JP2008303411A - 電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液 - Google Patents

電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液 Download PDF

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Abstract

【課題】ノンクロム型のリン酸塩系処理液を用いて、低い焼付け温度で、1.0 g/m2未満の薄膜でも美麗外観を有し、他の必要な諸性能を有する絶縁皮膜を電磁鋼板に形成する。
【解決手段】水性溶媒中にAl、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩から選ばれた1種または2種以上の第一リン酸塩(A)と、ホスホン酸化合物またはホスホン酸化合物およびカルボン酸化合物からなるキレート剤(B)と、チタンフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸およびそれらの塩から選ばれた少なくとも1種の化合物(C)と、場合によりさらに水酸化マグネシウムが溶解し、場合によりさらに合成樹脂を含有していてもよい処理液からなり、処理液中の前記第一リン酸塩(A)に含まれる金属原子のモル数とその価数の積の総和をΣMiとし、キレート剤(B)のモル数と分子中の酸基数の積の総和をΣOiとするとき、(A)と(B)の割合が下記の式(1)を満たす:
0.1≦ΣOi/ΣMi≦5 ・・・・・ (1)。
【選択図】 なし

Description

本発明は,電磁鋼板の表面に絶縁皮膜を形成するための処理液と、それを用いて皮膜形成した電磁鋼板およびその処理方法に関する。本発明の処理液は6価クロム等の有害な化合物を含まない。
現在一般に使用されている無方向性電磁鋼板用の絶縁皮膜は以下の3種に大別される:(1)耐熱性が重視され、歪取り焼鈍可能な無機皮膜、(2)打抜き性と溶接性の両立を目指した、歪取焼鈍可能な、無機有機混合型の半有機皮膜、(3)打抜き性が重視され、歪取り焼鈍不可の有機皮膜。
この中で汎用されているのは、歪取り焼鈍可能な、(1)および(2)の無機成分を含む絶縁皮膜である。特に、(2)の半有機皮膜が、無機皮膜に比較して打抜き性が格段に優れるため、主流となっている。
これまで上記(1)、(2)の絶縁皮膜中の無機成分を形成するための材料としては、重クロム酸塩が広く用いられてきた。重クロム酸塩を使用した絶縁皮膜は、6価クロムと多価金属塩を含む水溶液にエチレングリコールやグリセリンなどの有機還元剤を混合して得た処理液を電磁鋼板に塗布した後、加熱して塗膜を焼付け、6価クロムを3価クロムに還元して造膜させることにより形成される。焼付けは200℃から330℃の温度で1分以内の短時間で終了する。しかし、この絶縁皮膜の形成に用いる6価クロムは、毒性が強く、製造に携わる人間の健康を害する危険性が懸念される。また、形成された絶縁皮膜中に含まれる3価クロムは、6価クロムに比べると毒性は格段に低いが、完全に無害であるとは言えない。したがって、重クロム酸塩を用いる絶縁皮膜は、製造時および製品段階で、人間あるいは環境に僅かながらでも有害である可能性が否定できず、クロムを全く使用しないノンクロム型の絶縁皮膜が求められるようになってきた。
重クロム酸塩と同様に絶縁皮膜の形成に利用可能な無機成分としてリン酸塩がある。リン酸塩水溶液は、無機成分として数少ない造膜可能な系であり、かつ比較的安価に得られるため、従来より無機および半有機の絶縁皮膜用無機成分として検討されてきた(例えば特許文献1)。
出願人らは、リン酸塩系の処理液として、重クロム酸塩系なみの低い焼付け温度で成膜でき、その場合でも優れた耐水性や、密着性、絶縁性等の電磁鋼板用絶縁皮膜に必要な諸性能を有し、薄膜でも優れた成膜性を示す電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液を開発し、特許出願した(特許文献2〜4)。
しかし、上記処理液では、薄膜塗装したときに、塗装外観不良(クリアー皮膜の透明性が損なわれる)が生じる場合があり、美麗外観を得る点に関しては不安定であった。塗装外観不良の原因は、処理液が鋼板基材をエッチングして、溶出したFeイオンと処理液中のリン酸イオンとでリン酸鉄が生成するためと推定される。
このようなFeの溶出防止、塗装外観不良の防止手段が特許文献5および6に開示されている。特許文献5では、Feの溶出を防止するため、絶縁皮膜の形成処理に先立ち、リン酸酸洗処理、ついで乾燥処理を施して、鋼板の表面にリン酸化合物皮膜を形成し、その際にリン酸化合物皮膜の乾燥処理を所定の条件で行うことが開示されている。
特許文献6には、白色模様の発生を防止するため、絶縁皮膜の塗装処理に先立って、鋼板の表面にリン酸化合物皮膜を形成したのち、絶縁皮膜用塗液の焼付けを所定の条件下で行うことが開示されている。
これらの方法は、Feの溶出防止は可能であるものの、2段階の皮膜形成処理が必要となるために経済的ではなく、1層の皮膜形成処理によって上記問題を解消すことが望まれていた。
特公昭53−28375号公報 特開2001−107261号公報 特開2002―47576号公報 特開2002−249881号公報 特開2003−193251号公報 特開2003−193252号公報
