JP2008306944A - ノーテンパー型ハードバター組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】口溶けが良好で、且つ、カカオ脂との相溶性が高いノーテンパー型ハードバター組成物を提供すること、及び、口当たりがソフトでありながらスナップ性が良好で、風味劣化が抑えられたチョコレート類を提供すること。
【解決手段】炭素数16以上のトランス脂肪酸と炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下であり、且つ、構成脂肪酸組成において炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%含有することを特徴とするノーテンパー型ハードバター組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、口溶けが良好で、且つ、カカオ脂との相溶性が高いノーテンパー型ハードバター組成物に関する。また、更には、該ノーテンパー型ハードバター組成物を使用した、口当たりがソフトでありながらスナップ性が良好で、風味劣化が抑えられたチョコレート類に関する。
チョコレート類は、油脂含量が高いため、口中ですばやく溶解する、いわゆるシャープメルト性が求められる。そして一般的にはそのようなシャープメルト性を有する油脂の代表としてカカオ脂が使用されてきた。
しかし、カカオ脂は大変高価であったため、昔からカカオ脂の代替脂、すなわちハードバターが使用されることが多かった。
また、最近では、カカオ脂にはない物性や機能をハードバターに求める場面が増えてきている。
このようなハードバターを分類すると、チョコレート類の製造時にテンパリング操作を必要とするテンパリング型と、テンパリング操作を必要としないノーテンパー型とに大別される。
テンパリング型ハードバターとは、カカオ脂と同様にSUS型トリグリセライド(1,3飽和−2不飽和トリグリセライド ただし、Sは炭素数16以上の飽和脂肪酸、Uは炭素数16以上のモノ不飽和脂脂肪酸)を主成分とするものであり、該SUS型トリグリセライドを、カカオ脂以外の植物油脂や動物油脂から、エステル交換、分別などの方法により製造して得たものである。そのためカカオ脂を使用したチョコレート類の製造時と同様、テンパリング操作を必要とするものである。なお、テンパリング操作とは、チョコレート類の製造時に一定の温度条件を満たしながら冷却操作を行うことであり、トリグリセライド分子の配列を整えることで、ブルーム発生を抑え、表面にツヤのあるチョコレートを製造するために必要な操作である。
一方、ノーテンパー型ハードバターとは、上記のようなテンパリング操作を行わず単に冷却しただけでも、ブルームの発生がなく、表面にツヤのあるチョコレートを製造することが可能なハードバターのことである。このノーテンパー型ハードバターは、SUS型トリグリセライドではなく、短鎖脂肪酸を多く含有する油脂を使用したラウリン系ノーテンパー型ハードバターと、トランス脂肪酸を多く含有する油脂を使用したトランス系ノーテンパー型ハードバターに分類することができる。
ラウリン系ノーテンパー型ハードバターは、短鎖脂肪酸の融点が低いことから低融点で口溶けが良好で、且つ、固化する際の乾燥が速いという特徴を有するため、主に、コーティング用途に使用されているが、反面、スナップ性を必要とするようなチョコレートには不向きであり、また風味劣化しやすいという問題があった。
また、特に短鎖脂肪酸を多く含有するトリグリセライドは、カカオ脂との相溶性が極めて悪いために、チョコレートを製造する場合、上記のテンパリング型ハードバターが任意の量のカカオ脂を配合可能なのに対し、このラウリン系ノーテンパー型ハードバターを使用した場合はカカオ脂の配合量を極端に制限しなければならない問題もあった。
トランス系ノーテンパー型ハードバターは、トランス脂肪酸の融点がきわめて高いことから、主に、スナップ性を有する板チョコレート用途に使用されているが、反面、ラウリン系ノーテンパー型ハードバターに見られるような口溶けの良さは得られず、また、口当たりが硬いという問題があった。なお、カカオ脂との相溶性はラウリン系ノーテンパー型ハードバターよりは良好であり、ハードバター100質量部あたりカカオ脂を20質量部ほど配合することが可能である。
このようにラウリン系ノーテンパー型ハードバターとトランス系ノーテンパー型ハードバターとは、短鎖脂肪酸とトランス脂肪酸に起因する相反した性質を利用しているため、それぞれの用途に特化した使用がなされ、併用することは行われていなかった。
なお、最近は、これらのノーテンパー型ハードバターにおいても機能性や口溶けの向上の要請があり、各種の改良が行われている。
例えば、ラウリン系ノーテンパー型ハードバターでは、ブルーム耐性の要請から、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜48であるトリグリセライドを68質量%以上含有する油脂であって、油脂中のトリグリセライドを構成する炭素数12の脂肪酸のステアリン酸に対する質量比が1.2〜2.1であるブルーム耐性脂を1質量%以上添加する方法(例えば特許文献1参照)や、炭素数12の脂肪酸と重合度2〜15のポリグリセリンとからなるポリグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法(例えば特許文献2参照)の提案がなされている。
