JP2004275991A - 界面活性剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性の含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤の提供。
【解決手段】(CH2 CH2 O)n (nは3〜20)のポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラート(PEGMA)の単位と、好ましくは(メタ)アクリロイルモルホリンおよび/またはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドの単位とを含み、分子末端が含フッ素基である含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤。
【選択図】なし
【解決手段】(CH2 CH2 O)n (nは3〜20)のポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラート(PEGMA)の単位と、好ましくは(メタ)アクリロイルモルホリンおよび/またはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドの単位とを含み、分子末端が含フッ素基である含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性があり、シリコーンオイルの乳化剤として好適な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水を用いたエマルションの有用性が注目されている。このようなエマルションは、従来、食品、農薬、化粧品などにおいて、実用的に幅広く用いられているが、新しい機能を付加させた応用展開の可能性も高く、非常に期待されている。
たとえばシリコーンオイルは、耐熱性、耐候性、電気特性、摺動性に優れるため、電気絶縁油、潤滑油、化粧料、撥水剤、離型剤、熱媒・冷媒などの用途に、さらには自動車用部品、航空機器部品用オイルなどとしても幅広く使用されているが、通常、水に不溶である。
このため従来、シリコーンオイルの乳化方法が提案されている。たとえばシリコーンオイルをカチオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤によりアミノ変性して水系で乳化する方法(特許文献1参照)、高級飽和脂肪酸の含フッ素脂肪族アルキルエステルを用いて乳化する方法(特許文献2参照)などの開示がある。
【0003】
一方、含フッ素高分子活性剤は、撥水性、撥油性に優れ、種々の分野において注目されている。しかし、これらの含フッ素高分子活性剤を溶解する溶媒は限定されている。また従来の含フッ素高分子活性剤は、フルオロアルキル基がランダムに導入された化合物、またブロック的に導入された化合物であるものが多く、気/液界面でのフルオロアルキル基の配向性が弱いため界面活性機能は低い。
このため含フッ素高分子活性剤を界面活性剤、たとえば乳化剤として用いる場合に、溶媒だけでなく溶質の制限を受けることが多いのが現状である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−49189号公報
【特許文献2】
特開平6−184497号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性で、シリコーンオイルの乳化剤として有用な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、含フッ素末端重合体について、実質的に線状で、親水性の主鎖構造を形成しうる重合モノマーとして、ポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートに着目して検討した。特に該ポリオキシエチレン側鎖が特定の長さである(メタ)アクリラート(以下、PEGMAとも記す。)とともに共重合モノマーとして(メタ)アクリロイルモルホリンまたはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドを用いた含フッ素末端コオリゴマーを合成したところ、水または各種有機溶媒に可溶性の両親媒性であるだけでなく、シリコーンオイルに対しても溶解または可溶性を示すという知見を得た。上記PEGMAの主鎖単位を含む含フッ素末端のオリゴマーは、従来具体的に合成され、検討されておらず、新規なオリゴマー界面活性剤といえる。
【0007】
また両親媒性の含フッ素末端化合物であっても、シリコーンオイルに可溶性を示すものは知られておらず、たとえば上記(メタ)アクリロイルモルホリンまたはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドの重合体も両親媒性ではあるが、シリコーンオイルへの可溶性は示さない。したがって特定長さのポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートの主鎖構造をもつ含フッ素末端オリゴマーがシリコーンオイルに可溶性を示すことは予測できない特性であり、本発明者の知見である。
また両親媒性であるとともにシリコーンオイルに可溶性であることが確認された上記含フッ素末端オリゴマーは、乳化剤として有用であり、新規なシリコーンオイルの乳化剤として提供される。
【0008】
すなわち本発明は、繰り返し単位数3〜20のポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートから導かれる単位を少なくとも2単位含み、かつ分子末端が炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基である、含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤を提供する。
【0009】
該含フッ素オリゴマーとしては、前記PEGMAの単位とともに、(メタ)アクリロイルモルホリンおよびN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる共重合モノマーから導かれる単位を含むコオリゴマーが好ましい。
該コオリゴマーは、たとえばPEGMAと共重合モノマーとを、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基を有する開始剤の1モルに対して、PEGMA/共重合モノマーの仕込みモル比(2〜10)/(2〜10)で共重合させたものが好ましい。
【0010】
