JP2008297522A - ブロック共重合体の製造方法及び界面活性剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チオカルボニルチオ化合物が系中に存在する状態で、(メタ)アクリル酸エステルで表されるモノマーを重合させ、得られる重合体に、さらに、パーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルで表されるモノマーを、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させるか、またはチオカルボニルチオ化合物が系中に存在する状態で、パーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルで表されるモノマーを、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させ、得られる重合体に、さらに、(メタ)アクリル酸エステルで表されるモノマーを重合させる。
【選択図】なし
Description
該含フッ素化合物としては、重合物も知られており、たとえば、以下の共重合体が知られている。
(1)含フッ素モノマーと、親媒基を有するモノマーとのランダム共重合体。
(2)含フッ素モノマーに由来する単位を含む分子鎖からなるセグメントと、他の分子鎖からなるセグメントとを有するブロック共重合体。
しかし、レベリング剤としての機能を発揮させる為に、該共重合体中のフッ素の含有量を増やすと、当該ランダム共重合体の各種溶媒への溶解性が低下する。また、レベリング剤としての機能を発揮させる為に、コーティング組成物への添加量を増やすと、経済的ではないばかりか、得られる塗膜に悪影響を及ぼすおそれがある。
しかしながら、これらの手法では、実質的に重金属触媒を使用することが必須である。そのため、該重金属触媒を用いて製造されたブロック共重合体は、系内に存在する重金属の量をできるだけ低減することが求められる用途、例えばフォトレジスト、などに対しては使用することが出来ない。
この、アルキル鎖長が8以上というのは、従来、パーフルオロアルキル基を含む化合物に、表面改質という面において性能を充分に発現させるために、パーフルオロアルキル基に必要とされていた長さであり、それよりも短いアルキル鎖長、特にアルキル鎖長が6以下の長さにおいて性能を発現させることは困難とされていた(非特許文献2)。
すなわち、本発明の第一の態様は、下式(1)で表されるチオカルボニルチオ化合物が系中に存在する状態で、下式(2)で表されるモノマーを重合させ、得られる重合体に、さらに、下式(3)で表されるモノマーを、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させることを特徴とするブロック共重合体の製造方法である。
また、本発明の界面活性剤は、前記ブロック共重合体を含有するものであり、少量の添加でも優れた液体の表面張力の低下能を発揮する。また、前記製造方法では重金属触媒を使用しないため、該製造方法により製造されたブロック共重合体は、系内に存在する重金属の量をできるだけ低減することが求められる用途においても使用できる。さらに、長鎖のパーフルオロアルキル基を含まないため、安全性にも優れる。
[第1の製造方法]
本発明の第一の態様の製造方法(以下、第1の製造方法ということがある。)は、化合物(1)が系中に存在する状態で、モノマー(2)を重合させ、得られる重合体に、さらに、モノマー(3)を、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させる方法である。
化合物(1)、モノマー(2)、モノマー(3)については、詳しくは後述する。
化合物(1)は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
化合物(1)の使用量は、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。化合物(1)を2種類以上用いる場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
モノマー(2)の使用量は、特に限定されないが、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対して、10〜97質量%であることが好ましく、20〜95質量%であることがより好ましい。モノマー(2)を2種類以上用いる場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
モノマー(2)の重合を溶媒存在下で行う場合、使用する溶媒は、原料が溶解するものであれば特に限定されず、構造中にフッ素原子を含まない溶媒(以下、フッ素不含溶媒と記す。)であってもよく、含フッ素溶媒であってもよく、これらの中から1種または2種以上を適宜して用いればよい。
フッ素不含溶媒としては、原料が溶解するものであれば特に限定されず、たとえばアセトン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、酢酸エチル、トルエン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
代表的な含フッ素溶媒としては、具体的には、3M社のHFEシリーズ、フロリナートシリーズ、旭硝子社のアサヒクリンシリーズ、日本ゼオン社のゼオローラH 三井デュポンフロロケミカルズ社のバートレル ソルベイソレクシス社のHガルデンシリーズ等がある。これらの他にも、含フッ素芳香族化合物誘導体、含フッ素アルコール、含フッ素ケトン、トリフルオロメチルベンゼンおよびその誘導体、ヘキサフルオロキシレンおよびその誘導体等が挙げられる。
含フッ素溶媒は、オゾン破壊係数を持たないものが好ましく、中でも、非フッ素系重合物に対しても十分高い溶解力を持つことから、フッ素置換芳香族類、フルオロアルキル置換芳香族類、フルオロアルコール類が好ましい。
ベンゾトリフルオリド、
m−キシレンヘキサフルオリド(以下、m−XHFと記す。)、
p−キシレンヘキサフルオリド(以下、p−XHFと記す。)、
CF3CH2CF2CH3、
CF3CH2CF2H、
C6F13OCH3、
C6F13OC2H5、
C3F7OCH3、
C3F7OC2H5、
C6F13H、
CF2HCF2CH2OCF2CF2H、
CF3CFHCFHCF2CH3、
CF3(OCF2CF2)q(OCF2)rOCF2H(q、rはそれぞれ独立に1〜20を表す。)、
C8F17OCH3、
C7F15CH3、
C4F9OCH3、
C4F9OC2H5、
C4F9CH2CH3、
CF3CH2OCF2CF2CF2H、
CF3COCF3、
CF3CH2OH、
HCF2CF2CH2OH、
(CF3)2CHOH、
HCF2CF2CF2CF2CH2OH