本発明の目的は、クロムを使用せず、従来の重クロム酸塩系処理液と同様の低い焼付け温度で成膜でき、優れた耐水性や、密着性、絶縁性等の電磁鋼板用絶縁皮膜に必要な諸性能を有し、薄膜でも美麗な塗装外観が得られる、電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液を提供することにある。本発明はまた、この処理液を用いて皮膜形成した電磁鋼板および絶縁皮膜形成方法を提供する。
本発明者らは、リン酸塩系処理液を用いた電磁鋼板の絶縁皮膜形成について、従来の重クロム酸塩系処理液と同様の低い焼付け温度で成膜可能で、優れた耐水性と密着性を有し、付着量1.0g/m2以下の薄膜塗装においても美麗外観が形成できる処理液の開発を目指して鋭意検討を行い、本発明を完成した。
本発明は、水性溶媒中に、Al、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩から選ばれた1種または2種以上の第一リン酸塩(A)と、ホスホン酸化合物単独またはホスホン酸化合物とカルボン酸化合物との混合物からなるキレート剤(B)と、チタンフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸およびそれらの塩から選ばれた少なくとも1種の化合物(C)とが溶解している処理液からなり、処理液中の前記第一リン酸塩(A)に含まれる金属原子のモル数とその価数の積の総和をΣMiとし、キレート剤(B)のモル数と分子中の酸基数の積の総和をΣOiとするとき、(A)と(B)の割合が下記の式(1)を満たすことを特徴とする、電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液である:
0.1≦ΣOi/ΣMi≦5 ・・・・・ (1)。
第一リン酸塩(A)としては、第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシウムから選ばれた1種または2種を使用することが好ましい。本発明の処理液は、水酸化マグネシウムおよび合成樹脂、好ましくは水性合成樹脂の一方または両方をさらに含有しうる。処理液中の第一リン酸塩(A)の濃度は1〜50質量%であることが好ましい。
本発明はまた、上記処理液を用いて形成された絶縁皮膜を有する電磁鋼板を提供する。この電磁鋼板において、絶縁皮膜の付着量は好ましくは片面当たり1.0g/m2以下である。
本発明はさらに、上記処理液を電磁鋼板の少なくとも片面に塗布した後、200〜330℃で加熱して塗膜を焼付けて、電磁鋼板の表面に絶縁皮膜を形成することを特徴とする電磁鋼板の処理方法も提供する。
本発明の電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液は、クロム等の有害物を含んでいないため安全に使用できる上、成膜性に優れているので、電磁鋼板に従来から使用されてきた重クロム酸塩系処理液と同レベルの焼付け温度で、かつ付着量が1.0g/m2以下、特に0.5g/m2以下といった薄膜でも、耐水性、絶縁性、密着性等の必要な諸性能を備えた絶縁皮膜を形成することができる。さらに、チタンフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸およびそれらの塩から選ばれた化合物を処理液に含有させることにより、薄膜塗装においても美麗外観をもつ絶縁皮膜を形成することができる。この絶縁皮膜は、付着量が0.1g/m2以上であれば、実用上十分な層間抵抗(JIS−C2550に準拠した測定で5〜10Ω・cm2/枚以上)を有する。
従って、本発明により、一つの処理液を用いて、用途に応じて厚膜から薄膜までの付着量で、比較的安価に電磁鋼板の表面に絶縁皮膜を形成することが可能となる。この絶縁皮膜は、従来の多価金属リン酸塩系の絶縁皮膜には見られない、優れた薄膜性能(薄膜での成膜性、密着性、耐水性、および美麗外観)を有する。本発明に係る処理液を用いて製造した絶縁皮膜付き電磁鋼板は、モーター用途をはじめ、広範囲の用途に利用可能である。
本発明の処理液を適用して絶縁皮膜を形成する基材電磁鋼板の種類は、特に限定されない。電磁鋼板は無方向性と方向性のいずれでもよく、また熱延鋼板と冷延鋼板のいずれでもよい。一般的な電磁鋼板は、Siを1〜5質量%程度含む低炭素鋼板であるが、Siをほとんど含まない普通鋼も電磁鋼板として使用可能である。
本発明において電磁鋼板に絶縁皮膜を形成するのに用いる処理液は、Al、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩から選ばれた1種または2種以上の第一リン酸塩(A)と、ホスホン酸化合物またはホスホン酸化合物およびカルボン酸化合物とからなるキレート剤(B)と、チタンフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸およびそれらの塩から選ばれた化合物(C)とが水性溶媒中に溶解した溶液である。
水性溶媒は水でよいが、水と水混和性有機溶媒(例、アルコール、ケトン等)との混合溶媒も使用することができる。
第一リン酸塩(A)の水溶液にキレート剤(B)を添加した処理液を使用することにより、処理液の成膜性や絶縁皮膜の密着性、さらには付着量が1.0g/m2を下回る薄膜の絶縁皮膜の形成能が向上する。
