JP2008300693A - Cmos型固体撮像装置およびその製造方法、電子情報機器 - Google Patents

Cmos型固体撮像装置およびその製造方法、電子情報機器 Download PDF

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Abstract

【課題】素子分離絶縁膜と画素部の境界部に不純物を導入して、暗電圧や白傷の発生を抑え、撮像装置としての画質向上を図る。
【解決手段】トレンチ溝1aのエッチング後に、従来のチルトイオン注入の代わりに、ボロンを多く含む固体拡散源膜5をトレンチ溝1a内に成膜する。このトレンチ溝1a内に成膜された固体拡散源膜5に含まれるP型不純物を熱処理によりシリコン基板側(トレンチ溝1a内の側壁および底面)に拡散させるための熱処理前に、N−ウェル8の形成部を開口させたフォトレジストマスクを形成してイオン注入を行うことによりN−ウェル領域8を形成し、同じフォトレジストマスクを用いて固体拡散源膜5をウェットエッチングなどによりエッチング除去して、P−ウェル領域7側の固体拡散源膜5のみを残す。その後の熱処理により、素子分離絶縁膜9と画素部の境界部に固体拡散源膜5からP型不純物を導入する。
【選択図】図1D

Description

本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像するCMOS型固体撮像装置およびその製造方法、このCMOS型固体撮像装置を撮像部に用いたデジタルカメラや携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
従来のCMOS型固体撮像装置では、半導体基板に光電変換素子としてのフォトダイオードがマトリックス状に複数設けられて複数の画素部が構成されている。互いに隣接する画素部間を素子分離のために、半導体基板にトレンチ溝が設けられ、そのトレンチ溝内に素子分離用の絶縁膜が設けられている。従来、この素子分離用のトレンチ溝を形成するときに、素子分離領域表面部においてシリコン基板の格子構造が損傷することにより、フォトダイオード部に漏洩電流が発生してノイズとなり、画素特性が低下するという問題が生じる。
この問題を解決するために、例えば特許文献1には、素子分離領域においてトレンチ内壁表面部のシリコン構造が損傷した部分に、不純物をチルト(斜め)イオン注入することにより、フォトダイオード部が損傷することを防ぎ、受光特性を向上させる方法が開示されている。
この特許文献1に開示されている従来のCMOS型固体撮像装置の製造工程は、以下のようにして行われる。
まず、半導体基板上にパッド膜を形成して、素子分離領域のパッド膜を除去し、露出した半導体基板を選択的に除去してトレンチ溝を形成する。
次に、P型不純物をチルトイオン注入することにより、トレンチ溝内壁の半導体基板表面部分にP型不純物を導入させる。
続いて、トレンチ溝内に素子分離絶縁膜材料を埋め込み、パッド膜を除去する。
その後、画素部領域(撮像領域)およびその周辺回路領域が設けられるP−ウェル領域(NMOS領域)と周辺回路領域が設けられるN−ウェル領域(PMOS領域)を形成し、P−ウェル領域にN型不純物をイオン注入してフォトダイオード部を形成する。
一方、特許文献2には、斜めイオン注入により素子分離領域に隣接する補足拡散領域を形成することにより、素子分離絶縁膜およびその側面上に形成されるサイドウォールに影響されることなく、所望の不純物濃度領域を形成する方法が記載されている。
特開2006−80476号公報 特開2003−78133号公報
上記特許文献1に開示されている従来技術では、真上からではイオン注入させることができないトレンチ溝側壁の半導体基板部分に不純物を導入させるために、チルトイオン注入が行われる。しかしながら、トレンチ溝の幅が狭くて深いため、チルト角度を十分大きくすることができず、トレンチ溝の側壁部に十分な不純物量をイオン注入することはできない。
トレンチ溝側壁の半導体基板部分の表面に導入される不純物量を増やすためには、単純に注入量を増加させる方法が考えられる。しかしながら、トレンチ溝の側壁部に対して底面部の方が不純物イオンの注入角度が垂直に近いために注入量が多くなって、トレンチ底面部に不純物濃度が必要以上に高くなるため、その後の熱処理によって不純物が拡散すると、N型不純物をイオン注入させて形成されるフォトダイオード体積が小さくなるなどといった副作用が発生する。
また、従来のCMOS型固体撮像装置では、光電変換素子が配置された画素部と、その周辺回路部が同一チップに混載された構成となっている。周辺回路部はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)構造とされており、NMOS回路およびPMOS回路の両方が形成される。