モノマー(2)の重合には、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤としては、特に限定されず、たとえば2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオネート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ラウロイルペルオキシド等の有機化酸化物等が挙げられる。
重合圧力は、簡便であるという点から、常圧、または、閉鎖系の場合、重合開始剤の分解によって生じるガス程度の圧力が好ましい。
重合時の雰囲気は、空気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、ヘリウム雰囲気等が上げられる。重合時のラジカルを消費しない為に、不活性ガス雰囲気下が好ましい。
第1の製造方法において、モノマー(3)としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー(3)の使用量は、特に限定されないが、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対し、3〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましい。モノマー(3)を2種類以上含む場合は、それらの合計が前記範囲にあることが好ましい。モノマー(3)の使用量がこの範囲内であることで、モノマー(3)の機能と、モノマー(2)の機能の両方を生かすことができる。
本発明においては、特に、モノマー(3)の使用量が、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対し、5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。該範囲内であると、得られるブロック共重合体が、各種溶媒への溶解性に優れたものとなり、界面活性剤に好適に用いることができる。
前記モノマー(2)の重合を溶媒不存在下で行い、かつモノマー(3)の重合を溶媒不存在下で行う場合は、前記モノマー(2)の重合に引き続き、そのままモノマー(3)の重合を実施できる。
前記モノマー(2)の重合を溶媒不存在下で行い、かつモノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行う場合は、前記モノマー(2)の重合後、含フッ素溶媒を添加してからモノマー(3)を重合させる。
前記モノマー(2)の重合を溶媒存在下で行い、かつモノマー(3)の重合を溶媒不存在下で行う場合は、前記モノマー(2)の重合後、溶媒を除去してからモノマー(3)を重合させる。溶媒の除去方法としては、エバポレーター等の蒸発装置を使用する等の公知の方法が利用できる。
前記モノマー(2)の重合を溶媒存在下で行い、かつモノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行う場合は、前記モノマー(2)の重合に用いた溶媒が含フッ素溶媒を含んでいればそのままモノマー(3)の重合を行ってもよく、さらに含フッ素溶媒を添加してもよい。前記モノマー(2)の重合に用いた溶媒が含フッ素溶媒を含んでいなければ、含フッ素溶媒を添加してモノマー(3)の重合を行う。
モノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行う場合、重合溶媒として、含フッ素溶媒のみを用いてもよく、含フッ素溶媒とともに、フッ素不含溶媒を併用してもよい。
フッ素不含溶媒としては前記モノマー(2)の重合で挙げたものと同様のものが挙げられ、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
含フッ素溶媒とフッ素不含溶媒とを併用する場合、含フッ素溶媒とフッ素不含溶媒との合計量に対する含フッ素溶媒の割合は、25質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
ここで、重合溶媒とは、重合時に系内に存在する全溶媒の合計である。モノマー(3)の重合に際しては、重合溶媒は、含フッ素溶媒を含有する必要がある。
つまり、含フッ素溶媒存在下でのモノマー(3)の重合においては、含フッ素溶媒およびフッ素不含溶媒の合計量(フッ素不含溶媒を用いない場合は含フッ素溶媒の量)が、モノマー(2)およびモノマー(3)の合計の質量に対して1〜20倍の範囲内であることが好ましい。
また、第1の製造方法において、モノマー(3)の重合は、モノマー(3)の転化率が80%以上となるまで行うことが好ましい。該転化率は、90%以上がより好ましく、95%以上が特に好ましい。これにより、得られるブロック共重合体が、液体の表面張力の低下能等の性能に優れたものとなる。
ここで、転化率とは、使用したモノマー(モノマー(2)または(3))のうち、実際に重合反応に用いられたモノマーの割合(%)を意味する。
転化率は、たとえば、反応前の系中のモノマー量(モル)および反応後の系中のモノマー量(つまり未反応のモノマー量)を、ガスクロマトグラフ等により測定し、その測定値から、下記式により求めることができる。
転化率(%)={(反応前の系中のモノマー量−反応後の系中のモノマー量)/反応前の系中のモノマー量}×100
本発明の第二の態様の製造方法(以下、第2の製造方法ということがある。)は、化合物(1)が系中に存在する状態で、モノマー(3)を、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させ、得られる重合体に、さらに、モノマー(2)を重合させる方法である。
化合物(1)は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
化合物(1)の使用量は、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。化合物(1)を2種類以上用いる場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。
モノマー(3)の使用量は、特に限定されないが、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対して、3〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましい。モノマー(3)を2種類以上用いる場合は、それらの合計が前記範囲内にあることが好ましい。モノマー(3)の使用量がこの範囲内であることで、モノマー(3)の機能と、モノマー(2)の機能の両方を生かすことができる。
モノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行う場合、該含フッ素溶媒としては、前記第1の製造方法で挙げたものと同様のものが挙げられ、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
モノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行う場合、重合溶媒として、含フッ素溶媒のみを用いてもよく、含フッ素溶媒とともに、フッ素不含溶媒を併用してもよい。
フッ素不含溶媒としては前記第1の製造方法で挙げたものと同様のものが挙げられ、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
含フッ素溶媒とフッ素不含溶媒とを併用する場合、含フッ素溶媒とフッ素不含溶媒との合計量に対する含フッ素溶媒の割合は、25質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
ここで、重合溶媒とは、上述したとおり、重合時に系内に存在する全溶媒の合計である。モノマー(3)の重合に際しては、重合溶媒は、含フッ素溶媒を含有する必要がある。
つまり、含フッ素溶媒存在下でのモノマー(3)の重合においては、含フッ素溶媒およびフッ素不含溶媒の合計量(フッ素不含溶媒を用いない場合は含フッ素溶媒の量)が、モノマー(2)およびモノマー(3)の合計の質量に対して0.5〜20倍の範囲内であることが好ましい。
第2の製造方法において、モノマー(2)としては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
モノマー(2)の使用量は、特に限定されないが、ブロック共重合体の製造に用いられるモノマー(2)およびモノマー(3)の合計に対し、10〜97質量%であることが好ましく、20〜95質量%であることがより好ましい。モノマー(2)を2種類以上含む場合は、それらの合計が前記範囲にあることが好ましい。モノマー(2)の使用量がこの範囲内であることで、モノマー(3)の機能と、モノマー(2)の機能の両方を生かすことができる。
モノマー(2)の重合を溶媒存在下で行う場合、使用する溶媒は、原料が溶解するものであれば特に限定されず、フッ素不含溶媒であってもよく、含フッ素溶媒であってもよく、これらの中から1種または2種以上を適宜して用いればよい。
フッ素不含溶媒、含フッ素溶媒としては、それぞれ、前記第1の製造方法で挙げたものと同様のものが挙げられる。
前記モノマー(3)の重合を溶媒不存在下で行い、かつモノマー(2)の重合を溶媒存在下で行う場合は、前記モノマー(3)の重合後、溶媒を添加してからモノマー(2)を重合させる。
前記モノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行い、かつモノマー(2)の重合を溶媒不存在下で行う場合は、前記モノマー(3)の重合後、溶媒を除去してからモノマー(2)を重合させる。溶媒の除去方法としては、エバポレーター等の蒸発装置を使用する等の公知の方法が利用できる。
前記モノマー(3)の重合を含フッ素溶媒存在下で行い、かつモノマー(2)の重合を溶媒存在下で行う場合は、前記モノマー(3)の重合に引き続き、そのままモノマー(2)の重合を行ってもよく、さらに溶媒を添加してもよい。
また、第2の製造方法において、モノマー(2)の重合は、モノマー(2)の転化率が80%以上となるまで行うことが好ましい。該転化率は、90%以上がより好ましく、95%以上が特に好ましい。
化合物(1)の存在下で行う重合は、RAFT(可逆的付加脱離連鎖移動)法による重合である。
化合物(1)の存在下でモノマー(2)、モノマー(3)をそれぞれ重合させることにより、また、少なくともモノマー(3)の重合を、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で行うことにより、本発明の効果が得られる。これは、重合時にモノマー(3)の析出が生じにくく、モノマー(3)の重合反応が良好に進行するためと考えられる。
該ブロック共重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定される数平均分子量(Mn)が、1,000〜1,000,000であることが好ましく、2,000〜500,000であることがより好ましい。
該ブロック共重合体は、各種液体に添加された際に、該液体の組成に制限されることなく、当該液体の表面張力を下げることができる。また、各種溶媒への溶解性にも優れている。したがって、該ブロック共重合体は、界面活性剤に好適に用いることができる。
化合物(1)は、チオカルボニルチオ基を有する化合物(チオカルボニルチオ化合物)である。
式(1)中、X1は水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、P(O)(OH)2基または1価の有機基である。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、塩素原子が好ましい。
X1における1価の有機基としては、特に限定されない。好ましい有機基としては、アルキル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、飽和炭化水素環基、不飽和炭化水素環基、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基等が挙げられる。
前記の各有機基中の炭素原子は、置換基を有していてもよい。ここで、炭素原子が置換基を有するとは、当該炭素原子に、水素原子以外の原子または基が結合していることを意味する。該置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、アミド基、ニトロ基等が挙げられる。
また、ジアルキルアミノ基において、窒素原子に置換した2つのアルキル基は、それぞれ、同じ構造でもよく、別の構造でもよく、それぞれの末端同士が結合し、共同で環を形成していてもよい。
これらの環基は、炭素数4〜12が好ましく、炭素数4〜10が特に好ましい。
飽和炭化水素環基としては、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
不飽和炭化水素環基としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素環基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などが挙げられる。
芳香族複素環基としては、ピロリル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基などが挙げられる。
ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子、リン原子、硫黄原子、ケイ素原子などが挙げられ、中でも酸素原子または窒素原子が好ましい。