また、トランス系ノーテンパー型ハードバターでは、シャープメルト化の要請から、油脂をリパーゼによりエステル交換した後、異性化水添して得られた油脂を使用する方法(例えば特許文献3参照)や、耐熱性付与の要請から構成脂肪酸のうち、C16〜C24の飽和脂肪酸を90質量%以上含み、且つC20以上の飽和脂肪酸のC18以下の脂肪酸に対する質量比が、0.8〜4.0であるトリグリセライドを添加する方法(例えば特許文献4参照)の提案がなされている。
しかし、上記の方法では、ラウリン系ノーテンパー型ハードバターにおけるカカオ脂の相溶性の問題や、風味劣化の問題は解決されず、また、トランス系ノーテンパー型ハードバターにおける口溶けや口当たりの問題も解決されていなかった。
特開平08−056572号公報 特開平08−003579号公報 特開平06−086636号公報 特開平10−165100号公報
従って、本発明の目的は、口溶けが良好で、且つ、カカオ脂との相溶性が高いノーテンパー型ハードバター組成物を提供することにある。また、本発明は、該ノーテンパー型ハードバター組成物を使用した、口当たりがソフトでありながらスナップ性が良好で、風味劣化が抑えられたチョコレート類を提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、従来併用されることがなかった、2種のノーテンパー型ハードバター組成物を、特定比で混合使用することで双方のもつ欠点を解消した上、カカオ脂との相溶性がトランス系ノーテンパー型ハードバターとほぼ同等であり、ラウリン系でもなく、トランス系でもない新しいタイプのノーテンパー型ハードバター組成物を得ることができることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下であり、且つ、構成脂肪酸組成において炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%含有することを特徴とするノーテンパー型ハードバター組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記ノーテンパー型ハードバター組成物を使用したチョコレート類を提供するものである。
本発明によれば、口溶けが良好で、且つ、カカオ脂との相溶性が高いノーテンパー型ハードバター組成物を得ることができる。また、本発明によれば、口当たりがソフトでありながらスナップ性が良好で、風味劣化が抑えられたチョコレート類を得ることができる。
以下、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物について詳述する。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下であり、且つ、構成脂肪酸組成において炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%含有することを特徴とする。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物では、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下、好ましくは0.05質量%以下であることが必要である。
これは、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドが0.1質量%を超えて存在すると、本発明の最大の目的である、チョコレートに適したスナップ性及び口溶けを得るという効果が著しく減じられてしまうためである。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、構成脂肪酸組成において、炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、好ましくは12〜30質量%含有する。炭素数16未満のトランス脂肪酸では本発明の効果は得られない。また、炭素数16以上のトランス脂肪酸が、8質量%未満であると、カカオ脂との相溶性が低下してしまい、35質量%を超えると、口溶けが非常に悪くなってしまう。
上記炭素数16以上のトランス脂肪酸は、乳脂、豚脂、牛脂等の炭素数16以上のトランス脂肪酸を比較的多く含有する天然油脂由来であっても、また各種動植物性油脂の水素添加油脂由来であってもよいが、より多くの炭素数16以上のトランス脂肪酸を含有する点で、各種動植物性油脂の水素添加油脂由来であることが好ましく、より好ましくは、各種動植物性油脂に対しトランス脂肪酸を多く生成する水素添加方法によって得られた水素添加油脂、すなわち異性化水素添加油脂由来であることがより好ましい。
また、上記トランス脂肪酸を多く生成する水素添加方法としては、特に制限されるわけではないが、例えば、イオウで被覆したニッケル触媒を使用する方法や、通常のニッケル触媒とメチオニン等の含硫アミノ酸を併用する方法等が挙げられる。
また、上記水素添加油脂は、分別、エステル交換などの他の操作と組み合わせて得られたものであってもよい。具体的には、分別と水素添加、エステル交換と水素添加、分別と水素添加とエステル交換等の2または3の操作を組み合わせることによって得られたものであってもよい。なお2又は3の操作を組み合わせて行う場合、その順序は本発明の場合特に問題とはならない。