この場合、上記特許文献1、2に開示されている従来技術では、トレンチ溝側壁の半導体基板部分にチルトイオン注入により不純物が導入されているため、画素部および周辺回路部が形成されるNMOS領域(P−well領域)だけでなく、周辺回路部が形成されるPMOS領域(N−well領域)のトレンチ溝側壁部にも、ボロンなどのP型不純物が注入されてしまう。PMOS領域にはリンなどのN型不純物が注入されており、トレンチ溝側壁部にP型不純物が導入されると、リーク電流が増加するなど、トランジスタ特性が悪化する。このため、チルトイオン注入時にフォトレジストマスクを形成してPMOSチャネル領域にイオン注入されないようにする必要があり、製造時のマスク枚数が増えて製造工数および製造コストの増加につながるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、トレンチ溝の側壁部と底面部とに不純物濃度を均等に形成でき、製造時のマスク枚数を増加なく、NMOS領域のみに不純物を導入できる固体撮像装置の製造方法および、この固体撮像装置の製造方法により製造されたCMOS型固体撮像装置、このCMOS型固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、半導体基板上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、素子分離領域における保護膜を選択的に除去する保護膜パターニング工程と、残された保護膜をマスクとして半導体基板をエッチングしてトレンチ溝を形成するトレンチ溝形成工程と、該トレンチ溝内に固体拡散源膜を成膜する固体拡散源膜成膜工程と、画素部および周辺回路部が形成されるNMOS領域を開口したフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより一方導電型のウェル領域を形成する一方導電型ウェル領域形成工程と、該フォトレジストマスクの除去後、周辺回路部が形成されるPMOS領域を開口した他のフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより他方導電型のウェル領域を形成する他方導電型ウェル領域形成工程と、該他のフォトレジストマスクを用いて該PMOS領域の固体拡散源膜をエッチングして除去する固体拡散源膜エッチング工程と、該他のフォトレジストマスクの除去後に、該トレンチ溝内に該素子分離絶縁膜を埋め込む工程と、
熱処理を行って該NMOS領域のトレンチ溝と画素部との境界の半導体基板にのみ固体拡散源膜から不純物を拡散させる不純物拡散工程とを有するものであり、そのことのにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法における一方導電型ウェル領域形成工程は、ボロンイオンを注入することによりP−ウェル領域を形成する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法における他方導電型ウェル領域形成工程は、リンイオンを注入することによりN−ウェル領域を形成する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法における不純物拡散工程は、所定の熱処理温度で所定時間の熱処理を行うことにより、前記NMOS領域のトレンチ溝の側面および底面の半導体基板部分に前記固体拡散源膜からボロンを拡散させてP型不純物拡散領域を形成する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法における不純物拡散工程後、前記P−ウェル領域にN型不純物をイオン注入して光電変換素子としてのフォトダイオード領域を形成するフォトダイオード領域形成工程をさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法において、前記半導体基板に複数の光電変換素子がマトリックス状に形成されて複数の画素部が形成され、隣接する画素部間を素子分離するためのトレンチ溝が該半導体基板に形成されて該トレンチ溝内に素子分離絶縁膜が埋め込まれ、該素子分離絶縁膜と該画素部との境界部の半導体基板に不純物が導入される。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置の製造方法における固体拡散源膜としてBSG膜(BoronSilicate Glass)またはBN(窒化ホウ素)膜を用いる。