上記特定構造の含フッ素オリゴマーは、水および非水溶媒に両親媒性であるだけでなく、シリコーンオイルにも可溶である。この含フッ素オリゴマーがシリコーンオイルへの可溶性を示すのは、シリコーンオイルと親和性の強い含フッ素基を有するためと考えられる。また含フッ素オリゴマーが、シリコーンオイルの水への乳化能を発揮する原理は必ずしも明確ではないが、含フッ素オリゴマーは、親水性の高いPEGMA主鎖構造を有することによって、分子両末端にある含フッ素基同士が配向し、凝集することで、自己組織化して分子集合体を形成するためと考えられる。これにより、含フッ素基の凝集部分が疎水性の高いシリコーンオイルに対する親和性を促進し、シリコーンオイルを分子集合体内部に取り込むような形態で乳化能を発現すると考えられる。
【0011】
上記含フッ素オリゴマーは、シリコーンオイルの乳化剤として有用である。
本発明における含フッ素オリゴマーは、主鎖を構成する全重合単位の合計繰り返し数が4以上のオリゴマーであって、その分子量は、末端含フッ素基、主鎖単位構造の種類によっても異なるが、数平均分子量MN で1000〜20000が好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の界面活性剤は、両末端が含フッ素基からなり、主鎖単位として、下記に示す、PEGMAの単位を少なくとも2単位含む含フッ素オリゴマーからなる。なお本明細書において、アクリラートとメタクリラートを総称して(メタ)アクリラートと記す。
【化1】
【0013】
本発明において、PEGMAの単位中、オキシエチレン(CH2 CH2 O)単位の繰り返し数nは3〜20であり、好ましくは4〜10である。
以下において、PEGMAの末尾に付された数値は、オキシエチレン単位の繰り返し数nを示す。PEGMA−4は、−(CH2 CH2 O)4 Hのポリオキシエチレンを有する(メタ)アクリラートである。
【0014】
含フッ素オリゴマーは、同一n数のポリオキシエチレン側鎖を2個以上有していてもよく、n数の異なるポリオキシエチレン側鎖を2種以上含んでいてもよい。
PEGMAの単位を含む主鎖と、後述する含フッ素末端基とで構成される含フッ素オリゴマーは、水および非水溶媒(特に有機溶媒)に対し両親媒性を示し、界面活性剤として有用である。
【0015】
本発明における含フッ素オリゴマーの好適な具体例として、前記PEGMAの単位とともに、(メタ)アクリロイルモルホリン(以下、ACMOとも記す。)およびN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミド(以下、DMAAとも記す。)から選ばれる共重合モノマーから導かれる単位を含むコオリゴマーが挙げられる。コオリゴマー中の、これら共重合モノマーから導かれる単位を、それぞれ下記に示す。
【0016】
【化2】
【0017】
コオリゴマーは、上記共重合モノマーから導かれる単位として、ACMOの単位またはDMAAの単位のいずれかを含んでいてもよく、両者を含んでいてもよい。
コリゴマーの共重合形態は問わないが、ランダム共重合体が好ましい。
【0018】
本発明において、含フッ素オリゴマーは、末端Rf 基の疎水性効果を相対的に減少させず、オリゴマーに親媒性を充分に発現させることを考慮すれば、主鎖を構成する全重合単位の合計繰り返し数が4〜20のオリゴマーであることが好ましい。またオリゴマーが溶剤中で形成する自己組織化による分子集合体の最終的なコンフォメーションを考慮すれば、全重合単位数は6以上が好ましく、8以上がより好ましい。
【0019】
含フッ素オリゴマーの実質的に線状の上記主鎖単位からなる分子両末端は、含フッ素基(以下、Rf 基とも記す。)からなる。
具体的に、両末端のRf 基は、それぞれ独立に、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基である。これら各基の炭素数は、好ましくは3〜18、より好ましくは3〜12である。本明細書において、ポリフルオロアルキル基とは、基本的に直鎖状、分岐状または環状骨格を有するアルキル基内の炭素原子に結合する水素原子の全部または一部がフッ素原子に置換された基をいう。
また、ポリフルオロオキサアルキル基とは、上記ポリフルオロアルキル基中の炭素−炭素結合の間に、エーテル性酸素原子を少なくとも1個有する基をいう。
【0020】
末端Rf 基は、フッ素原子以外の他のハロゲン原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。また含フッ素末端基中の炭素−炭素結合の間には、チオエーテル性硫黄原子が挿入されていてもよい。
【0021】
末端Rf 基中のフッ素原子数は、[(Rf 基中のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応するアルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)として求められるフッ素置換率が、60%以上であることが好ましく、さらには80%以上であることがより好ましい。
特に末端Rf 基の末端の炭素原子にはフッ素原子が結合していることが好ましく、全フッ素置換ペルフルオロ態様が特に好ましい。
【0022】
該末端Rf 基は、通常、後述のラジカル重合開始剤から導かれる基であるが、たとえば次の基が挙げられる。
−CF2CF2CF3、
−CF2CF2CF2CF2CF3、
−CF(CF3)OCF2CF2CF3、
−CF(CF3)OC6F13、
−CF(CF3)OC8F17、
−CF(CF3)OC9F19、
−CF(CF3)OC10F21 、
−[CF(CF3)OCF2]X CF2CF3(xは正の整数)。
【0023】
本発明における含フッ素オリゴマーが、PEGMAの単位とともに共重合単位を有するコオリゴマーの場合の具体例は、下式1で示される。
【化3】
式1において、Rf1およびRf2は、それぞれ独立に、上記で例示されるRf 基であり、Ra は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、Rb はACMOまたはDMAA由来の下記の基である。該式1は、単にコオリゴマー中に含まれる共重合単位を説明するためのものであり、限定的にブロック共重合体を意味するものではない。
【0024】
【化4】
【0025】
PEGMAの繰り返し単位数m1および共重合モノマー(ACMOおよび/またはDMAA)の繰り返し単位数m2は、PEGMA/共重合モノマー(ACMOおよびDMAAの合計量)の仕込みモル比で、(2〜10)/(2〜10)が好ましく、(3〜6)/(3〜6)がより好ましい。
【0026】
本発明における含フッ素オリゴマーの分子量は、末端Rf 基、主鎖単位構造の種類によっても異なるが、界面張力の低下および末端Rf 基部分の凝集特性等をより顕著に発現させるために、数平均分子量(MN )で1000〜20000が好ましい。MN が20000以下であると製造が容易であり、 末端Rf 基の凝集効果が相対的に増加し、自己組織化による分子集合体を構築できるため、疎水性の高いシリコーンオイル等をゲスト分子として取り込むことができ、極性の低い有機溶剤への親和性が充分となるため好ましい。