第一リン酸塩(A)は、絶縁皮膜を形成するベースとなる成分(皮膜形成成分)である。金属が1価のアルカリ金属であると、耐水性のある皮膜を形成することができないので、Al、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩から選ばれた1種または2種以上の第一リン酸塩(A)を使用する。
いうまでもないが、第一リン酸塩とは、リン酸二水素金属塩のことであり、例えば、第一リン酸マグネシウムはMg(H2PO3)2、第一リン酸アルミニウムはAl(H2PO3)3なる化学式で表される。しかし、第一リン酸塩は工業的にはリン酸(オルトリン酸)に適量の金属水酸化物を反応させることにより製造され、金属水酸化物の量を変動させることにより金属/Pの原子比を変動させたリン酸塩を製造することができる。
本発明においては、2価金属塩であるMg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩とは金属/Pの原子比が0.7/2〜1.2/2のものを包含し、3価金属塩である第一リン酸アルミニウムはAl/Pの原子比が0.7/3〜1.2/3のものを包含する。
第一リン酸塩(A)は、第一リン酸アルミニウムと第一リン酸マグネシウムの一方または両方を使用することが好ましい。より好ましくは、高濃度の処理液が得られやすい、工業的に安価といった理由から、アルミニウム塩およびマグネシウム塩の両方を使用する。
また、この第一リン酸塩水溶液に、金属または金属酸化物もしくは水酸化物を添加して、リン酸イオンに対する金属の比率を高めてもよい。こうすると、低温での焼付けにおいて成膜性が向上するという効果を得ることができる。このような目的で、特に好ましくは、水酸化マグネシウムを使用する。水酸化マグネシウムは、酸に溶解しやすく、容易に溶液とすることができ、また低温での焼付けでの成膜性の向上効果が大きいため好ましい。
処理液中の第一リン酸塩の濃度は、1〜50質量%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜30質量%である。この濃度が1質量%未満では、造膜性が乏しく、耐水性も低下する傾向が認められる。一方、この濃度が50質量%を超えると、処理液の安定性が低下し、固形物の沈降や粘度の上昇が生じ、均一な皮膜を形成することが困難となる。
キレート剤(B)は、第一リン酸塩の成膜性を改善し、低温焼付け条件においても耐水性が良好な皮膜が形成できるようにする。また、キレート剤(B)は、第一リン酸塩のみでは困難な、均一かつ非晶質で緻密な絶縁皮膜の形成を可能にする作用も果たす。
キレート剤(B)としては、酸基を有するキレート剤を使用する。これは、処理液が第一リン酸塩を含有し、酸性であるからである。例えば、エチレンジアミンといった酸基を有しないキレート剤では、処理液中の第一リン酸イオンと反応して、キレート形成能あるいは金属捕捉能力を失ってしまう。
酸基を有するキレート剤(B)としては、オキシカルボン酸、ジカルボン酸、アミノカルボン酸等のカルボン酸化合物も使用できるが、ホスホン酸(亜リン酸)化合物が、同じリン酸類であり、かつ皮膜の耐水性向上効果が大きいことから好ましい。また、ホスホン酸系キレート剤とカルボン酸系キレート剤とを併用することもできる。
ホスホン酸系キレート剤の具体例としては、ヒドロキシエチリデンモノ−およびジ−ホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が挙げられる。カルボン酸系キレート剤のうち、オキシカルボン酸の具体例としては、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸等が、ジカルボン酸の具体例としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸等が、アミノカルボン酸の具体例としてはエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等がそれぞれ挙げられる。以上はいずれも例示にすぎず、他の化合物も使用することができる。
処理液中の前記第一リン酸塩(A)と前記キレート剤(B)の割合は、(A)に含まれる金属原子のモル数とその価数の積の総和をΣMiとし、(B)のモル数と分子中の酸基数の積の総和をΣOiとするとき、下記の式(1)を満たすような割合とする:
0.1≦ΣOi/ΣMi≦5 ・・・・・ (1)。
ΣOi/ΣMiの値が0.1より小さいと、薄膜の絶縁皮膜を形成する場合の成膜性が劣化し、均一な絶縁皮膜を形成することができない上、皮膜の耐水性も低下する。一方、ΣOi/ΣMiの値が5より大きいと、処理液の粘度が上昇したり、処理液中の無機成分が経時的に沈降したりして、形成される絶縁皮膜の品質が安定しないばかりか、その耐水性が劣ることもある。ΣOi/ΣMiの値の好ましい範囲は0.2〜3である。
本発明の処理液は、さらにチタンフッ化水素酸およびその塩ならびにジルコンフッ化水素酸およびその塩から選ばれた化合物(C)を含有する。チタンフッ化水素酸(塩)および/またはジルコンフッ化水素酸(塩)(C)により、薄膜塗装した際の塗装外観不良(クリアー皮膜の透明性が損なわれる)という問題点を解消することができる。塗装外観不良の原因は、処理液が基材の鋼板をエッチングしてFeを溶出させ、溶出したFeイオンと溶液中のリン酸イオンとでリン酸鉄が形成されるためであると推定されるが、チタンフッ化水素酸およびその塩、またはジルコンフッ化水素酸およびその塩を添加することで、リン酸鉄の生成を阻害するのではないかと考えられる。