本発明の固体撮像装置は、本発明の上記CMOS型固体撮像装置の製造方法により作製され、前記半導体基板に複数の光電変換素子がマトリックス状に設けられて複数の画素部が構成され、隣接する画素部間を素子分離するためのトレンチ溝が該半導体基板に設けられて該トレンチ溝内に素子分離絶縁膜が埋め込まれ、該素子分離絶縁膜と該画素部との境界部の半導体基板に不純物が導入されているものであり、そのことのにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記不純物が導入されている領域は、前記トレンチ溝の側面部と底面部において不純物濃度が同程度に導入されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における不純物はP型不純物である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における半導体基板には、前記画素部および周辺回路部が設けられるP−ウェル領域と、前記周辺回路部が設けられるN−ウェル領域とが存在し、該P−ウェル領域側のトレンチ溝の側面および底面にのみ選択的に前記不純物が導入されている。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記CMOS型固体撮像装置を撮像部に用いたものであり、そのことのにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、トレンチ溝のエッチング後、例えばボロンを多く含む固体拡散源膜をトレンチ溝内に成膜することによって、トレンチ側面および底面に隣接する半導体基板部分にP型不純物を導入させる。固体拡散源としては、BSGやBN(窒化ホウ素)などが挙げられる。この固体拡散源膜を用いることによって、従来のチルトイオン注入により不純物を導入させる特許文献1の従来技術に比べて、側面部と底面部における濃度差を生じさせることなく、不純物を導入させることが可能となる。
また、本発明にあっては、固体拡散源膜を形成した後に、P−ウェル領域およびN−ウェル領域を形成する。固体拡散源膜に含まれる例えばP型不純物は、熱処理によって拡散されるが、この熱処理前にN−ウェル形成部を開口させたフォトレジストマスクを形成してイオン注入を行うことによりN−ウェル領域を形成し、同じフォトレジストマスクを用いて固体拡散源膜をウェットエッチングなどによりエッチング除去する。これにより、マスク枚数を増加させることなく、P−ウェル領域のトレンチ溝の側面部および底面部に固体拡散源膜からP型不純物が導入され、N−ウェル領域のトレンチ溝の側面部および底面部にはP型不純物の導入が為されないため、PMOSトランジスタの特性悪化を防ぐことが可能となる。
以上により、本発明によれば、素子分離絶縁膜と画素部の境界部において、トレンチ溝側面部と底面部の濃度を同程度として、十分な不純物を導入させることができる。また、マスク枚数を増加させることなく、上記不純物が必要とされるNMOS領域だけに導入して、PMOSチャネル領域には不純物を導入させないようにすることができる。これにより、暗電圧や白傷の発生を抑制し、撮像装置としての画質向上を図ることができる。
以下に、本発明の固体撮像装置の製造方法の実施形態を、CMOS型固体撮像装置に適用した場合について、図面を参照しながら説明する。
図1A〜図1Dは、本発明の実施形態に係るCMOS型固体撮像装置の製造方法について説明するための断面図である。なお、図1A〜図1Dでは、画素部および周辺回路部に形成されるNMOS領域と、周辺回路部に形成されるPMOS領域とが示されている。
まず、図1A(a)に示すように、半導体基板としてのSi(シリコン)基板1上に、熱酸化させることにより例えば膜厚14nmのSiO膜2を酸化形成し、その上に保護膜として、低圧CVDによりSiN膜(103nm;シリコンナイトライト膜)3を形成する。
次に、図1A(b)に示すように、例えばフォトダイオードを形成したい画素領域上に、フォトリソ技術を用いて、フォトレジストマスクをパターン形成し、このフォトレジストマスクを用いて素子分離領域におけるSiO膜2とSiN膜3をドライエッチングによりエッチング除去してパターニングする。
図1(c)に示すように、SiN膜3をマスクとしてSi基板1をエッチングして例えば深さ350nmのトレンチ溝1aを形成する。
その後、図1A(d)に示すように、エッチングによる表面の欠陥層を除去するために、トレンチ溝1a内の表面部分を、酸素雰囲気中で摂氏850度で酸化させて例えば膜厚14nmの犠牲酸化膜4を形成し、その後、この犠牲酸化膜4を除去する。トレンチ溝1aの形成時、トレンチ溝1a内の表面部分は荒れているが、トレンチ溝1aの内部表面を酸化させて犠牲酸化膜4を形成し、この犠牲酸化膜4をフッ酸で取り除くことにより表面の結晶欠陥を取り除いて綺麗にすることができる。
