JP2008303546A - 上げ下げ窓の安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下した可動障子によって手や指を挟めるという事態をなくすること。
【解決手段】上げ下げ窓の安全装置Xは、可動障子3の下角部に固定された第1磁性部材11と、一方、第1磁性部材の永久磁石14と対向するように窓枠の下枠2Cに固定された第2磁性部材21とから成り、可動障子が落下した際、該可動障子の下框と前記下枠との間に、少なくとも指が入る空間ができるように第1・第2の磁性部材11、21は、各極性に対応して反発すること。
【選択図】図3
【解決手段】上げ下げ窓の安全装置Xは、可動障子3の下角部に固定された第1磁性部材11と、一方、第1磁性部材の永久磁石14と対向するように窓枠の下枠2Cに固定された第2磁性部材21とから成り、可動障子が落下した際、該可動障子の下框と前記下枠との間に、少なくとも指が入る空間ができるように第1・第2の磁性部材11、21は、各極性に対応して反発すること。
【選択図】図3
Description
本発明は、上げ下げ窓の安全装置に関し、特に、落下する障子と窓枠の下枠との間に手や指を挟める事故を回避するための上げ下げ窓の安全装置に関する。
特許文献1の障子吊り係止具は、上げ下げ窓の安全装置の一例である。この特許文献1は、(a)上げ下げ窓(障子と称される)が、吊索(吊り材)を介して上下動する点、(b)障子の縦框に、係止部を有する基体、支軸、揺動ブレーキ片、吊索が係合するボス、揺動ブレーキ片を外方側に向けて付勢するバネ材とから成る障子吊り係止具(障子用ブレーキ装置)が配設されている点に特徴がある。
そして、この障子吊り係止具は、吊索が障子を吊持している状態では、揺動ブレーキ片のボス(突起状押し出し部)が吊索の張力によって横方向力を受けることにより、揺動ブレーキ片は、バネ材による付勢力に抗しながら窓縦枠から離間する位置に保持され、一方、吊索が切断した場合には、揺動ブレーキ片はバネ材による付勢力により外方側に突出して前記窓縦枠と接触する。
この特許文献1に記載の障子吊り係止具(障子用ブレーキ装置)は、揺動ブレーキ片が窓縦枠の内壁面に摩擦係合しながら、障子の落下を防止するというものである。
したがって、特許文献1に記載の障子吊り係止具に於いても、落下する障子と窓枠の下枠との間に手や指を挟める事故を回避するという目的を達成することができる。
特開2002−242527号公報
本発明の所期の目的は、万一、可動障子が閉鎖位置へと落下しても、落下する可動障子と窓枠の下枠との間に指を挟める事故を未然に回避することである。本発明の第2の目的は、必ずしも、複雑なブレーキ装置や係止具を障子の上框や縦框に取付ける必要がなく、窓の下角部(可動障子の下框及び下枠の角部分)に互いに反発し合う第1・第2の磁性部材を取付けるだけで良いことである。第3の目的は、部品点数を減らすとこを前提として、可動障子を閉鎖位置に於いて、手で押し下げた状態で、かつ容易に可動障子をロックすることができることである。
本発明の上げ下げ窓の安全装置Xは、可動障子3の下角部に固定された第1磁性部材11と、一方、第1磁性部材の永久磁石14と対向するように窓枠の下枠2Cに固定された第2磁性部材21とから成り、可動障子が落下した際、該可動障子の下框と前記下枠との間に、少なくとも指が入る空間ができるように第1・第2の磁性部材11、21は、各極性に対応して反発することを特徴とする。そして、前記第1磁性部材11は支持枠12と、この支持枠に水平方向に摺動可能に内装された永久磁石14と、この永久磁石に設けられ、かつ該永久磁石を縦枠2Cに設けた障子ロック用係合部20へと係入させるための操作手段15とから成ることを特徴とする。
(a)図5及び図6は、本発明の作用・効果を示す。図5から明らかなように、落下した可動障子によって指を挟めるという事態をなくすることができる。
(b)図3及び図4で示すように、第1・第2磁性部材を合理的に配設したので、部品点数を減らすことができると同時に、既存の可動障子に対して極めて簡単に取付けることができる。
(c)図6で示すように、第1・第2磁性部材は、窓の下角部に配設されていることから、可動障子3を手で押し下げた閉鎖位置に於いて、操作手段15を操作して可動障子をロックすることができる。
(b)図3及び図4で示すように、第1・第2磁性部材を合理的に配設したので、部品点数を減らすことができると同時に、既存の可動障子に対して極めて簡単に取付けることができる。
(c)図6で示すように、第1・第2磁性部材は、窓の下角部に配設されていることから、可動障子3を手で押し下げた閉鎖位置に於いて、操作手段15を操作して可動障子をロックすることができる。
