JP2008310505A - ラダー図編集装置及びラダー図編集プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路概形生成手段3は、予め領域分割情報を備え、位置指定手段1によって指定された指定点の情報を取得する。回路概形生成手段3は、領域分割情報に基づいて、指定点が一方の母線側の領域であった場合は、その指定点から水平線方向と一方の母線方向に線分を描画し、任意の指定点が他方の母線側であった場合は、その指定点から水平線方向と他方の母線方向に線分を描画する。
【選択図】図1
Description
図1は、この発明の実施の形態1によるラダー図編集装置を示す構成図であるが、この説明に先立ち、本発明の動作原理を説明する。
図2は、本発明の動作原理の説明図である。
図2に示すように、実際に作成されたラダー図では、各ネットワーク101においては、一方の母線である左母線102や他方の母線である右母線103には複数のロジックを表す線が接続され、中央付近で一本に収束している場合がほとんどである。ここで、ラダー図のネットワーク101とは、左右の母線102,103を除いたときに繋がっている、接点やコイルなどとそれらを接続する線の集合のことをいう。ラダー図で作成するプログラムは、通常複数の入力を評価し、その結果に応じて複数の出力処理を行うように記述され、入力処理と出力処理を繋ぐ部分は一本の線で記述される。本発明は、ラダー図の持つこの特徴を利用したものである。
以下、図1を用いて実施の形態1の構成について説明する。
本発明のラダー図編集装置は、コンピュータ11と、これに接続されるディスプレイ12、キーボード13、ポインティングデバイス14を用いて構成されている。コンピュータ11は、CPU15、メモリ16、ハードディスク17を備えている。コンピュータ11は、図1で示した描画情報保管手段2と回路概形生成手段3を構成するものある。即ち、回路概形生成手段3の機能に対応したラダー図編集プログラムがハードディスク17に格納され、回路概形生成手段3が動作を行う際に、対応するプログラムをハードディスク17から読み出してメモリ16上に展開し、これをCPU15が実行することによりその機能を実現するよう構成されている。また、ディスプレイ12は図1における表示手段4を実現する装置であり、キーボード13及びポインティングデバイス14は位置指定手段1を実現する入力装置である。尚、本装置では、描画情報保管手段2を実現する記憶装置としてメモリ16及びハードディスク17を用いているが、これらの構成に限定されるものではない。また、位置指定手段1や表示手段4の実現手段として、図3のキーボード13やポインティングデバイス14及びディスプレイ12に限定されるものではない。
ラダー図編集装置の回路概形作成時の内部処理を図6のフローチャートを用いて説明する。
回路概形生成手段3は、先ず、通常編集モードから回路概形編集モードへ変更するための回路概形編集モード開始イベントの入力を待つ(ステップST1)。ステップST1において、回路概形編集モード開始イベントを受けた場合、次に位置指定手段1を用いた指定位置の入力イベントを待つ(ステップST2)。このステップST2で、指定位置入力イベントを受けたら、イベントの内容を判定する(ステップST3)。判定の結果、指定位置が無効な位置(母線の外側など)であった場合、ステップST2に戻り、再度指定位置の入力イベントを待つ。指定位置が回路概形編集モード終了イベントであった場合、回路概形作成処理を終了する。また、指定位置が有効な位置であった場合、線分作成処理を行う(ステップST4)。尚、この線分作成処理の詳細は後述する。
線分作成処理の詳細を説明する。
以降の処理においては、指定位置が入力ロジック記述領域であった場合は、図7の座標系を用いる。この座標系は、左母線と第一水平線の交点を原点O(0,0)とし、原点から右方向をX座標の正方向とし、下方向をY座標の正方向とする。
また、出力ロジック記述領域であった場合は、図8の座標系を用いる。この座標系は、右母線と第一水平線の交点を原点O(0,0)とし、原点から左方向をX座標の正方向とし、下方向をY座標の正方向とする。
線分作成処理においては、指定点に対応する垂直線分と水平線分を作成する。
線分作成処理の手順を図10に示す。
先ず、回路概形生成手段3は、位置指定手段1から入力された、指定位置の座標を取得する(ステップST11)。ここで、記述領域上にグリッドが存在する場合、位置指定手段1によって指定された座標をグリッドの交点に吸着させても良い。その処理の詳細は後述する。尚、グリッドとは、部品や線分を見やすく配置するための入力及び表示指標となる格子状の区切りである。
