JP2008307333A - 微細気泡発生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気溶解加圧水を浴槽に供給し、微細気泡を浴槽内で発生させる微細気泡発生装置であって、タンク12と、上流端が水供給源に接続可能であり、下流端がタンク12に接続されている第1水路18と、第1水路18に介装されており、第1水路18内の水を下流側へ送り出すポンプと、一端がタンク12の上部に接続されており、他端がポンプよりも下流側の位置で第1水路内18に接続されている空気混合路15と、タンク12内に空気を導入する空気導入路と、空気導入路を開閉する空気弁と、上流端がタンク12に接続されており、下流端が浴槽に接続可能な第2水路と、第2水路と浴槽の接続部に設置される減圧ノズルを備えている。
【選択図】図2
Description
この微細気泡発生装置を使用する際には、最初に空気弁を開く。すると、タンク内の水が第2水路を通って浴槽内に流れ込み、タンク内の水位が下がる。それとともに、空気が空気導入路を通ってタンク内に導入される(空気導入ステップ)。
タンク内に空気を導入したら、空気弁を閉じるとともにポンプを作動させる。すると、浴槽内の水が第1水路を通って噴射ノズルに供給される。そして、噴射ノズルからタンク内に勢いよく噴射される。タンク内に噴射された水は、第2水路と減圧ノズルを通って浴槽内に流れ込む。しかしながら、減圧ノズルの通水抵抗は高いので、浴槽内に流れ込む水量は、噴射ノズルからタンク内に噴射される水量に比べて少ない。したがって、タンク内に水が貯まり、タンク内の水位が徐々に上昇する。タンク内の水位が上昇するにつれて、タンク内の圧力が上昇する。タンク内の圧力が上昇すると、タンク内に噴射された水がタンク内を飛翔している間や、噴射された水がタンク内に貯まっている水の水面等に衝突するときに、水の中に空気が溶解する。したがって、タンク内に、空気を溶解している加圧水(以下では、空気溶解加圧水という)が貯まる。上述したように、タンク内に貯まっている空気溶解加圧水の一部は、第2水路と減圧ノズルを通って浴槽内に流れ込む。すなわち、空気溶解加圧水が浴槽に供給される(給水ステップ)。浴槽内に流れ込んだ空気溶解加圧水は、減圧ノズルを通過した時に急激に減圧される。すると、水に溶解していた空気が微細気泡となる。すなわち、浴槽内に多量の微細気泡が発生する。浴槽内に微細気泡が発生すると、浴槽内の水が白濁する。
タンク内の水位が満水に近い水位にまで上昇すると、タンク内の空気がほとんど無くなる。そのために、タンク内の水に空気を溶解させることができなくなる。したがって、制御装置は、タンク内の水位が所定水位まで上昇したら、再度、空気導入ステップを実行する。空気導入ステップと給水ステップを交互に繰り返し実行することで、浴槽内に微細気泡を断続的に発生させることができる。
第1水路から供給される水の中には、微小な異物等が存在していることがある。したがって、噴射ノズルには、水とともに異物が送り込まれる。上述したように、噴射ノズルの口径は絞られている。したがって、噴射ノズルに異物が送り込まれると、その異物が噴射ノズルで詰まり易い。すなわち、特許文献1の微細気泡発生装置には、噴射ノズルが詰まり易いという問題があった。
なお、「接続」とは、一方の構成物から他方の構成物へ水または空気が流れることが可能な状態にすることをいう。例えば、「一方の構成物と他方の構成物が接続されている」との表現は、「一方の構成物と他方の構成物が物理的に直接接続されており、それらの構成物間を水(または空気)が流れることが可能な状態」のみならず、「一方の構成物と他方の構成物が水路(または空気路)を介して接続されており、それらの構成物間を水(または空気)が流れることが可能な状態」をも含む。
この微細気泡発生装置では、第1水路とタンクの接続部に噴射ノズルが設けられておらず、第1水路から直接タンク内に水が放出される。したがって、第1水路とタンクとの接続部に異物が詰まることが抑制されている。
このような構成によると、第1水路の縮小部で、第1水路内を流れる水の流速が速くなる。したがって、縮小部における圧力が、ベンチュリ効果によって低圧となる。すなわち、空気混合路の第1水路側の開口付近の圧力が低圧となる。したがって、タンク内の空気が空気混合路から第1水路内へ流入しやすくなる。したがって、より多くの空気を溶解した空気溶解加圧水を浴槽に供給することができる。
このような構成によれば、第1水路の外壁に貫通孔を形成するだけで空気混合路を形成することができる。したがって、容易に微細気泡発生装置を製造することができる。
