JP2008303633A - 上げ下げ窓用の指詰め防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下した可動障子によって指を挟めるという事態をなくすること。
【解決手段】上げ下げ窓の縦枠に沿って昇降動する可動障子3の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に、1つ以上の指詰め防止具Xを配設し、この指詰め防止具Xは、軸受け11と、この軸受けに回転自在に軸支された長板状或いは長杆状の障害子21とから成り、障害子は、可動障子が所定量以上上昇した場合に於いて、その上面でもって落下する可動障子の縁部を受け得るように先端部が下向きに傾倒し、一方、可動障子が所定量以上上昇したままの状態で、かつ手前の後端部を押圧操作して前記先端部が上向きに傾倒したとき、可動障子を完全に閉鎖することができる上げ下げ窓用の指詰め防止具。
【選択図】図3
【解決手段】上げ下げ窓の縦枠に沿って昇降動する可動障子3の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に、1つ以上の指詰め防止具Xを配設し、この指詰め防止具Xは、軸受け11と、この軸受けに回転自在に軸支された長板状或いは長杆状の障害子21とから成り、障害子は、可動障子が所定量以上上昇した場合に於いて、その上面でもって落下する可動障子の縁部を受け得るように先端部が下向きに傾倒し、一方、可動障子が所定量以上上昇したままの状態で、かつ手前の後端部を押圧操作して前記先端部が上向きに傾倒したとき、可動障子を完全に閉鎖することができる上げ下げ窓用の指詰め防止具。
【選択図】図3
Description
本発明は、上げ下げ窓用の指詰め防止具に関し、特に、落下する障子と窓枠の下枠との間に手や指を挟める事故を回避するための上げ下げ窓用の指詰め防止具に関する。
この種の技術分野に於いて、落下する障子と窓枠の下枠との間に手や指を挟める事故を回避するために、例えば特許文献1の障子吊り係止具が提案されている。この障子吊り係止具は、上げ下げ窓の安全装置の一例である。この特許文献1は、(a)上げ下げ窓(障子と称される)が、吊索(吊り材)を介して上下動する点、(b)障子の縦框に、係止部を有する基体、支軸、揺動ブレーキ片、吊索が係合するボス、揺動ブレーキ片を外方側に向けて付勢するバネ材とから成る障子吊り係止具(障子用ブレーキ装置)が配設されている点に特徴がある。
そして、この障子吊り係止具は、吊索が障子を吊持している状態では、揺動ブレーキ片のボス(突起状押し出し部)が吊索の張力によって横方向力を受けることにより、揺動ブレーキ片は、バネ材による付勢力に抗しながら窓縦枠から離間する位置に保持され、一方、吊索が切断した場合には、揺動ブレーキ片はバネ材による付勢力により外方側に突出して前記窓縦枠と接触する。
この特許文献1に記載の障子吊り係止具(障子用ブレーキ装置)は、揺動ブレーキ片が窓縦枠の内壁面に摩擦係合しながら、障子の落下を防止するというものである。
したがって、特許文献1に記載の障子吊り係止具に於いても、落下する障子と窓枠の下枠との間に手や指を挟める事故を回避するという目的を達成することができる。
特開2002−242527号公報
本発明の所期の目的は、万一、可動障子が閉鎖位置へと落下しても、落下する可動障子と窓枠の下枠との間に指を挟める事故を未然に回避することである。第2の目的は、必ずしも、複雑なブレーキ装置や係止具を障子の上框や縦框に取付ける必要がなく、或いは可動障子の框を加工・施工することなく、下枠に配設できるシンプル、かつ安価な道具により、本発明の所期の目的を達成することができることである。第3の目的は、取付けが簡単であり、かつ操作も容易であることである。第4の目的は、可動障子が上昇すると、障害子が落下位置(閉鎖位置)Pに自動的にセットすることである。
本発明の上げ下げ窓用の指詰め防止具は、上げ下げ窓の縦枠に沿って昇降動する可動障子3の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に、少なくとも1つ以上の指詰め防止具Xを配設し、この指詰め防止具Xは、軸受け11と、この軸受けに回転自在に軸支された長板状或いは長杆状の障害子21とから成り、前記障害子は、可動障子が所定量以上上昇した場合に於いて、その上面でもって落下する可動障子の縁部を受け得るように先端部aが下向きに傾倒し、一方、可動障子が所定量以上上昇したままの状態で、かつ手前の後端部bを押圧操作して前記先端部が上向きに傾倒したときに、可動障子を完全に閉鎖することができることを特徴とする。
