JP2008309039A - エンジンのトルク推定装置および車両のトルク配分制御装置 - Google Patents

エンジンのトルク推定装置および車両のトルク配分制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 気筒数切替制御が可能なエンジンにおいて、気筒数切替制御時のトルク推定の精度を向上させるとともに、その推定トルクを用いて車両のトルク配分制御を的確に行う。
【解決手段】 領域A,B,E,Fでは、気筒数切替制御を開始する前の第1トルクをそのまま推定トルクとして出力し(前回値保持)、領域D,Hでは、気筒数切替制御が完了して定常状態に移行した後の第2トルクをそのまま推定トルクとして出力し、領域C,Gでは、前記第1トルクおよび前記第2トルクを所定の比率で合成した第3トルクを推定トルクとして出力する(ブレンド処理)。これにより、気筒数切替制御における吸気負圧の変動に起因するトルクの推定誤差を最小限に抑えて高精度のトルク推定を可能にすることができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、気筒数切替制御が可能なエンジンのトルクを推定するエンジンのトルク推定装置と、そのトルク推定装置を用いた車両のトルク配分制御装置とに関する。
休止する気筒数を変更可能なエンジンと、エンジンのトルクを少なくとも2本の駆動軸に配分可能なトルク配分装置とを備えた車両において、休止する気筒数の変更と、トルクの配分比率の変更とが同時に実行されるのを防止することで、エンジンのトルクの変化およびトルクの配分比率の変化が重なり合ってショックが発生するのを抑制するものが、下記特許文献1により公知である。
特開平8−200109号公報
ところで、車両の運転状態に応じて休止する気筒数を変化させると、そのままでは休止する気筒の増加あるいは減少に応じてエンジンのトルクが変化してしまうため、スロットル開度を変化させることで、休止する気筒数が変化してもエンジンのトルクが一定に保たれるように制御が行われる。
このとき、エンジンのトルクは吸気負圧を一つのパラメータとして推定されるが、スロットル開度が変化すると所定の時間遅れをもって吸気負圧が変化するため(図2参照)、吸気負圧をパラメータとしてエンジンのトルクを推定すると、大きな推定誤差が発生する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、気筒数切替制御が可能なエンジンにおいて、気筒数切替制御時のトルク推定の精度を向上させるとともに、その推定トルクを用いて車両のトルク配分制御を的確に行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、気筒数切替制御が可能なエンジンのトルクを推定するエンジンのトルク推定装置において、気筒数切替制御を開始する前の第1トルクを算出する第1トルク算出手段と、気筒数切替制御が完了した後の第2トルクを算出する第2トルク算出手段と、前記第1トルクおよび前記第2トルクを所定の比率で合成した第3トルクを算出する第3トルク算出手段と、前記第1トルク〜前記第3トルクに基づいて気筒数切替制御時におけるエンジンのトルクを推定する気筒数切替制御時トルク推定手段とを備え、前記気筒数切替制御時トルク推定手段は、気筒数切替制御を開始してから気筒数切替制御が完了するまでは前記第1トルクを推定トルクとして出力し、気筒数切替制御が完了した後、第1所定時間の間は前記第3トルクを推定トルクとして出力し、前記第1所定時間が経過した後は前記第2トルクを推定トルクとして出力することを特徴とするエンジンのトルク推定装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記気筒数切替制御時トルク推定手段は、気筒数切替制御が完了してから前記第1所定時間が開始するまでの第2所定時間の間は前記第1トルクを推定トルクとして出力することを特徴とするエンジンのトルク推定装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第3トルク算出手段は、前記第1所定時間の経過に応じて前記第1トルクおよび前記第2トルクの合成比率を変化させることを特徴とするエンジンのトルク推定装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記第1所定時間は、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで異なることを特徴とするエンジンのトルク推定装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記第2所定時間は、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで異なることを特徴とするエンジンのトルク推定装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のエンジンのトルク推定装置を備えた車両のトルク配分制御装置であって、前記気筒数切替制御時トルク推定手段が出力する推定トルクに基づいて、左右輪間あるいは前後輪間でトルク配分制御を行うトルク配分制御手段を備えることを特徴とする車両のトルク配分制御装置が提案される。
請求項1の構成によれば、気筒数切替制御を開始してから気筒数切替制御が完了するまでは、気筒数切替制御を開始する前の第1トルクを推定トルクとして出力し、気筒数切替制御が完了した後、第1所定時間の間は、前記第1トルクと気筒数切替制御が完了した後の第2トルクとを所定の比率で合成した第3トルクを推定トルクとして出力し、前記第1所定時間が経過した後は、前記第2トルクを推定トルクとして出力するので、気筒数切替制御における吸気負圧の変動に起因するトルクの推定誤差を最小限に抑えて高精度のトルク推定を可能にすることができる。
また請求項2の構成によれば、気筒数切替制御が完了してから前記第1所定時間が開始するまでの第2所定時間の間は前記第1トルクを推定トルクとして出力するので、気筒数切替制御における吸気負圧の変動に起因するトルクの推定誤差を最小限に抑えてより高精度のトルク推定を可能にすることができる。
また請求項3の構成によれば、第1所定時間の経過に応じて第1トルクおよび第2トルクの合成比率を変化させるので、推定トルクの第1トルクから第2トルクへの移行をスムーズに行わせることができる。
また請求項4の構成によれば、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで第1所定時間を異ならせるので、休止気筒数の増減時における応答時間の差を吸収して一層高精度のトルク推定を可能にすることができる。
また請求項5の構成によれば、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで第2所定時間を異ならせるので、休止気筒数の増減時における応答時間の差を吸収して一層高精度のトルク推定を可能にすることができる。
また請求項6の構成によれば、エンジンのトルク推定装置により高精度に推定したトルクに基づいて左右輪間あるいは前後輪間でトルク配分制御を行うので、車両のトルク配分制御を的確に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の実施の形態を示すもので、図1は四輪駆動車両の全体構成を示す図、図2は実施の形態の作用および効果を示すタイムチャート、図3は気筒休止制御に伴うエンジントルク算出ルーチンの第1分図、図4は気筒休止制御に伴うエンジントルク算出ルーチンの第2分図、図5は図3のステップS20のサブルーチンのフローチャート、図6は図3のステップS21のサブルーチンのフローチャート、図7は全筒運転→休筒運転→全筒運転の一例を示すタイムチャート、図8は電子制御ユニットのブロック図である。
図1に示すように、四輪駆動車両Vは車体前部に横置きに搭載したエンジンEと、エンジンEと一体に設けられたトランスミッションMと、トランスミッションMからのトルクの一部を左右の前輪WFL,WFRに配分するフロントディファレンシャルDFと、トランスミッションMからのトルクの一部をプロペラシャフトPに伝達するトランスファーTと、プロペラシャフトPからのトルクを左右の後輪WRL,WRRに配分するリヤディファレンシャルDRとを備える。リヤディファレンシャルDRは、左後輪WRLに連なる左クラッチCLと、右後輪WRRに連なる右クラッチCRとを備えており、左右のクラッチCL,CRを開放すると左右の後輪WRL,WRRへのトルクの伝達が遮断されて前輪駆動状態になり、左右のクラッチCL,CRを締結すると左右の後輪WRL,WRRにトルクが伝達されて四輪駆動状態になる。