(特徴1)空気混合路は、ポンプが作動して第1水路内を水が流れたときに空気混合路と第1水路との接続部における圧力がタンク内の圧力より低くなるように、第1水路に接続されている。
(特徴2)縮小部を除く第1水路の断面形状が、直径が14mm以上の円形となっている。
(特徴3)空気混合路の断面形状が、直径が3mm以下の円形となっている。
(特徴4)第1実施例と第2実施例の微細気泡発生装置では、縮径部の断面形状が、直径が5mm以上の円形となっている。
微細気泡発生装置10は、タンク12と、第1水路18と、空気混合路15と、空気導入路26と、第2水路32と、排水路38と、分岐水路42と、制御装置50を備えている。
タンク12の内部には、タンク12の上面から下方に伸びる水位電極14a、14bが設置されている。水位電極14aは、水位電極14bに比べて長い。図示していないが、水位電極14a、14bは、制御装置50と電気的に接続されている。水位電極14a、14bは、タンク12内に貯まっている水の水面に接触すると、制御装置50に信号を出力する。
図示するように、タンク12と第1水路18の接続部18aは、第1水路18の下流端がタンク12内に開口した水放出口となっている。第1水路18の接続部18aの近傍には、第1水路18の一部が縮径された縮径部18cが形成されている。縮径部18cの外壁には貫通孔18dが形成されている。
空気混合路15のタンク12側の端部15aは、タンク12内に開口している。空気混合路15は、タンク12との接続部(端部15a)から上方に伸びて、第1水路18側へ折れ曲がっている。空気混合路15の第1水路18側の端部15dは、縮径部18cに形成されている貫通孔18dに接続されている。空気混合路15は、第1水路18に比べて細い。本実施例では、第1水路18は内径が約14mmの円筒管により構成されており、空気混合路15は内径が約2mmの円筒管によって構成されている。また、縮径部18cの内径は約6mmとなっている。
図1に示すように、第1水路18には、ポンプ22が介装されている。ポンプ22は、第1水路18内の水を下流側へ送り出す。図示していないが、ポンプ22は、制御装置50と電気的に接続されている。ポンプ22の作動は、制御装置50によって制御される。
第1水路18のポンプ22の下流側には、逆止弁24が介装されている。逆止弁24は、第1水路18内の水が逆流することを阻止する。
空気導入路26には、空気逆止弁30が介装されている。空気逆止弁30は、空気導入路26内を空気が逆流することを阻止する。
空気導入路26の空気逆止弁30の下流側には、空気弁28が介装されている。空気弁28は、空気導入路26を開閉する。図示していないが、空気弁28は制御装置50と電気的に接続されている。空気弁28の開閉は、制御装置50によって制御される。
第2水路32の途中には、排水路38が接続されている。
排水路38との接続部より下流側の第2水路32には、給水弁34が介装されている。給水弁34は、第2水路32を開閉する。図示していないが、給水弁34は制御装置50と電気的に接続されている。給水弁34の開閉は、制御装置50によって制御される。
第2水路32と浴槽90との接続部には、減圧ノズル36が設置されている。減圧ノズル36は、第2水路32から供給される水を浴槽90内に放出する。減圧ノズル36は、通水抵抗が高い。
水路42cには、逆止弁44が介装されている。逆止弁44は、水路42c内の水が切換弁40側に流れることを許容し、分岐水路42の分岐部側に流れることを阻止する。
熱源機70は、循環水路72と、注水路78を備えている。
循環水路72の途中には、注水路78が接続されている。
注水路78との接続部より下流側の循環水路72には、ポンプ74が介装されている。ポンプ74は、循環水路72内の水を下流側へ送り出す。図示していないが、ポンプ74は、制御装置50と電気的に接続されている。ポンプ74の作動は、制御装置50によって制御される。
循環水路72のポンプ74の下流側には、加熱器76が設置されている。加熱器76は、循環水路72内を流れる水を加熱する。図示していないが、加熱器76は、制御装置50と電気的に接続されている。加熱器76の作動は、制御装置50によって制御される。
注水路78には、加熱器80が設置されている。加熱器80は、注水路78内を流れる水を加熱する。図示していないが、加熱器80は、制御装置50と電気的に接続されている。加熱器80の作動は、制御装置50によって制御される。
注水路78の加熱器80の下流側には、注水弁82が介装されている。注水弁82は、注水路78を開閉する。図示していないが、注水弁82は制御装置50と電気的に接続されている。注水弁82の開閉は、制御装置50によって制御される。
