JP2008500975A - 活性物質としてカルシウム含有化合物を含み、咀嚼し、舐め、飲み込むことのできる錠剤 - Google Patents

活性物質としてカルシウム含有化合物を含み、咀嚼し、舐め、飲み込むことのできる錠剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、カルシウム含有化合物を含む経口用栄養補助組成物および/または医薬組成物に関する。その組成物は、許容される風味と口腔内触感を有するように設計された錠剤の形態にあり、それにより、本錠剤は咀嚼または舐めることが可能で、同時に、錠剤が一回服用量調剤機により調剤できることを保証する技術的性質に関する要件を満たす。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルシウム含有化合物を含む経口用の栄養補助組成物および/または医薬組成物に関する。該組成物は、許容される風味と口腔内触感を有するように設計された錠剤の形態にあり、それにより、錠剤は咀嚼可能または舐めることが可能であるとともに、錠剤が一回服用量調剤機により調剤できることを保証するための技術的性質に関する要件を満たす。
現在の世界において、全世界の医療領域は、大きな変化に直面している。将来は、拡張看護を要求する高齢者人口の増加と共に、さらなる医学の発展を維持する。例えば、高齢者人口のためのコンプライアンスを改良するため、一日の単位/複合用量の包装での医薬を包装すること(「用量調剤」)が、例えば欧州の国のような、ますます多くの国で実施されている。典型的には、その医薬は2週間用に調剤され、一日の用量包装は、例えば、朝、昼、夕および夜の投薬用の包装/袋を含む。各袋に、その人および医薬についての情報が印刷されている。
一回服用量調剤機により調剤されるために十分に強固な錠剤の開発は、その錠剤がチュアブル錠として製剤化されるとき、特に困難である。通常、チュアブル錠は、一回服用量調剤機で要求される十分な技術的性質を有していない(例えば、錠剤が脆すぎ、充填装置に曝されたとき、それらは粉末になって充填を困難または不可能にする)。
今日、治療的および/または予防的に活性な物質としてカルシウム含有化合物を含み、咀嚼可能な、すなわち許容される風味および口腔内触感を有し、同時に、一回服用量調剤機で調剤することが可能な、十分な技術的性質を有する製品は市販されていない。
したがって、患者が一回服用量調剤機により詰められた、一以上のカルシウム含有チュアブル錠を含む一日用量の包装を得ることはできない。本発明者は、一回服用量調剤機による包装に耐えるのに十分強固で、同時に、患者または使用者に、錠剤を咀嚼する、舐めるおよび/または飲み込むかの選択の自由を与える、すなわち、改善された技術的性質により、許容される風味および口腔内触感が損なわれない錠剤を提供することで、この課題に取り組んだ。
上記のように、一回服用量調剤機での包装に適し、同時に咀嚼可能な、カルシウム含有化合物を含む改善された医薬組成物を開発する必要性がある。本発明者の知る限りでは、多分、カルシウム含有化合物を有する咀嚼錠剤は、風味および口腔内触感を含む官能性に関して非常に高い要件を満たさなければならないので、今日、そのような組成物は入手不可能である。
実際、カルシウム含有化合物の性質およびカルシウム含有化合物を含む医薬組成物の製造方法が、チュアブル錠の許容される風味および口腔内触感を得るために非常に重要であることが、すでに記載されている(WO 00/28973)。
WO 00/28973に記載されている方法は、流動床法に関し、それにより、好適な官能性を有する錠剤の製造用の顆粒が得られる。しかしながら、そのような錠剤は、一回服用量調
剤機での充填に曝されることに耐えるために、必要な機械的強度を有していない。さらに、流動床法は、20%〜30%の非常に多孔性の顆粒にしばしば導き、次いでは、それは多孔性の錠剤に導く。すなわち、本文脈において、そのような錠剤は、大きすぎて一回服用量調剤機のカセットに組み込むことができない。
本発明により用いられる医薬的に許容される糖アルコールは、例えば最大で約110 μm、最大で約100 μm、最大で約90 μm、最大で約80 μm、最大で約70 μm、最大で約60 μm、最大で約40 μmのような最大で約50 μm、例えば約10 μmのような最大で約20 μmのような、最大でも約150 μmの平均粒子径を有する。特定の態様において、用いられる医薬的に許容される糖アルコールは、例えば約5〜約110 μmまたは約5〜約80 μmのような、約5〜約150 μmの範囲の平均粒子径を有する。
例えば、咀嚼錠剤が飲み込まれるような状況においてでさえも、患者の良好なコンプライアンスを可能にするために、本発明者は、チュアブル錠、舐めることの可能な錠剤および飲み込むことの可能な錠剤に関して、全ての要件を満たす錠剤の開発を目指した。
本文脈において、チュアブル錠はかみ砕き可能な錠剤を含む。通常、チュアブル錠に関する要件は、飲み込むことの可能な錠剤の要件とは全く対照的である(例えば、チュアブル錠は崩壊せず、舌の上で「溶解」すべきである。一方、飲み込むことの可能な錠剤ははるかに強固であるが、活性成分の崩壊性および溶解性に関する要件を満たさなければならない)。
さらに、通常、チュアブル錠は、一回服用量調剤機により調剤される錠剤に関して、関連がありかつ国家行政当局により設定された安定性に関する要件を満たさない。この要件は、包装外、すなわち、25℃および60%相対湿度(RH)で開放ペトリ皿中に1ヶ月間保管されたとき、錠剤は安定でなければならないということである。カルシウム含有化合物を含む既知の咀嚼錠剤は、保管により灰色に着色したり、汚れたりしてし、一般的に上記の要件を満たすことができない。
本発明者は、一回服用量調剤機による調剤に適した性質を有し、かつ少なくとも6人のプロの/熟練した官能試験パネルにより試験されたとき、許容される風味および口腔内触感を有し、活性物質としてカルシウム含有化合物を含む錠剤を提供することにより、この問題を解決した。本文脈において、プロの/熟練した官能試験パネルは、摂取物質の風味および口腔内触感を評価する能力を有するか、または能力を有するように訓練された試験官を意味する。
さらに、i) 炭酸カルシウムの高用量(通常、一日二回750〜1500 mgの炭酸カルシウムに相当する、一日二回300〜600 mgのカルシウム元素)、ii) 圧縮性のような錠剤化の性質に関して、規則的な形状の炭酸カルシウムに固有の乏しい性質、それにより、好適な圧縮性を得るために一以上の医薬的に許容される賦形剤を加える必要性を要求する、そしてiii) 特にチョーキネス(chalkiness)に関する、カルシウム塩自身の極めて悪い味と口腔内触感は、患者にとって都合よく小さい、好適な小さいサイズを有する錠剤を製造することを非常に困難にする。咀嚼錠剤に製剤化するときに、味の十分なマスキングが、もう一つの主な難問である。
許容される風味および口腔内触感を有しながらより小さい錠剤を製造する目的で、本発明者は、凝集工程において結合物質として医薬的に許容される糖アルコールの使用が特に好適であることを見出した。
このために、本発明者は、規則的な形状の、それ自身非常に乏しい圧縮性を有するカルシウム含有化合物を用いるとき、そのときに許容される最終結果を得るためには、20%未満の多孔度を有する錠剤をもたらす150 μm未満の粒子径(D(v;0.5))を有する医薬的に許容される糖アルコールを用いることが重要であることを見出した。
カルシウム含有化合物を含むローラー圧密(compaction)組成物を用いる好ましい態様において、用いられる糖アルコールも微細構造、すなわち、例えば圧密工程の間に、個々のカルシウム(および糖アルコール)粒子間の十分な結合を達成するために、ある変形を可能にする構造を有することが非常に重要である。
したがって、本発明は、一回服用量調剤機により調剤するのに適したカルシウム含有錠剤であって、その錠剤は、活性物質として規則的な形状のカルシウム含有化合物および微細構造を有する医薬的に許容される糖アルコール含み、25℃および60%相対湿度(RH)で開放ペトリ皿中で試験されたとき、例えば、2週間以上、3週間以上、4週間以上、1ヶ月以上、2ヶ月以上または3ヶ月以上のような、1週間以上安定な錠剤に関する。
本文脈において、カルシウム含有化合物に関する「規則的な形状」の用語は、個々の粒子が、例えば、立方形の結晶のような、丸みを帯びるかまたは滑らかなような表面を有していることを意味することを意図している。その規則的な形状は、1.5 m2/gより小さい、比較的小さい比表面積をもたらす。
本文脈において、糖アルコールに関して使用される、「微細構造」の用語は、糖アルコールの単結晶が、より小さなユニットを含む複数の結晶またはファイバー結晶のような多結晶、すなわち結晶がSEMにより検出可能な同一視できる構造を有することを意味する。この微細構造は、ローラー圧密工程の間に、個々のカルシウム(および糖アルコール)粒子間の十分な結合を達成するために、錠剤全体を通して、ある変形と十分な分布を可能にする。
本発明は、錠剤中に特定品質の糖アルコールを用いることが、上記のように開放ペトリ皿中に保管したとき、安定な錠剤に導くことを見出したことに基づいている。
さらに、チュアブル錠が製造されるとき、その錠剤は非常に硬く、すなわち、許容できない高い破砕強度を有し、それゆえ、患者が咀嚼することを困難にするようであってはならない。
したがって、破砕強度を許容されるレベルに保つことが重要である。本発明者は、特定の糖アルコールが本発明による微粒状物質の製造において使用するのに適しているかどうかを決定することは、糖アルコールを二つの試験、すなわち、i) 糖アルコールが微細構造を有することを示すSEM写真、およびii) 糖アルコール自身の圧縮性を示す試験に付すことにより可能であることを見出した。
このため、医薬的に許容される糖アルコールは、11.29 mmの平らな表面のパンチおよび25kNの圧縮力を用いて、糖アルコール100重量%を含む錠剤に圧縮されるとき、Schleuniger 硬度自動試験機(Hardness Autotester) 4またはSchleuniger 錠剤試験機(Tablet tester) 6Dおよび破砕強度装置の顎(jaw)に直交する一番長い方向に置かれた錠剤を用いて試験されるとき、(Nで測定される)破砕強度と(Nで測定される)圧縮圧力との間に7×10-3以上の傾きの相関関係を有する。
さらに、医薬製剤の分野での一般的に知られていることとは対照的に、本発明者は、ソルビトールのような糖アルコールは、一般的に推奨される標準的な品質においての使用には適さないことを見出した。この品質は、約300 μmの平均粒子径を有するが、そのよう
な平均粒子径は、カルシウム含有化合物の粒子の回りにソルビトールの十分な分布を可能にするためには大きすぎ、破砕強度に関して許容できない性質を有する錠剤をもたらす。破砕強度に関して、良好かつ許容される結果を得るためには、例えば、ソルビトールの粒子径は、断然小さくなければならない。
したがって、用いられる医学的に許容される糖アルコールは、例えば最大で約110 μm、最大で約100 μm、最大で約90 μm、最大で約80 μm、最大で約70 μm、最大で約60 μm、最大で約40 μmのような最大で約50 μm、例えば約10 μmのような最大で約20 μmのような、最大でも約150 μmの平均粒子径を有する。