チタンフッ化水素酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩およびアンモニウム塩などを挙げることができ、具体的な化合物として、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム(チタンフッ化ナトリウム)、ヘキサフルオロチタン酸カリウム(チタンフッ化カリウム)、ヘキサフルオロチタン酸リチウム(チタンフッ化リチウム)およびヘキサフルオロチタン酸アンモニウム(チタンフッ化アンモニウム)などを挙げることができる。好ましいヘキサフルオロチタン酸塩はヘキサフルオロチタン酸アンモニウムである。
ジルコンフッ化水素酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩およびアンモニウム塩などを挙げることができ、具体的な化合物として、ヘキサフルオロジルコン酸ナトリウム(ジルコンフッ化ナトリウム)、ヘキサフルオロジルコン酸カリウム(ジルコンフッ化カリウム)、ヘキサフルオロジルコン酸リチウム(ジルコンフッ化リチウム)およびヘキサフルオロジルコン酸アンモニウム(ジルコンフッ化アンモニウム)などを挙げることができる。好ましいヘキサフルオロジルコン酸塩はヘキサフルオロジルコン酸アンモニウムである。
化合物(C)としては、ヘキサフルオロチタン酸(チタンフッ化水素酸)単独か、ヘキサフルオロチタン酸とヘキサフルオロチタン酸アンモニウムとの混合物、またはヘキサフルオロジルコン酸(ジルコンフッ化水素酸)単独か、ヘキサフルオロジルコン酸とヘキサフルオロジルコン酸アンモニウムとの混合物を用いるのがさらに好ましい。
処理液中のチタンフッ化水素酸(塩)および/またはジルコンフッ化水素酸(塩)(C)の量は、第一リン酸塩(A)100質量部に対して、0.4質量部以上、15.5質量部以下であることが好ましい。0.4質量部未満では、薄膜塗装での塗装外観不良を抑制できない場合があり、15.5質量部以上になると、絶縁皮膜の密着性が低下するため好ましくない。この量はより好ましくは1質量部以上、10質量部以下である。
本発明の絶縁皮膜形成用処理液には、打抜き性のよい半有機皮膜が形成されるように、合成樹脂、好ましくは水性の合成樹脂を添加してもよい。水性合成樹脂は、エマルジョン型、水分散性型、水溶性型のいずれの水性樹脂であってもよい。合成樹脂の具体例として、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。合成樹脂は、1種または2種以上添加することができる。
合成樹脂を処理液に添加する場合、その添加量は、第一リン酸塩(A)100質量部に対して3〜100質量部の範囲内とすることが好ましい。合成樹脂の量が3質量部より少ないと、打抜き性の向上がほとんど得られず、100質量部を超えると、歪取り焼鈍後の層間抵抗が低下することがある。この合成樹脂の添加量は、より好ましくは5〜5質量部、さらに好ましくは7〜30質量部である。
本発明の処理液に、特に歪取り焼鈍後の耐食性を向上させるため、ホウ酸を添加してもよい。ホウ酸の添加量は、第一リン酸塩(A)のP換算100質量部あたり、ホウ素換算で50質量部以下とすることが好ましい。添加量が過多であると、層間抵抗や歪取り焼鈍後の耐食性が向上するものの、処理液中にホウ酸を完全に溶解することができず、液中で沈殿することがある。この添加量はより好ましくは2〜20質量部である。
本発明の処理液にはまた、層間抵抗を向上させるため、コロイダルシリカを配合してもよい。コロイダルシリカの添加量は、第一リン酸塩(A)のP換算100質量部あたり、Si換算で50質量部以下とすることが好ましい。シリカ添加量が過多であると、処理液の安定性が失われたり、表面性状が損なわれることがある。この添加量はより好ましくは2〜30質量部である。
上記以外にも、処理液中に、所望により、防錆剤、消泡剤、処理液安定化剤等の他の添加剤を適宜配合することができる。
本発明の処理液を使用し、これを基材の電磁鋼板の表面(通常は両面であるが、片面に塗布することも可能)に塗布し、加熱して塗膜を焼付けると、耐水性と密着性に優れたリン酸塩系絶縁皮膜が形成される。
処理液の塗布方法は特に制限されず、工業的に一般に用いられる、ロールコーター、カーテンフローコーター、スプレー塗装、ナイフコーター、浸漬等の種々の塗布方法が適用できる。
皮膜の焼付けも、通常実施される、熱風式、赤外線式、誘導加熱式等の方法によって実施でき、従来の重クロム酸塩なみの焼付温度、即ち、200〜330℃の温度範囲で1分以内の短時間の焼付きによる成膜で、耐水性と密着性に優れ、美麗外観、絶縁性も良好な皮膜になる。
電磁鋼板の絶縁皮膜の付着量は、0.1g/m2以上、3g/m2以下が好ましい。付着量が0.1g/m2未満であると、均一塗布が困難になるだけでなく、焼鈍時の耐焼付き性および耐食性、層間抵抗が不足する。付着量が3g/m2を超えると、層間抵抗の向上しろが飽和する上、皮膜の密着性が低下するようになる。
層間抵抗、即ち、絶縁性が主に要求される場合には、付着量を1.0g/m2以上とするのがよい。逆に、例えば、鉄芯や回転機の生産時の生産性の向上のために溶接性の改善が要求される場合には、1.0g/m2未満、好ましくは0.5g/m2以下の薄膜とすることが要求される。このように、用途で重視される性能に応じて、膜厚を設定することができる。本発明の処理液は、特に付着量が1.0g/m2以下の薄膜を形成する場合にも塗装外観が良好で、密着性、耐水性に優れた絶縁皮膜を形成できるという特長があるので、このような薄膜の絶縁皮膜の形成に適用することが有利である。