【0027】
本発明における含フッ素オリゴマーは、Rf 基を含む有機過酸化物(以下、フッ素含有有機過酸化物という。) をラジカル重合開始剤として、(CH2 CRa Rb )単位に対応するエチレン性モノマーを重合して得られる。
該フッ素含有有機過酸化物としては、上記例示した分子両末端にある2つのRf 基同士を−OO−過酸化結合した化合物、Rf −CO−OO−OC−Rf などが使用できる。これらの−OO−または−CO−OO−OC−を介して結合されるRf 基は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
【0028】
より具体的には、
{−OC(=O)CF2CF2CF3}2 、
{−OC(=O)CF2CF2CF2CF2CF3}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC3F7 }2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC6F13}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC8F17}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC9F19}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC10F21 }2 、
{−OC(=O)[CF(CF3)OCF2]x CF2CF3}2 (xは正の整数)等が挙げられる。
なお該ポリフルオロオキサアルキル基を含む有機過酸化物および該基を分子末端とする含フッ素オリゴマーは、特願2001−351493に記載された合成方法に準じて合成することができ、該明細書の記載を引用することにより本明細書にも記載されているものとすることができる。
【0029】
含フッ素オリゴマーの重合において、フッ素含有有機過酸化物と、重合モノマーとの仕込み量は任意の割合でよく、フッ素含有有機過酸化物/重合モノマー全量のモル比で、1/(0.1〜5000)が好ましく、1/(0.1〜3000)がより好ましく、1/(0.1〜1000)が最も好ましい。
なお原料モノマーの仕込みモル比が0.1以上の場合には、フッ素含有有機過酸化物の自己分解に起因する生成物の生成が少なく、5000以下の場合には、含フッ素オリゴマーの収率が高いため好ましい。
【0030】
フッ素含有有機過酸化物の仕込みモル比を調節することにより、得られる含フッ素オリゴマーの平均分子量を調節できる。すなわち、フッ素含有有機過酸化物の仕込みモル比を重合モノマーに対して大きくすれば、数平均分子量の小さい含フッ素オリゴマーが得られ、仕込みモル比を小さくすれば、数平均分子量の大きい含フッ素オリゴマーが得られる。
【0031】
重合反応は常圧で行なうことができ、反応温度は、−20〜150℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。反応温度が−20℃以上であると反応時間を短くでき、150℃以下であると反応時の圧力が高くなりすぎず、反応操作が容易である。
反応時間は30分間〜20時間が好ましく、実用的には1〜10時間となるように条件を設定することが好ましい。
【0032】
前記種々の反応条件下において、フッ素含有有機過酸化物と重合モノマーとを反応させることにより、含フッ素オリゴマーを直接1段階反応により得られる。反応においては、反応をより円滑に行うために、 反応溶媒として有機溶媒を用いることが好ましい。
【0033】
該有機溶媒としては、ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒が好ましく、具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエチレン、1, 2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、2−クロロ−1, 2−ジブロモ−1, 1, 2−トリフルオロエタン、1, 2−ジブロモヘキサフルオロプロパン、1, 2−ジブロモテトラフルオロエタン、1, 1−ジフルオロテトラクロロエタン、1, 2−ジフルオロテトラクロロエタン、フルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2, 3, 3−トリクロロブタン、1, 1, 1, 3−テトラクロロテトラフルオロプロパン、1, 1, 1−トリクロロペンタフルオロプロパン、1, 1, 2−トリクロロトリフルオロエタン、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパン、1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、トリデカフルオロヘキサン、1, 1, 1, 2, 2, 3, 4, 5, 5, 5−デカフルオロペンタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ヘプタフルオロシクロペンタン、ベンゾトリフルオリド、ヘキサフルオロキシレン、ペンタフルオロベンゼン等が挙げられる。
【0034】
特に工業的には、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3,3−ジクロロプロパン、1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、トリデカフルオロヘキサン、1, 1, 1, 2, 2, 3, 4, 5, 5, 5−デカフルオロペンタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ヘプタフルオロシクロペンタン、ベンゾトリフルオリド等が好ましい。該溶媒は単独で使用してもよく、任意の割合で混合して使用してもよい。
【0035】
溶媒を使用する場合は、溶媒中のフッ素含有有機過酸化物の濃度は0.1〜30質量%であることが好ましい。
反応終了後に得られる含フッ素オリゴマーは、再沈澱法、カラムクロマトグラフィー、透析等の公知の方法で精製できる。
【0036】
本発明における含フッ素オリゴマーは、両末端にRf 基が導入されたオリゴマーとともに、重合工程で生じる重合体の片末端のみに上記Rf 基が導入されたオリゴマーを任意の割合で含んでいてもよく、さらに、ラジカルの連鎖移動により溶媒などに由来する基や不均化反応によるラジカル停止反応に由来する基が片末端に導入されたものを含んでいてもよい。
【0037】
本発明における含フッ素オリゴマーは、両親媒性であって、水に可溶であるとともに非水溶媒に可溶である。