特定の態様において、用いられる医薬的に許容される糖アルコールは、例えば、約5〜約110 μmまたは約5〜約80 μmのような、約5〜約150μmの範囲の平均粒子径を有する。
さらに、例えば、断然小さい粒子径のソルビトールの使用は、ソルビトールが吸湿性で、より小さい粒子径はその表面積を増加させ、それにより、例えば周囲からの水分吸収の危険性を増すことが知られているので、安定性の問題が生じるだろう。
しかしながら、ここに示されるように、カルシウム含有化合物、および例えば300 μmをはるかに下回った平均粒子径を有するソルビトールを含む組成物のローラー圧密により得られる顆粒物を用いて製造される錠剤は、破砕強度に関して安定である。
すなわち、開放ペトリ皿中に25℃および60% RHで保管されたとき、保管の5日後に始まり、残りの保管期間の90日の間に、その錠剤の破砕強度は、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%のような、最大でも50%変化する。
そのような改善された安定性は、ここで記載されたようにして得られた物質が、いわゆるゾーン3または4の国々(ICH Q1F)、すなわち、比較的高い平均気温および相対湿度を有する国々に適していることを示す。
例えばローラー圧密の間に、カルシウム含有化合物の個々の粒子間に医薬的に許容される糖アルコールの十分な分布を保証するために、本発明者は、結合剤が、例えば最大で約110 μm、最大で100 μm、最大で約90 μm、最大で約80 μm、最大で約70 μm、最大で約60 μm、最大で約50 μm、最大で40μm、例えば約10 μmのような最大で20 μmのような、最大でも約150 μmの平均粒子径を有するのが好ましいことを見出した。
文献(Pharmaceutical Technology, volume 1 (tabletting technology), Michael H. Rubinstein (ed.), Ellis Horwood Ltd, 1987を参照)において、ソルビトールは良好な錠剤化の性質を有すること、およびこの賦形剤との混合は錠剤強度を増加することが述べられている。しかしながら、この効果を得るためには、ソルビトールは、噴霧乾燥により製造される「インスタント」品質でなければならないとも述べられている。ソルビトール「インスタント」の最適粒子径は、篩分析で測定されるとき、212〜500 μmの間に60〜90%分布すると記載されている。錠剤中に推奨される濃度は30〜80%である。しかしながら、本発明の文脈において、ソルビトールは、錠剤中に、(甘味性を有する)結合剤として用いられ得る。
特に、二つの糖アルコール、すなわちソルビトールおよびイソマルトが、ローラー圧密に基づく凝塊工程での使用に適していることが証明された。しかしながら、他の糖アルコールも前記の基準を満たす品質で利用可能であり、そのような糖アルコールは、本発明による使用に適していると認識される。前記の基準を満たし得る他の糖アルコールを以下に挙げる。
特定の態様において、糖アルコールはソルビトール、特に、例えば約35〜約45 μmのような、約25〜約50 μmの範囲の平均粒子径を有するソルビトールである。
もう一つの態様において、糖アルコールはイソマルト、特に、例えば約25〜約35 μmのような、約20〜約50 μmの範囲の平均粒子径を有するイソマルトである。
本発明による糖アルコールは、典型的には、マンニトール、キシリトール、マルチトール、イノシトールおよびラクチトールならびにそれらの混合物よりなる群から選択される。前記の基準を満たさない特定の品質のソルビトールおよびイソマルトも、勿論添加され得る。ソルビトールの例は、Roquette Freres, CerestarおよびSPI Polyols Inc.からそれぞれ入手可能なネオソルブ(Neosorb)P100T、ソルビデックス(Sorbidex)P1666B0およびソルボゲム(Sorbogem)微細結晶性ソルビトールである。マルチソルブ(Maltisorb)P90(マルチトール)はRoquette Freresから入手可能であり、キシリトールCM50、フルクトフィン(Fructofin)CM(フルクトース)およびラクチトールCM50はDanisco Sweetenersから入手可能であり、イソマルトST-PF、ガイオ(Gaio)タガトースおよびマンニトールはPalatinit、Arla FoodsおよびRoquette、Freresからそれぞれ入手可能である。好適なサッカライドベースの結合剤/甘味剤のさらなる例は、ショ糖およびデキストロースを含む。
特定の態様において、本発明による錠剤は、ソルビトールおよびキシリトールの混合物を含み得る。そのような場合、ソルビトールとキシリトールの間の重量比は、通常、例えば、約1:1のような約1:0.1〜約1:1.5の範囲である。イソマルトとキシリトールの混合物も好ましく、そのような場合、イソマルトとキシリトールの間の重量比は、通常、例えば約1:1のような約1:0.1〜約1:1.5の範囲である。
次の段落に、カルシウム含有化合物が記載されている。しかしながら、前記のように、本発明で使用されるカルシウム含有化合物は、規則的な形状を有し、例えば、特定の品質を有する炭酸カルシウムのようなカルシウム塩である。好ましい観点において、カルシウム塩は炭酸カルシウムであり、特に、スコラライト(Scoralite)1Bまたはメルク(Merck)2064の形状および平均粒子径に相当する形状および平均粒子径を有するものである。具体的には、そのような炭酸カルシウムはスコラライト1Bまたはメルク2064である。
しかしながら、上記の炭酸カルシウムは、例えば、次の段落で挙げられるもの、特に、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸三カルシウムを含むリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、ビスグリシノカルシウム、クエン酸マレイン酸カルシウム、溶媒和物を含むヒドロキシアパタイトおよびそれらの混合物のような、他のカルシウム含有化合物との混合物の状態で用いられ得る。
通常、錠剤中の規則的な形状のカルシウム含有化合物の含量は、例えば約45重量%〜約95重量%、約50重量%〜約95重量%、約55重量%〜約90重量%のような約40重量%〜約95重量%の範囲、または少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%もしくは少なくとも約75重量%である。
一以上の医薬的に許容される好適な賦形剤との組み合わせにおいて、カルシウム含有化合物および糖アルコールの念入りな選択により、好適な味および口腔内触感を有する錠剤を得ることが可能になった。
したがって、25℃および60% 相対湿度(RH)で開放ペトリ皿中、例えば2週間以上、3週間以上、4週間以上、1ヶ月以上、2ヶ月以上、3ヶ月以上のような、1週間以上安定な錠剤を得ることが可能になった。すなわち、一回服用量調剤機で調剤されるための安定性に関す
る規定の要件を満たすことが可能である。
本発明による錠剤は、例えば、25℃および60% RHで、例えば8ヶ月以上、10ヶ月以上、1年以上、1.5年以上または2年以上または5年以上のような、6ヶ月以上、密閉容器中で保管しても安定であり、そして/または、それは、30℃および65% RHで密閉容器中、例えば4ヶ月以上、6ヶ月以上、1年以上のような、2ヶ月以上の保管に対して安定であり、そして/または、それは、40℃および75% RHで密閉容器中に、例えば2ヶ月以上または3ヶ月以上または6ヶ月以上のような、1ヶ月以上保管しても安定である。すなわち、安定性に関する標準規定要件を満たすことが可能である。
安定性に関して、次のパラメータが重要である:
i) 破砕強度、
ii) 破砕性、
iii) 外観、および/または
iv) 水分吸収
前記のように、通常、咀嚼錠剤は前記の要件を満たすことができない。さらに、本発明による錠剤は、飲み込まれ得るようにも設計される。このことは、錠剤が崩壊および溶解に関する特定の要件を満たすことも要求される。すなわち、患者にどのように摂取したいか(すなわち、咀嚼する、舐めるまたは飲み込むかによる)の選択の自由を与える錠剤には、例えば飲み込むことを意図された錠剤に比較して、ずっと多くのことが要求される。
したがって、錠剤は、
v) 崩壊、および
vi) 溶解
に関しても安定でなければならない。
しかしながら、いかなる崩壊剤をも用いることなく、崩壊および溶解の要件を満たす錠剤に製剤化することはほとんど不可能であるので、この点に関する最も難解な仕事は、それを必要とする人に咀嚼する、舐める、または飲み込むことの選択の自由を与えるために設計された錠剤に製剤化することである。
一般的に、咀嚼錠剤は、崩壊剤が不快な味または口腔内触感に寄与するので、有利である崩壊剤を全く必要とせずに製剤化される。それゆえ、一以上の崩壊剤を含みかつ良好な味および許容される口腔内触感を有する錠剤の製剤化は、当業者にとって簡単で容易な仕事ではない。
錠剤が一回服用量調剤機による調剤に耐えるのに十分に強固なことを保証するために、破砕強度および破砕性が重要である。さらに、本文脈において、破砕強度および破砕性は、保管の期間中で顕著に変化すべきではない。破砕強度が高くなりすぎると患者が錠剤を咀嚼することを困難にし、低すぎると錠剤は壊れるか崩壊する。また、破砕性が高すぎると錠剤は壊れやすく、一回服用量調剤機による充填の間、または例えば患者による錠剤の取り扱いの間に、過度の粉塵が発生するであろう。
したがって、本発明は、例えば約50〜約140 N、約60〜約140 Nまたは約70〜約140 Nのような、約40〜約150 Nの範囲の破砕強度を有する錠剤を提供する。錠剤の破砕強度の変化は、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間に、すなわち少なくとも1週間、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である。本文脈において、「保管のx日後」の用語は規定された状態で保管後x日目を意味し、「保管期間」の用語は所定の条件で所定の期間の保管を意味す
ることが意図されている。
さらに、錠剤の破砕性の変化は、保管期間の間、例えば最大で約4%、最大で約3%、最大で約2%、最大で約1%、最大で約0.5%または最大で約0.1%のような、最大でも約5%であり、そして/または錠剤の破砕性の変化は、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である。
本発明により回避または改良もされ得るもう一つの安定性の問題は、縁が欠けることである。
外観は、錠剤の目視検査で試験される。もし、錠剤の表面に変色または灰色がかった色が現れていなければ、または試験期間(保管期間)の間に着色が見られなければ、錠剤は安定といえる。
前記のように、本発明による錠剤は、大量に水分を吸収すべきではない。それゆえ、錠剤の水分吸収は、25℃および60 % RHで、例えば最大で約4%、最大で約3%、最大で約2%、最大で約1%、最大で約0.5%または最大で約0.1%のような、最大でも約5%である。