R8およびR9は、少なくとも一方がアルキル基であることが好ましく、両方がアルキル基であることがより好ましい。
Y1におけるハロゲン原子としては、前記X1で挙げたものと同様のものが挙げられる。
Y1におけるアルカリ金属原子としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子等が挙げられ、ナトリウム原子が好ましい。
Y1がアルカリ金属原子またはNH4基である場合、化合物(1)は塩として存在する。
Y1における1価の有機基としては、特に限定されず、たとえば前記X1において挙げた有機基と同様のものが挙げられる。
本発明においては、Y1が、チオカルボニル基を有する1価の有機基であることが好ましく、特に、下式(4)または下式(5)で表される基であることが好ましい。
すなわち、化合物(1)は、下式(1’)または下式(1”)で表されることが好ましい。
式(1−2)〜(1−3)中のR8、R9は、それぞれ前記式(7)中のR8、R9と同様であり、2つのR8、R9はそれぞれ同じであってもよく、異なっていてもよい。
モノマー(2)は、少なくとも1つの重合性基を有する重合性化合物である。
式(2)中のR1は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5のフルオロアルキル基である。
ハロゲン原子としては、前記X1で挙げたものと同様のものが挙げられる。
R1におけるアルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。該アルキル基の炭素数は1〜4が好ましく、1が特に好ましい。
フルオロアルキル基は、前記アルキル基の一つ以上の水素原子がフッ素原子で置換された基である。
R1としては、水素原子、ハロゲン原子、メチル基またはトリフルオロメチル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。
−NR3−におけるアルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。
Aは、−O−であることが好ましい。
一価の基としては、特に限定されず、たとえば飽和炭化水素環基、不飽和炭化水素環基、芳香族炭化水素環基、ヒドロキシル基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、シリル基(トリアルキルシリル基等)、アルコキシ基、イソシアネート基等が挙げられる。
CH2=C(R)−COO−R’ …(2−1)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−(O)l−Cyc …(2−2)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−(AkO)n−R’ …(2−3)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−(AkO)n−Cyc …(2−4)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−(AkO)n−(Ak)m−OCO−C(R)=CH2 …(2−5)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−OP(O)(OH)2 …(2−6)
CH2=C(R)−COO−(Ak)m−Si((O)pR’)3 …(2−7)
CH2=C(R)−CONR−R’ …(2−8)
該脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも分岐状でもよい。該基中の水素原子は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基またはイソシアネート基で置換されていてもよい。また、該基中の炭素原子が、−O−、−NR−(Rは前記と同じである。)または−CO−に置換されていてもよい。
Cycは飽和炭化水素環基、不飽和炭化水素環基または芳香族炭化水素環基である。これら各基中の炭素原子は、−O−、−NR−(Rは前記と同じである。)に置換されていてもよい。
Akは炭素数1〜10のアルキレン基である。該アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。一分子中にAkが複数存在する場合、各Akは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
lは0または1の整数である。
mは0または1の整数である。
nは1〜50の整数である。
pは0または1の整数である。
メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、ベヘニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、t−ブチルシクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート。
モノマー(3)は、少なくとも1つの重合性基と、パーフルオロアルキル基を有する重合性化合物である。
式(3)中のRfは、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基である。パーフルオロアルキル基は、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基である。パーフルオロアルキル基は直鎖状でもよく、分岐状でもよく、直鎖状が好ましい。
Rfの炭素数は、4〜6が好ましく、6がより好ましい。
R4としては、水素原子、ハロゲン原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましい。
−Bとしては、−O−が好ましい。
R5が単結合の場合は、式(3)中においてR5の左端にあるBと、R5の右端にあるRfとが直接結合することを意味する。
また、これらの基は、置換基を有していてもよい。該置換基の例としては、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基が挙げられる。
2価の鎖状の脂肪族炭化水素基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。
2価の鎖状の脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基等が挙げられるがアルキレン基が好ましい。アルキレン基としては、炭素数1〜5の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
CH2=CH−COO−(CH2)2−(CF2)4−F、
