JP2007023826A - 燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料カットや燃料供給再開時のトルクショックを軽減することができる燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】 エンジンECU12は、スロットルセンサ74によってエンジン10がアイドル運転状態となったことを検出すると、エンジン10の点火時期を遅角させ、さらに点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する制御を行う。従って、燃料カット時のトルクショックをより確実に緩和し、燃料カット時の減速感不足を解消することができる。さらに、全気筒への燃料カットまでの時間を短縮させることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エンジン等の内燃機関への燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。特に、燃料カットや燃料供給再開時にトルクショックの発生を低減する技術に関する。
一般に内燃機関においては、燃費の向上のため、所定の減速運転条件にて、具体的にはスロットル弁が略全閉で機関回転数が所定の燃料カット回転数より高いことをトリガとして、機関への燃料供給をカット(遮断)している。しかし、この燃料カットによりトルクの段差が生じ、トルクショックが発生する。
このため、エンジンの点火時期を遅角側に補正して、エンジンの出力を徐々に抑制する遅角制御が行われている。これによりトルクの急激な変動によるトルクショックを軽減させることができる。
また、燃料供給を再開する際にも、点火時期を遅角側に補正することによって、内燃機関の出力を抑制し、トルクの急激な変動によるトルクショックを軽減している。
特許文献1には、燃料カット制御に移行したいときに、最初の1サイクル目では、♯1気筒のみを燃料カットし、次の2サイクル目で#1,#3気筒を燃料カットし、続く3サイクル目では#1,#3,#2気筒を燃料カットし、その後、4サイクル目で全気筒の燃料をカットへ移行する制御が開示されている。
特開2002−188492号公報
しかしながら、特許文献1の開示技術は、わずか4サイクルという短い期間ですべての気筒への燃料をカットしているので、トルクの急激な変動がないとはいえない。従って、燃料カット、燃料供給再開時にドライバビリティを悪化させるという問題は依然として解消されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、燃料カットや燃料供給再開時のトルクショックを軽減させることができる燃料噴射制御装置を提供する。
かかる目的を達成するために本発明の燃料噴射制御装置は、エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、前記点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する噴射気筒数制御手段と、を有する構成としている。このように本発明は、エンジンがアイドル運転状態となると、エンジンの点火時期を遅角させると共に、点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒するので、燃料カット時のトルクショックをより確実に緩和し、燃料カット時の減速感不足を解消することができる。さらに、全気筒への燃料カットまでの時間を短縮させることができる。
また、本発明は、エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジントルクに応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する噴射気筒数制御手段とを有する構成とすることができる。さらに、エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、エンジンがアイドル運転状態となると、燃料噴射している気筒数と、燃料噴射量とに応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する制御を行う噴射気筒数制御手段とを有する構成とすることができる。
さらに、前記噴射気筒数制御手段は、気筒群を単位として減筒するとよい。燃料カット時のショックをさらに軽減させることができる。
本発明の燃料噴射制御装置は、エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、供給停止していた気筒への燃料供給を再開する燃料噴射制御装置であって、前記所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、前記所定状態に切り替わると、前記点火時期の進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段とを有する構成としている。このように本発明は、アイドル運転状態から所定状態に切り替わると、エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させ、この進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させるので、燃料供給再開時にトルクショックの発生をより確実に防止することができる。また、全気筒に燃料供給を再開するまでの時間を短縮させることができる。