なお本明細書において、可溶の語は、溶質が溶媒中に溶解し、目視により透明(清澄)な均一溶液を形成することのみならず、これらが互いに相分離せず、ミセルなどの微細な分子レベルで互いに混りあったものであれば、白濁などの不透明溶液を形成することも含む意味で使用される。
【0038】
非水溶媒としては有機溶媒として汎用のものが使用でき、たとえば炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル・アセタール類、ケトン・アルデヒド類、エステル類、多価アルコールとその誘導体、カルボン酸、フェノール類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。
具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカン、ドデカン、デカリン、ミネラルスピリット、灯油などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、前記含フッ素オリゴマーの製造において説明したものと同様のハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールグリセリンなどの脂肪族アルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの脂肪族エステル、フェノール類、ジメチルホルムアミド、ピリジンなどの含窒素化合物、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物等が挙げられる。
【0039】
たとえば実施例でオリゴマー(3)として後述する含フッ素オリゴマーは、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1, 2−ジクロロエタン、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパンまたは1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、およびこれらの混合溶媒などに可溶であることが確認されている。
【0040】
また本発明における含フッ素オリゴマーは、シリコーンオイルに対して溶解または可溶性がある。実施例で後述するように、たとえば、フッ素含有有機過酸化物の1モルに対してオキシエチレン繰り返し数nが8のPEGMA−8とACMOとを3:5の仕込みモル比で共重合させたオリゴマー(3)は、室温でメチルフェニルシリコーンオイルに溶解し、透明な溶液が得られることが確認されている。
本発明の含フッ素オリゴマーは、その構造および溶媒によっても異なるが、たとえば水に対して、50g/L以上溶解することができる。
このため、本発明に係る含フッ素オリゴマーは、界面活性剤として、シリコーンオイルの乳化剤、特に分散媒が水系の乳化剤として有用である。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例(例1〜4が実施例、例5〜8が比較例。)により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
以下の合成例に基づいて、表1に示すオリゴマーを合成した。
(オリゴマーの合成例)
開始剤である(Rf COO)2 [Rf :−CF(CF3)OCF2CF (CF3)OC3F7]の8.84mモルを含むフッ素系溶剤(旭硝子社製アサヒクリン「AK−225」:1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパンおよび1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパンの混合溶媒)の400g中に、PEGMA−4の26.6mモルおよびアクリロイルモルホリン(A’CMO)の50mモルを加え、窒素気流中、45℃で5時間反応させた。反応後、得られた粗生成物を、大過剰のヘキサンにて再沈殿により精製して、真空下にて乾燥させることにより、17.4gの含フッ素オリゴマー(表1中のオリゴマー(2))を得た。
【0042】
表1に示すPEGMA、共重合モノマー、その仕込みモル比(開始剤の1モルに対する比)、および分子末端基であるRf 基に相当する(Rf COO)2 を用いた以外は、上記と同様にして他のオリゴマー(1)および(3)〜(8)を合成した。
得られたオリゴマー(1)〜(8)のTHF(ポリスチレン標準GPC)中で測定した数平均分子量MN を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
表1中、重合モノマーの略称は下記を意味する。
PEGMA:ポリオキシエチレンアクリラート
(PEGMA末尾に付された数値はオキシエチレン単位の繰り返し数)
A’CMO:アクリロイルモルホリン
DMA’A:N, N−ジメチルアクリルアミド
DOBAA:N− (1, 1−ジメチル−3−オキソブチル) アクリルアミド
【0045】
(例1〜8)
1)含フッ素オリゴマーの溶解性を評価した。
上記のように合成した表1に示すオリゴマー(1)〜(8)のそれぞれ0.5gを、10mLの水、メタノール、クロロホルム、ベンゼンまたはシリコーンオイル(信越シリコーン社製「KF−56」メチルフェニルシリコーン)に混合し、室温で1時間撹拌した後、各溶媒またはシリコーンオイルに対する溶解性を目視で下記のように評価した。結果を表2に示す。
○:透明溶液
△:白濁溶液
×:不溶(相分離)
【0046】
2)シリコーンオイルの乳化
上記1)で得られたオリゴマー(1)〜(8)のシリコーンオイル溶液の1mLを各ビーカーに入れ、これに水の9mLを加えて、撹拌棒を用いて室温下で3分間手で撹拌した後、静置し、相分離までの所要時間を測定した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
表2に示すように、オリゴマー(1)〜(4)(例1〜4)は、水および各種有機溶媒に溶解し、シリコーンオイルとも均質な白濁溶液を形成し、可溶性を示した。特にオリゴマー(3)は、水、各種有機溶媒およびシリコーンオイルのいずれにも溶解した。一方、オリゴマー(5)〜(7)(例5〜7)は、水および各種有機溶媒に溶解するが、シリコーンオイルには不溶であり、オリゴマー(8)(例8)は、各種有機溶媒に溶解し、シリコーンオイルにも可溶性を示したが、水には不溶であった。
【0049】