以下に示す実施例により本発明を具体的に例示するが、本発明はこれら実施例により制限されるものではない。実施例中の%および部は、特に指定しない限り、質量%および質量部である。
[実施例1]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を、0.1%のSiを含む板厚0.5mmの電磁鋼板(本例では無方向性の冷延電磁鋼板を使用したが、他の電磁鋼板を使用しても同様の結果が得られる)の両面に、焼付け後の絶縁皮膜の付着量が1.0g/m2となるようにロールコーターで塗布した後、熱風炉で最高到達板温度が270℃となるように30秒間加熱して塗膜を焼付け、絶縁皮膜を形成した。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性(べたつきと白化)、密着性および塗装外観(透明性の劣化)を下記方法により評価した。結果を表1に合わせて示す。
[実施例2]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、チタンフッ化水素酸0.4%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例3]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)2.4%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)0.8%、水酸化マグネシウム0.2%、チタンフッ化水素酸0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸1.4%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.2g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例4]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム0.3%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例5]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例6]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)2.4%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)0.8%、水酸化マグネシウム0.2%、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム0.1%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸1.4%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.2g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例7]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、ジルコンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例8]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、ジルコンフッ化水素酸0.4%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例9]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)2.4%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)0.8%、水酸化マグネシウム0.2%、ジルコンフッ化水素酸0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸1.4%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.2g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例10]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)8.