指定位置の座標から、垂直線分算出処理を行う(ステップST12)。垂直線分算出処理の詳細は後述する。また、指定位置の座標から、水平線分算出処理を行う(ステップST13)。水平線分算出処理の詳細は後述する。
以上の処理で算出された結果を受け、線分部品の生成と登録を行う(ステップST14)。ここでは、算出された線分の座標情報から、垂直線分と水平線分の部品を作成し、作成した部品を描画情報保管手段2に登録する。
記述領域にグリッドが存在する場合、位置指定手段1によって指定された位置をそのまま指定点とするのではなく、以降で説明するように最も近いグリッドの交点に吸着させ、その点を指定点としても良い。最も近いグリッドの交点の座標は以下のように算出できる。
指定された位置の座標を(a,b)とし、グリッドサイズを、垂直方向にm、水平方向にnだとする。また、aをnで割った余りを(a mod n)とし、bをmで割った余りを(b mod m)とする。
指定点のX座標は以下のようになる。
(a mod n)<(n/2)が成立する場合
a−(a mod n)
上記以外の場合
a−(a mod n)+n
(b mod m)<(m/2)が成立する場合
b−(b mod m)
上記以外の場合
b−(b mod m)+m
このように、指定点の座標を求めることで、位置指定手段1により指定された位置に最も近いグリッドの交点を指定点とすることができる。
垂直線分算出処理の詳細を説明する。
本算出処理の対象とする垂直線分は、図11に示す垂直始点と垂直終点を持つ有向線分である。つまり、Y座標を比較すると、垂直始点の方が垂直終点よりも大きいと言える。この二点の座標を求めることが本算出処理の目的である。ここで、垂直線分の垂直始点は指定位置と同位置であり算出の必要がないため、本算出処理では垂直終点の座標を求める。
以降の説明では、垂直始点である指定位置の座標を(X0,Y0)とする。
ここでは、垂直線分を最長の長さの線分(指定点から第一水平線までの垂直方向の線分)に初期化し、描画情報保管手段2が持つ、既に描画されている線分部品との交点を求め、その交点を垂直終点とする処理を繰り返すことで垂直線分を求める。
先ず、垂直終点の座標を、(X0,0)に初期化する(ステップST101)。つまり、この段階では、垂直線分は、指定点から第一水平線までの垂直な線分となる。
以降では、垂直線分と、描画情報保管手段2の持つ線分部品との重なりの有無を判定する。線分部品は、垂直方向の垂直線分と、水平方向の水平線分からなる。先ず、垂直部品との重なりを判定したあと、水平部品の重なりを判定する。
(部品Aの始点のX座標)=(垂直始点のX座標)
非成立の場合、垂直線分と部品Aとの重なりは無いので、ステップST102に戻り、次の垂直部品の判定を行う。成立の場合、以下の式が成立するかを判定する(ステップST105)。
(部品Aの終点のY座標)≦(垂直始点のY座標)≦(部品Aの始点のY座標)
尚、ここでの成立の判定は、以下の二つの式に分割して判定する。
(Aの終点のY座標)≦(垂直始点のY座標)
(垂直始点のY座標)≦(Aの始点のY座標)
以降の式においても同様のとする。
成立の場合、指定点は部品A上にあるので、部品Aからの垂直線分は生成しない。そこで、垂直終点の座標を垂直始点の座標(X0,Y0)とし(ステップST106)、垂直線分算出処理を終了する。
(垂直終点のY座標)≦(部品Aの始点のY座標)≦(垂直始点のY座標)
ステップST107の判定が成立の場合、部品Aの始点が垂直線分上にあることになるので、部品Aの始点のY座標の値を垂直終点のY座標の値に代入して(ステップST108)、ステップST102に戻り、次の垂直部品の判定処理を行う。非成立の場合は、垂直線分と部品Aとの重なりは無いので、ステップST102に戻り、次の垂直部品の判定を行う。
次に、以下の式が成立するかを判定する(ステップST111)。
(垂直終点のY座標)≦(部品Bの始点のY座標)≦(垂直始点のY座標)
非成立の場合、垂直線分と部品Bとの重なりは無いので、ステップST109に戻り、次の水平部品の判定を行う。成立の場合は、以下の式が成立するかを判定する(ステップST112)。
(部品Bの終点のX座標)≦(垂直始点のX座標)≦(部品Bの始点のX座標)
成立の場合、垂直線分と部品Bが交差することになるので、部品Bの始点のY座標の値を垂直終点のY座標の値に代入して(ステップST113)、ステップST109に戻り、次の水平部品の判定処理を行う。一方、非成立の場合、垂直線分と部品Bとの重なりは無いので、ステップST109に戻り、次の水平部品の判定を行う。