ただし、本発明では、炭素数16以上のトランス脂肪酸の効果を最大限に発揮するために、上記炭素数16以上のトランス脂肪酸はエステル交換油脂由来のものでないことが好ましい。
また、上記水素添加油脂の基となる動植物性油脂としては特に制限されず、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂の1種又は2種以上を選択して使用することができる。
また、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、構成脂肪酸組成において、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%、好ましくは8〜40質量%含有する。炭素数14を超える飽和脂肪酸や炭素数14以下の不飽和脂肪酸では本発明の効果は得られない。
また、炭素数14以下の飽和脂肪酸が、5質量%未満であると、チョコレートに適したスナップ性及び口溶けを得ることが出来ず、45質量%を超えると、カカオ脂との相溶性が極端に低下してしまう。
上記炭素数14以下の飽和脂肪酸は、パーム核油、ヤシ油、ババス油、並びにこれらに対し硬化、分別及びエステル交換のうちの1種又は2種以上の操作を施した油脂等に多く含まれ、本発明ではそのいずれの油脂由来であってもよいが、炭素数14以下の飽和脂肪酸の90質量%以上がエステル交換油脂由来であることが、チョコレートに適したスナップ性、口溶けを得る点及びカカオ脂との相溶性を高める点で好ましい。
上記エステル交換油脂のエステル交換反応は、化学的触媒による方法でも、酵素による方法でもよく、また、非選択的ランダム(非選択的)エステル反応であっても、位置選択性のエステル交換反応であってもよいが、化学的触媒又は位置選択性のない酵素を用いた、ランダムエステル反応であることがより好ましい。
また、上記エステル交換油脂は、パーム核油、ヤシ油、ババス油等の炭素数14以下の飽和脂肪酸を多く含有する油脂をエステル交換したエステル交換油脂であってもよいが、好ましくは、構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%であり、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂であることが、チョコレートに適したスナップ性、口溶けを得る点及びカカオ脂との相溶性を高める点で好ましい。
ここで、上記の構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%であり、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂について説明する。
上記油脂配合物は、その構成脂肪酸中に炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂、及びその構成脂肪酸中に炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有する油脂を用いて、上記構成脂肪酸組成となるように配合することにより得ることができる。上記の炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂において、炭素数14以下の飽和脂肪酸の含有量は、その構成脂肪酸中に好ましくは30〜100質量%、より好ましくは65〜100質量%である。
また、上記の炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有する油脂において、炭素数16以上の飽和脂肪酸の含有量は、その構成脂肪酸中に好ましくは30〜100質量%、より好ましくは70〜100質量%である。
上記の炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂としては、例えば、パーム核油、ヤシ油、ババス油、並びにこれらに対し硬化、分別及びエステル交換のうちの1種又は2種以上の操作を施した油脂を挙げることができ、これらの中の1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、好ましくは、パーム核油又はヤシ油を使用する。
また、上記の炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有する油脂としては、例えば、パーム油、大豆油、ナタネ油、豚脂、牛脂、並びにこれらに対し硬化、分別及びエステル交換のうちの1種又は2種以上の操作を施した油脂を挙げることができ、これらの中の1種又は2種以上を用いることができる。本発明では、好ましくは、パーム硬化油、大豆硬化油又はナタネ硬化油、さらに好ましくは、パーム極度硬化油、大豆極度硬化油又はナタネ極度硬化油を使用する。
上記油脂配合物において、上記の炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂は、上記油脂配合物の構成脂肪酸組成において、炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%、好ましくは40〜55質量%となるように配合される。ここで、炭素数14以下の飽和脂肪酸が30質量%未満であると、チョコレートに適したスナップ性及び口溶けを得ることが難しくなる。また、炭素数14以下の飽和脂肪酸が70質量%より多いと、カカオ脂との相溶性が極端に悪化するおそれがある。