CH2=CH−COO−(CH2)2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)2−(CF2)6−F、
CH2=CH−COO−(CH2)3−(CF2)4−F、
CH2=CH−COO−(CH2)3−(CF2)6−F、
CH2=CH−COO−CH2CH(OH)CH2−(CF2)4−F、
CH2=CH−COO−CH2CH(OH)CH2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)3−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)3−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH(OH)CH2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH(OH)CH2−(CF2)6−F、
CH2=CH−COO−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=CH−COO−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=CH−COO−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=CH−COO−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−COO−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=CH−COO−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)4F、
CH2=CH−COO−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)6F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)4F、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)6F、
CH2=CH−CONH−(CH2)2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)2−(CF2)6−F、
CH2=CH−CONH−(CH2)3−(CF2)4−F、
CH2=CH−CONH−(CH2)3−(CF2)6−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH(OH)CH2−(CF2)4−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH(OH)CH2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)3−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)3−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH(OH)CH2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH(OH)CH2−(CF2)6−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH2N(CH3)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=CH−CONH−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)4−F、
CH2=C(CH3)−CONH−CH2CH2N(C2H5)−SO2−(CF2)6−F、
CH2=CH−CONH−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)4F、
CH2=CH−CONH−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)6F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)4F、
CH2=C(CH3)−CONH−(CH2)2−N(CH2CH2CH3)−SO2−(CF2)6F
本発明の界面活性剤は、前記本発明の製造方法により得られるブロック共重合体(以下、ブロック共重合体(A)ということがある。)を含有するものである。
該界面活性剤は、ブロック共重合体(A)を1種類単独で含んでいてもよく、2種類以上含んでいても良い。
界面活性剤中のブロック共重合体(A)の含有量は、当該界面活性剤の総質量に対して、0.001〜80質量%が好ましく、0.005〜70質量%がより好ましい。ブロック共重合体(A)の含有量が上記範囲内であると、表面張力の低下能に優れる、粘度が改善されて扱いやすくなる等の効果を奏する。
ブロック共重合体(A)を2種類以上用いる場合は、その合計量が前記範囲内であることが好ましい。
溶媒としては、水、有機溶媒等が挙げられる。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、t−ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ピリジン、ピペラジンなどの含窒素系溶媒、ヘキサン、オクタン、デカン、イソヘキサンなどのパラフィン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、含フッ素溶媒等が挙げられる。含フッ素溶媒としては、本発明の製造方法において挙げた含フッ素溶媒と同様のものが挙げられる。
溶媒は一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
他の添加剤としては、特に限定されず、当該界面活性剤の用途等に応じて適宜選択すればよい。
また、本発明の界面活性剤は、少量の添加でも充分な表面張力低下能を発揮できる。
したがって、本発明の界面活性剤は、各種用途に用いることができる。該用途としては、たとえば、浸透剤、濡れ性改良剤、レベリング剤、塗料・顔料添加剤、乳化剤、消火薬剤、床ワックス、洗浄剤、起泡剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の界面活性剤をレベリング剤に用いる場合、該レベリング剤は、本発明の界面活性剤を含有する。
該レベリング剤は、本発明の界面活性剤からなるものであってもよく、必要に応じて、本発明の界面活性剤以外の成分、たとえば溶媒、他の添加剤等を含有してもよい。
溶媒としては、前記本発明の界面活性剤が含有してもよい溶媒として挙げたものと同様のものが挙げられる。