さらに、25℃および60 % RHでの水分吸収の変化は、保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である。水分吸収は、動的水分吸収法により測定される。
前記のように、錠剤が飲み込み可能であるとき、満たされなければならない特定の要件がある。これらの要件は、活性物質が投与されて吸収され得ることであり、保管された錠剤における変化から、いかなる利用可能性の変化も生じないことを保証する。崩壊時間についての要件は、錠剤が小さい粒子に崩壊することを保証し、溶解時間についての要件は、活性物質が錠剤から放出されて周囲の液体に溶解し得ることを保証する。
したがって、本発明による錠剤は、例えば最大で約15分のような最大でも約30分の崩壊時間(Ph. Eur.に従って測定される)を有する。通常の咀嚼錠剤と対照的に、本発明による錠剤は、非常に薄い親水性コーティングで被覆され得る。錠剤がコーティングされる場合、崩壊時間は最大でも30分になり得る。一方、コーティングされない錠剤の崩壊時間は、通常、最大でも15分である。
崩壊時間は保管に際して安定であり、したがって、崩壊時間は保管の5日後に始まり、残りの保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%変化する。
溶解時間に関して、例えば少なくとも60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%または少なくとも約80重量%のような、少なくとも50重量%のカルシウム含有化合物が、例えば最大で約1.5時間、最大で約1時間、最大で約45分または最大で約30分のような、最大でも約2時間以内に放出される。
さらに、溶解時間(USPに従った溶解試験で、60重量%のカルシウム含有化合物が放出される時間として測定される)の変化は、保管の5日後に始まり、残りの保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である。
前記から分かるように、本発明は、許容される風味を有し、かつ錠剤が一回服用量調剤機により調剤されるとき、使用に適する機械的性質および大きさを有する咀嚼錠剤(その錠剤は舐めるか、飲み込むこともできる)を提供するという問題を解決する。
一般的に、改良された成果および節減された費用は、一回服用量調剤機を適用するときにいくつかの利点がある。それは、例えば、
i) 従業員効率を向上させ、従業員を他の職務に解放する、分配時間の減少、
ii) 処方、調剤および/または投与エラーの発生の減少、
iii) 患者が適切な時間に適切な薬物投与を受けることを助ける、明瞭にレベルが貼られた単位/複数用量包装による患者管理の改善、および/または
iv) 医薬の浪費の減少
により達成され得る。
上記のように、一回服用量調剤機により調剤される錠剤に対する規制要件は、比較的高く、それらは適用、医薬のタイプ、安定性等に関して、国々で異なり得る。
いまのところ、市場において、一回服用量調剤機に三つの重要なタイプ、すなわち、トショー(Tosho)マシン メイン-トプラ(Main-Topra)2441 CEタイプがある。この機械は、小さいプラスチックの袋に調剤し、244までの異なる組成物を調剤する。もう一つのメイン-トプラ4001 CEタイプは、メイン-トプラ2441 CEと同じ速度(45袋/分)で、400までの異なる組成物を調剤する。
オートムド テクノロジーズ インク(Automed Technologies Inc)(米国)は、例えばATC 212タイプを欧州市場に有する。この機械は、小さなプラスチックの袋に調剤し、212までの異なる組成物を調剤する。その機械は25袋/分を詰める。その他の最近のタイプは、詰められる異なる組成物の数(330または520)に関して改良され、その速度は60袋/分まで増えている。
ヒュープシン メディカル社(Hyupshin Medical Co. Ltd)は、小さいプラスチックの袋に調剤し、352までの異なる組成物を調剤する一回服用量調剤機、ATDPSを有する。その速度は60袋/分である。さらに、新しい機械(ATDPS JV-500SLおよびATDPS JV-352SL)が開発されており、それは同じ速度(60袋/分)で500までの組成物を調剤する。
錠剤およびカプセルの異なる大きさおよび形状により、同時に一つだけの錠剤またはカプセルが投薬されることを保証する、異なるタイプのカセットおよびロータリー部分が機械に供給される。カセットの本体は、光から十分に保護され、それは防塵性および防湿性であるので、カセットは医薬を保管するのに適している。カセットの設置間違いは、安全ロックのために起こり得ない。錠剤およびカプセルは、その組成物の品質を保証する規定された期間以上はカセットに保管されないだろう。機械は、組成物がこの期間を超えてカセット中に保管されたときに警告を発するだろう。
錠剤の大きさは、錠剤が一回服用量調剤機で詰められ得ることを保証するために、次の要件に合致すべきである。その要件は流動的であり、時間が経てば変わり得る。
Figure 2008500975
円形および楕円形錠剤用の上記の寸法は変えられ得るし、それでもなお特定の一回服用量調剤機に適する。本発明者により行なわれた実験は、±20%、好ましくは±10%の範囲の変動が許容されることを示した。大きさに関し、本発明者が直面した主要な問題の一つは、錠剤の厚さを小さくすることであった。このことは、活性成分と医薬的に許容される賦
形剤との適当な組み合わせを用いることにより、かつ好適な粒子径および/またはカルシウム含有化合物の結晶形、賦形剤の性質およびその製造方法の入念な選択により解決された。
該錠剤は粉末を生成せず、かつ前記のように、その錠剤が一回服用量調剤機を使用することにより適用される機械的ストレスに耐えるために、十分に強固でなければならないことが重要である。
本発明者は、例えば、飲み込み性を向上させるため、あるいはあらゆる粉末問題または破砕強度もしくは破砕性に関する問題を最小にするために、錠剤に薄いフィルムコーティングを適用することが可能であることを見出した。このために、フィルムコーティングを適用しても破砕強度または破砕性に関して実質的な問題を修復できないが、それは正しい方向に最終的な前進をまさしく与え得ることに注目すべきである。
さらに、許容される口腔内触感を維持するために、薄いフィルムコーティングだけが適用されなければならない。すなわち、コーティングは、コーティングをしていない錠剤の重量に基づいて、例えば最大で約1.5重量%、最大で約1重量%のような、最大でも約2重量%の錠剤の重量の増加、または約0.25重量%〜0.75重量%の範囲の増加に相当する量で適用され得る。
次に、炭酸カルシウムを含む市販の錠剤の寸法が示される。
炭酸カルシウム含有錠剤の寸法
Figure 2008500975
カルシウム含有化合物
本発明により製造される錠剤中に含まれるカルシウム含有化合物は、治療的および/または予防的に活性な、生理学的に忍容され得るカルシウム含有化合物である。
カルシウムは、イオン化カルシウムおよびカルシウム複合体の両方として、身体の多くの重要な機能に必須である(Campell AK.Clin Sci 1987; 72:1-10)。細胞の挙動および成長はカルシウムにより調節される。トロポニンと共同して、カルシウムは筋収縮および弛緩を制御する(Ebashi S. Proc R Soc Lond 1980; 207:259-86)。
カルシウム選択チャンネルは、細胞膜の一般的な特徴であり、神経組織の電気活性および神経分泌顆粒の放電は、細胞内外のカルシウムレベルのバランス機能である(Burgoyne RD. Biochim Biophys Acta 1984;779:201-16)。ホルモンの分泌ならびに重要な酵素および蛋白質の活性は、カルシウムに依存する。最後に、リン酸カルシウム複合体は、骨格の硬さおよび強さを与える(Boskey AL. Springer, 1988:171-26)。骨は、全身カルシウムの99%以上を含むので、骨格のカルシウムは、主な長期的カルシウム貯留所としても働く。
例えば、炭酸カルシウムのようなカルシウム塩は、特に骨粗鬆症を患っているかまたはその恐れのある患者のカルシウム源として用いられる。さらに、炭酸カルシウムは、制酸
錠中の酸中和剤として用いられる。
前記のように、カルシウムは、哺乳類の体内、特にヒトにおいて多くの重要な機能を有する。さらに、多くの動物モデルにおいて、慢性の低カルシウム摂取はオステオペニアを生じる。オステオペニアは、皮質骨より海綿骨に影響を及ぼし、カルシウムの補足で完全に不可逆的になり得る。もし、その動物が成長していけば、減じられたカルシウムの摂取は発育阻害を招く。
早産新生児において、高いカルシウムの摂取は、骨格のカルシウム付着の増加を大きくし、もし十分高ければ、在胎のカルシウム保持と等しくできる。成長の間に慢性的なカルシウムの不足はくる病を引き起こす。思春期前および後の両方の健康な子供におけるカルシウムの補完は、骨の質量の増加に導く。思春期において、カルシウムの摂取が高いほど、初潮直後に生じる一番高い保持をもって、カルシウムの保持が大きくなる。
総合すれば、これらのデータは、子供および思春期において、カルシウムの適切な摂取が考慮されれば、カルシウムで食生活を補完することにより、骨質量のピークを最適にすることができる。成長の間に、骨格中のカルシウムの沈着を最適にすることに関与するメカニズムは知られていない。それらは、多分、カルシウムの供給が高ければ、類骨の最適な石灰化を保証するミネラル化工程の本来の性質である。カルシウム欠乏の状態での成長の発育阻害に応答する因子は知られていないが、骨格の大きさを調節する成長因子を明らかに含む。
大人において、カルシウムの補完は、年齢に関する骨損失の速度を減少させる(Dawson-Hughes B. Am J Clin Nut 1991;54:S274-80)。カルシウムの補完は、食物から最適なカルシウム摂取を達成することができないか、またはできないであろう個体にとって重要である。さらに、カルシウムの補完は、骨粗鬆症等の予防および治療において重要である。
その上、カルシウムは、大腸内で抗癌作用を有し得る。いくつかの予備的な研究は、高カルシウム食またはカルシウム補充の摂取は、大腸・直腸癌の減少に関係することを示している。アセチルサリチル酸(ASA)および他の非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDS)と組み合わせたカルシウムが、直腸結腸癌の危険性を減少させる証拠が増えている。
最近の調査研究は、カルシウムが月経前症候群(PMS)を緩和し得ることを提案している。いくらかの研究者は、カルシウム調節の乱れが、PMS症候群の進展における根本的な要因であると信じている。ある研究において、米国全体の月経前の女性の446人グループの半分が三回の月経周期について追跡され、周期を通して毎日1200 mgのカルシウム補給物が与えられた。最終結果は、プラセボを摂取した女性の48%がPMS関連症状を示した。カルシウム錠剤を摂取した人では30%にすぎなかった。