また、上記油脂配合物において、上記の炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有する油脂は、上記油脂配合物の構成脂肪酸組成において、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%、好ましくは30〜45質量%となるように配合される。ここで、炭素数16以上の飽和脂肪酸が60質量%より多いと、得られるチョコレートの口溶けが悪化する。また、炭素数16以上の飽和脂肪酸が20質量%未満であると、チョコレートに適したスナップ性を得ることが難しくなるおそれがある。
上記油脂配合物には、その構成脂肪酸組成における炭素数14以下の飽和脂肪酸含量及び炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が上記の範囲であれば、その他の油脂を加えてもよい。その他の油脂としては、例えば、コーン油、米油、カカオバター、並びにこれらに対し硬化、分別及びエステル交換のうちの1種又は2種以上の操作を施した油脂を挙げることができ、これらの中の1種又は2種以上を用いることができる。
そして、上述した油脂配合物に対し、ランダムエステル交換を行なうことにより、上記エステル交換油脂が得られる。該ランダムエステル交換の方法は、常法のリパーゼ等の酵素による方法でも、ナトリウムメチラート等のアルカリ触媒による方法でもよく、特に制限されるものではない。
また、上記炭素数16以上のトランス脂肪酸と炭素数14以下の飽和脂肪酸との質量比は1:0.15〜5(前者:後者)であることが好ましく、より好ましくは1:0.2〜3である。後者の値が0.15未満であると、得られるチョコレートの口溶けが悪化し、5を超えると、カカオ脂との相溶性が悪化する問題がある。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、構成脂肪酸組成において、上記炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸以外の脂肪酸を含有するものであってもよく、上述の炭素数16以上の飽和脂肪酸を含有する油脂や炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂以外の油脂を使用してもよい。その場合、構成脂肪酸組成において、その他の脂肪酸の含有量は好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下とする。また、その他の油脂の配合量は、構成脂肪酸組成において、その他の脂肪酸の含有量は好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下となる量である。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、SUS型トリグリセライド(1,3飽和−2不飽和トリグリセライド ただし、Sは炭素数16以上の飽和脂肪酸、Uは炭素数16以上のモノ不飽和脂脂肪酸)を含有するものであってもよいが、その含有量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下とする。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物には、上記の各成分以外に、通常のノーテンパー型ハードバター組成物の製造に用いられる着色料、乳化剤、酸化防止剤、香料等を含有することができる。これらの成分の含有量は、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物中、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下とする。
上記乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニン類等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記乳化剤の配合量は、特に制限はないが、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物中、好ましくは0〜15質量%、さらに好ましくは0〜5質量%である。
次に、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物の製造方法について述べる。
本発明のノーテンパー型ハードバター組成物は、炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%含有し、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下となるように、各種の動植物油、あるいは、これらの油脂に対し、硬化、エステル交換及び分別のうちの1または2以上の操作を行って得られた油脂のうちの1種又は2種以上を適宜選択して配合することによって得ることができる。
