JP2008308758A - 高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末 - Google Patents

高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末 Download PDF

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Abstract

【課題】高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末を提供する。
【解決手段】軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成してなる高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末であって、前記軟磁性鉄粉末は、平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値を有するメッシュの篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たし、さらに、円形度が0.840〜0.875でありかつ凹凸度が0.940〜0.948である軟磁性鉄粉末である。
【選択図】なし

Description

この発明は、高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末に関するものである。
一般に、軟磁性鉄粉末として、ガスアトマイズ鉄粉末、水アトマイズ鉄粉末が知られており市販されている。
市販のガスアトマイズ鉄粉末は、ガスアトマイズ鉄粉末の平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:0.86〜1.63未満の条件を満たし、さらにこのガスアトマイズ鉄粉末をD150の1/2の値のメッシュを有する篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.0未満の条件を満たしている。
さらに、市販の水アトマイズ鉄粉末は、水アトマイズ鉄粉末の平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.63〜1.83未満の条件を満たし、さらにこの水アトマイズ鉄粉末をD150の1/2の値のメッシュを有する篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.0〜1.5未満の条件を満たしている。
これらガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末を使用して作製した軟磁性材は比抵抗が低く、したがって鉄損が大きくなることから、これらガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末の表面に絶縁被膜を被覆して複合軟磁性鉄粉末を作製し、この複合軟磁性鉄粉末を使用して高比抵抗かつ低鉄損の複合軟磁性材を作製している。
これらガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末の表面に絶縁被膜を被覆して複合軟磁性鉄粉末を作製する方法の一つとして、ガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末に表面酸化処理を施し、この表面酸化処理したガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末軟磁性金属粉末を原料粉末とし、この原料粉末にMg粉末を添加し混合して得られた混合粉末を温度:150〜1100℃、圧力:1×10−12〜1×10−1MPaの不活性ガス雰囲気または真空雰囲気中で加熱し、さらに必要に応じて酸化雰囲気中、温度:50〜400℃で加熱する方法が知られている。この場合、混合粉末を温度:150〜1100℃、圧力:1×10−12〜1×10−1MPaの不活性ガス雰囲気または真空雰囲気中で前記混合粉末を転動させながら加熱することにより作製することが一層好ましいとされている。
この方法でガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末軟磁性金属粉末の表面に形成した絶縁皮膜は、Mg含有酸化物堆積膜からなる絶縁皮膜であるとされている(以下、この絶縁皮膜をMg含有酸化物堆積絶縁皮膜という)(特許文献1参照)。
WO 2006/028100 A1
従来のガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁被膜を被覆した複合軟磁性鉄粉末を用いて作製した複合軟磁性材は、比抵抗が高くかつ鉄損が小さいものの十分ではなく、さらに一層の高比抵抗かつ低鉄損を有する複合軟磁性材が求められている。
そこで、本発明者らは、従来よりも一層の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造することができる軟磁性鉄粉末を開発すべく研究を行った。その結果、
(イ)軟磁性鉄粉末の平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たす軟磁性鉄粉末であって、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値のメッシュを有する篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たす軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成した複合軟磁性鉄粉末を使用して作製した複合軟磁性材は、従来のガスアトマイズ鉄粉末または水アトマイズ鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成してなる複合軟磁性鉄粉末を使用して作製した複合軟磁性材に比べて一層の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造することができる、
(ロ)前記(イ)記載の軟磁性鉄粉末は、軟磁性鉄粉末一つ一つについて湿式型画像粉末分析装置を用いて軟磁性鉄粉末の投影像の輪郭を画像解析して得られた円形度(等積円周長/粒子周囲長)が0.840〜0.875であり、かつ凹凸度(包絡周囲長/粒子周囲長)が0.940〜0.948であることが更に一層の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造することができる、という研究結果を得たのである。
この発明は、かかる研究結果にもとづいてなされたものであって、
(1)軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成してなる高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末であって、
前記軟磁性鉄粉末は、平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値を有するメッシュの篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たす軟磁性鉄粉末である高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末、に特徴を有するものである。
前記軟磁性鉄粉末は、Mn:0.01〜0.5質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する鉄粉末であることが好ましい。Mnの添加は保磁力を低減する効果があるためで、Mn含有量が0.01質量%未満ではその効果が少なく、一方、0.5質量%を越えると鉄粉末の磁束密度が低下するのでの好ましくないからである。したがって、この発明は、
(2)前記軟磁性鉄粉末は、Mn:0.01〜0.5質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する鉄粉末である前記(1)記載の高比抵抗かつ低鉄損の複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末、
(3)前記軟磁性鉄粉末の投影像の輪郭を画像解析して得られた円形度(等積円周長/粒子周囲長)が0.840〜0.875でありかつ凹凸度(包絡周囲長/粒子周囲長)が0.940〜0.948である前記(1)または(2)記載の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性鉄粉末、に特徴を有するものである。
前記平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値を有するメッシュの篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たす軟磁性鉄粉末は、市販の水アトマイズ鉄粉末を回転式ミルに装入し、回転させることにより製造することができる。