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)8.0%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例11]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)16%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例12]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例13]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)35.7%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)16.8%、水酸化マグネシウム0.5%、チタンフッ化水素酸0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸2.1%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例14]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸2.5%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸25%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例15]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸7%、アクリル樹脂4.2%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。使用したアクリル樹脂は水分散性のものであった。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例16]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、チタンフッ化水素酸0.4%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%、実施例15と同様のアクリル樹脂2.1%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例17]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)1.1%、第一リン酸カルシウム(Ca/P原子比=0.9/2)0.5%、水酸化マグネシウム0.6%、チタンフッ化水素酸0.4%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例18]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、チタンフッ化水素酸0.4%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.0%、リンゴ酸0.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[実施例19]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、チタンフッ化水素酸0.2%、チタンフッ化水素酸アンモニウム0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[比較例1]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)6.0%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)2.1%、水酸化マグネシウム0.6%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸3.5%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.5g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[比較例2]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)2.4%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)0.8%、水酸化マグネシウム0.2%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸1.4%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は0.2g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[比較例3]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)11.9%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)4.2%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
[比較例4]
第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)9.5%、第一リン酸マグネシウム(Mg/P原子比=0.9/2)3.4%、水酸化マグネシウム1.2%、チタンフッ化水素酸0.8%、キレート剤として1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸30%を含有する水溶液からなる処理液を調製した。この処理液の安定性を下記方法で評価した結果を、処理液組成と一緒に表1に示す。