具体的には、炭素数16以上のトランス脂肪酸を多く含有する油脂と、炭素数14以下の飽和脂肪酸を多く含有する油脂と、必要に応じその他の油脂とを、溶解、混合し、必要に応じて冷却や冷却可塑化を行ってノーテンパー型ハードバター組成物を得る際に、炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドを含有しない油脂を選択することによって得ることができる。
本発明では、上述のとおり、上記炭素数16以上のトランス脂肪酸を多く含有する油脂として、好ましくは異性化水添油脂を使用する。
また、本発明では、上述のとおり、炭素数14以下の飽和脂肪酸を多く含有する油脂として、好ましくは炭素数14以下の飽和脂肪酸を多く含有する油脂のエステル交換油脂、より好ましくは、構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%であり炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂を使用する。
上記炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドは、天然の油脂中にはほとんど含まれず、炭素数16以上のトランス脂肪酸と、炭素数14以下の飽和脂肪酸を含有する油脂配合物をエステル交換するか、あるいは、炭素数16以上の脂肪酸と、炭素数14以下の脂肪酸を含有する油脂配合物をエステル交換した後に水素添加すること等によって発生する。よって、これらの油脂は本発明では使用することができない。
本発明で得られたノーテンパー型ハードバター組成物は、本来の用途であるノーテンパー型チョコレート用をはじめ、バタークリーム、サンドクリーム、マーガリン、ショートニング、アイスクリーム、ホイップクリーム等の加工油脂製品の原料油脂用として広く使用することができる。
次に、本発明のチョコレート類について述べる。
本発明でいうチョコレート類とは、全国チョコレート業公正取引協議会で規定されたチョコレート、準チョコレートだけでなく、カカオマス、カカオバター、ココア等を利用した生チョコレート、ホワイトチョコレート、カラーチョコレート等の油脂加工食品も含まれるものであり、カカオマスやココアパウダー、粉乳等の各種粉末食品、油脂類、糖類、乳化剤、香料、色素等の中から選択した原料を任意の割合で混合し、常法により、ロール掛け、コンチング処理して得たものをいう。
本発明のチョコレート類は、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物を使用したものであり、その使用量は、油相中、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは60〜100質量%、さらに好ましくは60〜90質量%である。
なお、本発明のノーテンパー型ハードバター組成物はカカオ脂との相溶性が良好であることから、本発明のチョコレートは、カカオ風味を良好とするために、カカオ脂をノーテンパー型ハードバター組成物100質量部に対し、5〜20質量部含有することが好ましく、より好ましくは10〜20質量部含有する。
本発明のチョコレート類は、原料として本発明のノーテンパー型ハードバター組成物を使用する以外は、チョコレート類の種類等に応じた通常の製法によって製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、「部」及び「%」は特記しない限り質量基準である。
<エステル交換油脂の製造>
〔製造例1〕
炭素数14(以下、「C14」と表す)以下の飽和脂肪酸含量が68質量%、炭素数16(以下、「C16」と表す)以上の飽和脂肪酸含量が11質量%であるパーム核油75質量%に、C14以下の飽和脂肪酸含量が1質量%、C16以上の飽和脂肪酸含量が99質量%であるパーム極度硬化油25質量%を配合し、C14以下の飽和脂肪酸含量が48質量%、C16以上の飽和脂肪酸含量が36質量%である油脂配合物を得た。この油脂配合物に対し、リパーゼ(商品名:リパーゼQL、名糖産業製、位置特異性無し、アルカリゲネス属由来)を添加してランダムエステル交換反応を行い、常法により精製してエステル交換油脂Aを得た。
[製造例2]
C14以下の飽和脂肪酸含量が68質量%、C16以上の飽和脂肪酸含量が11質量%であるパーム核油50質量%に、C14以下の飽和脂肪酸含量が1質量%、C16以上の飽和脂肪酸含量が99質量%であるパーム極度硬化油50質量%を配合し、C14以下の飽和脂肪酸含量が31質量%、C16以上の飽和脂肪酸含量が58質量%である油脂配合物を得た。この油脂配合物100質量部に対し、触媒として0.1質量部のナトリウムメチラートを添加し、80℃で30分間ランダムエステル交換反応を行い、常法により精製してエステル交換油脂Bを得た。
<異性化水添油脂の製造>
[製造例3]
パーム油(ヨウ素価53)と菜種油(ヨウ素価116)とを50:50(質量比)の割合で溶解・混合した混合油300g、市販のニッケル触媒(日産ガードラー触媒製、商品名「G−95E」、ニッケル含量22質量%)1.05g及びメチオニン60mgを750mlのオートクレーブ中に投入し、温度200℃、水素圧2kg、水素流量0.51/分、攪拌速度500rpmの条件で異性化水素添加を行ない、炭素数16以上のトランス脂肪酸含有量が40質量%である異性化水添油脂Aを得た。