この市販の水アトマイズ鉄粉末を回転式ミルに装入し回転させることにより水アトマイズ鉄粉末の表面が滑らかとなるとともに微粉末が生成してBET1・D150の値およびBET2・D250の値が従来のガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末のいずれよりも大きな値を有する軟磁性鉄粉末が得られ、この大きなBET1・D150の値およびBET2・D250の値を有する軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成した複合軟磁性鉄粉末を使用して作製した複合軟磁性材は、従来のガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成した複合軟磁性鉄粉末を使用して作製した複合軟磁性材に比べて一層の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有するようになる。
この発明の複合軟磁性鉄粉末を構成する軟磁性鉄粉末の平均粒径D150を50〜300μmとした理由は、水アトマイズ鉄粉末を回転ミルで回転させて得られた軟磁性鉄粉末の平均粒径は回転ミルで回転させる前の原料粉末である水アトマイズ鉄粉末の平均粒径とほぼ同じであることによるものである。
また、この発明の複合軟磁性鉄粉末における軟磁性鉄粉末のBET1・D150の値を1.81〜2.65の条件を満たすようにした理由は、BET1・D150の値が1.81未満では回転式ミルによる水アトマイズ鉄粉末の表面処理が不十分なので好ましくなく、一方、2.65を越えるようになると回転式ミルによる表面処理が進みすぎて鉄粉の保磁力が増加するので好ましくないことによるものである。
この発明の複合軟磁性鉄粉末を構成する軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値のメッシュを有する篩で篩い集めた粉末のBET2・D250を1.50〜2.00の条件を満たすように規定した理由は、BET2・D250が1.50未満では回転式ミルによる水アトマイズ鉄粉末の偏平化が進みすぎるので好ましくなく、一方、2.00を越えると回転式ミルによる処理での微粉発生量が多くなるので好ましくない理由によるものである。
この発明の複合軟磁性鉄粉末を構成する軟磁性鉄粉末の「円形度」とは軟磁性粉末投影像の輪郭を画像解析して得られた等積円周長を粒子周囲長で除したものと定義される。図1に基づいて説明すると、等積円周長1を粒子4の粒子周囲長3で除したものである。
また、「凹凸度」とは軟磁性粉末投影像の輪郭を画像解析して得られた包絡周囲長を粒子周囲長で除したものと定義される。図2に基づいて説明すると、包絡周囲長2を粒子4の粒子周囲長3で除したものである。
この発明の複合軟磁性鉄粉末を使用して得られた複合軟磁性材は、従来よりも高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造でき、産業上優れた効果をもたらすものである。
実施例
Mn:0.1質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有する市販の水アトマイズ鉄粉末を用意し、この水アトマイズ鉄粉末を回転ミルに装入し、表1〜2に示される回転数および回転時間回転することにより表1〜2に示されるD150およびBET1の値を有する軟磁性鉄粉末を作製し、この軟磁性鉄粉末のBET1・D150を求めてその値を表1〜2に示した。さらに、前記軟磁性鉄粉末のD150の1/2の値のメッシュを有する篩で篩い分けし、BET2およびD250の値を測定し、BET2・D250の値を求め、その結果を表1〜2に示した。さらに、このようにして得られた軟磁性鉄粉末を湿式型画像粉末分析装置(セイシン企業製)を用いて粉末の投影像の輪郭を画像解析し、粉末ひとつひとつの円形度および凹凸度を測定し、その結果を表1〜2に示した。
これら表1〜2に示される軟磁性鉄粉末を大気中、温度:200℃、1時間保持の条件で酸化処理することにより表面に酸化鉄膜を有する酸化処理鉄粉末を作製し、この酸化処理鉄粉末に対しMg粉末を、酸化処理鉄粉末:Mg粉末=99.85質量%:0.15質量%となるように添加し、混合し、得られた混合粉末を温度:650℃、圧力:1×10−4MPa、1時間保持の条件で転動しながら加熱することにより軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜が被覆されている本発明複合軟磁性鉄粉末1〜20および比較複合軟磁性鉄粉末1〜6を作製した。
これら表1〜2に示される本発明複合軟磁性鉄粉末1〜20および比較複合軟磁性鉄粉末1〜6を金型に入れ、プレス成形して縦:55mm、横:10mm、厚さ:5mmの寸法を有する板状圧粉体および外径:35mm、内径:25mm、高さ:5mmの寸法を有するリング形状圧粉体を成形し、得られた圧粉体を窒素雰囲気中、温度:600℃、30分保持の条件で焼成を行い、板状およびリング状焼成体からなる複合軟磁性材を作製した。得られた板状焼成体からなる複合軟磁性材の相対密度および比抵抗を測定してその結果を表3に示し、さらにリング状焼成体からなる複合軟磁性材に巻き線を施して保磁力を測定し、さらに磁束密度:1.0T、周波数:50Hzおよび400Hz時の鉄損を測定し、それらの結果を表3に示した。
従来例
いずれもMn:0.1質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる組成を有する市販のガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末を用意し、これらガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末について、D150およびBET1の値測定し、このガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末のBET1・D150を求めてその値を表2に示した。
さらに、前記ガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末のD150の1/2の値の表2に示されるメッシュを有する篩で篩い分けし、BET2およびD250の値を測定し、BET2・D250の値を求め、その結果を表2に示した。さらに、これらガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末を湿式型画像粉末分析装置(セイシン企業製)を用いて粉末の投影像の輪郭を画像解析し、粉末ひとつひとつの円形度および凹凸度を測定し、その結果を表2に示した。
これらガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末を大気中、温度:200℃、1時間保持の条件で酸化処理することにより表面に酸化鉄膜を有する酸化処理鉄粉末を作製し、この酸化処理鉄粉末に対しMg粉末を、酸化処理鉄粉末:Mg粉末=99.85質量%:0.15質量%となるように添加し、混合し、得られた混合粉末を温度:650℃、圧力:1×10−4MPa、1時間保持の条件で転動しながら加熱することによりガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁膜が被覆されている従来複合軟磁性鉄粉末1〜2を作製した。
これら従来複合軟磁性鉄粉末1〜2を金型に入れ、プレス成形して縦:55mm、横:10mm、厚さ:5mmの寸法を有する板状圧粉体および外径:35mm、内径:25mm、高さ:5mmの寸法を有するリング形状圧粉体を成形し、得られた圧粉体を窒素雰囲気中、温度:600℃、30分保持の条件で焼成を行い、板状およびリング状焼成体からなる複合軟磁性材を作製した。得られた板状焼成体からなる複合軟磁性材の相対密度および比抵抗を測定してその結果を表1に示し、さらにリング状焼成体からなる複合軟磁性材に巻き線を施して保磁力を測定し、さらに磁束密度:1.0T、周波数:50Hzおよび400Hz時の鉄損を測定し、それらの結果を表3に示した。
表3において、磁束密度:1.0T、周波数:50Hz時の鉄損をW10/50、磁束密度:1.0T、周波数:400Hz時の鉄損をW10/400で示している。
Figure 2008308758
Figure 2008308758
Figure 2008308758
表1〜表3に示される結果から、水アトマイズ鉄粉末を回転ミルで回転して得られた均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値を有するメッシュの篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末の円形度が0.840〜0.875の範囲内にありかつ凹凸度が0.940〜0.948の範囲内にある軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を被覆した本発明複合軟磁性鉄粉末1〜20を用いて作製した複合軟磁性材は、市販のガスアトマイズ鉄粉末および水アトマイズ鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を被覆した従来複合軟磁性鉄粉末1〜2を用いて作製した複合軟磁性材に比べて比抵抗が高く、さらに鉄損が低いことがわかる。しかし、この発明の条件から外れた条件の軟磁性粉末で作成した比較複合軟磁性鉄粉末1〜6は好ましくない特性が現れることがわかる。
円形度を説明するための説明図である。 凹凸度を説明するための説明図である。
符号の説明
1:等積円周長、2:包絡周囲長、3:粒子周囲長、4:粒子