以下、図1乃至図6に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
(1)発明の実施の環境
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。本実施例の上げ下げ窓の安全装置Xは左右同一なので、まず、図1で全体の環境を示し、次に、図2乃至図6では、一つ(左側)の構成だけ具体的に示す。なお、本発明は、可動障子が窓枠の上部に配設した左右一組の巻上げ手段より昇降動する実施例に限定されるものではない。可動障子が左右一対のロック手段を介して所定位置に停止する実施例も含まれる。要は、落下可能な上げ下げ窓(可動障子)に安全装置Xを適用することができる。
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。本実施例の上げ下げ窓の安全装置Xは左右同一なので、まず、図1で全体の環境を示し、次に、図2乃至図6では、一つ(左側)の構成だけ具体的に示す。なお、本発明は、可動障子が窓枠の上部に配設した左右一組の巻上げ手段より昇降動する実施例に限定されるものではない。可動障子が左右一対のロック手段を介して所定位置に停止する実施例も含まれる。要は、落下可能な上げ下げ窓(可動障子)に安全装置Xを適用することができる。
さて、図1に於いて、1は上げ下げ窓(可動障子を含む建具のこと)である。上げ下げ窓1は、方形枠状に構成された窓枠2の内部空間に窓を構成する縦枠2A、2Bに沿って昇降自在とされる内側の可動障子3並びに固定式外側障子4とを備えている。
また、縦枠2A、2Bの上部に左右一組の巻上げ手段、例えば渦巻きバネ式バランサー装置5、5が配設され、これらの巻上げ手段5、5から、例えば上枠の吊り下げ落下ポイントにそれぞれ配設された案内滑車6、6を介して繰り出された左右一対の吊材(例えばワイヤ、ロープなど)7,7の下端部7a、7aが、可動障子3に連結されている。
なお、2Cは窓枠の下方横枠(下枠)で、図1では、この下枠2Cと可動障子3の下框3bとの間に間隙8が残っている状態を示す(可動障子3が多少上方に上がっている状態)。
また、前記渦巻きバネ式バランサー装置5は、内設された渦巻きバネにより内側障子3の重量と力学的に平衡関係を保ち、該内側障子3を小さな力で簡単に開閉できるようにすると共に、任意の高さ位置に停止可能とする。さらに、外側障子4についても同様に、上枠に配設した図示しないダブルバランサーを用いて上下方向に開閉自在の可動障子として吊持できる。
(2)特定要件に関する図面の詳細
図2乃至図6を参照にして、本発明の特定要件について順次説明する。図2は可動障子3が下枠2Cから多少離れていることを示す。したがって、図1の左下側の部分を拡大して示している。
図2乃至図6を参照にして、本発明の特定要件について順次説明する。図2は可動障子3が下枠2Cから多少離れていることを示す。したがって、図1の左下側の部分を拡大して示している。
図3は、図2に於いて、特定要件の主要部を斜視で示す。図4は縦枠2Aに設けた障子ロック用係合部(例えば受け具)を含めた特定要件の主要部を斜視で示す。
図5は、非常時、可動障子3は勢い良く落下したものの、磁性体の反発力により多少浮いている。実施例では、可動障子3は指を挟めない位置で停止している。図6は、図5に於いて、可動障子3を完全閉鎖位置へと押し下げて、かつ第1磁性体部材11で可動障子3をロックした状態を示す。
図5は、非常時、可動障子3は勢い良く落下したものの、磁性体の反発力により多少浮いている。実施例では、可動障子3は指を挟めない位置で停止している。図6は、図5に於いて、可動障子3を完全閉鎖位置へと押し下げて、かつ第1磁性体部材11で可動障子3をロックした状態を示す。
(3)具体的構成―第1磁性部材11
ここでは、特に図3及び図4の斜視図を参照にして説明する。11は可動障子3の下角部(例えば下端面から多少上方に離れた部位)の内壁面に固定された第1磁性部材で、この第1磁性部材11は、案内空間13を有する横長の支持枠12と、この支持枠12に水平方向に摺動可能に内装された角柱状の永久磁石14と、この永久磁石14の外面から手前に突出し、かつ該永久磁石14を縦枠2Aに固定的に設けた障子ロック用係合部20へと係入させるための操作手段15とから成る。そして、永久磁石14は、例えば左側がS極、右側がN極になるように設定されている。
ここでは、特に図3及び図4の斜視図を参照にして説明する。11は可動障子3の下角部(例えば下端面から多少上方に離れた部位)の内壁面に固定された第1磁性部材で、この第1磁性部材11は、案内空間13を有する横長の支持枠12と、この支持枠12に水平方向に摺動可能に内装された角柱状の永久磁石14と、この永久磁石14の外面から手前に突出し、かつ該永久磁石14を縦枠2Aに固定的に設けた障子ロック用係合部20へと係入させるための操作手段15とから成る。そして、永久磁石14は、例えば左側がS極、右側がN極になるように設定されている。