(a)図6の(a)〜(c)は、本発明の作用・効果を示す。図6の(c)から明らかなように、落下した可動障子によって指を挟めるという事態をなくすることができる。
(b)図4で示すように、構造がシンプルである、部品点数が少ない、取付けが簡単である等の理由から、既存の建具の可動障子の下框を加工することなく、可動障子の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に容易に配設することができる。
(c)可動障子を閉鎖する場合、図7で示すように、操作が非常に簡単である。
(d)可障害子がシーソ式の軸支されている場合には、可動障子を持ち上げるだけで、自動的に待機待ちの状態となる。付言すると、障害子は、落下位置(閉鎖位置)Pに自動的にセットされるので、手間を要しない。
(b)図4で示すように、構造がシンプルである、部品点数が少ない、取付けが簡単である等の理由から、既存の建具の可動障子の下框を加工することなく、可動障子の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に容易に配設することができる。
(c)可動障子を閉鎖する場合、図7で示すように、操作が非常に簡単である。
(d)可障害子がシーソ式の軸支されている場合には、可動障子を持ち上げるだけで、自動的に待機待ちの状態となる。付言すると、障害子は、落下位置(閉鎖位置)Pに自動的にセットされるので、手間を要しない。
以下、図1乃至図7に示す本発明を実施するための最良の形態(本実施例)により説明する。
(1)発明の実施の環境
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。本実施例の上げ下げ窓用の指詰め防止具Xは、下枠上面に所定間隔を有して固定的に配設されている。隣接する左右の指詰め防止具Xは左右同一なので、図4では一つの構成だけ具体的に示す。
図1は発明の実施の環境を示す概略説明図である。本実施例の上げ下げ窓用の指詰め防止具Xは、下枠上面に所定間隔を有して固定的に配設されている。隣接する左右の指詰め防止具Xは左右同一なので、図4では一つの構成だけ具体的に示す。
なお、本発明は、可動障子が窓枠の上部に配設した左右一組の巻上げ手段より昇降動する実施例に限定されるものではない。可動障子が左右一対のロック手段を介して所定位置に停止する実施例も含まれる。要は、落下可能な上げ下げ窓(可動障子)の落下面を基準として、下枠上面の適宜箇所に固定的(下枠から抜けないように)配設される。
さて、図1に於いて、1は上げ下げ窓(可動障子を含む建具のこと)である。上げ下げ窓1は、方形枠状に構成された窓枠2の内部空間に窓を構成する縦枠2A、2Bに沿って昇降自在とされる内側の可動障子3並びに固定式外側障子4とを備えている。
また、縦枠2A、2Bの上部に左右一組の巻上げ手段、例えば渦巻きバネ式バランサー装置5、5が配設され、これらの巻上げ手段5、5から、例えば上枠の吊り下げ落下ポイントにそれぞれ配設された案内滑車6、6を介して繰り出された左右一対の吊材(例えばワイヤ、ロープなど)7,7の下端部7a、7aが、可動障子3に連結されている。
なお、2Cは窓枠の下方横枠(下枠)で、図1では、この下枠2Cの上面と可動障子3の下端部(下框)3aとの間に間隙8が残っている状態を示す(可動障子3が多少上方に上がっている状態)。
また、前記渦巻きバネ式バランサー装置5は、内設された渦巻きバネにより内側障子3の重量と力学的に平衡関係を保ち、該内側障子3を小さな力で簡単に開閉できるようにすると共に、任意の高さ位置に停止可能とする。さらに、外側障子4についても同様に、上枠に配設した図示しないダブルバランサーを用いて上下方向に開閉自在の可動障子として吊持できる。
(2)指詰め防止具X
指詰め防止具Xは、窓枠2の下枠2Cの上面の中央部や中央部寄りの部位に一つだけ配設しても良いが、本実施例では、指詰め防止具Xの損傷防止、可動障子の傾き防止等の観点から複数個、例えば2個、所要間隔を有して配設されている。指詰め防止具Xを2個配設する場合は、後述する障害子21の手前側の後端部bを片手の指で一緒に操作することができるように隣接状態に配設する。
指詰め防止具Xは、窓枠2の下枠2Cの上面の中央部や中央部寄りの部位に一つだけ配設しても良いが、本実施例では、指詰め防止具Xの損傷防止、可動障子の傾き防止等の観点から複数個、例えば2個、所要間隔を有して配設されている。指詰め防止具Xを2個配設する場合は、後述する障害子21の手前側の後端部bを片手の指で一緒に操作することができるように隣接状態に配設する。