また、本発明は、エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、前記所定状態に切り替わると、燃料を供給している気筒数と、前記エンジントルクとから燃料供給を再開する気筒数を確定し、燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段とを有する構成とすることができる。さらに、エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、前記所定状態に切り替わると、燃料を供給している気筒数と、燃料噴射量とから燃料供給を再開する気筒数を確定し、燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段とを有する構成とすることもできる。
さらに、前記噴射気筒数制御手段は、気筒群を単位として増筒してもよい。燃料復帰時のショックをさらに軽減させることができる。
また、前記噴射気筒数制御手段は、燃料噴射量と点火時期とに応じたトルクを、燃料噴射気筒数ごとに記録したマップを参照して、前記エンジントルクを求めるとよい。従って、簡単に現在のトルクを推定することができる。
また、前記エンジンへの吸入空気量を調整して、燃料噴射量を調整する吸入空気量調整手段をさらに有していてもよい。
本発明の燃料噴射制御方法は、エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させるステップと、前記点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒するステップと、を有している。このように本発明は、エンジンがアイドル運転状態になると、エンジンの点火時期を遅角させると共に、点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒するので、燃料カット時のトルクショックをより確実に緩和し、燃料カット時の減速感不足を解消することができる。さらに、全気筒への燃料カットまでの時間を短縮させることができる。
本発明の燃料噴射制御方法は、エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、供給停止していた気筒への燃料供給を再開させる燃料噴射制御方法であって、前記所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させるステップと、前記所定状態に切り替わると、前記点火時期の進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させるステップと、を有しているとよい。このように本発明は、アイドル運転状態から所定状態に切り替わると、エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させ、この進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させるので、燃料供給再開時にトルクショックの発生をより確実に防止することができる。また、全気筒に燃料供給を再開するまでの時間を短縮させることができる。
本発明は、燃料カットや燃料供給再開時のトルクショックを軽減することができる。
添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
図1は、本発明の燃料噴射制御装置が適用されるエンジン10のシステム構成図を示す。図2は、クランク角センサプレート24の一実施例を示す図である。
エンジン10は、電子制御ユニット(以下、エンジンECUと称す)12によって制御される。エンジンECU12は、制御や診断にかかる各種処理を実行する中央処理装置(CPU)121、所定の制御プログラム等を予め記憶した読み出し専用メモリ(ROM)122、CPU121の演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)123、記憶されたデータを保存するバックアップRAM124、及びタイマカウンタ125等と、これら各部121〜125と入出力回路(図1にはI/Oと略記する)126とをバスによって接続した論理演算回路として構成されている。
図1に示す構成をエンジンECU12が備えることにより、A/Fセンサ77で検出したエンジン10の実空燃比が目標空燃比に近づくように燃料噴射量を制御するフィードバック制御の機能や、エンジン10がアイドル運転状態となると、エンジンの点火時期を遅角させる機能や、エンジン10の点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する機能や、エンジン10がアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる機能や、エンジン10の運転状態が切り替わると、燃料を供給している気筒数と、燃料噴射量とから燃料供給を再開する気筒数を確定し、燃料噴射気筒数を増加させる機能などを実現する。
エンジン10は、シリンダブロック14を備えている。シリンダブロック14の壁中には、ウォータジャケット16が形成されている。シリンダブロック14の内部には、ピストン18およびコンロッド20が収納されている。コンロッド20には、クランクシャフト22が連結されている。