以上の処理により、垂直線分の垂直終点の座標が算出される。
指定点が入力ロジック記述領域にあるものとして、水平線分算出処理の詳細を説明する。
本算出処理の対象とする水平線分は、図14に示す水平始点と水平終点を持つ有向線分である。つまり、X座標を比較すると、水平始点の方が水平終点よりも大きいと言える。この二点の座標を求めることが本算出処理の目的である。ここで、水平線分の水平始点は指定位置と同位置であり算出の必要がないため、本算出処理では水平終点の座標を求める。
以降の説明では、水平始点である指定位置の座標を(X0,Y0)とする。
ここでは、水平線分を最長の長さの線分(指定点から母線までの水平方向の線分)に初期化し、描画情報保管手段2が持つ、既に描画されている線分部品との交点を求め、その交点を水平終点とする処理を繰り返すことで水平線分を求める。
先ず、水平終点の座標を、(0,Y0)に初期化する(ステップST201)。つまり、この段階では、水平線分は、指定点から左母線までの水平な線分となる。
以降では、水平線分と、描画情報保管手段2の持つ線分部品との重なりの有無を判定する。線分部品は、垂直方向の垂直線分と、水平方向の水平線分からなる。
先ず、水平部品との重なりを判定したあと、垂直部品の重なりを判定する。描画情報保管手段2の持つ全ての水平部品の判定が完了しているかどうかを確認する(ステップST202)。ここで、判定が完了していた場合は後述する垂直部品の判定が完了しているかを確認する(ステップST209)。一方、判定が完了していない場合は、未判定の水平部品を選択し、その部品をCとする(ステップST203)。
(部品Cの始点のY座標)=(水平始点のY座標)
非成立の場合、水平線分と部品Cとの重なりは無いので、ステップST202に戻り、次の水平部品の判定を行う。成立の場合、以下の式が成立するかを判定する(ステップST205)。
(部品Cの終点のX座標)≦(水平始点のX座標)≦(Cの始点のX座標)
成立の場合、指定点は部品C上にあるので、部品Cからの水平線分は生成しない。そこで、水平終点の座標を水平始点の座標(X0,Y0)とし(ステップST206)、水平線分算出処理を終了する。非成立の場合、以下の式が成立するかを判定する(ステップST207)。
(水平終点のX座標)≦(部品Cの始点のX座標)≦(水平始点のX座標)
成立の場合、部品Cの始点が水平線分上にあることになるので、部品Cの始点のX座標の値を水平終点のX座標の値に代入して(ステップST208)、ステップST202に戻り、次の水平部品の判定処理を行う。非成立の場合、水平線分と部品Cとの重なりは無いので、ステップST202に戻り、次の水平部品の判定を行う。
次に、以下の式が成立するかを判定する(ステップST211)。
(水平終点のX座標)≦(部品Dの始点のX座標)≦(水平始点のX座標)
非成立の場合、水平線分と部品Dとの重なりは無いので、ステップST209に戻り、次の垂直部品の判定を行う。成立の場合、以下の式が成立するかを判定する(ステップST212)。
(部品Dの終点のY座標)≦(水平始点のY座標)≦(部品Dの始点のY座標)
成立の場合、水平線分と部品Dが交差することになるので、部品Dの始点のX座標の値を水平終点のX座標の値に代入して(ステップST213)、ステップST209に戻り、次の垂直部品の判定処理を行う。非成立の場合、水平線分と部品Dとの重なりは無いので、ステップST209に戻り、次の垂直部品の判定を行う。
以上の処理により、水平線分の水平終点の座標が算出される。
ここでは、本実施の形態の構成を用いたラダー図作成の方法を示す。先ず、ラダー図における分岐や合流の構成を表す回路概形を作成(手順1)した後に、接点やコイルなどのノード部品を回路概形上に配置(手順2)する。これらの処理を適宜繰り返すことで、目的とするラダー図を作成する。
図4で示すモード変更ボタン204を用いて、通常編集モードから回路概形編集モードに変更する。ラダー図編集エリア203には、図5のように、左母線102と右母線103と第一水平線104と領域分割線105が表示される。
このように表示されている記述領域において、図17に示すように、回路概形の角としたい位置109を、ポインティングデバイス14を用いて指定する。位置109を指定することで、図18に示すように、そこを角とした垂直方向の線分110と水平方向の線分111が描画される。また、記述領域にグリッドが存在する場合は、位置109を最も近いグリッドの交点に吸着させることも可能である。図18に示すような状態から位置112を指定した場合は、図19のように描画される。このように、入力ロジック記述領域を指定した場合は、水平方向の線分は左母線方向に描画されるが、出力ロジック記述領域を指定した場合は、図20のように水平方向の線分113は右母線方向に描画される。この位置の指定処理を繰り返すことで、回路概形を作成する。
