置されている。(上述のとおり、較正チャンネルは、テストの最中パワーや接地を供給するように通常は使われるチャンネル、未使用のプローブに対応するチャンネル、比較チャンネル、較正を必要としないか、もしくは分離されたステップまたは手順で較正されたDUT上の入力および/または出力端子に対応するチャンネル、または、もう一つのチャンネルの較正のためにテスター401にデータを返すのに使われる任意のチャンネルであり得る。同様に「較正プローブ」はこのような較正チャンネルに対応するプローブであり得る。)図12に示されるように、較正プローブ1254は、バッファ1232、フィルター1280、検出器1236を通じて較正チャンネル548に接続する。(検出器1236はアナログ−デジタル検出器(図示されていない)を含み得、そのため、その出力はデジタル・フォーマットである)。較正基板1212は、入力端子1220からの信号を組み合わせ、組み合わさった信号を出力端子1222と較正出力端子1224とに出力する加算接合点1230(図5と11との加算接合点580と似てい得る)を含む。一組のプローブ1250,1252,1254、電気的接合部1214,1244、回路要素1232,1280,1236はテスター401(図4参照)の各チャンネル・グループ(例えば、420,422,424)に対して含まれ得る。抵抗器1228とジグザグまたはカーブ1226は一般に、図5の抵抗器528とジグザグまたはカーブ526と同様であり得、同じ効果を与える。較正基板1212は一般に較正基板412と同様であり得る。同様にして、バッファ1232、フィルター1280、検出器1236は図5の同じ名前の要素と一般に同様であり得る。
図示されているように、図12に示されている実施形態は、回路要素1232,1280,1236がプローブ・カード上に配置されている以外は、一般に図5と同様であり得る。(上述のとおり、図5のチャンネル514,516,518,546,548は、プローブ・カード(図5に示されていない)を通じて、較正基板412に接続され得る。)図12に示される実施形態の動作は、したがって、一般に図6−10に示される方法に示すとおりであり得る。
プローブ・カード1208は、本明細書に記述された較正技術を使って決定された時間遅延またはオフセットを記憶するため、メモリ1290をまた含み得る。入力/出力ポート1292がメモリ1292へのアクセスを提供する。ちょうど一つの例として、プローブ・カードを通じて電気的接合部1214と1244とをデスキューする時間オフセットが、本明細書に記述された較正技術を使って決定され、メモリ1290に記憶され得る。その後、プローブ・カードがテスト・ヘッド1207に接続されてDUTをテストするのに使われようとするとき、時間オフセットは入力/出力ポート1292を通じてテスター401にアップロードされ得る。アップロードは、テスター・チャンネルを通じて、または、特別な通信リンクのような他の手段を通じてであり得る。
当然、図12に示される実施形態は例示に過ぎず、回路要素1232,1280,1236は他の位置に配置され得る。例えば、一つまたはそれ以上のバッファ1232、フィルター1280、および/または検出器1236が、較正基板1212、テスター401、または他の実体(図示されていない)上に配置され得る。
図13は、図12ではプローブ・カード1208として(または図14ではプローブ・カード1208’として)使われ得る、例示的な多重基板プローブ・カード1308を図解している。図に示されるように、プローブ・カード1308は、テスト・ヘッド(例えば1207)と電気的接合部を作るために、パッド1302を備えたプリント基板1304を含む。DUT(図示されていない)と接触するためのプローブ1312は、セラミック基板であり得るプローブ・ヘッド基板1310上に置かれている。(プローブ1312は、また、一つまたはそれ以上の較正プローブを、較正基板と接触するために含み得る(例えばプローブ1312は、図12の1250,1252,1254のようなプローブを含み得る。)。)フレキシブル電気的接合部1314を含む、インターポーザ1306は、プローブ・ヘッド基板1310と共にプリント基板1304に電気的に接続している。ブラケット(図示されていない)は、プローブ・ヘッド基板1310をプリント基板1304に固定し得る。電気的接合部(図13では示されていない)は、パッド1302からプリント基板1304を通ってインターポーザ1306へ、インターポーザ1306を通ってプローブ・ヘッド基板1310へ、そして、プローブ・ヘッド基板1310を通ってプローブ1312への電気的経路を形成する。同様のプローブ・カード構成が、米国特許第5,974,662号で公開されている。この特許は、参照文献としてここに完全に組み込まれている。較正回路要素の全てまたは任意の一部(例えば、バッファ1232、フィルター1280、および/または検出器1236は、図13のプローブ・カード1308の基板1304,1306,1312のいずれかの上に配置され得る。同様に、メモリ1290は基板1304,1306,1312のいずれかの上に配置され得る。