例えば、炭酸カルシウムのようなカルシウム塩は錠剤で用いられ、高用量のカルシウムを必要とするため、そのような錠剤は、たいていチュアブル錠の形態である。独特の優勢な味またはチョーク(chalk)のフィーリングなしに、快適な味と許容可能な口腔内触感を有するカルシウム塩を含むチュアブル錠に製剤化することは難問である。
本発明による使用のためのカルシウム含有化合物は、例えばビスグリシノカルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸マレイン酸カルシウム、カルシウムコーネート(cornate)、フッ化カルシウム、カルシウムグルビオネート(glubionate)、グルコン酸カルシウム、カルシウムグリセロホスフェート、リン酸水素カルシウム、カルシウムヒドロキシアパタイト、乳酸カルシウム、カルシウムラクトビオネート(lactobionate)、カルシウムラクトグルコネート、リン酸カルシウム、
カルシウムピドレート(pidolate)、ステアリン酸カルシウムおよびリン酸三カルシウムであり得る。
その他のカルシウム源は、水溶性カルシウム塩、または例えばアルギン酸カルシウム、カルシウム-EDTA等のような複合体、または例えば有機リン酸カルシウムのようなカルシウムを含む有機化合物であり得る。骨粉、ドロマイトおよびその他の粗製カルシウム源の使用は、それらが鉛および他の毒性汚染物質を含み得るので、思いとどまらされる。しかしながら、そのような供給源は、もしそれらが所望の度合に精製されれば、適切であり得る。
カルシウム含有化合物は、単独または他のカルシウム含有化合物と組み合わせて用いられ得る。
ビスグリシノカルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸マレイン酸カルシウム、カルシウムコーネート、フッ化カルシウム、カルシウムグルビオネート、グルコン酸カルシウム、カルシウムグリセロホスフェート、リン酸水素カルシウム、カルシウムヒドロキシアパタイト、乳酸カルシウム、カルシウムラクトビオネート、カルシウムラクトグルコネート、リン酸カルシウム、カルシウムピドレート、ステアリン酸カルシウムおよびリン酸三カルシウムが特に興味がある。異なるカルシウム含有化合物の混合物も用いられ得る。
以下の実施例に示すように、炭酸カルシウムがカルシウム含有化合物としての使用に特に適しており、炭酸カルシウムは高いカルシウム含有量を有する。
炭酸カルシウムが特に興味がある。
通常、本発明により製造される錠剤は、例えば約150〜約800 mg、約200〜約700 mg、約200〜約600 mgまたは約200〜約500 mgのCaのような、約100〜約1000 mgのCaに相当する量のカルシウム含有化合物を含む。
炭酸カルシウム
炭酸カルシウムは三つの異なる結晶構造:カルサイト、アラゴナイトおよびバテライトで存在し得る。鉱物学的に、これらは結晶構造中のカルシウム、炭素および酸素原子の明確な配列に関する特異なミネラルの様相である。これらの明確な様相は、結晶形の形状および対称性に影響を及ぼす。
例えば、カルサイトは四つの異なる形状:偏三角状、プリズム状、球状および菱面体状で入手可能であり、アラゴナイト結晶は例えば別々かまたは房になった針状形として得られる。例えば立方体形(Scoraからのスコラライト1A+B)のような他の形状も入手可能である。
以下の例に示されるように、炭酸カルシウムの特に適した品質は、例えば50 μm以下または40 μm以下のような、60 μm以下の平均粒子径を有する炭酸カルシウムである。
さらに、炭酸カルシウムの興味ある品質は、2 g/mLより小さい嵩密度を有する。
10〜30 μmの平均粒子径、0.4〜0.7 g/mLの見掛け嵩密度、および0.3 m2/gの比表面積を有する、炭酸カルシウム2064メルク(ドイツ、ダルムシュタット、メルクより入手可能);約3.9 μmの平均粒子径および0.4〜0.7 g/mLの見掛け嵩密度を有する、炭酸カルシウム2069メルク(ドイツ、ダルムシュタット、メルクより入手可能);
スコラライト(Scoralite)1A(フランス、Scora Watrigant SAより入手可能)は、5〜20 μmの平均粒子径、0.7〜1.0 g/mLの見掛け嵩密度、および0.6 m2/gの比表面積を有する;スコラライト1B(フランス、Scora Watrigant SAより入手可能)は、10〜25 μmの平均粒
子径、0.9〜1.2 g/mLの見掛け嵩密度、および0.4〜0.6 m2/gの比表面積を有する;
スコラライト1A+1B(フランス、Scora Watrigant SAより入手可能)は、7〜25 μmの平均粒子径、0.7〜1.2 g/mLの見掛け嵩密度、および0.35〜0.8 m2/gの比表面積を有する;
ファーマカーブ(Pharmacarb) LL(Mahawah New Jersie、Chr. Hansenから入手可能)Lは、12〜16 μmの平均粒子径、1.0〜1.5 g/mLの見掛け嵩密度、および0.7 m2/gの比表面積を有する;
スツールカル(Sturcal)H、スツールカルFおよびスツールカルM (ペンシルバニア、ベスレヘム、Specialty Mineralsから入手可能); スツールカルLは、約7 μmの平均粒子径、0.78〜0.96 g/mLの見掛け嵩密度を有する。スツールカルLは、偏三角形状結晶よりなる;
スツールカルHは、約4 μmの平均粒子径、0.48〜0.61 g/mLの見掛け嵩密度を有する;
スツールカルFは、約2.5 μmの平均粒子径、0.32〜0.43 g/mLの見掛け嵩密度を有する;
スツールカル(Sturcal)Mは、7 μmの平均粒子径、0.7〜1.0 g/mLの見掛け嵩密度、および1.0 m2/gの比表面積を有する;
ミクハート(Mikhart)10、SPL、15、40および65 (フランス、Provencale、Provencaleから入手可能);
ミクハート10は10 μmの平均粒子径を有する、
ミクハートSPLは20 μmの平均粒子径を有する、
ミクハート15は17 μmの平均粒子径を有する、
ミクハート40は30 μmの平均粒子径、1.1〜1.5 g/mLの見掛け嵩密度を有する;
ミクハート65は60 μmの平均粒子径、1.25〜1.7 g/mLの見掛け嵩密度を有する;
オムヤピュア(Omyapure)35 (フランス、パリ、Omya S.A.Sから入手可能) は、5〜30 μmの平均粒子径、および2.9 m2/gの比表面積を有する;
ソカル(Socal) P2PHV (ベルギー、ブリュッセル、Solvayから入手可能) は、1.5 μmの平均粒子径、0.28 g/mLの見掛け嵩密度、および7.0 m2/gの比表面積を有する;
10〜30 μmの平均粒子径、0.9〜1.2 g/mlの見掛け嵩密度、および0.7 m2/gの比表面積を有する、カルシ ピュア(Calci Pure) 250 ヘビー(Heavy)、カルシ ピュア250 エクストラ
ヘビー(Extra Heavy)およびカルシ ピュア GCC HD 212 (セントルイス モンタナ、Particle Dynamic Inc.から入手可能)。
本発明により製造される錠剤中のカルシウム含有化合物の含量は、
例えば約45重量%〜約98重量%、約50重量%〜約95重量%、約55重量%〜約90重量%のような、約40重量%〜約100重量%の範囲、あるいは少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量%もしくは少なくとも約75重量%である。
通常、治療または予防目的のためのカルシウムの用量は、一日、約350 mg(例えば新生児)〜約1200 mg(授乳婦)である。錠剤中のカルシウム含有化合物の量は、錠剤が、一日1〜4回、好ましくは一日1または2回の投与に適するように調整され得る。
前記のように、本発明による方法で得られる顆粒は、そのままで用いられ得るが、例えば、錠剤、カプセルまたはサシェのような固形投与形態へさらに加工することにも非常に適している。
本実施例において、考慮に入れるために重要なパラメータ、およびチュアブル錠または飲み込み可能な錠剤をそれぞれ製造するために好適な設定を選択する仕方の手引きが与えられる。この手引きを基に、当業者は、所望のカルシウム含有製品を得るために、その組
成および種々の工程パラメータを調整する仕方を知るだろう。
錠剤を製造するとき、得られる顆粒の付着を避け、そして/または流動性を増加させるために、一以上の医薬的に許容される賦形剤(例えば、滑沢剤)を加えることが必要である。したがって、本方法は、得られる顆粒と一以上の医薬的に許容される賦形剤とを混合する工程も含み得る。
カルシウム含有化合物より活性なその他の物質を含むことが望まれる場合、その方法は、得られる顆粒に一以上の治療的、予防的および/または診断的に活性な物質を加える工程も含み得る。
そのような物質は、例えば、一以上のビタミンまたはミネラルのような、一以上の栄養剤を含む。具体的には、さらなる活性物質は、例えば、ビタミンD3、ビタミンD2またはそれらの誘導体のようなビタミンDである。
ビタミンDまたは他の活性物質
本発明により製造される顆粒または錠剤は、さらなる医薬的および/または予防的に活性な物質を含み得るか、またはそれは例えば一以上のビタミンまたはミネラルのような一以上の栄養剤を含み得る。例えば、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンDおよび/またはビタミンK、ならびに例えば亜鉛、マグネシウム、セレン等のようなミネラルが特に興味がある。
例えば、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)ならびにロシュから入手可能な乾燥ビタミンD3、100 CWSおよびBASFから入手可能な乾燥ビタミンD3 100 GFPを含むビタミンD3(コレカルシフェロール)のような、一以上のビタミンD化合物が特に興味がある。
カルシウムおよび骨格の恒常性への作用に加えて、ビタミンDは、身体のいくつかの主なシステムの調節に関与する。ビタミンDの作用は、主に腎臓で作られる1,25-(OH)2 ビタミンD とビタミンD受容体(VDR)との複合体によるゲノムでメディケートされる。ビタミンD受容体は多くのセルタイプ中に広く分布している。1,25-(OH)2 ビタミンD/VDR複合体は、細胞分化および免疫系において重要な調節の役割を有している。これらの作用のいくつかは、多分、腎臓よりも他のある組織の、局所的に1,25-(OH)2 ビタミンDを作り、傍分泌として作用する能力に依存する(Adams JSら、Endocrinology 1996;137:4514-7)。
ヒトにおいて、ビタミンDの欠乏は、小児においてくる病および大人において骨軟化症をもたらす。基本的な異常は、石灰化は骨芽細胞により行なわれるので、類骨から離れる石灰化速度の遅れである(Peacock M. London Livingstone, 1993:83-118)。この遅れが、骨芽細胞における、1,25-(OH)2 ビタミンD-依存メカニズムの破綻によるか、もしくは吸収不良の次のカルシウムおよびホスフェートの供給の減少によるか、または二つの組み合わせによるかどうかは明らかではない。石灰化の遅れに伴い、カルシウムおよびホスフェートの供給減少、低カルシム血症および低リン酸塩血症を伴う重篤な二次性上皮小体機能亢進症および骨交替(turnover)の増加がある。