ここでは、図21のような回路概形を作成したものとする。作成した回路概形に対し、接点やコイルなどのノード部品を配置する。ユーザは、図4の部品ボタン202の中から、ポインティングデバイス14を用いて配置したい部品に対応するボタンを選択する。次に、図22に示すように、回路概形上の部品を配置したい位置114を、ポインティングデバイス14を用いて指定することで、図23に示すように、そこにノード部品115が配置される。連続して位置を指定することで、同じノード部品を連続して配置することが可能である。異なるノード部品を配置する場合には、部品ボタン202から別のボタンを選択し、回路概形上の配置位置を指定する。この処理を繰り返すことで、図24のように回路概形上にノード部品が配置され、ラダー図の作成が完了する。
図26は、実施の形態2によるラダー図編集装置を示す構成図である。
本ラダー図編集装置は、実施の形態1の構成に種別指定手段5を加えたものであり、それ以外は実施の形態1と同様の構成である。種別指定手段5とは、分割の形状(縦分割、横分割、格子状など)と分割数を表す種別情報を指定するためのものであり、図3におけるキーボード13やポインティングデバイス14を用いて実現されている。また、回路概形生成手段3は、種別指定手段5で指定された分割の形状と分割数に応じて、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画するよう構成されている。
本実施の形態においては、この種別指定手段5を用いて分割の形状や分割数を指定することで、分割された回路概形を作成し、ラダー図を生成する。以下、その具体的な方法について説明する。
本実施の形態の内部処理は、基本的には図6に示す実施の形態1の処理と同様である。但し、線分作成処理の処理内容に相違がある。
本実施の形態における線分作成処理の手順を図27に示す。この処理は、実施の形態1の線分作成処理に、種別情報を取得する処理(ステップST21)と、分割線分算出処理(ステップST22)が加わったものである。以下、実施の形態2の線分作成処理の詳細を説明する。
次に、指定位置の座標から、水平線分算出処理を行う(ステップST13)。このステップST13の処理は実施の形態1と同様である。
次に、分割線分算出処理を行う(ステップST22)。分割線分算出処理の詳細は後述する。
以上の処理で算出された結果を受け、垂直線分と水平線分と分割線分の線分部品の生成と登録を行う(ステップST14)。
分割線分処理の手順を図28に示す。
回路概形生成手段3は、垂直線分算出処理の処理結果である垂直線分の座標情報と、水平線分算出処理の処理結果である水平線分の座標情報と、種別指定手段5からの入力である種別情報とを取得する(ステップST31)。
次に、分割線分の始点となる分割指定点の座標を算出する(ステップST32)。種別情報に含まれる、分割の方向と分割数を利用するか、または、垂直線分の座標情報と水平線分の座標情報から分割の方向を得ることで分割指定点を算出する。以下に、分割の方向と分割数による分割指定点の指定の仕方を示す。
・縦方向に二分割の場合、垂直線分を二等分する点を分割指定点とする。
・縦方向に三分割の場合、垂直線分を三等分する二点を分割指定点とする。
・横方向に二分割の場合、水平線分を二等分する点を分割指定点とする。
・横方向に三分割の場合、水平線分を三等分する二点を分割指定点とする。
ここでは、本装置を用いたラダー図作成の方法を示す。実施の形態1との相違点は、回路概形編集モードにおいて、位置を指定する際に分割の形状や分割数を示す種別の情報も同時に指定できることである。実施の形態1においては、位置を指定する際にポインティングデバイス14の左ボタンのクリックを行うことで、位置を指定していたが、本実施の形態においては、それとは違う手段を用いることで種別指定を行う。
具体的な種別指定手段5の動作としては、ポインティングデバイス14の左ボタンのダブルクリック、トリプルクリック、右ボタンのクリック、キーボードのShiftキーやCtrlキーなどを押下しながらの左ボタンのクリックなどがある。
以下では、種別指定手段5に応じた処理結果について、いくつかを例示する。