オリゴマー(1)〜(4)/シリコーンオイル/水系(例1〜4)は、撹拌により乳化した液が再び相分離するまで30分以上を要し、特に例3のオリゴマー(3)を用いた乳化液は、相分離まで7日を要し、極めて安定であった。一方、オリゴマー(5)〜(8)/シリコーンオイル/水系(例5〜8)は、撹拌しても乳化せず、相分離したままであった。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性があり、シリコーンオイルの乳化剤として好適な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性があり、シリコーンオイルの乳化剤として好適な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、水を用いたエマルションの有用性が注目されている。このようなエマルションは、従来、食品、農薬、化粧品などにおいて、実用的に幅広く用いられているが、新しい機能を付加させた応用展開の可能性も高く、非常に期待されている。
たとえばシリコーンオイルは、耐熱性、耐候性、電気特性、摺動性に優れるため、電気絶縁油、潤滑油、化粧料、撥水剤、離型剤、熱媒・冷媒などの用途に、さらには自動車用部品、航空機器部品用オイルなどとしても幅広く使用されているが、通常、水に不溶である。
このため従来、シリコーンオイルの乳化方法が提案されている。たとえばシリコーンオイルをカチオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤によりアミノ変性して水系で乳化する方法(特許文献1参照)、高級飽和脂肪酸の含フッ素脂肪族アルキルエステルを用いて乳化する方法(特許文献2参照)などの開示がある。
【0003】
一方、含フッ素高分子活性剤は、撥水性、撥油性に優れ、種々の分野において注目されている。しかし、これらの含フッ素高分子活性剤を溶解する溶媒は限定されている。また従来の含フッ素高分子活性剤は、フルオロアルキル基がランダムに導入された化合物、またブロック的に導入された化合物であるものが多く、気/液界面でのフルオロアルキル基の配向性が弱いため界面活性機能は低い。
このため含フッ素高分子活性剤を界面活性剤、たとえば乳化剤として用いる場合に、溶媒だけでなく溶質の制限を受けることが多いのが現状である。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−49189号公報
【特許文献2】
特開平6−184497号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性で、シリコーンオイルの乳化剤として有用な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、含フッ素末端重合体について、実質的に線状で、親水性の主鎖構造を形成しうる重合モノマーとして、ポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートに着目して検討した。特に該ポリオキシエチレン側鎖が特定の長さである(メタ)アクリラート(以下、PEGMAとも記す。)とともに共重合モノマーとして(メタ)アクリロイルモルホリンまたはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドを用いた含フッ素末端コオリゴマーを合成したところ、水または各種有機溶媒に可溶性の両親媒性であるだけでなく、シリコーンオイルに対しても溶解または可溶性を示すという知見を得た。上記PEGMAの主鎖単位を含む含フッ素末端のオリゴマーは、従来具体的に合成され、検討されておらず、新規なオリゴマー界面活性剤といえる。
【0007】
また両親媒性の含フッ素末端化合物であっても、シリコーンオイルに可溶性を示すものは知られておらず、たとえば上記(メタ)アクリロイルモルホリンまたはN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドの重合体も両親媒性ではあるが、シリコーンオイルへの可溶性は示さない。したがって特定長さのポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートの主鎖構造をもつ含フッ素末端オリゴマーがシリコーンオイルに可溶性を示すことは予測できない特性であり、本発明者の知見である。
また両親媒性であるとともにシリコーンオイルに可溶性であることが確認された上記含フッ素末端オリゴマーは、乳化剤として有用であり、新規なシリコーンオイルの乳化剤として提供される。
【0008】
すなわち本発明は、繰り返し単位数3〜20のポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラートから導かれる単位を少なくとも2単位含み、かつ分子末端が炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基である、含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤を提供する。
【0009】
該含フッ素オリゴマーとしては、前記PEGMAの単位とともに、(メタ)アクリロイルモルホリンおよびN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる共重合モノマーから導かれる単位を含むコオリゴマーが好ましい。
該コオリゴマーは、たとえばPEGMAと共重合モノマーとを、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基を有する開始剤の1モルに対して、PEGMA/共重合モノマーの仕込みモル比(2〜10)/(2〜10)で共重合させたものが好ましい。
【0010】
上記特定構造の含フッ素オリゴマーは、水および非水溶媒に両親媒性であるだけでなく、シリコーンオイルにも可溶である。この含フッ素オリゴマーがシリコーンオイルへの可溶性を示すのは、シリコーンオイルと親和性の強い含フッ素基を有するためと考えられる。また含フッ素オリゴマーが、シリコーンオイルの水への乳化能を発揮する原理は必ずしも明確ではないが、含フッ素オリゴマーは、親水性の高いPEGMA主鎖構造を有することによって、分子両末端にある含フッ素基同士が配向し、凝集することで、自己組織化して分子集合体を形成するためと考えられる。これにより、含フッ素基の凝集部分が疎水性の高いシリコーンオイルに対する親和性を促進し、シリコーンオイルを分子集合体内部に取り込むような形態で乳化能を発現すると考えられる。
【0011】
上記含フッ素オリゴマーは、シリコーンオイルの乳化剤として有用である。
本発明における含フッ素オリゴマーは、主鎖を構成する全重合単位の合計繰り返し数が4以上のオリゴマーであって、その分子量は、末端含フッ素基、主鎖単位構造の種類によっても異なるが、数平均分子量MN で1000〜20000が好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の界面活性剤は、両末端が含フッ素基からなり、主鎖単位として、下記に示す、PEGMAの単位を少なくとも2単位含む含フッ素オリゴマーからなる。なお本明細書において、アクリラートとメタクリラートを総称して(メタ)アクリラートと記す。