本例ではエンジン10は、4気筒式のエンジンであるとする。この場合、4つの気筒は、ピストン18の移動位相に基づいて2つのグループに分類される。以下、♯1気筒および♯4気筒を第1グループと、♯2気筒と♯3気筒を第2グループと称す。エンジン10は、同一のグループに属するピストンが逆位相で移動するように構成されていると共に、異なるグループに属するピストン18が、π/2の位相を異ならせて移動するように構成されている。また、エンジン10は、同一のグループに属する気筒において、互いに360°CAの位相差を保って、吸気行程、圧縮行程、爆発(膨張)行程、および、排気行程が実行されるように構成されている。
クランクシャフト22には、クランク角センサプレート24(図2参照)が固定されている。クランク角センサプレート24の外周には、図2に示すように、歯部26と欠歯部28とが形成されている。歯部26には、所定間隔毎に複数の歯30が形成されている。一方、欠歯部28には、所定長に渡って歯が形成されていない。
クランク角センサプレート24の近傍には、図1に示すように、その外周面と対向する位置に、ピックアップセンサ32が配設されている。クランク角センサプレート24が回転すると、クランク角センサプレート24の歯30がピックアップセンサ32に繰り返し近接し、離間する。ピックアップセンサ32は、歯30の近接・離間に合わせてパルス信号を出力する。以下、クランク角センサプレート24とピックアップセンサ32とを合わせてクランク角センサ34と称す。エンジンECU12は、クランク角センサ34の出力信号に基づいてエンジン10の回転数(以下、機関回転数NEと称す)を検出する。
シリンダブロック14の壁面には、水温センサ36が配設されている。水温センサ36は、ウォータジャケット16の内部を流れる冷却水の温度に応じた電気信号を出力する。水温センサ36の出力信号はエンジンECU12に供給されている。エンジンECU12は、水温センサ36の出力信号に基づいて、冷却水温を検出する。
シリンダブロック14の上部には、シリンダヘッド38が固定されている。シリンダヘッド38とピストン18との間には、燃焼室40が形成されている。シリンダヘッド38には、燃焼室40に連通する吸気ポートおよび排気ポートが形成されている。また、シリンダヘッド38には、吸気ポートを開閉する吸気弁46、排気ポートを開閉する排気弁48、および、その先端部を燃焼室40に露出させた点火プラグ50が組み込まれている。
点火プラグ50には、イグナイタ52が接続されている。エンジンECU12は、何れかの気筒で点火を行うべき時期に、イグナイタ52に対して点火信号を供給する。イグナイタ52は、エンジンECU12からの点火信号の供給タイミングに同期して、所定気筒の点火プラグ50に高圧の点火信号を供給する。
シリンダヘッド38の内部には、吸気弁46を駆動するためのカムシャフト54、および排気弁48を駆動するためのカムシャフト56が配設されている。カムシャフト54,56は、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト22と連結されており、クランクシャフト22の1/2の回転速度で回転する。カムシャフト54,56には、各気筒の吸気弁46および排気弁48を適当なタイミングで開閉させるためのカムが形成されている。各気筒の吸気弁46および排気弁48は、カムシャフト54,56が1回転する毎に、すなわち、エンジン10のクランク角が720°変化する毎に1回の開閉動作を行う。
排気弁48を駆動するカムシャフト56には、ピックアップセンサ60が配設されている。カムポジションセンサは、カムシャフト56が1回転する毎に1つのパルス信号を出力すると共に、気筒確定用のパルス信号を出力する。カムポジションセンサの出力信号は、エンジンECU12に供給されている。エンジンECU12は、カムポジションセンサの出力信号(G信号)、および、クランク角センサ34の出力信号(10°CA信号)に基づいて、エンジン10のクランク角を検出する。
エンジン10の吸気ポートには、吸気マニホールド64が連通している。吸気マニホールド64には、インジェクタ66が配設されている。インジェクタ66には、図示しない燃料パイプを介して燃料が供給されている。インジェクタ66は、エンジンECU12から駆動信号が供給される期間だけ開弁状態となり吸気ポートに燃料を噴射する。
吸気マニホールド64は、吸気管70に連通している。吸気管70の内部には、アクセルペダルと連動して作動するスロットルバルブ72が配設されている。スロットルバルブ72の近傍には、スロットルバルブ72の開度に応じた電気信号を出力するスロットルセンサ74が配設されている。また、吸気管70には、スロットルバルブ72を迂回して同バルブ72の上流側と下流側とを連通するバイパス通路が設けられている。このバイパス通路の途中には、アイドル運転時に吸入空気量を調節するアイドルスピードコントロールバルブ(以下、ISCVという)82が設けられている。
吸気管70には、エアフロメータ76が設けられる。エアフロメータ76は、エアフィルタ79を通過して、その内部を流通する空気の質量重量に応じた電気信号を出力する。図示のエアフロメータ76は、ホットワイヤ式のエアフロメータであり、吸気管70を流通する空気の温度を検出する吸気温センサ69を内蔵する。吸気温センサ69の出力信号はエンジンECU12に供給されている。エンジンECU12は、吸気温センサ69の出力信号に基づいて、エンジン10に吸入される空気の温度、すなわち、吸気温を検出する。