他の添加剤としては、各種樹脂、本発明の界面活性剤を除く各種界面活性剤、カップリング剤、金属酸化物、酸化防止剤、帯電防止剤、防錆剤、防曇剤、紫外線防止剤、感光剤などが挙げられる。
本発明の界面活性剤を用いた表面張力低下方法は、本発明の界面活性剤を液体に添加する工程を行うことにより実施できる。
界面活性剤が溶媒を含む場合、該溶媒と、当該界面活性剤により表面張力を低下させる液体とは、溶解性に問題が無い限り、同一であっても異なっていても構わない。
なお、以下において、転化率は、ガスクロマトグラフを用いて求めた。
溶液の固形分濃度は、容量法で求めた。
重合体の分子量(数平均分子量(Mn))は、ポリメチルメタクリレートを基準としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(昭和電工社製 GPC−101)を使用して測定した。
2−パーフルオロヘキシルエチルアクリレート:2−パーフルオロヘキシルエタノールより公知の方法で合成したもの。以下、C6FAと記す。
2−パーフルオロヘキシルエチルメタクリレート:2−パーフルオロヘキシルエタノールより公知の方法で合成したもの。以下、C6FMAと記す。
3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート:ダイキン化成品販売製。以下、C6FA−OHと記す。
3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート:ダイキン化成品販売製。以下、C6FMA−OHと記す。
オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノアクリレート(EO数平均8、PO数平均6):日本油脂製。以下、50AOEP−800Bと記す。
2−エチルヘキシルアクリレート:Aldrich製。以下、2−EHAと記す。
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド:興人製。以下、DMAPAAと記す。
2−ヒドロキシプロピルアクリレート:共栄社化学製。以下、HOP−Aと記す。
ポリエチレングリコールモノアクリレート(EO数平均4.5):日本油脂製。以下、AE−200と記す。
ポリエチレングリコールモノアクリレート(EO数平均10):日本油脂製。以下、AE−400と記す。
メトキシポリエチレングリコールアクリレート(EO数平均9):共栄社化学製。以下、130Aと記す。
テトラメチルチウラムジスルフィド:和光純薬工業製。以下、TT−DSと記す。TT−DSは、前記式(1−2)中のR8およびR9がすべてメチル基である化合物である。
オクタンチオール:和光純薬工業製。
酢酸エチル:和光純薬工業製。
メチルエチルケトン:和光純薬工業製。以下、MEKと記す。
HCFC−225:旭硝子製。以下、AK−225と記す。
100ml耐圧ガラス瓶に、イソアミルアクリレートの22.65g、IP−DSの0.34g、V−601の0.19g、m−XHFの36.9gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中のイソアミルアクリレートの転化率は99.8%であり、固形分濃度は38.2%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは11,376であった。
この反応液の15.35g、C6FAの1.59g、m−XHFの3.08g、V−601の0.038gを50ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は99%超であり、固形分濃度は37.3%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは19,708であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、50AOEP−800Bの22.65g、IP−DSの0.33g、m−XHFの36.88g、V−601の0.18gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液の固形分濃度は38.9%であった。
この反応液の18.11g、C6FAの1.88g、V−601の0.048gを50ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は99%超であり、固形分濃度は44.1%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは6,775であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの15.34g、DMAPAAの1.71g、IP−DSの0.23g、m−XHFの42.62g、V−601の0.13gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は98.5%、固形分濃度は28.7%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは11,210であった。
この反応液の9.65g、C6FAの0.75g、m−XHFの9.64g、V−601の0.020gを50ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は96.2%であり、固形分濃度は17.7%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは13,217であった。
100mlガラス瓶に、2−EHAの13.28g、HOP−Aの13.28g、IP−DSの0.18g、MEKの33.19g、V−601の0.11gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中のHOP−Aの転化率は99.4%、2−EHAの転化率は98.2%であり、固形分濃度は45.2%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは17,553であった。
この反応液の12.34g、C6FAの1.47g、AK−225の6.17g、V−601の0.034gを50ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は97.2%であり、固形分濃度は37.8%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは22,166であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの8.57g、AE−200の8.56g、IP−DSの0.058g、MEKの42.86g、V−601の0.034gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は95.9%であり、固形分濃度は29.1%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは14,692であった。