<ノーテンパー型ハードバター組成物の製造>
〔実施例1〕
パーム核油50質量部と、上記製造例3で得られた異性化水添油脂A50質量部とを溶解・混合した後、冷却可塑化して、実施例1のノーテンパー型ハードバター組成物Aを得た。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Aの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。
得られたノーテンパー型ハードバター組成物Aは、後述のカカオ脂との相溶性試験を行った後、下記の配合にてチョコレートを製造し、下記の官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行った。これらの試験結果については表2に記載した。
〔実施例2〕
上記製造例1で得られたエステル交換油脂A75質量部と、上記製造例3で得られた異性化水素添油脂A25質量部とから、実施例1と同様の配合・製法により、実施例2のノーテンパー型ハードバター組成物Bを製造した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Bの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Bは、実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔実施例3〕
上記製造例1で得られたエステル交換油脂A30質量部と、上記製造例2で得られたエステル交換油脂B20質量部と、上記製造例3で得られた異性化水素添油脂A50質量部とから、実施例1と同様の配合・製法により、実施例3のノーテンパー型ハードバター組成物Cを製造した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Cの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Cは、実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔実施例4〕
上記製造例1で得られたエステル交換油脂A15質量部と、上記製造例2で得られたエステル交換油脂B10質量部と、上記製造例3で得られた異性化水素添油脂A75質量部とから、実施例1と同様の配合・製法により、実施例4のノーテンパー型ハードバター組成物Dを製造した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Dの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Dは、実施例1と同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔比較例1〕
上記製造例2で得られたエステル交換油脂B50質量部と、パーム核油50質量部とから、実施例1と同様の製法により、比較例1のノーテンパー型ハードバター組成物Eを製造した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Eの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Eは、実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔比較例2〕
上記製造例1で得られたエステル交換油脂A50質量部と、パーム油50質量部とから、実施例1と同様の製法により、比較例2のノーテンパー型ハードバター組成物Fを製造した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Fの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Fは、実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔比較例3〕
上記製造例1で得られたエステル交換油脂Aを溶解、冷却可塑化し、比較例3のノーテンパー型ハードバター組成物Gを得た。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Gの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Gは実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
〔比較例4〕
上記製造例3で得られた異性化水添油脂Aを溶解、冷却可塑化し、比較例4のノーテンパー型ハードバター組成物Hを得た。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Hの、C16以上のトランス脂肪酸及びC14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量、構成脂肪酸組成におけるC16以上のトランス脂肪酸含量、C14以下の飽和脂肪酸含量について、表1に記載した。得られたノーテンパー型ハードバター組成物Hは実施例1同様に相溶性試験、チョコレートの製造、官能試験、スナップ性試験、及び、風味劣化試験を行ない、これらの試験結果については表2に記載した。