この処理液を用いて実施例1に記載したようにして絶縁皮膜を形成した。ただし、焼付け後の絶縁皮膜の付着量は1.0g/m2であった。得られた絶縁皮膜付き電磁鋼板の耐水性、密着性および塗装外観を下記評価法により評価した結果を表1に合わせて示す。
上記実施例および比較例における試験方法の概要を次に説明する。
[処理液の安定性]
処理液を40℃で6ヶ月間保存した後、目視で観察した処理液の状態(固形物の発生の有無)により次のように評価をした:
○:固形物が発生しない場合、
×:固形物が発生する場合。
[塗装外観](絶縁皮膜の外観)
塗装により絶縁皮膜を形成した電磁鋼板の試験片の外観を目視により観察した。下記の3段階で評価を行い、○を合格とした:
○:クリアー皮膜(全面的に透明)、
△:部分的に透明性の劣る部位がある、
×:全面的に透明性が劣る。
[電磁鋼板の耐水性]
50℃、98%RHの湿潤試験機内に、絶縁皮膜付き電磁鋼板の試験片を吊るし、72時間経過後の皮膜表面の状態を、触手によるべたつきの有無と、色差測定による白化の程度により評価した。評価は下記の4段階にて行い、○、◎を合格とした。皮膜の白化については、ミノルタ製全反射型色差測定器CR−300を使用し、JIS−Z8730で規定されるL値(白さを表す数値)を試験前後に測定し、そのL値の変化(ΔL)の大きさで白化を判断した:
◎:べたつきなし、白化なし(ΔL≦2)、
○:べたつきなし、白化やや有り(2<ΔL≦5)、
△:べたつき有り、白化有り(5<ΔL≦10)、
×:べたつき有り、白化顕著(ΔL>10)。
[絶縁皮膜の密着性]
長さ50mm、幅25mmの絶縁皮膜付き電磁鋼板の試験片を、直径5mmの鉄棒に巻き付け、巻き付けた外側の部分についてテープ剥離試験を行って、鋼板に残存した絶縁皮膜の状況を調査した。下記の4段階で評価を行い、◎、○を合格とした:
◎:皮膜剥離なし、
○:皮膜剥離発生(面積率で5%以下)、
△:皮膜剥離発生(面積率で5%超、30%以下)、
×:皮膜剥離発生(面積率で30%超)。
Figure 2008303411
表1からわかるように、チタンフッ化水素酸およびその塩、またはジルコンフッ化水素酸を添加しなかった比較例1、2では、付着量が1.0g/m2を下回った薄膜塗装の場合に塗装外観が損なわれ、特に0.2g/m2の非常な薄膜になると、塗装外観が著しく損なわれた。また、キレート剤を添加しなかった比較例3では、塗装外観、耐水性、密着性が損なわれるだけでなく、処理液の安定性も損なわれた。さらに、ΣOi/ΣMiが上限を超えた比較例4では、処理液の安定性が悪く、耐水性、密着性も若干低くなった。
これに対し、本発明に従った組成を有する処理液を使用した実施例1〜19では、従来のクロム酸塩系処理液と同様の低い焼付け温度(270℃)で成膜したにもかかわらず、0.5g/m2やさらには0.2g/m2といった薄膜であっても良好な塗装外観が確保され、かつ耐水性や密着性も十分に良好であった。もちろん、付着量が1.0g/m2またはそれ以上であっても、同様の良好な性能が得られた。
従って、本発明の処理液は、薄膜と厚膜のいずれの絶縁皮膜の形成にも利用でき、1.0g/m2未満の薄膜であっても、1層処理だけで、厚膜と同様の良好な性能が得られるという、従来のリン酸塩系処理液では達成できなかった効果を奏するものである。

Claims (8)

  1. 水性溶媒中に、Al、Mg、Ca、Sr、BaおよびZnの第一リン酸塩から選ばれた1種または2種以上の第一リン酸塩(A)と、ホスホン酸化合物またはホスホン酸化合物およびカルボン酸化合物からなるキレート剤(B)と、チタンフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸およびそれらの塩から選ばれた少なくとも1種の化合物(C)とが溶解している処理液からなり、処理液中の前記第一リン酸塩(A)に含まれる金属原子のモル数とその価数の積の総和をΣMiとし、キレート剤(B)のモル数と分子中の酸基数の積の総和をΣOiとするとき、(A)と(B)の割合が下記の式(1)を満たすことを特徴とする、電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液。
    0.1≦ΣOi/ΣMi≦5 ・・・・・ (1)
  2. 第一リン酸塩(A)が第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシウムから選ばれた1種または2種である、請求項1記載の処理液。
  3. さらに水酸化マグネシウムを含有する、請求項1または2記載の処理液。
  4. さらに合成樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の処理液。
  5. 第一リン酸塩(A)の濃度が1〜50質量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の処理液。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の処理液から形成された絶縁皮膜を有する電磁鋼板。
  7. 絶縁皮膜の付着量が片面当たり1.0g/m2以下である、請求項6記載の電磁鋼板。
  8. 請求項1〜5いずれか記載の処理液を電磁鋼板の少なくとも片面に塗布した後、200〜330℃で加熱して塗膜を焼き付け、電磁鋼板の表面に絶縁皮膜を形成することを特徴とする、電磁鋼板の処理方法。
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