図29に示すように、位置116を指定する際にポインティングデバイス14の左ボタンのダブルクリックを行うことで、回路概形と共に、回路概形を縦に二分割にする分割線117も描画する。同様に、事前に分割の方向を指定しておくことで、回路概形を横に二分割することもできる。
図30に示すように、位置118を指定する際にポインティングデバイス14の左ボタンのトリプルクリックを行うことで、回路概形と共に、回路概形を縦に三分割にする分割線119、分割線120も描画する。同様に、事前に分割の方向を指定しておくことで、回路概形を横に三分割することもできる。
位置116を指定する際にキーボードのShiftキーを押下しながらポインティングデバイス14の左ボタンをクリックすることで、図29のように回路概形と共に、回路概形を縦に二分割にする分割線117も描画する。同様に、キーボードのCtrlキーを押下しながらポインティングデバイスの左ボタンをクリックすることで、横に二分割することもできる。
位置116を指定する際にポインティングデバイス14の右ボタンのクリックを行うことで、回路概形の垂直線分と水平線分の長さを比較し、垂直線分が長い場合は縦に、水平線分の長さが長い場合には横に回路概形を二分割する。図29のような場合、垂直線分の方が長いため、回路概形と共に、回路概形を縦に二分割にする分割線117も描画する。同様に、水平線分の方が長い場合は、回路概形は横に二分割される。
実施の形態3における図面上の構成は、図26に示した実施の形態2と同様であるため、図26を援用して説明する。
実施の形態3の種別指定手段5は、線分の分割の形状と分割数を指定するための選択画面情報を備えている。また、回路概形生成手段3は、選択画面情報によって指定された分割の形状と分割数とに基づいて、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画するよう構成されている。その他の構成は実施の形態2と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本実施の形態の内部処理は、基本的には図6に示す実施の形態1の処理と同様である。但し、線分作成処理の処理内容に相違がある。
本実施の形態における線分作成処理の手順を図31に示す。この処理は、実施の形態2の線分作成処理に、選択画面表示指示の有無の判定(ステップST41)、選択画面を表示する処理(ステップST42)、選択イベント待ち(ステップST43)、選択イベントの判定(ステップST44)が加わったものである。以下、本実施の形態における線分作成処理の詳細を説明する。
選択イベントを受けた際には、選択イベントの内容を判定する(ステップST44)。キャンセルイベントであった場合は、処理を終了する。ステップST44において、分割の形状や分割数の種別情報を持った種別指定イベントであった場合は、種別情報を取得する(ステップST21)。その後、指定位置の座標から、垂直線分算出処理を行う(ステップST12)。ステップST12の処理は実施の形態1と同様である。また、指定位置の座標から、水平線分算出処理を行う(ステップST13)。このステップST13の処理も実施の形態1と同様である。次に、分割線分算出処理を行う(ステップST22)。ステップST22の処理は実施の形態2と同様である。以上の処理で算出された結果を受け、垂直線分と水平線分と分割線分の線分部品の生成と登録を行う(ステップST14)。
本実施の形態の構成を用いたラダー図作成方法を示す。図32において、位置205を指定時にポインティングデバイス14の左ボタンをダブルクリックすることで、種別指定手段5から出力された選択画面情報に対応した選択画面206が表示される。選択画面206に表示されたものの中から、ポインティングデバイス14を用いて所望の形状を指定することで、その形状と同様の回路概形が描画される。例えば、選択画面206に表示されている分割の形状のうち縦方向に二分割する形状207を指定した場合、図19のような回路概形が描画される。
図33において、位置205の指定時にポインティングデバイス14のスクロールボタンをクリックすることで、選択画面206が表示される。選択画面206が表示された状態で、ポインティングデバイス14のスクロールボタンを前後に回転させることで、選択指定枠208を順に移動させることができる。選択指定枠208が指定している状態で、ポインティングデバイス14のスクロールボタンをクリックすることで、選択されている形状と同様の回路概形が描画される。例えば、選択画面206に表示されている分割の形状のうち、縦方向に二分割する形状207が選択されていた場合、図19のような回路概形が描画される。