次に、給水システム100の動作について説明する。給水システム100が待機状態にある場合には、タンク12内には、水位電極14bが水面に接触する水位まで水が貯まっている。ユーザが入力装置で所定の操作を行うと、制御装置50に微細気泡供給運転の実行を指示する制御信号が入力される。制御装置50は、その制御信号の入力を受けると、図3のフローチャートを実行する。
図1は、ステップS2(空気導入ステップ)を実行中の給水システム100の状態を示しており、図1中の矢印は空気導入ステップ実行時の水の流れを示している。空気導入ステップでは、制御装置50は、以下の状態に給水システム100の各部を制御する。
・ポンプ22:停止
・空気弁28:開
・給水弁34:閉
・切換弁20:循環水路72と分岐水路42とを接続している状態
・切換弁40:排水路38と循環水路72とを接続している状態
・加熱器76:停止
・加熱器80:停止
・ポンプ74:作動
・注水弁82:閉
すなわち、タンク12内の水は、第2水路32へ流れる。第2水路32では、給水弁34が閉じているので、水は第2水路32から排水路38へ流れる。切換弁40は排水路38と循環水路72を接続しているので、水は排水路38から循環水路72へ流れる。注水弁82が閉じているので、水は循環水路72内を切換弁20に向かって流れる。切換弁20は循環水路72と分岐水路42(水路42b)を接続しているので、水は循環水路72から水路42bへ流れる。水路42cは切換弁40によって端部が閉じられているので、水は水路42bから水路42aへ流れ、浴槽90に供給される。
・ポンプ22:作動
・空気弁28:閉
・給水弁34:開
・切換弁20:循環水路72と第1水路18とを接続している状態
・切換弁40:分岐水路42と循環水路72とを接続している状態
・加熱器76:停止
・加熱器80:作動
・ポンプ74:作動
・注水弁82:開
すなわち、注水弁82が開いているので、水道水供給源200から注水路78内に水が流入する。注水路78に流入した水は、循環水路72へ流れる。循環水路72の上流端は、切換弁40によって分岐水路42(水路42c)に接続されているが、水路42cは逆止弁44によって逆流が阻止されている。したがって、水は循環水路72内を切換弁20へ向かって流れる。切換弁20は循環水路72と第1水路18を接続しているので、水は循環水路72から第1水路18へ流れる。そして、第1水路18の下流端(接続部18a)からタンク12内に放出される。タンク12内での水の動きについては後に詳述するが、タンク12内に放出された水は第2水路32へ流れる。給水弁34が開いており、排水路38の下流端が切換弁40によって閉じられているので、水は第2水路32内を下流側へ流れる。そして、減圧ノズル36から浴槽90内へ水が放出される。
なお、浴槽90に供給される水は、注水路78内を流れるときに加熱器80によって加熱されている。したがって、浴槽90には温水が供給される。
図2に示すように、第1水路18の縮径部18cにおいては、矢印116に示すように水が流れる。すると、水の流れによって負圧が生じ、タンク12内の空気が空気混合路15を通って第1水路18内に流入する(エジェクタ効果)。また、縮径部18cでは、水の流速が速くなるので、縮径部18cにおける圧力は低くなる(ベンチュリ効果)。すなわち、空気混合路15の端部15dの開口付近で圧力が低下する。したがって、より多くの空気が、空気混合路15から第1水路18内に流入する。また、上述したように、タンク12内は高圧となっている。すなわち、タンク12内の圧力は、第1水路18の縮径部18c内の圧力より非常に高くなっており、タンク12内と第1水路18の縮小部18cの間の圧力差が大きくなっている。この圧力差によっても、空気混合路15から第1水路18への空気の流入が促進される。このように、タンク12内の上部に存在している空気が、空気混合路15を通って第1水路18内に流入する。第1水路18内に流入した空気の多くは、第1水路18内の水の中に溶解する。したがって、多くの空気を溶解した水が、接続部18aからタンク12内に放出される。また、接続部18aから放出された水がタンク12内に貯まっている水の水面に衝突するときにも、水の中に空気が溶解する。したがって、タンク12内に空気を溶解している空気溶解加圧水が貯まる。
タンク12内に貯まっている空気溶解加圧水は、第2水路32と減圧ノズル36を介して浴槽90内に放出される。浴槽90内に放出された空気溶解加圧水は、減圧ノズル36を通過した瞬間に急激に減圧される。すると、水に溶解していた空気が、直径20μm程度の微細気泡となる。すなわち、浴槽90内に多量の微細気泡が発生し、水が白濁する。
・ポンプ22:作動
・空気弁28:閉
・給水弁34:開
・切換弁20:循環水路72と第1水路18とを接続している状態
・切換弁40:分岐水路42と循環水路72とを接続している状態
・加熱器76:停止
・加熱器80:停止
・ポンプ74:作動
・注水弁82:閉
すなわち、浴槽90内の水は、分岐水路42(水路42a)へ流れる。水路42bは切換弁20によって端部が閉じられているので、水は水路42aから水路42cへ流れる。切換弁40が水路42cと循環水路72を接続しているので、水は水路42cから循環水路72へ流れる。注水弁82が閉じているので、水は循環水路72内を切換弁20に向かって流れる。切換弁20が循環水路72と第1水路18を接続しているので、水は循環水路72から第1水路18へ流れる。そして、第1水路18の下流端(接続部18a)からタンク12内に放出される。タンク12内に放出された水は第2水路32へ流れる。給水弁34が開いており、排水路38の下流端が切換弁40によって閉じられているので、水は第2水路32内を下流側へ流れる。そして、減圧ノズル36から浴槽90内へ水が放出される。
次に、第2実施例の微細気泡発生装置について説明する。第2実施例の微細気泡発生装置は、第1水路18と空気混合路15の構成を除いて、第1実施例の微細気泡発生装置10と同じ構成を有している。図6は、第2実施例の微細気泡発生装置の第1水路18とタンク12との接続部近傍の拡大断面図を示している。図示するように、第2実施例の微細気泡発生装置では、第1水路18の下流端がタンク12内に引き込まれて延長部18fが形成されている。延長部18fには、縮径部18cが形成されている。縮径部18cの下流側の第1水路18は、内径が拡大された水放出口18eとなっている。縮径部18cの外壁には貫通孔18dが形成されている。すなわち、貫通孔18dは、一端がタンク12の上部(タンク12の上部の空間)に接続されており、他端が第1水路18の縮径部18cに接続されている空気混合路となっている。
次に、第3実施例の微細気泡発生装置について説明する。第3実施例の微細気泡発生装置は、第1水路18と空気混合路15の構成を除いて、第1実施例の微細気泡発生装置10と同じ構成を有している。図7は、第3実施例の微細気泡発生装置の第1水路18とタンク12との接続部近傍の拡大断面図を示している。図示するように、第3実施例の微細気泡発生装置では、第1水路18の途中の外壁に貫通孔18bが形成されおり、空気混合路15は貫通孔18bから第1水路18内に引き込まれている。空気混合路15は、第1水路18内で第1水路18の下流側へ折れ曲がっている。したがって、空気混合路15の端部15cは、第1水路18の下流側に向かって開口している。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12:タンク
15:空気混合路
18:第1水路
22:ポンプ
26:空気導入路
32:第2水路
36:減圧ノズル
38:排水路
42:分岐水路
50:制御装置
70:熱源機
72:循環水路
74:ポンプ
76:加熱器
78:注水路
80:加熱器
90:浴槽
100:給水システム
200:水道水供給源
Claims (3)
- 空気を溶解している加圧水を浴槽に供給し、溶解空気から得られる微細気泡を浴槽内で発生させる装置であって、
タンクと、
上流端が水供給源に接続可能であり、下流端がタンクに接続されている第1水路と、
第1水路に介装されており、第1水路内の水を下流側へ送り出すポンプと、
一端がタンクの上部に接続されており、他端がポンプよりも下流側の位置で第1水路に接続されている空気混合路と、
タンク内に空気を導入する空気導入路と、
空気導入路を開閉する空気弁と、
上流端がタンクに接続されており、下流端が浴槽に接続可能な第2水路と、
第2水路と浴槽の接続部に設置される減圧ノズル、
を備えていることを特徴とする微細気泡発生装置。 - 第1水路のポンプよりも下流側の位置に断面積が縮小している縮小部が形成されており、
空気混合路が第1水路の縮小部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の微細気泡発生装置。 - 第1水路の下流側の端部が、タンクの上部からタンク内に引き込まれた延長部を形成しており、
空気混合路が、延長部の外壁を外面から内面に貫通する貫通孔によって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の微細気泡発生装置。
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