この四輪駆動状態において、左右のクラッチCL,CRのスリップ量を個別に制御することで、前輪WFL,WFRおよび後輪WRL,WRR間のトルク配分および左右の後輪WRL,WRR間のトルク配分を任意に変化させることができる。
前記エンジンEは6気筒エンジンであって、6気筒全てが稼働する全筒運転状態と、6気筒のうちの4気筒だけ、あるいは3気筒だけが稼働する休筒運転状態とを切り替え可能である。全筒運転→休筒運転の切り替え時と休筒運転→全筒運転の切り替え時とには、スロットル開度および点火時期を制御することで、稼働気筒数が変化してもエンジンEのトルクがほぼ一定に維持される。
電子制御ユニットUはエンジンEおよび左右のクラッチCL,CRに接続されており、エンジンEの休止気筒数を含む運転状態に応じてトルクを推定し、その推定トルクに基づいて左右のクラッチCL,CRの作動を制御する。
図2(A)は全筒運転状態(6気筒運転状態)から休筒運転状態(4気筒運転状態)への切り替え時のタイムチャートを示すもので、全筒運転→休筒運転の切替指令が出力されるのと同時にスロットル開度が増加し、それに遅れて気筒休止用の油圧制御装置のスプールバルブの作動が完了すると、スロットル開度が減少する。スプールバルブの作動が完了した以後のスロットル開度は休筒運転状態のものであるため、気筒数切替指令が出力される以前の全筒運転状態のスロットル開度よりも大きくなる。この全筒運転状態→休筒運転状態の切り替え時には、点火時期の制御は併用されない。
図2(B)は休筒運転状態(3気筒運転状態)から全筒運転状態(6気筒運転状態)への切り替え時のタイムチャートを示すもので、休筒運転→全筒運転の切替指令が出力されるのと同時にスロットル開度が減少し、それに遅れて気筒休止用の油圧制御装置のスプールバルブの作動が完了すると、点火時期がリタードされる。気筒数切替指令が出力された以後のスロットル開度は全筒運転状態のものであるため、気筒数切替指令が出力される以前の休筒運転状態のスロットル開度よりも小さくなる。
本明細書では、気筒数切替指令の出力時を気筒数切替制御の開始時と定義し、スプールバルブの作動完了時を気筒数切替制御の完了時と定義する。
ところで、全筒運転⇔休筒運転の切替指令が出力されてからスプールバルブの作動が完了するまでの遷移期間に吸気負圧PBは変化するが、スプールバルブの作動が完了した後も吸気負圧PBは一定値に安定せずにオーバーシュートする傾向がある。エンジンEが出力するトルクの推定は前記吸気負圧PBを一つのパラメータとして行われるため、全筒運転⇔休筒運転の切り替え時に吸気負圧PBが不安定になると、エンジンのトルクの推定精度が低下する問題がある。図2(A)、(B)の推定エンジントルクの欄の破線は従来例を示すもので、実際には一定値になるべき推定エンジントルクが大きく変動していることが分かる。
本実施の形態は、全筒運転⇔休筒運転の切替時におけるエンジンEのトルクの推定精度を図2(A)、(B)に実線で示すように高めることで、後輪WRL,WRRへのトルク配分制御を一層的確に行うものである。
図8に示すように、電子制御ユニットUは、第1トルク算出手段M1と、第2トルク算出手段M2と、第3トルク制御手段M3と、気筒数切替制御時トルク推定手段M4と、トルク配分制御手段M5とを備える。
第1トルク算出手段M1は、図2の気筒数切替指令以前の休止気筒数に応じたエンジンEのトルク(第1トルク)を算出する。第2トルク算出手段M2は、図2の定常状態移行後の休止気筒数に応じたエンジンEのトルク(第2トルク)を算出する。第3トルク算出手段M3は、前記第1トルクおよび前記第2トルクを所定の比率で合成したトルク(第3トルク)を算出する。気筒数切替制御時トルク推定手段M4は、時間の経過に応じて前記第1トルク〜前記第3トルクの何れかを選択的に出力する。トルク配分制御手段M5は、気筒数切替制御時トルク推定手段M4が出力するトルクに応じて左右のクラッチCL,CRの作動を制御することで、前後輪間あるいは左右の後輪間でトルクを配分する。