エンジン10の排気ポートには、排気マニホールド78が連通している。排気マニホールド78には、A/Fセンサ77が配設されている。A/Fセンサ77は、排気マニホールド78の内部を流通する排気ガス中の酸素濃度に応じた電気信号を出力する。
またエンジンECU12には、図示しないが車速センサ、エアコンスイッチ、イグニションスイッチや、その他、アクセル開度センサ(アクセルポジションセンサ)、シフトポジションセンサ、ブレーキストロークセンサ(ブレーキ踏力センサ、マスタシリンダ圧センサ)、及び、ステアリングセンサ等が接続される。
上述の如く、エンジンECU12は、カムポジションセンサの出力信号、およびクランク角センサ34の出力信号に基づいてエンジン10のクランク角を検出する。また、エンジンECU12は、エンジン10のクランク角に基づいて、♯1気筒〜♯4気筒に対して燃料を噴射する時期を制御する。
また、図1に示すように本実施例では、燃料タンク(不図示)で発生する燃料蒸気(以下、ベーパという)を一時的に蓄えるキャニスタ80を備えている。キャニスタ80内の吸着剤に捕集された燃料ベーパは、適宜キャニスタ80からパージ通路及びパージVSV81を通じてエンジン10の吸気管70へとパージされ、エンジンに吸入された空気に混入される。そして、燃料ベーパは、インジェクタから噴射された燃料と共に、エンジン10の燃焼室内で燃焼される。パージ通路に設けられたパージVSV81は、吸気管70へパージされる燃料ベーパを含むガス(パージガス)の流量を調整する。
本実施例は、スロットルセンサ74によって、スロットルバルブ72の開度が所定値以下になったことを検出し、エンジン10の運転状態がアイドル状態であると判定すると、トルクの段差を生じさせないようにトルクをダウンさせる。
まずエンジンECU12は、アイドル状態となると、図3(A)に示すようにエンジン10の点火時期を遅角制御する。点火時期の遅角量は、予め設定された値で制御される。次に、エンジンECU12は、点火時期の遅角量に応じて所定タイミングで燃料噴射気筒数を減筒していく。
アイドル状態となり、図3(A)に示すようにエンジン10の点火時期の遅角制御が開始されると、エンジンECU12は、図3(B),(C)に示すように点火時期の遅角量に応じて噴射気筒数を減筒していく。図3(B)に示す点線は、遅角制御だけのときのトルクであり、実線は、気筒数を減筒していったときのトルクを示す。エンジントルクは遅角制御によって徐々にダウンしているので、燃料を噴射する気筒を、トルクダウンの幅が大きくならないタイミングで減らし、さらにトルクをダウンさせる。これによって、図3(B)に示すように遅角制御だけのときよりも早く目標トルクまでトルクダウンさせることができる。
また、燃料を噴射する気筒数を減筒していくタイミングは、任意に設定できる。例えば、早急にトルクダウンさせたい場合には、比較的短いサイクルで気筒数を減筒していく。またトルクショックをドライバに感じさせないようにする場合には、比較的長いサイクルで気筒数を減筒していくようにする。
このように本実施例は、エンジン10の点火タイミングを遅角制御することによるトルクダウンに加えて、燃料噴射気筒数を減筒していくことによってもトルクをダウンさせているので、トルクを確実にダウンさせると共に、全気筒燃料カットまでの時間を短縮することができる。
また、本実施例は、アイドル運転状態となった時のトルクに応じて、減筒する気筒数を変更することもできる。例えば、エンジン10が4気筒で、図4に示すようにアイドル運転状態となった時のトルクがあまり大きくなかった場合には(図3に示すt1>図4に示すt2)、最初の2気筒は1気筒ずつ燃料をカットし、次の2気筒は同時に燃料をカットすることもできる。
このような構成の場合、エンジンECU12は、現在の燃料噴射気筒数と、燃料噴射量と、エンジン10の点火時期等からマップを参照して、現在、エンジン10で発生しているトルクを推定する。図1に示すバックアップRAM124には、図5に示すように燃料噴射気筒数ごとに、燃料噴射量とエンジン10の点火時期とから推定されるトルクの値が記録されたマップが登録されている。このマップを参照して、現在のエンジントルクを推定し、目標トルク(トルクショックを生じないレベルのトルク)までトルクダウンさせるための減筒数を算出する。
例えば、図3に示すようにアイドル状態となったときにエンジントルクが大きかった場合には、遅角制御の遅角量は一定に設定されているので、所望のトルクまでダウンさせるのに時間がかかってしまう。トルクダウンのための時間があまり長すぎると、ドライバに減速感不足を与えてしまう。そこで、遅角制御に加えて、燃料供給をカットする気筒数を増やすことでトルクダウンを早急に行うことができる。また、図4に示すようにアイドル運転状態となった時のトルクがあまり大きくなかった場合には、減筒する気筒数を減らし、最後にフューエルカットで残りのすべての気筒の燃料供給を停止する。もともとアイドル状態となったときのトルクが小さいので、複数の気筒を同時に燃料カットしてもトルクショックは生じない。
また、図6に示すように気筒群に分けて、気筒群を単位に燃料供給をカットすることもできる。図6では2気筒ずつ燃料をカットしている。例えば、♯1気筒と♯4気筒とを第1気筒群、♯2気筒と♯3気筒とを第2気筒群として気筒群ごとに燃料をカットする。