この反応液の11.02g、C6FAの1.24g、m−XHFの10.00g、V−601の0.030gを50ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は96.5%であり、固形分濃度は9.67%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは22,645であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの8.51g、AE−400の8.51g、IP−DSの0.23g、酢酸エチルの42.69g、V−601の0.28gを仕込み、密閉させて70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は97.6%であり、固形分濃度は29.5%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは9,797であった。
この反応液の9.59g、C6FAの0.75g、m−XHFの9.64g、V−601の0.022gを50mlガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は97.9%であり、固形分濃度は18.4%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは11,701であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの8.55g、130Aの8.59g、IP−DSの0.12g、MEKの42.68g、V−601の0.14gを仕込み、密閉させて70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は98.0%であり、固形分濃度は29.34%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは7,663であった。
この反応液の9.63g、C6FAの0.75g、m−XHFの9.62g、V−601の0.02gを50mlガラス瓶に仕込み、密閉させた後70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は97.9%であり、固形分濃度は18.2%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは8,639であった。
500ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの184.3g、IP−DSの2.72g、m−XHFの200.5g、V−601の1.15gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は99.2%であり、固形分濃度は49.5%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは13,200であった。
この反応液の31.91g、C6FMAの4.00g、m−XHFの3.99g、V−601の0.12gを100mlガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間攪拌させた。得られた反応液中、C6FMAの転化率は95.3%であり、固形分濃度は48.3%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは14,860であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの8.53g、AE−200の8.53g、TT―DSの0.22g、MEKの42.57g、V−601の0.17gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。さらに、V−601の0.18gを添加し、密閉後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は97.6%であり、固形分濃度は29.2%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは8,451であった。
この反応液の9.63g、C6FAの0.74g、m−XHFの9.89g、V−601の0.02gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は96.8%であり、固形分濃度は17.8%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは9,729であった。
100ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの17.04g、TT−DSの0.23g、MEKの42.58g、V−601の0.17gを仕込み、密閉後70℃で16時間加熱した。さらに、V−601の0.10gを添加し、密閉後70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2―EHAの転化率は97.3%であり、固形分濃度は28.6%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは8,208であった。
この反応液の9.64g、C6FAの0.73g、m−XHFの9.66g、V−601の0.02gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAの転化率は97.0%であり、固形分濃度は18.0%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは9,496であった。
500ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの184.3g、IP−DSの2.72g、m−XHFの200.5g、V−601の1.15gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は99.2%であり、固形分濃度は49.5%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは13,200であった。