<カカオ脂の相溶性試験>
ノーテンパー型ハードバター組成物を溶解し、ノーテンパー型ハードバター組成物100質量部に対し、カカオ脂を5、10、15、20、25質量部添加した油脂混合物を、型に注入して5℃の冷蔵庫で1時間冷却した。この固化した油脂を20℃で100日間保管した場合のブルームの発生状況を目視により観察し、ブルームが発生したカカオ脂の濃度によりカカオ脂の相溶性を下記の4段階で評価し、相溶性試験結果とした。
◎+ カカオ脂25質量部添加でもブルームが発生しなかった。
◎ カカオ脂20質量部添加ではブルームが発生しないが、25質量部添加でブルームが発生した。
○ カカオ脂15質量部添加ではブルームが発生しないが、20質量部添加でブルームが発生した。
△ カカオ脂10質量部添加ではブルームが発生しないが、15質量部添加でブルームが発生した。
× カカオ脂5質量部添加ではブルームが発生しないが、10質量部添加でブルームが発生した。
<チョコレートの配合・製法>
ノーテンパー型ハードバター組成物32.4質量部、カカオマス2.9(油分含有量55%)質量部を55℃に加温して溶解し、ココアパウダー(油分含有量13%)15質量部、全脂粉乳(油分含有量25%)8質量部、脱脂粉乳5質量部、砂糖36.7質量部、レシチン0.5質量部を、練り合わせてペースト状とし、ロール掛けした後、コンチングして、チョコレート生地を得た。このチョコレート生地を型に注入し、5℃で1時間冷却・固化させチョコレートを得た。得られたチョコレートは、下記評価基準に従って官能評価とスナップ性評価を行った後、20℃で100日間保管した後の風味について下記評価基準に従って風味を評価し、風味劣化試験結果とした。
官能評価基準(口当たり)
◎ 口当たりがソフトである。
○ 口当たりがややソフトである。
△ 口当たりがやや硬い
× 口当たりが硬い
官能評価基準(口溶け)
◎ きわめて良好な口溶けである。
○ 良好である。
△ やや不良である。
× 不良である。
スナップ性評価基準
◎ 爽快なスナップ性を有し、きわめて良好である
○ 良好である。
△ やや不良である。
× べたつきあり、不良である。
風味劣化評価基準
◎ きわめて良好である。
○ 良好である。
△ やや劣化臭がする。
× 劣化臭がして、不良である。
Figure 2008306944
Figure 2008306944
上記の〔表1〕及び〔表2〕から明らかなように、実施例1〜4のノーテンパー型ハードバター組成物はカカオ脂との相溶性は良好であり、口当たり、口溶け、スナップ性が良好で、風味劣化のないチョコレートを得ることができることがわかる。特に、炭素数14以下の飽和脂肪酸として、構成脂肪酸組成においてC14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%でありC16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂を使用した実施例2、3及び4のノーテンパー型ノーテンパー型ハードバター組成物組成物を使用したチョコレートは、風味劣化が抑えられていることがわかる。
それに対し、構成脂肪酸組成において炭素数16以上のトランス脂肪酸含有量が8質量%未満である、比較例1、2及び3のノーテンパー型ハードバター組成物は、得られるチョコレートの口当たり、口溶けやスナップ性は良好であるが、カカオ脂との相溶性が不良であった。
また、構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含有量が5質量%未満である比較例4のノーテンパー型ハードバター組成物は、カカオ脂との相溶性は良好であり、得られるチョコレートの口溶けやスナップ性は良好であるが、口当たりが不良であった。

Claims (5)

  1. 炭素数16以上のトランス脂肪酸及び炭素数14以下の飽和脂肪酸を共に含有するトリグリセライドの含有量が0.1質量%以下であり、且つ、構成脂肪酸組成において炭素数16以上のトランス脂肪酸を8〜35質量%、炭素数14以下の飽和脂肪酸を5〜45質量%含有することを特徴とするノーテンパー型ハードバター組成物。
  2. 上記炭素数16以上のトランス脂肪酸と炭素数14以下の飽和脂肪酸との質量比が、1:0.15〜5(前者:後者)であることを特徴とする請求項1記載のノーテンパー型ハードバター組成物。
  3. 上記炭素数14以下の飽和脂肪酸の90質量%以上が、エステル交換油脂由来であることを特徴とする請求項1または2記載のノーテンパー型ハードバター組成物。
  4. 上記エステル交換油脂が、構成脂肪酸組成において炭素数14以下の飽和脂肪酸含量が30〜70質量%であり、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が20〜60質量%である油脂配合物を、ランダムエステル交換してなるエステル交換油脂であることを特徴とする請求項3記載のノーテンパー型ハードバター組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のノーテンパー型ハードバター組成物を使用したチョコレート類。
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