なお、遅角量に応じて噴射気筒数を減筒していく以外に、噴射気筒数と燃料噴射量とに応じて噴射気筒数を減筒していくこともできる。燃料を噴射している気筒数と、燃料噴射量の変化からトルクの変化を推定することができるので、これらの値に応じて減筒する気筒数を調整していく。この場合、噴射気筒数と燃料噴射量との関係からエンジン10のトルクを記録したマップ(例えば、図7参照)をバックアップRAM124に記録しておき、エンジンECU12はこのマップを参照して遅角制御によるトルクを推定する。推定したトルクをもとに所定タイミングで気筒数を減筒していく。また、実際にトルクセンサを搭載してエンジンの実トルクを測定し、この測定値を元に減筒する気筒数を決定することもできる。
次に燃料復帰時の制御について説明する。燃料供給を停止している状態から再開する時に、すべての気筒への燃料供給を一度に再開してしまうと、トルクの上昇が著しくドライバにトルクショックを与えてしまう(図8(B)参照)。そこで、燃料供給をカットしたときと同様に、エンジン10の点火時期に遅角制御を行うと共に、遅角量に合わせて燃料供給を再開する気筒数を調整していく。図8(B)の点線に示すように点火時期の遅角制御だけを行った場合、最初に大きなトルクが発生し、トルクの段差ができてしまう。そこで、図8(B)の実線に示すように燃料供給を再開する気筒数を調整していくことで、トルクの発生量を抑え、トルクショックを生じさせない。
なお、燃料供給再開の制御を行う前に、ISCV82によってエンジン10の吸入空気量を調整して、燃料噴射量を調整しておくこともできる。吸入空気量に応じて燃料噴射量が決定されるので、吸入空気量を事前に減らすようにISCV82を制御することで、燃料供給再開時にトルクの急激な上昇を抑えることができる。
また、エンジンのトルクを推定する方法として、現在、燃料を噴射している気筒数と、燃料噴射量とから現在のトルクを推定し、燃料噴射を再開させる気筒数を求めても良い。また、実際にトルクセンサを搭載してエンジンの実トルクを測定し、この測定値を元に燃料噴射を再開させる気筒数を求めることもできる。さらに、図9に示すように気筒群に分けて、気筒群を単位に燃料供給を再開させることもできる。図9では2気筒ずつ燃料供給を再開させている。
次に、図10に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。エンジンECU12は、スロットルセンサ74からのセンサ信号により、運転状態がアイドル状態であると判定すると(ステップS1)、エンジン10の点火時期を遅角制御する(ステップS2)。この時の遅角量は、適合によって予め最適な値に設定されている。エンジン10の点火時期を遅角させながら、エンジンECU12は、遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒していく(ステップS3)。なお、燃料を噴射する気筒数を減筒していくタイミングが任意に設定することができる。例えば、早急にトルクダウンさせたい場合には、比較的短いサイクルで気筒数を減筒していく。またトルクショックをドライバに感じさせないようにする場合には、比較的長いサイクルで気筒数を減筒していくようにする。
次に、燃料を噴射する気筒数を減筒すると、アクセル操作が行われたか否かを判定する(ステップS4)。スロットルセンサ74からのセンサ信号により、アクセル操作があったと判定した場合には(ステップS4/YES)、燃料供給再開の制御に移る(ステップS5)。またアクセル操作がなかった場合には(ステップS4/NO)、全ての気筒への燃料供給をカットしたか否かを判定する(ステップS6)。すべての気筒への燃料供給をカットした場合には(ステップS6)、スロットルセンサ74からのセンサ信号により、アクセル操作を監視する(ステップS4)。アクセル操作があると(ステップS4/YES)、燃料供給再開の制御に移る(ステップS5)。
次に、図11に示すフローチャートを参照しながら燃料供給再開の制御手順を説明する。エンジンECU12は、スロットルセンサ74からのセンサ信号により、ドライバによってアクセルが踏み込まれたと判定すると(ステップS10)、エンジンの点火時期を大きく遅角させる(ステップS11)。その後、所定角度ずつ進角させながら(ステップS12)、進角量に応じて燃料を噴射する気筒数を増加させていく(ステップS13)。気筒数を増加させながら、エンジンECU12は再びアイドル状態となったか否かを判定する(ステップS14)。アイドル状態となった場合には、燃料カット制御に移行する(ステップS15)。また、アイドル状態ではない場合には(ステップS14/NO)、すべての気筒への燃料供給を再開したか否かを判定し(ステップS16)、スロットルセンサ74からのセンサ信号によってドライバのアクセル操作を監視する。
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、燃料噴射気筒数と、燃料噴射量と、点火時期とをもとにマップから算出しているが、実際にトルクセンサを搭載してエンジントルクを測定しながら本制御を行っても良い。トルクセンサの詳細については、例えば特開平6−174576号公報などに開示がある。