ビタミンDの不足、ビタミンD欠乏の前臨床段階も、欠乏で見られるより緩和な度合ではあるが、カルシウム供給の減少および二次性上皮小体機能亢進症を引き起こす。もし、この状態が慢性になれば、オステオペニアを生じる。このカルシウムの不足状態の根底にある生化学的プロセスは、多分、その基質の25-OHDの還元による1,25-(OH)2 ビタミンDの不適切なレベルである(Francis RMら、Eur J Clin Invest 1983; 13:391-6)。
ビタミンD不足の状態は、高齢者において、最も一般的に見られる。年齢に伴い、日光曝露の減少および起こり得る皮膚合成の減少により、血清25-OH ビタミンDにおける減少
がある。さらに、高齢者において、カルシウム取り込みの減少および逆説的なカルシウム吸収の減少により、この状態は悪化させられる。腎の1,25-(OH)2 ビタミンD産生の減少を生じる、年齢に伴う腎機能の低下が要因となり得る。
高齢者の骨損失における、ビタミンD補完の効果の多くの研究がある。あるヒトはカルシウムの補完なしに、他のヒトはカルシウムの補完を伴う。その研究から、ビタミンD補完は可逆的な欠乏および不足に必要だけれでも、主な骨格の異常はカルシウム欠乏であるので、骨格に関する限りは、カルシウムを補完することがましてやなおさら重要であることが分かる。
臨床試験に基づく文献において、最近の発見は、高齢の患者に対して、より高用量のビタミンDの必要性の傾向を提案している(Compston JE. BMJ 1998;317:1466-67)。ビタミンD 150.000〜300.000 IUの1年間注射(約400〜800 IU/日に相当)のオープン準ランダム研究は、治療患者において、体全体の骨折率の有意な減少を示したが、股関節骨折の率には有意な減少を示さなかった(Heikinheimo RJら、Calcif Tissue Int 1992; 51:105-110)。
前記から分かるように、カルシウムとビタミンDの組み合わせに興味がある。カルシウムとビタミンD3の推奨される一日許容量(RDA)は次のとおりである(欧州委員会、欧州共同体中の骨粗鬆症の報告、予防のための処置、欧州共同体の公報局、ルクセンブルグ 1988):
グループ年齢(歳) カルシウム (mg)* ビタミンD3 (μg)
新生児 0-0.5 400 10-25
0.5-1.0 360-400 10-25
小児 1.0-3.0 400-600 10
4.0-7.0 450-600 0-10
8.0-10 550-700 0-10
男性 11-17 900-1000 0-10
18-24 900-1000 0-15
25-65 700-800 0-10
65+ 700-800 10
女性 11-17 900-1000 0-15
18-24 900-1000 0-10
25-50 700-800 0-10
51-65 800 0-10
65+ 700-800 10
妊婦 700-900 10
授乳婦 1200 10
* カルシウムのRDAは、国によって変わり、多くの国で再評価中である。
ビタミンDは湿気に非常に感受性であり、分解される。それゆえ、ビタミンDは保護マトリックスの状態でしばしば投与される。したがって、ビタミンDを含んで、錠剤が製造されるとき、錠剤化工程の間に適用される圧縮力が、マトリックスの保護効果を減少せず、それによりビタミンDの安定性を損なわないことが、最も重要である。
このために、本発明により製造される顆粒または錠剤中の種々の成分の組み合わせは、錠剤化の間に比較的低い圧縮力を用い、適当な機械的強度(破砕強度、破砕性等)を有する錠剤を達成することができるので、ビタミンDもその組成物中に組み込まれる場合に、非常に適していることが証明された。
したがって、圧縮工程は、約19 mmの長さおよび約9.4 mmの幅、ならびに約5.5〜8 mmの高さの楕円形を有する錠剤が得られるとき、適用される圧力が、最大で50 kN、最大で約40 kN、最大で約30 kN、または最大で約20 kNのような最大でも約25 kNとなるような錠剤の直径と所望の高さに関して調整された圧縮力で行われる。上記から逸脱する寸法で錠剤が製造される場合には、当業者は好適な圧縮力の決め方を知るだろう。
前記のように、ビタミンDを含む錠剤は、安定性に関して次の要件を満たすことが意図される:
25℃および60%相対湿度(RH)で開放ペトリ皿中、例えば2週間以上、3週間以上、4週間以上、1ヶ月以上、2ヶ月以上、または3ヶ月以上のような、1週間以上の保管後に、錠剤中のビタミンDの含量変化が、保管期間の間に、例えば最大で約15重量%、最大で約10重量%または最大で約5重量%のような、最大でも20重量%であるべきである。
例えば、25℃および60% RHで密閉容器中の保管後、錠剤は、例えば8ヶ月以上、10ヶ月以上、1年以上、1.5年以上または2年以上のような、6ヶ月以上ビタミンDの含量に関して安定であり、そして/または30℃、65% RHで密閉容器中に保管して、例えば、4ヶ月以上、6ヶ月以上、1年以上のような、2ヶ月以上安定であり、そして/または40℃および75% RHで密閉容器中に保管して、例えば2ヶ月以上または3ヶ月以上のような、1ヶ月以上安定である。すなわち、保管の間に、錠剤中のビタミンDの含量変化は、例えば最大で約15重量%、最大で約10重量%または最大で約5重量%のような、最大でも20重量%である。
特定の態様において、例えば少なくとも60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%または少なくとも約80重量%のような、少なくとも50重量%のビタミンDが、例えば最大で約1.5時間、最大で約1時間、最大で約45分または最大で約30分のような、最大でも約2時間以内に放出される。さらに、溶解時間(USPによる溶解試験で、錠剤中のビタミンDの60重量%が放出される時間として測定される)の変化が、保管の5日後に始まって残りの保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である。
具体的には、本発明は、
i) 活性物質としてカルシウム含有化合物、
ii) ビタミンD、および
iii) 任意に一以上の医薬的に許容される賦形剤または活性剤
を含む錠剤を提供する。
より具体的には、該錠剤は、
i) 少なくとも200 mgのカルシウム含有化合物(通常の範囲 200〜1500 mg)、
ii) 少なくとも5 μgのビタミンD(通常の範囲 5〜100 μg − 1 μg = 40 IU)、および
iii) 任意に一以上の医薬的に許容される賦形剤または活性剤
を含み得る。
具体的には、本発明は、成分の全量が約100重量%に相当するという条件で、
i) 約50重量%〜約90重量%のカルシウム含有化合物、
ii) 約0.00029重量%〜約0.0122重量%のビタミンD、および
iii) 任意に一以上の医薬的に許容される賦形剤または活性剤
を含む錠剤を提供する。
特に、錠剤は、成分の全量が約100重量%に相当するという条件で、
i) 約50重量%〜約90重量%のカルシウム含有化合物、
ii) 約5〜約40重量%の甘味剤、
iii) 約0.12重量%〜約4.9重量%の保護マトリックスを含むビタミンD、
iv) 任意に一以上の医薬的に許容される賦形剤または活性剤
を含み得る。
特定の態様において、錠剤は、本質的に図3に示されるような形状と寸法を有する。特に、この形状は、錠剤が実質的に同じ大きさの半分、すなわち、実質的に同じ量のカルシウムを含んで、容易に割れるように設計されている。その切断は、平面、例えばテーブルに錠剤を置き、次いで例えば錠剤の各端を2本の指で同時に押すことにより与えられる。錠剤が一点のみでテーブルに接触する事実により、これは可能である。
本発明による錠剤の製造
一般的に、本発明による錠剤は、当業者に既知のあらゆる適当な方法で製造され得る。その方法は、例えば、高剪断ミキサーもしくは流動床装置中での湿式造粒、または例えばローラー圧密のような乾式造粒を含み、次いで得られた粉末は錠剤に圧縮されるか、あるいはいかなる造粒工程も用いないで直接圧縮工程に付され得る。当業者は、任意にRemington's Pharmaceutical Sciences, 28版からの手引きを用いて、異なる技術を採用する仕方を知るだろう。
医薬的に許容される賦形剤
本文脈において、「医薬的に許容される賦形剤」の用語は、それ自体があらゆる治療的および/または予防的効果を実質的に有しない意味で不活性である、あらゆる物質を意味する。医薬的に許容される賦形剤は、許容可能な技術的性質を有する医薬組成物を得ることを可能にする目的で、活性薬物に加えられ得る。
通常、カルシウム含有化合物は、錠剤への圧縮前に、一以上の医薬的に許容される賦形剤と混合される。そのような賦形剤は、例えば、充填剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、芳香剤、着色剤のような固形剤の製剤化に通常用いられるものを含み、甘味剤、pH調整剤、安定化剤等を含む。
本発明による錠剤における使用に適した賦形剤の例は次のとおりである。
Figure 2008500975
好適な甘味剤の例は、デキストロース、エリスリトール、フルクトース、グリセリン、グルコース、イノシトール、イソマルト、ラクチトール、乳糖、マルチトール、マルトース、マンニトール、ソルビトール、ショ糖、タガトース、トレハロース、キシリトール等、ソルビトール類(例えば、Roquette Freres, CerestarおよびSPI Polyols Inc.からそれぞれ入手可能な、ネオソルブ(Neosorb)P100T、ソルビデックス(Sorbidex)P1666B0およ
びソルボゲム(Sorbogem)微細結晶性ソルビトールを含む。マルチソルブ(Maltisorb)P90(マルチトール)はRoquette Freresから入手可能、キシリトールCM50、フルクトフィン(Fructofin)CM(フルクトース)およびラクチトールCM50はDanisco Sweetenersから入手可能、イソマルトST-PF、イソマルトDC100、ガイオ(Gaio)タガトースおよびマンニトールはPalatinit, Arla FoodsおよびRoquette, Freresからそれぞれ入手可能である。
ソルビトールは(ショ糖と比較して)0.55の甘味効果を有し;マンニトールは≦1の甘味効果を有し;キシリトールは1の甘味効果を有し;イソマルトは<0.5の甘味効果等を有する。甘味効果は、個々の甘味剤の選択と関連して価値があり得る。したがって、もし錠剤の減少した重量と用量を望むなら、高い甘味効果を有する甘味剤を選択することが好適である。
人口甘味剤
アセスルファムカリウム、アリテーム、アスパルテーム、シクラミン酸、シクラミン酸塩(例えばシクラミン酸カルシウム、シクラミン酸ナトリウム)、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ネオヘスペリジン塩酸塩、サッカリン、サッカリン塩(例えばサッカリンアンモニウム、サッカリンカルシウム、サッカリンカリウム、サッカリンナトリウム)、スクラロース(sucralose)、タウマチンおよびそれらの混合物。