実施の形態4における図面上の構成は、図26に示した実施の形態2と同様であるため、図26を援用して説明する。
実施の形態4の種別指定手段5は、指定点からの線分をグリッドに応じて分割するグリッド自動分割を指定するよう構成されている。また、回路概形生成手段3は、種別指定手段5でグリッドに応じた分割が指定された場合、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画すると共に、これら線分をグリッド毎に分割して描画するよう構成されている。即ち、本実施の形態は、位置指定手段1で指定された点と、分割の基本単位となるグリッドのサイズに従い、線分を分割可能なだけ縦横に分割することを特徴としている。これ以外の構成は実施の形態2と同様であるため、ここでの説明は省略する。
実施の形態2における図27及び図28を援用して説明する。
基本的な処理の流れは実施の形態2と同様であるが、指定位置座標を取得する際の処理(ステップST11)と、種別情報の取得処理(ステップST21)と、分割線分算出処理(ステップST22)の中で分割指定点の座標を算出する際の処理(ステップST32)の内容において、実施の形態2とは相違がある。
本実施の形態においては、回路概形生成手段3は、位置指定手段1によって指定された位置を、そのまま指定点とするのではなく、最も近いグリッドの交点に吸着させ、その点を指定点とする。最も近いグリッドの交点の座標の算出方法は、実施の形態1に記載の方法と同様である。このように、指定点の座標を求めることで、位置指定手段1により指定された位置に最も近いグリッドの交点を指定点とすることができる。
回路概形生成手段3は、種別指定手段5から、グリッドの応じた自動分割の指定を種別指定として取得する。
垂直線分の座標情報と水平線分の座標情報とグリッドのサイズから、分割指定点を求める。グリッドサイズを、垂直方向にm、水平方向にnだとする。垂直線分上の垂直始点から垂直終点に向かってm毎の点を全て分割指定点とする。同様に、水平線分上の水平始点から水平終点に向かってn毎の点を全て分割指定点とする。その他の処理は実施の形態2と同様である。
ここでは、本実施の形態の構成を用いたラダー図作成の方法を示す。図35に示すように、回路概形編集モードにおいて、位置121を指定時にポインティングデバイス14の左ボタンをダブルクリックすることで、縦の長さm、横の長さnのグリッド単位に分割された格子状の回路概形を描画することができる。
これにより、格子状の回路概形を作成する手間が軽減される。
実施の形態5における図面上の構成は、図1に示した実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。実施の形態5の回路概形生成手段3は、回路概形を作成した後に、グリッドのサイズに応じて線分上に接点やコイルを補完して配置するよう構成されている。これ以外の構成は実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
本実施の形態の内部処理について説明する。
図36は、実施の形態5の動作を示すフローチャートである。
処理の流れは、図6に示す実施の形態1の処理手順にノード部品保管位置の決定を行う処理(ステップST51)を追加したものである。
本実施の形態では、回路概形生成手段3は、線分作成処理(ステップST4)終了後に、接点やコイルなどのノード部品補完位置の決定を行う(ステップST51)。このようなノード部品の補完位置の決定は、グリッドのサイズに応じて行われ、ノード補完位置の指定点側にノード部品が補完される。回路概形の水平線分上において、水平始点と、水平始点から水平終点に向かってグリッド幅n毎の点をノード部品補完位置として指定する。ノード部品補完位置には、指定点が入力ロジック記述領域の場合は接点を、出力ロジック記述領域の場合はコイルを配置することとする。その後、処理結果を描画処理に渡す。
図38は、本実施の形態を用いたラダー図作成の方法を示す説明図である。
図示のように、位置122を指定した場合、ノード部品保管位置は、位置123、位置124、位置125の三点となる。尚、ノード部品保管位置は、見えなくても良い。位置122は入力ロジック記述領域なので、それぞれのノード部品保管位置の右側に接点が配置される。
これにより、回路概形を作成した後に、ノード部品の配置を行う手間が省略されるので、ラダー図を効率的に作成することができる。