本発明の燃料噴射制御装置が適用されるエンジン10の一実施例のシステム構成図である。 クランク角センサプレートの一例を示す図である。 遅角制御と燃料カット気筒数調整によるトルクの変化を示す図である。 遅角制御と燃料カット気筒数調整によるトルクの変化を示す図である。 点火時期と燃料噴射量とに応じたトルクを気筒数ごとに記録したマップである。 遅角制御と燃料カット気筒数調整によるトルクの変化を示す図である。 燃料噴射気筒数と燃料噴射量とに応じたトルクを記録したマップである。 遅角制御と燃料供給再開気筒数の調整によるトルクの変化を示す図である。 遅角制御と燃料供給再開気筒数の調整によるトルクの変化を示す図である。 燃料カット制御時のフローチャートである。 燃料供給再開時のフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
12 エンジンECU
14 シリンダブロック
16 ウォータジャケット
18 ピストン
20 コンロッド
22 クランクシャフト
24 クランク角センサプレート
26 歯部
28 欠歯部
34 クランク角センサ
36 水温センサ
38 シリンダヘッド
40 燃焼室
46 吸気弁
48 排気弁
50 点火プラグ
52 イグナイタ
54,56 カムシャフト
60 ピックアップセンサ
64 吸気マニホールド
66 インジェクタ
69 吸気温センサ
70 吸気管
72 スロットルバルブ
74 スロットルセンサ
76 エアフロメータ
78 排気マニホールド
79 エアフィルタ
80 A/Fセンサ
81 パージVSV
82 ISCV

Claims (12)

  1. エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、
    前記点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、
    エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジントルクに応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  3. エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させる点火時期制御手段と、
    エンジンがアイドル運転状態となると、燃料噴射している気筒数と、燃料噴射量とに応じて燃料を噴射する気筒数を減筒する制御を行う噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  4. 前記噴射気筒数制御手段は、気筒群を単位として減筒することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の燃料噴射制御装置。
  5. エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、供給停止していた気筒への燃料供給を再開する燃料噴射制御装置であって、
    前記所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、
    前記所定状態に切り替わると、前記点火時期の進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  6. エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、
    前記所定状態に切り替わると、燃料を供給している気筒数と、前記エンジントルクとから燃料供給を再開する気筒数を確定し、燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  7. エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させる点火時期制御手段と、
    前記所定状態に切り替わると、燃料を供給している気筒数と、燃料噴射量とから燃料供給を再開する気筒数を確定し、燃料噴射気筒数を増加させる噴射気筒数制御手段と、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  8. 前記噴射気筒数制御手段は、気筒群を単位として増筒することを特徴とする請求項5から7のいずれか1項記載の燃料噴射制御装置。
  9. 前記噴射気筒数制御手段は、燃料噴射量と点火時期とに応じたトルクを、燃料噴射気筒数ごとに記録したマップを参照して、前記エンジントルクを求めることを特徴とする請求項2または6記載の燃料噴射制御装置。
  10. 前記エンジンへの吸入空気量を調整して、燃料噴射量を調整する吸入空気量調整手段をさらに有することを特徴とする請求項5から8のいずれか1項記載の燃料噴射制御装置。
  11. エンジンがアイドル運転状態となると、前記エンジンの点火時期を遅角させるステップと、
    前記点火時期の遅角量に応じて燃料を噴射する気筒数を減筒するステップと、を有することを特徴とする燃料噴射制御方法。
  12. エンジンがアイドル運転状態から所定状態に切り替わると、供給停止していた気筒への燃料供給を再開させる燃料噴射制御方法であって、
    前記所定状態に切り替わると、前記エンジンの点火時期を遅角状態から段階的に進角させるステップと、
    前記所定状態に切り替わると、前記点火時期の進角量に応じて燃料噴射気筒数を増加させるステップと、
    を有することを特徴とする燃料噴射制御方法。
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