芳香剤
アプロコット(Aprocot)、レモン、レモン/ライム、マンダリン、例えば、Firmenich, Kerpen, Germanyから入手可能なアプロコット501.110 AP0551、レモン501.051 TP0551、レモン501.162 AP0551、レモン/ライム501.053 TP0551、ライム501.054 TP0551、オレンジ501.071 AP0551、オレンジTP0551、オレンジ501.434 P0551、マンダリン501.AP0551、レモン デュラローム(Durarome)501.282 TDI1091、またはTasteTech, Bristol, Englandから入手可能なジューシー レモン フレバリング(Juicy Lemon Flavouring)T3602、またはGivaudan Schweiz AG, Kemptthal, Schweizから入手可能なレモン ライム フレーバー パームシール(Lemon Lime Flavour Permseal)11029-31、レモン フレーバー パーマシール(Lemon Flavour Permaseal)12028-31、レモン フレーバー ウルトラドシール(Lemon Flavour Ultradseal)96918-71、またはFrey + Lau Gmbh, Henstedt-Ulzburg, Germanyから入手可能なレモン フレーバー パウダー(Lemon Flavour Powder)605786、レモン フレーバー パウダー605897。
崩壊剤
アルギン酸−アルギネート、カルボキシメチルセルロース カルシウム、カルボキシメチルセルロース ナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、信越化学から入手可能なLH 11、LH 20、LH 21、LH 22、LH 30、LH 31、LH 32)のようなセルロース誘導体および微結晶性セルロース、ポラクリリン カリウムまたはナトリウム、ポリアクリル酸、ポリカーボフィル、ポリエチレングリコール、ポリビニル酢酸、ポリビニルピロリドン(例えばポリビドン(登録商標)CL、ポリビドン(登録商標)CL-M、コリドン(登録商標)CL、ポリプラスドン(登録商標)XL、ポリプラスドン(登録商標)XL-10);カルボキシメチル澱粉ナトリウム(例えばプリモゲル(登録商標)およびエクスプロタブ(登録商標)、クロスカルメロース ナトリウム(すなわち、架橋したカルボキシメチルセルロース ナトリウム塩、例えばアク-ジ-ソル(登録商標)、ナトリウム澱粉グリコレート、澱粉(例えば馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、コメ澱粉)、前もってゼラチン化された澱粉。
当業者は、圧縮性錠剤が30分以内、より望ましくは15以内、最も望ましくは5分以内に崩壊することが好ましいことを理解するであろう。それゆえ、好ましくは、用いられる崩壊剤は、30分以内、より好ましくは15分以内、最も好ましくは5分以内に錠剤の崩壊をも
たらす。
発泡剤(例えば炭酸水素ナトリウム(炭酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属)とクエン酸(酒石酸、フマル酸等)との混合物)。
グリダントおよび滑沢剤
ステアリン酸、ステアリン酸金属塩、タルク、高融点を有するワックスおよびグリセリド、水素化植物油、コロイドシリカ、フマル酸ステアリルナトリウム、ポリエチレングリコールおよびアルキルサルフェートのようなグリダントおよび滑沢剤が組み込まれ得る。
好適な滑沢剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、水素化植物油等を含む。好ましくは、ステアリン酸マグネシウムが用いられる。
充填剤/希釈剤/結合剤
デキストリン、マルトデキストリン(例えばロデックス(登録商標)5およびロデックス(登録商標)10)、デキストロース、フルクトース、グルコース、イノシトール、エリスリトール、イソマルト、ラクチトール、乳糖(例えば噴霧乾燥乳糖、α-乳糖、β-乳糖、タブレトース(登録商標)、種々のグレードのファーマトース(登録商標)、ミクロトースまたはファスト-フロック(登録商標)、マルチトール、マルトース、マンニトール、ソルビトール、ショ糖、タガトース、トレハロース、キシリトール、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(例えば信越化学から入手可能なLH 11、LH 20、LH 21、LH 22、LH 30、LH 31、LH 32)、微結晶性セルロース(例えば、アビセル(登録商標)PH101、アビセル(登録商標)PH102またはアビセル(登録商標)PH105のような種々のアビセル(登録商標)、エルセマ(登録商標)P100、エムコセル(登録商標)、ビバセル(登録商標)、ミン タイ(登録商標)およびソルカ-フロック(登録商標))、澱粉または加工澱粉(例えば馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、コメ澱粉、α化-澱粉)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル コポリマー、寒天(例えばアルギン酸ナトリウム)、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム(例えば、塩基性リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム)、硫酸カルシウム、カルボキシアルキルセルロース、デキストレート、二塩基性リン酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリサッカライド(例えばデキストラン、大豆ポリサッカライド)、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム。
界面活性剤/エンハンサー
次のような界面活性剤が用いられ得る:
非イオン性(例えばポリソルベート20、ポリソルベート21、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81、ポリソルベート85、ポリソルベート120、ソルビタン モノイソステアレート、ソルビタン モノラウレート、ソルビタン モノパルミテート、ソルビタン モノステアレート、ソルビタン モノオレエート、ソルビタン セスキオレエート、ソルビタン トリオレエート、グリセリル モノオレエートおよびポリビニルアルコール)、
アニオン性(例えばドキュセートナトリウムおよびラウリル硫酸ナトリウム)
カチオン性(例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムおよびセトリミド)
脂肪酸、脂肪族アルコールおよび脂肪族エステル、例えば:
オレイン酸エチル、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸、ラウリル酸メチル、オレイン酸、カプリン酸ナトリウム
ジオクチル カルシウム スルホスクシネート、ジオクチル カリウム スルホスクシネート
、ドデシルトリメチルアンモニウム ブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム ブロマイド、トリメチルテトラデシルアンモニウム ブロマイド、ポリオキシエチレン エーテル(ポリオキシエチレン-9-ラウリル エーテル)、ドデシル硫酸ナトリウム、ナトリウム ジオクチル スルホスクシネート、ラウリル酸ナトリウム、5-メトキシサリチル酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム;
胆汁酸塩、例えば:
デオキシコール酸ナトリウム、デオキシコール酸、コール酸、グリココール酸ナトリウム、グリコデオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロデオキシコール酸ナトリウム;
細胞粘着剤、例えば:
レクチン(例えばトマト凝集素(Lycopersicon Esculentum Agglutinin)、小麦胚凝集素(Wheat Germ Agglutinin)、ウルチカ ジオイカ凝集素(Urtica Dioica Agglutinin))。
N-アシル化アミノ酸(特に、N-[8-(2-ヒドロキシ-4-メトキシ)ベンゾイル]アミノカプリル酸(4-MOAC)、4-[4-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]酪酸、N-[8-(2-ヒドロキシベンゾイル)アミノ]-カプリル酸ナトリウム);
リン脂質、例えば:
ヘキサデシルホスホコリン、ジミリストイルホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、1,2-ジ(2,4-オクタデカジエノイル)-sn-グリセロール-3-ホスホリルコリンおよびホスファチジルコリン(例えばジデカノイル-L-ホスファチジルコリン、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン)、リゾホスファチジルコリンが特に興味がある;
シクロデキストリン、例えば:
β-シクロデキストリン、ジメチル-β-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル β-シクロデキストリン、メチル シクロデキストリン;ジメチル-β-シクロデキストリンが特に興味がある;
フシジン酸誘導体、例えば:
タウロジヒドロフシジン酸ナトリウム、グリコジヒドロフシジン酸ナトリウム、ホスフェート-ジヒドロフシジン酸ナトリウム;タウロジヒドロフシジン酸ナトリウムが特に興味がある。
その他:
例えばグリシルリジン酸、カプリン酸のナトリウム塩、アルカン(例えばアザシクロアルカン)、アミンおよびアミド(例えばN-メチル-ピロリドン、アゾン(Azone))、アミノ酸および修飾アミノ酸(例えばアセチル-L-システイン)、ポリオール(例えばプロピレングリコール、ヒドロゲル)、スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド)、テルペン(例えばカルボン)、アンモニウム グリシルリジネート(ammonium glycyrrizinate)、ヒアルロン酸、イソプロピル ミリステート、n-ラウリル-β-D-マルトピラノシド、サポニン、DL-オクタノイルカルニチン クロライド、パルミトイル-DL-カルニチン クロライド、DL-ステアロイルカルニチン クロライド、アシルカルニチン、エチレンジアミンジヒドロ-クロライド、ホスフェート-ジヒドロフシデート、ナトリウム CAP);特に、n-ラウリル-β-D-マルトピラノシドが特に興味がある、α 1000 ペプチド、少なくとも6モル%のアスパラギン酸およびグルタミン酸を含むMW<1000 ペプチド、分解されたロイヤルゼリー、プレビトチカ(prebiotica)、ブチレート、酪酸、ビタミンD2、ビタミンD3、ヒドロキシ-ビタミンD3、1,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3、スピルリナ、プロテオグリカン、大豆加水分解物、リジン、乳酸、ジ-フルクトース-無水物、ビリトール(vylitol)Ca-(ラクテート)、