以下、その具体的な手法を図3〜図6のフローチャートおよび図7のタイムチャートに基づいて説明する。
先ず、図3および図4のメインルーチンのステップS1で目標気筒休止数VCMCMDが実気筒休止数VCMTPに一致しておらず、ステップS2で目標気筒休止数VCMCMD>実気筒休止数VCMTPであれば、つまり止気筒数増加状態への切り替え中であれば、ステップS3で気筒休止遷移ステータスDIFを「3」(休止気筒数増加制御中)に設定する(図7の領域A参照)。一方、前記ステップS2で目標気筒休止数VCMCMD>実気筒休止数VCMTPでなければ、つまり休止気筒数減少状態への切り替え中であれば、ステップS4で気筒休止遷移ステータスDIFを「4」(休止気筒数減少制御中)に設定する(図7の領域E参照)。
そしてステップS5でカウンタCNT DIFU1を0にリセットし、ステップS6でカウンタCNT DIFU2を0にリセットし、ステップS7でカウンタCNT DIFD1を0にリセットし、ステップS8でカウンタCNT DIFD2を0にリセットし、ステップS9で気筒休止用ブレンド係数KDIFを定数80Hに設定する。
一方、前記ステップS1で目標気筒休止数VCMCMDが実気筒休止数VCMTPに一致しており、休止気筒数変更の切り替え中でないとき、ステップS10で気筒休止遷移ステータスDIFが「4」(休止気筒数減少制御中)でなく、ステップS11で気筒休止遷移ステータスDIFが「2」(ブレンド処理実施中)でなく、ステップS12で気筒休止遷移ステータスDIFが「3」(休止気筒数増加制御中)でなく、ステップS13で気筒休止遷移ステータスDIFが「1」(ブレンド処理実施中)でなければ、つまり通常の気筒休止制御中であれば、ステップS14でカウンタCNT DIFU1を0にリセットし、ステップS15でカウンタCNT DIFU2を0にリセットし、ステップS16で気筒休止遷移ステータスDIFを「0」(通常の全筒/休筒運転中)に設定し、ステップS17でカウンタCNT DIFD1を0にリセットし、ステップS18でカウンタCNT DIFD2を0にリセットし、ステップS19で気筒休止用ブレンド係数KDIFを0に設定する。
前記ステップS12で気筒休止遷移ステータスDIFが「3」(休止気筒数増加制御中)であるか(図7の領域B参照)、あるいは前記ステップS13で気筒休止遷移ステータスDIFが「1」(第1ブレンド処理実施中)であれば(図7の領域C参照)、ステップS20で第1タイマー処理を実行する。また前記ステップS10で気筒休止遷移ステータスDIFが「4」(休止気筒数減少制御中)であるか(図7の領域F参照)、あるいは前記ステップS11で気筒休止遷移ステータスDIFが「2」(第2ブレンド処理実施中)であれば(図7の領域G参照)、ステップS21で第2タイマー処理を実行する。
次に、前記ステップS20の「第1タイマー処理」のサブルーチンを、図5のフローチャートおよび図7のタイムチャートに基づいて説明する。
図5のフローチャートは、図7のタイムチャートの領域B〜領域Dにおける作用を規定するもので、先ずステップS31で領域Bへの突入と同時にスタートするカウンタCNT DIFU1が第2所定時間♯TVCM2U1以上でなければ、つまり領域Bにおいては、ステップS40でカウンタCNT DIFU1をインクリメントし、ステップS41でカウンタCNT DIFU2をリセットし、ステップS42で気筒休止遷移ステータスDIFを「3」に設定し、ステップS43で気筒休止用ブレンド係数KDIFを定数80Hに設定する。
前記ステップS31でカウンタCNT DIFU1が第2所定時間♯TVCM2U1以上であり、ステップS32で領域Cへの突入と同時にスタートするカウンタCNT DIFU2が第1所定時間♯TVCM2U2以上でなければ、つまり領域Cにおいては、ステップS37でカウンタCNT DIFU2をインクリメントし、ステップS38で気筒休止遷移ステータスDIFを「1」に設定し、ステップS39で気筒休止用ブレンド係数KDIFをカウンタCNT DIFU2をパラメータとするテーブル値♯TBL KDIFUに設定する。テーブル値♯TBL KDIFUは、0と80Hとの間の値である。