前記支持枠12は、不番の上壁と下壁に固着具用の複数個の取付け部分16を有している。また、その一側壁(例えば室内側前壁)には、操作手段15の支持柱15aを案内する水平長孔17が形成されている。さらに、図4で示すように、可動障子3の左側端部3a側の先端壁は矩形状に開口18し、また、底壁面には複数個の矩形開口19が設けられている。したがって、横長支持枠12は、複数の側壁に開口を有する角筒状体である。
次に、前記操作手段15は、可動の永久磁石14の一端部外面に固定された水平の支持柱15aと、この支持柱15aの外端部に設けられた摘み操作部15bとから成る。
(4)具体的構成―第2磁性部材21
可動側の第1磁性部材11と固定側の第2磁性部材21は、落下点に於いて、同一の極性が互いに向き合うように配設されている。しかして、第2磁性部材21は、取付けベース板22と、この取付けベース板22の上面に固定的に配設され、かつ第1磁性部材11のS極・N極の永久磁石と上下方向で向き合うS極・N極の永久磁石23とから成る。
可動側の第1磁性部材11と固定側の第2磁性部材21は、落下点に於いて、同一の極性が互いに向き合うように配設されている。しかして、第2磁性部材21は、取付けベース板22と、この取付けベース板22の上面に固定的に配設され、かつ第1磁性部材11のS極・N極の永久磁石と上下方向で向き合うS極・N極の永久磁石23とから成る。
付言すると、前記取付けベース板22は、固着具用の複数個の取付け部分24を有し、また、前記永久磁石23は、左側がS極、右側がN極になるように設定されている。
したがって、可動障子3は、図5で示す閉鎖位置の直前、換言すると、指を挟めない位置まで落下すると、第1磁性部材11と第2磁性部材21の各極性に対応して反発し合い、完全に閉鎖する前に浮いた状態に停止する。
したがって、可動障子3は、図5で示す閉鎖位置の直前、換言すると、指を挟めない位置まで落下すると、第1磁性部材11と第2磁性部材21の各極性に対応して反発し合い、完全に閉鎖する前に浮いた状態に停止する。
そこで、本実施例の第1磁性部材11と第2磁性部材21の各永久磁石14、23は、上記の効果を得るために、可動障子3の落下速度や落下距離、永久磁石の重量や反発力等を考慮して、十分な反発力を得ることができる材料や形態を採用している。
ところで、本実施例では、「可動障子3を閉鎖位置に於いて、容易に可動障子3をロックすることができること」も目的の一つとしているので、図5で示すように、下枠2Cと直交する縦枠2Aの下端部には、障子ロック用係合部20が固定的に又は上下方向に位置調整可能に配設されている。
第1磁性部材11と第2磁性部材21をそれぞれ埋め込み式に配設するか、又は、本実施例のように可動障子3の外面や下枠2Cの上面にそれぞれ突出状態に配設するかは任意事項である。
また、操作手段15と可動の永久磁石14との取付け或いは連係の関係は、任意に設計変更し得る事項である。特に図示しないが、操作性を向上させるために、例えば、永久磁石14に長さ方向にラックを貼り付け、一方、支持柱15aを支持枠12の一側壁に回転自在に軸支し、かつその内端部に前記ラックに噛み合うピニオンを設けても良い。
また、永久磁石14、23には、ネオジウム系の希土類材料を用いたいわゆる希土類磁石等の高エネルギ積のものを用いられている。
また、永久磁石14、23には、ネオジウム系の希土類材料を用いたいわゆる希土類磁石等の高エネルギ積のものを用いられている。
さらに、障子ロック用係合部20は、縦枠2Aそのものに係合穴を形成してもよいことから、縦枠2Aと別個の受け具20は、任意事項である。縦枠2Aと別個の受け具を使用する場合には、公知又は新規の受け具20が適宜に採用される。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図6は本発明の最良の実施例を示す各説明図。
本発明を備える全体の環境説明図。
図1の左下側の部分を拡大した概略説明図。
主要部の概略説明図(分解斜視)。
主要部の概略説明図(説明の便宜上の分解斜視)。
非常時、可動障子が所定位置で浮上停止した旨の説明図。
図5に於いて、可動障子3を完全閉鎖位置へと押し下げて、かつ第1磁性体部材で可動障子3をロックした状態を示す説明図。
X…安全装置、1…上げ下げ窓、2…窓枠、2A、2B…縦枠、2a…案内部分、2C…下枠、3…可動障子、3a…左右の側端部、3a…下框、4…外側障子、5…巻上げ手段、7…吊材、7a…吊材の下端部、8…間隙、11…第1磁性部材、12…支持枠、13…案内空間、14…永久磁石、16…取付け部分、15…操作手段、15b…操作部、17…水平長孔、18…開口、20…障子ロック用係合部、21…第2磁性部材、22…取付けベース板、23…永久磁石、24…取付け部分。