カゼインの加水分解物、特にカゼイノグリコマクロペプチド、CaCO3の陰イオン化、アセチルサリチル酸、ビタミンK、クレアチン。
フィルム形成剤
親水性フィルム形成剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) (例えばHPMC E5、HPMC E15)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリデキシトロースおよびマルトデキストリン、Seppic S.A.から入手可能なセピフィルム(商標)およびセピフィルム(商標)LP、信越化学から入手可能なファーマコート(登録商標)。
フィルム添加剤
アセチル化モノグリセリド、アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸アセチルトリエチル、安息香酸ベンジル、ステアリン酸カルシウム、ひまし油、セタノール、クロレブタノール、コロイドシリカ、フタル酸ジブチル、セバシン酸ジブチル、シュウ酸ジエチル、リンゴ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、マロン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジオクチル、グリセリン、グリセロトリブチレート、グリセロトリアセテート、グリセリル ベハネート、モノステアリン酸グリセリル、水素化植物油、レシチン、ロイシン、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレン グリコール、プロピレン グリコール、ポリソルベート、シリコーン、ステアリン酸、タルク、二酸化チタン、トリアセチン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、ステアリン酸亜鉛、ワックス。
本発明は、次の非限定な実施例によりさらに説明される。
図の説明
図1は、湿式造粒に基づく錠剤の破砕強度安定性を示す。
図2は、湿式造粒に基づく錠剤の崩壊安定性を示す。
図3は、錠剤のデザインを示す。
図4は、図3のデザインによる錠剤の分割の仕方を示す。
方法
官能試験: ISO- 6564、官能分析−方法−フレーバー プロファイル法
ISO- 5495 官能分析−方法−ペアー比較試験
ISO 8589 官能分析−試験室のデザインの一般的な手引き
ISO 8586 1 官能分析−査定者の選択、訓練およびモニタリングの
一般的な手引き
破砕強度:Ph.Eur. 2.9.8による
破砕性:Ph.Eur. 2.9.7による
崩壊時間:Ph.Eur. 2.9.1による
溶解性:Ph.Eur. 2.9.3による
以下の実施例において、次の物質を用いた。
Figure 2008500975
実施例1
炭酸カルシウム錠剤の大きさに対する異なる製造方法の影響
この実験は、バッチサイズ約40.000錠剤での大規模生産で行った。実験は、製品用の顆粒を製造するために用いられた方法が、錠剤の寸法、特に錠剤の高さにどのような影響を及ぼすかを調査するために行なった。
問題の方法は:
i) 高剪断ミキサー中の湿式マシング(massing),
ii) 流動床造粒、および
iii) ローラー圧密
である。
Figure 2008500975
バッチ1〜3の製造:
顆粒化液体を、XVI中にVIIIを溶解することにより製造する。
IVおよびVを適当なスクリーンに通し、220 l 高剪断ミキサー中、インペラー速度110 rpmおよびチョッパー速度1500 rpmでIと1分間混合する。
その粉末マス(mass)を、インペラー速度110 rpmおよびチョッパー速度1500 rpmで、顆粒化液体で湿らせる。湿式マシングを、インペラー速度220 rpmおよびチョッパー速度1500 rpmで5分間続ける。その湿ったマスの粉末を、絶対水分含量が0.5 %未満まで、流動床で乾燥する。
残りの賦形剤を、乾燥した顆粒と混合する。
バッチ4の製造
顆粒化液体を、XVI中にVIIIを溶解することにより製造する。
VIIを適当なスクリーンに通し、Glatt流動床グラニュレーター中、Iと混合する。
その粉末混合物を、流動化工程が継続中に、粉末床で顆粒化液体を噴霧することにより造粒する。
賦形剤の残り部分XII、XIVおよびXVを顆粒と混合する。
バッチ5の製造
IVおよびVまたはVIを適当なスクリーンに通し、220 l 高剪断ミキサー中、インペラー速度110 rpmおよびチョッパー速度1500 rpmでIまたはIIと1分間混合する。
その粉末混合物を、ローラー圧密機(Gerteis 3W-Polygran)を使用して造粒する。
ローラー圧密は、ギザギザの付いたローラーおよびコントロールでの設定に基づいた。主な設定パラメータは:隙間幅(GW)、力(F)、ローラー速度(RS)およびスクリーンの大きさである。
Figure 2008500975
次いで、残りの賦形剤X、XI、XIIIおよびXVを混合する。
バッチ1〜5からの顆粒全てに対して、錠剤がFette 1090およびカプセル形状パンチデザイン(9.4 x 18.9 mm)を使用して圧縮される。
Figure 2008500975
その結果は、最も低い錠剤の高さは、高剪断ミキサー中での湿式マシング(バッチ1〜3)により得られ、より高い錠剤の高さは、ローラー圧密(バッチ5)により得られ、最も高い錠剤は、流動床造粒(バッチ4)により達成されることを示す。
実施例2
一回服用量調剤機で調剤される−異なるコーティング物を有する錠剤
この実験の目的は、一回服用量調剤機中での異なるコーティングを有する錠剤を試験することであった。
実施例1のバッチ1、2および3により錠剤を製造した。その錠剤を、ラボ-サイズCombi-Coata (Niro)(上端噴霧)を使用し、ヒドロキシプロピルメチル セルロース フィルムまたはセピフィルムLP 010でコーティングした。
Figure 2008500975
ヒドロキシプロピルメチル セルロース フィルムの組成
Figure 2008500975
セピフィルムLP 010の組成
Figure 2008500975
標準パラメータで錠剤にコーティングを行ない、錠剤の寸法を測定する。
Figure 2008500975
錠剤を、異なる二つの一回服用量調剤機用カセット中、Apoteket ABで試験した。
トショー一回服用量調剤機に合うカセットYNSおよびBPMならびにバクスター一回服用量調剤機に合うATCカセットを取り付け、錠剤を試験した。
コーティングされた全ての錠剤は、一回服用量調剤機に受け入れられた。バッチ1からの未コーティング錠剤は非常にほこりっぽく、それゆえ、この種の機器には望ましくなかった。そのほこりは、錠剤にコーティングを塗布することにより回避される。
実施例3
一回服用量調剤機中での円形錠剤の試験
この実験の目的は、一回服用量調剤機中で円形錠剤を試験することであった。
実施例1のバッチ4による最終顆粒を製造し、13.95 mm 円形錠剤金型を用いて錠剤に圧縮した。
Figure 2008500975
錠剤を、異なる三つの一回服用量調剤機用カセット中、Apoteket ABで試験した。
錠剤は、一回服用量調剤機に受け入れられた。これは三つの一回服用量調剤機の最大推奨錠剤寸法:
Figure 2008500975
を無視したケースであった。
それらは一回服用量調剤機の供給元により推奨される限界を超えているが、錠剤が用量調剤に受け入れられ得る事実は、結論は実際の試験に基づかなければならないことを示している。
実施例4
炭酸カルシウム錠剤の安定性
この実験は、開放ペトリ皿中、25℃/60% 相対湿度の状態で、錠剤の粉砕強度の安定性および崩壊時間を研究するために行なった。実施例1、バッチ1により製造した錠剤を、高剪断ミキサーで製造したソルビトールを含む錠剤と比較した。流動床ベースの錠剤を、破砕強度の評価に対する対照として用いた。
ソルビトールを含む、高剪断ミキサーベースの顆粒の製造は、次のデザイン、組成および製造を使用して行なった。
Figure 2008500975
Figure 2008500975
製造:
IIIをIVに溶解する。
IIを、篩250 μmで篩分け、Fielderラボスケール高剪断ミキサー中、Iと混合する(混合時間1分)。溶解されたIIIを噴霧により加え、造粒を2または4分間行なう。
湿った顆粒を、入口の空気温度約60℃を用いて、ラボスケール流動床で乾燥する。顆粒を、0.5 %未満の最大含水量まで乾燥する。残りの賦形剤、V、VIおよびVIIIを混合し、最後にVIIIを混合する。錠剤は、ラボスケール打錠機、Korsch PH 106lおよびカプセル形状パンチデザイン(9.4×18.9 mm)を用いて圧縮される。
流動床ベースの顆粒の製造を、実施例1バッチ4により行なった。錠剤はManesty B3Bおよび丸14 mm化合物キャップ パンチ デザインを用いて圧縮された。
研究の結果は、表5(実施例1バッチ1に対して)、表6(実施例1バッチ4に対して)および表4によるソルビトールを含む錠剤に対して、図1および2に示される。
Figure 2008500975
Figure 2008500975
高剪断ミキサー造粒に基づくマルチトール/キシリトールおよびソルビトール錠剤の両方への使用のために、本発明による安定な錠剤が製造され得る。しかしながら、流動床造粒に基づく錠剤は、本発明の要件を満たさない。
湿式造粒に基づく錠剤の破砕強度安定性を示した図である。 湿式造粒に基づく錠剤の崩壊安定性を示した図である。 錠剤デザインを示した図である。 図3のデザインによる錠剤の分割の仕方を示した図である。

Claims (42)

  1. 活性成分として規則的な形状のカルシウム含有化合物、および約150 μm未満の粒子径(D(v;0.5))を有する医薬的に許容される糖アルコールを含み、20%未満の多孔度を有する、一回服用量調剤機による調剤に適したカルシウム含有錠剤。
  2. 一以上のカルシウム含有化合物が、例えば約1.3 m2/g以下、約1.1 m2/g以下、約0.9 m2/g以下または約0.7 m2/g以下のような、1.5 m2/g未満の比表面積を有する結晶の形態にある、請求項1に記載の錠剤。
  3. 医薬的に許容される糖アルコールの濃度が、例えば少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%または少なくとも約30重量%のような、少なくとも約5重量%である、請求項1または2に記載の錠剤。
  4. 用いられる医薬的に許容される糖アルコールが、例えば最大で約110 μm、最大で約100 μm、最大で約90 μm、最大で約80 μm、最大で約70 μm、最大で約60 μm、最大で約40 μmのような最大で約50 μm、例えば約10 μmのような最大で約20 μmのような、最大でも約150 μmの平均粒子径を有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の錠剤。