図1B(e)に示すように、トレンチ溝1a内に、固体拡散源膜として、例えばボロンを多く含む膜であるBSG膜5(BoronSilicate Glass)をCVD法により膜厚10nm〜50nm程度に成膜する。
図1B(f)に示すように、画素部および周辺回路部に形成されるNMOS領域(P−well領域)を開口させるようにフォトレジストマスク6aを形成し、60〜250keVのエネルギーと1E13cm−2程度の注入量でボロンイオン(B)を注入することによりP−ウェル領域7を形成し、フォトレジストマスク6aを除去する。
図1B(g)に示すように、周辺回路部に形成されるPMOS領域(N−ウェル領域)を開口させるようにフォトレジストマスク6bを形成し、深い基板位置にイオン注入するための高エネルギー条件でリンイオンを注入することによりN−ウェル領域8を形成する。
図1C(h)に示すように、フォトレジストマスク6bを用いてPMOS領域のBSG膜5を、ドライエッチングまたはウェットエッチングでエッチング除去した後、フォトレジストマスク6bを除去する。これにより、NMOS領域のBSG膜5は残され、PMOS領域のBSG膜5は除去される。
図1C(i)に示すように、素子分離絶縁膜として例えば膜厚580nmのHDP(HighDensity Plasma)膜9をCVD法により成膜してトレンチ溝を埋め込み、例えば1050℃で60minの熱処理を行うことにより、HDP膜9の密度を高くした状態で、BSG膜5からトレンチ溝の側面および底面に隣接するSi基板部分にボロン(B)を拡散させてP型不純物拡散領域10を形成する。このとき、NMOS領域にはBSG膜5が形成されているためにBSG膜からP−ウェル領域7に選択的にボロンが拡散され、PMOS領域ではBSG膜5が除去されているためにN−ウェル領域8にはボロンは拡散されない。
図1C(j)に示すように、CMP法によりHDP膜9の研磨を行って基板表面を平坦化させると共にSiN膜3を除去する。
図1D(k)に示すように、P−ウェル領域7上にN型不純物をマスクを用いてイオン注入して光電変換素子としてのN型不純物領域のフォトダイオード領域11を形成する。また、N−ウェル領域8上にP型不純物を別のマスクを用いてイオン注入してトランジスタのドレインおよびソース領域としてのP型不純物領域を形成する。
その後の工程は図示していないが、一般的に行われている固体撮像装置の製造方法と同様にして、フォトダイオード領域11から信号電荷を読み出すためのゲート電極部(図示せず)を形成し、埋め込みフォトダイオード構造とするためにフォトダイオード領域11の表面にP型不純物領域を形成する。トランジスタのソース−ドレイン部を形成し、金属配線部および層間膜部を形成した後、フォトダイオード領域11の上方にカラーフィルタおよびマイクロレンズを形成することにより、CMOS型固体撮像装置を製造することができる。
以上のようにして製造された本実施形態のCMOS型固体撮像装置は、図1D(k)に示すように、Si基板1に複数のフォトダイオード領域11がマトリックス状に設けられて各画素部がそれぞれ構成され、隣接する画素部間を素子分離するためのトレンチ溝1aがSi基板1に設けられている。トレンチ溝1a内にはHDP膜9が埋め込まれ、HDP膜9と画素部との境界部に不純物拡散領域10が形成されている。この不純物拡散領域10は、トレンチ溝1aの側面部とトレンチ溝1aの底面部とに、不純物濃度が同程度、1E17cm−3〜1E18cm−3となるようにイオン注入されている。さらに、不純物拡散領域10は、P−ウェル領域7に選択的に形成され、N−ウェル領域8には形成されていない。したがって、本実施形態によれば、マスク枚数を増加させることなく、P−ウェル領域7のトレンチ溝1aの側面部および底面部に十分な量のP型不純物が導入されている。このために、フォトダイオード領域11の受光特性が向上する。さらに、N−ウェル領域8のトレンチ溝1aの側面部および底面部にはP型不純物が導入されていないため、PMOSトランジスタの特性悪化を防ぐことができる。