【化1】
【0013】
本発明において、PEGMAの単位中、オキシエチレン(CH2 CH2 O)単位の繰り返し数nは3〜20であり、好ましくは4〜10である。
以下において、PEGMAの末尾に付された数値は、オキシエチレン単位の繰り返し数nを示す。PEGMA−4は、−(CH2 CH2 O)4 Hのポリオキシエチレンを有する(メタ)アクリラートである。
【0014】
含フッ素オリゴマーは、同一n数のポリオキシエチレン側鎖を2個以上有していてもよく、n数の異なるポリオキシエチレン側鎖を2種以上含んでいてもよい。
PEGMAの単位を含む主鎖と、後述する含フッ素末端基とで構成される含フッ素オリゴマーは、水および非水溶媒(特に有機溶媒)に対し両親媒性を示し、界面活性剤として有用である。
【0015】
本発明における含フッ素オリゴマーの好適な具体例として、前記PEGMAの単位とともに、(メタ)アクリロイルモルホリン(以下、ACMOとも記す。)およびN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミド(以下、DMAAとも記す。)から選ばれる共重合モノマーから導かれる単位を含むコオリゴマーが挙げられる。コオリゴマー中の、これら共重合モノマーから導かれる単位を、それぞれ下記に示す。
【0016】
【化2】
【0017】
コオリゴマーは、上記共重合モノマーから導かれる単位として、ACMOの単位またはDMAAの単位のいずれかを含んでいてもよく、両者を含んでいてもよい。
コリゴマーの共重合形態は問わないが、ランダム共重合体が好ましい。
【0018】
本発明において、含フッ素オリゴマーは、末端Rf 基の疎水性効果を相対的に減少させず、オリゴマーに親媒性を充分に発現させることを考慮すれば、主鎖を構成する全重合単位の合計繰り返し数が4〜20のオリゴマーであることが好ましい。またオリゴマーが溶剤中で形成する自己組織化による分子集合体の最終的なコンフォメーションを考慮すれば、全重合単位数は6以上が好ましく、8以上がより好ましい。
【0019】
含フッ素オリゴマーの実質的に線状の上記主鎖単位からなる分子両末端は、含フッ素基(以下、Rf 基とも記す。)からなる。
具体的に、両末端のRf 基は、それぞれ独立に、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基である。これら各基の炭素数は、好ましくは3〜18、より好ましくは3〜12である。本明細書において、ポリフルオロアルキル基とは、基本的に直鎖状、分岐状または環状骨格を有するアルキル基内の炭素原子に結合する水素原子の全部または一部がフッ素原子に置換された基をいう。
また、ポリフルオロオキサアルキル基とは、上記ポリフルオロアルキル基中の炭素−炭素結合の間に、エーテル性酸素原子を少なくとも1個有する基をいう。
【0020】
末端Rf 基は、フッ素原子以外の他のハロゲン原子を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。また含フッ素末端基中の炭素−炭素結合の間には、チオエーテル性硫黄原子が挿入されていてもよい。
【0021】
末端Rf 基中のフッ素原子数は、[(Rf 基中のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応するアルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)として求められるフッ素置換率が、60%以上であることが好ましく、さらには80%以上であることがより好ましい。
特に末端Rf 基の末端の炭素原子にはフッ素原子が結合していることが好ましく、全フッ素置換ペルフルオロ態様が特に好ましい。
【0022】
該末端Rf 基は、通常、後述のラジカル重合開始剤から導かれる基であるが、たとえば次の基が挙げられる。
−CF2CF2CF3、
−CF2CF2CF2CF2CF3、
−CF(CF3)OCF2CF2CF3、
−CF(CF3)OC6F13、
−CF(CF3)OC8F17、
−CF(CF3)OC9F19、
−CF(CF3)OC10F21 、
−[CF(CF3)OCF2]X CF2CF3(xは正の整数)。
【0023】
本発明における含フッ素オリゴマーが、PEGMAの単位とともに共重合単位を有するコオリゴマーの場合の具体例は、下式1で示される。
【化3】
式1において、Rf1およびRf2は、それぞれ独立に、上記で例示されるRf 基であり、Ra は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、Rb はACMOまたはDMAA由来の下記の基である。該式1は、単にコオリゴマー中に含まれる共重合単位を説明するためのものであり、限定的にブロック共重合体を意味するものではない。
【0024】
【化4】
【0025】
PEGMAの繰り返し単位数m1および共重合モノマー(ACMOおよび/またはDMAA)の繰り返し単位数m2は、PEGMA/共重合モノマー(ACMOおよびDMAAの合計量)の仕込みモル比で、(2〜10)/(2〜10)が好ましく、(3〜6)/(3〜6)がより好ましい。
【0026】
本発明における含フッ素オリゴマーの分子量は、末端Rf 基、主鎖単位構造の種類によっても異なるが、界面張力の低下および末端Rf 基部分の凝集特性等をより顕著に発現させるために、数平均分子量(MN )で1000〜20000が好ましい。MN が20000以下であると製造が容易であり、 末端Rf 基の凝集効果が相対的に増加し、自己組織化による分子集合体を構築できるため、疎水性の高いシリコーンオイル等をゲスト分子として取り込むことができ、極性の低い有機溶剤への親和性が充分となるため好ましい。
【0027】
本発明における含フッ素オリゴマーは、Rf 基を含む有機過酸化物(以下、フッ素含有有機過酸化物という。) をラジカル重合開始剤として、(CH2 CRa Rb )単位に対応するエチレン性モノマーを重合して得られる。
該フッ素含有有機過酸化物としては、上記例示した分子両末端にある2つのRf 基同士を−OO−過酸化結合した化合物、Rf −CO−OO−OC−Rf などが使用できる。これらの−OO−または−CO−OO−OC−を介して結合されるRf 基は互いに同一でもよく、異なっていてもよい。
【0028】
より具体的には、
{−OC(=O)CF2CF2CF3}2 、
{−OC(=O)CF2CF2CF2CF2CF3}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC3F7 }2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC6F13}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC8F17}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC9F19}2 、