  5. 用いられる医薬的に許容される糖アルコールが、例えば約5〜約110 μmまたは約5〜約80 μmのような、約5〜約150 μmの範囲の平均粒子径を有する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の錠剤。
  6. 糖アルコールがソルビトール、イソマルト、キシリトール、マルチトール、マンニトール、イノシトール、ラクチトールまたはそれらの混合物である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の錠剤。
  7. 少なくとも6人のプロの/熟練した官能試験パネルにより試験されたとき、許容される風味および口腔内触感を有する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の錠剤。
  8. 錠剤が、25℃および60% RHの密閉容器中に、例えば8ヶ月以上、10ヶ月以上、1年以上、1.5年以上、2年以上または5年以上のような、6ヶ月以上の保管に対して安定である、請求項1〜7のいずれか一つに記載の錠剤。
  9. 錠剤が、30℃および65% RHの密閉容器中に、例えば4ヶ月以上、6ヶ月以上、1年以上のような、2ヶ月以上の保管に対して安定である、請求項1〜8のいずれか一つに記載の錠剤。
  10. 錠剤が、40℃および75% RHの密閉容器中に、例えば2ヶ月以上、3ヶ月以上または6ヶ月以上のような、1ヶ月以上の保管に対して安定である、請求項1〜9のいずれか一つに記載の錠剤。
  11. 25℃および60% RHで開放ペトリ皿中に保管されたとき、錠剤の破砕強度が、例えば約50〜約140 N、約60〜約140 Nまたは約70〜約140 Nのような、約40〜約150 Nの範囲にある、請求項1〜10のいずれか一つに記載の錠剤。
  12. 25℃および60% RHで開放ペトリ皿中に保管されたとき、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間の錠剤の破砕強度の変化が、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である、請求項1〜11のいずれか一つに記載の錠剤。
  13. 錠剤の破砕性が、保管の間、例えば最大で約4%、最大で約3%、最大で約2%、最大で約1%、最大で約0.5%または最大で約0.1%のような、最大でも約5%である、請求項1〜12のいずれか一つに記載の錠剤。
  14. 25℃および60% RHで開放ペトリ皿中に保管されたとき、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間の錠剤の破砕性の変化が、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である、請求項1〜13のいずれか一つに記載の錠剤。
  15. 目視の検査による測定で、錠剤の外観が保管期間の間に著しく変化しない、請求項1〜14のいずれか一つに記載の錠剤。
  16. 錠剤の水分吸収が、25℃および60% RHで、例えば最大で約4%、最大で約
    3%、最大で約2%、最大で約1%、最大で約0.5%または最大で約0.1%のような、最大でも約5%である、請求項1〜15のいずれか一つに記載の錠剤。
  17. 錠剤の水分吸収が、25℃および60% RHで、保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%変化する、請求項1〜16のいずれか一つに記載の錠剤。
  18. 崩壊時間がPh. Eur.に従って測定され−、例えば最大で約15分のような、最大でも約30分である、請求項1〜17のいずれか一つに記載の錠剤。
  19. 保管の5日後に始まり残りの保管期間の間の崩壊時間の変化が、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である、請求項1〜18のいずれか一つに記載の錠剤。
  20. 例えば少なくとも60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%または少なくとも約80重量%のような、少なくとも50重量%のカルシウム含有化合物が、例えば最大で約1.5時間、最大で約1時間、最大で約45分または最大で約30分のような、最大でも約2時間以内に放出される、請求項1〜19のいずれか一つに記載の錠剤。
  21. 60重量%のカルシウム含有化合物の放出される時間が、USPに従った溶解試験で測定されるとき−、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間の溶解時間の変化が、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも50%である、請求項1〜20のいずれか一つに記載の錠剤。
  22. カルシウム含有化合物がカルシウム塩である、請求項1〜21のいずれか一つに記載の錠剤。
  23. カルシウム塩が炭酸カルシウムである、請求項1〜22のいずれか一つに記載の錠剤。
  24. 炭酸カルシウムがスコラライト1Bまたはメルク2064の形状および平均粒子径に相当する形状および平均粒子径を有する、請求項23に記載の錠剤。
  25. 炭酸カルシウムがスコラライト1Bまたはメルク2064である、請求項24に記載の錠剤。
  26. ビスグリシノカルシウム、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸マレイン酸カルシウム、カルシウムコーネート、フッ化カルシウム、カルシウムグルビオネート、グルコン酸カルシウム、カルシウムグリセロホスフェート、リン酸水素カルシウム、カルシウムヒドロキシアパタイト、乳酸カルシウム、カルシウムラクトビオネート、カルシウムラクトグルコネート、リン酸カルシウム、カルシウムピドレート、ステアリン酸カルシウムおよびリン酸三カルシウムから選択される一以上の第二のカルシウム含有化合物を含む、請求項1〜25のいずれか一つに記載の錠剤。
  27. カルシウム含有化合物の量が、例えば約150〜約800 mg、約200〜約700 mg、約200〜約600 mgまたは約200〜約500 mgのCaのような、約100〜約1000 mgのCaに相当する、請求項1〜26のいずれか一つに記載の錠剤。
  28. 一以上のカルシウム含有化合物の全濃度が、例えば約45重量%〜98重量%、約50重量%〜約95重量%、約55重量%〜約90重量%のような約40重量%〜約99重量%の範囲、または少なくとも約60重量%、少なくとも約65重量%、少なくとも約70重量% w/wである、請求項1〜27のいずれか一つに記載の錠剤。
  29. 合計が100重量%を超えないという条件で、約60重量%〜約95重量%のカルシウム含有化合物および約5重量%〜約40重量%の医薬的に許容される糖アルコールを含む、請求項1〜28のいずれか一つに記載の錠剤。
  30. 成分の合計が100重量%になるという条件で、例えば約65重量%〜約80重量%のような約60〜約94重量%のカルシウム含有化合物、例えば約15〜約30重量%のような約5〜約35重量%の医薬的に許容される糖アルコール、ならびに約1〜約15重量%の一以上の医薬的に許容される賦形剤および/または活性物質を含む、請求項1〜29のいずれか一つに記載の錠剤。
  31. 一以上の医薬的に許容される賦形剤もしくは添加剤、または一以上の治
    療的、予防的および/または診断的に活性な物質をさらに含む、請求項1〜30のいずれか一つに記載の錠剤。
  32. ビタミンDもしくはビタミンKまたはマグネシウムのような、ビタミン類またはミネラル類をさらに含む、請求項1〜31のいずれか一つに記載の錠剤。
  33. 錠剤中のビタミンDの含量変化が、保管期間の間に、例えば最大で約15重量%、最大で約10重量%または最大で約5重量%のような、最大でも20重量%である、請求項32に記載の錠剤。
  34. 例えば少なくとも60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約75重量%または少なくとも約80重量%のような、少なくとも50重量%のビタミンDが、例えば最大で約1.5時間、最大で約1時間、最大で約45分間または最大で約30分間のような、最大でも約2時間以内に放出される、請求項32または33に記載の錠剤。
  35. USPによる溶解試験で錠剤の60重量%のビタミンDが放出される時間を測定したときに−、その溶解時間の変化が、保管の5日後に始まり残りの保管期間の間に、例えば最大で約40%、最大で約30%、最大で約20%、最大で約15%、最大で約10%または最大で約5%のような、最大でも約50%である、請求項32〜34のいずれか一つに記載の錠剤。
  36. 錠剤が、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)およびヒドロキシプロピルセルロール(HPC)のような、例えば疎水性または親水性ポリマーのフィルムコーティングで被覆されている、請求項1〜35のいずれか一つに記載の錠剤。
  37. コーティングされていない錠剤の重量に基づいて、例えば最大で約1.5重量%、最大で約1重量%のような、最大でも約2重量%、または約0.25重量%〜0.75重量%の範囲にある錠剤の重量増加に相当する量だけコーティングが施されている、請求項36に記載の錠剤。
  38. 咀嚼することのできる、舐めることのできる、そして飲み込むことのできる錠剤の形態にある、請求項1〜37のいずれか一つに記載の錠剤。
  39. 少なくとも6人のプロの/熟練した官能試験パネルにより試験されたとき、甘さ、香りおよびチョーキネスに関して許容される風味を有する、請求項38に記載の錠剤。
  40. 錠剤が、本質的に図3に示された形状と大きさ、6 mm〜7.5 mmの高さおよび500 mgのカルシウム元素含量に対して1750 mg未満の重量を有する、請求項1に記載の錠剤。
  41. デキストロース、フルクトース、グリセリン、グルコース、イソマルト、ラクチトール、乳糖、マルチトール、マルトース、マンニトール、ソルビトール、ショ糖、タガトース、トレハロース、キシリトール、アリテーム、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、シクラミン酸、シクラミン酸塩(例えばシクラミン酸カルシウム、シクラミン酸ナトリウム)、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、タウマチン、サッカリン、サッカリン塩(例えばサッカリンアンモニウム、サッカリンカルシウム、サッカリンカリウム、サッカリンナトリウム)、スクラロースおよびそれらの混合物からなる群から選択される甘味剤をさらに含む、請求項1〜40のいずれか一つに記載の錠剤。
  42. 請求項1〜41のいずれか一つで定義された錠剤を含む、一回服用量調剤用カセット。
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