図14は、DUT(図示されていない)をテストする間中DUTへパワーを供給するために使われるテスター・チャンネル1448が較正の最中に較正チャンネルとして振舞うように構成できることを除けば、図12に示される実施形態と似た、例示的な実施形態を図解している。図14のテスト・ヘッド1207と較正基板1212とは、図12の似た名前と番号を付けられた要素と同じである。テスト・チャンネル・グループ420’とプローブ・カード1208’とは、図12の似た名前と番号を付けられた要素とほとんど同じである。
図14では、テスト・チャンネル・グループ420’は未使用チャンネル(図12の548)を含まない。しかしながら、図14に示されているのは、パワー源1408からDUT(図示されていない)へDUTのテストの間中パワーを供給するために使われるパワー・チャンネル1448である。(次の点に注意する。パワーを供給するためのチャンネルおよび接地接続を供給するための同様のチャンネルは、図5および11で示される実施形態においてテスター401によって提供されるが、単純化のためこれらの図には示されていない。また、次の点にも注意する。接地接続を供給するためのさらなるチャンネルおよびさらなるパワー接合部は、図14の実施形態に含まれ得るが、単純化のためまたも示されていない)。
DUT(図示されていない)をテストしている間、テスター401のスイッチ1402とプローブ・カード1208’上のスイッチ1404とは、パワー源1408からチャンネル1448とプローブ・カード1208’とを通って、DUT(図示されていない)上のパワー端子と接触するプローブ1454への接合が存在するように設定される。しかしながら、較正の間、テスター401のスイッチ1402は、較正獲得ブロック1456(その出力1470はテスター401(図4参照)のコントローラ408へ入力1418を提供する)へ、パワー・チャンネル1448をスイッチするように設定され、プローブ・カード1208’上のスイッチ1404はプローブ1454をプローブ・カード1208’上のバッファ1232、フィルター1280、そして検出器1236へ接続するように設定されている。(プローブ・カード1208’はまた、メモリ1290(図12参照)および他の回路要素を含み得る。)プローブ1454は較正出力端子1224と接触する。したがって、較正の間、パワー・チャンネル1448とパワー・プローブ1454とはテスター401に較正データを返すように使われる(この場合、パワー・チャンネル1448は較正チャンネルとしてまた振舞うように構成され、パワー・プローブ1454は較正プローブとしてまた振舞うように構成される。)図14に示すように、パワー・チャンネル1448を較正端子として使うよりも、比較チャンネル544または546(および、プローブ・カード1208’を通る対応の電気的接合部1244)のうちの一つを、駆動チャンネルの較正の間、較正チャンネルとして振舞うように構成できる。同様にして、較正の間または較正の一部の間使われていない任意のテスター・チャンネルは較正の間較正チャンネルとして振舞うように構成され得る。次の点に注意する。図14に示される実施形態は図6−10に説明されたように動作し得る。
本発明の例示的な実施形態および応用がここに記述されているが、本発明が、これらの例示的な実施形態および応用、または、例示的な実施形態および応用が作用する方法、または、ここに記述されていることに、制限されるというような意図はない。例えば、上で議論された通信チャンネルはどれでも、駆動チャンネル、または、比較チャンネル、または、その両方として機能するように、随意に設定され得る。もう一つの例としては、検出器536の出力をテスター401に返すように予備のチャンネルを使うよりも、検出器536の出力をテスター401に返すように比較チャンネル(例えば544,546)を使い得る。その代わりとして、余分のパワーまたは接地チャンネル(パワーまたは接地をDUTに提供するように構成されたチャンネル)は、検出器536の出力をテスター401に返すように使われ得る。もう一つの例として、検出器536は、テスターの比較器を含む、比較チャンネルに沿ってどの点にも置くことができ得る。さらにもう一つの例では、図4のテスター401は、いくつのDUTでも一度に、テストするように、またはどのタイプのDUTでもテストするように構成され得る。さらにもう一つの例では、図に示された正方形または長方形パルスが任意の形のパルスに置き換えられ得る。さらにもう一つの例では、チャンネルはDUT基礎毎に較正またはデスキューされる必要がない。さらにもう一つの例では、一つまたはそれ以上のDUTとテスターとの間のインターフェイスを提供する任意のタイプのプローブ・カードまたはコンタクタは、図12のプローブ・カード1208として使われ得る。