Claims (6)

  1. 軟磁性鉄粉末の表面にMg含有酸化物堆積絶縁皮膜を形成してなる高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末であって、
    前記軟磁性鉄粉末は、平均粒径をD150、BET値をBET1とすると、D150:50〜300μm、BET1・D150:1.81〜2.65の条件を満たし、さらにこの軟磁性鉄粉末をD150の1/2の値を有するメッシュの篩で篩い集めた粉末の平均粒径をD250、BET値をBET2とすると、BET2・D250=1.50〜2.00の条件を満たす軟磁性鉄粉末であることを特徴とする高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末。
  2. 前記軟磁性粉末は、Mn:0.01〜0.5質量%を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる成分組成を有する鉄粉末であることを特徴とする請求項1記載の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材を製造するための複合軟磁性鉄粉末。
  3. 前記軟磁性鉄粉末の投影像の輪郭を画像解析して得られた円形度(等積円周長/粒子周囲長)が0.840〜0.875であり、かつ凹凸度(包絡周囲長/粒子周囲長)が0.940〜0.948であることを特徴とする請求項1または2記載の高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性鉄粉末。
  4. 請求項1、2または3記載の複合軟磁性鉄粉末を使用して作製した高比抵抗を有しかつ低鉄損を有する複合軟磁性材。
  5. 請求項4記載の複合軟磁性材からなる電磁気回路部品。
  6. 請求項5記載の電磁気回路部品は、磁心、電動機コア、発電機コア、ソレノイドコア、イグニッションコア、リアクトル、トランス、チョークコイルコアまたは磁気センサコアのうちのいずれかであることを特徴とする電磁気回路部品。
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