前記ステップS31でカウンタCNT DIFU1が第2所定時間♯TVCM2U1以上であり、前記ステップS32でカウンタCNT DIFU2が第1所定時間♯TVCM2U2以上であれば、つまり領域Dにおいては、ステップS33でカウンタCNT DIFU1をリセットし、ステップS34でカウンタCNT DIFU2をリセットし、ステップS35で気筒休止遷移ステータスDIFを「0」に設定し、ステップS36で気筒休止用ブレンド係数KDIFを0に設定する。
その結果、領域Aおよび領域Bでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが0から80Hに増加して80Hに保持され、続く領域Cでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが80Hから0へと漸減し、続く領域Dでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが0に保持されることになる。
次に、前記ステップS21の「第2タイマー処理」のサブルーチンを、図6のフローチャートおよび図7のタイムチャートに基づいて説明する。
図6のフローチャートは、図7のタイムチャートの領域F〜領域Hにおける作用を規定するもので、先ずステップS51で領域Fへの突入と同時にスタートするカウンタCNT DIFD1が第2所定時間♯TVCM2D1以上でなければ、つまり領域Fにおいては、ステップS60でカウンタCNT DIFD1をインクリメントし、ステップS61でカウンタCNT DIFD2をリセットし、ステップS62で気筒休止遷移ステータスDIFを「4」に設定し、ステップS63で気筒休止用ブレンド係数KDIFを定数80Hに設定する。
前記ステップS51でカウンタCNT DIFD1が第2所定時間♯TVCM2D1以上であり、ステップS52で領域Gへの突入と同時にスタートするカウンタCNT DIFD2が第1所定時間♯TVCM2D2以上でなければ、つまり領域Gにおいては、ステップS57でカウンタCNT DIFD2をインクリメントし、ステップS58で気筒休止遷移ステータスDIFを「2」に設定し、ステップS59で気筒休止用ブレンド係数KDIFをカウンタCNT DIFD2をパラメータとするテーブル値♯TBL KDIFDに設定する。テーブル値♯TBL KDIFDは、0と80Hとの間の値である。
前記ステップS51でカウンタCNT DIFD1が第2所定時間♯TVCM2D1以上であり、前記ステップS52でカウンタCNT DIFD2が第1所定時間♯TVCM2D2以上であれば、つまり領域Hにおいては、ステップS53でカウンタCNT DIFD1をリセットし、ステップS54でカウンタCNT DIFU2をリセットし、ステップS55で気筒休止遷移ステータスDIFを「0」に設定し、ステップS56で気筒休止用ブレンド係数KDIFを0に設定する。
その結果、領域Eおよび領域Fでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが0から80Hに増加して80Hに保持され、続く領域Gでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが80Hから0へと漸減し、続く領域Hでは気筒休止用ブレンド係数KDIFが0に保持されることになる。
既に説明した図3のフローチャートに続く図4のフローチャートに移行し、ステップS22で目標気筒休止数VCMCMDが3の場合(3気筒運転の場合)、ステップS23でエンジン回転数NENおよび吸気負圧PBをパラメータとするマップ値♯MPA CS3を気筒休止用エンジントルクTEVCMとして設定する。前記ステップS22で目標気筒休止数VCMCMDが3でなく、ステップS24で目標気筒休止数VCMCMDが2の場合(4気筒運転の場合)、ステップS25でエンジン回転数NENおよび吸気負圧PBをパラメータとするマップ値♯MPA CS4を気筒休止用エンジントルクTEVCMとして設定する。前記ステップS24で目標気筒休止数VCMCMDが2でない場合(6気筒運転の場合)、ステップS26でエンジン回転数NENおよび吸気負圧PBをパラメータとするマップ値♯MPA CS6を気筒休止用エンジントルクTEVCMとして設定する。