{−OC(=O)CF(CF3)OC10F21 }2 、
{−OC(=O)[CF(CF3)OCF2]x CF2CF3}2 (xは正の整数)等が挙げられる。
なお該ポリフルオロオキサアルキル基を含む有機過酸化物および該基を分子末端とする含フッ素オリゴマーは、特願2001−351493に記載された合成方法に準じて合成することができ、該明細書の記載を引用することにより本明細書にも記載されているものとすることができる。
【0029】
含フッ素オリゴマーの重合において、フッ素含有有機過酸化物と、重合モノマーとの仕込み量は任意の割合でよく、フッ素含有有機過酸化物/重合モノマー全量のモル比で、1/(0.1〜5000)が好ましく、1/(0.1〜3000)がより好ましく、1/(0.1〜1000)が最も好ましい。
なお原料モノマーの仕込みモル比が0.1以上の場合には、フッ素含有有機過酸化物の自己分解に起因する生成物の生成が少なく、5000以下の場合には、含フッ素オリゴマーの収率が高いため好ましい。
【0030】
フッ素含有有機過酸化物の仕込みモル比を調節することにより、得られる含フッ素オリゴマーの平均分子量を調節できる。すなわち、フッ素含有有機過酸化物の仕込みモル比を重合モノマーに対して大きくすれば、数平均分子量の小さい含フッ素オリゴマーが得られ、仕込みモル比を小さくすれば、数平均分子量の大きい含フッ素オリゴマーが得られる。
【0031】
重合反応は常圧で行なうことができ、反応温度は、−20〜150℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。反応温度が−20℃以上であると反応時間を短くでき、150℃以下であると反応時の圧力が高くなりすぎず、反応操作が容易である。
反応時間は30分間〜20時間が好ましく、実用的には1〜10時間となるように条件を設定することが好ましい。
【0032】
前記種々の反応条件下において、フッ素含有有機過酸化物と重合モノマーとを反応させることにより、含フッ素オリゴマーを直接1段階反応により得られる。反応においては、反応をより円滑に行うために、 反応溶媒として有機溶媒を用いることが好ましい。
【0033】
該有機溶媒としては、ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒が好ましく、具体的には、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエチレン、1, 2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、2−クロロ−1, 2−ジブロモ−1, 1, 2−トリフルオロエタン、1, 2−ジブロモヘキサフルオロプロパン、1, 2−ジブロモテトラフルオロエタン、1, 1−ジフルオロテトラクロロエタン、1, 2−ジフルオロテトラクロロエタン、フルオロトリクロロメタン、ヘプタフルオロ−2, 3, 3−トリクロロブタン、1, 1, 1, 3−テトラクロロテトラフルオロプロパン、1, 1, 1−トリクロロペンタフルオロプロパン、1, 1, 2−トリクロロトリフルオロエタン、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパン、1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、トリデカフルオロヘキサン、1, 1, 1, 2, 2, 3, 4, 5, 5, 5−デカフルオロペンタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ヘプタフルオロシクロペンタン、ベンゾトリフルオリド、ヘキサフルオロキシレン、ペンタフルオロベンゼン等が挙げられる。
【0034】
特に工業的には、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3,3−ジクロロプロパン、1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、トリデカフルオロヘキサン、1, 1, 1, 2, 2, 3, 4, 5, 5, 5−デカフルオロペンタン、ノナフルオロブチルメチルエーテル、ノナフルオロブチルエチルエーテル、ヘプタフルオロシクロペンタン、ベンゾトリフルオリド等が好ましい。該溶媒は単独で使用してもよく、任意の割合で混合して使用してもよい。
【0035】
溶媒を使用する場合は、溶媒中のフッ素含有有機過酸化物の濃度は0.1〜30質量%であることが好ましい。
反応終了後に得られる含フッ素オリゴマーは、再沈澱法、カラムクロマトグラフィー、透析等の公知の方法で精製できる。
【0036】
本発明における含フッ素オリゴマーは、両末端にRf 基が導入されたオリゴマーとともに、重合工程で生じる重合体の片末端のみに上記Rf 基が導入されたオリゴマーを任意の割合で含んでいてもよく、さらに、ラジカルの連鎖移動により溶媒などに由来する基や不均化反応によるラジカル停止反応に由来する基が片末端に導入されたものを含んでいてもよい。
【0037】
本発明における含フッ素オリゴマーは、両親媒性であって、水に可溶であるとともに非水溶媒に可溶である。
なお本明細書において、可溶の語は、溶質が溶媒中に溶解し、目視により透明(清澄)な均一溶液を形成することのみならず、これらが互いに相分離せず、ミセルなどの微細な分子レベルで互いに混りあったものであれば、白濁などの不透明溶液を形成することも含む意味で使用される。
【0038】
非水溶媒としては有機溶媒として汎用のものが使用でき、たとえば炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エーテル・アセタール類、ケトン・アルデヒド類、エステル類、多価アルコールとその誘導体、カルボン酸、フェノール類、含窒素化合物、含硫黄化合物等が挙げられる。
具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカン、ドデカン、デカリン、ミネラルスピリット、灯油などの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、前記含フッ素オリゴマーの製造において説明したものと同様のハロゲン化脂肪族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールグリセリンなどの脂肪族アルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの脂肪族エステル、フェノール類、ジメチルホルムアミド、ピリジンなどの含窒素化合物、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物等が挙げられる。