図1は、前述したように、合計2個の詰め防止具Xを、下枠上面の左側に隣接状態に配設した一例である。もちろん、下枠上面の中央部や右側にも配設することができる。
さて、本実施例の指詰め防止具Xは、上げ下げ窓1の縦枠2A、2Bに沿って昇降動する可動障子3の落下面(ここでは落下位置「P」)よりも手前の位置(ここでは設置上における直前位置「P1」)の下枠2Cの上面に複数個の固定手段10を介して固定されている。
なお、図4に於いて、落下位置「P」と設置上における直前位置「P1」は、説明の便宜上観念的に表示したものである。
図4で示すように、指詰め防止具Xは、軸受け11と、この軸受け11に回転自在に軸支された長板状或いは長杆状の障害子21とから成る。
しかして、前記軸受け11は、図5で示すように断面凹所形状に形成されている。付言すると、軸受け11は、取付けベース部11aと、この取付けベース部の両端部から山形状に突出する左右一対の支え部11bとから成る。
そして、取付けベース部11aには、固着具10用の貫通孔12が形成され、一方、左右の支え部11bには、横軸14を支える軸孔13がそれぞれ形成されている。
なお、軸受け11は単体軸受けにすることも可能であるが、部品点数の削減、取付け容易性等の本発明の目的を考慮すると、実施例のように左右一対の支え部11bを一体化することが望ましい。
また、前記障害子21は、本実施例では、可動障子3の下端部3aの手前側の下縁部を幅広く受け止めることができるようにやや幅広、かつ肉厚の長板を用いている。
しかして、障害子21は、長板状の受け止め部分22と、この受け止め部分22の下面の後端部寄りの部位に膨出状に突出形成された軸嵌合部23とから成り、前記軸嵌合部23の不番軸孔には横軸14が貫通する。
ここで、説明の便宜上、障害子21の受け止め部分22に符号を付すと、22aは障害子21の上面、22bは障害子21の下面、aは障害子21の先端部bは障害子21の後端部である。
(3)主な作用
図6を参照にして、本発明の主な作用を説明する。図6の(a)は、可動障子3の下端部(下框)3aが下枠2Cの落下位置「P」に存在する場合を示す。この場合、可動障子3の下端部3aは下枠2Cの上面に接触している。
図6を参照にして、本発明の主な作用を説明する。図6の(a)は、可動障子3の下端部(下框)3aが下枠2Cの落下位置「P」に存在する場合を示す。この場合、可動障子3の下端部3aは下枠2Cの上面に接触している。
一方、設置上の直前位置「P1」に存在する指詰め防止具Xの障害子21は、その上端部aが上向き状態であり、かつ可動障子3の下端部3aの内壁面に寄りかかっている。何故ならば、本実施例では、支点の位置が障害子21の後端部b寄りにずれているからである。
次に、図6の(b)は、可動障子3が巻上げ手段5の駆動力により矢印A方向へと上昇した場合を示す。可動障子3が巻上げ手段5の駆動力により、障害子21の上端部aから離れる所定量以上上昇した場合には、障害子21は自重により横軸14を支点にして、矢印B(時計)方向にシーソ式に所定量回転する(図3参照)。その結果、障害子21は、その上面22aで落下する可動障子3の下端部3aの縁部を受け得るように先端部aが下向きに傾倒する。
図6の(c)は、非常時、可動障子3が落下した場合である。この場合、指詰め防止具Xは、障害子21の上面22aでもって、落下する可動障子3の下端部3aを所定位置で受け止める。なお、図6の(c)に於いて、可動障子3は完全に閉鎖しない(指を挟めない)位置で停止する。
上記に於いて、可動障子3を完全閉鎖の落下位置「P」まで下げる場合には、手でもって、一旦可動障子3を所定量以上持ち上げ、かつ障害子21の手前の後端部bを手で押圧操作する。そうすると、障害子21は横軸14を支点に反時計方向に回転し、その先端部aが上向きに傾倒するので、可動障子3を落下位置「P」まで下げることができる。
本実施例に於いて、障害子21の下面22bに膨出状の軸嵌合部23を突出形成したが、これは任意事項である。特に図示しないが、例えば単なる長板状の障害子21に横軸用の軸孔を形成しても良い。
また、本実施例に於いて、横軸14を障害子21の後端部b寄りの部位に挿通したが、横軸14の位置も、実施例によっては任意的と成り得る。例えば横軸14を障害子21の中央部に挿通し、かつ障害子21の先端部に錘を一体的に取付けた場合である。また、さらに、図8で示すように、障害子21Aの先端部aが後端部bよりも重くなるように肉厚にした場合(設計変更例)である。さらに、横軸や適宜箇所にバネ部材を設け、障害子21の先端部aが落下位置「P」に変位するように付勢させることもできる。