実施の形態6における図面上の構成は、図1に示した実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。実施の形態6の回路概形生成手段3は、回路概形を作成した後に、ラダー図として意味を成さない線分上の位置に、接点やコイルを補完して配置するよう構成されている。これ以外の構成は実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
処理手順を示す図は、実施の形態5の図36と同様であるため、図36を援用して説明する。
回路概形生成手段3は、線分作成処理(ステップST4)終了後に、接点やコイルなどのノード部品補完位置の決定を行う(ステップST51)。本実施の形態においては、ノード部品の補完位置の決定は、回路概形上に接点やコイルなどのノード部品が存在しない位置に対して行われる。作成した回路概形上に接点やコイルが無い場合、その部分はラダー図として意味をなさないため、その位置には何らかのノード部品が配置されると考えられる。ノード部品補完位置の指定は、ノード部品を持たない水平線分の中央とする。ノード部品補完位置には、指定点が入力ロジック記述領域の場合は接点を、出力ロジック記述領域の場合はコイルを配置することとする。その後、処理結果を描画処理に渡す。
また、ノード部品の補完のタイミングは位置を指定する度に行うのではなく、回路概形編集モード終了時に一括で補完しても良い。その場合は図37のような処理手順となる。
本実施の形態を用いたラダー図作成の方法を示す。図39に示すように、位置126を指定した場合、位置126は入力ロジック記述領域なので、水平線分の中央に接点が配置される。
これにより、回路概形を作成した後に、ノード部品の配置を行う手間が省略されるので、ラダー図を効率的に作成することができる。
Claims (6)
- 一方の母線と他方の母線との間の領域を分割するための領域分割情報を有する回路概形生成手段と、
前記一方の母線と前記他方の母線との間の任意の点を指定する位置指定手段とを備え、
前記回路概形生成手段は、前記位置指定手段で任意の点が指定された場合、当該指定点から前記一方の母線と前記他方の母線とを接続する水平線の方向に対して垂直方向に他の線分と交わる点を結んだ線分と、前記指定点から領域分割された同じ領域にある前記一方または前記他方の母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わる点を結んだ線分とを描画することを特徴とするラダー図編集装置。 - 指定点からの線分の分割の形状と分割数を指定する種別指定手段を備え、
回路概形生成手段は、前記種別指定手段で指定された分割の形状と分割数に応じて、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画することを特徴とする請求項1記載のラダー図編集装置。 - 指定点からの線分の分割の形状と分割数を指定するための選択画面情報を有する種別指定手段を備え、
回路概形生成手段は、前記選択画面情報によって指定された分割の形状と分割数とに基づいて、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画することを特徴とする請求項1記載のラダー図編集装置。 - 指定点からの線分を分割の基本単位となるグリッドに応じて分割するよう指定する種別指定手段を備え、
回路概形生成手段は、前記種別指定手段でグリッドに応じた分割が指定された場合、垂直方向の線分は水平線方向に対して垂直方向に他の線分と交差するまで、水平方向の線分は領域分割された同じ領域にある母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わるまで結んで描画すると共に、これら線分をグリッド毎に分割することを特徴とする請求項1記載のラダー図編集装置。 - 回路概形生成手段は、線分を描画すると共に、当該線分上にノード部品を配置することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のラダー図編集装置。
- コンピュータを、
位置指定手段から一方の母線と他方の母線との間の任意の点の指定を受けて、前記一方の母線と前記他方の母線との間の領域を分割するための領域分割情報に基づき、前記指定点から前記一方の母線と前記他方の母線とを接続する水平線の方向に対して垂直方向に他の線分と交わる点を結んだ線分と、前記指定点から領域分割された同じ領域にある前記一方または前記他方の母線の方向に対して水平方向に他の線分と交わる点を結んだ線分とを描画する回路概形生成手段として機能させるためのラダー図編集プログラム。
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