以上により、トレンチ溝1aのエッチング後に、従来のチルトイオン注入の代わりに、ボロンを多く含む固体拡散源膜5をトレンチ溝1a内に成膜する。このトレンチ溝1a内に成膜された固体拡散源膜5に含まれるP型不純物を熱処理によりシリコン基板側(トレンチ溝1a内の側壁および底面)に拡散させるための熱処理前に、N−ウェル8の形成部を開口させたフォトレジストマスクを形成してイオン注入を行うことによりN−ウェル領域8を形成し、同じフォトレジストマスクを用いて固体拡散源膜5をウェットエッチングなどによりエッチング除去して、P−ウェル領域7側の固体拡散源膜5のみを残す。その後の熱処理により、トレンチ溝1a内の側壁および底面、即ち、素子分離絶縁膜9と画素部の境界部に固体拡散源膜5からP型不純物を導入することができる。これによって、製造工程の増加なく、トレンチ溝の側壁部と底面部とに不純物濃度を均等に注入できかつ不純物注入量をより多く注入でき、したがって、暗電圧や白傷の発生を抑え、撮像装置としての画質向上を図ることができる。しかも、フォトトランジスタ(N型拡散領域)の表面P+層の延長部分としてトレンチ溝の側壁にも表面P+層を形成してフォトトランジスタを完全埋め込み式とすることができる。
なお、上記実施形態では、特に説明しなかったが、上記実施形態のCMOS固体撮像装置の製造方法は、半導体基板1上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、素子分離領域における保護膜を選択的に除去する保護膜パターニング工程と、パターニングで残された保護膜をマスクとして半導体基板をエッチングしてトレンチ溝を形成するトレンチ溝形成工程と、該トレンチ溝内に固体拡散源膜を成膜する固体拡散源膜成膜工程と、画素部および周辺回路部が形成されるNMOS領域を開口したフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより一方導電型のウェル領域を形成する一方導電型ウェル領域形成工程と、フォトレジストマスクの除去後、周辺回路部が形成されるPMOS領域を開口した他のフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより他方導電型のウェル領域を形成する他方導電型ウェル領域形成工程と、他のフォトレジストマスクを用いて該PMOS領域の固体拡散源膜をエッチングして除去する固体拡散源膜エッチング工程と、他のフォトレジストマスクの除去後に、該トレンチ溝内に該素子分離絶縁膜を埋め込む工程と、熱処理を行って該NMOS領域のトレンチ溝と画素部との境界の半導体基板にのみ固体拡散源膜から不純物を拡散させる不純物拡散工程とを有する。これによって、トレンチ溝の側壁部と底面部とに不純物濃度を均等に形成でき、製造時のマスク枚数を増加なく、NMOS領域のみに不純物を導入できる本発明の目的を達成することができる。
なお、上記実施形態では、特に説明しなかったが、上記実施形態のCMOS固体撮像装置を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載カメラ、テレビジョン電話用カメラおよび携帯電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器について説明する。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記実施形態のCMOS固体撮像装置を撮像部に用いて得た高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示手段と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信手段と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、デジタルカメラなどの撮像部に用いられるCMOS型固体撮像装置およびその製造方法の分野において、素子分離絶縁膜と画素部の境界部において、トレンチ溝側面部と底面部の濃度を同程度として、十分な不純物を導入させることができる。さらに、マスク枚数を増加させることなく、上記不純物が必要とされるNMOS領域だけに導入させて、PMOSチャネル領域には不純物を導入させないようにすることができる。これにより、暗電圧や白傷の発生を抑制し、撮像装置としての画質向上を図ることができる。
(a)〜(d)は、本発明の実施形態に係るCMOS型固体撮像装置の製造方法(その1)について説明するための断面図である。 (e)〜(g)は、本発明の実施形態に係るCMOS型固体撮像装置の製造方法(その2)について説明するための断面図である。 (h)〜(j)は、本発明の実施形態に係るCMOS型固体撮像装置の製造方法(その3)について説明するための断面図である。 (k)は、本発明の実施形態に係るCMOS型固体撮像装置の製造方法(その4)について説明するための断面図である。
符号の説明
1 シリコン基板
1a トレンチ溝
2 SiO
3 SiN膜
4 犠牲酸化膜
5 固体拡散源膜
6a、6b フォトレジストマスク
7 P−ウェル領域
8 N−ウェル領域
9 HDP膜
10 不純物拡散領域
11 フォトダイオード領域

Claims (12)