Claims (4)
- 可動障子の下角部に固定された第1磁性部材と、一方、前記第1磁性部材の永久磁石と対向するように窓枠の下枠に固定された第2磁性部材とから成り、可動障子が落下した際、該可動障子の下框と前記下枠との間に、少なくとも指が入る空間ができるように前記第1・第2の磁性部材は、各極性に対応して反発することを特徴とする上げ下げ窓の安全装置。
- 請求項1に於いて、第1磁性部材は、支持枠と、この支持枠に水平方向に摺動可能に内装された永久磁石と、この永久磁石に設けられ、かつ該永久磁石を縦枠の障子ロック用係合部へと係入させるための操作手段とから成ることを特徴とする上げ下げ窓の安全装置。
- 請求項1に於いて、第2磁性部材は、取付けベース板と、この取付けベース板に固定的に配設され、かつ第1磁性部材のS極・N極の永久磁石と上下方向で向き合うS極・N極の永久磁石とから成ることを特徴とする上げ下げ窓の安全装置。
- 請求項1に於いて、窓枠の上部に左右一組の巻上げ手段が配設され、可動障子は、これらの巻上げ手段5、5から案内滑車6、6を介して繰り出された左右一対の吊材に吊り下げられていることを特徴とする上げ下げ窓の安全装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007149409A JP2008303546A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 上げ下げ窓の安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007149409A JP2008303546A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 上げ下げ窓の安全装置 |
Publications (1)
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JP2008303546A true JP2008303546A (ja) | 2008-12-18 |
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ID=40232514
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JP2007149409A Pending JP2008303546A (ja) | 2007-06-05 | 2007-06-05 | 上げ下げ窓の安全装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008303546A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2533899A (en) * | 2014-07-17 | 2016-07-13 | Grouphomesafe Ltd | Sash window assembly |
WO2017025654A1 (es) * | 2015-08-07 | 2017-02-16 | Borrás Avilés Alex | Dispositivo de seguro de abertura en ventanas correderas |
CN106837085A (zh) * | 2015-12-03 | 2017-06-13 | 天津市银钻电机有限公司 | 一种磁悬浮智能门 |
WO2020078379A1 (zh) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 清远市首一建筑新材料有限公司 | 一种磁悬浮推拉侧压门窗 |
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2007
- 2007-06-05 JP JP2007149409A patent/JP2008303546A/ja active Pending
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WO2017025654A1 (es) * | 2015-08-07 | 2017-02-16 | Borrás Avilés Alex | Dispositivo de seguro de abertura en ventanas correderas |
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