次に、図9は本発明の第2実施例の指詰め防止具X1である。この指詰め防止具X1は、操作性の向上を図るために、本実施例の指詰め防止具Xを、所定間隔を有して左右に一組配設し、これらの障害子21、21の各後端部をバー状の操作部31で一体的に連結して点に特徴がある。
このように構成すると、指1本でもって、指詰め防止具X1の左右の障害子21、21を回転させることができる。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図7は本発明の最良の実施例を示す各説明図。
本発明の使用環境を示す説明図。
図1の左下側の部分を拡大した概略説明図。
可動障子が所要量以上上昇した場合に於いて、障害子の傾倒状態を示す概略説明図。
本発明の設置上の位置付け及び主要部を示す概略説明図。
図4の5−5線断面説明図。
図6の(a)は可動障子が閉鎖或いは落下位置「P」に存在、図6の(b)は、可動障子3がA方向に所要量以上上昇、図6の(c)は、非常時、可動障子3が落下した場合である。
可動障子3を完全閉鎖位置へと押し下げる場合の概略説明図。
障害子の設計変更例を示す説明図。
本発明の第2実施例を示す図7と同様の概略説明図。
X、X1…指詰め防止具、1…上げ下げ窓、2…窓枠、2A、2B…縦枠、2C…下枠、3…可動障子、3a…下端部(下框)、4…外側障子、5…巻上げ手段、7…吊材、7a…吊材の下端部、8…間隙、P…落下した位置、P1…設置上の直前位置、10…固着具、11…軸受け、11a…取付けベース部、11b…支え部、13…軸孔、14…横軸、21…障害子、22…受け止め部分、22a…障害子の上面、a…障害子の先端部、b…障害子の後端部、23…軸嵌合部。
Claims (5)
- 上げ下げ窓の縦枠に沿って昇降動する可動障子3の落下位置Pよりも手前の直前位置P1の下枠上面に、1つ以上の指詰め防止具Xを配設し、この指詰め防止具Xは、軸受け11と、この軸受けに回転自在に軸支された長板状或いは長杆状の障害子21とから成り、前記障害子は、可動障子が所定量以上上昇した場合に於いて、その上面でもって落下する可動障子の縁部を受け得るように先端部aが下向きに傾倒し、一方、可動障子が所定量以上上昇したままの状態で、かつ手前の後端部bを押圧操作して前記先端部が上向きに傾倒したとき、可動障子を完全に閉鎖することができることを特徴とする上げ下げ窓用の指詰め防止具。
- 請求項1に於いて、障害子は、横軸を介してシーソ式に軸支されていることを特徴とする上げ下げ窓用の指詰め防止具。
- 請求項1に於いて、複数個の指詰め防止具Xが、下枠上面に所定間隔を有して固定的に配設されていることを特徴とする上げ下げ窓用の指詰め防止具。
- 請求項3に於いて、左右一組の指詰め防止具Xは、後端部に横設されたバー状の操作部31で一体的に連結されていることを特徴とする上げ下げ窓用の指詰め防止具。
- 請求項1に於いて、窓枠の上部に左右一組の巻上げ手段が配設され、可動障子は、これらの巻上げ手段5、5から案内滑車6、6を介して繰り出された左右一対の吊材に吊り下げられていることを特徴とする上げ下げ窓用の指詰め防止具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007152582A JP2008303633A (ja) | 2007-06-08 | 2007-06-08 | 上げ下げ窓用の指詰め防止具 |
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Cited By (1)
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KR100916128B1 (ko) | 2009-06-05 | 2009-09-07 | (주)알파오메가종합건축사사무소 | 건축용 안전 창문틀 |
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2007
- 2007-06-08 JP JP2007152582A patent/JP2008303633A/ja active Pending
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