  1. 半導体基板上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
    素子分離領域における保護膜を選択的に除去する保護膜パターニング工程と、
    残された保護膜をマスクとして半導体基板をエッチングしてトレンチ溝を形成するトレンチ溝形成工程と、
    該トレンチ溝内に固体拡散源膜を成膜する固体拡散源膜成膜工程と、
    画素部および周辺回路部が形成されるNMOS領域を開口したフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより一方導電型のウェル領域を形成する一方導電型ウェル領域形成工程と、
    該フォトレジストマスクの除去後、周辺回路部が形成されるPMOS領域を開口した他のフォトレジストマスクを用いてイオン注入を行うことにより他方導電型のウェル領域を形成する他方導電型ウェル領域形成工程と、
    該他のフォトレジストマスクを用いて該PMOS領域の固体拡散源膜をエッチングして除去する固体拡散源膜エッチング工程と、
    該他のフォトレジストマスクの除去後に、該トレンチ溝内に該素子分離絶縁膜を埋め込む工程と、
    熱処理を行って該NMOS領域のトレンチ溝と画素部との境界の半導体基板にのみ固体拡散源膜から不純物を拡散させる不純物拡散工程とを有するCMOS固体撮像装置の製造方法。
  2. 前記一方導電型ウェル領域形成工程は、ボロンイオンを注入することによりP−ウェル領域を形成する請求項1に記載のCMOS固体撮像装置の製造方法。
  3. 前記他方導電型ウェル領域形成工程は、リンイオンを注入することによりN−ウェル領域を形成する請求項2に記載のCMOS固体撮像装置の製造方法。
  4. 前記不純物拡散工程は、所定の熱処理温度で所定時間の熱処理を行うことにより、前記NMOS領域のトレンチ溝の側面および底面の半導体基板部分に前記固体拡散源膜からボロンを拡散させてP型不純物拡散領域を形成する請求項3に記載のCMOS固体撮像装置の製造方法。
  5. 前記不純物拡散工程後、前記P−ウェル領域にN型不純物をイオン注入して光電変換素子としてのフォトダイオード領域を形成するフォトダイオード領域形成工程をさらに有する請求項4に記載のCMOS固体撮像装置の製造方法。
  6. 前記半導体基板に複数の光電変換素子がマトリックス状に形成されて複数の画素部が形成され、隣接する画素部間を素子分離するためのトレンチ溝が該半導体基板に形成されて該トレンチ溝内に素子分離絶縁膜が埋め込まれ、該素子分離絶縁膜と該画素部との境界部の半導体基板に不純物が導入される請求項1に記載のCMOS型固体撮像装置の製造方法。
  7. 前記固体拡散源膜としてBSG膜(Boron Silicate Glass)またはBN(窒化ホウ素)膜を用いる請求項1に記載のCMOS型固体撮像装置の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のCMOS型固体撮像装置の製造方法により作製され、
    前記半導体基板に複数の光電変換素子がマトリックス状に設けられて複数の画素部が構成され、隣接する画素部間を素子分離するためのトレンチ溝が該半導体基板に設けられて該トレンチ溝内に素子分離絶縁膜が埋め込まれ、該素子分離絶縁膜と該画素部との境界部の半導体基板に不純物が導入されているCMOS型固体撮像装置。
  9. 前記不純物が導入されている領域は、前記トレンチ溝の側面部と底面部において不純物濃度が同程度に導入されている請求項8に記載のCMOS型固体撮像装置。
  10. 前記不純物はP型不純物である請求項9に記載のCMOS固体撮像装置。
  11. 前記半導体基板には、前記画素部および周辺回路部が設けられるP−ウェル領域と、前記周辺回路部が設けられるN−ウェル領域とが存在し、該P−ウェル領域側のトレンチ溝の側面および底面にのみ選択的に前記不純物が導入されている請求項8〜10のいずれかに記載のCMOS型固体撮像装置。
  12. 8〜10のいずれかに記載のCMOS型固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器。
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CN108695344A (zh) * 2017-04-04 2018-10-23 浜松光子学株式会社 光半导体装置的制造方法
CN109192741A (zh) * 2018-08-23 2019-01-11 德淮半导体有限公司 背照式图像传感器的形成方法

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