【0039】
たとえば実施例でオリゴマー(3)として後述する含フッ素オリゴマーは、水、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、1, 2−ジクロロエタン、1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパンまたは1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパン、およびこれらの混合溶媒などに可溶であることが確認されている。
【0040】
また本発明における含フッ素オリゴマーは、シリコーンオイルに対して溶解または可溶性がある。実施例で後述するように、たとえば、フッ素含有有機過酸化物の1モルに対してオキシエチレン繰り返し数nが8のPEGMA−8とACMOとを3:5の仕込みモル比で共重合させたオリゴマー(3)は、室温でメチルフェニルシリコーンオイルに溶解し、透明な溶液が得られることが確認されている。
本発明の含フッ素オリゴマーは、その構造および溶媒によっても異なるが、たとえば水に対して、50g/L以上溶解することができる。
このため、本発明に係る含フッ素オリゴマーは、界面活性剤として、シリコーンオイルの乳化剤、特に分散媒が水系の乳化剤として有用である。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例(例1〜4が実施例、例5〜8が比較例。)により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
以下の合成例に基づいて、表1に示すオリゴマーを合成した。
(オリゴマーの合成例)
開始剤である(Rf COO)2 [Rf :−CF(CF3)OCF2CF (CF3)OC3F7]の8.84mモルを含むフッ素系溶剤(旭硝子社製アサヒクリン「AK−225」:1, 1, 1, 2, 2−ペンタフルオロ−3, 3−ジクロロプロパンおよび1, 1, 2, 2, 3−ペンタフルオロ−1, 3−ジクロロプロパンの混合溶媒)の400g中に、PEGMA−4の26.6mモルおよびアクリロイルモルホリン(A’CMO)の50mモルを加え、窒素気流中、45℃で5時間反応させた。反応後、得られた粗生成物を、大過剰のヘキサンにて再沈殿により精製して、真空下にて乾燥させることにより、17.4gの含フッ素オリゴマー(表1中のオリゴマー(2))を得た。
【0042】
表1に示すPEGMA、共重合モノマー、その仕込みモル比(開始剤の1モルに対する比)、および分子末端基であるRf 基に相当する(Rf COO)2 を用いた以外は、上記と同様にして他のオリゴマー(1)および(3)〜(8)を合成した。
得られたオリゴマー(1)〜(8)のTHF(ポリスチレン標準GPC)中で測定した数平均分子量MN を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
表1中、重合モノマーの略称は下記を意味する。
PEGMA:ポリオキシエチレンアクリラート
(PEGMA末尾に付された数値はオキシエチレン単位の繰り返し数)
A’CMO:アクリロイルモルホリン
DMA’A:N, N−ジメチルアクリルアミド
DOBAA:N− (1, 1−ジメチル−3−オキソブチル) アクリルアミド
【0045】
(例1〜8)
1)含フッ素オリゴマーの溶解性を評価した。
上記のように合成した表1に示すオリゴマー(1)〜(8)のそれぞれ0.5gを、10mLの水、メタノール、クロロホルム、ベンゼンまたはシリコーンオイル(信越シリコーン社製「KF−56」メチルフェニルシリコーン)に混合し、室温で1時間撹拌した後、各溶媒またはシリコーンオイルに対する溶解性を目視で下記のように評価した。結果を表2に示す。
○:透明溶液
△:白濁溶液
×:不溶(相分離)
【0046】
2)シリコーンオイルの乳化
上記1)で得られたオリゴマー(1)〜(8)のシリコーンオイル溶液の1mLを各ビーカーに入れ、これに水の9mLを加えて、撹拌棒を用いて室温下で3分間手で撹拌した後、静置し、相分離までの所要時間を測定した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
表2に示すように、オリゴマー(1)〜(4)(例1〜4)は、水および各種有機溶媒に溶解し、シリコーンオイルとも均質な白濁溶液を形成し、可溶性を示した。特にオリゴマー(3)は、水、各種有機溶媒およびシリコーンオイルのいずれにも溶解した。一方、オリゴマー(5)〜(7)(例5〜7)は、水および各種有機溶媒に溶解するが、シリコーンオイルには不溶であり、オリゴマー(8)(例8)は、各種有機溶媒に溶解し、シリコーンオイルにも可溶性を示したが、水には不溶であった。
【0049】
オリゴマー(1)〜(4)/シリコーンオイル/水系(例1〜4)は、撹拌により乳化した液が再び相分離するまで30分以上を要し、特に例3のオリゴマー(3)を用いた乳化液は、相分離まで7日を要し、極めて安定であった。一方、オリゴマー(5)〜(8)/シリコーンオイル/水系(例5〜8)は、撹拌しても乳化せず、相分離したままであった。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、水、有機溶媒およびシリコーンオイルに対して可溶性があり、シリコーンオイルの乳化剤として好適な含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤が提供される。
Claims (4)
- 繰り返し単位数3〜20のポリオキシエチレン側鎖を有する(メタ)アクリラート(PEGMA)の単位を少なくとも2単位含み、かつ分子末端が、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基である、含フッ素オリゴマーからなる界面活性剤。
- 前記含フッ素オリゴマーが、前記PEGMAの単位とともに、(メタ)アクリロイルモルホリンおよびN, N−ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる共重合モノマーから導かれる単位を含むコオリゴマーである請求項1に記載の界面活性剤。
- 前記コオリゴマーが、PEGMAと共重合モノマーとを、炭素数3以上のポリフルオロアルキル基および/または炭素数3以上のポリフルオロオキサアルキル基を有する開始剤の1モルに対して、PEGMA/共重合モノマーの仕込みモル比(2〜10)/(2〜10)で共重合させたものである請求項2に記載の界面活性剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の界面活性剤からなるシリコーンオイルの乳化剤。
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