そしてステップS27で推定エンジントルクENGTRQを、ENGTRQZを推定エンジントルク前回値として、
ENGTRQ=ENGTRQZ×(KDIF/80H)
+TEVCM×(80H−KDIF)/80H …(1)
により算出する。
従って、図7の領域Dおよび領域Hでは、気筒休止用ブレンド係数KDIFが0であるため、(1)式より、
推定エンジントルクENGTRQ=気筒休止用エンジントルクTEVCM
となり、そのときの稼働気筒数に対応して設けられたマップからエンジン回転数NENおよび吸気負圧PBをパラメータとして検索した値が、そのまま推定エンジントルクENGTRQとなる。
また図7の領域A、領域B、領域Eおよび領域Fでは、気筒休止用ブレンド係数KDIFが80Hであるため、(1)式より、
推定エンジントルクENGTRQ=推定エンジントルク前回値ENGTRQZ
となり、推定エンジントルク前回値ENGTRQZがそのまま保持される。
また図7の領域Cおよび領域Gでは、気筒休止用ブレンド係数KDIFが、カウンタCNT DIFU2をパラメータとして検索したテーブル値♯TBL KDIFU、あるいはカウンタCNT DIFD2をパラメータとして検索したテーブル値♯TBL KDIFDとなるため、(1)式より、推定エンジントルクENGTRQは、推定エンジントルク前回値ENGTRQZおよび気筒休止用エンジントルクTEVCMを、時間の経過に応じて変化する所定の比率でブレンドしたものとなる。
そしてステップS28で気筒休止遷移ステータスDIFを気筒休止遷移ステータス前回値DIFZとし、ステップS29で推定エンジントルクENGTRQを推定エンジントルク前回値ENGTRQZとして本ルーチンを終了する。
以上のように、気筒数切替指令が出力されてからスプールバルブの作動が完了するまでの間(領域Aおよび領域E)は、気筒数切替制御を開始する前の第1トルクを推定トルクとして出力し、スプールバルブの作動が完了してから第2所定時間♯TVCM2U1,♯TVCM2D1が経過するまで(領域Bおよび領域F)は引き続き第1トルクを推定トルクとして出力し、第2所定時間♯TVCM2U1,♯TVCM2D1が経過してから第1所定時間♯TVCM2U2,♯TVCM2D2が経過するまで(領域Cおよび領域G)は第1トルクおよび第2トルクを所定の比率で合成した第3トルクを推定トルクとして出力し、前記第1所定時間♯TVCM2U2,♯TVCM2D2が経過して新たな気筒数での運転が定常状態に移行した後は、気筒数切替制御の完了後の第2トルクを推定トルクとして出力するので、気筒数切替制御における吸気負圧の変動に起因するトルクの推定誤差を最小限に抑えて高精度のトルク推定を可能にすることができる。
またブレンド処理が行われる第1所定時間♯TVCM2U2,♯TVCM2D2の経過中は、気筒休止用ブレンド係数KDIFがリニアに変化するため、推定トルクの急変を防止してスムーズに移行させることができる。
図7から明らかなように、休止する気筒の数が増加する場合の第1所定時間♯TVCM2U2と、休止する気筒の数が減少する場合の第1所定時間♯TVCM2D2とを異ならせ、また休止する気筒の数が増加する場合の第2所定時間♯TVCM2U1と、休止する気筒の数が減少する場合の第2所定時間♯TVCM2D1とを異ならせることで、休止気筒数の増減時における応答時間の差を吸収して一層高精度のトルク推定を可能にすることができる。
以上のようにしてエンジンEのトルクが推定されると、そのトルクから推定される車両の加速度に応じた左右のクラッチCL,CRの締結力と、前後輪の差回転と前記トルクとに応じた左右のクラッチCL,CRの締結力と、リヤディファレンシャルギヤDRをデフロック状態にするための左右のクラッチCL,CRの締結力とが各々算出され、それらの3種類の締結力の和で最終的に左右のクラッチCL,CRが締結される。