この反応液の20.78g、C6FMA−OHの2.60g、m−XHFの16.56g、V−601の0.07gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FMA−OHの転化率は95.2%であり、固形分濃度は31.9%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは13,686であった。
500ml耐圧ガラス瓶に、2−EHAの184.3g、IP−DSの2.72g、m−XHFの200.5g、V−601の1.15gを仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。この段階での当該反応液中の2−EHAの転化率は99.2%であり、固形分濃度は49.5%であった。また、当該反応液中の重合体の分子量Mnは13,200であった。
この反応液の22.41g、C6FA−OHの1.27g、m−XHFの16.35g、V−601の0.04を100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FA−OHの転化率は96.3%であり、固形分濃度は30.38%であった。また、当該反応液中の重合体(ブロック共重合体)の分子量Mnは14,917であった。
2−EHAの7.90g、C6FAの2.08g、オクタンチオールの0.12g、m−XHFの19.76g、V−601の0.16gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、2−EHAの転化率は99.4%であり、C6FAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は33.6%であり、得られた重合体の分子量Mnは9,524であった。
2−EHAの5.95g、C6FMAの3.96g、オクタンチオールの0.13g、m−XHFの19.79g、V−601の0.16gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、2−EHAの転化率は99.0%であり、C6FMAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は33.7%であり、得られた重合体の分子量Mnは8,870であった。
2−EHAの3.96g、AE−200の4.00g、C6FAの2.10g、オクタンチオールの0.12g、MEKの9.87g、m−XHFの9.87g、V−601の0.15gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、2−EHAおよびC6FAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は33.9%であり、得られた重合体の分子量Mnは13,294であった。
2−EHAの3.95g、HOP−Aの3.95g、C6FAの2.09g、オクタンチオールの0.12g、MEKの9.86g、AK−225の9.87g、V−601の0.16gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、2−EHAの転化率は98.9%であり、C6FAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は34.3%であり、得られた重合体の分子量Mnは9,025であった。
2−EHAの7.12g、DMAPAAの0.80g、C6FAの2.09g、オクタンチオールの0.12g、m−XHFの19.75g、V−601の0.16gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、2−EHAの転化率は99.0%であり、C6FAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は33.9%であり、得られた重合体の分子量Mnは18,594であった。
50AOEP−800Bの7.91g、C6FAの2.09g、オクタンチオールの0.13g、m−XHFの19.75g、V−601の0.15gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、密閉させた後、70℃で16時間加熱した。得られた反応液中、C6FAはガスクロマトグラフで検出されなかった。また、当該反応液の固形分濃度は33.5%であり、得られた重合体の分子量Mnは6,597であった。
2−EHAの55.28g、IP−DSの8.11g、酢酸エチルの200.00g、V−601の3.45gを500ml耐圧ガラス瓶に仕込み、70℃で16時間加熱した。得られた溶液を70℃で溶媒留去し、高粘稠な液体を得た。この粘稠液中の重合体の分子量Mnは14,384であった。
この粘稠液の5.00g、C6FAの5.02g、酢酸エチルの29.98gを100ml耐圧ガラス瓶に仕込み、70℃で16時間加熱した。その結果、溶液は二層に分離し、均一な溶液は得られなかった。
実施例1〜12および比較例1〜6で得られた重合体の酢酸エチル溶液を調製し、該酢酸エチル溶液について、静的表面張力を測定した。測定は、自動表面張力計CBVP−A3型(協和界面化学社製)を用いて行った。その結果を表1〜3に示す。
表1〜3中の最左欄の数字は、酢酸エチル溶液中の重合体の濃度(質量%)であり、表中の各数値は静的表面張力の値(単位「mN/m」)を意味する。
Claims (7)
- 下式(1)で表される化合物が系中に存在する状態で、下式(2)で表されるモノマーを重合させ、得られる重合体に、さらに、下式(3)で表されるモノマーを、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させることを特徴とするブロック共重合体の製造方法。
- 下式(1)で表される化合物が系中に存在する状態で、下式(3)で表されるモノマーを、溶媒不存在下または含フッ素溶媒存在下で重合させ、得られる重合体に、さらに、下式(2)で表されるモノマーを重合させることを特徴とするブロック共重合体の製造方法。
- 前記式(1)中のX1が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、飽和炭化水素環基、不飽和炭化水素環基、芳香族炭化水素環基または芳香族複素環基(ただし、前記の各基中の炭素原子は置換基を有していてもよい。)であり、
Y1が下式(4)または下式(5)で表される基である請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記式(1)中のX1の、チオカルボニル基の炭素に結合する原子が、ヘテロ原子である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により得られるブロック共重合体を含有する界面活性剤。
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