このように、エンジンEのトルク推定装置により高精度に推定したトルクに基づいて左右輪間あるいは前後輪間でトルク配分制御を行うので、車両のトルク配分制御を的確に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではエンジンのトルク推定装置を四輪駆動車両のトルク配分に適用しているが、その用途は実施の形態に限定されるものではない。
四輪駆動車両の全体構成を示す図 実施の形態の作用および効果を示すタイムチャート 気筒休止制御に伴うエンジントルク算出ルーチンの第1分図 気筒休止制御に伴うエンジントルク算出ルーチンの第2分図 図3のステップS20のサブルーチンのフローチャート 図3のステップS21のサブルーチンのフローチャート 全筒運転→休筒運転→全筒運転の一例を示すタイムチャート 電子制御ユニットのブロック図
符号の説明
E エンジン
M1 第1トルク算出手段
M2 第2トルク算出手段
M3 第3トルク算出手段
M4 気筒数切替制御時トルク推定手段
M5 トルク配分制御手段
♯TVCM2U1 第2所定時間
♯TVCM2D1 第2所定時間
♯TVCM2U2 第1所定時間
♯TVCM2D2 第1所定時間

Claims (6)

  1. 気筒数切替制御が可能なエンジン(E)のトルクを推定するエンジンのトルク推定装置において、
    気筒数切替制御を開始する前の第1トルクを算出する第1トルク算出手段(M1)と、 気筒数切替制御が完了した後の第2トルクを算出する第2トルク算出手段(M2)と、 前記第1トルクおよび前記第2トルクを所定の比率で合成した第3トルクを算出する第3トルク算出手段(M3)と、
    前記第1トルク〜前記第3トルクに基づいて気筒数切替制御時におけるエンジン(E)のトルクを推定する気筒数切替制御時トルク推定手段(M4)とを備え、
    前記気筒数切替制御時トルク推定手段(M4)は、
    気筒数切替制御を開始してから気筒数切替制御が完了するまでは前記第1トルクを推定トルクとして出力し、
    気筒数切替制御が完了した後、第1所定時間(♯TVCM2U2,♯TVCM2D2)の間は前記第3トルクを推定トルクとして出力し、
    前記第1所定時間(♯TVCM2U2,♯TVCM2D2)が経過した後は前記第2トルクを推定トルクとして出力することを特徴とするエンジンのトルク推定装置。
  2. 前記気筒数切替制御時トルク推定手段(M4)は、
    気筒数切替制御が完了してから前記第1所定時間(♯TVCM2U2,♯TVCM2D2)が開始するまでの第2所定時間(♯TVCM2U1,♯TVCM2D1)の間は前記第1トルクを推定トルクとして出力することを特徴とする、請求項1に記載のエンジンのトルク推定装置。
  3. 前記第3トルク算出手段(M3)は、前記第1所定時間第1所定時間(♯TVCM2U2,♯TVCM2D2)の経過に応じて前記第1トルクおよび前記第2トルクの合成比率を変化させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエンジンのトルク推定装置。
  4. 前記第1所定時間(♯TVCM2U2,♯TVCM2D2)は、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで異なることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジンのトルク推定装置。
  5. 前記第2所定時間(♯TVCM2U1,♯TVCM2D1)は、休止気筒数が増加する気筒数切替制御と休止気筒数が減少する気筒数切替制御とで異なることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジンのトルク推定装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のエンジンのトルク推定装置を備えた車両のトルク配分制御装置であって、
    前記気筒数切替制御時トルク推定手段(M4)が出力する推定トルクに基づいて、左右輪間あるいは前後輪間でトルク配分制御を行うトルク配分制御手段(M5)を備えることを特徴とする車両のトルク配分制御装置。
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